JPH09302117A - 芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体 - Google Patents
芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体Info
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- JPH09302117A JPH09302117A JP6736897A JP6736897A JPH09302117A JP H09302117 A JPH09302117 A JP H09302117A JP 6736897 A JP6736897 A JP 6736897A JP 6736897 A JP6736897 A JP 6736897A JP H09302117 A JPH09302117 A JP H09302117A
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Abstract
し、その走行性を改良し、磁気記録媒体としたときには
優れた電磁変換特性、走行性、耐久性を兼ね備えたもの
とできる芳香族ポリアミドフィルムを提供する。 【解決手段】 少なくともフィルム片面の、長手方向の
屈折率が1.8以上2.2以下であり、フィルム表面の
平坦面からの高さが40nm以上の突起の個数N(4
0)が102 〜108 ( 個/mm2 ) 、該平坦面からの
高さが80nm以上の突起の個数N(80)との比N
(80)/N(40)が0.3未満であることを特徴と
する芳香族ポリアミドフィルム。
Description
フィルムに関する。さらに詳しくは、特に磁気記録媒体
用途として有用な芳香族ポリアミドフィルムに関する。
耐熱性、機械特性を活かして種々の用途での検討がなさ
れている。特にパラ配向系の芳香族ポリアミドは剛性、
強度等の機械特性が他のポリマより優れているため、フ
ィルムの薄膜化に有利であり、磁気記録媒体、感熱転写
リボンやコンデンサー等の用途が考えられている。特
に、磁気記録媒体としての利用が有力視されている。
ルフィルムに酸化物塗布型磁性層やメタル塗布型磁性層
あるいはメタル蒸着型磁性層を設けてなる磁気記録媒体
が知られている(例えば特開昭61−26933号公
報、特開昭60−66319号公報、特開昭58−68
225号公報など)。これらの磁気記録媒体の支持体と
しては主にポリエステルフィルムが用いられているが、
近年、磁気記録媒体の高記録密度化、小型化、記録時間
の長時間化の要請により、またコンピューターの外部メ
モリとして使用するため薄膜で、耐久性に優れた磁気記
録媒体の要求が強くなっており、そのために、高耐熱
性、高弾性率の芳香族ポリアミドフィルムを用いること
が提案されている(例えば特開昭58−168655号
公報、特開昭62−62424号公報など)。
密度化のテンポはめざましく、優れた電磁変換特性、走
行性、耐久性を兼ね備えた芳香族ポリアミドフィルムが
要求されており、そのために、含有粒子の大きさ、形
状、含有量等を規定する提案がなされている(例えば特
公平5−36849号公報、特開昭61−246919
号公報)が未だ十分ではなく、優れた電磁変換特性、走
行性、と耐久性(耐摩耗性)をさらに高いレベルで満足
させることができないという問題があった。
優れた電磁変換特性、走行性、耐久性を兼ね備えた磁気
記録媒体の製造を可能とする芳香族ポリアミドフィルム
を提供することにある。
に、本発明の芳香族ポリアミドフィルムは、少なくとも
フィルム片面の、長手方向の屈折率が1.8以上2.2
以下であり、フィルム表面の平坦面からの高さが40n
m以上の突起の個数N(40)が102 〜108 ( 個/
mm2 ) 、該平坦面からの高さが80nm以上の突起の
個数N(80)との比N(80)/N(40)が0.3
未満であることを特徴とするものからなる。
とは、次の一般式化1および/または一般式化2で表さ
れる繰り返し単位を50モル%以上含むものが好まし
く、70モル%以上からなるものがより好ましい。
ば、化3に示すようなものが挙げられ、X、Yは、 −O−,−CH2 −,−CO−,−SO2 −,−S−,
−C(CH3 )2 − 等から選ばれるが、これに限定されるものではない。さ
らにこれらの芳香環上の水素原子の一部が、塩素、フッ
素、臭素などのハロゲン基(特に塩素)、ニトロ基、メ
チル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基(特に
メチル基)、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基な
どのアルコキシ基などの置換基で置換されているものも
含み、また、重合体を構成するアミド結合中の水素が他
の置換基によって置換されているものも含む。
されたものが、全芳香環の50%以上、好ましくは75
%以上を占める重合体が、フィルムの剛性が高く耐熱性
も良好となるため好ましい。また芳香環上の水素原子の
一部が、塩素、フッ素、臭素などのハロゲン基(特に塩
素)、ニトロ基、メチル基、エチル基、プロピル基など
のアルキル基(特にメチル基)、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基などのアルコキシ基などの置換基で置
換された芳香環が全体の30%以上、好ましくは50%
以上であると耐湿性が向上し、吸湿による寸法変化、剛
性の低下等が改善されるので好ましい。
および/または一般式化2で表される繰り替えし単位を
50モル%以上含むものであって、50モル%未満は他
の繰り替えし単位が共重合、またはブレンドされていて
も差し支えない。
ルムの物性を損なわない程度に滑剤、酸化防止剤その他
の添加剤等がブレンドされていてもよい。
なくとも片面の長手方向の屈折率が1.8以上2.2以
下である必要がある。屈折率が1.8未満の場合には、
磁気記録媒体としたときの、へッドの密着性が低下し出
力特性が悪化したり、高温での使用時にスキューの原因
となることがある。屈折率が2.2より大きい場合に
は、柔軟性の不足による走行耐久性の悪化やヘッドの偏
摩耗による出力低下を招いたりする。
らの高さが40nm以上の突起の個数N(40)が10
2 ( 個/mm2 ) 以上108 ( 個/mm2 ) 以下、該平
坦面からの高さが80nm以上の突起の個数N(80)
との比N(80)/N(40)が0.3未満(0≦N
(80)/N(40)<0.3)であることを少なくと
もフィルム片面が満たす必要がある。フィルム表面に形
成される突起の高さはヘッドとのスペーシング損失を小
さくするためになるべく低く均一であることが望まし
い。ヘッドとテープの接触を均一に保ち、かつ良好な滑
り性を付与するために検討した結果、突起個数が上記範
囲にあるときに、高出力が安定して得られると共に滑り
性も良好になることがわかった。N(40)が102 (
個/mm2 )未満の場合には滑り性不足のために走行性
が悪く、また、磁性面とヘッドの摩擦により磁性面が傷
つきやすく耐久性が悪くなる。108 ( 個/mm2 ) よ
り多いとヘッドとの密着性が悪化し高出力が得られな
い。好ましくはN(40)は、103 ( 個/mm2 ) 以
上106 ( 個/mm2 ) 以下である。また、N(80)
/N(40)≧0.3である場合には高出力が得られ
ず、出力安定性も得られない。N(80)/N(40)
の好ましい範囲は0.1未満、さらに好ましくは0.0
5未満であると効果が著しい。
を有する面において高さ546nm以上の粗大突起の個
数が、50個/100cm2 以下であることが好まし
く、さらに好ましくは30個/100cm2 以下であ
る。祖大突起個数が50個/100cm2 を超えると磁
気記録媒体としたときの表面性が悪化し、ドロップアウ
トが発生しやすくなり電磁変換特性が低下する。
面を得るためにフィルム中に粒子を添加することが好ま
しい。添加する粒子の種類としては、SiO2 、TiO
2 、Al2 O3 、CaSO4 、BaSO4 、CaC
O3 、カーボンブラック、ゼオライト、その他の金属微
粉末などの無機粒子や、シリコン粒子、ポリイミド粒
子、架橋共重合体粒子、架橋ポリスチレン粒子、テフロ
ン粒子などの有機高分子などがある。これらの粒子は、
単分散粒子であっても、1次粒子が凝集されてなる凝集
粒子であってもよい。該粒子を添加する方法としては、
特に制限はないが、有機溶媒、あるいは芳香族ポリアミ
ド溶液中にスラリーの形で混合、分散させておくのが好
ましい。添加時期は重合前、重合中、重合後のいずれの
段階で添加されてもよい。また、芳香族ポリアミド溶液
に溶解度の異なるポリカーボネート、ポリスチレン、ポ
リビニルアルコール、ポリエーテルスルホン、ポリスル
ホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミ
ドなどを添加し、製膜過程で析出させ粒子としてもよ
い。
の平均粒径は5〜1000nmが好ましく、さらに好ま
しくは10〜500nmの範囲であり、粒子の含有量と
しては、0.005〜10重量%、好ましくは0.01
〜3重量%である。こうして、得られるフィルムの表面
粗さは、Raで0.1〜100nm、好ましくは0.2
〜50nmであることが好ましい。
%以下、好ましくは2.5%以下であることが望まし
い。吸湿率が3.5%を超えると湿度変化に対する寸法
安定性が悪く磁気記録媒体用ベースフィルムとして適さ
ない。
は20%以上、より好ましくは30%以上であるとテー
プが適度な柔軟性を持つので望ましい。
200℃、10分間での熱収縮率は5%以下が好まし
く、より好ましくは2%以下であると熱法安定性が良く
電磁変換特性が良好であるので望ましい。
ィルムでも用いられるが、積層フィルムであってもよ
い。積層フィルムの場合にはここで積層された本発明の
磁気記録媒体の支持体フィルムと基層部(積層された本
発明の支持体フィルム以外のフィルム構成部分)は同じ
種類でも異なるものでもよい。この基層部を構成する少
なくとも一層にも粒子を含有していてもよく、粒子の種
類、粒子の平均一次粒径、含有量は本発明のフィルムに
望ましく用いられるものを、使用することが望ましい。
基層部における粒子の径は特に限定されないが支持体フ
ィルムの適度なうねりによるテープ走行性向上の目的で
積層された本発明の支持体フィルム中の粒子の径よりも
大きくてもよい。積層フィルムとする場合には、最表層
の表面が本発明の目的の表面特性をもつようにする。
5〜20μm、より好ましくは1〜10μmである場
合、磁気記録媒体としての本発明の効果である優れた電
磁変換特性、走行性が実現できるので望ましい。
性層を設けて磁気記録媒体とするが、本発明で規定する
表面をもつフィルム表面に磁性層を形成させたときに本
発明の効果が発揮される。
種バインダーを用いて磁性塗料とし支持体フィルム上に
塗布する湿式法、蒸着法、スパッタリング法、イオンプ
レーティング法などの乾式法があり、特に限定されるも
のではないが、ここでは湿式法を例にとって説明する。
れないが、強磁性粉末、例えば、酸化鉄、酸化クロム、
Fe、Co、Fe−Co、Fe−Co−Ni、Co−N
i等が好ましく用いられる。
料とすることができるが、熱硬化性樹脂系バインダーお
よび放射線硬化系バインダーが好ましく、その他添加剤
として分散剤、潤滑剤、帯電防止剤等を用いてもよい。
例えば、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共
重合体、ポリウレタンプレポリマおよびポリイソシアネ
ートよりなるバインダーを用いることができる。
に限定されるものではない。まず芳香族ポリアミドであ
るが、酸クロリドとジアミンから得る場合には、N−メ
チルピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(D
MAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)などの非プ
ロトン性有機極性溶媒中で、溶液重合したり、水系媒体
を使用する界面重合などで合成される。ポリマ溶液は、
単量体として酸クロリドとジアミンを使用すると塩化水
素が副生するが、これを中和する場合には水酸化カルシ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウムなどの無機の中和
剤、またエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、
アンモニア、トリエチルアミン、トリエタノールアミ
ン、ジエタノールアミンなどの有機の中和剤が使用され
る。また、イソシアネートとカルボン酸との反応は、非
プロトン性有機極性溶媒中、触媒の存在下で行なわれ
る。
して使用してもよく、あるいはポリマを一度単離してか
ら上記の有機溶媒や、硫酸等の無機溶剤に再溶解して製
膜原液を調製してもよい。
固有粘度(ポリマ0.5gを硫酸中で100mlの溶液
として30℃で測定した値)は、0.5以上であること
が好ましい。
塩化カルシウム、塩化マグネシム、塩化リチウム、硝酸
リチウムなどを添加する場合もある。製膜原液中のポリ
マ濃度は2〜40重量%程度が好ましい。
分スラリー化した後、重合用溶媒または希釈用溶媒とし
て使用する方法や、製膜原液を調製した後に直接添加す
る方法などがある。
ゆる溶液製膜法によりフィルム化が行なわれる。溶液製
膜法には乾湿式法、乾式法、湿式法などがあるが本発明
の目的を達成するためには乾湿式法、あるいは湿式法を
用いるのが望ましい。
らドラム、エンドレスベルト等の支持体上に押し出して
薄膜とし、次いでかかる薄膜層から溶媒を飛散させ薄膜
が自己保持性をもつポリマ濃度35〜50重量%まで乾
燥する。乾燥条件は50〜250℃で1〜30分であ
る。
エンドレスベルトの表面欠点頻度を制御することは粗大
突起の制御の観点から好ましく、例えば、径が30μm
以上の表面欠点頻度が0.001〜0.02個/m
m2 、好ましくは、0.002〜0.015個/mm2
であれば良い。
離されて次の湿式工程の湿式浴に導入され、脱塩、脱溶
媒が行なわれる。湿式浴組成は、ポリマに対する貧溶媒
あるいはポリマ重合溶媒などの良溶媒と貧溶媒の混合溶
液を用いる。貧溶媒としては経済性、取扱いの容易さか
ら水を用いるのが好ましい。また、水以外の溶媒で脱塩
脱溶媒が行われた場合には、最終的に水浴で完全に脱
塩、脱溶媒を行うのがよい。この時、目的とする表面特
性を得るために、一旦水浴で脱塩、脱溶媒を行った後、
良溶媒あるいは良溶媒と水との混合浴にフィルムを短時
間通した後、再び水浴に通すことが好ましく行われる。
この際、混合浴の組成は良溶媒/水=100/0〜50
/50で浴に通す時間は、1〜60秒であり、これより
長時間通すと逆に表面荒れが発生するので良くない。
れてフィルムとなる。
膜工程中の湿式浴中、テンター内で目的とする表面特性
を持つフィルムを得るために延伸が行なわれるが、延伸
倍率は面倍率で1〜4倍(面倍率とは延伸後のフィルム
面積を延伸前のフィルムの面積で除した値で定義す
る。)の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは
1.05〜3倍である。延伸倍率がこの範囲内であると
目的とする表面特性が得られ、延伸倍率が1倍以下(リ
ラックスを意味する)であるとポリアミドフィルムの特
徴である剛性が低下し、平面性も悪化するため磁気記録
媒体のベースフィルムとして適さなくなり、4倍以上で
あっても表面が荒れN(80)/N(40)が大きくな
り目的の表面特性が得られない。
熱処理は200〜450℃で行われるのが好ましい。
あってもよい。例えば2層の場合には、重合した芳香族
ポリアミド溶液を二分し、それぞれ異なる粒子を添加し
た後、積層してもよい。さらに、3層以上の場合も同様
である。これら積層の方法としては、周知の方法たとえ
ば、口金内での積層、複合管での積層や、一旦1層を形
成しておいてその上に他の層を形成する方法などがあ
る。
性層を形成する方法は公知の方法で行うことができる
が、湿式法の場合には、グラビアロールを使用する方法
が塗膜の均一性の点ではより好ましい。塗布後の乾燥温
度は90℃〜150℃が好ましい。またカレンダー工程
は25℃〜150℃の範囲で行うのが好ましい。
性を向上させるために、公知の方法によりバックコート
層を設けてもよい。
キュアした後スリットして磁気記録媒体となる。
用途としては、民生用、プロ用、D−1、D−2、D−
3等の放送局用、デジタルビデオカセット、DDS−
2,3,4、QIC、データ8mmなどのデータストレ
ージ用が挙げられこれらに限定されるものではないが、
データ再生等の信頼性が最も重視されるデータストレー
ジ用途に最適に用いることができる。
ィルムの厚みが0.5μm以上6.5μm以下、幅が
2.3mm以上13.0mm以下であって、磁気記録媒
体としての記録密度(非圧縮時)が8キロバイト/mm
2 以上であるテープ状磁気記録媒体とするときに、本発
明の目的とする優れた電磁変換特性、走行性、耐久性を
兼ね備えた磁気記録媒体とすることができるため好まし
い。
は、近年ますます小型化、高容量化の要請が高く、その
ために支持体フィルムの薄膜化、トラック幅の狭幅化、
記録波長の短波長化による高記録密度化が進んでいる。
高出力と走行性(耐久性)を両立させるために、磁性面
とヘッドとの間隔はできるだけ小さく、また一定である
ことが要求される。特にデータの欠落の許されないデー
タストレージ用途では厳密な制御が要求される。本発明
のフィルムは、こうした要請に対して好適に応えること
のできる磁気記録媒体とすることができる。フィルムの
厚みは好ましくは、0.5μm以上4.5μm以下、さ
らに好ましくは0.5μm以上3.5μm以下であり、
磁気記録媒体としての記録密度は好ましくは25キロバ
イト/mm2 以上、さらに好ましくは50キロバイト/
mm2 以上である。
次の方法による。 (1)屈折率 長手方向の屈折率測定にはニコン社製位相差測定装置N
PDM−1000を用いた。キセノンランプを光源とし
て測定波長590nmにて、光線を入射角70°で試料
にあてたときの反射光から屈折率を測定した。
し、透過型電子顕微鏡を用いて、1000〜20万倍程
度の倍率で場所を変えて粒子を観察し、粒子数100個
以上で次の数値処理行い、それによって求めた数平均径
Dを平均粒子径とした。なお粒子が凝集している場合
は、凝集体の長軸と短軸をの平均を粒子径とした。 D=ΣDi/N ここで、Diは粒子の円相当径、Nは個数である。
e II)を用いて、フィルムの平坦面(3次元平均面)
の高さを0としたとき、この平坦面からの高さが40n
m、及び80nmの面における突起数N(40)および
N(80)を測定し、その比N(80)/N(40)を
求めた。測定は、20μm四方の視野を走査速度0.5
Hzで100視野について行った。
光下、異物を観察し、マーキングする。マーキングした
異物の高さを波長546nmで多重干渉計を用いて観察
し、干渉縞の数をチェックする。二重環以上のものの個
数H2を計数した。
塗布し、磁気配向させ乾燥させる。さらにカレンダー装
置で温度75℃、線圧220kg/cmでカレンダー処
理後70℃で48時間キュアリングする。 (磁性塗料の組成) 磁性粉(メタル粉) : 80重量部 塩ビ系共重合体 : 10重量部 ポリウレタン : 10重量部 硬化剤 : 5重量部 研磨剤 : 5重量部 トルエン :100重量部 メチルエチルケトン :100重量部 磁性層を形成させたフィルムを1/2インチ幅にスリッ
トしVTRテープとした。このテープに家庭用VTRを
用いて7MHz±1MHzのC/N比の測定を行った。
このC/N比を市販のVTRテープと比較して、 +3dB以上 :優 +1dB以上+3dB未満 :良 +1dB未満 :不良 と評価した。
のをテープ走行性試験機SFT−700型((株)横浜
システム研究所製)を使用し、40℃、80%RH雰囲
気下で走行させ、本発明の表面をもつ面の100パス目
の摩擦係数を下記の式より求めた。 μk=0.733log(T2 /T1 ) ここでT1 は入側張力、T2 は出側張力である。ガイド
径は6mmφであり、ガイド材質はポリオキシメチレン
(表面粗さ20〜40nm程度のもの)巻き付け角は9
0゜、走行速度は3.3cm/秒、繰返しストロークは
15cmである。この測定によって得られるμKの値
が、 0.35未満 :良 0.35以上 :不良 として評価した。
せた後の磁性面の状態を観察し、以下の基準で評価し
た。 優 :全く擦り傷や欠落が見られない。 良 :弱い擦り傷や欠落が極わずかに見られる。 不良:きつい擦り傷や欠落が見られる。
が、これらに限定されるものではない。 実施例1 N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に芳香族ジアミ
ン成分として85モル%に相当する2−クロルパラフェ
ニレンジアミンと、15モル%に相当する4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテルとを溶解させ、これに99モ
ル%に相当する2−クロルテレフタル酸クロリドを添加
し、2時間撹拌して重合を完了した。これを水酸化リチ
ウムで中和して、ポリマ濃度10重量%、粘度3000
ポイズの芳香族ポリアミド溶液を得た。この溶液に、1
次粒径16nmのシリカ粒子をポリマ当たり2重量%添
加した。
ーで濾過した後、径が30μm以上の表面欠点が0.0
15個/mm2 のベルト上に流延し、180℃の熱風で
2分間加熱し溶媒を蒸発させ、自己保持性を得たポリマ
濃度40重量%のフィルムをベルトから連続的に剥離し
た。この時、湿式浴として水浴を用い、この中へフィル
ムを導入し10分間、残存溶媒と中和で生じた無機塩の
抽出を行なった。この間に湿式浴のロール間でフィルム
を長手方向に1.2倍延伸した。次にこのフィルムをN
MP/水=60/40の浴に10秒間通したのち、再び
水浴に通した後、テンターに導き280℃で幅方向に
1.3倍延伸しながら、1分間の水分の乾燥と熱処理を
行った後20℃/秒の速度で徐冷して厚さ4.5μmの
芳香族ポリアミドフィルムを得た。
ベルト非接触面での長手方向の表面屈折率は1.86
1、N(40)は4.2×105 個/mm2 、N(8
0)/N(40)は0.03、H2は8個/100cm
2 であった。この面に磁性層を形成して磁気テープとし
て評価したところ、出力特性(C/N比)は優、走行性
は良、耐久性は優であった。
0/20の浴に10秒間通すこと以外は実施例1と同様
にして製膜し厚さ5.3μmの芳香族ポリアミドフィル
ムを得た。このフィルムのベルト非接触面での長手方向
の表面屈折率は1.868、N(40)は3.2×10
5 個/mm2 、N(80)/N(40)は0.01、H
2は6個/100cm2 であった。この面に磁性層を形
成して磁気テープとして評価したところ、出力特性(C
/N比)は優、走行性は良、耐久性は優であった。
の単分散シリカ、添加量をポリマ当たり5重量%延伸倍
率を長手方向1.6倍、幅方向を1.4倍とした他は実
施例1と同様にして製膜し、厚み3.8μmのフィルム
を得た。このフィルムのベルト非接触面での長手方向の
表面屈折率は1.891、N(40)は1.3×106
個/mm2 、N(80)/N(40)は0.15、H2
は15個/100cm2 であった。この面に磁性層を形
成して磁気テープとして評価したところ、出力特性(C
/N比)は良、走行性は良、耐久性は優良であった。
の単分散シリカ、添加量をポリマ当たり15重量%とす
ること以外は実施例1と同様にして製膜して厚み4.4
μmのフィルムを得た。このフィルムのベルト非接触面
での長手方向の表面屈折率は1.862、N(40)は
3.5×107 個/mm2 、N(80)/N(40)は
0.5、H2は30個/100cm2 であった。この面
に磁性層を形成して磁気テープとして評価したところ、
出力特性(C/N比)は不良でありドロップアウトも多
く見られた。また、走行性は良であったが耐久性は不良
であった。
単分散シリカ、添加量をポリマ当たり0.004重量%
とすること以外は実施例1と同様にして製膜し、厚み
6.5μmのフィルムを得た。このフィルムのベルト非
接触面での長手方向の表面屈折率は1.858、N(4
0)は9.8×101 個/mm2 、 N(80)/N(4
0)は0.01、H2は4個/100cm2 であった。
この面に磁性層を形成して磁気テープとして評価したと
ころ、出力特性(C/N比)は良であったが、走行性、
耐久性共に不良であった。
手方向延伸後、NMP/水の混合浴には通さず、幅方向
の延伸倍率を2倍にした他は実施例1と同様にして製膜
し厚み3.3μmのフィルムを得た。このフィルムのベ
ルト非接触面での長手方向の表面屈折率は1.932、
N(40)は6.0×105 個/mm2 、 N(80)/
N(40)は0.4、H2は7個/100cm2 であっ
た。この面に磁性層を形成して磁気テープとして評価し
たところ、出力特性(C/N比)は不良であったが走行
性、耐久性は共に良であった。
として100モル%に相当する4,4−ジアミノジフェ
ニルメタンを溶解させ、これに50モル%に相当するイ
ソフタル酸クロリドと50モル%に相当する2−クロロ
テレフタル酸クロリドを添加し、2時間撹拌して重合を
完了した。これを水酸化リチウムで中和して、ポリマ濃
度8重量%、粘度3000ポイズの芳香族ポリアミド溶
液を得た。この溶液に、平均粒径16nmのシリカ粒子
をポリマ当たり2重量%添加した。このポリマ溶液を用
いて実施例1と同様な方法で厚さ6μmの芳香族ポリア
ミドフィルムを得た。このフィルムの平均粒径は100
nm、ベルト非接触面での長手方向の表面屈折率は1.
784、N(40)は2.3×105 個/mm2 、 N
(80)/N(40)は0.02、H2は10個/10
0cm2 であった。この面に磁性層を形成して磁気テー
プとして評価したところ、走行性は良であったが出力特
性、耐久性は不良であった。これら、実施例、比較例を
表1にまとめた。
た芳香族ポリアミドからなる基材フィルムを使用し、フ
ィルム表面の特性を規定することにより、優れた電磁変
換特性と走行性、耐久性を合わせもつ磁気記録媒体を得
ることができる。また、これらの優れた特性により、フ
レキシブルプリント基板、コンデンサー、感熱転写リボ
ン等においても製造時の加工走行性が改良され生産性を
向上させることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 少なくともフィルム片面の、長手方向の
屈折率が1.8以上2.2以下であり、フィルム表面の
平坦面からの高さが40nm以上の突起の個数N(4
0)が102 〜108 ( 個/mm2 ) 、該平坦面からの
高さが80nm以上の突起の個数N(80)との比N
(80)/N(40)が0.3未満であることを特徴と
する芳香族ポリアミドフィルム。 - 【請求項2】 含有される粒子の平均粒径が5〜100
0nm、含有量が0.005〜10重量%であることを
特徴とする請求項1に記載の芳香族ポリアミドフィル
ム。 - 【請求項3】 厚みが0.5〜20μmであり、請求項
1を満たすフィルム表面における平坦面からの高さ54
6nm以上の粗大突起の個数が50個/100cm2 以
下であることを特徴とする請求項1または2に記載の芳
香族ポリアミドフィルム。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の芳
香族ポリアミドフィルムを用いてなる磁気記録媒体。 - 【請求項5】 支持体フィルムの厚みが0.5μm以上
6.5μm以下、幅が2.3mm以上13.0mm以
下、長さが100m/巻以上、磁気記録媒体としての記
録密度が8キロバイト/mm2 以上であることを特徴と
する請求項4に記載の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6736897A JP2956641B2 (ja) | 1996-03-11 | 1997-03-04 | 芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-82043 | 1996-03-11 | ||
JP8204396 | 1996-03-11 | ||
JP6736897A JP2956641B2 (ja) | 1996-03-11 | 1997-03-04 | 芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09302117A true JPH09302117A (ja) | 1997-11-25 |
JP2956641B2 JP2956641B2 (ja) | 1999-10-04 |
Family
ID=26408572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6736897A Expired - Lifetime JP2956641B2 (ja) | 1996-03-11 | 1997-03-04 | 芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2956641B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1120019A (ja) * | 1997-07-02 | 1999-01-26 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 耐熱性フィルム |
JP2002083415A (ja) * | 2000-06-23 | 2002-03-22 | Toray Ind Inc | 芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体 |
JP2002183933A (ja) * | 2000-12-19 | 2002-06-28 | Toray Ind Inc | 磁気記録媒体用ポリエステルフィルム及び磁気記録テープ |
-
1997
- 1997-03-04 JP JP6736897A patent/JP2956641B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1120019A (ja) * | 1997-07-02 | 1999-01-26 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 耐熱性フィルム |
JP2002083415A (ja) * | 2000-06-23 | 2002-03-22 | Toray Ind Inc | 芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体 |
JP4595252B2 (ja) * | 2000-06-23 | 2010-12-08 | 東レ株式会社 | 磁気記録媒体用芳香族ポリアミドフィルムおよび磁気記録媒体 |
JP2002183933A (ja) * | 2000-12-19 | 2002-06-28 | Toray Ind Inc | 磁気記録媒体用ポリエステルフィルム及び磁気記録テープ |
JP4622096B2 (ja) * | 2000-12-19 | 2011-02-02 | 東レ株式会社 | 磁気記録媒体用ポリエステルフィルム及び磁気記録テープ |
Also Published As
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JP2956641B2 (ja) | 1999-10-04 |
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