JPH09264399A - 流体伝動装置 - Google Patents

流体伝動装置

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JPH09264399A
JPH09264399A JP9011453A JP1145397A JPH09264399A JP H09264399 A JPH09264399 A JP H09264399A JP 9011453 A JP9011453 A JP 9011453A JP 1145397 A JP1145397 A JP 1145397A JP H09264399 A JPH09264399 A JP H09264399A
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    • F16H2045/0294Single disk type lock-up clutch, i.e. using a single disc engaged between friction members

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイナミックダンパ機能の付加により新たに
発生する振動を抑制する。 【解決手段】 ダンパ機構を有する直結クラッチ10を
含む流体伝動装置において、前記流体伝動装置のダンパ
機構の下流側の一部であって、直結クラッチ10が作動
状態であるときに、トルク伝達に寄与しない部材である
タービン6を弾性体である内側ダンパスプリング46で
弾性支持すると共に、特定の周波数域で新たに発生する
振動を抑制することのできる振動抑制手段70を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダンパ機能を有す
る直結クラッチを含む流体伝動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開昭61−252958
号公報に開示されているように、直結クラッチを有する
流体伝動装置においては、直結クラッチ作動時(クラッ
チ係合時)のエンジンからのトルク変動を抑えるため
に、ばね等のダンパ機構が設けられている。
【0003】このとき、(燃費向上のために)直結走行
可能領域をより低車速域にまで広げるためには、前記ダ
ンパ機構の捩じり剛性を低く設定するとよい。
【0004】これを、図33に示す振動伝達系の簡易モ
デルを用いて説明する。
【0005】図33において、I1はエンジン及び自動
変速機1次側(自動変速機入力側から直結クラッチのダ
ンパ機構まで:ダンパ機構の上流)の慣性モーメント、
I2は自動変速機2次側(前記ダンパ機構の下流)の慣
性モーメント、Bは車体を表わしている。又、K1は直
結クラッチのダンパ機構の捩じり剛性、K2はドライブ
シャフトの捩じり剛性を表わし、F1は摩擦による減衰
項、V1、V2は速度による減衰項を表わす。
【0006】直結走行の場合、例えば4気筒エンジンの
場合、300rpm 付近に、慣性モーメントI1、I2が
同位相で振動する1次モード共振点があり、1000rp
m 付近に、慣性モーメントI1、I2が逆位相で振動す
る2次モード共振点がある。このうち、1次モード共振
点はエンジンの使用可能領域外のため問題にならず、実
際の直結走行時に問題となるのは2次モード共振点であ
る。
【0007】従って、直結可能領域を低車速域にまで広
げるためには、2次モード共振点のエンジン回転数をな
るべく低回転側に設定すればよいことが分かる。従来、
この2次モード共振点を下げる方法として、捩じり剛性
K1、K2を低減する方法と、慣性モーメントI1、I
2の配分を最適化する方法が提案されている。
【0008】前記特開昭61−252958号公報に係
る従来技術においては、ばね定数が小さく、ストローク
長の大きい圧縮コイルばねを用いて捩じり剛性K1を低
減していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
いずれの方法も物理的な制約があり、直結可能領域の低
車速域への拡大には限界があった。それは、スペース上
の限界からダンパ機構の捩じり剛性K1の低減化には限
界があり、一方ドライブシャフトの捩じり剛性K2を大
幅に下げることも事実上不可能だからである。
【0010】又、慣性モーメントI1、I2の配分につ
いても、構造上これらを自由に設定することは不可能に
近く、所定値で妥協しなければならなかった。
【0011】例えば、慣性モーメントI1を小さくしよ
うとすると、エンジン及び自動変速機1次側の振動が大
きくなり、補機類駆動ベルトのいわゆる「鳴き」や、耐
久性上の問題が発生する。
【0012】これらの問題を解決するために、本出願人
は既に特願平7−280211号において、装置の重量
や、収容スペースを大きくすることなく、又車両の振動
特性を悪化させることなく、直結クラッチの直結可能領
域をより低車速域側に拡大し、燃費の向上を図ると共に
補機類の耐久性を向上させることのできる流体伝動装置
を提案している。
【0013】しかしながら、ここで提案されている流体
伝動装置には、更に改良すべき点があった。
【0014】即ち、ダイナミックダンパ機能の付加によ
り、当初狙いとしていた周波数域の振動を抑えることは
できたが、別の周波数域での振動が新たに発生してしま
うという問題があった。
【0015】本発明は、上記提案に係る装置を改良した
ものであり、上記装置の有する問題を解決するべくなさ
れたもので、ダイナミックダンパ機能の付加により新た
に発生する振動を抑制し、且つ装置を大型化することな
く、簡単に構成することのできる流体伝動装置を提供す
ることを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、ダンパ機構を
有する直結クラッチを含む流体伝動装置において、前記
流体伝動装置の一部であって、該直結クラッチが作動状
態にあるときにトルク伝達に寄与しない部材が、トルク
伝達に寄与する部材に弾性体を介して弾性支持されると
共に、前記直結クラッチが作動状態にあるときに、前記
弾性体による弾性支持によって特定の周波数域で新たに
発生する振動を抑制することのできる振動抑制手段を備
えたことにより、前記課題を達成したものである。
【0017】即ち、本発明によれば、流体伝動装置の一
部であって、前記直結クラッチが作動状態にあるときに
トルク伝達に寄与しない部材(例えばタービン等)をト
ルク伝達に寄与する部材に弾性体を介して弾性支持する
ようにしている。この結果、直結クラッチが作動状態に
あるとき、このトルク伝達に寄与しない部材をダイナミ
ックダンパとして機能させることができる。
【0018】更に、前記ダイナミックダンパ機能の付加
により特定の周波数域で新たな振動が発生したとして
も、振動抑制手段によりこれを抑制するようにしてい
る。
【0019】
【発明の実施の形態】好ましい実施の形態は、前記振動
抑制手段が、摩擦減衰手段であることである。これによ
り、簡単な構成で新たな振動を抑制することができる。
【0020】他の好ましい実施の形態は、前記摩擦減衰
手段の摩擦減衰力を調整する手段を備えたことである。
これによれば、例えば油圧サーボ等の調整手段により、
精密且つ正確な摩擦減衰力の制御を行うことができ、新
たに発生する振動レベルを、広い周波数範囲にわたって
低減することができる。
【0021】他の好ましい実施の形態は、前記振動抑制
手段が、粘性減衰手段であることである。これにより、
新たに発生する振動レベルを低減することができ、流体
伝動装置本体の振動特性は広い範囲にわたって規定値を
満足する。
【0022】他の好ましい実施の形態は、前記振動抑制
手段が、前記弾性体の弾性力を可変とする弾性力可変手
段であることである。これにより、前記弾性体が前記振
動抑制手段をも兼ねることができるため、装置の大型化
を招くことなく、新たな振動を抑制することができる。
【0023】他の好ましい実施形態は、直結クラッチが
所定以上の回転数のとき前記弾性体の弾性作用を無効と
する手段を備えたことである。これにより、エンジンの
高回転域において、ダイナミックダンパ機能を完全に阻
止することができ、新たな悪影響を完全に無くすことが
できる。
【0024】他の好ましい実施の形態は、前記弾性体が
板ばねであり、且つ、前記弾性力可変手段が、該板ばね
の有効長を可変にするように、遠心力を利用して板ばね
の一端部側に対して相対移動可能に該板ばねの他端部側
に取付けられた慣性部材から構成されることである。こ
れにより、新たな振動を抑制しつつ、装置全体をコンパ
クトに構成することが可能となる。
【0025】他の好ましい実施の形態は、前記板ばねの
幅または厚さの少なくとも一方が、半径方向内側より外
側の方が小さくされていることである。これにより、振
動の減衰に最適なばね特性が得られる。
【0026】他の好ましい実施の形態は、前記慣性部材
を半径方向内側に押圧する補助ばねが設けられ、該補助
ばねが、半径方向外側へ行くほど前記板ばねとの距離が
離れるように板ばねに対して所定角度を持って斜めに取
付けられていることである。これにより、慣性部材を押
圧する補助ばねが板ばねの制約を受けなくなる。よっ
て、補助ばねのばね特性の設定が比較的容易に行えるよ
うになる。
【0027】さらに、他の好ましい実施の形態は、前記
振動抑制手段が、前記トルク伝達に寄与しない部材の慣
性量を増減する手段よりなることである。これにより、
ダイナミックダンパを付与したことによって生ずる新た
な周波数域の振動の該周波数域を適当に変更でき、結果
として該振動を抑えることができる。
【0028】以下、図面を参照して本発明の実施の形態
のより具体的な例を詳細に説明する。
【0029】〔第1実施形態〕図1は、本発明の第1実
施形態に係る流体伝動装置の概略を表わす縦断面図であ
る。
【0030】図1において、トルクコンバータ(流体伝
動装置)2は、主として、ポンプ4、タービン6、ステ
ータ8及び直結クラッチ10とから構成されている。
【0031】この直結クラッチ10のロックアップピス
トン12は、トルクコンバータ2のフロントカバー14
の内面に当接するライニング(摩擦板)16を有してい
る。ロックアップピストン12には、リベット18によ
りドライブプレート20が一体的に取り付けられてい
る。又、ロックアップピストン12とドライブプレート
20の間には、中間プレート22が設けられている。こ
の中間プレート22は長孔24を有し、その中を前記リ
ベット18が移動するようになっている。
【0032】前記ドライブプレート20は、外側ダンパ
スプリング26及び中間プレート22を介して、ドリブ
ンプレート28にトルク伝達を行う。ドリブンプレート
28は、リベット30によりタービンハブ32に固定さ
れている。タービンハブ32の内周にはスプライン34
が設けられ、ここから図示しない出力軸(変速機入力
軸)へトルクが伝達される。
【0033】又、前記ロックアップピストン12の内周
のフランジ部36は、タービンハブ32の軸受部38に
滑動可能に取り付けられ、シール40によって封止され
ている。
【0034】又、タービン6の内周にはリベット42に
より伝達部材44が一体的に取り付けられている。この
伝達部材44は、内側ダンパスプリング46を介してド
リブンプレート28に連結されている。
【0035】又、タービン6にはディスクハブ60が一
体化して取付けられている。このディスクハブ60の端
部にはディスク62が、ドリブンプレート28に面し、
軸方向摺動可能に取付けられている。又、ディスク62
のタービン6側にはディスク62に対向してプレート6
4が設けられている。プレート64は、外径側がドリブ
ンプレート28の外径側端部28aに沿って軸方向移動
可能且つドリブンプレート28と相対回転不能なように
取付けられている。又、このプレート64は、ばね体6
6によってディスク62側に押圧されている。ばね体6
6はスナップリング68により軸方向の移動が規制され
ている。
【0036】ディスク62とプレート64の間及び、デ
ィスク62とドリブンプレート28の間には、摩擦材
(振動抑制手段)70が設けられている。摩擦材70
は、これらの向かい合う面の両面に設けられていてもよ
いし、片面に設けられていてもよい。あるいは、面の表
面を加工して所定の効果が得られるような摩擦力を生じ
るようにしてもよい。
【0037】以下第1実施形態の作用を説明する。
【0038】直結クラッチ作動時には、ロックアップピ
ストン12が(公知の構成により)油圧の作用によって
図の右方へ移動しフロントカバー14側に押し付けられ
る。フロントカバー14は図示しないエンジンにより駆
動される。従ってエンジンからのトルクはライニング1
6を介してロックアップピストン12に直接的に伝達さ
れる。
【0039】ロックアップピストン12と一体化されて
いるドライブプレート20は、外側ダンパスプリング2
6の一端を押す。このため、外側ダンパスプリング26
の他端は、中間プレート22を押すことになる。中間プ
レート22に伝えられたトルクは、ドリブンプレート2
8を介して出力部材であるタービンハブ32に伝達され
る。
【0040】上述したようにタービン6は、タービン6
に固定された伝達部材44と内側ダンパスプリング46
を介してタービンハブ32に対して相対回転可能に配置
されている。即ち、直結クラッチ10が作動状態にある
ときにトルク伝達に寄与しない部材としてのタービン6
が、弾性体としての内側ダンパスプリング46を介し
て、トルク伝達に寄与する部材としてのタービンハブ3
2に弾性支持されているものである。
【0041】ここで、ディスク62とプレート64は摩
擦材70を介して接触しており、ばね体66によってド
リブンプレート28側へ押圧されている。これにより、
タービン6とタービンハブ32が相対回転しようとする
場合に、プレート64及びドリブンプレート28とディ
スク62との間に摩擦力による引摺りが発生する。その
結果、新たに発生する本体の振動レベルを下げることが
できる。
【0042】このように本実施形態によれば、ダイナミ
ックダンパ機能を付加したことによる新たな振動も抑え
ることができ、広い周波数範囲で、本体慣性の振動レベ
ルを許容値以下にすることができる。
【0043】〔第2実施形態〕次に、本発明の第2実施
形態について説明する。
【0044】図2は、第2実施形態に係る流体伝動装置
の概略を表わす縦断面図である。
【0045】本第2実施形態は、上の第1実施形態にお
ける2枚の摩擦材70を1枚にして取付位置を変えたも
のである。
【0046】即ち、図2において、伝達部材144とタ
ービンハブ132の間にプレート164が設けられてい
る。このプレート164はタービンハブ132に対し、
軸方向にのみ摺動可能で、相対回転不能である。プレー
ト164とタービンハブ132の間には、摩擦材170
が設けられている。摩擦材170はプレート164又は
タービンハブ132のいずれに取付けられていてもよ
い。
【0047】伝達部材144とプレート164の間に
は、ばね体166が設けられている。このばね体166
はプレート164をタービンハブ132側へ押し付けて
いる。これにより、タービン106とタービンハブ13
2が相対回転しようとする場合に、プレート164とタ
ービンハブ132との間に摩擦力による引摺りが発生す
る。その結果、新たに発生する振動を抑制することがで
きる。
【0048】なお、ばね体166の押圧力に対するター
ビンハブ132からの反力は、ワッシャ(又はベアリン
グ)172を介してスナップリング168で受けてい
る。
【0049】又、他の構成については、前述した第1実
施形態と基本的に同じであるため、同一又は類似の部材
に下2桁が同一の符号を図中で付すこととし、説明を省
略する。
【0050】〔第3実施形態〕次に、本発明の第3実施
形態について説明する。
【0051】図3は、第3実施形態に係る流体伝動装置
の概略を表わす縦断面図である。
【0052】本第3実施形態は、上の第2実施形態を多
少変更し、新たに摩擦減衰力を調整する手段として押圧
ピストン280を組み込んだものである。
【0053】図3において、伝達部材244と、タービ
ンハブ232に結合されたドリブンプレート228の支
持凸部228aとの間には、摩擦減衰手段を構成するリ
ング状の3枚のプレート264、266、268が、軸
線方向に並べて配設されている。3枚のプレート26
4、266、268のうち真ん中のプレート264は、
伝達部材244にスプライン274を介して軸方向移動
可能で(伝達部材244と)相対回転不能に取り付けら
れている。伝達部材244側の端部のプレート268
は、ドリブンプレート228の支持凸部228aの先端
にスプライン276を介して取り付けられ、スナップリ
ング272により脱け止めされている。又、ドリブンプ
レート228側のプレート266は、ドリブンプレート
228に対して、相対回転不能かつ軸線方向移動自在に
取り付けられている。これらプレート264、266、
268の相互間には、摩擦材270が挟まれている。
【0054】前記ドリブンプレート228側のプレート
266は、自身の半径方向中間部に貫通孔266bを有
するもので、該貫通孔266bに、ドリブンプレート2
28に突設した支持凸部228aが貫通させることで、
ドリブンプレート228に保持されている。
【0055】図4は、ドリブンプレート228と前記プ
レート266の関係を示す、図3のIV方向から見た正面
図である。この図に示すように、プレート266の貫通
孔266bは、同一円周上に間隔的に配され、周方向に
所定長さを有した略円弧形の細長い矩形孔として形成さ
れている。ドリブンプレート228の支持凸部228a
は、各貫通孔226bに対応して同一円周上に突設され
ている。各支持凸部228aの外周に形成されたスプラ
イン228bは、前記プレート266の貫通孔266b
の外周側孔縁に形成されたスプライン276と嵌合し、
これにより、プレート266は、ドリブンプレート22
8に対して軸線方向にスライドするものの、相対回転不
能に結合されている。
【0056】このプレート266は、ドリブンプレート
228の支持凸部228aよりも内周側に、押圧ピスト
ン280による押圧部266aを有している。この押圧
ピストン280は、タービンハブ232の円筒部232
aと、ドリブンプレート228の支持凸部228aの基
部円筒部228bとの間に形成された環状空間に、シー
ル材282、284を介して液密的に軸線方向摺動自在
に嵌め込まれている。そして、押圧ピストン280とタ
ービンハブ232との間に、押圧ピストン280を押圧
移動するための液圧室290が形成されている。
【0057】又、タービンハブ232の円筒部232a
の外周には、伝達部材244の軸方向位置を決めるスナ
ップリング268が固定され、そのスナップリング26
8によって、押圧ピストン280を液圧室290側に付
勢する皿ばね286の内周端が受け止められている。液
圧室290には、タービンハブ232内の液圧通路29
2及び出力軸296内の液圧通路294を通じて、液圧
が送り込まれるようになっている。摩擦材270での摩
擦係合力は、押圧ピストン280に対する皿ばね286
による図の右側への付勢力と液圧室290の液圧による
図の左側への付勢力とのバランスに依存して発生され
る。
【0058】上記の構造では、支持凸部228aの内周
側に押圧ピストン280を配置することで、摩擦減衰手
段の周辺及び押圧ピストン280の周辺の機構が薄型に
なっている。
【0059】前記押圧ピストン280の作動回路として
は、図5に示すような構成をとることができる。図5に
おいて、297はデューティソレノイドバルブ、298
は制御バルブである。図のバルブでは、右半分が直結ク
ラッチ210がOFF状態のとき、左半分がON状態の
ときをそれぞれ示している。
【0060】デューティソレノイド297は、ポート2
97aから入力される例えばセカンダリ圧等の比較的低
圧の元圧を公知の方法でデューティ制御してポート29
7bよりデューティ制御圧を出力する。
【0061】制御バルブ298には直結クラッチ210
をON−OFFするための油圧(の分圧)がそのポート
298aに入力されている。又ポート298bには、デ
ューティソレノイド297からの前記デューティ制御圧
が入力されている。更にポート298cは図3の押圧ピ
ストン280背面の液圧室290に連結され、ポート2
98dには(高圧)のライン圧がかけられている。図の
符号298eはスプリング、298fはスプールであ
る。
【0062】直結クラッチ210がOFFのときは、制
御バルブ298のポート298aに(直結クラッチ21
0をONとするための)油圧(の分圧)がかからないた
め、スプリング298eによりスプール298fが押し
下げられ図の右半分の状態となる。従って(高圧の)ラ
イン圧がポート298d、298cを介して直接液圧室
290に導入され、強い摩擦係合力が発生する。
【0063】一方、直結クラッチ210がONのとき
は、制御バルブ298のポート298aに(直結クラッ
チ210をONとするための)油圧(の分圧)がかかる
ため、スプール298fは図の左半分の状態となり、ポ
ート298dのライン圧は遮断される。又、その代わり
にデューティソレノイド297からのデューティ制御圧
がポート298b、298cを介して液圧室290に導
入される。このデューティ制御圧は、前述したように比
較的低圧の元圧をベースに調圧されたものであるため、
調圧の精度が高く、従って液圧室290内の液圧を非常
に精密に増減制御でき、押圧ピストン280による摩擦
係合力を高精度に微調整できる。
【0064】次に第3実施形態の作用を説明する。
【0065】この第3実施形態では、タービン206と
タービンハブ232が相対回転しようとする場合に、伝
達部材244とタービンハブ232との間に、押圧ピス
トン280の押圧力によって調整された引摺り(摩擦係
合力)を発生させることができる。よって、押圧ピスト
ン280の押圧力の調整の仕方で、どの回転領域の変動
レベルをどの程度下げるかを選択することができ、新た
に発生する振動を広い範囲にわたり抑制することができ
る。
【0066】なお、他の構成については前述した第1実
施形態と基本的に同じであるため、同一又は類似の部材
に下2桁が同一の符号を図中で付すこととし、説明を省
略する。
【0067】また、上記の例では、液圧を用いてプレー
ト266に対する押圧力を可変とする場合を示したが、
電磁力を用いてプレート266の押圧力を調整できるよ
うにすることも可能である。
【0068】〔第4実施形態〕次に、本発明の第4実施
形態について説明する。
【0069】図6は、第4実施形態に係る流体伝動装置
の概略を表わす縦断面図である。
【0070】又、図6の矢印VII 方向から見た図を図7
に示す。更に図7のVIII−VIII線に沿う断面を図8に示
す。
【0071】本第4実施形態は、振動抑制手段に粘性衰
退手段を用いたものである。
【0072】即ち、図6において、ドリブンプレート3
28のケージ部328a及び328bの中にシリンダ3
82が固定され、タービンハブ332と一体化されて設
けられている。このシリンダ382中にピストン384
が摺動可能に嵌め込まれている。又、図8に示されるよ
うに、ピストン384は中央に溝384aを有し、伝達
部材344の先端のツメ部344aがこの溝384aに
引っかかっている。シリンダ382の内部382a、3
82bは油液で満たされている。
【0073】伝達部材344がタービンハブ332と相
対回転すると、図8においてツメ部344aが左又は右
へ移動する。その結果、ピストン384も左又は右へ移
動する。このとき、シリンダ382の内部382a、3
82bは油液で満たされているため、ピントン384が
移動してこの油液に圧力がかかると、ピストン384と
シリンダ382の隙間から油液が外部へ流出する。よっ
て、このときの油液の粘性により、ダイナミックダンパ
としての伝達部材344の作動が制限される。これによ
り、新たに発生する振動を抑制することができる。
【0074】なお、他の構成については前述した第1実
施形態と同様であり、同一又は類似の部材に下2桁同一
の符号を図中で付して説明を省略することとする。
【0075】又、図9に示すように、ピストン384
に、シリンダ382の内部382a、382bと外部を
連通する貫通孔384b、384cを設けて、減衰量が
最適値になるようにしてもよい。
【0076】〔第5実施形態〕次に、本発明の第5実施
形態について説明する。
【0077】図10は第5実施形態に係る流体伝動装置
の概略を表わす縦断面図、図11〜図13はその細部構
成を示す図、図14は同装置の要部拡大図である。
【0078】本第5実施形態は、上記第1実施形態にお
ける弾性体である内側ダンパスプリング46を、板ばね
446として、この板ばね446の弾性力を可変とする
ようにしたものである。
【0079】図10、図14において、板ばね446
は、半径方向に延ばされており、内周端が、リベット4
30でドリブンプレート428及びタービンハブ432
と一体に固定されている。板ばね446は途中で90°
捻られており、上部(外径側)が周方向に撓むようにな
っている。又、タービン406には突起部488が取付
けられている。この突起部488は板ばね446の両端
(外径側)に接触する。これにより、タービン406は
弾性的にタービンハブ432に連結される。
【0080】板ばね446には、質量体(慣性部材)4
90が組み付けられている。図11は質量体490の構
成、図12は板ばね446の構成を示し、図13は板ば
ね446と質量体490の組み付け状態を示す。
【0081】この場合の板ばね446は、図12に示す
ように、ばねとして機能する先端部分(外周側)が、幅
(s)一定、厚さ(t)一定の長方形状に形成されてい
る。板ばね446には、図11、図13に示すように、
中央部に溝を有する質量体490が、板ばね446が該
溝部に入るように取付けられている。質量体490が板
ばね446を挟んでいる部分は保持カバー492で覆わ
れ、質量体490は、コイル状の補助ばね494により
内径側へ押圧されている。又、板ばね446の上部(外
周側)は保持カバー492より上に突き出ており、上端
がタービン側に固定した突起部488の溝488aに入
り、突起部488と接触するようになっている。保持カ
バー492は溶接(又はカシメ)によりドリブンプレー
ト428に固定されている。又、質量体490は半径方
向に移動可能となっている。
【0082】なお、他の構成については前述した第1実
施形態と基本的に同じであるため、同一又は類似の部材
に下2桁が同一の符号を図中で付すこととし、説明を省
略する。
【0083】以下、第5実施形態の作用を説明する。
【0084】タービン406は、板ばね446を介して
タービンハブ432に対して微小な相対回転可能に弾性
的に連結されている。
【0085】直結クラッチ作動状態において、第1実施
形態と同様にしてドリブンプレート428が回転する
と、リベット430によって一体となった板ばね446
が回転する。
【0086】回転数が低い場合には、質量体490は、
コイル状の補助ばね494により、内周側に押し付けら
れている。このとき、図10に示すように質量体490
より上(外周側)にある板ばね446の部分L1が長
く、これが板ばね446の有効長となるため、ばね定数
が小さくなる。従って、共振周波数は小さくなる。
【0087】又、回転数が高くなると、質量体490
は、遠心力により図14に示すようにコイル状の補助ば
ね494に抗して外周側へ移動する。このため、質量体
490より上に出ている板ばね442の部分L2は短く
なる。これにより、板ばね446の有効長は小さくなる
ため、ばね定数は大きくなる。従って、共振周波数は大
きくなる。
【0088】このように、本実施形態では、ダイナミッ
クダンパのばね定数をエンジン回転数に応じて変化させ
ることにより、ダンパ共振点を、低回転のときは低周波
数側に、高回転のときは高周波数側になるようにするこ
とで、ダイナミックダンパによる振動の低減を広い周波
数域で達成することができる。
【0089】又、本実施形態では内側ダンパスプリング
46の代わりに、板ばね446及び板ばね446に取付
けた質量体490によって弾性力可変手段を構成するよ
うにしたため、装置全体を小型化することが可能であ
る。
【0090】〔第6実施形態〕次に第6実施形態を図1
5、図16を用いて説明する。
【0091】この第6実施形態は、第5実施形態の板ば
ね446を、半径方向外側へ行くほど幅の狭くなった台
形状の板ばね446Bで置き換え、質量体490が遠心
力で半径方向外側へ移動するにつれて増大するばね定数
の増加割合を、前記第5実施形態よりも小さい方に修正
するようにしたものである。
【0092】即ち、この場合の板ばね446bは、図1
6に示すように、板厚tは一定であるが、先端に行くほ
ど幅sが狭くなるような台形状に形成されている。そし
て、図15に示すように、質量体490を組み付けたと
きに、ばね機能を発揮する部分に、ちょうど台形状部分
が対応するようになっている。
【0093】この台形状の板ばね446Bを用いた第6
実施形態では、前記第5実施形態と同様に、質量体49
0が半径方向内側にあるとき、板ばね446Bの有効長
が長いのでバネ定数が小さく、質量体490が外側に移
動するにつれて、有効長が短くなるので、バネ定数が大
きくなる。従って基本的には回転数が大きく、遠心力が
増大するほど、質量体490が外側へ移動するので、バ
ネ定数が大きくなり、共振周波数が大きくなる。
【0094】ここで、第5実施形態の板ばね446と第
6実施形態の板ばね446Bの違いについて検討してみ
る。いま、流体伝動装置の半径方向の中心線(出力軸)
回りに、全体が角速度ωで回転しているときの、板ばね
446、446Bの有効長分のばね定数Kと、角速度ω
の2乗値の関係を図17に示す。又、ダイナミックダン
パの共振周波数の関係式より得た理想のばね定数を同図
に合わせて示す。
【0095】理想のばね定数は点線Cのように直線状に
なる。これに対して、長方形の板ばね446の場合(第
5実施形態の場合)は実線Aのようになる。この実線A
の特性を、なるべく点線Cの特性に近付けることができ
れば、それだけ広い回転数範囲でダイナミックダンパに
よる回転変動低減効果を得ることができる。つまり、質
量体が遠心力で外径方向に移動するにつれて、板ばねの
バネ定数Kが大きくなるが、そのばね定数の増大率をで
きるだけ弱めることで、実際に得られるばね定数を点線
Cに近付けることができる。
【0096】第6実施形態の台形状の板ばね446Bに
よれば、それを実現することができる。即ち、台形状の
板ばね446Bは、先端に行くほど幅Sが小さくなって
おり、その断面2次モーメントが小さくなるので、長方
形ばね446の場合の特性Aよりも、点線の理想の特性
Cに近付いた特性Bを示すことになる。このため、広い
回転数範囲でダイナミックダンパによる回転変動のレベ
ルを低下させることができるようになる。
【0097】なお、第6実施形態では、板ばね446B
の板幅Sを先端(半径方向外周)へ行くほど小さくする
ことで、先端側へ行くほど断面2次モーメントが小さく
なるようにしたが、板厚tを先端へ行くほど減らすこと
によっても、断面2次モーメントを同じように小さくし
て、第6実施形態と同様のばね定数Kの調整を行うこと
ができる。もちろん板幅S、板厚tの双方を小さくする
ようにしてもばね定数Kを調整できる。
【0098】〔第7実施形態〕次に第7実施形態を図1
8、19、20、21を用いて説明する。
【0099】上記第5実施形態では、コイル状の補助ば
ね494の内部に、板ばね446を通した場合を説明し
た。しかし、そうすると、補助ばね494を設計する際
に、板ばね446が補助ばね494の内側で支障なく移
動できるように、補助ばね494のコイル径を一定値以
上に大きくしなくてはならないという制約がある。
【0100】そこで、本第7実施形態では、板ばね44
6を補助ばね494Bの外に出し、補助ばね494Bを
板ばね446の両側に一対配置した。そして、そのまま
ではなお補助ばね494Bが板ばね446の邪魔になる
おそれがあるので、補助ばね446を角度を付けて板ば
ね446の両側に配置した。即ち、図18に概略構成を
示すように、補助ばね494Bを、半径方向外側へ行く
ほど板ばね446との距離が離れるように、板ばね44
6に対して所定角度αを持って斜めに配した。
【0101】具体的には、図19に示すように、コイル
状の補助バネ494Bの内部に伸縮ガイド495を配置
し、補助ばね494Bが、斜めの姿勢で自身の軸線方向
に安定して伸縮し得るようになっている。
【0102】この伸縮ガイド495は、シリンダ状の本
体495aにスライド自在にロッド495bを組み付け
たもので、本体495aの後端とロッド495bの先端
に、ばね座付きのブラケット495c、495dを有し
ている。これらブラケット495c、495dは、図2
0、図21に詳細を示すように、ピン495eによって
保持カバー492の肩部492aに結合され、一方、ピ
ン495fによって質量体490に結合されている。そ
して、伸縮ガイド495の外周に補助ばね494Bが嵌
装され、両端のブラケット495c、495dのばね座
にて、補助ばね494Bの両端が受け止められている。
従って、質量体490に対して、質量体490の移動方
向と斜めの方向から補助ばね494Bの付勢力を作用さ
せている。
【0103】これによれば、板ばね496が自由に動
け、又、補助ばね494Bの設計も容易となる。
【0104】なお、上記の例では、伸縮ガイド495を
コイル状の補助ばね494Bの内側に設けたが、外側に
設けてもよい。つまり、図22、図23に示すように、
伸縮ガイド496を、内部空間を有する管状のものとし
て製作し、その内部にコイル状の補助ばね494Bを収
容してもよい。伸縮ガイド496は、互いにスライド嵌
合する内筒496aと外筒496bとを備え、内筒49
6aと外筒496bの各先端に、ばね座を兼ねたブラケ
ット496c、496dが設けられている。そして、こ
れらブラケット496c、496dを、保持ケースの肩
部と質量体にピン495e、495fで結合している。
【0105】〔第8実施形態〕次に第8実施形態を説明
する。
【0106】前記第5、第6、第7実施形態では、内側
ダンパスプリングとして板ばね446、446Bを用
い、板ばね446、446Bの有効長を、質量体490
の移動で変化させることにより、板ばね446、446
Bのばね定数を変化、つまりダイナミックダンパの弾性
力を可変としたが、本第8実施形態では、内側ダンパス
プリングとしてコイルスプリングを用い、且つコイルス
プリングの弾性力を可変としている。
【0107】図24は第8実施形態に係る流体伝動装置
の縦断面図であり、図25は図24のXXV 矢視方向から
見た図である。
【0108】この実施形態では、コイルスプリングが内
側ダンパスプリング546として用いられている。内側
ダンパスプリング546は、円周方向に対に並べて配置
されており、対をなす内側ダンパスプリング546の対
向端部間に、伝達部材544の係合凸部544aが挿入
され挟持されている。
【0109】図25を用いて説明する。この図におい
て、線N1は係合凸部544aが中立位置にあるときの
基準線である。この基準線N1は、ドリブンプレート5
28の半径上にあり、図25の下側が内周側、上側が外
周側となっている。
【0110】一対の内側ダンパスプリング546、54
6は、基準線N1に対して対称配置されており、基準線
N1に対して図中左側と右側は同じ構成になっている。
ここでは、基準線N1に近い方を前端側、遠い方を後端
側として説明する。又、左側の構成と右側の構成は、係
合凸部544aの存在する円周上に円周方向に沿って配
されていてもよいし、同円の接線上に直線的に配されて
いてもよい。図25では、直線的に配されている場合を
示している。
【0111】ドリブンプレート528のスプリング保持
部550は、前端が、係合凸部544aの挿入孔550
aに通じている。このスプリング保持部550の後端に
は、開口550cを有する後端壁550bが存在する。
このスプリング保持部550には中間コマ575がスラ
イド自在に挿入され、中間コマ575の前端に設けたフ
ランジ575aと係合凸部544a間に、主となる内側
ダンパスプリング546が配されている。又、フランジ
575aとスプリング保持部550の後端壁550b間
に、副となる補助スプリング576が配されている。こ
れらスプリング546、576は、予圧を与えられた状
態で直列にセットされており、条件に応じて、両方のス
プリング546、576の弾性力を合わせた力を発揮し
たり、片方のスプリング546の弾性力のみを発揮した
りする。
【0112】スプリング保持部550の更に後端側には
ケージ570が設けられ、その内部には移動コマ572
が収容されている。ケージ570は、スプリング保持部
550の後端壁550bに設けた開口550cを介して
スプリング保持部550と通じており、半径方向内周側
の内周壁570aと、後端壁570bと、半径方向外周
側の外周壁570cとを有し、内部に移動コマ572が
半径方向に移動可能に設けられている。
【0113】ケージ570の後端壁570bは、半径方
向外側に行くほど基準線N1側に近寄るように傾斜して
いる。移動コマ572はこの傾斜に対応した形状をな
し、ケージ570の後端壁57bに対向する側面が傾斜
壁572aとなっている。又、他方の側面は、スプリン
グ保持部550の後端壁550bの開口550cより突
出した中間コマ575の後端面に当たる当接面572b
となっている。移動コマ572は、ばね580によって
半径方向内側に付勢されており、遠心力によって外方へ
移動する。そして、移動位置に応じて、傾斜壁572a
がケージ570の後端壁570bに当接することで、移
動コマ572が中間コマ575に押された際の中間コマ
575の移動限位置を規定する。中間コマ575が移動
限まで押されると、補助スプリング576による弾性作
用が無効になり、内側ダンパスプリング546のみが弾
性力を発揮する。
【0114】以下に第8実施形態の作用を説明する。
【0115】回転数が低いときは、台形の移動コマ57
2は、ばね580により内径側に押されている。このと
きは、移動コマ572とケージ570の後端壁570b
との間に隙間SHがあるため、中間コマ575は隙間S
H分だけ自由に移動可能となり、この状態では内側ダン
パスプリング546と補助スプリング576とが直列的
に作用することになり、この結果、ダンパ機構としての
トータルのばね定数が小さくなる。
【0116】一方、回転数が高くなると、移動コマ57
2は遠心力で外径側に移動し、隙間SHは小さくなる。
すると、中間コマ575がケージ570に対してその移
動が拘束されるようになり、補助スプリング576が作
用しなくなり内側ダンパスプリング546のみが作用す
ることになる。この結果、ダンパ機構としてのトータル
のばね定数が大きくなる。
【0117】このように、遠心力を利用してダイナミッ
クダンパのばね定数を多段に変化させ得るので、エンジ
ン回転数に応じて、ダイナミックダンパの共振点をずら
すことにより、広い回転数範囲で良好なダンパ特性が得
られる。又、この構造は、板ばねを使用する場合に比べ
て低コストに実現できる。
【0118】〔第9実施形態〕次に第9実施形態を説明
する。
【0119】図26は第9実施形態の要部構成を示し、
図25と同じ側からドリブンプレート528Bを見た図
である。
【0120】前記第8実施形態では、移動コマ572や
中間コマ575を用いて内側ダンパスプリングの弾性力
を調節する場合を示したが、本第9実施形態では、図2
6に示すように、爪590a付きのストッパ590を用
いることで、内側ダンパスプリング546の弾性力を2
段階に調節できるようにしている。
【0121】即ち、回転数が所定以上になると、遠心力
によってストッパ590が外径側に移動し、ストッパ5
90の両端の爪590aが、コイルスプリングよりなる
内側ダンパスプリング546の線間に食い込んで、内側
ダンパスプリング546の有効長を初期値L5から縮小
値L4へ変更する。初期値L5から縮小値L4に有効長
が短縮することにより、ばね定数が大きくなり、これに
より、ダイナミックダンパの共振周波数が変更される。
ストッパ590は、ドリブンプレート528Bに設けた
半径方向のガイド孔591に、ロッド部590aをスラ
イド自在に挿入することで、安定して半径方向に変位で
きるよう支持され、ばね592により半径方向内側に付
勢されている。
【0122】〔第10実施形態〕次に第10実施形態を
説明する。
【0123】図27は第10実施形態に係る流体伝動装
置の縦断面図、図28は図27のXXVIII矢視方向から見
た図である。
【0124】ダイナミックダンパ機能を付加した直結ク
ラッチ付き流体伝動装置では、ロックアップ時に、全て
のエンジン回転数領域でダイナミックダンパが作用する
ことになるため、ダイナミックダンパがない場合に比べ
て、回転変動レベルが良好になる領域が存在する。しか
し、反面、逆に悪化する領域がある。
【0125】その問題を解決するために、全体にヒステ
リシスを付加する方法が考えられるが、そうした場合、
悪化代が低減される一方、良好だった領域も効果が目減
りしてしまう。
【0126】そこで、本第10実施形態では、エンジン
回転数が所定以上になった際に、ダイナミックダンパの
弾性体の作用を無効とするようにした。
【0127】即ち、図27、図28に示すように、ドリ
ブンプレート628と伝達部材644の係合凸部644
aとを、内側ダンパスプリング646を介して弾性的に
連結する一方、内側ダンパスプリング646と同じ円周
上の他の位置に、回転数が所定以上になったときに、ド
リブンプレート628と伝達部材644の係合凸部64
4bとをロックするストッパ670を設けた。
【0128】ストッパ670は、ドリブンプレート62
8に形成したスライドケージ674内に、半径方向にス
ライド自在に収容されており、ばね672によって半径
方向内側に付勢されている。
【0129】図29は図28の同部分の拡大図である。
【0130】ストッパ670は、連結部670aの両端
に一対の脚部670bを設けたコ字状をなし、脚部67
0bの外側面670dにて、スライドゲージ674の両
ガイド壁674aを摺動する。又、脚部670bの内側
面670cは傾斜面となっており、遠心力によりストッ
パ670が、ばね672の力に抗して半径方向外方に移
動したとき、傾斜した内側面670cが、伝達部材64
4の係合凸部644bの傾斜面644cに圧接すること
で、係合凸部644bの円周方向(矢印Y方向)の動き
を止める。即ち、係合凸部644bとストッパ670が
ロックすることで、伝達部材644とドリブンプレート
628がロックされ、内側ダンパスプリング646の作
用が無効とされる。この場合、傾斜面644cの傾きθ
は、余り大きいとロックする作用が弱くなり、余り小さ
いとロックするポイントが設定しにくくなる。
【0131】ロックするポイントは、ダイナミックダン
パにより良好な効果が得られる領域から悪い効果が出る
領域への切り替わり点に設定する。そうすることで、ダ
イナミックダンパによる特性の悪化分のみを、ダイナミ
ックダンパがないときのレベルまで低減することができ
る。
【0132】なお、ダイナミックダンパ機能を止めるス
トッパ670が遠心力によって半径方向外側に移動する
際に、ストッパ670とスライドケージ674の接触部
間、及びストッパ670と係合凸部644bの接触部間
に、打音が発生する可能性があるが、図30に示すよう
に、接触部に緩衝材678、678を設ければ、打音の
発生を防止することができる。図と反対の接触部側に緩
衝材678、678を設けても勿論よい。
【0133】〔特性について〕次に第8実施形態と第1
0実施形態の特性について述べる。
【0134】図31は、エンジン回転数と回転変動レベ
ルの関係を示す特性図である。
【0135】図31において、Aはダイナミックダンパ
を設けない場合の特性、Bはダイナミックダンパを設け
た場合の特性、Cは第10実施形態の特性、Dは第8実
施形態の特性を示す。
【0136】ダイナミックダンパを設けたBの場合、点
Pより小さい範囲でレベル低減効果が見られるが、点P
を超えた領域で反対に変動が大きくなってしまう。それ
を解消するべく、第10実施形態による特性Cでは、点
P以降の領域でダイナミックダンパの機能を無効にする
ことにより、ダイナミックダンパの付加による悪影響を
無くしている。つまり、その領域では、ダイナミックダ
ンパを設けないレベルに低減している。
【0137】又、第8実施形態の特性Dによれば、ダイ
ナミックダンパのばね定数、即ち共振周波数がエンジン
回転数に応じて切り替わるため、第10実施形態に比べ
てa領域で回転変動が大幅に低減される。しかし、bの
領域では悪化する。但し、現実的には、この悪化領域は
エンジン回転数が大きい範囲であるため、爆発変動トル
クが小さくなることと、車両振動特性上感度が低くなる
ことのため、悪影響は少ない。
【0138】又、その悪影響を最小限に抑えるために、
第8実施形態と第10実施形態を組み合わせることもで
きる。その場合の特性をEで示す。この場合は、bの領
域に移行するまでは、ダイナミックダンパを有効化して
おき、bの領域に移行した時点で、ダイナミックダンパ
を無効にする。つまり、bの領域の開始点にロックのポ
イントを設定するのである。
【0139】なお、上記第5〜第10実施形態では、内
側ダンパスプリングのばね定数を変化させるための質量
体、移動コマ、ストッパの移動や、ロックのためのスト
ッパの移動を遠心力を利用して行ったが、これに限定さ
れるものではなく、油圧によるものや、ソレノイドの電
磁力によるもの等、様々な方法が可能である。
【0140】又、振動抑制手段は上記実施形態で述べた
ような摩擦減衰手段や粘性衰退手段や弾性体の弾性力可
変手段の他にも、慣性体の質量(慣性力)を可変にする
ものでもよい。
【0141】〔第11実施形態〕次に第11実施形態を
説明する。
【0142】図32は第11実施形態に係る流体伝動装
置の縦断面図である。
【0143】この実施形態では、振動抑制手段として、
ダイナミックダンパの慣性体の質量を可変とする機構を
採用している。
【0144】前述の実施形態では、ダイナミックダンパ
の慣性体として、タービンのみを用いる場合を示した
が、本実施形態では、必要に応じて、ダイナミックダン
パの慣性体として、タービン706のみを用いるとき
と、タービン706とステータ708を一緒に結合して
用いるときとを選択できるようにしている。
【0145】つまり、ロックアップ時に空転しているス
テータ708を、都合の良いときだけ、更にダイナミッ
クダンパの慣性体として利用するようにしているのであ
る。これによれば、ダイナミックダンパの慣性を可変と
することで、共振周波数を変化させ、結果として新たに
発性する共振領域での振動を低減する得ることができ
る。
【0146】具体的な構成としては、図32に示すよう
に、ステータ708のハブ708aと、タービン706
に結合された伝達部材744との間に、両者を必要に応
じて結合するコーンクラッチ766を設け、該クラッチ
766をクラッチピストン780で作動させるようにし
ている。クラッチピストン780は、伝達部材744の
側面に設けた環状凹所に、シール材782、784を介
して液密に嵌め込まれている。そのため、クラッチピス
トン780と伝達部材744間に設けられた液圧室79
0に、出力軸796中の液圧通路794及び伝達部材7
44中の液圧通路792を通して液圧を導入すると、該
クラッチピストン780が軸線方向に移動し、コーンク
ラッチ766が係合する。なお、クラッチピストン78
0は、スナップリング768で内周端が止められた皿ば
ね786により液圧室790側に付勢されている。液圧
790への液圧の導入制御は、図5を用いて説明した第
3実施形態と同様の構成により実現すればよい。
【0147】この装置では、低回転時には、直結クラッ
チ710の係合と共に液圧によってクラッチピストン7
80が図中左方へ押されることで、コーンクラッチ76
6が係合状態となり、ダイナミックダンパの慣性が、
「タービン慣性」+「ステータ慣性」となり共振周波数
(振動低減周波数)は低くなる。
【0148】又、高回転時には、コーンクラッチ766
が解放されることにより、ダイナミックダンパの慣性
が、「タービン慣性」のみになり、共振周波数が高めら
れる。従って、ダイナミックダンパの共振周波数が変化
することで、エンジン回転数の広い範囲に亘って良好な
振動特性が得られるようになる。この場合は、液圧を利
用して精度良く、慣性量を切り替えることができるの
で、ダイナミックダンパの効果の現れ方に明らかな変化
を与えることができる。
【0149】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
装置構成を大型化することなく、ダイナミックダンパ機
能を付加したことによる新たな周波数域における振動も
抑えることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る流体伝動装置の概
略を表わす縦断面図
【図2】本発明の第2実施形態に係る流体伝動装置の概
略を表わす縦断面図
【図3】本発明の第3実施形態に係る流体伝動装置の概
略を表わす縦断面図
【図4】図3の摩擦減衰部をIV方向から見た図
【図5】第3実施形態に係る摩擦減衰部の摩擦減衰力を
可変とするための液圧回路図
【図6】本発明の第4実施形態に係る流体伝動装置の概
略を表す縦断面図
【図7】図6の粘性減衰部をVII 方向から見た図
【図8】図7のVIII−VIII線に関する断面図
【図9】図8のピストンの変形例を示す断面図
【図10】本発明の第5実施形態に係る流体伝動装置の
概略を表わす縦断面図
【図11】第5実施形態に係る弾性力可変手段を構成す
る質量体を示す斜視図
【図12】第5実施形態に内側ダンパスプリングとして
用いる板ばねの一部斜視図
【図13】第5実施形態に係る弾性力可変手段の構成を
示す斜視図
【図14】第5実施形態における質量体の働きを示す要
部拡大縦断面図
【図15】本発明の第6実施形態に係る弾性力可変手段
の構成を示す斜視図
【図16】図15の板ばねの一部斜視図
【図17】第6実施形態の特性図
【図18】本発明の第7実施形態に係る弾性力可変手段
の構成を示す概略図
【図19】図18の具体化例を示す図
【図20】図19のXX部の斜視図
【図21】図19のXXI 部の斜視図
【図22】図19の一部の変形例を示す断面図
【図23】図22の部品の外観図
【図24】本発明の第8実施形態に係る流体伝動装置の
概略を表す縦断面図
【図25】図24のXXV 方向から見た図
【図26】本発明の第9実施形態に係る弾性力可変手段
の構成を示す概略図
【図27】本発明の第10実施形態に係る流体伝動装置
の概略を表す縦断面図
【図28】図27のXXVIII方向から見た図
【図29】図28のXXIX部の拡大図
【図30】図29の一部変形例を示す図
【図31】第8実施形態と第10実施形態の特性を他と
比較して示す特性図
【図32】本発明の第11実施形態に係る流体伝動装置
の概略を表す縦断面図
【図33】従来の振動伝達系を示す簡易モデルの模式図
【符号の説明】
2、102、202、302、402、502、60
2、702…トルクコンバータ 4、104、204、304、404、505、60
4、704…ポンプ 6、106、206、306、406、506、60
6、706…タービン 8、108、208、308、408、508、60
8、708…ステータ 10、110、210、310、410、510、61
0、710…直結クラッチ 12、112、212、312、412、512、61
2、712…ロックアップピストン 14、114、214、314、414、514、61
4、714…フロントカバー 16、116、216、316、416、516、61
6、716…ライニング 18、30、42、118、130、142、218、
230、242、318、330、342、430、4
18、430、442、518、530、542、71
8、730…リベット 20、120、220、320、420、520、62
0、720…ドライブプレート 22、122、222、322、422、522、62
2、722…中間プレート 24、124、224、324、424、524、62
4、724…長孔 26、126、226、326、426、526、62
6、726…外側ダンパスプリング 28、128、228、328、428、528、62
8、728…ドリブンプレート 32、132、232、332、432、532、63
2、732…タービンハブ 34、134、234、334、432、534、63
4、734…スプライン 36、136、236、336、436、536、63
6、736…フランジ部 38、138、238、338、438、538、63
8、738…軸受部 40、140、240、340、440、540、64
0、740…シール 44、144、244、344、444、544、64
4、744…伝達部材 46、146、246、546、646、746…内側
ダンパスプリング 60…ディスクハブ 62…ディスク 64、164、264、266、268…プレート 66、166…ばね体 68、168、276、268…スナップリング 70、170、270…摩擦材 172…ワッシャ(ベアリング) 228a…支持凸部 266a…押圧部 266b…貫通孔 274、276…スプライン 280…押圧ピストン 282、284…シール材 286…皿ばね 290…液圧室 292、294…液圧通路 297…ソレノイドバルブ 298…制御バルブ 344a…ツメ部 382…シリンダ 384…ピストン 446、446B…板ばね 488…突起部 490…質量体 492…保持カバー 494、494B…ばね 544a…係合凸部 550…スプリング保持部 550b…後端壁 550c…開口 570…ケージ 570a…内周壁 570b…後端壁 570c…外周壁 572…移動コマ 572a…傾斜壁 572b…当接壁 575…中間コマ 575a…フランジ 580…ばね 590…ストッパ 590a…爪 592…ばね 644a、644b…係合凸部 670…ストッパ 670b…脚部 670c…内側面 670d…外側面 672…ばね 674…スライドケージ 677、678…緩衝材 766…コーンクラッチ 780…作動ピストン 790…液圧室

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダンパ機構を有する直結クラッチを含む流
    体伝動装置において、 前記流体伝動装置の一部であって、該直結クラッチが作
    動状態にあるときにトルク伝達に寄与しない部材が、ト
    ルク伝達に寄与する部材に弾性体を介して弾性支持され
    ると共に、 前記直結クラッチが作動状態にあるときに、前記弾性体
    による弾性支持によって特定の周波数域で新たに発生す
    る振動を抑制することのできる振動抑制手段を備えたこ
    とを特徴とする流体伝動装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記振動抑制手段が、
    摩擦減衰手段であることを特徴とする流体伝動装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記摩擦減衰手段の摩
    擦減衰力を調整する手段を備えたことを特徴とする流体
    伝動装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記振動抑制手段が、
    粘性減衰手段であることを特徴とする流体伝動装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記振動抑制手段が、
    前記弾性体の弾性力を可変とする弾性力可変手段である
    ことを特徴とする流体伝動装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、直結クラッチが所定以
    上の回転数のとき前記弾性体の弾性作用を無効とする手
    段を備えたことを特徴とする流体伝動装置。
  7. 【請求項7】請求項5において、前記弾性体が板ばねで
    あり、且つ、前記弾性力可変手段が、該板ばねの有効長
    を可変にするように、遠心力を利用して板ばねの一端部
    側に対して相対移動可能に該板ばねの他端部側に取付け
    られた慣性部材から構成されたことを特徴とする流体伝
    動装置。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記板ばねの幅または
    厚さの少なくとも一方が、半径方向内側より外側の方が
    小さくされていることを特徴とする流体伝動装置。
  9. 【請求項9】請求項7において、前記慣性部材を半径方
    向内側に押圧する補助ばねが設けられ、該補助ばねが、
    半径方向外側へ行くほど前記板ばねとの距離が離れるよ
    うに板ばねに対して所定角度を持って斜めに取付けられ
    ていることを特徴とする流体伝動装置。
  10. 【請求項10】請求項1において、前記振動抑制手段
    が、前記トルク伝達に寄与しない部材の慣性量を増減す
    る手段よりなることを特徴とする流体伝動装置。
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