JPH09195265A - 自走式土質改良機 - Google Patents

自走式土質改良機

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JPH09195265A
JPH09195265A JP8022053A JP2205396A JPH09195265A JP H09195265 A JPH09195265 A JP H09195265A JP 8022053 A JP8022053 A JP 8022053A JP 2205396 A JP2205396 A JP 2205396A JP H09195265 A JPH09195265 A JP H09195265A
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soil
self
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泰弘 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土木建築工事等で掘削した土と、石灰等の改
良剤とを解砕混合する解砕機を備え、搬送性、機動性に
優れ、狭いところでも効率的に作業が可能な自走式土質
改良機を提供することを目的としている。 【解決手段】 車体の下部に配設した下部走行体２のほ
ぼ中央部に配設した解砕機４と、下部走行体２の一方側
に配設された駆動装置５および他方側に配設された第１
ホッパ４０と、解砕機４と第１ホッパ４０との間に配設
された第２ホッパ２０と、第１ホッパ４０と第２ホッパ
２０の下側に配設された掘削土および土質改良剤搬送用
ベルトコンベヤ５０とからなる構成としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、埋め立て作業や一
般土木作業等における軟弱な土および都市土木作業の上
下水道やガス管埋設工事等で掘削された粘性のある土の
再生利用するために土質改良を行う自走式の土質改良機
に関する。
【０００２】
【従来の技術】現在、土木建築等の多くの構造物は、土
地利用の制約から埋め立て地などの軟弱地盤での建設が
避けられない状況にある。したがって、軟弱地盤に固化
剤を散布して脱水し、締め固めにより地盤を改良するこ
とが行われている。また、上下水道、ガス管埋設工事に
おいては、油圧ショベル等の建設機械により掘削した溝
に管を埋設した後、溝を埋め戻しするのが一般的である
が、その溝を掘削した土が水分の多い粘土や粘性のある
土質の場合は、油圧ショベル等の建設機械での掘削によ
るこね返しを行うために地盤の支持力を失い、埋め戻し
に使えない残土はダンプトラックにて搬出することにな
る。
【０００３】このような問題を解決するために、例え
ば、特開昭５４−５８９０１号公報が出願されている。
同公報によれば、埋め戻しに使えない粘性のある残土を
一定量ずつ供給し、吸水硬化性のある適当な土壌改良剤
を所定の割合で添加して解砕混合する残土改良方法と、
埋戻しに使えない粘性のある残土を搬送する残土運搬装
置と、この運搬装置で搬送される残土を適当な位置で所
定の層厚に掻き均し余剰土を切り出す回転駆動式のカッ
トスクリューと、定量搬送される残土に吸水硬化性のあ
る適当な土壌改良剤を所定の割合で定量供給する添加装
置と、土壌改良剤を加えた残土を解砕混合する解砕混合
機とを備えたものが記載されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、軟弱地盤に
固化剤を用いると乾いたときに埃が多くでるとの問題が
ある。また、作業現場が狭い場所の場合は固化剤を散布
する車両や締め固めに用いる振動ローラ等の多くの建設
機械が搬入できないとの問題がある。更に、従来の工法
では多くの建設機械を用いると作業コスト高となる問題
を抱えているのが実情である。
【０００５】前記特開昭５４−５８９０１号公報に記載
されている残土と土質改良剤の解砕混合装置が定置式で
あるので、土木建築作業現場間を移動することができな
い。もし、定置式の解砕混合装置を移動するときは、分
解、組み立てによる作業等によるコスト高となる。
【０００６】本発明は上記従来の問題点に着目して、軟
弱地盤等で掘削した土が水分の多い粘土や粘性のある土
と、石灰等の土質改良剤とを効率良く、解砕混合する解
砕機を備え、搬送性、機動性に優れ、狭いところでも効
率的に作業が可能な自走式土質改良機を提供することを
目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る自走式土質改良機は、土と土質改良
剤を投入するホッパと、このホッパから排出される土と
土質改良剤とを解砕混合する解砕機を備えた自走式土質
改良機であって、車体の下部に配設した下部走行体２
と、この下部走行体２上部のほぼ中央部に配設した解砕
機４と、前記下部走行体２の一方側に配設されたエンジ
ンおよび油圧装置を含む駆動装置５と、前記下部走行体
２の他方側に配設された土を投入する第１ホッパ４０
と、前記解砕機４と第１ホッパ４０との間に配設された
土質改良剤を投入する第２ホッパ２０と、前記第１ホッ
パ４０と第２ホッパ２０の下側に配設された土および土
質改良剤の搬送用ベルトコンベヤ５０とからなる構成と
したものである。
【０００８】また、上記構成において、前記土質改良剤
を投入する第２ホッパ２０は、供給量を調整可能な土質
改良剤供給装置３０を備えた構成としたものである。
【０００９】更に、上記構成において、前記土質改良剤
供給装置３０は、前記第２ホッパ２０の底板２５に設け
られた排出口２６と、この排出口２６の下方に設けら
れ、前記搬送用ベルトコンベヤ５０上に土質改良剤を供
給するシュータ２７と、前記第２ホッパ２０内の底部に
設けられ、回転することにより前記第２ホッパ ２０内
の土質改良剤を移動させ、前記排出口２６から落下させ
る複数のフィーダブレード３６を有する回転数調整自在
の回転体３３とからなる構成としたものである。
【００１０】また、上記構成において、前記下部走行体
２の一方側に配設された駆動装置５および前記解砕機４
の下側に、搬出用ベルトコンベヤ１６を備えた構成とし
たものである。
【００１１】更に、上記構成において、前記下部走行体
２の他方側に配設された第１ホッパ４０は、前記下部走
行体２より外側に配設された構成としたものである。
【００１２】また、上記構成において、前記第１ホッパ
４０は、側面より見てその前端部は下方に傾斜してお
り、後端部に土砂こぼれ防止板４１を備えるとともに、
少なくとも正面より見た第１ホッパ４０の上部の開口部
４２の夾角は鈍角を成し、第１ホッパ４０の下部のガイ
ド部４３の夾角は鋭角を成し、かつ、前記開口部４２と
ガイド部４３の境界部に格子状または網状の篩４４を備
えた構成としたものである。
【００１３】更に、上記構成において、前記第１ホッパ
４０の下方排出部で、かつ、前記搬送用ベルトコンベヤ
５０の上方に、外周部に複数の突起部材４７を有する回
転ローラ型の土砂排出補助装置４５を設けた構成とした
ものである。
【００１４】そして、上記構成において、前記土砂排出
補助装置４５と前記解砕機４との間で、かつ、前記搬送
用ベルトコンベヤ５０の上方に、排出土砂の高さを制限
する土砂定量供給装置４８を設けた構成としたものであ
る。
【００１５】
【作用】本発明によれば、１台の自走式土質改良機によ
り、埋め立て地等の軟弱地盤の土と、石灰等の土質改良
剤とを効率よく解砕混合して軟弱地盤の土を再生利用す
ることができるものである。しかも、本発明の自走式土
質改良機によれば、作業現場が狭いまたは凹凸のある所
でもクローラ式の走行体を備えているので、小回りがき
いて機動性が良い。また、作業現場間を輸送するときも
分解、組み立ての必要がないので、そのままトレーラト
ラックに載せて輸送することができる。この場合、軟弱
地盤の粘性のある土を第１ホッパに投入すると共に、石
灰等の土質改良剤を第２ホッパに投入し粘性のある土の
上に石灰等の土質改良剤が被うってベルトコンベヤで搬
送される。このベルトコンベヤの排出側に配設した解砕
機にて土と石灰等の土質改良剤とを解砕混合する。この
解砕機により土と土質改良剤とが均一に混合された後に
ベルトコンベヤで車外に搬出する。このように、軟弱地
盤の掘削された粘性のある土を再生利用し、土木建築工
事等に用いる建設機械（油圧ショベル等）やダンプトラ
ックとの連携作業が可能とする自走式土質改良機を得る
ことができる。そして、本発明の自走式土質改良機によ
れば、都市土木作業の上下水道やガス管埋設工事等の溝
を掘削した水分の多い粘性のある土を土質改良する場合
にも適用できることは言うまでもない。
【００１６】また、自走式土質改良機の下部走行体上部
のほぼ中央部に解砕機を配設し、この下部走行体の一方
側に駆動装置を配設すると共に、他方側に第１ホッパお
よび第２ホッパと、この第１ホッパと第２ホッパの下側
にベルトコンベヤを配設する構成としたので、車体バラ
ンスが良く、走行もスムースに行うことができるので、
車体の安定性が向上すると共に、第１ホッパを車体の一
方側に配設し、エンジンを他方側に配設したため、第１
ホッパで塵埃が発生してもエンジンは離れているため塵
埃を吸い込むことはない。
【００１７】更に、自走式土質改良機の第１ホツパは、
側面より見てその前端部は下方に傾斜させたので、掘削
土を投入する油圧ショベルのオペレータは第１ホッパの
開口部が見易くなると共に、第１ホッパからこぼれた土
は車体にかからないようになっている。
【００１８】また、第１ホッパは上部の開口部の夾角は
鈍角を成し、下部のガイド部の夾角は鋭角を成してお
り、また上部の開口部には土砂こぼれ防止板を備えたの
で、油圧ショベルのオペレータは土の投入が容易となる
と共に、ガイド部の傾斜を鋭角にしたため、ベルトコン
ベヤへ土が落下し易くなる。
【００１９】更に、第１ホッパは開口部とガイド部の境
界部に格子状または網状の篩を備えて大きな岩石等が通
過させないようにして、解砕機で大きな岩石等を解砕混
合することがないので解砕機が損傷することがない。
【００２０】また、この第１ホッパは下部走行体より外
側に配設したため、上部より力を加えて土等を押し込ん
だでも車体の後方が浮き上がる構造としたので第１ホッ
パ等の構造物に過大な力が加わらないようになってい
る。
【００２１】更に、第１ホッパの下方排出部に複数の突
起部材を有する回転ローラからなる土砂排出補助装置お
よび搬送用ベルトコンベヤの上方に、排出土砂の高さを
制限する土砂定量供給装置を備えたので、掘削土はスム
ースにベルトコンベヤ上を搬送されるとともに、解砕機
へ搬送される土の量も一定となり、解砕混合の効率が向
上する。第１ホッパと搬送用ベルトコンベヤおよび第２
ホッパ排出部を密閉式としたため、車外への塵埃の発生
が無い。
【００２２】また、第１ホッパに投入される土質（含水
比、粒径、粘性等）や、作業現場で要求される改良土の
強度に合わせて、石灰等の土質改良剤を投入する第２ホ
ッパには、フィーダブレードを有する回転数調整自在の
回転体により供給し、その供給量を回転数により調整可
能な土質改良剤供給装置を備えたので、解砕機へ搬送さ
れる土と土質改良剤との解砕混合の効率が向上する。更
に、第２ホッパに蓋を設けたため、雨水の侵入を防止で
きる。
【００２３】そして、本発明の自走式土質改良機は、車
体中央部の左側に走行等の操作レバーを配設したため、
走行や作業時の視界性が向上し、クレーンを備えたため
に土質改良剤を第２ホッパへの供給や、自走式土質改良
機の点検整備が容易となると共に、駆動装置を車両の一
方側に集中して配設したため、整備性が向上する。
【００２４】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る自走式土質
改良機の実施例を図１乃至図７を参照して説明する。先
ず、図１に示す下部走行体２は図示しない走行モータに
より走行自在となっている。この下部走行体２の上部に
車体３が配設している。この下部走行体２はクローラ式
としているが、車輪式としても良い。この車体３のほぼ
中央部には解砕混合機４（以下、解砕機４と言う。）が
搭載されている。車体３の一方側には以下に説明する駆
動装置５が搭載されている。この車体３の後端部には図
３に示すように、エンジン６が横置きしている。この車
体３の左側で、エンジン６の前方にはラジエータ７，エ
アクリーナ８が配設され、後方にはエンジン６で駆動さ
れる油圧ポンプ９が装着されており、エンジン７の側方
には油圧操作弁１０が搭載されている。車体３の後部か
ら中央よりの右側には燃料タンク１１，作動油タンク１
２が配設されている。車体３のほぼ中央部の左側には下
部走行体の走行操作や各装置の操作を行う操作レバー１
３が配設されている。
【００２５】前記車体３の右側で、作動油タンク１２の
前方にはクレーン１４が設けられており、石灰等の土質
改良剤の供給や各装置の点検整備時に使用される。この
ように駆動装置５を車体３の一方側に集中して配設した
ため、点検整備性が良い、および車体３の他方側の第１
ホッパ４０に土を投入するときにも、駆動装置５がカウ
ンタウエイトの役目をするので車体のバランスが良い。
【００２６】前記解砕機４の前方には、図１に示す車体
３に固設された支持フレーム１５上に土質改良剤を投入
する第２ホッパ２０が配設されている。この解砕機４の
下側には油圧駆動式の搬出用ベルトコンベヤ１６が配設
されており、図２に示す矢印ｂ方向に駆動されて再生さ
れた土を車体後方に搬出するようになっている。前記支
持フレーム１５の先端部で、下部走行体２の外側には土
を投入する第１ホッパ４０が配設されている。この第１
ホッパ４０および第２ホッパ２０の下側には油圧駆動式
搬送用ベルトコンベヤ５０が配設されており、図２に示
す矢印ａ方向に駆動されて土および土質改良剤を解砕機
４に搬送するようになっている。このように構成された
図１に示す自走式土質改良機１の全長Ｌはトレーラトラ
ックに搭載可能な範囲になるように定められている。
【００２７】次に、図４に示す土質改良剤を投入する第
２ホッパ２０について説明する。第２ホッパ本体２１の
上端には開閉自在の蓋２２が設けられ、第２ホッパ本体
２１内の上部には先端の尖ったカッタ２３が設けられて
いる。石灰等の土質改良剤の袋５１を細い２点鎖線に示
すように上から吊り降ろすと、袋５１はカッタ２３によ
り破られ、土質改良剤はホッパ本体２１内に落下する。
この第２ホッパ本体２１の側面には改良剤の残量を見る
ための点検窓２４が設けられている。第２ホッパ本体２
１は底板２５を有し、底部には改良剤供給装置３０が内
設されている。
【００２８】次に、土質改良剤供給装置３０の構成につ
いて図４，図５により説明する。図４に示すように、底
板２５には旋回ベアリングのアウタレース３１が固設さ
れ、内歯歯車を有する旋回ベアリングのインナレース３
２は回転体３３の内輪部材３４に固設している。図５に
示すように、インナレース３２の内歯歯車には２個の油
圧モータ３７の駆動歯車３８が噛み合っていて回転体３
３を駆動するようになっている。回転体３３の内輪部材
３４と外輪部材３５との間には複数のフィーダブレード
３６が星形を形成するように設けられている。底板２５
には回転体３３の内輪部材３４と外輪部材３５との間に
わたって排出口２６が設けられ、その下側にはシュータ
２７が設けられている。図４に示すように、第２ホッパ
本体２１の底部の回転体３３の上側には排出口２６を覆
うようにプレート２８が設けられ、その下縁で供給する
土質改良剤の高さを制限するようになっている。回転体
３３の回転数は油圧モータ３７の回転数を調整すること
により調整可能であり、その回転数で土質改良剤の供給
量は調整される。
【００２９】次に、第１ホッパ４０および搬送用ベルト
コンベヤ５０について図６，図７により説明する。図６
に示すように、第１ホッパ４０および第２ホッパ２０の
下側には搬送用ベルトコンベヤ５０が配設されて解砕機
４に接続している。搬送用ベルトコンベヤ５０は鉄製で
ある。
【００３０】図６に示すように、第１ホッパ４０の前端
部は下方に傾斜しており、後端部には土砂こぼれ防止板
４１が設けられている。この第１ホッパ４０は図７に示
すように、同ホッパ４０の上部の開口部４２の夾角αは
鈍角（例えば１４０°）であり、外幅Ｗは油圧ショベル
等で土砂を積み込む場合、十分の大きさである。同ホッ
パ４０の下部のガイド部４３の夾角βは鋭角（例えば３
０°）であり、水分の多い粘性のある土であっても落下
し易くなっている。開口部４２とガイド部４３との境界
部には格子状あるいは網状の篩４４が設けられており、
大きな石等の異物が入らないようになっている。ガイド
部４３の下縁にはシール４９が取着され、搬送用ベルト
コンベヤ５０の上面に当接しており、塵埃の流出を防止
している。
【００３１】図６に示すように、前記第１ホッパ４０の
下方排出部で、搬送用ベルトコンベヤ５０の表面からＴ
の位置には外周に複数の突起部材４７を有する回転ロー
ラ４６からなる土砂排出補助装置４５が設けられてい
る。この土砂排出補助装置４５は油圧駆動式であり、搬
送用ベルトコンベヤ５０が矢印ｃ方向に移動すると矢印
ｄ方向に回転し、土砂の水分が多くてベルト上でスリッ
プするような場合は土砂の排出をし易くするものであ
る。この土砂排出補助装置４５の後方には土質改良剤を
投入する第２ホッパ２０のシュータ２７が配設してい
る。このシュータ２７の先端は搬入用ベルトコンベヤ５
０の表面からＴ＋ｔの高さに設定している。前記土砂排
出補助装置４５とシュータ２７との間には土砂定量供給
装置４８が設けられ、その下縁で土砂の高さを制限する
ようになっている。
【００３２】次に、図１乃至図７の自走式土質改良機の
作動について説明する。本発明の自走式土質改良機１
は、埋め立て地等の軟弱地盤の土と、石灰等の土質改良
剤とを効率よく解砕混合して軟弱地盤の土を再生利用す
ることができるものである。また、作業現場が狭いまた
は凹凸のある所でもクローラ式の走行体を備えているの
で、小回りがきいて機動性が良い。更に、作業現場間を
輸送するときも分解、組み立ての必要がないので、その
ままトレーラトラックに載せて輸送することができる。
この場合、軟弱地盤の粘性のある土を第１ホッパに投入
すると共に、石灰等の土質改良剤を第２ホッパに投入し
粘性のある土の上に石灰等の土質改良剤が被うってベル
トコンベヤで搬送される。このベルトコンベヤの排出側
に配設した解砕機にて土と石灰等の土質改良剤とを解砕
混合する。この解砕機により土と土質改良剤とが均一に
混合された後にベルトコンベヤで車外に搬出する。この
ように、軟弱地盤の掘削された粘性のある土を再生利用
し、土木建築工事等に用いる建設機械（油圧ショベル
等）やダンプトラックとの連携作業が可能となる。そし
て、本発明の自走式土質改良機によれば、都市土木作業
の上下水道やガス管埋設工事等の溝を掘削した水分の多
い粘性のある土を土質改良する場合にも適用できること
は言うまでもない。
【００３３】また、本発明の自走式土質改良機１は、下
部走行体２上部のほぼ中央部に解砕機４を配設し、この
下部走行体２の一方側にエンジンおよび油圧装置を含む
駆動装置５を配設すると共に、他方側に第１ホッパ４０
および第２ホッパ２０と、この第１ホッパ４０と第２ホ
ッパ２０の下側にベルトコンベヤ５０を配設する構成と
したので、車体バランスが良く、走行もスムースに行う
ことができる。
【００３４】更に、本発明の自走式土質改良機１の第１
ホツパ４０は、側面より見てその前端部は下方に傾斜さ
せたので、土を投入する油圧ショベルのオペレータは第
１ホッパ４０の開口部４２が見易くなっており視界性が
向上する。この第１ホッパ４０は上部の開口部４２の夾
角は鈍角を成し、下部のガイド部４３の夾角は鋭角を成
しており、また上部の開口部４２には土砂こぼれ防止板
４１を備えたので、油圧ショベルのオペレータは土の投
入が容易となると共に、ガイド部４３の傾斜を鋭角にし
たため、土が落下し易くなる。この第１ホッパ４０は開
口部４２とガイド部４３の境界部に格子状または網状の
篩４４を備えて大きな岩石等が通過させないようにした
ので、解砕機４で大きな岩石等を解砕混合することがな
いので解砕機４が損傷することを防止できる。この第１
ホッパ４０は下部走行体２より外側に配設したため、上
部より力を加えて土等を押し込んだ場合でも第１ホッパ
４０等の構造物に過大の力が加わらないようになってい
る。
【００３５】また、第１ホッパ４０の下方排出部に複数
の突起部材４７を有する回転ローラ４６からなる土砂排
出補助装置４５および搬送用ベルトコンベヤ５０の上方
に、排出土砂の高さを制限する土砂定量供給装置４８を
備えたので、掘削土はスムースにベルトコンベヤ５０上
を搬送されるとともに、解砕機４へ搬送される掘削土の
量も一定となる。
【００３６】更に、土を投入する第１ホッパ４０と、石
灰等の土質改良剤を投入する第２ホッパ２０とを備え、
第２ホッパ２０には、フィーダブレード３６を有する回
転数調整自在の回転体３３により供給し、その供給量を
回転数により調整可能な土質改良剤供給装置３０を備え
たので、第１ホッパ４０から投入される土質（含水比、
粒径、粘性等）や、作業現場で要求される改良土の強度
により適量の土質改良剤をシュータ２７から排出できる
ようになっている。
【００３７】このような自走式土質改良機１によれば、
搬送用ベルトコンベヤ５０のベルト速度により所定の土
の量が搬送される。また、土質改良剤供給装置３０の回
転数を調整することにより所定の土質改良剤の量が決ま
る。これにより、図６に示すように搬送用ベルトコンベ
ヤ５０上の搬送される土の厚みＴに対する土質改良剤の
厚みｔを調整して、土と土質改良剤とのの混合比を任意
に設定することができる。即ち、土質（含水比、粒径、
粘性等）や、作業現場で要求される改良土の強度により
適量の土質改良剤をシュータ２７から排出するようにな
っている。
【００３８】次に、図８に基づいて土質改良作業につい
て説明する。図８に示す、自走式土質改良機１の第１ホ
ッパ４０側にはバケット５３を有する油圧ショベル５２
が配置しており、搬出用ベルトコンベヤ１６側にはポー
タブル式ベルトコンベヤ５４が配置している。その先端
部にはダンプトラック５５が配置している。
【００３９】自走式土質改良機１はクレーン１４により
土質改良剤の袋５１を吊り上げ、第２ホッパ２０に土質
改良剤を投入する。油圧ショベル５２は、土をバケット
５３で掘削して第１ホッパ４０に投入する。このとき、
前述のように第１ホッパ４０の幅Ｗは十分に広いため投
入し易い。また、第１ホッパ４０の篩４４があるため大
きな石等の異物は除去できるが、逆に土が水分の多い粘
土の場合には投入しずらい場合がある。その場合にはバ
ケット５３の背面で土を押し込むことになるが、このと
きは、第１ホッパ４０にはＦの方向に力が加わる。とこ
ろが、第１ホッパ４０は下部走行体２の外側に配設して
いるため、自走式土質改良機１は点Ｐを支点として後部
が浮き上がり、力Ｆは制限される。したがって、過大な
力が第１ホッパ４０に加わることはなく、支持フレーム
１５等の構造物を破損する恐れはない。第１ホッパ４０
に投入した土は前述のように搬送用ベルトコンベヤ５０
上で適当な量の土質改良剤を加えられ、解砕機４で解砕
混合されて再利用可能な土に改良される。改良された土
は搬出用ベルトコンベヤ１６によりポータブル式ベルト
コンベヤ５４に送られ、ダンプトラック５５に搭載され
て一連の作業を完了する。
【００４０】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自走式土
質改良機によれば、１台の自走式土質改良機により、埋
め立て地等の軟弱地盤の土と、石灰等の土質改良剤とを
効率よく解砕混合して軟弱地盤の土を再生利用すること
ができるので、軟弱地盤の土木建築作業のコスト低減等
の作業効率が向上する。
【００４１】また、本発明の自走式土質改良機によれ
ば、作業現場が狭いまたは凹凸のある所でもクローラ式
の走行体を備えているので、小回りがきいて機動性が良
いので作業性が向上する。
【００４２】更に、作業現場間を輸送するときも分解、
組み立ての必要がないので、輸送性が向上する。
【００４３】また、自走式土質改良機の下部走行体上部
のほぼ中央部に解砕機を配設し、この下部走行体の一方
側に駆動装置を配設すると共に、他方側に第１ホッパお
よび第２ホッパと、この第１ホッパと第２ホッパの下側
にベルトコンベヤを配設する構成としたので、車体バラ
ンスが良く、走行もスムースに行うことができるので、
車体の安定性が向上すると共に、第１ホッパを車体の一
方側に配設し、エンジンを他方側に配設したため、第１
ホッパで塵埃が発生してもエンジンは離れているため塵
埃を吸い込むことはないのでエンジンの耐久性が向上す
る。
【００４４】更に、自走式土質改良機の第１ホツパは、
側面より見てその前端部は下方に傾斜させたので、掘削
土を投入する油圧ショベルのオペレータは第１ホッパの
開口部が見易くなっており視界性が向上する。
【００４５】また、第１ホッパは上部の開口部の夾角は
鈍角を成し、下部のガイド部の夾角は鋭角を成してお
り、また上部の開口部には土砂こぼれ防止板を備えたの
で、油圧ショベルのオペレータは土の投入が容易となる
と共に、ガイド部の傾斜を鋭角にしたため、ベルトコン
ベヤへ土が落下し易くなる。
【００４６】更に、第１ホッパは開口部とガイド部の境
界部に格子状または網状の篩を備えて大きな岩石等が通
過させないようにして、解砕機で大きな岩石等を解砕混
合することがないので解砕機が損傷することがないので
耐久性が向上する。
【００４７】また、第１ホッパは下部走行体より外側に
配設したため、上部より力を加えて土等を押し込んだ場
合でも第１ホッパ等の構造物に過大な力が加わわらず損
傷しないので耐久性が向上する。
【００４８】更に、第１ホッパの下方排出部に複数の突
起部材を有する回転ローラからなる土砂排出補助装置お
よび搬送用ベルトコンベヤの上方に、排出土砂の高さを
制限する土砂定量供給装置を備えたので、掘削土はスム
ースにベルトコンベヤ上を搬送されるとともに、解砕機
へ搬送される掘削土の量も一定となり、解砕混合の効率
が向上する。第１ホッパと搬送用ベルトコンベヤおよび
第２ホッパ排出部を密閉式としたため、車外への塵埃の
発生が無い。
【００４９】また、第１ホッパに投入される土質（含水
比、粒径、粘性等）や、作業現場で要求される改良土の
強度に合わせて、石灰等の土質改良剤を投入する第２ホ
ッパには、フィーダブレードを有する回転数調整自在の
回転体により供給し、その供給量を回転数により調整可
能な土質改良剤供給装置を備えたので、解砕機へ搬送さ
れる土と土質改良剤との解砕混合の効率が向上する。更
に、第２ホッパに蓋を設けたため、雨水の侵入を防止で
きる。
【００５０】そして、本発明の自走式土質改良機は、車
体中央部の左側に走行等の操作レバーを配設したため、
走行や作業時の視界性が向上し、クレーンを備えたため
に土質改良剤を第２ホッパへの供給や、自走式土質改良
機の点検整備が容易となると共に、駆動装置を車両の一
方側に集中して配設したため、整備性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の自走式土質改良機の全体側面図であ
る。
【図２】同、側面断面図である。
【図３】同、平面図である。
【図４】同、土質改良剤を投入する第２ホッパの側面、
一部断面図である。
【図５】同、図４のＡ−Ａ矢視図を示す土質改良剤供給
装置の平面図である。
【図６】同、第１および第２ホッパと搬送用ベルトコン
ベヤ近傍の側面断面図である。
【図７】同、図６のＢ−Ｂ矢視図を示す第１ホッパの正
面断面図である。
【図８】本発明の自走式土質改良機を用いた土質改良作
業の説明図である。
【符号の説明】
１…自走式土質改良機、２…下部走行体、４…解砕機、
５…駆動装置、１３…走行等の操作レバー、１４…クレ
ーン、１６…搬出用ベルトコンベヤ、２０…第２ホッ
パ、２２…蓋、２３…カッタ、２５…底板、２６…排出
口、２７…シュータ、２８…プレート、３０…土質改良
剤供給装置、３３…回転体、３６…フィーダブレード、
３７…油圧モータ、４０…第１ホッパ、４１…土砂こぼ
れ防止板、４４…篩、４５…土砂排出補助装置、４８…
土砂定量供給装置、５０…搬送用ベルトコンベヤ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 土と土質改良剤を投入するホッパと、こ
    のホッパから排出される土と土質改良剤とを解砕混合す
    る解砕機を備えた自走式土質改良機において、車体の下
    部に配設した下部走行体(2) と、この下部走行体(2) の
    上部のほぼ中央部に配設した解砕機(4) と、前記下部走
    行体(2) の一方側に配設されたエンジンおよび油圧装置
    を含む駆動装置(5) と、前記下部走行体(2) の他方側に
    配設された土を投入する第１ホッパ(40)と、前記解砕機
    (4) と第１ホッパ(40)との間に配設された土質改良剤を
    投入する第２ホッパ(20)と、前記第１ホッパ(40)と第２
    ホッパ(20)の下側に配設された土および土質改良剤搬送
    用ベルトコンベヤ(50)とからなることを特徴とする自走
    式土質改良機。
  2. 【請求項２】 前記土質改良剤を投入する第２ホッパ(2
    0)は、供給量を調整可能な土質改良剤供給装置(30)を備
    えたことを特徴とする請求項１記載の自走式土質改良
    機。
  3. 【請求項３】 前記土質改良剤供給装置(30)は、前記第
    ２ホッパ(20)の底板(25)に設けられた排出口(26)と、こ
    の排出口(26)の下方に設けられ、前記搬送用ベルトコン
    ベヤ(50)上に土質改良剤を供給するシュータ(27)と、前
    記第２ホッパ(20)内の底部に設けられ、回転することに
    より前記第２ホッパ(20)内の土質改良剤を移動させ、前
    記排出口(26)から落下させる複数のフィーダブレード(3
    6)を有する回転数調整自在の回転体(33)とからなること
    を特徴とする請求項１または２記載の自走式土質改良
    機。
  4. 【請求項４】 前記下部走行体(2) の一方側に配設され
    た駆動装置(5) および前記解砕機(4) の下側に、搬出用
    ベルトコンベヤ(16)を備えたことを特徴とする請求項１
    記載の自走式土質改良機。
  5. 【請求項５】 前記下部走行体(2) の他方側に配設され
    た第１ホッパ(40)は、前記下部走行体(2) より外側に配
    設されたことを特徴とする請求項１記載の自走式土質改
    良機。
  6. 【請求項６】 前記第１ホッパ(40)は、側面より見てそ
    の前端部は下方に傾斜しており、後端部に土砂こぼれ防
    止板(41)を備えるとともに、少なくとも正面より見たホ
    ッパ上部の開口部(42)の夾角は鈍角を成し、第１ホッパ
    (40)下部のガイド部(43)の夾角は鋭角を成し、かつ、前
    記開口部(42)とガイド部(43)の境界部に格子状または網
    状の篩(44)を備えたことを特徴とする請求項１記載の自
    走式土砂改良機。
  7. 【請求項７】 前記第１ホッパ(40)の下方排出部で、か
    つ、前記搬送用ベルトコンベヤ(50)の上方に、外周部に
    複数の突起部材(47)を有する回転ローラ型の土砂排出補
    助装置(45)を設けたことを特徴とする請求項１記載の自
    走式土砂改良機。
  8. 【請求項８】 前記土砂排出補助装置(45)と前記解砕機
    (4) との間で、かつ、前記搬送用ベルトコンベヤ(50)の
    上方に、排出土砂の高さを制限する土砂定量供給装置(4
    8)を設けたことを特徴とする請求項１乃至７のうちのい
    ずれかに記載の自走式土砂改良機。
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