JP2006267375A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ニップ圧によって用紙の搬送方向後端側が跳ねてしまうことを低減する。
【解決手段】 非可動部80が用紙を案内する方向と略同じ方向に、可動部82が用紙を案内するようになっているガイド72によって、現像剤を転写された用紙は、加熱ロール68と加圧ロール70の間に案内される。制御部66は、用紙の搬送方向先端がセンサ78に達した後から、用紙の搬送方向後端が転写ニップ部43を通過するまでの間の所定のタイミングで、可動部82を搬送路32側に突出させる。ガイド72は、搬送路32側に突出した可動部82により用紙を押圧し、搬送方向後端が自由端となった用紙の跳ねを低減しつつ、用紙を加熱ロール68と加圧ロール70の間に案内する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、画像を用紙に定着させる定着装置及びこれを有する画像形成装置に関するものである。
互いに圧接された一対のロールの間に用紙を通し、用紙に形成された現像剤像に熱と圧力とを加えて現像剤像を用紙に定着させる定着装置は周知である。
この種の定着装置は、現像剤像を用紙に定着させる場合に、ニップ圧又はガイドの形状による用紙の挙動によって、用紙にシワを生じさせたり、用紙に汚れや白スジなどを発生させることがある。
特許文献1は、端部のみが吸湿して波打っている用紙にシワが生じることを防止するため、用紙をニップ部に導く入口案内板の中央に、上下動する突出部を設けることを開示する。
また、特許文献2は、互いに圧接するロールに至る用紙搬送路に用紙を案内する複数の用紙案内部材の少なくとも1つの姿勢を制御することによって、用紙の自重による垂れ下がりを防止することにより、周囲への汚染及び用紙のジャムを防止することを開示する。
特開2003−84595号公報 特開2003−302850号公報
しかしながら、上記従来例においては、一対のロールの間に加わるニップ圧による用紙の挙動を原因とする用紙の汚れ及び画像に生じる不具合を防止することができないという問題があった。ここで、従来の画像形成装置における定着ニップ圧による用紙の挙動について、本発明の発明者の考察を図7及び図8を用いて説明する。
図7に示すように、例えば感光体1と転写ロール2との間の転写ニップ部に用紙を通すことによって画像を用紙に転写し、感光体1及び転写ロール2の上方に配置された加熱ロール3と加圧ロール4との間の定着ニップ部に用紙を通すことによって画像を用紙に定着させる定着装置を有する画像形成装置が知られている。このように、転写ニップ部を通った用紙が定着ニップ部に向けて略垂直方向に搬送され、用紙の搬送方向先端に定着ニップ部によるニップ圧が加えられた後に、用紙の搬送方向後端が転写ニップ部から離れると、図8(A)に示すように、用紙の搬送方向後端側の略中央部分に歪みが発生し、搬送方向後端側が加熱ロール3側に跳ねるように、用紙に応力が働く。この用紙に働く応力は、加圧ロール4が両端部を支持されて加熱ロール3に向けて付勢されることによって定着ニップ部が形成されているために、加圧ロール4の撓みなどによって生じているものと考察される。例えば加熱ロール3と加圧ロール4との間に形成される定着ニップ部は、図8(B)に示すように、軸方向両端部側の幅が中央部分の幅よりも広くなっている。
加熱ロール3と加圧ロール4との間の定着ニップ圧によって用紙の搬送方向先端側に不均一な力が働いた状態で、用紙の搬送方向後端側が転写ニップ部から離れると、用紙の搬送方向後端が加熱ロール3側に跳ねてしまう。つまり、用紙は、用紙の搬送方向両端側が挟持されている状態(図7に太線で示した状態)から、用紙の搬送方向後端側が加熱ロール3側に跳ねた状態(図7に破線で示した状態)に移り、用紙の搬送方向後端側が感光体1及びその周辺の部材などに不必要な接触をしてしまう。
このように、用紙の搬送方向後端側が転写ニップ部を離れた後に加熱ロール3側に跳ねてしまい、感光体1に接触すると、用紙に転写される画像に白スジなどの障害を発生させる原因になる。また、用紙の搬送方向後端が感光体1及びその周辺の部材などに接触すると、用紙が汚れてしまうことがある。
そこで、本発明は、ニップ圧によって用紙の搬送方向後端側が跳ねてしまうことを低減することができる画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の第1の特徴とするところは、ニップ部をもって互いに圧接された一対の回転体と、この回転体のニップ部に用紙が進入するように用紙を案内するガイド手段とを有し、このガイド手段は、前記回転体の軸方向に分割された固定部と可動部とを有し、前記回転体のニップ部に用紙が進入した後、前記可動部が動かされて用紙の一部を押圧するようにした定着装置にある。即ち、ガイド手段は、用紙を一対の回転体の間に案内した後に用紙の一部を押圧することにより、一対の回転体によって用紙の搬送方向後端側が跳ねてしまうことを低減することができる。
好適には、前記ガイド手段は、前記回転体の軸方向の略中央に前記可動部が位置している。即ち、回転体の軸方向の略中央に位置する可動部が用紙の一部を押圧するので、回転体の軸方向の略中央に案内される用紙の一部に歪が生じても可動部により矯正される。
また、好適には、前記ガイド手段は、前記回転体のニップ部に向けて、用紙の進入方向先端を一様に案内する。即ち、ガイド手段は、用紙を回転体に確実に案内することができる。
また、本発明の第2の特徴とするところは、定着ニップ部をもって互いに圧接された一対の回転体の間に用紙を通すことにより、現像剤像を用紙に定着させる定着手段と、前記回転体の軸方向に分割された固定部と可動部とを具備し、前記回転体の定着ニップ部に用紙が進入するように用紙を案内するガイド手段と、前記回転体の定着ニップ部に用紙が進入した後、前記可動部が用紙の一部を押圧するように制御する制御手段とを有する画像形成装置にある。即ち、ガイド手段は、制御手段の制御によって用紙を一対の回転体の間に案内した後に用紙の一部を押圧することができるので、一対の回転体によって用紙の搬送方向後端側が跳ねてしまうことを低減することができる。
好適には、前記ガイド手段は、前記回転体の軸方向の略中央に前記可動部が位置している。また、好適には、前記ガイド手段は、前記回転体の定着ニップ部に向けて、用紙の進入方向先端を一様に案内する。
また、好適には、転写ニップ部をもって用紙に現像剤像を転写する転写手段と、この転写手段により転写された用紙を前記回転体に向けて略鉛直方向に搬送する部分を具備する搬送路とを有し、前記制御手段は、前記搬送路を搬送される用紙が転写ニップ部から離れる前に、前記可動部が用紙の一部を押圧するように制御する。即ち、ガイド手段は、用紙を一対の回転体の間に確実に案内した後に、用紙の搬送方向後端側が跳ねてしまうことを低減することができる。
また、好適には、前記回転体の下流側近傍で用紙の有無を検知する検知手段を有し、前記制御手段は、前記検知手段の検知結果に応じて前記可動部が用紙の一部を押圧するように制御する。また、好適には、前記制御手段は、前記可動部が用紙の一部を押圧する押圧力及びタイミングの少なくともいずれかが用紙の種類に応じて変化するように制御する。
また、好適には、前記回転体の下流に設けられ、用紙を画像形成装置本体から排出する排出ロールと、この排出ロールを駆動する駆動力及び前記可動部が用紙の一部を押圧するための駆動力を生成する駆動力生成手段とを有する。
本発明によれば、ニップ圧によって用紙の搬送方向後端側が跳ねてしまうことを低減することができる。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、本発明の実施形態に係る画像形成装置10の概要が示されている。画像形成装置10は、画像形成装置本体12を有し、この画像形成装置本体12内に像形成手段14が搭載され、この画像形成装置本体12の上部に後述する排出部16が設けられていると共に、この画像形成装置本体12の下部に例えば2段の給紙ユニット18,18が配置されている。さらに、画像形成装置本体12の下方には、オプションとして複数の給紙ユニットが配置できるようにしてある。
それぞれの給紙ユニット18は、給紙ユニット本体20と、用紙が収納される給紙カセット22とを有する。給紙カセット22の奥端近傍上部にはピックアップロール24が配置され、このピックアップロール24の後方にリタードロール26及びフィードロール28が配置されている。
主搬送路32は、フィードロール28から排出口34までの用紙通路であり、この主搬送路32は、画像形成装置本体12の裏側(図1の左側面)近傍にあって、最下端の給紙ユニット18から後述する定着装置36まで略鉛直に形成されている部分を有する。この主搬送路32の定着装置36の上流側に後述する転写装置42と像担持体44が配置され、さらに転写装置42と像担持体44の上流側にレジストロール38が配置されている。さらに、主搬送路32の排出口34の近傍には排出ロール40が配置されている。
したがって、給紙ユニット18の給紙カセット22からピックアップロール24により送り出された用紙は、リタードロール26及びフィードロール28の協働により捌かれて最上部の用紙のみ主搬送路32に導かれ、レジストロール38により一時停止され、タイミングをとって後述する転写装置42と像担持体44との間を通って現像剤像が転写され、この転写された現像剤像が定着装置36により定着され、排出ロール40により排出口34から排出部16へ排出される。
ただし、両面印刷の場合は、反転路に戻される。即ち、主搬送路32の排出ロール40の手前は二股に分かれ、その分かれた部分に切換装置46が設けられていると共に、分けられた部分からレジストロール38まで戻る反転路48が形成されている。この反転路48には搬送ロール50a〜50cが設けられており、両面印刷の場合には、切換装置46が反転路48を開く側に切り換えられ、排出ロール40に用紙の後端手前がかかる時点で排出ロール40が反転し、用紙が反転路48に導かれ、レジストロール38、転写装置42と像担持体44及び定着装置36を通って排出口34から排出部16へ排出されるものである。
排出部16は、画像形成装置本体12に対して回動自在の傾斜部52を有する。この傾斜部52は、排出口部分が低く、正面方向(図1の右方向)に向けて徐々に高くなるよう傾斜しており、排出口部分を下端とし、高くなった先端を上端としている。この傾斜部52は下端を中心に回動自在であるよう画像形成装置本体12に支持されている。図1で2点鎖線で示すように、傾斜部52を上方に回転して開いたときには、開放部54が形成され、この開放部54を介して後述するプロセスカートリッジ64が脱着できるようにしてある。
像形成手段14は、例えば電子写真方式のもので、感光体からなる像担持体44と、この像担持体44を一様帯電する例えば帯電ロールからなる帯電装置56と、帯電装置56により帯電された像担持体44に、光により潜像を書き込む光書込み装置58と、この光書込み装置58により形成された像担持体44の潜像を現像剤により可視化する現像機60と、この現像機60による現像剤像を用紙に転写する例えば転写ロールからなる転写装置42と、像担持体44に残存する現像剤をクリーニングする例えばブレードからなるクリーニング装置62と、転写装置42により転写された用紙上の現像剤像を用紙に定着させる定着装置36とから構成されている。光書込み装置58は例えば走査型のレーザ露光装置からなり、前述した給紙ユニット18と平行で画像形成装置本体12の正面近傍に配置され、現像機60内を横切って像担持体44を露光する。この像担持体44の露光位置が潜像書込み位置Pとなる。
尚、この実施形態においては、光書込み装置58として走査型のレーザ露光装置を用いたが、他の実施形態としてLEDや面発光レーザ等を用いることができる。
プロセスカートリッジ64は、像担持体44、帯電装置56、現像機60及びクリーニング装置62を一体化したものである。このプロセスカートリッジ64は、排出部16の傾斜部52に直近下方に配置されており、前述したように、傾斜部52を開いたときに形成される開放部54を介して着脱される。
また、画像形成装置10内には、画像形成装置10を構成する各部を制御する制御部66が配設されている。
次に、定着装置36及びその周辺の詳細について説明する。
図2において、定着装置36及びその周辺の詳細が示されている。定着装置36は、ユニット化され、加熱ロール68及び加圧ロール70からなる一対のロールと、用紙を加熱ロール68と加圧ロール70との間に案内するガイド72とを有する。ガイド72は、後述する非可動部80及び可動部82を有し、例えば加圧ロール70に対して略平行になるように、加圧ロール70の下方に配置され、搬送路32の加圧ロール70側から用紙に摺接することにより、用紙を加熱ロール68と加圧ロール70との間に案内する。加熱ロール68内には、例えばランプなどからなるヒータ74が設けられており、このヒータ74は加熱ロール68を加熱する。加圧ロール70は、両端部が支持されて、図示しない弾性部材などにより加熱ロール68に向けて付勢されている。このように、加熱ロール68及び加圧ロール70は、互いに圧接されて定着ニップ部71を形成し、加熱ロール68と加圧ロール70との間を通る用紙に転写されている現像剤像に熱と圧力とを加えて、現像剤像を用紙に定着させる。
定着装置36の下流側近傍には、搬送路32を通る用紙の有無を検知し、検知結果を制御部66に対して出力するセンサ78が配置されている。センサ78は、例えば下方から搬送された用紙が当接するように配置された当接部79に用紙が当接すると、当接部79が回転して用紙がセンサ78の位置に有ることを示す信号(オン信号)を制御部66に対して出力し、用紙がセンサ78の位置を通過すると当接部79が反転して用紙がセンサ78の位置にないことを示す信号(オフ信号)を制御部66に対して出力するようにされている。なお、用紙に現像剤像を転写する像担持体44と転写装置42との間の転写ニップ部43(転写位置)からセンサ78までの搬送路32上の距離は、例えばガイド72が制御部66による後述する制御によって案内する用紙の搬送方向の長さよりも短くされている。
定着装置36の上流に配置されている像担持体44には、像担持体44と転写装置42との間を通って現像剤像が転写された用紙を像担持体44から剥離させる剥離爪76が設けられている。つまり、像担持体44と転写装置42との間を通って現像剤像が転写された用紙は、剥離爪76により像担持体44から剥離され、ガイド72により加熱ロール68と加圧ロール70との間に案内される。
ここで、互いに圧接された加熱ロール68及び加圧ロール70の間を通る用紙の搬送方向後端が像担持体44から離れると、用紙の搬送方向後端側の略中央部分に歪みが発生し、搬送方向後端側が加熱ロール68側に跳ねるように、用紙に応力が働く。この用紙に働く応力は、加圧ロール70が両端部を支持されて加熱ロール68に向けて付勢されることによってニップ部が形成されているために、加圧ロール70の撓みなどによって生じているものと考えられる。例えば加熱ロール68と加圧ロール70との間に形成されるニップ部は、軸方向両端部側の幅が中央部分の幅よりも広くなっている。
このように、加熱ロール68と加圧ロール70との間のニップ圧によって、搬送方向後端が自由端となっている用紙に不均一な力が働くと、図2に破線で示すように、用紙の搬送方向後端側が加熱ロール68側に跳ね、像担持体44又は剥離爪76などに対して不必要な接触をしてしまう。一方、用紙の搬送方向後端が転写装置42により像担持体44に圧接されている状態においては、用紙に不均一な力が働いていても、図2に太線で示すように、用紙の搬送方向先端及び後端が位置決めされており、用紙の姿勢は安定している。そこで、制御部66は、用紙の搬送方向先端が加熱ロール68及び加圧ロール70の間に位置し、且つ、用紙の搬送方向後端が例えば転写装置42により像担持体44に圧接されている(用紙の搬送方向両端が挟持されている)状態において、ガイド72を制御することにより、用紙の姿勢の歪を矯正するようにされている。
次に、ガイド72について説明する。
図3及び図4において、ガイド72が示されている。ガイド72は、例えば加圧ロール70の軸方向に分割された非可動部80及び可動部82を有する。非可動部80は、加圧ロール70の下方に固定されて搬送路32の加圧ロール70側から用紙に摺接する板状の摺接面84と、この摺接面84の略中央部に設けられた開口部86とを有する。可動部82は、非可動部82に対し軸部88を軸として揺動する可動面90を有する。この可動面90は、制御部66の制御に応じて後述する駆動力生成部96が生成する駆動力によって軸部88を駆動することにより、非可動部80の開口部86を通って揺動するようにされている。
可動面90は、例えば用紙の搬送方向先端を加熱ロール68及び加圧ロール70に案内する場合、図4(A)に示すように、非可動部80の摺接面84が用紙を案内する方向と略同じ方向に用紙を案内(一様に案内)するように、摺接面84と共に略平面状の案内面を形成する。可動面90は、摺接面84と共に略平面状の案内面を形成する代わりに、用紙に摺接しないように、摺接面84よりも加圧ロール70側に位置するようにされてもよい。また、可動面90は、例えば用紙の搬送方向先端が加熱ロール68と加圧ロール70との間に案内された後に、図4(B)に示すように、非可動部80の摺接面84から加熱ロール68側(搬送路32側)に突出し、摺接面84が用紙を案内する方向とは異なる方向に用紙を押圧するようにされている。
なお、ガイド72は、用紙の挙動によって非可動部80が可動して、可動面90が用紙を押圧するように構成されてもよい。
次に、制御部66によるガイド72の制御について説明する。
図5は、制御部66がガイド72を制御する場合の制御信号の流れを示すブロック図である。
なお、図5において、図1に示した画像形成装置10を構成する部分と実質的に同じものには、同一の符号が付してある。
制御部66は、CPU92及びメモリ94を含み、センサ78から用紙の有無を検知した検知結果を受入れて、例えばメモリ94に記憶されている用紙のサイズ及び搬送速度などを用いた演算により用紙の位置を判断し、用紙の位置に応じてモータなどの駆動力生成部96を制御する。
駆動力生成部96は、駆動伝達部98を介して排出ロール40を駆動するとともに、駆動伝達部100を介してガイド72の軸部88を駆動する。ガイド72の軸部88は、ソレノイドなどを介して駆動されてもよい。
図6は、制御部66がガイド72を制御する場合に行う処理(S10)を示すフローチャートである。
図6に示すように、ステップ100(S100)において、制御部66は、用紙の搬送方向先端がセンサ78の位置に達したか否かを判断し、用紙の搬送方向先端がセンサ78の位置に達したと判断した場合にS102の処理に進む。
なお、ガイド72は、用紙を一様に案内するように可動面90が位置する状態(初期状態)にされている。
ステップ102(S102)において、制御部66は、用紙の搬送方向後端が上述した転写位置を通過するタイミングを用紙のサイズ及び搬送速度などを用いて算出し、用紙の搬送方向後端が転写位置を通過する以前の所定のタイミングで駆動力生成部96及び駆動伝達部100を介して可動面90を搬送路32側に突出させる。
可動面90が搬送路32側に突出すると、用紙の搬送方向後端側が跳ねるように用紙に力が働いても、可動面90が用紙の搬送方向後端側の略中央部分を加圧ロール70側から押圧しつつニップ部に案内することにより、用紙の跳ねが矯正される。即ち、用紙の搬送方向後端側が不要に像担持体44又は剥離爪76又などに接触することを防止することができる。
ステップ104(S104)において、制御部66は、用紙の搬送方向後端がセンサ78の位置を通過したか否かを判断し、用紙の搬送方向後端がセンサ78の位置を通過したと判断した場合にS106の処理に進む。
ステップ106(S106)において、制御部66は、駆動力生成部96及び駆動伝達部100を介して可動面90を搬送路32側から加圧ロール70側に戻して、ガイド72を初期状態に戻す。
なお、メモリ94には、可動面90が搬送路32側へ突出する突出量及びタイミングなどを用紙の種類に応じて変化させるために用いる予め実験により測定されたデータなどが記憶されており、制御部66は、用紙の種類などに応じてガイド72の形状の変化量及び変化するタイミングなどを変更するようにされている。
次に上記実施形態の作用について説明する。
画像形成信号が送られると、帯電装置56により帯電された像担持体44には、画像信号に基づいて光書込み装置58から発した光が照射され、潜像が形成される。この像担持体44の潜像は現像機60により可視化される。
一方、給紙ユニット18,18いずれかに収納された用紙は、ピックアップロール24により送り出され、リタードロール26及びフィードロール28により捌かれて主搬送路32に導かれ、レジストロール38により一時停止され、タイミングをとって転写装置42と像担持体44との間に導かれる。用紙が転写装置42と像担持体44との間に導かれると、像担持体44上の現像剤が転写装置42により用紙に転写される。
現像剤を転写された用紙は、初期状態のガイド72によって加熱ロール68と加圧ロール70の間に案内される。制御部66は、用紙の搬送方向先端がセンサ78に達した後から、用紙の搬送方向後端が転写位置を通過するまでの間の所定のタイミングで、可動面90が搬送路32側に突出させる。ガイド72は、可動面90が搬送路32側に突出した状態で搬送方向後端が自由端となった用紙の跳ねを矯正しつつ、用紙を加熱ロール68と加圧ロール70の間に案内する。加熱ロール56と加圧ロール58との間に導かれた用紙は、熱と圧力とを加えられ、現像剤を定着される。また、制御部66は、用紙の搬送方向後端がセンサ78の位置を通過したと判断すると、ガイド72を初期状態に戻す。現像剤が定着した用紙は、排出ロール40により排出口34から排出部16へ排出される。
ただし、両面印刷の場合には、切換装置46が反転路48を開く側に切り換えられ、排出ロール40に用紙の後端手前がかかる時点で駆動伝達部98により伝達された駆動力により排出ロール40が反転し、用紙が反転路48に導かれ、レジストロール38、転写装置42と像担持体44及び定着装置36を通って排出口34から排出部16へ排出される。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の概要を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る定着装置及びその周辺の詳細を示す側面図である。 ガイドを示す斜視図である。 ガイドを示す断面図であって、(A)はガイドが用紙を一様に案内する状態を示し、(B)は可動面が搬送路側に突出した状態を示す断面図である。 制御部がガイドを制御する場合の制御信号の流れを示すブロック図である。 制御部がガイドを制御する場合に行う処理(S10)を示すフローチャートである。 従来の画像形成装置の定着装置及びその周辺の概略を示す側面図である。 加熱ロール及び加圧ロールにより形成される定着ニップ部の間を通る用紙に働く力と、この力によって用紙が跳ねる方向を示す図であって、(A)は用紙に働く力の方向を示す斜視図であり、(B)は定着ニップ部の幅を示す模式図である。
符号の説明
10 画像形成装置
32 搬送路
36 定着装置
40 排出ロール
43 転写ニップ部
42 転写ロール
44 像担持体
66 制御部
68 加熱ロール
70 加圧ロール
71 定着ニップ部
72 ガイド
76 剥離爪
78 センサ
79 当接部
80 非可動部
82 可動部
84 摺接面
86 開口部
88 軸部
90 可動面
92 CPU
94 メモリ
96 駆動力生成部
98,100 駆動伝達部

Claims (10)

  1. ニップ部をもって互いに圧接された一対の回転体と、この回転体のニップ部に用紙が進入するように用紙を案内するガイド手段とを有し、このガイド手段は、前記回転体の軸方向に分割された固定部と可動部とを有し、前記回転体のニップ部に用紙が進入した後、前記可動部が動かされて用紙の一部を押圧するようにしたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記ガイド手段は、前記回転体の軸方向の略中央に前記可動部が位置していることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記ガイド手段は、前記回転体のニップ部に向けて、用紙の進入方向先端を一様に案内することを特徴とする請求項1又は2記載の定着装置。
  4. 定着ニップ部をもって互いに圧接された一対の回転体の間に用紙を通すことにより、現像剤像を用紙に定着させる定着手段と、前記回転体の軸方向に分割された固定部と可動部とを具備し、前記回転体の定着ニップ部に用紙が進入するように用紙を案内するガイド手段と、前記回転体の定着ニップ部に用紙が進入した後、前記可動部が用紙の一部を押圧するように制御する制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記ガイド手段は、前記回転体の軸方向の略中央に前記可動部が位置していることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記ガイド手段は、前記回転体の定着ニップ部に向けて、用紙の進入方向先端を一様に案内することを特徴とする請求項4又は5記載の画像形成装置。
  7. 転写ニップ部をもって用紙に現像剤像を転写する転写手段と、この転写手段により転写された用紙を前記回転体に向けて略鉛直方向に搬送する部分を具備する搬送路とを有し、前記制御手段は、前記搬送路を搬送される用紙が転写ニップ部から離れる前に、前記可動部が用紙の一部を押圧するように制御することを特徴とする請求項4乃至6いずれか記載の画像形成装置。
  8. 前記回転体の下流側近傍で用紙の有無を検知する検知手段を有し、前記制御手段は、前記検知手段の検知結果に応じて前記可動部が用紙の一部を押圧するように制御することを特徴とする請求項4乃至7いずれか記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、前記可動部が用紙の一部を押圧する押圧力及びタイミングの少なくともいずれかが用紙の種類に応じて変化するように制御することを特徴とする請求項4乃至8いずれか記載の画像形成装置。
  10. 前記回転体の下流に設けられ、用紙を画像形成装置本体から排出する排出ロールと、この排出ロールを駆動する駆動力及び前記可動部が用紙の一部を押圧するための駆動力を生成する駆動力生成手段とを有することを特徴とする請求項4乃至9いずれか記載の画像形成装置。
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