JP3937318B2 - 連続紙印刷装置の用紙ジャム検出制御方式 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、連続紙などの長尺に連続した用紙に、周知の電子写真プロセスを用いてトナー像を記録形成する連続印刷装置の用紙搬送制御方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の連続紙印刷装置の概略構成を図5に示し動作を説明する。用紙1は、長尺状に連続し且つ折り畳みミシン目付き用紙であり両縁部には用紙搬送方向に沿って一定間隔で図示しない送り穴が形成されており主としてトラクタ10による搬送のために用いられている。トラクタ8には、用紙1を搬送させるためにピン17が複数設けられておりピン17の間隔は前記送り穴の所定間隔と一致している。ホッパ15に用紙1を置き、トラクタ8のピン17と用紙1の両端部の送り穴が合うようトラクタ8を左右に可動させ用紙幅に合うように固定し用紙の先端が合う様にトラクタ8に装着させて用紙を搬送させる中央搬送構造としている。トラクタ8に装着した用紙1を本装置ではスタッカ16まで所定量用紙1を搬送させる自動装填動作を実施後印刷待機状態となる。次に印刷動作の概略を説明する。上位装置から印刷開始信号が送信されると用紙搬送方向に回転している感光ドラム4は、帯電器6より所定電位に均一に帯電され、上位装置から送信される印字情報を露光装置7にて照射ビ−ムを放射させ、照射ビ−ムを受けた感光体ドラム4には静電潜像が形成され、現像機2にて負に帯電した黒トナーが反転現像される。現像領域に達した静電潜像にはトナーが供給され静電潜像はトナー像として可視化される。感光ドラム4の表面に形成されたトナー像は転写器3と対向する位置に運ばれる。トラクタ8によって搬送される用紙1は、リトラクタ5により感光ドラム4へ押し付けられ転写器3の前に運ばれたトナー像は転写器3により転写領域にて用紙1に転写される。印刷動作中は、加熱ロ−ル10と加圧ロ−ル9が閉じた圧接状態であり用紙1は加熱ロ−ル10と加圧ロ−ル9が圧接した加圧点より、加熱加圧作用を受けながら挟持搬送され、用紙1に転写されたトナ−像は用紙1に定着される。定着された用紙1は、定着プラ−11に搬送され用紙1はミシン目折り畳み方向に揺動動作を行うスイングフィン12を通過しスタッカ16内へ順次排出される。スイングフィン12の揺動動作範囲は用紙長毎に異なり叉待機中の停止位置も異なる、スタッカテーブル18の真上を一定の振り角度で本装置のホッパ側(用紙搬送方と逆向き)とスタッカ側(用紙搬送方向)を往復動作し用紙搬送中繰り返す。用紙1のミシン目がスイングフィンを通過した後、用紙搬送中は常時回転するパドル14によりミシン目で折り畳まれるようミシン目近傍を上から押さえてスタッカ16へ積み重なるよう収納されていく。一方スタッカ16内に有するスタッカテーブル18は上下稼動する動作をし、用紙1が収納されていない場合に用紙搬送開始されるとスタッカ16内の最上位置まで上昇し用紙1が順次折り畳まれ一定量積載されると既定量下降し次に一定量積載されるまでは停止する動作を繰り返す。上位装置より印刷停止指示が送信されると、本装置は印刷終了動作へ移行しトラクタ8を用紙搬送方向とは逆方向に所定量動作させ本装置は印刷待機状態となる。又本装置はトナ−像を記録形成するプロセス(静電潜像の形成及びトナ−像の可視化等)は伴わないが用紙搬送動作及びトナ−像を定着させる動作(以下NPRO動作と略す)も上位装置からの指示により可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来装置では、用紙搬送中はスタッカ19へ排出される用紙1の折り畳み状態が正常か否かをスタッカジャムセンサ13を使って図示しないCPU(マイコン)にてジャムチェック制御を常時行っている。CPUは装置の状態認識及び動作制御を行っており又クロック機能を持っている。スタッカジャムセンサ13は発光型センサから発光された光を受光型センサにて受光するという分離した一対の構成である。取り付けは、搬送される用紙の両側にそれぞれ設けている。また、用紙搬送中、発光センサから常時光を放出させ既定時間内に用紙が一対のセンサ間を遮るように通過しない時はスタッカジャムとし印刷動作及びNPRO動作を停止していた。さらには、中央搬送のため用紙幅が狭く且つ用紙長の長い用紙を搬送させると用紙はスタッカ内で正常に折りミシン目で畳まれているにもかかわらずスタッカジャムが稀に発生した。特に印刷動作が停止し直ちに印刷動作が開始される間欠印刷動作で発生している。連続印刷中ジャムセンサからの信号を観測するとスイングフィン12がスタッカ側からホッパ側へ揺動動作中用紙がスタッカジャムセンサを通過したこと、つまりセンサからON信号を送信されていない場合があること(図2のスタッカジャムセンサ信号破線部)がわかった。特にスイングフィン12がスタッカ側からホッパ側に揺動動作をした時に発生している。用紙幅が狭く用紙長が長い用紙の場合、用紙の折り畳まれる状態を見るとスイングフィンの揺動動作を受けている用紙はたわみながら折り畳まれていること(図3参照)、受光センサの検出範囲が狭いこと、用紙幅が狭い用紙を中央搬送することによりセンサ間を遮蔽する通過時間も短い(図4参照)ことなどが要因と推定される。
【0004】
図2に従来の間欠印刷時を一例としたスタッカジャムと認識するタイムチャ−トを示す。スタッカジャムセンサからON信号(有効)又はOFF信号(無効)が送信され、受信している信号の状態を用紙搬送中は常時CPUのクロック機能(タイマ)を使って認識している。用紙搬送開始時にスタッカジャムチェック用として規定時間をセットしタイマを減算させていく。用紙がジャムセンサ間を通過していない場合はOFFの規定時間(次にONを受信するまでの時間)をタイマにセットし減算中にON信号(用紙がセンサ間を通過した)を受信するとタイマを停止させ直ちに同タイマに次にOFFが受信されるまでの規定時間をセットし減算させる処理を用紙搬送中は繰り返す。タイマにセットした規定時間内に状態(ONからOFF又はOFFからON)が変化しない場合はスタッカジャムであるとし本装置の印刷動作及びNPRO動作を停止していた。従来はONの処理は用紙長3ページ分の通過時間分継続してセンサがON状態であることをCPUが認識した場合スタッカテーブル18を既定量下降させ更に3ページ分の用紙通過時間分継続してON状態であることを認識した場合スタッカジャムとしていた。又3ページ分の用紙通過時間分にOFF状態を継続して認識した場合もスタッカジャムとしていた。用紙搬送停止時は直前にタイマにセットした規定時間からスイングフィン12が停止するまで減算させタイマを停止させ、残りの残カウントを次の用紙搬送開始時のスタッカジャム認識時間とし残カウント内にセンサからの信号が切り替わらなければスタッカジャムとしていた。
【0005】
本発明は、部品を変更及び構造変更することなくジャム検出制御方式を工夫するだけで上記問題点を解決することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、用紙幅の狭い用紙を搬送中スタッカジャムと認識するまでの時間を用紙幅で可変にすることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を、図1を用いて説明する。図1は本発明の一例であるスタッカジャム認識方式のタイムチャ−トを示す。1は有効(信号有り)、0は無効を示す。用紙搬送方向と同方向の場合は正の極性、逆方向は負の極性とする。用紙幅及び用紙長を認知する手段(例えば用紙幅を検出する手段やオペレ−タからの用紙幅デ−タ入力など)によりトラクタに装着されている用紙サイズを本装置は認識している。スタッカジャム認識時間を一定ではなく用紙幅で排出する用紙長枚数を可変した認識時間を印刷評価で見直した。評価結果により用紙長のペ−ジ数を用紙幅が8(inch)より狭い用紙Aの場合は6ページとした。スイングフィンの1往復による2ページ分の倍(4ページ)にスタッカジャムセンサが用紙を検出する遅れ分としてスイングフィン1往復分を加算し計6ページの用紙通過時間とした。用紙Aの用紙長を10(inch)とすると本装置のプロセス速度は7.1(inch/sec)であるので用紙長10inchを6枚搬送する時間は10X6÷7.1=8.45secになるのでスタッカジャムを認識するまでの時間は8.45secとする。又用紙幅が8inchより広い用紙の場合は従来同様用紙長枚数を3ページとした。この認識時間を上位装置から印刷動作及びNPRO動作開始指示を受けてから本装置はCPUにて演算し用紙幅で3ペ−ジ又は6ペ−ジどちらかを選択しタイマに規定時間値をセットし用紙搬送開始からタイマのセット値を減算させる。特に停止時のスイングフィンがスタッカ側からホッパ側へ揺動動作をして停止し次に用紙搬送開始されても認識時間を倍としているので用紙のたわみ他が発生してもスタッカジャムセンサからの信号は必ず1回は(タイマはクリアされている)CPUが受信しているのでスタッカジャム誤認識発生を防ぐことができる。
【0008】
【発明の効果】
本発明によれば、中央搬送方式とするミシン折り目つき用紙を搬送する方式に於いてスタッカジャムと認識する迄の時間を用紙幅に応じて可変にすることでスタッカへ排出される用紙にたるみが発生してもスタッカジャム誤認識を防止し、安定した用紙搬送が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるスタッカジャム認識処理を説明するタイムチャ−トである。
【図2】従来のスタッカジャム認識処理を説明するタイムチャ−トである。
【図3】従来のスタッカへ排出される用紙の状態を示す概略図である。
【図4】従来のジャムセンサの検出範囲と通過する用紙幅の概略図である。
【図5】従来の電子写真印刷装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1は用紙、12はスイングフィン、13はスタッカジャムセンサ、16はスタッカである。
Claims (1)
- 一定間隔毎に折り畳み用ミシン目を付けた連続用紙を搬送するトラクタと、折り畳みミシン目を介して折り返えされる用紙に揺動動作するスイングフィンと、折り返えされる用紙が規定時間内に通過しているか否かを検出する検出手段と、排出された用紙を収納するスタッカとを有する連続紙印刷装置において、前記スタッカ内で用紙が折り畳みミシン目で折り畳めていないスタッカジャムの認識を前記検出手段でスタッカジャムと認識する迄の時間をミシン目間隔で規定される用紙長の整数倍の枚数が排出される時間とし、且つ前記整数倍を用紙幅で可変にすることを特徴とする連続紙印刷装置の用紙ジャム検出制御方式。
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JP2002150768A JP3937318B2 (ja) | 2002-05-24 | 2002-05-24 | 連続紙印刷装置の用紙ジャム検出制御方式 |
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