JP2000073398A - 流動化処理装置 - Google Patents

流動化処理装置

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JP2000073398A
JP2000073398A JP24221998A JP24221998A JP2000073398A JP 2000073398 A JP2000073398 A JP 2000073398A JP 24221998 A JP24221998 A JP 24221998A JP 24221998 A JP24221998 A JP 24221998A JP 2000073398 A JP2000073398 A JP 2000073398A
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fluidization
tank
discharge
plate
soil
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JP24221998A
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Inventor
Ryuji Takada
龍二 高田
Toshikazu Murai
俊和 村井
Yoshihiro Hoshino
吉弘 星野
Shinya Okumura
信也 奥村
Fumiki Nakagiri
史樹 中桐
Tetsushirou Miura
哲志郎 三浦
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動化処理タンク内で生成した流動化処理土
を埋め戻し等のために迅速かつ確実に排出できるように
する。 【解決手段】 流動化処理タンク20内で土砂と水及び
固化剤とを攪拌・混合して流動化処理土を生成するため
の攪拌混合手段26は油圧モータ29で回転駆動される
回転軸27に攪拌翼28を取り付けたものであり、その
主攪拌板30の下面に設けた補助攪拌板31aには排出
促進板45が固定して設けられる。排出促進板45は、
先端側に向けて幅が連続的に狭くなり、回転方向の前方
側の端部は回転軸27の回転中心からの放射線Fに対し
て所定の角度θだけ傾いており、流動化処理タンク20
の底面20aに対して隙間δが形成され、この底面20
aとは非接触状態で極めて近接した位置に配置されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木現場や建設現
場で掘削により発生した土に流動化処理して埋め戻すた
めに用いられる流動化処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】都市ガス配管や下水管等を道路下に敷設
するに当っては、まずアスファルト等の舗装の層を剥し
て、所定の深さまで掘削することにより配管の埋設スペ
ースを確保し、このスペースに配管を設置する。そし
て、土砂を埋め戻した後に締め固めを行い、さらにその
上に再度舗装を行うようにする。ここで、配管が敷設さ
れる地層等によっては、掘削により発生した土を埋め戻
し用として用いることができないものもある。このよう
に、掘削による発生土がそのまま埋め戻し用として使用
できないものである場合には、その土砂を作業現場から
搬出して廃棄し、これに代えて良質な埋め戻し用の土を
新たに搬入して、掘削箇所の埋め戻しを行うようにして
いた。しかしながら、近年においては、発生土を廃棄す
る場所が不足する傾向にあり、またたとえ廃棄や処理が
可能な場所なり施設なりが存在するにしても、作業現場
から著しく離れた遠隔地である場合が多く、従ってこの
ような遠隔地まで運搬しなければならないことから費用
も手間もかかることから、その廃棄や処理が面倒になる
と共に、ダンプ公害等の問題があり、また良質な埋め戻
し土の入手は必ずしも手近で困難なこともあり、やはり
遠隔地からの搬入が必要となる等といった問題点があ
る。
【0003】以上の点を考慮して、近年、掘削による発
生土の土質の改良を行って、埋め戻しに適した土に変え
る、所謂流動化埋め戻し工法が開発され、実用化される
ようになってきている。この流動化埋め戻し工法は、発
生土に水及び固化剤を、適切な配合割合で混合して撹拌
することにより流動化処理して均一に混合したスラリー
状態の埋め戻し用の素材に変えるようになし、このよう
に流動化処理された土を掘削箇所に埋め戻すようにする
ものである。この流動化埋め戻し工法は、掘削により発
生した土が、例えば関東ローム層や汚泥等のように質の
悪い土でも埋め戻し用として利用できるようになり、ま
た埋め戻し材は流動状態にあり、埋設物の周囲への回り
込みが円滑になることから、埋設物輻輳による埋め戻し
不良の発生を防止でき、また締め固めの必要がなくなる
ので、作業の迅速化や騒音・振動の発生が抑制される等
の利点がある。ここで、固化剤としては、セメント,セ
メント系固化剤,石灰,石灰系固化剤,セメント石灰複
合系固化剤が主に用いられ、また流動性や固化時間等を
調整するために、その他の添加剤や混合材が適宜添加さ
れる。水は、水道水や工業用水は当然用いることができ
るが、河川水や雨水等であっても良い。
【0004】前述した流動化処理土を製造するには、発
生土だけでなく、固化剤及び水が容易に入手できなけれ
ばならない。また、発生土と水及び固化剤との混合割合
を厳格に設定しなければ、埋め戻し材として良好な品質
が得られない。さらに、発生土から異物や塊状物等を除
去し、かつ混合物の撹拌も適切に行わなければならな
い。以上のことから、流動化処理装置としては、かなり
大掛かりな設備が必要になり、このような設備は所定の
場所に固定的に据え付けられることになる。従って、作
業現場で発生した発生土をダンプトラック等でこの設備
に搬入して、流動化処理を行うようになし、処理された
埋め戻し材は、ミキサー車等により、再び作業現場に搬
入するようにしなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】共同溝や、シールドト
ンネル等のように大規模現場はともかくとして、例えば
道路に沿ってガス管を埋設する工事等のように、比較的
小規模な工事現場においては、土砂の掘削量及び埋め戻
し量が少ない。しかも、交通量の多い道路等では、埋め
戻し作業の簡易性及び迅速性が要求され、ダンプトラッ
クやミキサー車等が頻繁に出入りするのは好ましくはな
い。以上のことから、処理能力は限られたものであって
も、小型の流動化処理装置を、例えばトラックやトレー
ラ等の車両に搭載して、作業現場の近くまで搬入して、
発生土の流動化処理を行わせることができれば、前述し
たような小規模工事用として至便なものとなる。特に、
この流動化処理装置自体を自走式のものとすれば、工事
の進行に応じて埋め戻しを行う場所に極めて近い位置で
流動化処理を行える点でさらに有利である。さらにま
た、車両の走行手段として、履帯を備えたクローラ式走
行体を用いれば、掘り返し等により凹凸のある作業現場
でも走行が可能になるので、簡易な流動化処理工法を行
うのに最適なものとなる。
【0006】流動化処理するに当っては、発生土と水と
固化剤とを完全かつ均一に混合する必要があり、自走式
の流動化処理装置にあっては、連続処理で均一な混合を
行うのは困難であるからバッチ式の処理となる。そし
て、流動化処理タンク内に回転攪拌機構を臨ませて設
け、この回転攪拌機構により、内容物である発生土と水
と固化剤とを迅速かつ効率的に攪拌・混合する必要があ
る。流動化処理タンクの内容物が均一に攪拌・混合され
た流動化処理土は流動化処理タンクからそのまま掘削部
位に埋め戻される。この場合、流動化処理タンクは車台
等に固定的に設置される関係から、その底面から排出用
の配管を引き出すようにすると、配管の引き回しに無理
が生じるので、流動化処理タンクの下部位置の側面部に
配管を接続せざるを得なくなる。しかも、排出用の配管
には吸引力を発生させるポンプ等を設けることは、動力
源の問題やメンテナンスの観点等から望ましくはない。
そこで、流動化処理タンクに設けた攪拌翼を作動させる
ことにより、流動化処理土を配管に送り込むようにす
る。
【0007】ところで、流動化処理タンク内には、土砂
が投入されるが、土砂と共に岩石や金属塊その他の塊状
物も混入するのを防止できない。従って、回転攪拌機構
を構成する攪拌翼を流動化処理タンクの底面近傍にまで
延在させると、タンク底面と攪拌翼との間に塊状物がか
み込んで、この攪拌翼の回転に支障を来すことになり、
甚だしい場合には、攪拌翼が損傷する等といった不都合
が生じる。このために、攪拌翼はタンク底面からある程
度上方に位置させなければならない。そうすると、流動
化処理土が流動化処理タンクの底面に近い位置なると、
それ以上の排出が不可能となる。流動化処理タンク内に
所定量の流動化処理土が滞留したままになると、次の処
理作業に支障を来すだけでなく、作業終了後における流
動化処理タンク内の清掃を行うのが極めて困難になる等
といった不都合がある。
【0008】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、流動化処理タンクで
流動化処理土を生成する際には、攪拌混合手段を円滑に
作動させ、生成した流動化処理土を埋め戻し等のために
迅速かつ確実に排出できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、土砂と水と固化剤とが投入される流
動化処理タンク内に、鉛直状態に配置した回転軸に水平
方向に攪拌翼を延在させ、この回転軸を回転駆動手段で
回転駆動することにより内容物を攪拌・混合して、この
流動化処理タンクの下部側面から排出するものにであっ
て、前記攪拌翼には排出促進部材が固定して設けられ、
この排出促進部材は前記流動化処理タンクの底面側に向
けて延在されて、この底面に対して概略水平な面を形成
し、かつ少なくとも前記攪拌翼の回転方向における前方
側の端面が、前記回転軸を中心とした放射線に対して回
転中心側が前方に位置するように所定角度を持たせる構
成としたことをその特徴とするものである。
【0010】ここで、攪拌翼は回転軸に連結されるが、
この回転軸と直交する方向に延びる複数の主攪拌板と、
これら各主攪拌板の上下両面に固着して設けられ、回転
軸の軸線方向に延びる複数の補助攪拌板とで攪拌翼を構
成することができ、特にこれら主攪拌板及び補助攪拌板
をそれぞれ回転方向に対して所定の角度傾斜した状態に
保持するのが好ましい。また、排出促進部材は下方に向
けて延在させた補助攪拌板に固定しすることができる。
そして、この排出促進部材は流動化処理タンクの底面に
対して僅かな隙間をもって対面するように配置できる。
【0011】また、排出促進部材を、前記下方に向けて
延在させた補助攪拌板に固定的に支持させた軸に上下方
向に所定角度回動可能に連結する構成とすることもでき
る。この排出促進部材は斜め下方に向けて延在されて、
その下側端面が流動化処理タンクの底面と概略平行な面
となし、この面は底面に接触するか、または僅かな隙間
をもって対面するように配置する。そして、排出促進部
材を流動化処理タンクの内面に摺接させる場合には、排
出促進部材は、ゴム等の弾性部材と、この弾性部材を挟
み込む一対の挾持板からなる排出促進板ユニットとして
構成すれば、弾性部材が摩耗したり変形した時に容易に
交換できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の一形態について説明する。まず、図1に流動化処理
装置の概略構成を示す。図中において、1は流動化処理
タンク、2は攪拌混合手段である。まず、図1の(a)
に示したように、予め水Wを流動化処理タンク1に供給
しておき、この状態で、図1(b)に示したように、発
生土Gを流動化処理タンク1に投入する。この発生土G
の投入前に、予め岩石等の塊状物や、金属等の異物を除
去しておくのが好ましい。ただし、塊状物や異物を完全
に取り除くのは困難であるから、それらが流動化処理タ
ンク1内にある程度混入のは許容する。また、この発生
土Gの投入作業を開始すると共に、攪拌混合手段2の作
動を開始して、水Wと発生土Gとを撹拌・混合させる。
このように、発生土Gの投入と攪拌混合手段2による撹
拌とを同時に平行して行うことにより、円滑に水Wと発
生土Gとを混合させることができる。
【0013】水Wに発生土Gを加えながら、攪拌混合手
段2により流動化処理タンク1の内容物を撹拌すること
によって、発生土Gと水Wとを均一に混合させてスラリ
ー化させる。このように、発生土Gの水分調整が行われ
た上で、攪拌混合手段2による撹拌を継続しながら、図
1の(c)に示したように、固化材Hを定量だけ投入し
て、この固化材HをスラリーSに均一に混合し、攪拌混
合手段2により内容物を攪拌して全体が完全に均一な状
態にすることにより流動化処理土が得られる。この流動
化処理土は発生土Gと水W及び固化材Hとの混合比率に
もよるが、ある程度の流動状態を保った未固化状態のス
ラリーからなる流動物である。このように流動化処理を
行うことによって、埋め戻しに適さない例えば関東ロー
ム層等の土を有効な埋め戻し材に変換することができ、
掘削による発生土で掘削箇所の埋め戻しを行うことがで
きる。しかも、この埋め戻し材には固化材Hが混合され
ているから、埋め戻した直後はなお流動性を保つことか
ら、埋設物の周囲への回り込みが良好になり、また1〜
24時間程度で固化することから、締め固めも必要とし
ない。さらに、固化剤の混合比率により固化後の強度の
調整を行えるから、埋め戻した場所を再度掘削すること
も可能になる。ここで、発生土Gと水W及び固化材Hの
混合比率は、発生土Gの性質や含水量等に応じて変化す
ることから、実際の流動化処理を行う前に実験等により
予め求めておくのが好ましい。
【0014】以上のようにして発生土が流動化処理され
るが、この流動化処理装置は、図2乃至図4に示したよ
うに、走行車両に設置されて、自走式の流動化処理装置
10として構成し、作業現場において掘削による発生土
を取り込んで、流動化処理した上で、直接掘削箇所に埋
め戻すことができる。ここで、車両としては、履帯を備
えたクローラ式の走行車両を例示するが、走行手段は必
ずしもクローラ式のものでなければならないのではな
く、ホイール式等の走行手段を備える車両であっても良
い。
【0015】これらの図から明らかなように、走行手段
としては、左右一対の履帯を有するクローラ式走行体1
1から構成され、このクローラ式走行体11には車体フ
レーム12が連結される。クローラ式走行体11は、左
右一対からなる走行体フレーム13の両端に駆動スプロ
ケット14とアイドラ15とを設けて、これら駆動スプ
ロケット14とアイドラ15との間には、無限軌条を構
成する履帯16が巻回して設けられている。従って、左
右の駆動スプロケット14を駆動することによって、車
両全体が自走することになる。
【0016】車体フレーム12はクローラ式走行体11
の上に旋回装置18を介して連結されており、この旋回
装置18により車体フレーム12は旋回可能となってい
る。そして、車体フレーム12上には、旋回中心Rに対
して、前方側の位置に動力装置19が、また後方側には
流動化処理タンク20が設置されて、重量バランスを取
るようにしている。また、動力装置19の上部位置に
は、オペレータが着座して、機械の操作を行うための運
転席21が設けられており、この運転席21の近傍に
は、操作レバー等が装着され、これら操作レバーを操作
することによって、各部の操作を行うことができる。
【0017】流動化処理タンク20は、底面20aと、
周胴部20bとからなる有底円筒状の部材から構成さ
れ、この流動化処理タンク20には車輌の後方に向けて
張り出し部22が設けられている。張り出し部22から
処理タンク20の上部の所定の範囲をカバーするよう
に、すのこ状の篩い分けユニット25が着脱可能に取り
付けられており、この篩い分けユニット25の部位が土
砂の投入部となる。篩い分けユニット25は、枠状の本
体25aの上部に桟を掛け渡したり、格子を装着する等
により形成される篩い25bを装着したものであって、
掘削した土に岩石等の塊状物や金属その他の塊状異物が
混入している場合に、そのうちの大きなものが流動化処
理タンク20内に入らないように取り除くためのもので
ある。従って、必要に応じて、篩い分けユニット25の
本体25aを水平方向に移動可能となし、油圧シリンダ
や油圧モータ等の往復動手段を用いて、この篩い分けユ
ニット25を水平方向に往復移動させて、土砂の落下を
促進するように構成することもできる。ただし、比較的
小さな塊状物等が流動化処理タンク20内に流入するの
は防止できない。
【0018】流動化処理タンク20には、図4から明ら
かなように、攪拌混合手段26が装着されている。この
攪拌混合手段26は、回転軸27と、この回転軸27の
下端部にその軸線と直交する方向に延在させた複数の撹
拌翼28と、回転軸27を回転駆動するために減速機付
きの油圧モータ29とからなる攪拌機構を備えている。
ここで攪拌翼28は、回転軸27に連結した所定の幅を
有する長尺の主攪拌板30を有し、この主攪拌板30は
回転軸27の下端部に設けた取付部27aに上下方向に
おいて斜めに取り付けられている。また、この主攪拌板
30の途中位置には、所定の間隔を置いて、複数の補助
攪拌板31が上下方向に突設されており、これら各補助
攪拌板31の取り付けも回転方向に対して左右方向に対
して斜めになっている。そして、油圧モータ29は取付
板32に取り付けられている。この取付板32は、門型
に形成した一対の支持部材33,33間に掛け渡すよう
に連結した上下一対の板体から構成されており、これら
支持部材33,33は車体フレーム12に立設されてい
る。
【0019】流動化処理タンク20の上部には、前述し
た篩い分けユニット25が装着される部位と、取付板3
2により覆われた部位とを除いて、蓋体34が装着され
ており、この蓋体34には給水管35が貫通する状態に
設けられている。この給水管35は、L字状に曲成した
パイプからなり、下方に向けた端部は蓋体34を貫通し
て、流動化処理タンク20内に臨んでいる。また水平部
分は、支持部材33に連結されると共に、開閉弁36が
設けられている。
【0020】蓋体34には開閉扉34aが設けられてお
り、この開閉扉34aを開くことによって、固化剤の投
入が可能となっている。固化剤は上部が開口した固化剤
容器37内に収容されており、開閉扉34aを開いた状
態で、この固化剤容器37を反転させることによって、
流動化処理タンク20内に固化剤を投入できるようにな
っている。ここで、固化剤が入った固化剤容器37はか
なりの重量があるために、その投入作業を自動化する構
成となっている。
【0021】このために、固化剤容器37はL字状の反
転部材38に保持具38aによって保持されており、こ
の反転部材38は車体フレーム12に立設した支持ロッ
ド39の水平部分に反転可能に連結されている。また、
反転部材38の下面と車体フレーム12との間には、油
圧シリンダ40が枢着されており、この油圧シリンダ4
0により、反転部材38を支持ロッド39を中心として
反転させると、固化剤容器37が反転して、固化剤が流
動化処理タンク20内に供給される。
【0022】さらに、流動化処理タンク20の周胴部2
0bにおける下部側には流動化処理土の排出用配管41
が取り付けられている。この排出用配管41は開閉弁4
2を有する硬質パイプから構成されており、先端にはホ
ース43が接続されるようになっている。また、流動化
処理タンク20の周胴部20bにおける下部位置には点
検口44が設けられており、この点検口44は開閉可能
な扉から構成されている。従って、流動化処理を行った
後に、流動化処理タンク20内に残留する固形物を排除
したり、また内部の洗浄を行ったりできるようになって
いる。
【0023】前述したように、流動化処理装置10を用
いて流動化処理を行うが、この流動化処理は流動化処理
タンク20の内容物である処理土と、水及び固化剤とを
均一に混合する必要がある。これらの内容物の攪拌・混
合は攪拌混合手段26により行われ、この攪拌混合手段
26で均一に混合されるとスラリー状態になる。そし
て、このスラリーは土と固化剤との含有比率がかなり高
いために、高粘度な流動物であり、この流動物が製品と
しての流動化処理土である。以上の流動化処理土は排出
用配管41を介して直接掘削箇所に埋め戻されることに
なる。このための排出用配管41は車体フレーム12の
後方側に向けて延在させている。
【0024】流動化処理土は以上のようにして製造さ
れ、埋め戻されるが、流動化処理タンク20の内容物を
迅速かつ効率的に、しかも均一に攪拌・混合するように
なし、また生成した流動化処理土を迅速かつ完全に流動
化処理タンク20から排出しなければならない。攪拌混
合手段26は、基本的には流動化処理タンク20の内容
物を攪拌・混合するものであるが、流動化処理土の排出
機能をも発揮させる。
【0025】ここで、流動化処理土を排出するに当っ
て、流動化処理タンク20内に多量の流動化処理土が収
容されている状態では、その圧力で排出用配管41に向
けて押し出される。ただし、残量が減少するに応じて、
排出用配管41に向けて押し出す圧力が低下することに
なり、粘度が高いことから、ある水準より低下するとも
はや自重では排出用配管41に向けて押し出せなくな
る。このために、攪拌手段26を構成する攪拌翼28を
回転駆動することによって、流動化処理タンク20内を
攪拌することによって、その流動化を促進して排出用配
管41に送り出すようにする。
【0026】ただし、篩い分けユニット25が設けられ
ているとは言え、塊状物等が流動化処理タンク20内に
混入するのを避けることはできない。このために、攪拌
翼28を構成する主攪拌板30を流動化処理タンク20
の底面20aからある程度離間させなければ、この主攪
拌板30と流動化処理タンク20の底面20aとの間に
岩石等の固形の塊状物がかみ込んで、主攪拌板30の回
転が阻害されたり、甚だしい場合には主攪拌板30が変
形したり、損傷したりするおそれがある。従って、主攪
拌板30による流動化処理タンク20内からの排出機能
を発揮させるには限度があり、主攪拌板30より下方の
部位からは殆ど流動化処理土を排出できずに流動化処理
タンク20内に残留してしまう。また、主攪拌板30を
流動化処理タンク20の底面20aから離間させると、
それだけ攪拌機能も低下することになる。
【0027】以上の点から、図5乃至図9に示したよう
に、主攪拌板30と補助攪拌板31とからなる攪拌翼2
8に排出促進部材としての排出促進板45を取り付け
て、流動化処理タンク20内を隈なく攪拌・混合するよ
うになし、しかも生成した流動化処理土を迅速かつ効率
的に排出できるようにしている。而して、排出促進板4
5は、図5乃至図7から明らかな通り、回転軸27の取
付部27aから水平方向に延在されている主攪拌板30
に連結して設けられ、上下方向に向けて設けた補助攪拌
板31のうち、下方に向けて延在させた補助攪拌板31
a(以下の説明では、補助攪拌板を総称する場合には符
号31を、また下方側の補助攪拌板を言う時には符号3
1aを用いる)の下端部に排出促進板45が溶接等の手
段で連結・固着して設けられている。また、排出促進板
45を固着した攪拌翼28は、その主攪拌板30の基端
部が回転軸27の取付部27aにボルト46により着脱
可能に固定されるようになっている。
【0028】排出促進板45は所定の厚みを有する長尺
の平板状の部材からなり、その表面形状は概略台形とな
っている。そして、この排出促進板45は水平状態にし
て補助攪拌板31aに取り付けられており、その先端側
に向けて、つまり回転軸27の回転中心から遠くなるに
応じて幅が連続的に狭くなっている。しかも、回転軸2
7の回転方向を図5のA方向とした時に、排出促進板4
5における回転方向の前方側の端部は、図8に示したよ
うに、回転軸27の回転中心からの放射線Fに対して、
所定の角度θだけ傾いている。そして、この排出促進板
45の傾き方向は、回転中心に近い側が回転方向の前方
に位置するようになっている。また、排出促進板45の
取り付け高さ位置としては、流動化処理タンク20の底
面20aに非接触状態を保つように、かつ好ましくは礫
等の極小さい粒状物は間をすり抜けることができる程度
の最小限の隙間δが形成され、この底面20aとは非接
触状態で、しかもこの底面20aに極めて近接した位置
に配置されている。
【0029】本実施の形態における流動化処理装置10
は以上のように構成されるものであって、例えば道路に
側溝を掘って、この側溝に下水管を配置した上で、この
下水管を埋設する工事を行う場合には、図10に示した
ように、油圧ショベル50とダンプトラック51とを用
いる。油圧ショベル50は、土砂の掘削を行うためのも
のであり、このためにバケット52を有するフロント作
業機構53が設けられている。また、ダンプトラック5
1は、その荷台51aに掘削した土砂の仮置きするため
と、余剰の土砂を搬出するためのものであり、荷台51
aには水槽54が載置されている。
【0030】まず、図10の(a)に示したように、油
圧ショベル50で掘削を行い、掘削により発生した発生
土はダンプトラック51の荷台51aに載置される。こ
こで、ダンプトラック51による仮置きは必ずしも必要
ではないが、土砂から岩石等の塊状物や金属等といった
固形異物を予め排除するために、仮置きを行うのが好ま
しい。そして、掘削箇所には、例えばヒューム管55が
配置される。
【0031】ダンプトラック51に所要量の土砂が堆積
されると、流動化処理装置10を走行させて、ダンプト
ラック51に接近した位置に移動させる。この状態で、
まずダンプトラック51の荷台51aに設置されている
水槽54からの給水ホースを給水管35に接続して開閉
弁36を開いて流動化処理タンク20に給水する。ここ
で、開閉弁36の開閉操作は手動で行っても良いが、油
圧パイロット式で開閉するように構成すれば、運転席2
1でオペレータが自動制御できる。この流動化処理タン
ク20内に所定量給水されると、その給水を停止する。
【0032】そこで、図10の(b)に示したように、
油圧ショベル50を作動させて、ダンプトラック51の
荷台51aから土砂を取り出して、流動化処理タンク2
0に投入する。この土砂の投入は油圧ショベル50のバ
ケット52により篩い分けユニット25上に土砂を供給
するようにして行われる。この土砂の投入が開始される
と、攪拌混合手段26の作動を開始する。即ち、油圧モ
ータ29により回転軸27を軸回りに回転させることに
よって、この回転軸27に連結して設けた攪拌翼28を
回転させる。なお、土砂の投入開始当時は流動化処理タ
ンク20の内部は殆ど水だけであるから、飛散防止を図
るために、回転軸27を低速回転状態で作動させるのが
好ましい。
【0033】土砂の投入を継続すると、流動化処理タン
ク20内の粘度が高くなるから、ある程度まで土砂が投
入されると、回転軸27の回転速度を上昇させることに
より攪拌効率を高める。これによって、土砂が水に均一
に混合されて、泥土状態乃至スラリー状態になる。固化
剤容器37から固化剤を流動化処理タンク20内に投入
して、このスラリーに固化剤を添加し、かつ攪拌翼28
の回転を継続することにより、投入された固化剤がスラ
リー状態の土砂と水との混合物に均一に分散されて、高
粘度な流動物からなる流動化処理土が得られる。
【0034】ここで、攪拌翼28のうち、主攪拌板30
では主に流動化処理タンク20内で回転方向の流れ、つ
まり旋回流を形成するが、補助攪拌板31は、外向きの
流れを作り出すためのものであり、従って流動化処理タ
ンク20内では、その周胴部20b内面から上昇する流
れが形成され、中心部で下降する流れとなる、所謂対流
を生じさせる。また、これと共に排出促進板45は、図
8から明らかなように、回転方向の前方側が外向きに角
度θだけ傾斜しているので、流動化処理タンク20内で
のスラリーの外向きの流れを形成される。従って、図9
に矢印で示したように、この流動化処理タンク20内で
は、旋回流と対流とによりその全体が隈なく攪拌され、
極めて高い攪拌効率が得られる。
【0035】しかも、流動化処理タンク20内に、岩石
その他の大きな塊状物が入り込み、主攪拌板30に連結
した補助攪拌板31と流動化処理タンク20の底面20
aとの間にかみ込んだり、また補助攪拌板31,31間
の部位に嵌り込んだりすると、攪拌翼28の回転に対す
る大きな抵抗が生じ、甚だしい場合には回転軸27がロ
ックする可能性がある。しかしながら、この攪拌翼28
の下部位置に設けた排出促進板45は、図5からも明ら
かなように、回転方向において攪拌翼28より前方に突
出している。従って、流動化処理タンク20内の塊状物
にまず衝突するのは、攪拌翼28より排出促進板45の
方である。排出促進板45は流動化処理タンク20の底
面20aに対して最小限の隙間δしか離れていないの
で、この排出促進板45は塊状物の下側に当接すること
になる結果、塊状物を流動化処理タンク20の底面20
aから持ち上げるようになるから、たとえ大きな塊状物
であっても、回転軸27の回転に伴い転動することにな
る。この結果、回転軸27に対する回転負荷が極端に大
きくなることはない。また、この隙間δに相当する大き
さの砂利等は排出促進板45と流動化処理タンク20の
底面20aとの間に挟み込まれるが、このような小石等
は排出促進板45で容易に破砕される等、回転軸27の
回転に格別支障を来すことはない。さらに、排出促進板
45は、その端面が塊状物と衝突するから、衝突時に極
めて大きな衝撃が作用したとしても、この排出促進板4
5が変形したり、損傷したりするおそれはない。
【0036】以上のように、流動化処理タンク20内に
おいて、質の悪い土を埋め戻し材として最適な流動化処
理土が得られるが、この流動化処理土は掘削箇所に埋め
戻されることになる。この埋め戻しは、図10の(c)
に示したように、流動化処理タンク20に接続した排出
用配管41にホース43を接続して、開閉弁42を開く
ことにより行う。埋め戻しをより迅速かつ効率的に行う
には、流動化処理装置10をできるだけ掘削箇所に近接
させる。走行は履帯16により行われるから、地面に凹
凸があっても、格別支障なく走行でき、しかも履帯16
が段差から多少飛び出していても、車両全体のバランス
が崩れるようなことがないので、掘削箇所の至近位置で
流動化処理土の供給を行うことができる。
【0037】この流動化処理土の排出時において、流動
化処理タンク20内に多量の流動化処理土を構成する流
動物が収容されている状態では、その圧力で排出用配管
41から自然排出される。しかしながら、排出用配管4
1は流動化処理タンク20の周胴部20bに接続されて
いることから、ある程度排出されると圧力が低下して、
自重による排出が困難になる。そこで、流動化処理タン
ク20内に残存する流動物が少なくなると、排出用配管
41からの流動物を強制的に排出するために、流動化処
理タンク20内を攪拌するためには、回転軸27を回転
させて、攪拌翼28及びこの攪拌翼28に連結した排出
促進板45を回転駆動する。
【0038】これによって、流動化処理タンク20内の
流動化処理土に対して回転方向の力が作用するが、排出
促進板45の回転方向における前方の端面は回転中心側
が回転方向の前方側に位置し、回転中心から放射方向に
向けて、つまり回転中心から遠ざかるに応じて回転方向
の後方となるように傾いているので、排出促進板45に
より流動化処理土は回転しながら外方に向く流れが形成
される。この結果、排出用配管41に迅速かつ確実に流
動化処理土を送り込むことができる。従って、流動化処
理タンク20内においては、この排出促進板45と流動
化処理タンク20の底面20aとの間の隙間δに相当す
る部位に僅かに流動化処理土は残存する可能性はあるも
のの、ほぼ完全に排出できるようになる。ここで、隙間
δを設けたのは、排出促進板45が流動化処理タンク2
0の底面20aと摺接して、摩耗等が発生するのを防止
するためのものであるから、この隙間δは極僅かなもの
とすることができ、もって流動化処理タンク20内から
実質的に全ての流動化処理土を排出して、所定の箇所に
埋め戻すことができる。
【0039】以上のように、排出促進板45を流動化処
理タンク20の底面20aに極めて近接した位置に設け
ると、その間に礫や砂利等がかみ込む等により摩耗や損
傷等を生じる可能性がある。排出促進板45を一体に設
けた攪拌翼28の主攪拌板30は回転軸27の取付部2
7aにボルト46で固定されていることから、排出促進
板45や主攪拌板30及び補助攪拌板31等が損傷した
時には、排出促進板45を含む攪拌翼28全体を容易に
交換できるようになる。
【0040】このようにして、流動化処理土を埋め戻し
た後には、水や固化剤の混合割合や天候等の関係で時間
のずれはあるものの、約1時間から1日程度で流動化処
理土が固化することになる。従って、十分固化した後
に、その上に舗装する等により、道路を修復できる。し
かも、流動化処理して改良した土が埋め戻されているか
ら、ヒューム管55の周囲に円滑に回り込んで、空隙等
が生じることがなくなる結果、締め固めを行わなくても
路面沈下等のおそれはない。勿論、固化剤の混合比率を
適切に調整しておくことによって、再度掘削の必要があ
れば、油圧ショベル等で掘削が可能になる。
【0041】而して、流動化処理装置10を自走式とす
ることによって、作業を行っている現場に搬入して、最
も適切な位置で掘削により発生した発生土を流動化処理
して、掘削箇所に埋め戻すことができるので、作業の迅
速性が確保される。従って、特に交通量の多い道路での
配管等の埋設工事を円滑かつ迅速に行うことができる。
しかも、発生土と水及び固化剤の混合比率を正確に調整
することにより、極めて高い品質の流動化処理土を製造
することができる。特に、掘削による発生土の量が少な
い場合には、流動化処理装置10の全体を小型化できる
ので、ダンプトラックやミキサー車等の大型車両を搬入
できないような幅の狭い道路での配管埋設工事等を行う
のに極めて有利である。なお、現場において流動化処理
を行うに当って、流動化処理装置10に加えて、油圧シ
ョベルとダンプトラックとを用いるようにしたが、土砂
の掘削を行う油圧ショベル等の機械はともかく、例えば
掘削されら土砂をそのまま篩い分けユニット25に供給
したり、また掘削した発生土を野積みにして塊状物や金
属等の異物を取り除くようにする場合には、ダンプトラ
ックは必要としない。また、給水は水槽54から行わな
ければならないものではなく、水道水や貯水池等から得
るようにすることもできる。
【0042】次に、図11乃至図14は排出促進部材の
他の例を示すものであって、排出促進部材60は、攪拌
翼28を構成する主攪拌板30に取り付けられ、下方に
向けて延在した補助攪拌板31,31にそれぞれ固着し
て設けた支持板61a,61bに溶接等の手段で固定し
て設けられ、概略コ字状の部材からなる取付部材62の
本体部62aの両端に設けた曲折部62b,62b間に
設けた軸63に排出促進部材としての排出促進ユニット
64を連結したものである。排出促進ユニット64は、
所定の厚みを有するゴム板65を幅の狭い挾持板66,
67で挟み込むようにしたものであり、これらは複数の
ボルト68により組み付け状態に保持されている。一方
の挾持板67には複数箇所にブラケット69が連結して
設けられ、これらブラケット69には透孔69aが穿設
されており、この透孔69aに取付部材62に連結して
設けた軸63を挿通させることによって、排出促進ユニ
ット64は取付部材62に軸63の回りに回動自在に連
結される。
【0043】ブラケット69は挾持板67に対して斜め
方向に延在されており、従って排出促進ユニット64は
流動化処理タンク20の底面20aに対して所定角度傾
斜している。この傾斜方向は、攪拌翼28が図11に矢
印方向に回転するとした時に、排出促進ユニット64は
回転方向の前方から後方に向けて斜めに立ち上がる方向
となっている。そして、排出促進ユニット64のうちの
ゴム板65は挾持板66,67より下方に突出してお
り、その下端側の端面は底面20aと平行になった摺接
面65aとなり、この摺接面65aは底面20aに対し
て摺動しながら回転することになる。
【0044】また、軸63及びこの軸63に連結した排
出促進ユニット64は主攪拌板30の軸線に対して水平
方向に所定角度傾斜するように設けられている。このた
めに、補助攪拌板31に取り付けた支持板61a,61
bのうち、回転軸27の回転中心から遠い側に位置する
支持板61aは幅が狭く、回転中心に近い側に位置する
支持板61bの幅は広くなって、主攪拌板30の端面か
ら所定長さ突出するようにして取り付けられる。従っ
て、これら支持板61a,61bに溶接等の手段で固定
される取付部材62の本体部62aは、図11に示した
水平面内で所定角度Θだけ傾いており、排出促進ユニッ
ト64は、攪拌翼28の回転方向において、回転中心か
ら遠ざかるに応じて回転方向の後方に向くように傾いて
いる。
【0045】排出促進ユニット64は軸63の軸回りに
回動可能となっているが、これは流動化処理タンク20
の底面20a上に砂利等が堆積した時に、それらを乗り
越えるためのものであり、従って、排出促進ユニット6
4の回動角を制約する必要がある。このために、取付部
材62には、ブラケット69を設けた部位に対応する位
置に規制板70が固着して設けられており、この規制板
70にはストッパボルト71が螺挿されている。排出促
進ユニット64が軸63の回りに上方に回動させる方向
に外力が作用した時に、ブラケット69がストッパボル
ト71と当接する位置までは自由に回動するが、それ以
上は回動することはない。
【0046】排出促進部材60をこのように構成するこ
とによっても、前述した排出促進板45と同様の機能を
発揮する。つまり、流動化処理タンク20内を攪拌する
際には、この流動化処理タンク20の底面20aを含め
た全体が隈なく効率的に攪拌され、また流動化処理タン
ク20内に大きな塊状物が入り込んでいたとしても、回
転方向前方側から後方側に向けて立ち上がるように傾斜
した排出促進ユニット64によりこの塊状物を押し退け
るようにして回転することになり、塊状物の挟み込み等
で回転軸27がロックする等のおそれはない。また、塊
状物がゴム板65と底面20aとの間に挟み込まれて
も、排出促進ユニット64全体が軸63を中心として上
方に回動変位すると共に、ゴム板65が弾性変形するか
ら、この塊状物を乗り越えることができる。そして、塊
状物を乗り越えない場合でも、弾性反発力の作用で塊状
物を押し出すようになる結果、塊状物のかみ込みによる
回転軸27の負荷の異常上昇やロック等の発生を防止で
きる。
【0047】流動化処理タンク20内で土砂と固化剤と
が均一に混合されて、流動化処理土が生成され、この流
動化処理土を排出する際に、攪拌翼28を回転させて、
より効率的に流動化処理土を排出するが、この時にも排
出促進部材60による流動化処理土の排出促進機能を発
揮する。しかも、ゴム板65は、その摺接面65aが流
動化処理タンク20の底面20aと摺動しながら回転す
ることから、この流動化処理タンク20内の流動化処理
土は、底面20aに堆積している砂利等を含めて、ほぼ
完全に排出できるようになる。また、ゴム板65は回転
中心側から遠ざかる方向に向けて後方側に傾いているの
で、流動化処理土が外向きの流れが形成されることも、
排出促進板45と同様である。
【0048】ここで、ゴム板65の摺接面65aは底面
20aに沿って摺動することから、この摺接面65aが
摩耗する。また、攪拌時には塊状物等を押し退ける機能
を発揮することから、このゴム板65は常時大きな外力
が作用して変形する可能性も高くなる。このように、ゴ
ム板65に摩耗や変形等が発生すると、それを交換しな
ければ、攪拌効率及び流動化処理土の排出効率が低下す
る。ゴム板65は一対の挾持板66,67で挾持され
て、ボルト68で止着されているので、このボルト68
を脱着すれば、排出促進ユニット64は容易に分解でき
るので、ゴム板65の交換も容易に行える。
【0049】
【発明の効果】本発明は、以上のように、攪拌翼の下部
に流動化処理タンクの底面に近接する位置で、この底面
に対して概略水平に排出促進部材を設ける構成としたの
で、流動化処理タンク内で生成した流動化処理土を埋め
戻す等の際に、この排出促進部材を回転させることによ
り迅速かつ確実に排出できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】流動化処理工法の原理説明図である。
【図2】本発明の実施の一形態を示す自走式流動化処理
装置の正面図である。
【図3】図2における車体フレームの要部を示す平面図
である。
【図4】図3のX−X断面図である。
【図5】流動化処理タンクの平面図である。
【図6】図5のY−Y断面図である。
【図7】攪拌翼及び排出促進板の図6の右方から見た図
である。
【図8】排出促進板の装着状態を示す構成説明図であ
る。
【図9】排出促進板の作用説明図である。
【図10】自走式流動化処理装置を用いて行われる配管
の埋設作業の手順を示す作動説明図である。
【図11】本発明の異なる実施の形態を示す排出促進部
材の平面図である。
【図12】図11の側面図である。
【図13】軸と排出促進ユニットとを分離して示す排出
促進部材の斜視図である。
【図14】排出促進部材の作動説明図である。
【符号の説明】
10 流動化処理装置 12 車体
フレーム 20 流動化処理タンク 20a 底
面 20b 周胴部 25 篩い
分けユニット 26 攪拌混合手段 27 回転
軸 28 攪拌翼 29 油圧
モータ 30 主攪拌板 31,31
a 補助攪拌板 45 排出促進板 60 排出
促進部材 61a,61b 支持板 62 取付
部材 63 軸 64 排出
促進ユニット 65 ゴム板 69 ブラ
ケット 70 規制板 71 スト
ッパボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星野 吉弘 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 奥村 信也 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 中桐 史樹 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日 立建機株式会社内 (72)発明者 三浦 哲志郎 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 日 立建機株式会社内 Fターム(参考) 4G037 AA05 AA13 BA05 BB14 DA21 DA23 EA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土砂と水と固化剤とが投入される流動化
    処理タンク内に、鉛直状態に配置した回転軸に水平方向
    に攪拌翼を延在させ、この回転軸を回転駆動手段で回転
    駆動することにより内容物を攪拌・混合して、この流動
    化処理タンクの下部側面から排出するものにおいて、前
    記攪拌翼には排出促進部材が固定して設けられ、この排
    出促進部材は前記流動化処理タンクの底面側に向けて延
    在させて、この底面に対して概略水平な面を形成し、か
    つ少なくとも前記攪拌翼の回転方向における前方側の端
    面が、前記回転軸を中心とした放射線に対して回転中心
    側が前方に位置するように所定角度を持たせる構成とし
    たことを特徴とする流動化処理装置。
  2. 【請求項2】 前記攪拌翼は、前記回転軸に連結され、
    この回転軸と直交する方向に延びる複数の主攪拌板と、
    これら各主攪拌板の上下両面に固着して設けられ、前記
    回転軸の軸線と概略平行な方向に延びる複数の補助攪拌
    板とからなり、これら主攪拌板及び補助攪拌板は、それ
    ぞれ回転方向に対して所定の角度傾斜した状態に保持さ
    れ、また前記排出促進部材は下方に向けて延在させた補
    助攪拌板に固定されて、前記流動化処理タンクの底面と
    僅かな隙間をもって対面する状態に配置する構成とした
    ことを特徴とする請求項1記載の流動化処理装置。
  3. 【請求項3】 前記排出促進部材は前記下方に向けて延
    在させた補助攪拌板に固定的に支持させた軸に上下方向
    に所定角度回動可能に連結したものから構成し、この排
    出促進部材は斜め下方に向けて延在されて、その下側端
    面を前記流動化処理タンクの底面と概略平行な面とな
    し、この面は底面に接触するか、または僅かな隙間をも
    って対面するように配置する構成としたことを特徴とす
    る請求項2記載の流動化処理装置。
  4. 【請求項4】 前記排出促進部材は、その回転方向の前
    方側から後方に向けて所定角度立ち上がるように傾斜す
    ると共に、前記攪拌翼の主攪拌板に対して水平方向に所
    定の角度だけ傾けて取り付けられるものであり、この排
    出促進部材の傾き方向は、前記攪拌翼の回転中心から遠
    ざかるに応じて回転方向の後方となるように構成したこ
    とを特徴とする請求項3記載の流動化処理装置。
  5. 【請求項5】 前記排出促進部材はゴム等の弾性部材
    と、この弾性部材を挟み込む一対の挾持板で構成した排
    出促進ユニットから構成して、前記弾性部材は前記流動
    化処理タンクの底面に摺接する摺接面を備える構成とし
    たことを特徴とする請求項3記載の流動化処理装置。
  6. 【請求項6】 前記排出促進部材には、前記軸に対する
    回動角を規制する回動角規制手段を備える構成としたこ
    とを特徴とする請求項3記載の流動化処理装置。
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