JPH09179361A - 蛇腹状の紙詰まりを検出するための装置と方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザープリンタ内での蛇腹状の紙詰まりを検
出する。 【解決手段】蛇腹状の紙詰まりが発生すると、印刷媒体
の蛇腹状部分により駆動されるセンサが賦活される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は広義には画像転写技術に
関し、より詳細にはレーザープリンタ内での用紙の動き
の監視に関する。

【０００２】

【技術背景】レーザープリンタは通常Dローラを用いて
用紙トレーの紙のシート（あるいは他の転写媒体）を
“つかみ”、この用紙をプリンタ内の処理経路中を送る
ことによって動作する。この処理の開始後、先端部セン
サーが用紙の先端部を検出して印刷処理の監視を可能と
する。電子写真（EP）処理ではタイミングをとることが
必須であるため、用紙が処理のどの段階にあるのか、ま
た用紙が各ステーションに存在しなければならない時期
がわかっていることが重要である。先端部センサーおよ
びシステム内の他のセンサーは処理を監視する手段を提
供するものである。

【０００３】プリンタ内では、レーザービームがドラム
あるいはベルトといった帯電した光伝導面上を走査し
て、この面に潜像が形成される。即ち、この面の露光領
域と非露光領域との間に静電荷密度の差が生じる。トナ
ーが光伝導面、現像電極およびトナーの相対的静電荷に
応じて露光されたあるいは露光されない光伝導面に選択
的に引き付けられることによって可視画像が現像され
る。光電導体は正負いずれに帯電してもよく、同様に、
トナー粒子も正負いずれに帯電したものでもよい。印刷
すべき画像を受け取るために、用紙は静電荷を与えら
れ、光伝導面の近傍を通される。用紙は光伝導面の近傍
を通過するとき、光伝導面からトナーを引き付ける。こ
のときトナーはまだ光伝導面から現像された画像パター
ンのままである。

【０００４】 画像を受け取った後、用紙は加熱定着挟
持器を通される。加熱定着挟持器は加熱要素と圧力ロー
ラの間の接触領域である。この加熱定着処理によって、
画像は用紙に永久的に付着する。

【０００５】 加熱定着後、用紙はさらにその経路を進
んで出力駆動ローラを通過してプリンタを出る。用紙は
上向き出力ローラを通って出力トレーに出るようにして
もよく、またさらに下向き出力ローラを通って出力トレ
ーに出るようにすることもできる。

【０００６】加熱定着処理には画像を付着させるために
高い熱と圧力が用いられるため、用紙は水分が逃げるに
つれて柔軟になる。したがって、また他の理由から、用
紙は加熱定着挟持器を出るとき常に加熱要素に絡み付
き、それに巻き付き始め、その結果用紙の巻き付きによ
る詰まりが発生する。巻き付きによる紙詰まりを検出す
るために、加熱定着挟持器の後と出力ローラの前に加熱
定着機構センサー標示板を用いて用紙の巻き付きがある
かあるいは用紙が所期の経路を進行しているかが検出さ
れる。

【０００７】しかし、加熱定着機構センサー標示板は蛇
腹状の紙詰まりを適時に検出することができない。蛇腹
状の詰まりは結局加熱定着機構センサーが適時に解放さ
れない場合に検出されるが、その時までには蛇腹状にな
った用紙が固く詰まってサービスマンを呼んで取り除か
なければならなくなる可能性がある。

【０００８】蛇腹状の紙詰まりは用紙の先端領域にかか
る抵抗すなわち圧縮力が大きすぎるときに発生する。こ
の抵抗すなわち力は通常たとえばユーザーが排出処理を
妨げたり、出力トレーに積まれる用紙の量が大きくなり
過ぎ用紙の流れが阻止されたり、あるいは他の多くの要
因のいずれかによって出力トレーにおいて発生する。加
熱定着挟持器は前進運動する用紙を押圧して処理し続
け、用紙は加熱定着処理の結果柔軟になるため、先端領
域に加わる抵抗即ち力が強すぎると、用紙に加熱定着挟
持器から先端部に向かって進む力の波が生じる。その結
果、この波によって用紙が加熱定着挟持器の近くで蛇腹
状に折り曲げられ、蛇腹状の紙詰まりが生じる。

【０００９】蛇腹状の紙詰まりは従来の加熱定着機構セ
ンサー標示板では適時に検出することができない。これ
は、蛇腹状の紙詰まりが発生するか否かにかかわりな
く、処理中の用紙は加熱定着機構センサー標示板に接触
したままであるためである。蛇腹状の紙詰まりは除去が
困難であるため特に不都合なものである。用紙の蛇腹状
部分には通常プリンタの加熱定着機構の近傍では手を触
れることができない。しかし、蛇腹状の紙詰まりを早期
に検出することができれば、印刷システムの誤動作処理
を改善して悪質な紙詰まりを防止することができる。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的はレーザープリンタ内での蛇腹状の紙詰まりを検出
するための改善されたシステムと方法を提供することで
ある。その他の目的は以下の記述から理解できるはずで
ある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】一実施例における本発明
の原理によれば、レーザープリンタの処理経路における
転写媒体（すなわち紙）の蛇腹状の詰まりを検出するた
めの装置は、処理経路の近傍に旋回可能に配設された蛇
腹検出標示板を有し、蛇腹状の紙詰まりが発生した場
合、転写媒体の蛇腹状になった部分がこの標示板を押し
て標示板を移動させることによって蛇腹状の紙詰まりを
知らせる信号が発せられる。

【００１２】一実施例において、この標示板は処理経路
の近傍に配設された開いた鈎状片を有し、転写媒体の端
部が処理経路内でこの開いた鈎形状を通過するようにな
っている。信号手段が標示板の他端の近傍に配設されて
いる。転写媒体に蛇腹効果が生じると、転写媒体の蛇腹
状部分が開いた鈎形状の少なくとも一部を押し、それに
よって標示板が旋回して信号手段を賦活し、蛇腹状の紙
詰まりを知らせる信号が発せられる。

【００１３】一実施例における他の原理によれば、この
信号手段は加熱定着機構センサーである。加熱定着機構
センサーは従来の加熱定着機構センサー標示板および本
発明の蛇腹検出標示板の動きを検出する。

【００１４】蛇腹状の紙詰まりを検出する好適な一方法
では、（a）転写媒体の先端部と後端部が処理経路内の
基準点を通過するまでの経過時間を表わす第１の時間増
分標識を記憶し、（b）転写媒体の先端部が加熱定着機
構センサー標示板を押して加熱定着機構センサーを賦活
する時点を表わす第２の時間増分標識を記憶し、（c）
（i）転写媒体の後端部が加熱定着機構センサー標示板
に加熱定着機構センサーを失活させるか、あるいは（i
i）転写媒体に蛇腹効果が生じた場合には、転写媒体の
蛇腹状部分が蛇腹状詰まり検出標示板を押して加熱定着
機構センサーを失活させることによって発生する信号に
よって知らせられる時点で測定された、第２の時間標識
からの経過時間を表わす第３の時間増分標識を記憶し、
（d）第２の時間標識と第３の時間標識の間の差を計算
し、その差が第１の時間標識より小さい場合、蛇腹状の
紙詰まりの発生を知らせる信号が発せられる。

【００１５】本発明の他の目的、利点および機能は以下
の説明によってより明確にするものである。

【００１６】

【発明の実施例】図１には画像転写装置における蛇腹状
の紙詰まりを検出するための本発明による標示板アーム
10の一実施例を示す。本発明をレーザープリンタ技術と
の関係において説明するが、本発明は当業者には周知で
ある他の画像転写装置にも同様に適用可能であることは
明らかであろう。さらに、本発明はレーザープリンタ内
での用紙の蛇腹効果（詰まり）の検出に特に好適であ
り、本明細書では転写媒体としては一般的に“紙”を挙
げているが、他の転写媒体も適用可能であることは明ら
かである。

【００１７】 標示板アーム10は第１の端部15と第２の
端部20を有する。第１の端部15は全体を17で示す開いた
鈎状片の第１の部分を成す。シャフト25がこの開いた鈎
状片17の第２の部分を成し、端部継手30が第１および第
２の部分15、25と結合してこの開いた鈎状片の全体が形
成される。シャフト25は第２の端部20に固着される。第
２の端部20は標示板アーム10の実際の“標示板”部分で
あり、センサー（図示せず）に結合して蛇腹状の紙詰ま
りを知らせる信号を発生させる。

【００１８】本発明を実施するレーザープリンタの通常
の印刷/処理動作時には、標示板アーム10はレーザープ
リンタ内の転写媒体処理経路の近傍に旋回可能に配設さ
れる。すなわち、標示板アーム10は加熱定着挟持器の
後、レーザープリンタに実施される任意の加熱定着機構
センサー標示板の前の処理経路の近傍に配設される。標
示板アーム10は、処理経路内に、処理中の任意の用紙
（図示せず）が第１の端（部）15、第２の部分25および
端部継手30によって形成される開いた鈎形状17を通過す
るように配設される。第１および第２の部分15、25は処
理経路内での通常の処理の間それぞれ用紙の反対の面に
用紙に触れないように配設され、端部継手30が用紙の一
端部を迂回して第１および第２の部分15、25を連結す
る。

【００１９】図２は標示板アーム10を蛇腹状部分40を有
する用紙35とともに示す右側面図である。標示板アーム
10は第２の部分（シャフト）25を用いてレーザープリン
タ内に旋回可能に配設される。シャフト25は第２の端部
20に固着され、シャフト25が回転すると第２の端部20が
揺動してプリンタ内の加熱定着機構センサー（図示せ
ず）を遮る。用紙35に蛇腹効果が生じると、蛇腹状部分
40が第１の端部15に接触してこれを旋回可能に取り付け
られたシャフト25に対して円弧状に移動させる。この移
動によって第２の端部20が揺動して加熱定着機構センサ
ーを遮ることによって蛇腹効果を知らせる信号が発せら
れる。

【００２０】図３はレーザープリンタ内に配設された標
示板アーム10の右側面図である。方向矢印50はこのプリ
ンタを通過する任意の用紙の処理経路を示す。用紙が加
熱要素60と圧力ローラ65との間の接触領域からなる加熱
定着挟持器55に来ると、加熱定着処理によって用紙に画
像が永久的に付着する。加熱定着後、用紙は出力駆動ロ
ーラ70に送られてプリンタを出る。

【００２１】加熱定着機構センサー標示板75は当該技術
分野では周知の従来の標示板であり、上部分80と下部分
85を有する。この例では、加熱定着機構センサーは蛇腹
標示板アーム10のシャフト25に旋回可能に配設される。
加熱定着機構センサー標示板75と標示板アーム10が同じ
点で旋回する必要はないことは明らかであるが、本発明
の方法では構成要素を簡略化し、コストを低減するため
にこれを可能としている。

【００２２】用紙が処理経路を出力ローラ70に向かって
進み続けると、用紙は加熱定着機構センサー標示板75の
上部分80を押して下部分85を加熱定着機構センサー90か
ら離れる方向に揺動させる。加熱定着機構センサー90は
加熱定着機構センサー標示板75の移動を検出するための
当該技術分野では周知の従来の光ビームセンサーであ
る。従来の方法では、加熱定着機構センサー標示板が所
定の時間内で加熱定着機構センサー90の検出範囲の外に
移動しない場合、プリンタは用紙が加熱要素60に不適切
に巻き付いていると認識し、その結果プリンタは巻き付
き詰まり誤動作信号を発する。一方、加熱定着機構セン
サー標示板75が適当な時間枠内で適切に処理された用紙
によって移動される場合、この標示板は用紙の後端部が
通過してその（図示する）デフォルト位置に戻ることが
できるようになるまで加熱定着機構センサー90から移動
し続ける。

【００２３】加熱定着機構センサー標示板75は加熱定着
機構センサー90と連動して巻き付きによる紙詰まりを検
出することができるが、この標示板は（前述したよう
に）蛇腹状の紙詰まりを適時に検出することができな
い。蛇腹状の紙詰まりは処理経路内にある用紙の先端領
域に加わる抵抗すなわち圧縮力が大きすぎる場合に発生
する。加熱定着挟持器55は前進運動する用紙を押圧/処
理し続け、用紙は加熱定着処理の結果柔軟になるため、
この過剰な抵抗すなわち力によって、用紙中を加熱定着
挟持器から先端部に向かって波が進行する。その結果、
この波によって用紙が加熱定着挟持器の近傍で蛇腹状に
折り曲げられ、蛇腹状の紙詰まりが生じる（図２参
照）。

【００２４】蛇腹状の紙詰まりが生じると、本発明の標
示板アーム10がこの蛇腹効果を検出し、蛇腹詰まり誤動
作信号を発生させる。すなわち、用紙が処理されている
とき、加熱定着機構センサー標示板75はセンサー90から
離れる方向に旋回し、センサー90が賦活される（あるい
は見方を変えれば失活されるといってもよい）。プリン
タのファームウエアは、センサー90は（用紙が通過して
標示板の揺動が可能になった後）標示板75が揺動して図
示するそのデフォルト位置に戻るときにのみ再び遮断さ
れ（失活され）なければならないことを知っている。し
かし、蛇腹状の紙詰まりが生じると、用紙の蛇腹状部分
が蛇腹標示板アーム10の第１の端部15を押し、これによ
って第２の端部20が揺動してセンサー90の検出範囲に入
り、センサーが失活される。次に、ファームウエアは加
熱定着機構センサー標示板85がセンサー90を離れる方向
に動かされてからの経過時間を計算する。この場合、こ
の経過時間は所定の適当な時間（すなわち用紙が加熱定
着機構センサー標示板85を通過するまでの通常の時間）
より短く、ファームウエアは蛇腹状の紙詰まりが発生し
たものと認識する。

【００２５】図１から図３には製造の諸相を簡略化し、
コストを低減するための本発明の一実施例を示すが、本
発明の一般的な目的（すなわち蛇腹状の紙詰まりの検
出）を達成するためにさまざまな変更態様を実施可能で
あることは明らかである。たとえば、図４は一代替実施
例を示す側面図であり、同実施例では蛇腹標示板92は用
紙35の蛇腹状部分40の近傍の位置に突出する上部分94を
有するアームである。この場合、上部分94は蛇腹効果を
検出するために用紙の近傍に用紙の上に鈎状に回り込む
ことなく突出する。別の例として、図５には従来の光ビ
ームセンサー96が光ビーム98が用紙35の蛇腹状部分40に
よって遮られるように配置された代替実施例を示す。他
の例では、既存の加熱定着機構センサー90（図３）を用
いる代わりに、別のセンサーを用いて蛇腹詰まり標示板
10の動きを検出することもできる。

【００２６】さまざまな実施手段が可能ではあるが、
（a）処理経路中の転写媒体に蛇腹効果が発生した場合
に転写媒体の蛇腹状部分を検出するための、画像転写装
置内に配設されたなんらかの（すなわち、アーム、光セ
ンサーその他）蛇腹検出手段と（b）蛇腹検出手段に応
答して検出された蛇腹効果の発生を知らせる信号を発す
る信号手段を設けることが特に重要である。たとえば、
一実施例では、蛇腹検出手段は用紙40の蛇腹状部分に接
触する鈎状片17であり、信号手段はセンサー90である。
しかし、蛇腹検出手段と信号手段を同じ装置とすること
もできる。たとえば、蛇腹状部分の検出に光ビームを用
いる場合、それに付随する回路を用いて紙詰まりの信号
を発することもできる。

【００２７】図６および図７は蛇腹効果を検出するため
の本発明の方法を示すフローチャートである。この方法
は既存のプリンタシステムアーキテクチャを最大限に利
用して製造および実施コストを最小限に抑さえるもので
ある。従来のレーザープリンタの処理についてはそのす
べてを詳細に図示および説明しないが、当業者が本発明
の方法を従来の処理との関係において容易に理解しうる
程度には図示および説明されている。

【００２８】印刷要求100を受け取ると、（用紙の存在
が検出されれば）プリンタによる用紙シートの取り出し
が開始される（105）。次に、用紙は処理経路を走行し
始め、用紙の先端部が検出される（110）。所定時間後
に先端部が検出されない場合、取り出し不能詰まり/誤
動作が検出される（115）。一方、予想通り先端部が検
出されると、用紙は処理経路を進み、用紙の後端部が検
出される（120）。次に、用紙の先端部と後端部が処理
経路内の基準点を通過するまでの経過時間の長さを表わ
す第１の時間増分標識TLが記憶される（125）。

【００２９】次に、所定の時間後に加熱定着機構センサ
ーが賦活されない場合（130）、巻き付きによる紙詰ま
りが発生したことがわかる（135）。しかし、用紙の先
端部が加熱定着挟持器を通過して進み、加熱定着機構セ
ンサーを適切に賦活した場合、用紙の先端部が加熱定着
機構センサー標示板を押して加熱定着機構センサーを賦
活する時点を表わす第２の時間標識T2が記憶される（14
0）。

【００３０】用紙が処理経路をさらに進む間、システム
は時間T2からの経過時間を表わす経過時間（増分）T3を
記録する（145）。さらに、システムは加熱定着機構セ
ンサーが失活されたかどうかを常時チェックする（15
0）。加熱定着機構センサーが失活されておらず、時間T
3がTLより大きいと判定された場合（155）、なんらかの
紙詰まりが発生している（160）。

【００３１】これに対して、加熱定着機構センサーが予
想通り失活され、時間T3がTLにほぼ等しい場合（16
5）、処理は問題なく行なわれており、用紙は処理経路
を進んでプリンタを出る。この場合、用紙の後端部が加
熱定着機構センサー標示板を通過したとき、標示板はそ
のデフォルト位置に戻り、加熱定着機構センサーは適時
に失活されている。

【００３２】しかし、加熱定着機構センサーの失活が早
すぎた場合（すなわち時間T3がTLより短い場合）（17
0）、誤動作が発生していることになる。すなわち、蛇
腹詰まり標示板が蛇腹状の紙詰まりに反応して加熱定着
機構センサーを失活している。この場合、適当な誤動作
処理を行なって、処理の中断、詰まりの修正、ユーザー
に対する通知その他を行なうことができる。

【００３３】以上、レーザープリンタ内での蛇腹状の紙
詰まりを検出するためのシステムと方法の実施例を説明
した。本発明は当該技術分野のさまざまな既存のハード
ウエアおよびソフトウエアのうちの任意のものを利用し
て簡単に実施可能であることは明らかである。さらに、
本発明を具体的実施例を参照して説明したが、本発明の
精神と範囲から逸脱することなく、他の代替実施例およ
び実施方法あるいは変更態様を用いることが可能である
ことは明かである。以下に実施例のいくつかを示す。

【００３４】（実施態様１）画像転写装置の処理経路内
での転写媒体の蛇腹効果を検出するための装置であっ
て、（a）前記の処理経路内の前記の転写媒体に蛇腹効
果が発生した場合に、転写媒体（35）の蛇腹状部分（4
0）を検出するための、前記の画像転写装置内に配設さ
れた蛇腹検出手段（10）と、（b）前記の蛇腹検出手段
に応答して検出された蛇腹効果の発生を知らせる信号を
発する信号手段（90）とからなることを特徴とする装
置。 （実施態様２）実施態様１に記載の装置であって、前記
の蛇腹検出手段は、（i）前記の画像転写装置内に旋回
可能に配設され、前記の転写媒体の前記の蛇腹状部分に
接触するアーム（10）、あるいは（ii）光ビームが前記
の転写媒体の前記の蛇腹状部分によって遮られるように
前記の画像転写装置内に配設された光ビームセンサー手
段（96）のいずれかであることを特徴とする装置。

【００３５】（実施態様３）実施態様２に記載の装置で
あって、前記のアームは第１および第２の端部を有し、
第１の端部（15）は前記の処理経路の近傍に配設され、
前記の転写媒体の前記の蛇腹状部分に接触し、第２の端
部（20）は前記の信号手段と通信して、前記の転写媒体
の前記の蛇腹状部分が前記の第１の端部を押すのに応じ
て前記のアームの動きを知らせる信号を発することを特
徴とする装置。 （実施態様４）実施態様３に記載の装置であって、前記
のアームは前記の第１の端部の近傍に配設された開いた
鈎状片（17）を有し、前記の開いた鈎状片は第１の部分
（15）と第２の部分（25）からなり、それぞれの部分は
前記の処理経路内での通常の処理中に前記の転写媒体に
触れることなく、前記の転写媒体の反対の面に配設さ
れ、端部（30）が前記の転写媒体の一端を迂回して前記
の第１および第２の部分を連結することを特徴とする装
置。

【００３６】（実施態様５）実施態様４に記載の装置で
あって、前記の第２の部分は前記の処理経路の近傍に旋
回可能に取り付けられ、前記のアームの前記の第２の端
部に固着され、前記の転写媒体の前記の蛇腹状部分が前
記の第１の部分を押すことによって、前記の第１の部分
が前記の旋回可能に取り付けられた第２の部分に対して
円弧状に移動し、前記のアームの前記の第２の端部が移
動して前記の蛇腹効果を知らせる信号が発せられること
を特徴とする装置。 （実施態様６）実施態様２に記載の装置であって、前記
の画像転写装置はさらに、加熱定着機構センサーと加熱
定着機構センサーとを有し、前記の信号手段は（i）前
記の加熱定着機構センサー標示板の動きあるいは（ii）
前記のアームの動きのいずれかを検出し、それを知らせ
る信号を発する前記の加熱定着機構センサーであること
を特徴とする装置。

【００３７】（実施態様７）画像転写装置の処理経路内
での転写媒体の蛇腹効果を検出する方法であって、
（a）前記の転写媒体の蛇腹状部分を検出し、（b）前記
の転写媒体の前記の蛇腹状部分の検出に応じて蛇腹効果
の発生を知らせる信号を発することを特徴とする方法。 （実施態様８）実施態様７に記載の方法であって、前記
の蛇腹状部分は機械的アームあるいは光ビームセンサー
のいずれかを用いて検出されることを特徴とする方法。

【００３８】（実施態様９）実施態様７に記載の方法で
あって、前記の画像転写装置はさらに加熱定着機構セン
サー標示板、蛇腹検出標示板および加熱定着機構センサ
ーを有し、前記の蛇腹状部分を検出するステップにおい
てさらに、（a）前記の転写媒体の先端部と後端部が前
記の処理経路内の基準点を通過するまでの経過時間を表
わす第１の時間増分標識を記憶し、（b）前記の転写媒
体の前記の先端部が加熱定着機構センサー標示板を押し
て前記の加熱定着機構センサーを賦活する時点を表わす
第２の時間増分標識を記憶し、（c）（i）前記の転写媒
体の前記の後端部が前記の加熱定着機構センサー標示板
に前記の加熱定着機構センサーを失活させるか、あるい
は（ii）前記の転写媒体に蛇腹効果が生じた場合には、
前記の転写媒体の蛇腹状部分が蛇腹検出標示板を押して
前記の加熱定着機構センサーを失活させることによって
発生する信号によって知らせられる時点で測定された、
前記の第２の時間標識からの経過時間を表わす第３の時
間増分標識を記憶し、（d）前記の第２の時間標識と第
３の時間標識の間の差を計算し、前記の差が前記の第１
の時間標識より小さい場合、蛇腹状の紙詰まりの発生を
知らせる信号が発せられることを特徴とする方法。

【００３９】（実施態様10）実施態様８に記載の方法で
あって、前記の機械的アームは前記の画像転写装置内に
旋回可能に配設され、前記の処理経路の近傍に配設され
た開いた鈎状片を有し、前記の転写媒体の端部が前記の
処理経路内で前記の開いた鈎形状を通過するようになっ
ており、前記の転写媒体の前記の蛇腹状部分が前記の開
いた鈎形状の少なくとも一部に接触し、それによって前
記の機械的標示板が旋回して蛇腹状の紙詰まりの発生を
知らせる信号が発せられることを特徴とする方法。

【００４０】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明の実施によ
りレーザープリンタ内での蛇腹状の紙詰まりが容易に検
出できるので、紙詰まりの症状が軽快し回復が容易とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】レーザープリンタ内での蛇腹状の紙詰まりを検
出するための本発明による標示板アームの一実施例の斜
視図である。

【図２】用紙が蛇腹状になった状態の使用時における図
１に示す本発明の右側面図である。

【図３】レーザープリンタ内に配設されたごの右側面図
である。

【図４】蛇腹状の紙詰まりを検出するための本発明によ
る標示板アームの一代替実施例の正面図である。

【図５】蛇腹状の紙詰まりの検出に光ビームセンサーを
用いる本発明の一代替実施例の正面図である。

【図６】本発明による蛇腹状の紙詰まりの検出方法を示
すフローチャートである。

【図７】本発明による蛇腹状の紙詰まりの検出方法を示
すフローチャートである。

【符号の説明】

10：標示板アーム 15：標示板アーム10の第１の端部 17：鈎状片 20：標示板アーム10の第２の端部 25：シャフト 30：端部 35：用紙 40：用紙35の蛇腹状部分 50：方向矢印 55：加熱定着挟持器 60：加熱要素 65：圧力ローラ 70：出力駆動ローラ 75：加熱定着機構センサー標示板 80：標示板75の上部分 85：標示板75の下部分 90：加熱定着機構センサー 92：蛇腹標示板 94：標示板92の上部分 96：光ビームセンサー 98：光ビーム 100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、
150、155、160、165、170：紙詰まり検出ステップ TL：第１の時間増分標識 T2：第２の時間標識 T3：経過時間（増分）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】画像転写装置の処理経路内での転写媒体の
   蛇腹効果を検出するための装置であって、 （a）前記の処理経路内の前記の転写媒体に蛇腹効果が
   発生した場合に、転写媒体（35）の蛇腹状部分（40）を
   検出するための、前記の画像転写装置内に配設された蛇
   腹検出手段（10）と、 （b）前記の蛇腹検出手段に応答して検出された蛇腹効
   果の発生を知らせる信号を発する信号手段（90）とから
   なることを特徴とする装置。