JP3738215B2 - 自走式土質改良機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、埋め立て作業や一般土木作業等における軟弱な土および都市土木作業の上下水道やガス管埋設工事等で掘削された粘性のある土を再生利用するために土質改良を行う自走式の土質改良機に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、土木建築等の多くの構造物は、土地利用の制約から埋め立て地などの軟弱地盤での建設が避けられない状況にある。
したがって、軟弱地盤に固化剤を散布して脱水し、締め固めにより地盤を改良することが行われている。
また、上下水道、ガス管埋設工事においては、油圧ショベル等の建設機械により掘削した溝に管を埋設した後、溝を埋め戻しするのが一般的であるが、その溝を掘削した土が水分の多い粘土や粘性のある土質の場合は、油圧ショベル等の建設機械での掘削によるこね返しを行うために地盤の支持力を失い、埋め戻しに使えない残土はダンプトラックにて搬出することになる。
【0003】
このような問題を解決するために、例えば、特開昭54−58901号公報が出願されている。同公報によれば、埋め戻しに使えない粘性のある残土を一定量ずつ供給し、吸水硬化性のある適当な土壌改良剤を所定の割合で添加して解砕混合する残土改良方法および埋戻しに使えない粘性のある残土を搬送する残土運搬装置と、この運搬装置で搬送される残土を適当な位置で所定の層厚に掻き均し余剰土を切り出す回転駆動式のカットスクリューと、定量搬送される残土に吸水硬化性のある適当な土壌改良剤を所定の割合で定量供給する添加装置と、土壌改良剤を加えた残土を解砕混合する混合機とを備えた技術が記載されている。
【0004】
特開平7−127090号公報によれば、掘削機で地面を掘削して発生した土砂を、埋め戻しに適した入れ替え材として再利用するための車載型発生土改良装置であって、前記掘削機で一回に掬う土砂の量より大きい容量を有するホッパと、このホッパから供給される土砂を細かく解砕すると共に、添加材と混合させて土質改良を行う解砕混合装置と、この解砕混合装置で改良された土砂を一定の粒度に篩い分ける粒度調整装置とを備えた技術が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、軟弱地盤に固化剤を用いると乾いたときに埃が多くでるとの問題がある。また、作業現場が狭い場所の場合は固化剤を散布する車両や締め固めに用いる振動ローラ等の多くの建設機械が搬入できないとの問題がある。
更に、従来の工法では多くの建設機械を用いるので、作業コスト高となる問題を抱えているのが実情である。
【0006】
前記特開昭54−58901号公報に記載されている残土と土質改良剤の解砕混合装置が定置式であるので、土木建築作業現場間を移動することができない。もし、定置式の解砕混合装置を移動するときは、分解、組み立てによる作業等によりコスト高となる。
【0007】
前記特開平7−127090号公報に記載されている車輪式の土質改良機は、市街地を走行することを念頭において発明されたものであり、ホッパ、解砕混合装置及び動力源等は接近させて車体後部に配置し車体全体をコンパクトにしている。例えば、土砂を投入するホッパの近傍にエンジン等の動力源が配設されている。このような車輪式の土質改良機では、ホッパに土砂を投入すると車体後部が重くなり車体前後の重量バランスが悪く車体の安定性が良くない。
また、ホッパの近傍にエンジン等の動力源が配設されているので、ホッパへ土砂を投入するときの塵埃を動力源が吸い込むことになり、動力源の耐久性が低下する。さらに、車輪式であり軟弱地や凹凸のある路面では走行できない場合がある。
【0008】
ところで、自走式土質改良機に配設されるベルトコンベアは、土及び土質改良剤を搬送しても変形損傷しないようにする必要がある。
【0009】
本発明は上記従来の問題点に着目して、車体の安定性の向上、エンジン等が塵埃を吸い込まないための土を投入するホッパの配置の改良、ベルトコンベアの耐久性の向上をめざし、軟弱地盤等で掘削した、水分の多い粘土や粘性のある土と、石灰等の土質改良剤とを効率良く、土の固まりをほぐして解砕混合する混合機を備え、車体の安定性、搬送性、機動性に優れ、軟弱地や狭いところでも効率的に作業を可能とした自走式土質改良機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用効果】
本発明に係る自走式土質改良機の第1発明は、自走式土質改良機において、クローラ式の下部走行体と、土および土質改良剤を解砕混合するとともに、側壁に土および土質改良剤が投入される投入口が設けられた混合機と、土を投入する第1ホッパと、前記混合機の上方に配置された土質改良剤投入用の第2ホッパと、前記第1ホッパから排出された土を前記混合機に搬送する搬送用ベルトコンベアと、前記混合機から排出された再生土を搬出可能に設けられた搬出用ベルトコンベアとを備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、混合機の側壁の投入口から土を投入できるので、車高を低くでき、車両の安定性を向上できる。
【0011】
第2発明は、請求項1に記載の自走式土質改良機において、前記第1ホッパからの土の排出を促す回転ローラが設けられた土砂排出補助装置を備えていることを特徴とする。
【0012】
第3発明は、請求項1または請求項2に記載の自走式土質改良機において、前記搬送用ベルトコンベアは鉄製であることを特徴とする。
この構成によれば、鉄製のベルトコンベアは、土のホッパから落下する土の重量を受けても、および混合機のカッタで土を混合するときの反力を土の投入口の近傍で受けても十分耐え得る強度がある。したがって、ベルトコンベアが変形損傷することがなく耐久性が向上する。
【0013】
なお、自走式土質改良機において、クローラ式の下部走行体を有する車体に、土と土質改良剤を解砕混合する混合機と、混合機により解砕混合された改良土を外部へ搬出する搬出用ベルトコンベアとを搭載した構成にすれば、クローラ式の下部走行体上に混合機を備えたので、軟弱地盤等の現場で走行可能となり、また狭い現場へも進入できる。したがって、機動性及び搬送性の優れた自走式土質改良機が得られる。また、現場内での移動や、現場間輸送のためのトレーラトラックへの搭載時には、自走できるので、定置式土質改良装置のような分解及び組立てコストが不要となる。
また、改良土を搬出するベルトコンベアを備えたので、輸送トラック等に積み込む際に改良土の搬出が容易で作業性を向上できる。
したがって、埋め立て作業や一般土木作業等における軟弱な土、および粘性のある土を再生利用するために、土と土質改良剤を効率良く解砕混合して、土を再生利用する土質改良機の車体構造を大幅に改良し、従来の土質改良機(含む土質改良装置)のもつ問題点を解決して機動性、搬送性、輸送性及び設置コストを大幅に向上した自走式土質改良機として有用である。
【0014】
また、自走式土質改良機において、前記車体に、土及び土質改良剤を投入するホッパ、または、土を投入するホッパ及び土質改良剤を投入するホッパの少なくともいずれか一方を搭載した構成にすれば、クローラ式の下部走行体を有する前記車体に少なくとも土または土質改良剤を投入するホッパと、前記混合機とを備えているので、軟弱地盤等の現場でも走行可能となり、また狭い現場へも進入できる。したがって、機動性及び搬送性の優れた自走式土質改良機が得られる。また、現場内での移動や、現場間輸送のためのトレーラトラックへの搭載時には、自走できるので、定置式土質改良装置のような分解及び組立てコストが不要となる。
【0015】
また、自走式土質改良機において、クローラ式の下部走行体を有する車体に、土と土質改良剤を投入するホッパと、このホッパから排出される土と土質改良剤を解砕混合する混合機とを備え、前記土質改良剤を投入するホッパを前記混合機の上方に配設した構成にすれば、ホッパから土質改良剤を落下させて混合機に供給することが可能となる。これにより、従来のようにホッパから長い距離をフィーダ等で持ち上げて供給する場合には搬送の途中で土質改良剤が水分を吸って固まり易いので頻繁に清掃しないとフィーダが詰まるという問題がない。上記のように供給距離を短くできるので詰まることがなくなり、したがってスムースに供給できる。
【0016】
さらに、土を投入するホッパを備え、この土を投入するホッパを前記クローラ式の下部走行体の外側に配設した構成としたり、土を投入するホッパを備え、この土を投入するホッパと、前記搬出用ベルトコンベアとを前記クローラ式の下部走行体の外側に配設した構成とすれば、土投入用のホッパの上方より油圧ショベル等の積込機により力を加えて土等をホッパ内へ押し込んでも、土投入用のホッパがクローラ式下部走行体の外側にあるため、クローラ式下部走行体の土投入用ホッパ側端部を支点として車体の他側が浮き上がり易い構造となる。したがって、土投入用のホッパ等の構造物に土投入時の過大な力が加わらないので、土投入用のホッパ等の構造物の耐久性を向上できる。
また、ホッパに土を投入する際にこぼれた土や、搬出用ベルトコンベアからこぼれた土がクローラ式下部走行体に被ることがなく、クローラ等を損傷させることがないので、クローラ式下部走行体の耐久性を向上できる。
【0017】
そして、前記混合機を車体のほぼ中央に搭載した構成にすれば、混合機を車体の略中央に配置したので、土投入用のホッパと混合機と搬出用ベルトコンベアとがほぼ直線的に配置され、土の搬入から解砕、混合及び搬出までの流れがスムースになり、装置がコンパクトになる。
【0018】
また、前記土を投入するホッパは車体の前後方向の一側に配設し、他側にエンジンを配設した構成にすれば、車体の前後方向の一側に配設された土投入用のホッパと、他側に配設されたエンジンとの重量バランスが良く、走行もスムースに行うことができるので、車体の安定性が向上する。また、土投入用のホッパを車体の一側に配設し、エンジンを他側に配設したため、土投入用のホッパで塵埃が発生してもエンジンは離れているので塵埃を吸い込むことはなく、よってエンジンの耐久性を向上できる。
【0019】
さらに、車体にクレーンを備えた構成にすれば、クレーンを備えているので、土質改良剤の袋を吊り上げて土質改良剤用のホッパに投入したり、車両の各部の点検整備時や修理時に各装置やカバー等の取付けや取外しを行なったりするとき、別途クレーン車を手配する必要がなく、コストを低減すると共に、狭い現場で1台で土質改良作業が行なえる。さらに、これらの作業を容易に行なうことができる。
【0020】
この際、前記クレーンは、土質改良剤を投入するホッパの外方で、車体の側方に備えた構成にすれば、クレーンを土質改良剤のホッパの外方で、車体の側方に配置したので、クレーンの高さを含めた車高を低くできる。
【0021】
また、土を投入する第1ホッパの下側から混合機に土を投入する投入口に向けて土搬送用ベルトコンベアを配設してもよい。
【0022】
また、土を投入する第1ホッパは、側面より見て、その前端部が下方に傾斜して形成されていてもよく、この構成によれば、土投入用のホッパの投入口が前方(積込機等)から見え易いので、土の積込作業が容易となり、積込作業性が良い。
【0023】
さらに、車体に運転スペースを設けた構成にすれば、車体に運転スペースを設けたので、各装置の動きを見ながら駆動操作したり、車両の周囲を見ながら走行運転の操作をしたりでき、操作性が良い。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る自走式土質改良機の実施の形態を図1乃至図7を参照して説明する。
先ず、図1に示す自走式土質改良機1の下部走行体2は図示しない走行モータにより走行自在となっている。この下部走行体2の上部に車体3を配設している。この下部走行体2はクローラ式としている。
この車体3のほぼ中央部には、土質改良剤及び土の固まりをほぐし解砕混合する混合機4が搭載されている。車体3の一方側には後述する駆動装置5が搭載されている。車体3の他方側には土を投入する第1ホッパ40を配設している。第1ホッパ40の前端部は下方に傾斜しており、後端部には土こぼれ防止板41が設けられている。この第1ホッパ40と混合機4との間で、かつ、図1に示す車体3に固設した支持フレーム15上には土質改良剤を投入する第2ホッパ20を配設している。混合機4の下側で、かつ、駆動装置5の下側には油圧駆動式の搬出用ベルトコンベア16を配設している。車体3には下部走行体の走行操作や各装置の操作を行う操作レバー13を配設している。
図1に示す自走式土質改良機1の全長Lはトレーラトラックに搭載可能な範囲になるように構成されている。
【0025】
図2に示す下部走行体2の上部に配設した車体3には、第1ホッパ40および第2ホッパ20の下方に油圧駆動式搬送用ベルトコンベア50を配設している。このベルトコンベア50は、矢印a方向に駆動されて土と土質改良剤とを混合機4に搬送するようになっている。この混合機4に配設されるカッタ4b及び回転ハンマ4cにより土と土質改良剤とを解砕混合するようになっている。 混合機4の下側には油圧駆動式の搬出用ベルトコンベア16が配設している。 このベルトコンベア16は、矢印b方向に駆動されて再生された土を車体後方に搬出するようになっている。ベルトコンベア16,50は土つまり等が生じた時は逆転出来るようになっている。
【0026】
図3に示す自走式土質改良機1の一方側には、エンジン6が横置きしてある。このエンジン6の向きの前方にはラジエータ7,エアクリーナ8が配設され、後方にはエンジン6で駆動される油圧ポンプ9が装着されており、エンジン6の側方には油圧操作弁10が搭載されている。前記駆動装置5は、これらエンジン6,ラジエータ7,エアクリーナおよび油圧ポンプ9等からなっている。自走式土質改良機1の後部から中央よりの右側には燃料タンク11,作動油タンク12が配設されている。13は下部走行体の走行操作や各装置の操作を行う操作レバーである。作動油タンク12の前方にはクレーン14が設けられており、石灰等の土質改良剤の第2ホッパ20への供給のためや、エンジン6,油圧ポンプ9及び車両の各部の点検整備時や修理時に例えば各装置の取付け、取外しのために使用される。このように駆動装置5を自走式土質改良機1の一方側に集中して配設したため、点検整備が向上し、および車体3の他方側の第1ホッパ40に土を投入するときにも、駆動装置5がカウンタウエイトの役目をするので車体のバランスが良い。
【0027】
図4に示す土質改良剤を投入する第2ホッパ20の詳細について説明する。第2ホッパ本体21の上端には開閉自在の蓋22が設けられ、第2ホッパ本体21内の上部には先端の尖ったカッタ23が設けられている。
石灰等の土質改良剤の袋51を細い2点鎖線に示すように上から前記クレーン14により吊り降ろすと、袋51はカッタ23により破られ、土質改良剤は第2ホッパ本体21内に落下する。この第2ホッパ本体21の側面には土質改良剤の残量を見るための点検窓24が設けられている。第2ホッパ本体21は底板25を有し、底部には土質改良剤供給装置30が内設されている。
【0028】
図4,図5に示す土質改良剤供給装置30の構成について説明する。
図4に示すように、底板25には旋回ベアリングのアウタレース31が固設され、内歯歯車を有する旋回ベアリングのインナレース32が回転体33の内輪部材34に固設されている。
図5に示すように、インナレース32の内歯歯車には2個の油圧モータ37,37のそれぞれの駆動歯車38,38が噛み合っていて回転体33を駆動するようになっている。回転体33の内輪部材34と外輪部材35との間には複数のフィーダブレード36が星形を形成するように設けられている。
図4,図5に示す底板25の所定位置には回転体33の内輪部材34と外輪部材35との間にわたって排出口26が設けられ、その下側にはシュータ27が設けられている。
図4に示すように、第2ホッパ本体21の底部で回転体33の上方には排出口26を覆うようにプレート28が設けられ、その下縁で第2ホッパ20から各フィーダブレード36と外輪部材35および内輪部材34とにより囲まれた空間内に供給する土質改良剤の高さを制限するようになっている。
回転体33の回転数は油圧モータ37の回転数を調整することにより調整可能であり、その回転数で土質改良剤の単位時間当たりの供給量は調整される。
【0029】
図6,図7により、第1ホッパ40および搬送用ベルトコンベア50について説明する。図6に示すように、第1ホッパ40および第2ホッパ20の下方には搬送用ベルトコンベア50が配設されており、搬送用ベルトコンベア50は混合機4に接続している。搬送用ベルトコンベア50は鉄製である。
この鉄製のベルトコンベア50は、第1ホッパ40から落下する土の重量および混合機4のカッタ4bで土と土質改良剤とを解砕混合するときの反力を土と土質改良剤との投入口4aの近傍で受けても十分耐え得る強度があり、ベルトコンベアが変形損傷することはない。
図6に示す混合機4の側壁には、土と土質改良剤とを投入する投入口4aが設けられている。前記第1ホッパ40および第2ホッパ20の下方に配設したベルトコンベア50で搬送される土と土質改良剤とを投入口4aから投入するようになっている。
これにより、土と土質改良剤とが混合機4の側方にある同じ投入口4aから投入されるので、車高を低くすることができる。よって、車体のバランスが良く車体の安定性が向上するとともに、車高が低いので大幅な分解をせずに作業現場間を輸送することができる。
【0030】
図6に示すように、第1ホッパ40の前端部は下方に傾斜しており、後端部には土こぼれ防止板41が設けられている。この第1ホッパ40は図7に示すように、同ホッパ40の上部の開口部42の夾角αは鈍角(例えば140°)であり、外幅Wは油圧ショベル等の積込機で土を積み込む場合に、十分な大きさである。 同ホッパ40の下部のガイド部43の夾角βは鋭角(例えば30°)であり、水分の多い粘性のある土であっても落下し易くなっている。
開口部42とガイド部43との境界部には格子状あるいは網状の篩44が設けられており、大きな石等の異物が入らないようになっている。
ガイド部43の下縁にはシール49が取着され、搬送用ベルトコンベア50の上面に当接しており、塵埃の流出を防止している。
【0031】
図6に示す前記第1ホッパ40の下方排出部で、搬送用ベルトコンベア50の表面から距離Tの位置には、外周に複数の突起部材47を有する回転ローラ46からなる土砂排出補助装置45が設けられている。
この土砂排出補助装置45は油圧駆動式であり、搬送用ベルトコンベア50が矢印c方向に移動すると矢印d方向に回転し、土の水分が多くてベルト上でスリップするような場合は土の排出をし易くするものである。
この土砂排出補助装置45の後方には土質改良剤を投入する第2ホッパ20のシュータ27を配設している。このシュータ27の先端は搬送用ベルトコンベア50の表面から距離「T+t」の高さに設定している。
前記土砂排出補助装置45とシュータ27との間には土砂定量供給装置48が設けられ、その下縁で土砂の高さを制限するようになっている。
鉄製のベルトコンベア50は、土砂排出補助装置45の回転ローラ46の駆動により、突起部材47が回転して土を排出するときの反力を受けても十分耐え得る強度があり、ベルトコンベアが変形損傷することはない。
【0032】
次に、図8に基づいて土質改良作業について説明する。
同図に示すように、自走式土質改良機1の第1ホッパ40側にはバケット53を有する油圧ショベル52を配置し、軟弱地や凹凸のある作業現場に油圧ショベル52及び自走式土質改良機1のクローラ式作業機械を用いる。土質改良された土をポータブル式ベルトコンベア54で搬送して、良好な路面上に配置した車輪式ダンプトラック55に積載するようになっている。
【0033】
自走式土質改良機1はクレーン14により土質改良剤の袋51を吊り上げ、第2ホッパ20に土質改良剤を投入する。
油圧ショベル52は、土をバケット53で掘削して第1ホッパ40に投入する。このとき、前述のように第1ホッパ40の幅W(図7参照)は十分に広いため投入し易い。 また、第1ホッパ40の篩44があるため大きな石等の異物は除去できるが、逆に土が水分の多い粘土の場合には投入しずらい場合がある。
その場合にはバケット53の背面で土を押し込むことになるが、このときは、第1ホッパ40にはFの方向に力が加わる。
ところが、第1ホッパ40は下部走行体2の外側に配設しているため、自走式土質改良機1は点Pを支点として後部が浮き上がり、力Fは制限される。
したがって、過大な力が第1ホッパ40に加わることはなく、支持フレーム15等の構造物を破損する恐れはない。
第1ホッパ40に投入した土は前述のように搬送用ベルトコンベア50上で適当な量の土質改良剤を加えられ、混合機4で解砕混合されて再利用可能な土に改良される。
改良された土は搬出用ベルトコンベア16によりポータブル式ベルトコンベア54に送られ、ダンプトラック55に搭載されて一連の作業を完了する。
【0034】
本発明の自走式土質改良機によれば、車体の一方側に配設されたエンジンおよび油圧ポンプと、他方側に配設された第1ホッパ(土ホッパ)との重量バランスが良く走行もスムースに行うことができるので車体の安定性が向上する。
また、車体の他方側に配設した第1ホッパの上方より油圧ショベル等の建設機械により力を加えて土等を押し込んでも車体の一方側が浮き上がる構造としたので、第1ホッパ等の構造物に過大な力が加わらないようになっており、第1ホッパ等の構造物の耐久性が向上する。
さらに、第1ホッパを車体の一方側に配設し、エンジンおよび油圧ポンプを他方側に配設したため、第1ホッパで塵埃が発生してもエンジンは離れているため塵埃を吸い込むことはないので耐久性が向上する。
【0035】
そして、鉄製のベルトコンベアを配設したので、第1ホッパから落下する土の重量を受けても、および混合機のカッタにより土と土質改良剤とを混合するときの反力を土質改良剤の投入口の近傍で受けても十分耐え得る強度があり、ベルトコンベアが変形損傷することがなく耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自走式土質改良機の全体側面図である。
【図2】同、側面断面図である。
【図3】同、平面図である。
【図4】同、土質改良剤を投入する第2ホッパの側面、一部断面図である。
【図5】同、図4のA−A矢視図を示す土質改良剤供給装置の平面図である。
【図6】同、第1および第2ホッパと搬送用ベルトコンベア近傍の側面断面図である。
【図7】同、図6のB−B矢視図を示す第1ホッパの正面断面図である。
【図8】本発明の自走式土質改良機を用いた土質改良作業の説明図である。
【符号の説明】
1…自走式土質改良機、2…下部走行体、4…混合機、4a…投入口、4b,4c…カッタ、5…駆動装置、6…エンジン、9…油圧ポンプ、13…走行等の操作レバー、14…クレーン、16…搬出用ベルトコンベア、20…第2ホッパ、22…蓋、23…カッタ、25…底板、26…排出口、27…シュータ、28…プレート、30…土質改良剤供給装置、33…回転体、36…フィーダブレード、37…油圧モータ、40…第1ホッパ、41…土こぼれ防止板、44…篩、45…土砂排出補助装置、48…土砂定量供給装置、50…搬送用ベルトコンベア。
Claims (3)
- 自走式土質改良機において、
クローラ式の下部走行体(2)と、
土および土質改良剤を解砕混合するとともに、側壁に土および土質改良剤が投入される投入口(4a)が設けられた混合機(4)と、
土を投入する第1ホッパ(40)と、
前記混合機(4)の上方に配置された土質改良剤投入用の第2ホッパ(20)と、
前記第1ホッパ(40)から排出された土を前記混合機(4)に搬送する搬送用ベルトコンベア(50)と、
前記混合機(4)から排出された再生土を搬出可能に設けられた搬出用ベルトコンベア(16)とを備えている
ことを特徴とする自走式土質改良機。 - 請求項1に記載の自走式土質改良機において、
前記第1ホッパ(40)からの土の排出を促す回転ローラが設けられた土砂排出補助装置(45)を備えている
ことを特徴とする自走式土質改良機。 - 請求項1または請求項2に記載の自走式土質改良機において、
前記搬送用ベルトコンベア(50)は鉄製である
ことを特徴とする自走式土質改良機。
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JP2002201665A (ja) | 2002-07-19 |
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