JP3715789B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、未定着画像を担持した記録媒体に定着処理を施す定着装置を備える画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複写機等の画像形成装置において、表面に未定着画像たるトナー像が形成担持された紙等の記録媒体を、互いに圧接された定着回転体及び加圧回転体の間に通過せしめながら、加熱部材が前記記録媒体を加熱することにより、トナー像を記録媒体に定着記録する定着装置は周知である。
【0003】
以下、複写機等の画像形成装置の従来例として図8に示した電子写真方式プリンタ(以下、プリンタと略称する。)に関して説明する。尚、図8は、従来のプリンタの概略構成図である。
【0004】
図8において、潜像担持体たるドラム状の回転自在な電子写真感光体100(以下、感光ドラム100と略称する。)の表面にレーザ走査光学系(図示せず)及び現像装置101により形成担持されたトナー像は、給紙機構102により給紙搬送されてきたシート状の記録媒体たる記録シート103に、転写装置105により転写され、未定着画像としてのトナー画像が記録シート103に形成担持される。
【0005】
未定着状態にあるトナー像を担持した記録シート103は、搬送機構104により定着装置106迄搬送され、而して、定着装置106から定着処理を施される。
【0006】
即ち、定着装置106にあっては、未定着状態のトナー像を担持した記録シート103を、互いに圧接された定着回転体たる円筒状の回転自在な定着ローラ107及び加圧回転体たる円柱状の回転自在な加圧ローラ108の間に通過せしめながら、定着ローラ中空部に配置された加熱部材(図示せず)が記録シート103を加熱することにより、未定着状態にあるトナー像が軟化溶融等し記録シート103に定着記録される。
【0007】
而して、定着処理済みの記録シート103は、定着ローラ107及び加圧ローラ108から受ける回転力等により定着装置106の外部に排紙され、排紙ガイド部材109及び排紙ローラ110,110等から構成される排紙機構111により、プリンタ本体外部に排紙されることとなる。
【0008】
定着装置106等に代表される定着装置においては、定着ローラ107に送り込まれた記録シート103が定着ローラ表面に巻き付く虞れがある。
【0009】
一般に、記録シート自身においても、定着ローラ表面に対して若干の粘着性を有するが、主に定着ローラ107及び記録シート103の間で軟化したトナーが粘着性を有することから、記録シート103の定着ローラ表面への粘着性が増大し、以て、記録シート103が定着ローラ表面に巻き付きく増長されることとなる。
【0010】
従って、所定の摺接圧により分離爪112の爪状の先端部を定着ローラ表面に摺接せしめ、定着ローラ表面に記録シート103が付着している場合には、分離爪112の先端部を記録シート103の先端部位及び定着ローラ表面の間に進入せしめることにより、記録シート103を定着ローラ表面から引き剥がし、記録シート103を排紙機構15へと搬送せしめることとなる。
【0011】
又、記録シート103の定着ローラ表面への巻き付き抑制対策として、記録シート103の先端部位にトナーが担持されていない場合には、記録シート103が定着ローラ表面に巻き付いた際に、記録シート103の先端部位及び定着ローラ表面の間に分離爪112の先端部位が容易に進入することができ、記録シート103の定着ローラ表面からの分離の確実性が増加すると期待されることから、レーザ走査光学系の感光ドラム表面への潜像形成タイミングと、給紙機構102からの記録シート103の搬送タイミングとを、制御機構(図示せず)により調整制御し、記録シート103の先端部位に、トナーが全く担持されない余白部を積極的に形成する旨の設定が施されている。
【0012】
更に、定着ローラ表面に付着した粘着性を有するトナーが、以降の記録シート103に転移し、以降の記録シート103を汚すことを防止するために、定着ローラ表面に離型剤を塗布する離型剤塗布装置113を定着装置106に設け、而して、離型剤を定着ローラ表面に塗布することにより、定着ローラ表面の離型性を向上せしめ、記録シート103の定着ローラ表面からの分離性向上が図られていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のプリンタに代表される画像形成装置にあっては、分離爪112等における記録シート103の定着ローラ表面からの分離設定は、記録シート103の定着ローラ表面からの分離条件に係る様々な要因を考慮して決定する必要があるが、各要因のバラツキの全てを考慮した分離設定は困難であった。
【0014】
例えば、記録シート103の先端部位に余白部を積極的に形成する場合にあっては、前記余白部の隣接領域に極端に高濃度なトナー像が形成担持される際には、文字画像等の標準的な濃度のトナー像が前記隣接領域に形成担持された場合と比して、記録シート103の先端部位の定着ローラ表面への粘着性が増加し、記録シート103が定着ローラ表面に巻き付き易くなり、以て、ジャム発生回数が増加する虞れがあった。
【0015】
そこで、従来にあっては、記録シート103の余白部の隣接領域に極めて高濃度なトナー像が形成される場合を基準として、前記余白部の面積を予め増加せしめておく旨の設定とする技術が提案されている。
【0016】
しかしながら、かかる提案技術にあっては、標準的な濃度のトナー像が記録シート103の余白部の隣接領域に形成担持される場合にあっても、前記余白部の面積の増加が図られていることから、記録シート103の後端部迄トナー像の充分な形成担持が行われない虞れが生じてくる。
【0017】
又、給紙機構102で記録シート103がスリップを起こす等の異常発生時には、感光ドラム表面に形成担持されたトナー像の記録シート103への転写が遅れ、記録シート103の先端部位における余白部が狭くなり、やはり、記録シート103が定着ローラ表面に巻き付き易くなり、以て、ジャム発生回数が増加する虞れがあった。
【0018】
更に、給紙機構102での記録シート103のスリップのみならず、潜像形成前に感光ドラム表面に帯電処理を施す一次帯電器の故障、レーザ走査光学系の異常発生時には、記録シート103の余白部が狭くなる、又は、記録シート103の全面にベタ画像が形成担持され、やはり、記録シート103が定着ローラ表面に巻き付き易くなり、以て、ジャム発生回数が増加する虞れがあった。
【0019】
又、記録シート103の先端部位に正常面積値に採られた余白部が設けられた場合においても、長期間使用により分離爪112の先端部が摩耗し鋭利性が低下することにより、分離爪112における記録シート103の定着ローラ表面からの分離能力が低下し、分離爪112による記録シート103の定着ローラ表面からの分離確実性が低下し、以て、ジャム発生回数が増加する虞れがあった。
【0020】
而して、前述した問題が生じた場合には、ジャム発生回数が増加したことをユーザがサービスマンに連絡し、サービスマンが分離爪112等を新たに交換する等のメンテナンスが施されることとなるが、サービスマンによる分離爪112等の交換迄の期間中は、ジャムが多発する虞れがあり、ユーザにとって、プリンタの使用回数を抑える等の不都合が生じていた。
【0021】
又、長期使用に因る分離爪112の摩耗以外にも、分離爪112の汚れ、定着ローラの表面性の変化等の要因に基づきジャム発生回数が増加する虞れが生じてくる場合があり、やはり、かかる場合にあっても、ユーザは、サービスマンによるメンテナンスが行われる迄、ジャムが多発する可能性が高い状態のまま、プリンタを使用しなければならないという不都合が生じていた。
【0022】
更に、分離爪112の先端部の定着ローラ表面への摺接圧、記録シートの先端部位における余白部の面積値等は、通常使用される記録シートの厚さ及び物性に基づき決定されることが多く、以て、腰の弱いシート状の記録媒体たる薄紙、通常の記録シートよりも定着ローラ表面への粘着性が高いOHPシート等にあっては、定着ローラ表面からの分離設定が不充分であり、以て、ジャム発生回数が増加する虞れがあった。
【0023】
一方、上述したプリンタ以外の画像形成装置たる、公知のアナログ電子写真複写機等の画像形成装置にあっても、記録媒体の定着回転体表面からの分離設定が不充分であることに起因するジャム発生回数の増加が生じる虞れがあった。
【0024】
尚、アナログ電子写真複写機は、透明部材の所定位置に配置された原稿の画像情報を前記透明部材を介して読み込み、原稿から透明部材を介して読み込んだ画像情報に応じた潜像を、既に一次帯電手段から帯電処理済みの潜像担持体に形成担持し、潜像担持体に形成担持された潜像を現像装置が現像剤により可視画像とし、潜像担持体に形成担持された可視画像を転写装置が記録媒体に転写し未定着画像を記録媒体に形成担持し、未定着画像を担持した記録媒体に定着装置が定着処理を施し未定着画像を記録媒体に定着記録したのち、定着処理済みの記録媒体を排紙する形態の画像形成装置である。
【0025】
従って、アナログ電子写真複写機等の画像形成装置にあっては、透明部材の所定位置に配置された原稿の周囲は、透明部材を介した原稿の画像情報読み取りにおける反射光像が得られないことから、記録媒体に形成担持された、原稿の画像情報に応じた未定着画像の周囲に黒地の画像が形成されることとなる。
【0026】
記録媒体に形成担持された、原稿の画像情報に応じた未定着画像の周囲は、黒地でなく白地が望ましいことから、原稿を透明部材の所定位置に押圧支持し、又、原稿の周囲からの反射光像を生じせしめる押圧支持部材がアナログ電子写真複写機等の画像形成装置に設けられることが多い。
【0027】
ところで、書物の所定頁の複写が行われる場合には、書物の所定頁を見開き書物を透明部材の所定位置に配置し、押圧支持部材により書物を押圧することから、押圧支持部材により透明部材を充分に被覆することができず、又、書物の複数頁に亘る複写が行われる場合には、各頁毎に押圧支持部材による書物の透明部材の所定位置への押圧支持をユーザが省くことがある。
【0028】
故に、アナログ電子写真複写機等の画像形成装置にあっては、かかる場合に記録媒体の先端部位に最低限度の余白部が設けられる設定としても、記録媒体の前記余白部を除く部位であって原稿の画像情報に応じた未定着画像の周囲にベタ画像が形成され、記録シート103が定着ローラ表面に巻き付き易くなり、以て、ジャム発生回数が増加する虞れがあった。
【0029】
そこで、本発明は、記録媒体の定着回転体表面からの分離設定に無駄を生じることなく、記録媒体の定着回転体表面からの分離条件の多種多様に応じて記録媒体の定着回転体表面からの分離不良に起因するジャム発生の抑制を図ることができる画像形成装置の提供を目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、原稿を載置する透明部材と、透明部材に原稿を押圧する開閉自在な押圧部材と、原稿の画像情報に基づく露光走査により潜像が形成される潜像担持体と、潜像担持体に形成された潜像を現像剤にて可視化する現像装置と、潜像担持体に形成された可視画像を記録媒体に転写する転写装置と、記録媒体を定着回転体及び加圧回転体にて挟持搬送しながら加熱することにより未定着画像を記録媒体に定着する定着装置と、定着回転体との摺接により定着回転体から記録媒体を分離する分離爪と、を有する画像形成装置において、
押圧部材が開放状態にあるとき記録媒体の先端部に設ける非画像域を増大させることを特徴とするものである。
【0031】
第2の発明は、潜像担持体に形成された潜像を現像剤にて可視化する現像装置と、潜像担持体に形成された可視画像を記録媒体に転写する転写装置と、記録媒体を定着回転体及び加圧回転体にて挟持搬送しながら加熱することにより未定着画像を記録媒体に定着する定着装置と、定着回転体との摺接により定着回転体から記録媒体を分離する分離爪と、を有する画像形成装置において、
記録媒体が定着回転体表面から分離されたか否かを検出し、記録媒体が定着回転体表面から分離されなかった旨の検出結果が得られた場合、又は、記録媒体が定着回転体表面から分離されなかった旨の検出回数が所定回数を越えた場合に、記録媒体の定着回転体表面からの分離設定を変更することを特徴とするものである。
【0054】
【発明の実施の形態】
以下の添付図面に基づき本発明に係る実施形態に関して説明する。
【0055】
(第一の実施形態)
先ず、本発明に係る第一の実施形態に関して図1及び図2に基づき説明する。
【0056】
図1は、本実施形態の画像形成装置を具現化した一例たる電子写真プリンタ(以下、プリンタと略称する。)の概略構成図である。
【0057】
本実施形態に係るプリンタにあっては、図1に示すように、50は、前記プリンタへの画像情報提供源たるコンピュータであり、51は、原稿の画像情報を読み込み、読み込んだ画像情報を上記プリンタに提供するスキャナであり、コンピュータ50及びスキャナ51は、前記プリンタの本体内部に搭載された制御装置20に接続されている。
【0058】
コンピュータ50又はスキャナ51から提供されたデジタル画像情報は、制御装置20を経たのち、画像処理演算装置41に送信され、画像処理演算装置41から適当なデジタル画像処理を施されたのち、アナログ情報に変換され、レーザスキャナ40に送信される。
【0059】
レーザスキャナ40は、予め一次帯電器35により帯電処理が施された潜像担持体たるドラム状の回転自在な電子写真感光体7(以下、感光ドラム7と略称する。)の表面にレーザを照射することにより、コンピュータ50又はスキャナ51から提供された画像情報に応じた潜像を形成する。
【0060】
而して、感光ドラム表面に形成担持された潜像は、現像装置36の現像剤たるトナーによりトナー像に可視画像化される。
【0061】
次に、感光ドラム表面に形成担持されたトナー像は、給紙機構(図示せず)から給紙搬送されてきたシート状の記録媒体たる記録シート11の一面に、転写装置6により転写され、未定着状態のトナー像が記録シート11に担持される。
【0062】
尚、本実施形態にあっては、回転中の感光ドラム表面にレーザスキャナ40が潜像を形成するタイミングと、レジストローラ8,8による記録シート11の搬送タイミングとを制御装置20が同期調整し制御することにより、記録シート11の先端から3mmの部位から、感光ドラム表面に形成担持されたトナー像が転写されるよう設定されている。
【0063】
未定着状態のトナー像を担持した記録シート11は、搬送機構5により定着装置12迄搬送され、定着装置12から定着処理が施されることにより、未定着状態のトナー像が記録シート11に定着記録される。
【0064】
即ち、定着装置12は、未定着状態のトナー像を担持した記録シート11を。互いに圧接された定着回転体たる円筒状の回転自在な定着ローラ1及び加圧回転体たる円柱状の回転自在な加圧ローラ2の間に通過せしめながら、定着ローラ中空部に配置された加熱部材(図示せず)が上記記録シート11を加熱することにより、未定着状態にあるトナー像は、軟化溶融等し、記録シート11に定着記録されることとなる。
【0065】
而して、定着処理済みの記録シート11は、定着ローラ1及び加圧ローラ2からの回転力等により、排紙ガイド部材9及び排紙ローラ10,10等から構成される排紙機構15迄搬送され、排紙機構15によりプリンタ本体外部に排紙される。
【0066】
定着装置12には、爪状の先端部を定着ローラ表面に摺接し、定着ローラ表面に巻き付いた記録シート11を定着ローラ表面から引き剥がす定着分離部材たる分離爪3が備えられており、記録シート11が定着ローラ表面に巻き付いた場合には、記録シート11の先端部位及び定着ローラ表面の間に、分離爪3が先端部を進入せしめ、記録シート11を定着ローラ表面から引き剥がし、記録シート11は、定着ローラ1からの回転力等により排紙機構15に向けて搬送されるようになっている。
【0067】
尚、本実施形態にあっては、ラッチングソレノイド37に設けられた索引自在なスプリングが分離爪3に係止されており、ラッチングソレノイド37がスプリングの長さを変更することにより、分離爪3の先端部の定着ローラ表面への摺接圧を変更設定できるようになっている。
【0068】
又、定着装置12には、定着ローラ表面にシリコーンオイル等の離型剤(以下、オイルと略称する。)を塗布する離型剤塗布装置70が備えられている。
【0069】
離型剤塗布装置70は、オイルが含浸された不織布ウェブ31がロール状に巻回配置され、スポンジローラ30により定着ローラ表面に押圧せしめられることにより、オイルを定着ローラ表面に塗布し、以て、記録シート11の定着ローラ表面からの離型性の向上が図られていると共に、定着処理後における定着ローラ表面の残留物も除去されるようになっている。
【0070】
而して、オイルを定着ローラ表面に塗布し、定着ローラ表面の残留物を除去した不織布ウェブ31は、巻取ローラ32に巻き取られることとなる。
【0071】
巻取ローラ32は、巻取ローラ32の回転軸と同軸上にウェブモータ38が連結されており、以て、巻取ローラ32は、ウェブモータ38から駆動力を伝達供給されることにより、不織布ウェブ31を巻き取るようになっている。
【0072】
更に、定着装置12には、定着ローラ表面に当接配置され、定着ローラ1の表面温度を検出する温度検出部材42が備えられており、温度検出部材42の検出温度は、制御装置20に送信されるよう設定されている。
【0073】
尚、本実施形態にあっては、ラッチングソレノイド37及びウェブモータ38は、電源39から電力供給を受け作動するようになっており、ラッチングソレノイド37及びウェブモータ38の作動は、制御装置20により制御されるよう設定されている。
【0074】
次に、本実施形態における特徴的な箇所に関して詳述する。
【0075】
本実施形態にあっては、画像処理演算装置41により、最終的に処理されたのちの作像すべき画像の先端から10mm迄に亘る画像濃度の積算量を求め、求められた画像濃度の積算量を制御装置20に送信し、求められた画像濃度の積算量が50%を超えた場合には、記録シート11の先端部位の定着ローラ表面への粘着力が増加し、記録シート11の定着ローラ表面からの分離不良に基づくジャムが生じ易い旨の判断が制御装置20に為され、図2に示すように、記録シート11の先端部位の余白量を通常設定の3mmから5mmに増やす旨の設定が施されている。
【0076】
尚、図2は、記録シート11の先端部位の模式的拡大図である。
【0077】
記録シート11の先端部位の余白量を増やすときの画像処理の具体的な方法として、▲1▼.画像の先端から5mm迄に亘る部分を白に変換する旨の作像処理を行い、先端から2mmに亘る画像をカットするという方法、▲2▼.感光ドラム表面に形成担持された潜像に対して、通常よりも2mm分早くレジストローラ8,8の回転を開始することにより、画像全体を記録シート11に対し通常の設定よりも記録シート11の後端側に2mmシフトせしめるという方法、▲3▼.感光ドラム表面に形成担持された潜像に対して、通常よりも2mm分早くレジストローラ8,8の回転を開始することにより、記録シート11への画像形成を通常設定より2mm遅らせると共に、画像後端が2mm分記録シート11の先端側にシフトするよう画像全体の縮小処理を行い、画像後端の位置を通常設定と一致若しくはほぼ一致せしめるという方法等が挙げられる。
【0078】
よって、本実施形態にあっては、▲1▼乃至▲3▼記載の方法に則り、記録シート11の先端部位の余白量を増やすことにより、記録シート11の先端から10mmに亘る範囲に形成担持される画像濃度が50%を越える場合には、制御装置20が、記録シート11の先端部位の余白量を通常設定の3mmから5mmに増やす旨の設定としたので、分離爪3による記録シート11の定着ローラ表面からの分離の確実性が高められ、以て、記録シート11の定着ローラ表面からの分離不良によるジャムの発生回数を低下せしめることができる。
【0079】
尚、本実施形態にあっては、記録シート11の定着ローラ表面からの分離不良が生じ易いか否かの判定を、先端から10mm迄の範囲に亘る画像濃度の積算量に基づき行われることとしたが、かかる判定方法にあっては、定着ローラ1の曲率、分離爪3の先端部の形状、主に使用される記録シート11の腰の強さ等を斟酌する範囲内にて、適当な最適値に採られれば良いのは言うまでもない。
【0080】
又、本実施形態にあっては、記録シート11の先端部位の余白量を2mm増やす設定であったが、記録シート11の定着ローラ表面からの分離能力の向上、記録シート11の先端部位の余白量が増すことにより記録シート11の先端部位近傍に作像不能であること等を勘案した適当な量に採られるのは言うまでもなく、更に、求められた画像濃度の積算量に応じて連続的に余白量を増やす旨の制御内容と設定することにより、必要最低限の余白量の増加により、記録シート11の定着ローラ表面からの分離不良によるジャム発生回数の低減を図ることができる。
【0081】
さて、前述迄は、記録シート11が定着ローラ表面から分離し難いか否かの検知方法として、感光ドラム表面に形成担持される画像の先端から所定範囲に亘る画像濃度を検出する方法を採用した。
【0082】
然るに、記録シート11が定着ローラ表面から分離し難いか否かの検知は、前述の方法以外にも、以下に説明する方法により、行うことができる。
【0083】
即ち、記録シート11として、各種の厚さの紙、又は、OHPシート等が通常用いられており、特に、厚さの薄い紙は、一般的に、腰がないことから、定着ローラ1の曲率に沿って搬送されると、定着ローラ1の曲率に容易に習ってしまい、定着ローラ表面に巻き付いた場合には、分離爪3により定着ローラ表面から分離するのは困難である。
【0084】
特に、OHPシートは、OHPシートを構成する素材が、定着ローラ等からの伝導熱により溶融し、定着ローラ表面に対する粘着性が増し、定着ローラ表面に巻き付いた場合には、やはり、分離爪3により定着ローラ表面から分離するのは困難である。
【0085】
かかる困難の対処方法として、例えば、記録シート11を収容するための複数の収容手段(図示せず)を備えている場合には、厚さの薄い紙を所定の収容手段に収容せしめ、又、制御装置20が、厚さの薄い紙専用の収容手段から給紙されたか否かを判断可能とする設定とし、以て、記録シート11が定着ローラ表面から分離し難いか否かの設定とすることにより、記録シート11が定着ローラ表面から分離し難いか否かの検知を行うこともでき、以て、厚さの薄い紙が用いられる場合には、厚さの薄い紙の余白量を通常設定よりも増す旨の設定とすることにより、厚さの薄い紙の定着ローラ表面からの分離不良によるジャム発生回数の低減を図ることができる。
【0086】
又、定着ローラ1及び加圧ローラ2の軸間距離の、定着ローラ1及び加圧ローラ2の間に挟持される記録シート11の厚さによる変化量から、記録シート11の厚さを検出できる検出機構(図示せず)を備える場合には、記録シート11が厚紙又は薄紙であるかの判定を行い、得られた判定結果から、記録シート11が定着ローラ表面から分離し難いか否かの検知を行うこともできる。
【0087】
更に、記録シート11がOHPシートである場合には、記録シート11の搬送経路中途、又は、収容手段等に、記録シート11への投光による反射光像を検出する反射式フォトセンサ及び接触式センサの両方を設けることにより、反射式フォトセンサにより検出されず、接触式センサに検出された記録シート11である場合には、前記記録シート11がOHPシートであると判定する旨の設定とすることにより、記録シート11が定着ローラ表面から分離し難いか否かの検知を行うこともできる。
【0088】
又、本実施形態に係る画像形成装置が公知のアナログ電子写真複写機である場合には、押圧支持部材たる開閉自在なプラテンカバーを完全に閉じたが、透明部材たるプラテンガラスの上面を遮光せずに、プラテンガラスの上面の所定位置を外れて原稿を載せた場合には、余白以降の部分は必ずベタ黒画像が形成されてしまい、定着分離部材により記録媒体の先端部位を定着回転体表面から分離せしめることが困難になり、ジャムが生じる割合が高くなってしまう虞れがあった。
【0089】
従って、プラテンカバーの開閉を検出する開閉検出部材を設け、プラテンカバーが完全に閉まっていない旨の検出結果が開閉検出部材により得られた場合には、記録媒体が定着回転体表面から分離し難い旨の判定が為される設定とすることにより、記録媒体が定着回転体表面から分離し難いか否かの判定を行うことができる。
【0090】
更に、前述の説明にあっては、記録シート11が定着ローラ表面から分離し難い場合に、記録シート11の先端部位の余白量を増やすことにより、記録シート11の定着ローラ表面からの分離不良によるジャム発生回数の低減を実現することとしたが、かかるジャム発生回数の低減を実現する方法として、以下に示す方法があげられる。
【0091】
図1に示すプリンタにあっては、定着ローラ1の表面温度は、定着ローラ表面に当接配置された温度検出部材42の検出温度に基づき制御装置20により目標温度への調整維持が図られている。
【0092】
ここで、記録シート11の定着ローラ表面への粘着性は、記録シート11に担持されたトナーの溶融時における粘度に大きく依存しているから、定着ローラ1の表面温度が低下するに伴い、記録シート1の定着ローラ表面からの分離性は向上する。
【0093】
従って、記録シート11の先端部位における画像密度が高かったり、記録シート11の厚さが薄く剛度が低い等の、記録シート11が定着ローラ表面から分離し難い旨の検出結果が得られた場合には、定着ローラ1の表面温度が5度下がる迄、定着ローラ中空部に配置された加熱部材を消灯せしめる旨の制御内容とすることにより、一般的に10秒程度で定着ローラ1の表面温度は5度程度下がることから、トナーの融解の程度が下がり、以て、記録シート11を定着ローラ表面から分離し易くすることができる。
【0094】
但し、定着ローラ1の表面温度を過度に低下せしめると、トナー像の記録シート11への定着性が低下することから、記録シート11の定着ローラ表面への粘着性及びトナーの記録シート11への定着性等の要素を勘案して最も有利な温度幅に設定されるのが良いのは言うまでもない。
【0095】
又、記録シート11が定着ローラ表面から分離し難い場合に、記録シート11の定着ローラ表面からの分離の容易化を図る方法として、次に説明する方法が挙げられる。
【0096】
図1に示すプリンタにあっては、分離爪3の先端部の定着ローラ表面への摺接圧として、ラッチングソレノイド37のスプリングの長さを調節することにより、二段階に切り換えされる設定とされていた。
【0097】
分離爪3による記録シート11の定着ローラ表面からの分離能力は、分離爪3の先端部の定着ローラ表面への摺接圧が高い値である程、向上するが、一方、分離爪3の先端部の定着ローラ表面への摺接圧が増加されたまま長期間に亘る使用が継続されると、分離爪3の先端部等の摩耗及び定着ローラ表面の損傷等が生じる虞れがある。
【0098】
従って、通常は、定着ローラ1の表面性を維持し、又、分離爪3による記録シート11の定着ローラ表面からの充分な分離能力を得ることができる旨の摺接圧が分離爪3の先端部から定着ローラ表面に加えられる長さにスプリングがなるようラッチングソレノイド37の初期位置を設定し、ラッチングソレノイド37が初期位置に配置されたのち、プリント動作が実行されるよう設定されている。
【0099】
故に、記録シート11の先端から10mm迄に亘る画像濃度の積算量、又は、記録シート11の物性等に基づき記録シート11が定着ローラ表面から分離し難い旨の検出結果が得られた場合には、制御装置20が電源39にラッチングソレノイド37への通電を実行しラッチングソレノイド37のスプリングが伸ばさしめ、分離爪3による記録シート11の定着ローラ表面からの分離能力を向上せしめ、記録シート11の定着ローラ表面から分離性が通常設定に復帰するに及び、ラッチングソレノイド37を再び初期位置に配置せしめ、分離爪3の先端部から定着ローラ表面への摺接圧を通常設定に戻す旨の制御内容とすることにより、記録シート11が定着ローラ表面から分離し難い場合のみ、分離爪3の先端部の定着ローラ表面への摺接圧が高い値に設定されるので、長期間に亘る使用が継続された場合にも分離爪3の摩耗及び定着ローラ表面の損傷等を最小限に抑えることができると共に、分離爪3による記録シート11の定着ローラ表面からの分離の確実化を図ることができる。
【0100】
更に、記録シート11の定着ローラ表面からの分離の容易化を図る方法として、次に説明する方法が挙げられる。
【0101】
図1に示す制御装置20により記録シート11が定着ローラ表面から分離し難い旨の判断が為された場合に、制御装置20によりウェブモータ38の回転数を通常における1分あたり1回転から1分あたり2回転に増やし、不織布ウェブ31による定着ローラ表面へのオイル塗布量を約二倍に増加せしめる旨の制御内容とすることにより、定着ローラ表面の離型性が増し、以て、記録シート11の先端部位における画像濃度又は記録シート11の物性等に基づき記録シート11が定着ローラ表面から分離し難い旨の検出結果が得られた際にも、記録シート11の定着ローラ表面からの分離不良に基づくジャムの発生回数を低下せしめることができる。
【0102】
又、記録シート11が定着ローラ表面から分離し難い場合にのみ、ウェブモータ36の回転数の増加により離型剤塗布装置70から定着ローラ表面へのオイル塗布量を増加せしめる旨の制御内容とするので、定着ローラ表面に必要最小限量のオイルを塗布せしめることができ、以て、不織布ウェブ31の寿命の維持を図ることができるという利点が得られる。
【0103】
但し、定着ローラ表面にオイルが過剰に塗布されると、定着ローラ表面に付着したオイルが記録シート11に転移する等の不具合が生じる虞れがあることから、定着ローラ表面へのオイル塗布量は、記録シート11の定着ローラ表面からの分離性及びかかる不具合の防止等に鑑みて最も最適な量とすれば良いのは言うまでもない。
【0104】
(第二の実施形態)
次に、本発明に係る第二の実施形態に関して図3乃至図5に基づき説明する。
【0105】
本実施形態は、記録シート11が定着ローラ表面から分離し難いか否か判断する方法として、定着処理前の記録シート11に担持されたトナー像の先端付近の画像濃度を検出し、得られた検出結果に基づき記録シート11が定着ローラ表面から分離し難いか否かの判断を行う方法が採用されている。
【0106】
図3は、本実施形態に係る画像形成装置を具現化した一例たる電子写真プリンタ(以下、プリンタと略称する。)の概略構成図であり、図1との共通箇所には図1と同符号を付与することにより、前記共通箇所の説明を省略する。
【0107】
本実施形態にあっては、搬送機構5の上方に、発光ダイオード43と、フォトトランジスタ等から構成される画像濃度センサ44とが配置され、一方、搬送機構5の下方には、発光ダイオード45と、フォトトランジスタ等から構成されるシート先端センサ46が配置されている。
【0108】
図4は、本実施形態に係る排紙機構周辺の模式的拡大図であり、搬送機構5は、図4に示すように、平行配置された2本のコロの間にベルトを2本張設する構成に採られ、発光ダイオード43及び発光ダイオード45は、2本のベルトの間に投光するように配置されている。
【0109】
即ち、記録シート11が搬送機構5に搬送されていない場合には、発光ダイオード43,45からの投光は、ベルトにより遮られることなく、而して、画像濃度センサ44及びシート先端センサ46に検出されることはない。
【0110】
一方、記録シート11が搬送機構5に搬送されている場合には、発光ダイオード43からの発光は、記録シート11の上面に反射され、而して、画像濃度センサ44により検出され、又、発光ダイオード46からの発光は、記録シート11の下面に反射され、シート先端センサ46により検出される。
【0111】
従って、図3及び図4に示すように、搬送機構5の搬送面に対する発光ダイオード43及び発光ダイオード45の投光角度は異なる値に採られていることから、各投射光が誤って画像濃度センサ44及びシート検出先端センサ46に受光されることはない。
【0112】
画像濃度センサ44における受光強度は、記録シート11が搬送機構5に搬送されていない場合には「0」であり、記録シート11が搬送機構5に搬送されている場合には、記録シート11の上面に担持されたトナー像の濃度により変化する。
【0113】
一方、シート先端センサ46における受光強度は、白地である記録シート11の下面からの反射光を受光することから、記録シート11が搬送機構5に搬送されているか否かに応じて二通りの変化をする。
【0114】
次に、画像濃度センサ44及びシート先端センサ46の各々から出力される信号波形の一例を図5に基づき説明する。尚、図5は、画像濃度センサ44及びシート先端センサ46の各々から出力される信号波形図である。
【0115】
本実施形態に係るプリンタによりプリント工程が実行されるとき、画像濃度センサ44においては、記録シート11が画像濃度センサ44の検出範囲に到達する迄、受光することはないことから、画像濃度センサ44からは「0」レベル若しくはほぼ「0」レベルの信号が出力される。
【0116】
次に、記録シート11の先端が画像濃度センサ44の検出範囲に到達し記録シート11の先端部位の余白が前記検出範囲通過する迄は、記録シート11の白地の反射率に対応した高レベルの信号が出力される。
【0117】
而して、記録シート11の先端部位の余白が画像濃度センサ44の検出範囲を通過すると、記録シート11の上面に担持されたトナー像の濃度に対応したレベルの信号が出力され、以て、記録シート11の後端が上記検出範囲を通過するに及び、画像濃度センサ44の受光強度は再び「0」となり、画像濃度センサ44から出力される信号のレベルは、「0」若しくはほぼ「0」となる。
【0118】
一方、先端検出センサ46にあっては、記録シート11が搬送機構5に搬送されていない場合には、先端検出センサ46における受光強度が「0」若しくはほぼ「0」であることから、先端検出センサ46からは「0」レベル若しくはほぼ「0」レベルの信号が出力される。
【0119】
次に、記録シート11の先端が先端検出センサ46の検出範囲に到達し記録シート11の後端が前記検出範囲通過する迄は、記録シート11の白地の反射率に対応した高レベルの信号が出力され、記録シート11の後端が前記検出範囲を通過するに及び、先端検出センサ46の受光強度は再び「0」となり、先端検出センサ46から出力される信号のレベルは、「0」若しくはほぼ「0」となる。
【0120】
次に、画像濃度センサ44及び先端検出センサ46から出力される各出力信号を、適当なスレッシュホールドレベル、例えば、本実施形態にあっては、50%のレベルで2値化するコンパレータ(図示せず)により変換した信号波形を図5に示す。
【0121】
本実施形態にあっては、制御装置20は、コンパレータにより変換した信号波形が入力され、入力された信号波形に基づき記録シート11の先端部位の余白量の判定を行うよう設定されている。
【0122】
即ち、図5に示すように、を記録シート11の先端から画像の反射濃度が初めて50%以上になる部位迄を実効先端余白と定義するとき、実効先端余白は、画像濃度センサ44から出力された信号をコンパレータにより変換したのちに、0→100%の立ち上がりから100%→0%の立ち下がり迄の時間に相当する記録シート11の移動距離で定められることとなる。
【0123】
尚、前述にて定義された実効先端余白は、記録シート11の定着ローラ表面からの分離性に影響を及ぼす、高濃度のトナー像が担持される部位がある場合に、かかる部位が記録シート11の先端からどの程度の距離から始まるかにより、記録シート11が定着ローラ表面から分離し難いか否かを決定するという考えに基づくパラメータである。
【0124】
但し、前述した判定内容等にあっては、画像濃度センサ44からの出力信号にみでは、実行実効先端余白が決定されない場合がある。
【0125】
例えば、一次帯電器35の異常等により、先端部位に余白が全く設けられておらずベタ黒に近場合があり、かかる場合には、0%→100%の立ち上がりのエッジが存在しない。 従って、本実施形態にあっては、かかる場合には、シート先端センサ46からの出力信号の0%→100%の立ち上がりのエッジにより、記録シート11の先端を記録シート11の裏面側から検出し、記録シート11の先端の通過後も画像濃度が100%である状態が継続されるときには、記録シート11の先端迄完全なベタ黒が形成されている旨の判定が為されるよう設定されている。
【0126】
即ち、本実施形態にあっては、制御装置20は、画像濃度センサ44からの出力信号等に基づき求められた実効先端余白の値が3mm以下である場合には、ラッチングソレノイド39に通電して、分離爪3の先端部の定着ローラ表面への摺接圧を高い値に設定し、記録シート11を定着ローラ表面から分離し易くし、前記実効先端余白の値が3mm以上に復帰した場合には、正常な画像形成が実行されていると判断し、ラッチングソレノイド39に再び通電して、分離爪3の先端部の定着ローラ表面への摺接圧を通常設定に戻す。
【0127】
故に、本実施形態にあっては、前述した制御内容とすることにより、正常な画像形成が行われている場合には、分離爪3の先端部の定着ローラ表面への摺接圧が徒に増加されないので、定着ローラ1及び分離爪3の寿命の維持を図ることができ、又、一次帯電器35の故障、レーザスキャナの故障、給紙機構8における記録シート11のスリップ等の異常が生じた場合には、感光ドラム表面に形成担持されたトナー像への給紙機構8による記録シート11の搬送が遅れ、記録シート11の先端部位の余白量が少なくなり、記録シート11の定着ローラ表面からの分離不良が生じる場合にあっても、ジャムの発生回数を低下せしめることができる。
【0128】
(第三の実施形態)
次に、本発明に係る第三の実施形態に関して図6及び図7に基づき説明する。
【0129】
本実施形態の趣旨は、記録シート11が定着ローラ表面から分離されなかった旨を、排紙センサの検出遅延に基づき判定し、定着ローラ表面から記録シート11が分離されなかった頻度を算出し、算出された頻度に基づき、記録シート11の定着ローラ表面からの分離設定の変更を行うよう設定されている。
【0130】
図6は、本実施形態に係る画像形成装置たる電子写真方式プリンタであり、図1との共通箇所には図1と同符号を付与することにより、前記共通箇所の説明を省略する。
【0131】
本実施形態にあっては、排紙ローラ10,10の直後に排紙センサ14が配置されており、定着処理済みの記録シート11の先端部位の到達タイミングが検出され、排紙センサ14の検出信号が図6に示すように、制御装置20に搬送されるよう設定されている。
【0132】
一方、レジストローラ8,8の直前には、レジストセンサ16が配置されており、制御装置20は、予めレジストローラ8,8を停止させておき、給紙機構(図示せず)により記録シート11を給紙し、レジストセンサ16に記録シート11の先端が到達しレジストローラ8,8のニップに記録シート11が突き当たり僅かなループが形成される迄、記録シート11を搬送することにより、記録シート11の先端が正確にレジストローラ8,8のニップに位置することとなる。
【0133】
而して、感光ドラム表面に形成担持されたトナー像に同期して、制御装置20がレジストローラ8,8の回転を開始する。
【0134】
従って、記録シート11は、感光ドラム表面に形成担持されたトナー像を転写装置6により転写され、搬送機構5により定着装置12迄搬送され、定着装置12での定着処理中に記録シート11が定着ローラ表面に巻き付いた倍には、分離爪3により記録シート11を定着ローラ表面から引き剥がしたのち、排紙ガイド部材9にガイドされながら、排紙ローラ10,10によりプリンタ本体外部に排紙される。
【0135】
然るに、分離爪3による定着ローラ表面からの記録シート11の分離がが正常に行われず、記録シート11が依然として定着ローラ表面に巻き付いている場合、又は、記録シート11の先端が分離爪3に引っ掛かってしまった場合には、レジストローラ8,8による記録シート11の搬送タイミング並びに搬送スピードから推定される、記録シート11の先端の排紙センサ14への到達時刻が、遅れることとなる。
【0136】
本実施形態においては、記録シート11の先端の排紙センサ14への到達時間が推定時間より所定時間、例えば、0.2秒遅れた場合には、記録シート11の定着ローラ表面への巻き付きによるジャムが発生した旨の判断を行う設定とした。
【0137】
次に、図7に基づき本実施形態のプリンタにおける動作プロセスに関して説明する。尚、図7は、本実施形態のプリンタにおける動作プロセスを示すフローチャートである。
【0138】
図7において、プリント動作実行中にジャムが発生したのち、ジャム処理がユーザにより終了した時点にて、制御装置20が、ジャムの発生が排紙センサ14における検出遅延の要因であったか否かを確認し、ジャムの発生が排紙センサ14における検出遅延の要因であった旨の確認が得られた場合には、記録シート11の定着ローラ表面への巻き付き、又は、分離爪3の先端部への記録シート11の引っ掛かりによる排紙センサ14の検出遅延として判断される。
【0139】
従って、ジャムの発生要因が、記録シート11の定着ローラ表面への巻き付き、又は、分離爪3の先端部への記録シート11の引っ掛かりに基づく排紙センサ14の検出遅延でなかった場合には、記録シート11の定着ローラ表面への巻き付き、又は、分離爪3の先端部への記録シート11の引っ掛かりは生じていない旨の判断が為され、ジャムの種類の判定等の動作を終了しプリント動作を終了する。
【0140】
然るに、ジャムの発生要因が、記録シート11の定着ローラ表面への巻き付き、又は、分離爪3の先端部への記録シート11の引っ掛かりに基づく排紙センサ14の検出遅延であった場合には、現時点のトータルプリンタカウンタ値及びジャムが生じた旨を記憶し、現時点でのジャム発生から溯った1000枚以内のプリント中に、排紙センサ14の検出遅延とするジャムの発生回数が5回以上であるか否かを判定する。
【0141】
而して、現時点でのジャム発生から溯った1000枚以内のプリント中における排紙センサ14の検出遅延とするジャムの発生回数が5回未満である旨の判定結果が得られた場合には、偶発的に生じた記録シート11の定着ローラ表面からの分離不良によるジャムの可能性が高いと判断し、プリント動作を終了する。
【0142】
一方、現時点でのジャム発生から溯った1000枚以内のプリント中における排紙センサ14の検出遅延とするジャムの発生回数が5回以上である旨の判定結果が得られた場合には、定着ローラ表面から分離し難い記録シート11が用いられている等の理由により、記録シート11の定着ローラ表面からの分離不良によるジャムが生じている可能性が高いと判断し、前記実施形態と同様に、ラッチングソレノイド37に通電し、分離爪3の先端部の定着ローラ表面への摺接圧を高い値に設定する。
【0143】
よって、本実施形態にあっては、ジャムの発生時に前述の如き制御内容を実行することにより、1回だけの偶発的な記録シート11の定着ローラ表面からの分離不良により生じたジャムの影響を排除し、分離爪3の汚れ並びに摩耗等の様々な要因に基づく記録シート11の定着ローラ表面からの分離不良により生じたジャムが頻発する場合にのみ、分離爪3の先端部の定着ローラ表面への摺接圧を高い値に設定するので、記録シート11の定着ローラ表面からの分離不良により生じたジャムの多発を防ぐことができる。
【0144】
又、本実施形態にあっては、分離爪3の汚れ並びに摩耗等の様々な要因に基づく記録シート11の定着ローラ表面からの分離不良により生じたジャムが頻発して初めて、分離爪3の先端部の定着ローラ表面への摺接圧を高い値に設定するので、分離爪3の先端部が定着ローラ表面を徒に摩耗等することなく、定着ローラ1及び分離爪3の寿命の維持を図ることができるという利点が得られる。
【0145】
尚、本実施形態にあっては、記録シート11を定着ローラ表面から分離し易くするために、分離爪3の先端部の定着ローラ表面への摺接圧を高い値に設定することとしたが、第一の実施形態において説明した、記録シート11の先端部位の余白量を増す、又は、離型剤塗布装置70から定着ローラ表面へのオイル塗布量を増す等の方法が適用可能であることは言うまでもない。
【0146】
但し、記録シート11の先端部位の余白量を増す場合には、前記余白量が過度に大きく採られると、記録シート11の後端迄トナー像の充分な担持が押さえられる不具合が生じてくるが、ユーザにとっては、一般に、記録シート11の定着ローラ表面からの分離不良により生じたジャムに比して、かかる不具合は許容範囲であることが多いことから、適当に条件変更の項目、変化量等を予め設定することにより、装置の使用方法及び特性に鑑みて総合的に最も益するところが大きい制御内容に設定すれば良い。
【0147】
【発明の効果】
以上にて説明してきたように、第1の発明によれば押圧部材が開放状態にあるときに分離不良に起因するジャム発生の抑制を図ることができる。
【0156】
また、第2の発明によれば、記録媒体の定着回転体表面からの分離設定に無駄を生じることなく、記録媒体の定着回転体表面からの分離条件の多種多様に応じて記録媒体の定着回転体表面からの分離不良に起因するジャム発生の抑制を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本出願の第一の実施形態に係る電子写真方式プリンタの主要部を説明する概略構成図である。
【図2】図1に示す記録シートの先端部位の模式的拡大図である。
【図3】本出願の第二の実施形態に係る電子写真方式プリンタの主要部を説明する概略構成図である。
【図4】図3に示す搬送機構の概略構成を説明する模式的斜視図である。
【図5】図4に示す画像濃度センサ及びシート先端センサからの各出力信号の波形図である。
【図6】本出願の第三の実施形態に係る電子写真方式プリンタの主要部を説明する概略構成図である。
【図7】図6に示す電子写真方式プリンタにおける動作プロセスを説明するフローチャートである。
【図8】従来の電子写真方式プリンタの主要部を説明する概略構成図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ(定着回転体)
2 加圧ローラ(加圧回転体)
3 分離爪(定着分離部材)
5 搬送機構
6 転写装置
7 電子写真感光体(潜像担持体)
8 レジストローラ
9 排紙ガイド部材
10 排紙ローラ
11 記録シート(記録媒体)
12 定着装置
15 排紙機構
16 レジストセンサ
20 制御装置
30 スポンジローラ
31 不織布ウェブ
32 巻取ローラ
36 現像装置
37 ラッチングソレノイド
38 ウェブモータ
39 電源
40 レーザスキャナ
41 画像処理演算装置
42 温度検出部材
43 発光ダイオード
44 画像濃度センサ
45 発光ダイオード
46 シート先端センサ
50 コンピュータ
51 スキャナ
70 離型剤塗布装置
100 電子写真感光体(潜像担持体)
101 現像装置
102 給紙機構
103 記録シート(記録媒体)
104 搬送機構
105 転写装置
106 定着装置
107 定着ローラ(定着回転体)
108 加圧ローラ(加圧回転体)
109 排紙ガイド部材
110 排紙ローラ
111 排紙機構
112 分離爪(定着分離部材)

Claims (3)

  1. 原稿を載置する透明部材と、透明部材に原稿を押圧する開閉自在な押圧部材と、原稿の画像情報に基づく露光走査により潜像が形成される潜像担持体と、潜像担持体に形成された潜像を現像剤にて可視化する現像装置と、潜像担持体に形成された可視画像を記録媒体に転写する転写装置と、記録媒体を定着回転体及び加圧回転体にて挟持搬送しながら加熱することにより未定着画像を記録媒体に定着する定着装置と、定着回転体との摺接により定着回転体から記録媒体を分離する分離爪と、を有する画像形成装置において、
    押圧部材が開放状態にあるとき記録媒体の先端部に設ける非画像域を増大させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 潜像担持体に形成された潜像を現像剤にて可視化する現像装置と、潜像担持体に形成された可視画像を記録媒体に転写する転写装置と、記録媒体を定着回転体及び加圧回転体にて挟持搬送しながら加熱することにより未定着画像を記録媒体に定着する定着装置と、定着回転体との摺接により定着回転体から記録媒体を分離する分離爪と、を有する画像形成装置において、
    記録媒体が定着回転体表面から分離されたか否かを検出し、記録媒体が定着回転体表面から分離されなかった旨の検出結果が得られた場合、又は、記録媒体が定着回転体表面から分離されなかった旨の検出回数が所定回数を越えた場合に、記録媒体の定着回転体表面からの分離設定を変更することを特徴とする画像形成装置。
  3. 記録媒体が定着回転体表面から分離されなかった旨の検出結果が得られた場合、又は、記録媒体が定着回転体表面から分離されなかった旨の検出回数が所定回数を越えた場合に、記録媒体の先端部に設ける非画像域を増大させることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
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