JPH09153453A - 処理液供給装置 - Google Patents

処理液供給装置

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Publication number
JPH09153453A
JPH09153453A JP6550296A JP6550296A JPH09153453A JP H09153453 A JPH09153453 A JP H09153453A JP 6550296 A JP6550296 A JP 6550296A JP 6550296 A JP6550296 A JP 6550296A JP H09153453 A JPH09153453 A JP H09153453A
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JP
Japan
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delay time
supply
time
substrate
processing
Prior art date
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Application number
JP6550296A
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English (en)
Inventor
Masakazu Sanada
雅和 真田
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09153453A publication Critical patent/JPH09153453A/ja
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定した遅れ時間に基づいて処理液の供給/
停止タイミングを補正することにより、所望する処理プ
ログラムによる処理を正確に実施することができる。 【解決手段】 供給開始命令を、予め計測された開始遅
れ時間TDSだけ早めて実供給開始命令としてTS の時点
で実行し、供給停止命令を、予め計測された停止遅れ時
間TDEだけ早めて実供給停止命令としてTE の時点で実
行する。これにより、処理液供給ノズルから供給された
フォトレジスト液は、処理プログラムの供給開始命令が
実行されるはずであった時点tS において吐出され、供
給停止命令が実行されるはずであった時点tE において
吐出を停止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ、フ
ォトマスク用のガラス基板、液晶表示装置用のガラス基
板、光ディスク用の基板等の基板にフォトレジスト液や
現像液などの処理液を供給する処理液供給装置に係り、
特に供給開始命令および供給停止命令を含む処理プログ
ラムに基づいて基板に処理液を供給/停止する技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の装置として、例えば、処
理液であるフォトレジスト液を基板表面に供給するフォ
トレジスト液供給装置が挙げられる。この装置は、予め
記憶された一連の処理を規定する処理プログラム(スピ
ンコートプログラムとも呼ばれ、フォトレジスト液の種
類や、塗布時の回転数やその時間などを規定している)
に基づいて、例えば、制御部が回転開始命令を実行する
ことにより基板を所定の回転速度で駆動し、制御部が供
給開始命令を実行することにより処理液供給ノズルを介
してフォトレジスト液の吐出を開始し、供給停止命令を
実行することによりフォトレジスト液の吐出を停止する
ように構成されており、その後に基板を高速に回転駆動
することにより、基板表面の全体に所定膜厚のフォトレ
ジスト被膜を形成するようになっている。
【0003】なお、フォトレジスト液は、制御部が供給
開始命令を実行した際に、クリーンルーム内に設けられ
ているユーティリティの1つである加圧空気源からの加
圧空気を送り込まれることにより伸長動作されるエアシ
リンダと、このエアシリンダの動作に連動するベローズ
ポンプによりノズル先端部から基板表面に対して吐出さ
れるようになっている。また、制御部が供給停止命令を
実行した際に、エアシリンダに送り込まれた加圧空気が
排出されることによりエアシリンダを収縮動作させてノ
ズル先端部からの吐出が停止されるようになっている。
このエアシリンダには、その加圧空気を導入/排出する
際の速度を調整するための速度制御弁が設けられてい
る。
【0004】また、処理液供給ノズルには、上記構成の
他に、フォトレジスト液の吐出を停止した際に、主とし
てノズル先端部付近の内部に残っているフォトレジスト
液が滴下される不具合(いわゆるぼた落ち)を防止する
ために、ノズル内部に残っているフォトレジスト液を吸
引して僅かに引き戻すように作用するサックバックバル
ブが配設されており、処理液供給ノズルを介してフォト
レジスト液を吐出させる際には、エアシリンダを動作さ
せるのとほぼ同時にサックバックバルブの動作を解除
し、さらにその吐出を停止する際には、エアシリンダの
加圧空気排出とともに逆にサックバックバルブを動作さ
せるようにしている。このように動作するサックバック
バルブも、上記の処理液供給ノズルと同様に、ユーティ
リティの1つである加圧空気源からの加圧空気の導入/
排出により動作されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したような装置で
は、制御部により供給開始命令が実行されても、すぐに
はフォトレジスト液が吐出されず、処理液供給ノズルの
先端部からフォトレジスト液が吐出されるには遅れ時間
が存在する。したがって、実際には、供給開始命令が制
御部により実行された時点から、少なくともその遅れ時
間だけは遅れてフォトレジスト液が処理液供給ノズルか
ら吐出されることになる。したがって、作成したスピン
コートプログラムでは、所望する処理を正確に行なうこ
とができないという問題点がある。
【0006】そこで、このような不都合を解消するため
に、従来装置においては、スピンコートプログラムを作
成する際に、予め前記遅れ時間を勘案して、所望する時
点でフォトレジスト液がノズルから吐出されるように、
前記遅れ時間だけ供給開始命令が実行される時点を早め
るようにしている(以下、これを手動による遅れ時間補
正と称する)。具体的には、例えば、回転開始命令を実
行した後、充分に基板の回転数が目的とする回転数に到
達してその回転が安定する時点(これをTS とする)
に、フォトレジスト液をノズルから吐出させたい場合に
は、上記の遅れ時間をTDSとすると、処理プログラムで
あるスピンコートプログラムを作成する際に、供給開始
命令が時間TS −TDSの時点で実行されるように予めプ
ログラムを作成する。
【0007】しかしながら、このような手動による遅れ
時間補正によると、次のような不都合が生じる。上述し
たように、フォトレジスト液の供給に係わるエアシリン
ダおよびサックバックバルブを作動させるのは、クリー
ンルーム内に設けられているユーティリティの1つであ
る加圧空気源である。この加圧空気源は、通常、クリー
ンルーム内の他の装置でも利用されており、それらの利
用状態によりその圧力は時間的(時間変動)にあるいは
日毎(日間変動)に微妙に変動するものである。したが
って、このように変動するユーティリティを利用してフ
ォトレジスト液の供給開始/停止を制御しているので、
その変動に伴って上記の遅れ時間が大きくも小さくもな
り、その結果、上述したような手動による遅れ時間補正
では、上記の不都合を充分に解消することができない。
つまり、ある時間(ある日)には、上記の処理プログラ
ムで正確に処理を行なうことができても、他の時間帯
(他の日)には上記の処理プログラムでは正確に処理を
行なうことができないといったことが生じ、その結果、
同じ処理プログラムを用いて処理を施した異なるロット
間において、あるいは、同じロット間において、処理結
果に差異が生じることがある。
【0008】また、フォトレジスト液の供給に係わるエ
アシリンダおよびサックバックバルブは、各々の動作速
度を調整することができるようになっており、その速度
を調整し直した場合などには遅れ時間も変動するので、
上述したような手動による遅れ時間補正では、やはり上
記の不都合を充分に解消することができない。
【0009】また、上記の説明では、フォトレジスト液
の吐出に伴う遅れ時間だけを説明したが、上述したよう
にエアシリンダは、その加圧空気の導入/排出を調整す
る速度制御弁を備えているので、その調整の仕方によっ
ては、フォトレジスト液を吐出する際の遅れ時間(開始
遅れ時間)に加えて、さらに供給停止命令を制御部が実
行してから実際にフォトレジスト液の吐出が停止される
までの遅れ時間(停止遅れ時間)も生じる。したがっ
て、フォトレジスト液の吐出を停止させたい時点に停止
させることができず、所望するスピンコートプログラム
に応じた塗布処理を行なうことができないだけでなく、
その停止遅れ時間によりフォトレジスト液を余分に基板
に対して供給することになり、現像液やリンス液などに
比較して高価なフォトレジスト液を無駄に消費するとい
う問題をも生じる。
【0010】特に、最近の半導体製造業界においては、
プロセスの微細化技術が進むとともに、基板の大口径化
に伴って、処理に精度が求められており、スピンコート
プログラムなどの処理プログラムは非常に微妙かつ精密
なものとなってきている。したがって、従来装置で行な
われている手動によるフォトレジスト液の供給に係る遅
れ時間補正では、そのプログラミング作業が煩雑となる
か、あるいは全くプログラミングができないという事態
になっている。
【0011】また、上記手動による遅れ時間補正を行っ
て作成されたスピンコートプログラムが適切であるか否
かを確認するためには、例えば、そのプログラムにより
基板を処理する際に、高速度ビデオカメラなどによりフ
ォトレジスト液が拡がる際の挙動を撮影し、その動画像
をスロー再生して観察する必要があるので、作成したス
ピンコートプログラムが適切か否かを判断できるまでに
時間がかかる。すなわち、スロー再生画像とスピンコー
トプログラムの時間との対応付けを行って、スロー再生
画像が処理プログラムのどの時点のものであるかの対応
付けを正確に行う必要があるので、その作業が非常に煩
雑あるいは困難である。さらに、その確認の結果、作成
したスピンコートプログラムが不適切であると判断され
た場合には、再び上記のプログラム作成に戻り、フォト
レジスト液が拡がる際の挙動を撮影して確認するという
一連の作業を繰り返し行う必要があり、非常に時間がか
かり煩雑であるという問題点がある。
【0012】また、所望するスピンコートプログラムの
作成が完了した後、製品である複数枚の基板を順次に処
理する場合には、それらの処理毎に、作成したスピンコ
ートプログラムで各々の基板に適切な処理が施されてい
るか否かを確認するためには、上記と同様にして高速度
ビデオカメラによりフォトレジスト液の拡がる際の挙動
を順次に撮影する必要があるが、上述した理由により作
業が非常に煩雑になるか、または実質的にこのような確
認作業は不可能である。
【0013】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、測定した遅れ時間に基づいて処理液の
供給/停止タイミングを補正することにより、所望する
処理プログラムによる処理を正確に実施することができ
る処理液供給装置を提供することを目的とする。
【0014】また、本発明のもう一つの目的は、処理プ
ログラムによる処理が適切に実施されているか否かを容
易に確認することができる処理液供給装置を提供するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、予め記憶された一連の処
理を規定する処理プログラムに基づいて、制御手段が供
給開始命令を実行することにより処理液供給手段を介し
て基板に処理液の供給を開始し、供給停止命令を実行す
ることにより前記処理液の供給を停止する処理液供給装
置であって、前記処理液供給手段から吐出される処理液
が前記処理液供給手段から吐出された状態または非吐出
状態であることを検出する吐出検出手段と、前記制御手
段により供給開始命令が実行されてから前記吐出検出手
段により処理液が吐出状態であることを検出されるまで
の時間(開始遅れ時間)と、前記制御手段により供給停
止命令が実行されてから前記吐出検出手段により処理液
が非吐出状態であることを検出されるまでの時間(停止
遅れ時間)とを測定する遅れ時間計測手段と、前記遅れ
時間計測手段により計測された開始遅れ時間および停止
遅れ時間を記憶する遅れ時間記憶手段と、により構成さ
れる、前記開始遅れ時間および前記停止遅れ時間を予め
計測して記憶する測定制御手段を備えるとともに、前記
制御手段は、前記処理プログラムに基づき基板に対して
処理液を供給する際には、前記遅れ時間記憶手段に記憶
されている両遅れ時間に基づいて、供給開始命令の実行
を前記開始遅れ時間だけ早く行なうとともに、供給停止
命令の実行を前記供給停止遅れ時間だけ早く行なうこと
を特徴とするものである。
【0016】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の処理液供給装置において、前記測定制御手段
は、前記制御手段が前記処理プログラムを繰り返し実行
して基板を順次に処理する際に、各基板の処理時におけ
る開始遅れ時間と停止遅れ時間とを計測して、前記遅れ
時間記憶手段に新たな開始遅れ時間および新たな停止遅
れ時間として記憶し、前記制御手段は、次なる基板の処
理時には、前記遅れ時間記憶手段に記憶されている前記
両遅れ時間および前記新たな両遅れ時間に基づいて供給
開始命令および供給停止命令の実行を早く行なうことを
特徴とするものである。
【0017】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載の処理液供給装置において、前記各構成に加え
て、前記基板表面を撮影する撮影手段と、前記撮影手段
により撮影された画像を静止画像として取り出す画像取
出手段と、前記取り出された静止画像を表示する表示手
段とを備えていることを特徴とするものである。
【0018】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載の処理液供給装置において、前記制御手段は、前
記処理プログラムに基づいて所定のタイミングでトリガ
信号を出力するものであり、前記撮影手段は、前記トリ
ガ信号が出力されたときのみ撮影を行うことを特徴とす
るものである。
【0019】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の処理液供給装置において、前記トリガ信号の所
定のタイミングを、基板の回転数が低い回転数から高い
回転数に上昇される時点とすることを特徴とするもので
ある。
【0020】また、請求項6に記載の発明は、予め記憶
された一連の処理を規定する処理プログラムに基づい
て、制御手段が供給開始命令を実行することにより処理
液供給手段を介して基板に処理液の供給を開始し、供給
停止命令を実行することにより前記処理液の供給を停止
する処理液供給装置であって、前記処理液供給手段から
吐出される処理液が基板に到達した状態または非到達状
態であることを検出する到達検出手段と、前記制御手段
により供給開始命令が実行されてから前記到達検出手段
により処理液が到達状態であることを検出されるまでの
時間(開始遅れ時間)と、前記制御手段により供給停止
命令が実行されてから前記到達検出手段により処理液が
非到達状態であることを検出されるまでの時間(停止遅
れ時間)とを測定する遅れ時間計測手段と、前記遅れ時
間計測手段により計測された開始遅れ時間および停止遅
れ時間を記憶する遅れ時間記憶手段と、により構成され
る、前記開始遅れ時間および前記停止遅れ時間を予め計
測して記憶する測定制御手段を備えるとともに、前記制
御手段は、前記処理プログラムに基づき基板に対して処
理液を供給する際には、前記遅れ時間記憶手段に記憶さ
れている両遅れ時間に基づいて、供給開始命令の実行を
前記開始遅れ時間だけ早く行なうとともに、供給停止命
令の実行を前記供給停止遅れ時間だけ早く行なうことを
特徴とするものである。
【0021】また、請求項7に記載の発明は、請求項6
に記載の処理液供給装置において、前記測定制御手段
は、前記制御手段が前記処理プログラムを繰り返し実行
して基板を順次に処理する際に、各基板の処理時におけ
る開始遅れ時間と停止遅れ時間とを計測して、前記遅れ
時間記憶手段に新たな開始遅れ時間および新たな停止遅
れ時間として記憶し、前記制御手段は、次なる基板の処
理時には、前記遅れ時間記憶手段に記憶されている前記
両遅れ時間および前記新たな両遅れ時間に基づいて供給
開始命令および供給停止命令の実行を早く行なうことを
特徴とするものである。
【0022】また、請求項8に記載の発明は、請求項6
に記載の処理液供給装置において、前記各構成に加え
て、前記基板表面を撮影する撮影手段と、前記撮影手段
により撮影された画像を静止画像として取り出す画像取
出手段と、前記取り出された静止画像を表示する表示手
段とを備えていることを特徴とするものである。
【0023】また、請求項9に記載の発明は、請求項8
に記載の処理液供給装置において、前記制御手段は、前
記処理プログラムに基づいて所定のタイミングでトリガ
信号を出力するものであり、前記撮影手段は、前記トリ
ガ信号が出力されたときのみ撮影を行うことを特徴とす
るものである。
【0024】また、請求項10に記載の発明は、請求項
9に記載の処理液供給装置において、前記トリガ信号の
所定のタイミングを、基板の回転数が低い回転数から高
い回転数に上昇される時点とすることを特徴とするもの
である。
【0025】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。まず、測定制御手段により、予め以下のようにして
処理液の供給に係る遅れ時間が計測される。遅れ時間計
測手段は、制御手段により処理プログラムに含まれる供
給開始命令が実行された時点から計測を開始し、処理液
供給手段を介して処理液が吐出された状態であること
が、吐出検出手段によって検出されるまでの時間(開始
遅れ時間)を計測する。この計測された開始遅れ時間
は、遅れ時間記憶手段に記憶される。この開始遅れ時間
は、処理液供給手段から処理液を吐出させたいと意図す
る時点からのズレ(遅れ)であり、処理液供給手段の吐
出機構の動作速度などに起因して変動を生じるものであ
る。さらに、遅れ時間計測手段は、制御手段により処理
プログラムに含まれる供給停止命令が実行された時点か
ら計測を開始し、処理液供給手段から吐出されている処
理液が非吐出、つまり、処理液供給手段からの処理液の
吐出が停止され、処理液供給手段から吐出されている処
理液の吐出が完全に遮断されるまでの時間(停止遅れ時
間)を計測する。この停止遅れ時間は、前記開始遅れ時
間と同様に、遅れ時間記憶手段に記憶される。この停止
遅れ時間は、処理液供給手段からの処理液の吐出を遮断
したい時点からのズレ(遅れ)であり、開始遅れ時間と
同様の原因により変動を生じるものである。
【0026】次に、制御手段が処理プログラムを実行し
て基板に対して処理液を供給する場合には、次のように
して処理が行なわれる。すなわち、制御手段は、処理プ
ログラムに基づいて基板に対して処理液を吐出する際
に、予め計測されて遅れ時間記憶手段に記憶されている
両遅れ時間(処理液の供給開始命令を実行してから実際
に処理液供給手段を介して処理液が吐出されるまでのズ
レに相当する開始遅れ時間と、処理液の供給停止命令を
実行してから実際に非吐出の状態になるまでのズレに相
当する停止遅れ時間)に基づいて、実際に実行する供給
開始命令(実供給開始命令)と供給停止命令(実供給停
止命令)の実行タイミングを補正して(早めて)実行す
る。つまり、制御手段が処理プログラムに含まれる各命
令を逐次実行してゆく前に、処理プログラムの供給開始
命令を実行する時点は判っているので、この供給開始命
令を実行する際に、開始遅れ時間だけ供給開始命令の実
行タイミングを補正して実供給開始命令として早く実行
する。同様に、供給停止命令を実行する際にも、遅れ時
間記憶手段に記憶されている停止遅れ時間だけ供給停止
命令の実行タイミングを補正して実供給停止命令として
早く実行するようにする。
【0027】このようにして供給開始命令および供給停
止命令の実行タイミングを、予め計測したそれぞれの遅
れ時間だけ各々補正して(早めて)実供給開始命令およ
び実供給停止命令として実行することにより、処理プロ
グラムの供給開始命令および供給停止命令が補正される
前に実行されるはずであった時点は、処理液供給手段を
介して処理液が実際に吐出される時点および処理液供給
手段から吐出されている処理液が非吐出の状態になる時
点となる。したがって、処理プログラムに含まれる供給
開始命令および供給停止命令が実行される時点を、従来
例で説明したような手動による遅れ時間補正のように煩
雑な作業を行なって調節することなく、所望するままの
各命令のタイミングで処理プログラムを作成することが
でき、そのタイミングで正確に処理液の供給/停止を行
なうことができる。
【0028】また、請求項2に記載の発明の作用は次の
とおりである。測定制御手段は、制御手段が処理プログ
ラムを繰り返し実行して複数枚の基板を順次に処理(以
下、製品基板処理と称する)する場合には、各基板の処
理時に開始遅れ時間と停止遅れ時間とを計測して、遅れ
時間記憶手段に新たな開始遅れ時間および新たな停止遅
れ時間として記憶する。すなわち、予め記憶している両
遅れ時間に基づき補正した(実)供給開始命令および
(実)供給停止命令の実行タイミングから、実際に処理
液が吐出される時点および処理液が遮断される時点の両
遅れ時間を再び計測して新たな両遅れ時間として記憶し
ておく。例えば、制御手段が第1枚目の基板を処理する
際には、測定制御手段により予め計測されて遅れ時間記
憶手段に記憶されている両遅れ時間に基づいて、その供
給開始命令の実行タイミングを補正して実供給開始命令
として実行し、その供給停止命令の実行タイミングを補
正して実供給停止命令として実行する。そして、この第
1枚目の基板の処理の際に、測定制御手段により実供給
開始命令からの開始遅れ時間と実供給停止命令からの停
止遅れ時間とを計測して新たな両遅れ時間として記憶し
ておく。
【0029】制御手段が次の基板を処理する際には、遅
れ時間記憶手段に記憶されている両遅れ時間と新たな両
遅れ時間とに基づいて、供給開始命令および供給停止命
令の実行タイミングを補正する。例えば、制御手段が第
1枚目の基板に続けて第2枚目の基板を処理する際に
は、予め計測されて記憶されている両遅れ時間と、第1
枚目の処理の際に計測されて記憶されている新たな両遅
れ時間とに基づいて、その供給開始命令および供給停止
命令の実行タイミングを補正して実供給開始命令および
実供給停止命令として実行する。予め記憶されている両
遅れ時間は、処理液供給手段の吐出機構に起因するもの
であって時間変動や日間変動を伴うので、その計測から
製品基板処理までに時間が空くと変動してしまう恐れが
ある。その変動に起因する遅れ時間は、直前の基板の処
理中に計測した新たな両遅れ時間に相当するものである
ので、新たな両遅れ時間と予め記憶されている遅れ時間
とによって両命令の実行タイミングを補正することによ
りその変動を吸収することができる。したがって、時間
変動や日間変動に起因する処理液の供給/停止タイミン
グのずれをも正確に補正することができる。
【0030】また、請求項3に記載の発明の作用は次の
とおりである。基板表面に吐出された処理液が拡がる際
の挙動を撮影手段により撮影し、この撮影された画像を
静止画像として画像取出手段によって取り出す。取り出
された静止画像は表示手段に表示されるので、この静止
画像を観察することによって、基板の回転に伴って中心
部から周縁部に向かって拡がってゆく処理液の、ある時
点での状態、すなわち、挙動を知ることができる。した
がって、処理プログラムの時間との対応付けが容易にで
きて、補正された処理プログラムにより適切に基板が処
理されているか否かを容易に確認することができる。
【0031】また、請求項4に記載の発明の作用は次の
とおりである。制御手段は、処理液の供給開始命令やそ
の供給停止命令を含む処理プログラムを実行するととも
に、所定のタイミングでトリガ信号を出力する。撮影手
段はそのトリガ信号が出力されたときのみ基板表面を撮
影するので、その時点での基板表面の静止画像が表示手
段に表示されることになる。この静止画像を観察するこ
とによって、その時点における基板表面の処理液の状態
を知ることができる。したがって、トリガ信号の出力タ
イミングを処理プログラムにおける重要な時点に設定し
ておくことにより、処理プログラムの時間との対応付け
が容易にできて、その静止画像を見るだけで容易に処理
プログラムによる処理の適不適を判断することができ
る。
【0032】また、請求項5に記載の発明の作用は次の
とおりである。基板の回転数が低い回転数から高い回転
数に上昇される時点は、基板表面に吐出された処理液が
基板の周縁部に向かって拡げられる重要なタイミングで
あるので、この時点の基板表面を撮影することにより、
周縁部に向かって拡げられる処処理液の挙動を知ること
ができて、処理プログラムによる処理が適切に行われて
いるか否かを容易に判断することができる。
【0033】また、請求項6に記載の発明の作用は次の
とおりである。まず、測定制御手段により、予め以下の
ようにして処理液の供給に係る遅れ時間が計測される。
遅れ時間計測手段は、制御手段により処理プログラムに
含まれる供給開始命令が実行された時点から計測を開始
し、処理液供給手段から供給される処理液が基板に到達
した状態であることが、到達検出手段によって検出され
るまでの時間(開始遅れ時間)を計測する。この計測さ
れた開始遅れ時間は、遅れ時間記憶手段に記憶される。
この開始遅れ時間は、処理液を基板に供給したいと意図
する時点からのズレ(遅れ)であり、処理液供給手段の
吐出機構の動作速度などに起因して変動を生じるもので
ある。さらに、遅れ時間計測手段は、制御手段により処
理プログラムに含まれる供給停止命令が実行された時点
から計測を開始し、処理液供給手段から吐出されている
処理液が基板に非到達、つまり、処理液供給手段から供
給されている処理液が停止され、処理液供給手段の先端
部から基板面への供給が完全に遮断されるまでの時間
(停止遅れ時間)を計測する。この停止遅れ時間は、前
記開始遅れ時間と同様に、遅れ時間記憶手段に記憶され
る。この遅れ停止時間は、処理液の基板への供給を遮断
したい時点からのズレ(遅れ)であり、開始遅れ時間と
同様の原因により変動を生じるものである。
【0034】次に、制御手段が処理プログラムを実行し
て基板に対して処理液を供給する場合には、次のように
して処理が行なわれる。すなわち、制御手段は、処理プ
ログラムに基づいて基板に対して処理液を供給する際
に、予め計測されて遅れ時間記憶手段に記憶されている
両遅れ時間(処理液の供給開始命令を実行してから実際
に基板に処理液が到達するまでのズレに相当する開始遅
れ時間と、処理液の供給停止命令を実行してから実際に
基板への処理液の供給が遮断されるまでのズレに相当す
る停止遅れ時間)に基づいて、実際に実行する供給開始
命令(実供給開始命令)と供給停止命令(実供給停止命
令)の実行タイミングを補正して(早めて)実行する。
つまり、制御手段が処理プログラムに含まれる各命令を
逐次実行してゆく前に、処理プログラムの供給開始命令
を実行する時点は判っているので、この供給開始命令を
実行する際に、開始遅れ時間だけ供給開始命令の実行タ
イミングを補正して実供給開始命令として早く実行す
る。同様に、供給停止命令を実行する際にも、遅れ時間
記憶手段に記憶されている停止遅れ時間だけ供給停止命
令の実行タイミングを補正して実供給停止命令として早
く実行するようにする。
【0035】このようにして供給開始命令および供給停
止命令の実行タイミングを、予め計測したそれぞれの遅
れ時間だけ各々補正して(早めて)実供給開始命令およ
び実供給停止命令として実行することにより、処理プロ
グラムの供給開始命令および供給停止命令が補正される
前に実行されるはずであった時点は、処理液供給手段を
介して供給された処理液が実際に基板表面に到達する時
点および処理液供給手段からの処理液が基板表面から実
際に完全に遮断される時点となる。したがって、処理プ
ログラムに含まれる供給開始命令および供給停止命令が
実行される時点を、従来例で説明したような手動による
遅れ時間補正のように煩雑な作業を行なって調節するこ
となく、所望するままの各命令のタイミングで処理プロ
グラムを作成することができ、そのタイミングで正確に
処理液の供給/停止を行なうことができる。また、一般
的に、処理液供給手段と基板表面との間にはある程度の
間隔が空けられているので、厳密には命令の実行時点か
ら処理液が基板表面に到達/非到達となるにはこの間隔
に起因する遅れも存在することになるが、到達検出手段
により基板表面への処理液の到達/非到達を検出するこ
とで、その間隔に起因する遅れをも含めて上記両遅れ時
間を計測することができるので、より正確にタイミング
を補正することができる。
【0036】また、請求項7に記載の発明の作用は次の
とおりである。測定制御手段は、制御手段が処理プログ
ラムを繰り返し実行して複数枚の基板を順次に処理(以
下、製品基板処理と称する)する場合には、各基板の処
理時に開始遅れ時間と停止遅れ時間とを計測して、遅れ
時間記憶手段に新たな開始遅れ時間および新たな停止遅
れ時間として記憶する。すなわち、予め記憶している両
遅れ時間に基づき補正した(実)供給開始命令および
(実)供給停止命令の実行タイミングから、実際に処理
液が供給される時点および処理液が遮断される時点の両
遅れ時間を再び計測して新たな両遅れ時間として記憶し
ておく。例えば、制御手段が第1枚目の基板を処理する
際には、測定制御手段により予め計測されて遅れ時間記
憶手段に記憶されている両遅れ時間に基づいて、その供
給開始命令の実行タイミングを補正して実供給開始命令
として実行し、その供給停止命令の実行タイミングを補
正して実供給停止命令として実行する。そして、この第
1枚目の基板の処理の際に、測定制御手段により実供給
開始命令からの開始遅れ時間と実供給停止命令からの停
止遅れ時間とを計測して新たな両遅れ時間として記憶し
ておく。
【0037】制御手段が次の基板を処理する際には、遅
れ時間記憶手段に記憶されている両遅れ時間と新たな両
遅れ時間とに基づいて、供給開始命令および供給停止命
令の実行タイミングを補正する。例えば、制御手段が第
1枚目の基板に続けて第2枚目の基板を処理する際に
は、予め計測されて記憶されている両遅れ時間と、第1
枚目の処理の際に計測されて記憶されている新たな両遅
れ時間とに基づいて、その供給開始命令および供給停止
命令の実行タイミングを補正して実供給開始命令および
実供給停止命令として実行する。予め記憶されている両
遅れ時間は、処理液供給手段の吐出機構に起因するもの
であって時間変動や日間変動を伴うので、その計測から
製品基板処理までに時間が空くと変動してしまう恐れが
ある。その変動に起因する遅れ時間は、直前の基板の処
理中に計測した新たな両遅れ時間に相当するものである
ので、新たな両遅れ時間と予め記憶されている遅れ時間
とによって両命令の実行タイミングを補正することによ
りその変動を吸収することができる。したがって、時間
変動や日間変動に起因する処理液の供給/停止タイミン
グのずれをも正確に補正することができる。
【0038】また、請求項8に記載の発明の作用は、上
記請求項3に記載の発明の作用と同一である。
【0039】また、請求項9に記載の発明の作用は、上
記請求項4に記載の発明の作用と同一である。
【0040】また、請求項10に記載の発明の作用は、
上記請求項5に記載の発明の作用と同一である。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。 <第1実施例>(請求項1〜5に係る発明の実施例) 図1は、本発明に係る処理液供給装置の一例である回転
式基板塗布装置(スピンコータとも呼ばれる)の概略構
成を示すブロック図および縦断面図である。なお、この
例では処理基板として半導体ウエハを例に採って説明す
るが、以下の説明においてはこの半導体ウエハを基板と
称することにする。
【0042】図中、符号1は吸引式スピンチャックであ
り、基板Wをほぼ水平姿勢で吸着保持するものである。
この吸引式スピンチャック1は、回転軸2を介して電動
モータ3によって回転駆動され、この回転により、吸引
式スピンチャック1に吸着保持された基板Wは、ほぼ水
平姿勢で回転中心P回りに回転される。なお、電動モー
タ3の回転制御は後述する制御部20により行なわれ
る。
【0043】吸引式スピンチャック1の周囲には、処理
液の一例であるフォトレジスト液や基板Wの裏面を洗浄
する洗浄液などの飛散を防止するための飛散防止カップ
4aが配設されている。また、この飛散防止カップ4a
の上部開口には、ダウンフローを取り込むための複数個
の開口を上部に形成された上部蓋部材4bが、この装置
のフレームに固定されて位置固定の状態で配設されてい
る。また、図示しない搬送機構が、未処理の基板Wを吸
引式スピンチャック1に載置、または、吸引式スピンチ
ャック1から処理済みの基板Wを受け取る際には、図示
しない昇降機構が飛散防止カップ4aのみを下降させる
ことによって、飛散防止カップ4aと上部蓋部材4bと
を分離し、吸引式スピンチャック1を飛散防止カップ4
aの上部開口から上方に突出させる。なお、飛散防止カ
ップ4aを位置固定とし、図示しない昇降機構により、
上部蓋部材4bと回転軸2とを飛散防止カップ4aに対
して上昇させるような構成としてもよい。
【0044】飛散防止カップ4aの外側には、搬入され
た基板W上の回転中心Pの上方に相当する供給位置と基
板W上から周囲に離れた待機位置との間で移動可能に構
成された処理液供給ノズル5が設けられている。この処
理液供給ノズル5の、下方に向けられた先端部分には、
吐出検出センサ6が取り付けられている。吐出検出セン
サ6は、図2に示すように、処理液供給ノズル5の先端
部分に取り付け部材6aを介して取り付けられた投光器
6bと受光器6cとによって構成されている。それぞれ
の投光部および受光部は処理液供給ノズル5を中心に対
向して設けられており、投光器6bから照射された赤外
波長領域の照射光は赤外波長領域付近に感度を有する受
光素子を内蔵した受光器6cに入射される。この例で
は、吐出検出センサ6の検出信号は入光時オンとなるよ
うに設定されているので、処理液供給ノズル5の吐出孔
5aからフォトレジスト液が吐出された時点において、
その検出信号がオフとなり、処理液供給ノズル5の吐出
孔5aからのフォトレジスト液の吐出が停止された状態
において、その検出信号がオンとなる。なお、この吐出
検出センサ6は、本発明における吐出検出手段に相当す
るものである。
【0045】処理液供給ノズル5は、ノズル移動機構1
0によって、上記の供給位置と待機位置とにわたって移
動されるが、その供給位置は、図2に示した処理液供給
ノズル5の吐出孔5aが、基板Wの表面から距離Lだけ
離れた位置である。この距離Lは、例えば4mm程度で
あり、フォトレジスト液の粘度や基板Wのサイズ、その
表面状態により基板W表面に滴下されたフォトレジスト
液がその表面全体にわたって拡げられる際にムラが発生
しないような距離に調整されていることが好ましい。
【0046】また、飛散防止カップ4a内であって、基
板Wの下方の回転中心P側には、フォトレジスト液が飛
散して霧状のミストとなって基板W裏面に付着したり、
基板W表面の周縁部から裏面に回り込んだ不要なフォト
レジスト液を除去するために、洗浄液を裏面に向けて噴
出させるバックリンスノズル11が設けられている。こ
のバックリンスノズル11からの洗浄液の噴出は、後述
する制御部20により制御されるようになっている。
【0047】処理液供給ノズル5には、供給管12が接
続されており、この供給管12と、サックバックバルブ
13と、ベローズポンプ14と、逆止弁15とを介して
フォトレジスト液を貯留している処理液タンク16に連
通接続されている。サックバックバルブ13は、クリー
ンルーム内に導入されているユーティリティの1つであ
る加圧空気源により加圧空気を送り込まれることにより
動作され、この動作により処理液供給ノズル5の先端内
部に貯留しているフォトレジスト液を僅かに引き戻し
て、いわゆるぼた落ちを防止したり、吐出孔5aから露
出しているフォトレジスト液の固化を防止するものであ
る。サックバックバルブ13は、送り込まれた加圧空気
を排出されることにより非動作、つまり、処理液供給ノ
ズル5内のフォトレジスト液の引き戻しを解除する。こ
のサックバックバルブ13の動作/非動作は、制御部2
0からの電気信号に応じて行なわれるようになってい
る。なお、サックバックバルブ13の動作/非動作は、
その引き戻し圧力などが調整可能になっている。したが
って、その調整度合いや加圧空気源の圧力により、電気
信号を入力されてからフォトレジスト液の引き戻し動作
や解除動作となる動作速度が変動するものである。
【0048】ベローズポンプ14は、複動式エアシリン
ダ17に連動して動作し、処理液タンク16内のフォト
レジスト液を供給管12に送り込む。この送り込み動作
により生じるフォトレジスト液の処理液タンク16内へ
の逆流を防止するのが、逆止弁15である。複動式エア
シリンダ17は、速度制御弁18を介して加圧空気源に
よって動作するものであり、ピストン17aにより仕切
られた2つの空間に速度制御弁18a,18bを介して
それぞれ加圧空気が送り込まれたり排出されたりするこ
とにより動作する。速度制御弁18は、手動による調整
によって、加圧空気源からの加圧空気導入速度や複動式
エアシリンダ17からの加圧空気排出速度が調整される
ようになっており、この調整度合いや加圧空気源の圧力
により、複動式エアシリンダ17の動作速度が調整さ
れ、その結果、ベローズポンプ14の動作、すなわち、
処理液供給ノズル5からフォトレジスト液が供給/停止
されるまでの速度が調整される。なお、処理液供給ノズ
ル5と、供給管12と、ベローズポンプ14と、逆止弁
15と、処理液タンク16と、複動式エアシリンダ17
と、速度制御弁18とが、本発明における処理液供給手
段に相当するものである。
【0049】速度制御弁18は、制御部20からの電気
信号により加圧空気源からの加圧空気を複動式エアシリ
ンダ17に送り込む動作状態とされ、同様に複動式エア
シリンダ17から加圧空気を排出する非動作状態とされ
る。制御部20は、図示しないクロックやタイマ、RA
Mを内蔵しており、RAMには予め作成された処理プロ
グラムなどが記憶されており、この処理プログラムはク
ロックやタイマを基準にして実行されるようになってい
る。遅れ時間記憶部21は、処理プログラムの供給開始
命令(フォトレジスト液を処理液供給ノズル5から基板
Wに供給開始する命令)が制御部20により実行されて
から、実際に処理液供給ノズル5の吐出孔5aからフォ
トレジスト液が吐出された時点までのズレ(遅れ)を開
始遅れ時間として記憶し、供給停止命令(処理液供給ノ
ズル5から基板Wに供給されているフォトレジスト液を
停止する命令)が制御部20により実行されてから、処
理液供給ノズル5から基板W表面に供給されているフォ
トレジスト液がノズルから遮断された時点までのズレ
(遅れ)を停止遅れ時間として記憶するものである。こ
れらの両遅れ時間は、制御部20が供給開始命令または
供給停止命令を実行してから、吐出検出センサ6の検出
信号が変化するまでの時間として内蔵タイマにより計測
される。なお、制御部20は本発明における遅れ時間計
測手段、測定制御手段、制御手段に相当するものであ
り、遅れ時間記憶部21は遅れ時間記憶手段に相当する
ものである。
【0050】上部蓋部材4bの上部内周面には、その左
側にCCDカメラ30が、その右側にストロボ40が配
設されている。CCDカメラ30は、固体撮像素子であ
るCCDと、電子シャッターと、レンズとから構成され
ており、その撮影視野が、処理液供給ノズル5の吐出孔
5aと基板W表面との間隙を含む基板Wの回転中心付
近、すなわち、フォトレジスト液が処理液供給ノズル5
から吐出されて基板Wに到達する位置を含む領域となる
ように設定されている。なお、図1では、処理液供給ノ
ズル5の水平方向に伸びた部分によって、基板Wの回転
中心付近が遮られているように見えるが、CCDカメラ
30と処理液供給ノズル5とは平面視で横方向にずらし
た状態で配設されているので、上記間隙を含む回転中心
付近を撮影できるようになっている。また、ストロボ4
0は、フォトレジスト液が感光しないように装置自体が
暗室内に設置されているので、基板Wを撮影する際の照
明として用いるためのものである。ストロボ40は、例
えば、キセノンランプと、500nm以上の波長を透過
するバンドパスフィルタBPFとを組み合わせて構成さ
れている。これらのCCDカメラ30およびストロボ4
0は、確認部50に接続されている。また、ストロボ4
0としては、キセノンランプに代えて、赤外光付近に分
光感度を有する高輝度赤外発光ダイオードまたは赤外発
光ダイオードアレイを採用してもよい。この場合には、
バンドパスフィルタBPFはなくてもよい。また、スト
ロボ40としては、供給するフォトレジスト液の分光感
度に応じて適宜に選択すればよい。
【0051】図3を参照して確認部50について説明す
る。ストロボ40は、ストロボ電源51から所要の電力
を供給されて連続的に点灯されている。CCDカメラ3
0は、その動作制御、例えば、撮影タイミングを決定す
る電子シャッターの動作制御がカメラ制御部52によっ
て制御される。カメラ制御部52への撮影開始指示は、
制御部20が処理プログラムに含まれるトリガ信号出力
命令を実行した時点で、制御部20からI/O制御部5
3へトリガ信号が出力されることによって行われる。ト
リガ信号が出力された場合には、その時点でCCDカメ
ラ30を介して基板表面の撮影を行う。CCDカメラ3
0を介して撮影された、トリガ信号に基づく基板表面の
画像信号は、カメラ制御部52およびI/O制御部53
を介して画像処理部54に伝送され、静止画像として画
像メモリ55に格納される。なお、上記ストロボ電源5
1は、連続点灯でなく、CCDカメラ30による基板表
面の撮影時を含む適宜の範囲においてのみストロボ40
に電源を供給するようにしてもよい。また、上述したC
CDカメラ30の撮影視野を、上記の画像処理に係る処
理速度を勘案して設定することが好ましい。
【0052】そして、画像処理部54は、画像メモリ5
5内の静止画像をI/O制御部53を介してモニタ59
に出力する。このモニタ59に表示された静止画像、す
なわち、トリガ信号が出力された時点のフォトレジスト
液の挙動を見て、オペレータは処理が正常になされてい
るか否かを判断する。もしその静止画像が適切でない場
合には、各部の動作タイミングがずれているので装置の
動作をオペレータが手動で停止させればよい。これによ
り適切でない処理が以後の全ての基板に対して継続して
施されることを未然に防止することができる。
【0053】<計測処理>次に図4に示すフローチャー
トおよび図5に示すタイムチャートを参照して、開始遅
れ時間と停止遅れ時間の両遅れ時間の計測処理について
説明する。
【0054】なお、この計測処理は、例えば、製品基板
とは異なるダミー基板を用いて行なわれるものであり、
製品基板処理に先立って予め行なわれるものである。ま
た、この計測処理は、サックバックバルブ13や速度制
御弁18の調整度合いなどにより変動する両遅れ時間を
計測するものであるので、装置を起動する度に実施した
り装置の使用時間を管理して定期的に実施、あるいは、
それらを調整し直す度に実施するようにするのが好まし
い。
【0055】また、基板W(ダミー基板)は、既に図示
しない基板搬送機構により吸引式スピンチャック1に載
置されて吸着保持されているものとする。さらに、処理
液供給ノズル5は既にノズル移動機構10により供給位
置に移動されて、その吐出孔5aが基板Wのほぼ回転中
心Pの上方に距離L(図2を参照)をおいて位置してい
るものとする。なお、上記ダミー基板は、フォトレジス
ト液が拡がる際の挙動が後に処理する製品基板と同一と
なるように、製品基板と同一の表面状態のものとするの
が好ましい。
【0056】ステップS1では、基板を所定の回転数で
回転駆動する。具体的には、図5(計測処理プログラム
に含まれる回転開始命令を制御部20が実行した時点を
時間原点としている)に示すように、制御部20により
回転開始命令が実行されると、その命令にしたがって、
時間t1 において所定の回転数R1(例えば、1,00
0rpm)に到達するような加速度で電動モータ3の回
転が開始される。
【0057】基板Wの回転数が所定の回転数R1に到達
して定常状態となる時点t1 から所定の時間間隔をおい
て、制御部20はフォトレジスト液の供給開始命令を実
行するとともに、内蔵タイマをリセットする(ステップ
S2)。これにより供給開始命令の実行から、実際に処
理液供給ノズル5の吐出孔5aからフォトレジスト液が
吐出されるまでの時間(開始遅れ時間TDS)を計測する
ための準備をする。
【0058】上記の供給開始命令を制御部20が実行す
ると、次のようにしてフォトレジスト液が処理液供給ノ
ズル5の吐出孔5aから吐出される。まず、サックバッ
クバルブ13が非動作状態とされて処理液供給ノズル5
内の吸引が解除されるとともに、速度制御弁18の一方
18aが非動作状態とされて、他方18bが動作状態と
される。これにより複動式エアシリンダ17が動作状態
とされ、これに連動してベローズポンプ14が動作し
て、処理液タンク16内からある一定量のフォトレジス
ト液が供給管12に送り込まれる。この一連の動作によ
り、処理液供給ノズル5の吐出孔5aからフォトレジス
ト液が吐出され始め、速度制御弁18の一方18aおよ
び他方18bの状態(非動作/動作)を1回毎交互に切
り換えて行なうことにより、エアシリンダ17のピスト
ン17aが上昇/下降してベローズポンプ14を1回毎
駆動し、所定量のフォトレジスト液が処理液供給ノズル
5から吐出される。吐出孔5aから吐出され始めたフォ
トレジスト液の先端部分が投光器6bからの照射光を遮
断し、その照射光が受光器cに入射されなくなるので、
吐出検出センサ6の検出信号はオフとなる。このとき、
制御部20は内蔵タイマを停止し、その時間を開始遅れ
時間TDSとして遅れ時間記憶部21に記憶する(ステッ
プS3)。この開始遅れ時間TDSは、上述したような一
連の動作により生じる供給開始命令からのズレを示す。
【0059】そして、計測処理プログラムに基づき、上
記の供給開始命令の実行から所定時間が経過した後、制
御部20はフォトレジスト液の供給停止命令を実行する
とともに、内蔵タイマをリセットする(ステップS
4)。これにより供給停止命令の実行時点TE から、処
理液供給ノズル5の吐出孔5aから吐出されているフォ
トレジスト液が完全に遮断されるまでの時間(停止遅れ
時間TDE)を計測するための準備をする。
【0060】この供給停止命令が実行されると、次のよ
うにしてフォトレジスト液の吐出が停止される。まず、
上述したような2つの速度制御弁18a,18bの動作
/非動作状態を切り換えて交互に行なう動作を停止する
ことにより、複動式エアシリンダ17が非動作状態とな
ってベローズポンプ14によるフォトレジスト液の供給
が停止されるとともに、サックバックバルブ13を動作
状態にして処理液供給ノズル5内部のフォトレジスト液
を僅かに先端部分から引き戻す。この動作により、処理
液タンク16から供給管12および処理液供給ノズル5
を通るフォトレジスト液の供給は停止されるが、吐出孔
5aから基板W表面までの距離L内にあるフォトレジス
ト液は基板W表面に向かって落下する。この落下が終了
(基板W表面へのフォトレジスト液の供給が遮断)する
と、投光器6bからの照射光は受光器6cに再び入射さ
れるようになり、吐出検出センサ6の検出信号はオンに
なる。このとき、制御部20は内蔵タイマを停止し、そ
の時間を停止遅れ時間TDEとして遅れ時間記憶部21に
記憶する(ステップS5)。この停止遅れ時間TDEは、
上述したような一連の動作により生じる供給停止命令の
実行時点TE からのズレを示すものである。
【0061】供給停止命令の実行時点TE から所定時間
後の時点t2 において、回転停止命令が制御部20によ
り実行されることにより電動モータ3の回転が停止され
る(ステップS6)。
【0062】このような計測処理プログラムの実行によ
り、遅れ時間記憶部21には、上述したようにして計測
された開始遅れ時間TDSと停止遅れ時間TDEとが記憶さ
れる。
【0063】<製品基板処理>次に、上述した計測処理
が実行された後に、複数枚の製品基板を順次に処理する
製品基板処理を行なう場合について、図6に示すタイム
チャートを参照して説明する。
【0064】この処理プログラム(スピンコートプログ
ラム)は、回転開始命令により、時間t1 において基板
Wが所定の回転数R1(例えば、1,000rpm)に
達するような加速度により回転駆動され、その回転数R
1で安定した後の時間TS において供給開始命令が実行
されてフォトレジスト液が所定流量で吐出開始され、時
間TE において供給停止命令が実行されてフォトレジス
ト液の吐出が停止され、時間t2 において回転上昇命令
が実行されることにより、時間t3 の時点で基板Wが回
転数R2(例えば、3,000rpm)となるように加
速され、時間t4 において回転停止命令が実行されて時
間t5 には塗布処理が終了するように作成されているも
のである。なお、上記の処理中において、基板Wの周縁
部からフォトレジスト液が飛散して霧状のミストとなっ
て基板W裏面に付着したり、基板Wの周縁部からその裏
面に回り込んで付着したフォトレジスト液を除去するた
めに、図1に示したバックリンスノズル11から洗浄液
を噴出させるように命令を付加するのが好ましい。
【0065】また、上述した処理プログラムには、上記
2 の時点において回転上昇命令を実行するとともに、
確認部50に対して基板W表面を撮影するように指示す
るトリガ信号出力命令を実行するように命令が付加され
ている。
【0066】この処理プログラムを実行するに際して、
制御部20は上記各命令のうち供給開始命令と供給停止
命令の実行タイミングを、遅れ時間記憶部21に記憶さ
れている両遅れ時間TDS,TDEだけ補正して実行する。
具体的には、制御部20が処理プログラムを実行する前
に、予め供給開始命令と供給停止命令の実行時点ts
E は判っているので、これらの実行タイミングを、対
応するそれぞれの遅れ時間だけ早めて実行するようにす
る。なお、図中、このようにして実行タイミングが補正
されて実際に実行される命令には、その命令の前に
『実』を付加している。命令の前に『実』が付加されて
いない供給開始命令および供給停止命令は、作成された
処理プログラムに記載されている命令であり、実際には
制御部20によって実行されることはないものである。
【0067】このようにして制御部20により実際に実
行される(実)供給開始命令および(実)供給停止命令
のタイミングが、両遅れ時間TDS,TDEだけ早めて実行
されることにより、実行タイミングから両遅れ時間
DS,TDEだけ遅れた時点ts ,tE において、吐出検
出センサ6の検出信号がオフ,オンとなる。すなわち、
処理プログラムにおいて記載した所望するフォトレジス
ト液の供給開始時点(供給開始命令を実行するはずであ
った時点)および供給停止時点(供給停止命令を実行す
るはずであった時点)において、それぞれ処理液供給ノ
ズル5の吐出孔5aからフォトレジスト液が吐出され、
処理液供給ノズル5の吐出孔5aからフォトレジスト液
の吐出が遮断される。したがって、サックバックバルブ
13および速度制御弁18の調整度合いなどに起因する
供給開始/停止遅れ(ズレ)を予め加味して処理プログ
ラムを作成するような煩雑な手間(従来例に係る手動に
よる遅れ時間補正)がなく、しかも、処理プログラムの
供給開始命令および供給停止命令を所望するタイミング
で記載作成すればよいので、処理プログラムの作成が容
易にできる。また、その処理プログラムによる処理は、
測定した両遅れ時間に基づいてフォトレジスト液の供給
/停止タイミングが自動的に補正されるので、フォトレ
ジスト液の供給開始/停止が正確に行なわれる。また、
供給停止のタイミングを正確に行なうことできるので、
基板Wに対して無駄に供給されるフォトレジスト液をほ
ぼ無くすことができ、省資源化を図ることができるとと
もに、製品基板処理のように複数枚の基板を順次に処理
してゆくような場合には処理コストを大幅に削減するこ
とができる。
【0068】また、制御部20は、t2 時点で回転上昇
命令を実行するとともに、トリガ信号出力命令を実行す
る。この命令を実行することにより、制御部20は確認
部50に対してトリガ信号を出力する。トリガ信号を入
力された確認部50は、図7のフローチャートに示すよ
うに動作する。
【0069】ステップT1では、I/O制御部53がカ
メラ制御部52を介してCCDカメラ52により基板W
表面を撮影する。CCDカメラ30からの画像信号は、
カメラ制御部52およびI/O制御部53を介して画像
処理部54に伝送される。電送された画像は、静止画像
として画像メモリ55に格納される(ステップT2)。
この画像メモリ55に格納される静止画像は、上記のよ
うにしてトリガ信号に基づく画像のみであるので、画像
メモリ55の記憶容量としては少なくとも上記画像を記
憶できるだけあればよい。画像処理部54は、静止画像
を格納するとともに、その静止画像を取り出してI/O
制御部53を介してモニタ59に出力する(ステップT
3)。
【0070】この静止画像は、上記のタイミングで撮影
された基板W表面の画像となっているので、装置のオペ
レータがフォトレジスト液の拡がり具合などを確認する
ことにより、その時点におけるフォトレジスト液の挙動
を知ることができる。したがって、上記のようにして補
正されたタイミングで基板Wに対して処理が適切に施さ
れているか否かを容易に判断することができる。もし仮
に、モニタ59に表示されている静止画像を観察した結
果、フォトレジスト液の挙動に異常が見つかった場合に
は、装置のオペレータが手動で即座に装置を停止させる
ことにより、順次に処理される基板に不適切な処理が継
続して施されることを未然に防止することができる。そ
して、上述した<計測処理>を再び行って、上記の両遅
れ時間TDS,TDEを測定し直し、上記<製品基板処理>
に戻るようにすればよい。
【0071】このように上記の静止画像はトリガ信号に
基づく画像であるので、従来例のように高速度ビデオカ
メラによって撮影した画像をスロー再生して動画像を確
認するのに比較して、画像と処理プログラムとの時間の
対応付けが容易にできる。したがって、その静止画像を
観察することによって、処理プログラムにより処理が適
切に施されているか否かを容易に判断することができ
る。また、複数枚の製品基板を順次に処理してゆく際
に、各々の製品基板に対して処理が適切に施されている
か否かを確認することは従来例に係る手法では実質的に
困難であるが、上記実施例のようにトリガ信号に基づき
基板W表面を撮影することにより、このような複数枚の
製品基板の各々に対する処理の適不適をも確認すること
ができる。
【0072】なお、上述した計測処理は、装置を起動す
る度や、定期的に、または両遅れ時間TDS,TDEの変動
に起因するサックバックバルブ13や速度制御弁18を
調整し直した場合などに実施し、その後に製品基板処理
を行なうわけであるが、その計測処理を行なった時点か
ら時間が経過するにつれて、計測した両遅れ時間TDS
DEからさらにズレが生じる場合がある。このズレは、
サックバックバルブ13や速度制御弁18に供給される
〔ユーティリティの1つである〕加圧空気源がクリーン
ルーム内に導入されているものであって、熱処理装置や
露光装置などの他の装置によっても利用されているもの
であるので、その利用状況によって圧力に時間変動や日
間変動を生じるためである。そこで、このようなユーテ
ィリティの時間変動や日間変動に起因して遅れ時間に変
動が生じる恐れがある場合には、以下のようにすればよ
い。
【0073】すなわち、上記の計測処理を行なった後、
製品基板処理を実施しつつ、同様の計測処理を基板ごと
に行なって、第1枚目の基板を処理する際には、計測処
理時に計測された両遅れ時間TDS,TDEにより実行タイ
ミングを補正して処理を行なうとともに、このときに両
遅れ時間を再度計測しておき、第2枚目の基板を処理す
る際には、両遅れ時間TDS,TDEと第1枚目の基板の処
理中に計測された新たな両遅れ時間とに基づいて実行タ
イミングを補正するようにして、順次に基板を処理す
る。この場合の具体的な処理について、図8のタイムチ
ャートを参照して説明する。
【0074】なお、計測処理は上述したようにして実施
されて、開始遅れ時間TDSと停止遅れ時間TDEとが遅れ
時間記憶部21に既に記憶されているものとして説明す
る。また、図8においては、説明の都合上、図6に示す
処理プログラムのタイムチャートのうち、回転開始命令
から回転上昇命令よりも前の区間だけを示しているが、
その後に回転上昇命令およびトリガ信号出力命令などが
実行されて図6に示すように処理が施されるようになっ
ている。
【0075】まず、第1枚目の基板Wを処理する際に
は、上述したように実供給開始命令が、処理プログラム
に記載されている実行タイミングよりも開始遅れ時間T
DSだけ早めて実行される。同様に、実供給停止命令が処
理プログラムに記載されている実行タイミングよりも停
止遅れ時間TDEだけ早めて実行される。このとき、両遅
れ時間TDS,TDEに変動が無ければ、図8(a)中の、
処理プログラムにおける供給開始命令の実行タイミング
S において、吐出検出センサ6がオフ状態となるはず
である。しかし、変動があると、その開始遅れ時間TDS
よっては正確に補正することができず、その結果、例え
ば、時点tS よりも僅かに遅れた時点においてオフ状態
となる。そこで、制御部20は、実供給開始命令を実行
した時点TS においてタイマをリセットし、吐出検出セ
ンサ6がオフ状態となる時点でタイマを停止し、このと
きのタイマ値を新たな開始遅れ時間TDSN として遅れ時
間記憶部21に記憶する。同様にして、実供給停止命令
を実行した時点TE から吐出検出センサ6がオン状態と
なった時点までの時間を新たな停止遅れ時間TDEN とし
て遅れ時間記憶部21に記憶する。
【0076】そして、第2枚目の基板Wの処理の際に
は、遅れ時間記憶部21に記憶されている両遅れ時間T
DS,TDEと上記新たな両遅れ時間TDSN ,TDEN とに基
づいて、各命令の実行タイミングを補正する。この補正
の具体例について、図8(b)を参照して説明する。
【0077】第1枚目の基板Wの処理中に生じた新たな
両遅れ時間TDSN ,TDEN は、図8(a)から明らかな
ように、実供給開始命令および実供給停止命令の実行タ
イミングTS ,TE からのズレであり、計測処理におい
て測定された両遅れ時間TDS,TDEを含む遅れ時間であ
るので、実行タイミングを調整すべき時間は、新たな両
遅れ時間TDSN ,TDEN と両遅れ時間TDS,TDEとの差
分である。そこで、制御部20によりそれらの差分(T
DSN −TDSと、TDEN −TDE)を求めて、図8(b)に
示すように、これらの差分に応じて第2枚目の基板Wの
処理時において実供給開始命令および実供給停止命令の
実行タイミングを早め、前の基板での実行タイミング
(TS )よりも上記差分だけ早めた実行タイミングTS
および前の基板での実行タイミング(TE )よりも上記
差分だけ早めた実行タイミングTEで実行するようにす
る。したがって、新たな遅れ時間TDSN ,TDEN が計測
処理において計測された両遅れ時間TDS,TDEに等しい
場合、すなわち、変動が生じていない場合には、制御部
20による実行タイミングの補正は、差分が『0』とな
るので実質的には行なわれることがない。
【0078】上記の説明においては、両遅れ時間TDS
DEよりも長い新たな両遅れ時間TDSN ,TDEN が生じ
た場合を例にとって説明したが、次に、両遅れ時間
DS,TDEより短い新たな両遅れ時間TDSN ,TDEN
生じた場合ついて、図9のタイムチャートを参照して説
明する。
【0079】第1枚目の基板Wを処理する際には、実供
給開始命令および実供給停止命令の実行が〔処理プログ
ラムの実行タイミングより早められた〕TS ,TE の時
点で行なわれるとともに、このときに図9(a)に示す
ように、それらの時点から吐出検出センサ6により検出
された時点までの各々新たな両遅れ時間TDSN ,TDE N
が計測される。第1枚目の基板処理中に生じた、実行タ
イミングを調整すべき時間は、図9(a)から明らかな
ように、新たに生じた両遅れ時間TDSN ,TDE N と両遅
れ時間TDS,TDEとの差分(TDSN −TDSと、TDEN
DE)であって、両遅れ時間TDS,TDEの方が大きいの
で『負』の遅れ時間となる。つまり、実供給開始命令お
よび実供給停止命令の実行タイミングTS ,TE から両
遅れ時間TDS,TDEが経過するより前に(早く)フォト
レジスト液が吐出/遮断されたことになり、その分だけ
実行タイミングを『負の方向に早める』、すなわち、実
行タイミングを遅延させる必要があることを示す。
【0080】そこで、上述したように、制御部20によ
りそれらの差分(TDSN −TDSと、TDEN −TDE)を求
めて、これらの差分に応じて第2枚目の基板Wの処理時
において実供給開始命令および実供給停止命令の実行タ
イミングを『負の方向に』早め(つまり、遅延し)、図
9(b)に示すように、前の基板での実行タイミング
(TS )よりも上記差分だけ遅延した実行タイミングT
S および前の基板での実行タイミング(TE )よりも上
記差分だけ遅延した実行タイミングTE で実行するよう
にする。
【0081】このようにすることにより、ユーティリテ
ィの変動に起因して両遅れ時間に変動が生じたとして
も、その変動分がフィードバックされて吸収されること
になるので、上述した効果に加え、変動に起因する処理
への影響を最小限に抑制することができる。したがっ
て、各ロット間や各ロット内における処理の差異も抑制
することができ、長期間にわたって安定して処理を施す
ことができる。
【0082】なお、上記の説明では、両遅れ時間が共に
長くなった場合(図8)、両遅れ時間に共に短くなった
場合(図9)を例に採って説明したが、両遅れ時間の一
方が長く他方が短くなった場合も同様にして変動分を補
正することができる。
【0083】また、新たに補正するタイミングは、実供
給開始命令および実供給停止命令からのズレでなくと
も、例えば、処理プログラムに記載されている供給開始
命令および供給停止命令の実行タイミングtS ,tE
らの新たな両遅れ時間を計測して、両遅れ時間TDS,T
DEとに基づいて実行タイミングを補正するようにしても
よい。
【0084】また、上述した処理プログラムでは、回転
上昇命令の実行とともにトリガ信号出力命令を実行して
この時点における基板表面を撮影するようにしたが、こ
のトリガ信号出力命令の実行時点は、処理プログラムご
とに重要なタイミングに設定すればよい。例えば、図6
中において、実供給開始命令の実行時点TS から実供給
停止命令の実行時点TE までの範囲の適宜の時点や、回
転数R1から回転数R2に回転数が上昇される加速中の
範囲の適宜の時点である。
【0085】また、上記の説明においては、処理液供給
ノズル5の吐出孔5aと基板Wの表面との距離Lに起因
する遅れに関しては何ら考慮していないが、これは上記
供給に係る機構に起因する両遅れ時間に比較してその遅
れの影響が無視できるほど小さいからである。しかしな
がら、上記距離Lに起因する遅れ時間が無視できないよ
うな場合には、基板表面にフォトレジスト液が到達ある
いは基板表面からフォトレジスト液が遮断されたことを
検出して、計測された両遅れ時間を考慮して各命令の実
行を早めるようにしてもよい。
【0086】<第2実施例>(請求項6〜10に係る発
明の実施例) 図10は、第2実施例に係る回転式基板塗布装置(スピ
ンコータとも呼ばれる)の概略構成を示すブロック図お
よび縦断面図である。なお、図中、図1に示した第1実
施例装置と同じ構成部には同符号を付すことで詳細な説
明については省略する。
【0087】この第2実施例装置と上述した第1実施例
装置との差異は、フォトレジスト液の検出に係る構成で
ある。この装置では、処理液供給ノズル5の、下方に向
けられた先端部分には、到達検出センサ7が取り付けら
れている。到達検出センサ7は、図11に示すように、
処理液供給ノズル5の先端部分に取り付け部材7aを介
して取り付けられた投光器7bと受光器7cとによって
構成されている。それぞれの投光部および受光部は基板
W表面の基板回転中心Pに向けられており、投光器7b
から照射された赤外波長領域の照射光は基板W表面の回
転中心P付近で反射され、この反射光は赤外波長領域付
近に感度を有する受光素子を内蔵した受光器7cに入射
される。この例では、到達検出センサ7の検出信号は入
光時オンとなるように設定されているので、処理液供給
ノズル5の吐出孔5aからフォトレジスト液が吐出され
て、距離Lを経て基板Wの表面に到達した時点におい
て、その検出信号がオフとなり、処理液供給ノズル5の
吐出孔5aからのフォトレジスト液の供給が停止されて
基板W表面から完全に遮断された状態において、その検
出信号がオンとなる。なお、この到達検出センサ7は、
本発明における到達検出手段に相当するものである。
【0088】処理液供給ノズル5は、第1実施例装置と
同様にノズル移動機構10によって、供給位置と待機位
置とにわたって移動されるが、その供給位置は、図11
に示した処理液供給ノズル5の吐出孔5aが、基板Wの
表面から距離Lだけ離れた位置である。この距離Lは、
例えば4mm程度であり、上述した第1実施例装置と同
様に、フォトレジスト液の粘度や基板Wのサイズ、その
表面状態により基板W表面に滴下されたフォトレジスト
液がその表面全体にわたって拡げられる際にムラが発生
しないような距離に調整されていることが好ましい。
【0089】遅れ時間記憶部21は、処理プログラムの
供給開始命令が制御部20により実行されてから、処理
液供給ノズル5の吐出孔5aを通してフォトレジスト液
が供給されて、フォトレジスト液が実際に基板W表面に
『到達』した時点までのズレ(遅れ)を開始遅れ時間と
して記憶し、供給停止命令が制御部20により実行され
てから、処理液供給ノズル5を介して基板W表面に供給
されているフォトレジスト液が実際に遮断された時点ま
でのズレ(遅れ)を停止遅れ時間として記憶するもので
ある。これらの両遅れ時間は、制御部20が供給開始命
令または供給停止命令を実行してから、到達検出センサ
7の検出信号が変化するまでの時間として図示しない内
蔵タイマにより計測される。なお、制御部20は本発明
における遅れ時間計測手段、測定制御手段、制御手段に
相当するものであり、遅れ時間記憶部21は遅れ時間記
憶手段に相当するものである。
【0090】<計測処理>次に図12に示すフローチャ
ートおよび図13に示すタイムチャートを参照して、開
始遅れ時間と停止遅れ時間の両遅れ時間の計測処理につ
いて説明する。
【0091】なお、この計測処理は、上述した第1実施
例と同様に、例えば、製品基板とは異なるダミー基板を
用いて行なわれるものであり、製品基板処理に先立って
予め行なわれるものである。また、この計測処理は、サ
ックバックバルブ13や速度制御弁18の調整度合いな
どにより変動する両遅れ時間を計測するものであるの
で、装置を起動する度に実施したり装置の使用時間を管
理して定期的に実施、あるいは、それらを調整し直す度
に実施することが好ましい。
【0092】また、基板W(ダミー基板)は、既に図示
しない基板搬送機構により吸引式スピンチャック1に載
置されて吸着保持されているものとする。さらに、処理
液供給ノズル5は既にノズル移動機構10により供給位
置に移動されて、その吐出孔5aが基板Wのほぼ回転中
心Pの上方に距離L(図11を参照)をおいて位置して
いるものとする。
【0093】ステップU1では、基板を所定の回転数で
回転駆動する。具体的には、図13(計測処理プログラ
ムに含まれる回転開始命令を制御部20が実行した時点
を時間原点としている)に示すように、制御部20によ
り回転開始命令が実行されると、その命令にしたがっ
て、時間t1 において所定の回転数R1(例えば、1,
000rpm)に到達するような加速度で電動モータ3
の回転が開始される。
【0094】基板Wの回転数が所定の回転数R1に到達
して定常状態となる時点t1 から所定の時間間隔をおい
て、制御部20はフォトレジスト液の供給開始命令を実
行するとともに、内蔵タイマをリセットする(ステップ
U2)。これにより供給開始命令の実行から、基板Wの
表面にフォトレジスト液が実際に『到達』するまでの時
間(開始遅れ時間TDS)を計測するための準備をする。
【0095】上記の供給開始命令を制御部20が実行す
ると、次のようにしてフォトレジスト液が基板Wの表面
に供給される。まず、サックバックバルブ13が非動作
状態とされて処理液供給ノズル5内の吸引が解除される
とともに、速度制御弁18の一方18aが非動作状態と
されて、他方18bが動作状態とされる。これにより複
動式エアシリンダ17が動作状態とされ、これに連動し
てベローズポンプ14が動作して、処理液タンク16内
からある一定量のフォトレジスト液が供給管12に送り
込まれる。この一連の動作により、処理液供給ノズル5
の吐出孔5aを通してフォトレジスト液が基板Wの表面
に供給され始め、速度制御弁18の一方18aおよび他
方18bの状態(非動作/動作)を交互に1回毎切り換
えて行なうことにより、エアシリンダ17のピストン1
7aが上昇/下降してベローズポンプ14を1回毎駆動
し、所定量のフォトレジスト液が処理液供給ノズル5か
ら基板Wに供給される。吐出孔5aから供給され始めた
フォトレジスト液の先端部分が距離Lを経て基板W表面
に『到達』すると、投光器7bからの照射光はフォトレ
ジスト液によって遮断されて、その反射光が受光器7c
に照射されなくなるので、到達検出センサ7の検出信号
はオフとなる。このとき、制御部20は内蔵タイマを停
止し、その時間を開始遅れ時間TDSとして遅れ時間記憶
部21に記憶する(ステップU3)。この開始遅れ時間
DSは、上述したような一連の動作により生じる供給開
始命令からのズレを示す。
【0096】そして、計測処理プログラムに基づき、上
記の供給開始命令の実行から所定時間が経過した後、制
御部20はフォトレジスト液の供給停止命令を実行する
とともに、内蔵タイマをリセットする(ステップU
4)。これにより供給停止命令の実行時点TE から、処
理液供給ノズル5の吐出孔5aを介して基板W表面に供
給されているフォトレジスト液が完全に遮断されるまで
の時間(停止遅れ時間TDE)を計測するための準備をす
る。
【0097】この供給停止命令が実行されると、次のよ
うにしてフォトレジスト液の供給が停止される。まず、
上述したような2つの速度制御弁18a,18bの動作
/非動作状態を切り換えて交互に行なう動作を停止する
ことにより、複動式エアシリンダ17が非動作状態とな
ってベローズポンプ14によるフォトレジスト液の供給
が停止されるとともに、サックバックバルブ13を動作
状態にして処理液供給ノズル5内部のフォトレジスト液
を僅かに先端部分から引き戻す。この動作により、処理
液タンク16から供給管12および処理液供給ノズル5
を通るフォトレジスト液の供給は停止されるが、吐出孔
5aから基板W表面までの距離L内にあるフォトレジス
ト液は引き戻されることなく基板W表面に向かって落下
する。この落下が終了(基板W表面へのフォトレジスト
液の供給が遮断)すると、投光器7bからの照射光は基
板W表面やフォトレジスト液表面で反射されて受光器7
cに再び照射されるようになり、到達検出センサ7の検
出信号はオンになる。このとき、制御部20は内蔵タイ
マを停止し、その時間を停止遅れ時間TDEとして遅れ時
間記憶部21に記憶する(ステップU5)。この停止遅
れ時間TDEは、上述したような一連の動作により生じる
供給停止命令の実行時点TE からのズレを示すものであ
る。
【0098】供給停止命令の実行時点TE から所定時間
後の時点t2 において、回転停止命令が制御部20によ
り実行されることにより電動モータ3の回転が停止され
る(ステップU6)。
【0099】このように計測処理プログラムを実行する
ことにより、遅れ時間記憶部21には、上述したように
して計測された開始遅れ時間TDSと停止遅れ時間TDE
が記憶される。
【0100】<製品基板処理>次に、上述した計測処理
が実行された後に、複数枚の製品基板を順次に処理する
製品基板処理を行なう場合について、図14に示すタイ
ムチャートを参照して説明する。
【0101】この処理プログラム(スピンコートプログ
ラム)は、回転開始命令により、時間t1 において基板
Wが所定の回転数R1(例えば、1,000rpm)に
達するような加速度により回転駆動され、その回転数R
1で安定した後の時間TS において供給開始命令が実行
されてフォトレジスト液が所定流量で供給開始され、時
間TE において供給停止命令が実行されてフォトレジス
ト液の供給が停止され、時間t2 において回転上昇命令
が実行されることにより、時間t3 の時点で基板Wが回
転数R2(例えば、3,000rpm)となるように加
速され、時間t4 において回転停止命令が実行されて時
間t5 には塗布処理が終了するように作成されているも
のである。なお、上述した第1実施例装置と同様に、上
記の処理中において、基板Wの周縁部からフォトレジス
ト液が飛散して霧状のミストとなって基板W裏面に付着
したり、基板Wの周縁部からその裏面に回り込んで付着
したフォトレジスト液を除去するために、図10に示し
たバックリンスノズル11から洗浄液を噴出させるよう
に命令を付加することが好ましい。
【0102】また、この処理プログラムには、第1実施
例装置の処理プログラムと同様に、上記t2 の時点にお
いて回転上昇命令を実行するとともに、確認部50に対
して基板W表面を撮影するように指示するトリガ信号出
力命令を実行するように命令が付加されている。
【0103】この処理プログラムを実行するに際して、
制御部20は上記各命令のうち供給開始命令と供給停止
命令の実行タイミングを、遅れ時間記憶部21に記憶さ
れている両遅れ時間TDS,TDEだけ補正して実行する。
具体的には、制御部20が処理プログラムを実行する前
に、予め供給開始命令と供給停止命令の実行時点ts
E は判っているので、これらの実行タイミングを対応
する遅れ時間だけ早めて実行するようにする。なお、図
中、実行タイミングが補正されて実際に実行される命令
には、その命令の前に『実』を付加している。命令の前
に『実』が付加されていない供給開始命令および供給停
止命令は、作成された処理プログラムに記載されている
命令であり、実際には制御部20によって実行されるこ
とはない。
【0104】このようにして制御部20により実際に実
行される(実)供給開始命令および(実)供給停止命令
のタイミングが、両遅れ時間TDS,TDEだけ早めて実行
されることにより、実行タイミングから両遅れ時間
DS,TDEだけ遅れた時点ts ,tE において、到達検
出センサ7の検出信号がオフ,オンとなる。すなわち、
処理プログラムにおいて記載した所望するフォトレジス
ト液の供給開始時点(供給開始命令を実行するはずであ
った時点)および供給停止時点(供給停止命令を実行す
るはずであった時点)において、それぞれフォトレジス
ト液が丁度基板Wの表面に『到達』し、基板Wの表面に
供給されているフォトレジスト液が遮断される。したが
って、吐出孔5aと基板W表面との距離Lや、サックバ
ックバルブ13および速度制御弁18の調整度合いなど
に起因する供給開始/停止遅れ(ズレ)を予め加味して
処理プログラムを作成するような煩雑な手間(従来例に
係る手動による遅れ時間補正)がなく、しかも、処理プ
ログラムの供給開始命令および供給停止命令を所望する
タイミングで記載作成すればよいので、処理プログラム
の作成が容易にできる。また、その処理プログラムによ
る処理は、測定した両遅れ時間に基づいてフォトレジス
ト液の供給/停止タイミングが自動的に補正されるの
で、フォトレジスト液の供給開始/停止が正確に行なわ
れる。また、供給停止のタイミングを正確に行なうこと
できるので、基板Wに対して無駄に供給されるフォトレ
ジスト液をほぼ無くすことができ、省資源化を図ること
ができるとともに、製品基板処理のように複数枚の基板
を順次に処理してゆくような場合には処理コストを大幅
に削減することができる。
【0105】また、上述した第1実施例装置では、処理
液供給ノズル5の吐出孔5aと基板W表面との距離Lに
起因する遅れを考慮していなかったが、この第2実施例
装置ではその遅れを自ずと考慮しているので、さらにフ
ォトレジスト液の供給/停止を正確にすることができ
る。その結果、基板Wに対してさらに正確に処理を施す
ことができる。
【0106】また、制御部20は、t2 時点で回転上昇
命令を実行するとともに、トリガ信号出力命令を実行す
る。この命令を実行することにより、制御部20は確認
部50に対してトリガ信号を出力する。トリガ信号を入
力された確認部50は、上述した第1実施例装置と同様
に、図7のフローチャートに示すように動作する。
【0107】その結果、モニタ59には静止画像が表示
されることになる。この静止画像は、上記のタイミング
で撮影された基板W表面の画像であるので、上述したよ
うにしてその時点におけるフォトレジスト液の挙動を知
ることができる。したがって、上記のようにして補正さ
れたタイミングで基板Wに対して処理が適切に施されて
いるか否かを容易に判断することができる。もし仮に、
フォトレジスト液の挙動に異常が見つかった場合には、
手動で即座に装置を停止させることにより、順次に処理
される基板に対して不適切な処理が継続して施されるこ
とを未然に防止することができる。また、このようにト
リガ信号に基づいて静止画像を得る手法の、従来例に係
る高速度ビデオカメラによる確認手法に対する優位な点
は、上記第1実施例装置で述べたとおりである。
【0108】なお、上述した計測処理は、上記第1実施
例装置と同様に、装置を起動する度や、定期的に、また
は両遅れ時間TDS,TDEの変動に起因するサックバック
バルブ13や速度制御弁18を調整し直した場合などに
実施し、その後に製品基板処理を行なうわけであるが、
その計測処理を行なった時点から時間が経過するにつれ
て、計測した両遅れ時間TDS,TDEからさらにズレが生
じる場合がある。このズレの原因は上述した通りである
が、このような場合には、以下のようにすればよい。
【0109】すなわち、上記の計測処理を行なった後、
製品基板処理を実施しつつ、同様の計測処理を基板ごと
に行なって、第1枚目の基板を処理する際には、計測処
理時に計測された両遅れ時間TDS,TDEにより実行タイ
ミングを補正して処理を行なうとともに、このときに両
遅れ時間を再度計測しておき、第2枚目の基板を処理す
る際には、両遅れ時間TDS,TDEと第1枚目の基板の処
理中に計測された新たな両遅れ時間とに基づいて実行タ
イミングを補正するようにして、順次に基板を処理す
る。この場合の具体的な処理について、図15のタイム
チャートを参照して説明する。
【0110】なお、計測処理は上述したようにして実施
されて、開始遅れ時間TDSと停止遅れ時間TDEとが遅れ
時間記憶部21に既に記憶されているものとして説明す
る。また、図15においては、説明の都合上、図14に
示す処理プログラムのタイムチャートのうち、回転開始
命令から回転上昇命令よりも前の区間だけを示している
が、その後に回転上昇命令およびトリガ信号出力命令な
どが実行されて図14に示すように処理が施されるよう
になっている。
【0111】まず、第1枚目の基板Wを処理する際に
は、上述したように実供給開始命令が、処理プログラム
に記載されている実行タイミングよりも開始遅れ時間T
DSだけ早めて実行される。同様に、実供給停止命令が処
理プログラムに記載されている実行タイミングよりも停
止遅れ時間TDEだけ早めて実行される。このとき、両遅
れ時間TDS,TDEに変動が無ければ、図15(a)中
の、処理プログラムにおける供給開始命令の実行タイミ
ングtS において、到達検出センサ7がオフとなるはず
である。しかし、変動があると、その開始遅れ時間TDS
よっては正確に補正することができず、その結果、例え
ば、時点tS よりも僅かに遅れた時点においてオフとな
る。そこで、制御部20は、実供給開始命令を実行した
時点TS においてタイマをリセットし、到達検出センサ
7がオフとなる時点でタイマを停止し、このときのタイ
マ値を新たな開始遅れ時間TDSN として遅れ時間記憶部
21に記憶する。同様にして、実供給停止命令を実行し
た時点TE から到達検出センサ7がオンとなった時点ま
での時間を新たな停止遅れ時間TDEN として遅れ時間記
憶部21に記憶する。
【0112】そして、第2枚目の基板Wの処理の際に
は、遅れ時間記憶部21に記憶されている両遅れ時間T
DS,TDEと上記新たな両遅れ時間TDSN ,TDEN とに基
づいて、各命令の実行タイミングを補正する。この補正
の具体例について、図15(b)を参照して説明する。
【0113】第1枚目の基板Wの処理中に生じた新たな
両遅れ時間TDSN ,TDEN は、図15(a)から明らか
なように、実供給開始命令および実供給停止命令の実行
タイミングTS ,TE からのズレであり、計測処理にお
いて測定された両遅れ時間TDS,TDEを含む遅れ時間で
あるので、実行タイミングを調整すべき時間は、新たな
両遅れ時間TDSN ,TDEN と両遅れ時間TDS,TDEとの
差分である。そこで、制御部20によりそれらの差分
(TDSN −TDSと、TDEN −TDE)を求めて、図15
(b)に示すように、これらの差分に応じて第2枚目の
基板Wの処理時において実供給開始命令および実供給停
止命令の実行タイミングを早め、前の基板での実行タイ
ミング(TS )よりも上記差分だけ早めた実行タイミン
グTS および前の基板での実行タイミング(TE )より
も上記差分だけ早めた実行タイミングTE で実行するよ
うにする。したがって、新たな遅れ時間TDSN ,TDEN
が計測処理において計測された両遅れ時間TDS,TDE
等しい場合、すなわち、変動が生じていない場合には、
制御部20による実行タイミングの補正は、差分が
『0』となるので実質的には行なわれることがない。
【0114】上記の説明においては、両遅れ時間TDS
DEよりも長い新たな両遅れ時間TDSN ,TDEN が生じ
た場合を例にとって説明したが、次に、両遅れ時間
DS,TDEより短い新たな両遅れ時間TDSN ,TDEN
生じた場合ついて、図16のタイムチャートを参照して
説明する。
【0115】第1枚目の基板Wを処理する際には、実供
給開始命令および実供給停止命令の実行が〔処理プログ
ラムの実行タイミングより早められた〕TS ,TE の時
点で行なわれるとともに、このときに図16(a)に示
すように、それらの時点から到達検出センサ7により検
出された時点までの各々新たな両遅れ時間TDSN ,T
DEN が計測される。第1枚目の基板処理中に生じた、実
行タイミングを調整すべき時間は、図16(a)から明
らかなように、新たに生じた両遅れ時間TDSN ,TDEN
と両遅れ時間TDS,TDEとの差分(TDSN −TDSと、T
DEN −TDE)であって、両遅れ時間TDS,TDEの方が大
きいので『負』の遅れ時間となる。つまり、実供給開始
命令および実供給停止命令の実行タイミングTS ,TE
から両遅れ時間TDS,TDEが経過するより前に(早く)
フォトレジスト液が到達/遮断されたことになり、その
分だけ実行タイミングを『負の方向に早める』、すなわ
ち、実行タイミングを遅延させる必要があることを示
す。
【0116】そこで、上述したように、制御部20によ
りそれらの差分(TDSN −TDSと、TDEN −TDE)を求
めて、これらの差分に応じて第2枚目の基板Wの処理時
において実供給開始命令および実供給停止命令の実行タ
イミングを『負の方向に』早め(つまり、遅延し)、図
16(b)に示すように、前の基板での実行タイミング
(TS )よりも上記差分だけ遅延した実行タイミングT
S および前の基板での実行タイミング(TE )よりも上
記差分だけ遅延した実行タイミングTE で実行するよう
にする。
【0117】このようにすることにより、ユーティリテ
ィの変動に起因して両遅れ時間に変動が生じても、その
変動分がフィードバックされて吸収されることになるの
で、上述した効果に加え、変動に起因する処理への影響
を最小限に抑制することができる。したがって、各ロッ
ト間や各ロット内における処理の差異も抑制することが
でき、長期間にわたって安定して処理を施すことができ
る。
【0118】なお、上記の説明では、両遅れ時間が共に
長くなった場合(図15)、両遅れ時間に共に短くなっ
た場合(図16)を例に採って説明したが、両遅れ時間
の一方が長く他方が短くなった場合も同様にして変動分
を補正することができることは、上記第1実施例装置の
場合と同様である。
【0119】また、新たに補正するタイミングは、実供
給開始命令および実供給停止命令からのズレでなくと
も、例えば、処理プログラムに記載されている供給開始
命令および供給停止命令の実行タイミングtS ,tE
らの新たな両遅れ時間を計測して、両遅れ時間TDS,T
DEとに基づいて実行タイミングを補正するようにしても
よい。
【0120】また、上述した処理プログラムでは、回転
上昇命令の実行とともにトリガ信号出力命令を実行して
この時点における基板表面を撮影するようにしたが、こ
のトリガ信号出力命令の実行時点は、上述した第1実施
例装置と同様に、処理プログラムごとに重要なタイミン
グに設定すればよい。
【0121】また、上記の<第1実施例>および<第2
実施例>の説明においては、処理液供給ノズル5がその
供給位置に移動されている状態から説明したが、例え
ば、処理プログラムにおいて、複数本の処理液供給ノズ
ル5のうち1つを選択し、そのノズルの移動を開始し
て、基板Wの回転中心付近にノズル先端部が移動完了し
た時点を、フォトレジスト液の供給開始時点とするよう
な処理プログラムの場合には、ノズル移動命令の実行開
始時点を早めるようにすればよい。
【0122】<好適な塗布方法>次に、上述したよう
な、所望する処理プログラムにより処理を正確に行なう
ことが可能な装置を用いることにより好適に実施するこ
とができるフォトレジスト塗布方法の一例について説明
する。
【0123】まず、図6(第1実施例)または図14
(第2実施例)のタイムチャートに示す処理プログラム
により、フォトレジスト液の塗布処理を行なった場合に
は、図17の模式図に示すようなフォトレジスト液Rの
挙動によって基板Wの表面にフォトレジスト被膜が形成
される。なお、この図では、簡略的に基板Wを円で示
し、フォトレジスト液Rをハッチングした領域で示し、
各図における基板Wの回転数を矢印の大きさで模式的に
示している。
【0124】まず、基板Wを回転数R1で低速回転させ
つつ基板Wの表面にフォトレジスト液Rを供給し始めた
直後の状態では、フォトレジスト液Rは平面視で円形状
の塊Ra (以下、これをコアRa と称する)となって基
板Wの回転中心付近にある。さらにフォトレジスト液R
を供給し続けると、このコアRa の径は回転に伴う遠心
力が作用してほぼ円形状を保ったまま基板Wの周縁に向
かって同心円状に拡がっていく。
【0125】コアRa は暫くの間(数秒間)は円形状を
保っているが、その後に大きく形を変えてゆく。具体的
には、この円形状のコアRa の円周部から基板Wの周縁
部に向かって多数の細長いフォトレジスト液Rb の流れ
(以下、これをヒゲRb と称する)が放射状に伸び始め
る(図17(a))。この多数のヒゲRb は、遠心力に
よってコアRa の径の拡大とともに基板Wの周縁部に向
かって伸び続けるが、ヒゲRb はコアRa に比べてその
回転半径が大きく、そのために遠心力が大きく加わるの
で、コアRa の径の拡大よりも早く基板Wの周縁部に向
かって伸びることになる(図17(b))。
【0126】さらに基板Wの回転を回転数R1で続ける
と、多数のヒゲRb の先端部は、基板Wの周縁部に到達
し(図17(c))、フォトレジスト液RはコアRa
らヒゲRb を通って基板Wの周縁部に達して飛散(飛散
フォトレジスト液Rc )する。さらにコアRa の径が大
きくなるとともにヒゲRb の幅が拡がる(図17(c)
中の二点鎖線と図17(d))ことによって、フォトレ
ジスト液Rで覆われていないヒゲRb 間の領域が次第に
少なくなって基板Wの全面がフォトレジスト液R(コア
a ,ヒゲRb )によって覆われる(図17(e))。
なお、この時点で処理液供給ノズル5からのフォトレジ
スト液Rの吐出または基板W表面へのフォトレジスト液
の供給を停止する(図6または図14中の符号tE )。
【0127】以上のように、フォトレジスト液Rで基板
Wの表面全体を覆った後に、基板Wの回転数を、現在の
回転数R1よりも高い回転数R2として、基板Wの表面
を覆っているフォトレジスト液Rの余剰分(余剰フォト
レジスト液Rd )を振り切ることによって、基板Wの表
面に所望の膜厚のフォトレジスト膜R’を形成する(図
17(f))。
【0128】ところが、図17(c)に示すように、多
数のヒゲRb が基板Wの周縁部に到達すると、これ以降
供給されるフォトレジスト液Rの大部分は、コアRa
らヒゲRb を通って基板Wの周囲に放出されて飛散する
(飛散フォトレジスト液Rc)ことになる。したがっ
て、基板Wの表面全体がフォトレジスト液Rによって覆
われるまでに大量のフォトレジスト液Rを供給する必要
があり、フォトレジスト液の使用量が極めて多くなる。
つまり、所望膜厚のフォトレジスト膜を得る際のフォト
レジスト液Rの利用効率が極めて低くなる。
【0129】そこで、図18のタイムチャートに示すよ
うに、フォトレジスト液Rが処理液供給ノズル5から吐
出された時点tS またはフォトレジスト液Rが基板W表
面に到達した時点tS から時間Ta が経過した後に、所
定の加速度(時間Tb 内に高速回転に切り換える)をも
って基板Wの回転数を低い回転数R3から高い回転数R
4に切り換えることにより、以下のような挙動がフォト
レジスト液Rに生じる。なお、上記の回転数の一例とし
ては、回転数R3が約1,500rpmであり、回転数
R4が3,000rpmである。また、回転数R3から
回転数R4に回転数を切り換える際には、約0.07s
ecで完了するように制御する。また、上記時間Ta
しては、例えば、200msecである。
【0130】図19を参照する。回転数を低い回転数R
3から高い回転数R4に上げることにより、基板Wの周
縁部に向かって直線的に伸びていくはずのヒゲRb (図
中の実線および二点鎖線)に、回転数上昇過程における
加速度によって慣性力が作用するとともに回転による遠
心力が作用し、ヒゲRb の伸びる方向がその合力によっ
て周方向に曲げられるようにしてその幅が拡大する(図
19中の点線)。さらにコアRa の径も拡大する。この
作用により各ヒゲRb の隙間が急激に狭められて、基板
Wの表面全体がフォトレジスト液Rによって覆われる時
間を短縮することができる。その結果、図17(c)に
示す状態でヒゲRb を通って周囲に飛散するフォトレジ
ストRc の量を少なくすることができる。
【0131】このように回転数をフォトレジスト液の供
給中に所定の加速度をもって上昇させるのであるが、そ
の上昇させるタイミングは、コアRa からヒゲRb が発
生し始める時点(図17(a)の状態)よりも後であっ
て、かつ、ヒゲRb が基板Wの周縁に達する前(図17
(c)の前の状態)であることが好ましい。また、実験
によると、8インチサイズの基板Wを約2,000rp
mで回転させつつフォトレジスト液を供給した場合に
は、フォトレジスト液が吐出されてから約0.6sec
以内(以下、到達時間と称する)でヒゲRb が基板Wの
周縁部に到達することが判明している。したがって、図
18に示す処理プログラムのタイムチャートにおいて、
時間Ta (フォトレジスト液が吐出された時点ts から
回転数を上昇させるまでの時間)を正確に、前記到達時
間内に収めるようにしなければならない。従来装置にお
いては、フォトレジスト液の供給開始命令から開始遅れ
時間TDSだけ遅れが生じ、かつ、その時間も変動するの
で、図18中の時点ts が変動(遅れる)することにな
り、時間Ta を正確にすることができず、その遅れの変
動によって加速度を加えられる時点の、基板W表面上の
フォトレジスト液Rの形状がまちまちとなる恐れがあ
る。これにより各基板Wにおいて塗布状態が不均一とな
る不都合が生じる。
【0132】一方、上記の第1実施例装置および第2実
施例装置によれば、上述したように、フォトレジスト液
が吐出される時点ts あるいはフォトレジスト液が基板
Wの表面に到達する時点ts に変動が生じないので、加
速度を加えられる時点における、基板W表面上のフォト
レジスト液の形状をほとんど同じ状態とすることができ
るので、各基板Wにおいて塗布状態を均一にすることが
可能となる。したがって、所望膜厚の塗布被膜を得るた
めに供給するフォトレジスト液の量を極めて少なくする
ことができる。
【0133】また、上記のような塗布方法では、図18
の回転上昇命令の実行時点、すなわち、処理液供給ノズ
ル5からフォトレジスト液が吐出された時点tS または
吐出されたフォトレジスト液が基板W表面に到達した時
点tS からTa 時間経過後に制御部20がその命令とと
もにトリガ信号出力命令を実行するようにしておき、ト
リガ信号を制御部20からI/O制御部53に出力する
ことが好ましい。CCDカメラ30によりその時点の基
板Wの静止画像を撮影してモニタ59に表示させること
により、上記ヒゲRb の伸び具合や曲がり具合を確認す
ることによって、タイミングにずれが生じていないかを
確認することができる。もし、その伸び具合や曲がり具
合に異常があれば、タイミングにずれが生じているの
で、オペレータが手動により装置を停止させればよい。
【0134】なお、トリガ信号出力命令の実行タイミン
グとしては、上述したような回転上昇命令の実行時点だ
けでなく、図18に点線矢印で示すように、基板Wの回
転数を回転数R3から回転数R4に上昇完了した時点
(回転上昇命令からTb 時間経過後)や、吐出検出セン
サ6または到達検出センサ7によるフォトレジスト液の
検出後から回転上昇命令の実行時点よりも前の時点とし
てもよい。これによっても上記のようにタイミングのず
れを判断することができる。さらに、回転上昇命令の実
行時点から所定の回転数に到達する時点までの範囲内の
適宜の時点としてもよい。また、トリガ信号としては1
つだけでなく、複数個のトリガ信号を出力するようにし
てもよく、例えば、2つのトリガ信号を出力して2枚の
静止画像を得るようにしてもよい。このようにする場合
には、上述した画像メモリ55の記憶容量を、少なくと
もこれら2つの静止画像が記憶可能な容量とすればよ
い。
【0135】上記第1実施例装置および第2実施例装置
のように処理プログラムを正確に実施することができる
装置によると、上記のような処理液供給/停止のタイミ
ングに正確さを必要とするような、微妙な塗布処理プロ
グラムの実行をも正確に実施することができる。
【0136】なお、処理液供給ノズル5からのフォトレ
ジスト液の吐出/非吐出だけでなく、バックリンスノズ
ル11から洗浄液を噴出させる際に、その吐出/非吐出
を検出する手段を配設して、バックリンス処理をも正確
に行なうような構成としてもよい。
【0137】なお、上記第1実施例(図2)では、吐出
検出手段として投光器6bおよび受光器6cからなる吐
出検出センサ6を採用し、上記第2実施例(図11)で
は、到達検出手段として投光器7bおよび受光器7cか
らなる到達検出センサ7を採用したが、例えば、CCD
カメラを用いて基板W表面への供給状態を検出して上記
吐出検出手段または上記到達検出手段としてもよく、さ
らに、吐出検出手段または到達検出手段の配設位置とし
ては、処理液供給ノズル5の先端部付近に取り付けるの
ではなく飛散防止カップ4aの開口部付近に配設するよ
うにしてもよい。
【0138】また、上述した説明では処理液としてフォ
トレジスト液を供給する基板塗布装置を例に採って説明
したが、現像液やリンス液を供給する現像処理装置にも
適用可能である。さらに、基板の表面周縁部に塗布形成
されたフォトレジスト被膜を所定の除去幅をもって溶解
除去する、いわゆるエッジリンス処理を行なう際にも本
発明を適用することが可能である。この場合には、上記
実施例にならえば、吐出検出センサ6または到達検出セ
ンサ7をエッジリンスノズルの先端部付近に配設してお
き、このセンサにより溶解液の吐出/非吐出または到達
/非到達を検出して遅れ時間を計測すればよい。
【0139】また、処理液として表面保護や絶縁のため
に利用されるSOG(Spin On Glass) 液や、ポリイミド
などを用いる処理液供給装置にも適用可能である。
【0140】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、供給開始命令および供給停止
命令の実行タイミングを、予め計測したそれぞれの遅れ
時間だけ各々補正して実供給開始命令および実供給停止
命令として実行することにより、処理プログラムの供給
開始命令および供給停止命令が補正される前に実行され
るはずであった時点を、処理液が実際に吐出される時点
および供給されている処理液が実際に吐出を停止される
時点とすることができる。
【0141】したがって、処理プログラムに含まれる供
給開始命令および供給停止命令が実行される時点を、従
来例に係る手動による遅れ時間補正を行なうことなく、
所望するままの各命令のタイミングで処理プログラムを
作成することができるとともに、そのタイミングで正確
に処理液の供給/停止を実行することができる。その結
果、所望する処理プログラムによる処理を正確に実施す
ることができる。
【0142】また、供給停止命令から処理液の供給が遮
断されるまでの時間に遅れがほとんど生じないので、処
理液の無駄な消費を抑制することができる。特に、現像
液やリンス液などに比較してフォトレジスト液は高価で
あるので、この場合には製造コストをも大幅に低減する
ことができる。
【0143】また、請求項2に記載の発明によれば、予
め記憶されている両遅れ時間は、処理液供給手段の吐出
機構に起因するものであって時間変動や日間変動を伴
い、その計測から製品基板処理までに時間が空くと変動
してしまう恐れがあるが、その変動に起因する遅れ時間
は、直前の基板の処理中に計測した新たな両遅れ時間に
相当するものであるので、各基板処理時に計測した新た
な両遅れ時間と予め記憶されている遅れ時間とによって
両命令の実行タイミングを補正することによりその変動
を吸収することができる。したがって、時間変動や日間
変動に起因する処理液の供給/停止タイミングのずれを
も正確に補正することができ、所望する処理プログラム
による処理を長期間にわたって正確に実施することがで
きる。その結果、基板のロット毎の処理の差異や、ロッ
ト内の処理の差異を抑制することができる。
【0144】また、請求項3に記載の発明によれば、撮
影された静止画像を観察することによって、基板の回転
に伴って中心部から周縁部に向かって拡がってゆく処理
液の挙動を知ることができる。したがって、従来例のよ
うに高速度ビデオカメラで撮影した動画像をスロー再生
して観察するような煩雑な作業を行う必要がなく、さら
に処理プログラムの時間との対応付けが容易にできて、
補正された処理プログラムにより処理が適切に施されて
いるか否かを容易に確認することができる。
【0145】また、この静止画像を観察した結果、処理
が不適切であると判断された場合、装置の動作を手動で
停止させるようにすることにより、順次に処理される基
板に対して不適切な処理が継続して施されることを未然
に防止することができる。
【0146】また、請求項4に記載の発明によれば、ト
リガ信号の出力タイミングを処理プログラムにおける重
要な時点に設定しておくことにより、処理プログラムの
時間との対応付けが容易にできて、その静止画像を見る
だけで、処理プログラムによる処理の適不適を容易に判
断することができる。したがって、基板の品質を向上さ
せることができる。
【0147】また、請求項5に記載の発明によれば、基
板の回転数が低い回転数から高い回転数に上昇される時
点は、基板表面に供給された処理液が基板の周縁部に向
かって拡げられる重要なタイミングであるので、この時
点の基板表面を撮影することにより、周縁部に向かって
拡げられる処理液の挙動を知ることができて、処理プロ
グラムによる処理が適切に行われているか否かを容易に
判断することができる。したがって、基板の品質を向上
させることができる。
【0148】また、請求項6に記載の発明によれば、供
給開始命令および供給停止命令の実行タイミングを、予
め計測したそれぞれの遅れ時間だけ各々補正して実供給
開始命令および実供給停止命令として実行することによ
り、処理プログラムの供給開始命令および供給停止命令
が補正される前に実行されるはずであった時点を、処理
液が基板面に実際に『到達』する時点および供給されて
いる処理液が基板面から実際に遮断される時点とするこ
とができる。
【0149】したがって、処理プログラムに含まれる供
給開始命令および供給停止命令が実行される時点を、従
来例に係る手動による遅れ時間補正を行なうことなく、
所望するままの各命令のタイミングで処理プログラムを
作成することができるとともに、そのタイミングで正確
に処理液の供給/停止を実行することができる。その結
果、所望する処理プログラムによる処理を正確に実施す
ることができる。
【0150】また、供給停止命令から処理液の供給が遮
断されるまでの時間に遅れがほとんど生じないので、処
理液の無駄な消費を抑制することができる。特に、現像
液やリンス液などに比較してフォトレジスト液は高価で
あるので、この場合には製造コストをも大幅に低減する
ことができる。
【0151】さらに、処理液が基板表面に実際に『到
達』する時点および供給されている処理液が基板表面か
ら実際に遮断される時点を検出することにより、処理液
供給手段の先端部と基板表面との間隔に起因する遅れを
も含めて補正することができるので、上記請求項1に記
載の発明装置よりも処理プログラムによる処理をさらに
正確に実行することができる。
【0152】また、請求項7に記載の発明によれば、請
求項2に記載の発明装置と同様に、時間変動や日間変動
に起因する処理液の供給/停止タイミングのずれをも正
確に補正することができ、所望する処理プログラムによ
る処理を長期間にわたって正確に実施することができ
る。その結果、基板のロット毎の処理の差異や、ロット
内の処理の差異を抑制することができる。
【0153】また、請求項8に記載の発明によれば、上
記の請求項3と同一の効果を奏する。
【0154】また、請求項9に記載の発明によれば、上
記の請求項4と同一の効果を奏する。
【0155】また、請求項10に記載の発明によれば、
上記の請求項5と同一の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る回転式基板塗布装置の概略構
成を示すブロック図および縦断面図である。
【図2】吐出検出センサを示す図である。
【図3】確認部の構成を示すブロック図である。
【図4】開始遅れ時間および停止遅れ時間の計測処理を
示すフローチャートである。
【図5】計測処理を示すタイムチャートである。
【図6】製品基板処理を示すタイムチャートである。
【図7】トリガ信号に基づく確認部の動作を示すフロー
チャートである。
【図8】新たな遅れ時間が生じた場合のタイムチャート
である。
【図9】新たな遅れ時間が生じた場合のタイムチャート
である。
【図10】第2実施例に係る回転式基板塗布装置の概略
構成を示すブロック図および縦断面図である。
【図11】到達検出センサを示す図である。
【図12】開始遅れ時間および停止遅れ時間の計測処理
を示すフローチャートである。
【図13】計測処理を示すタイムチャートである。
【図14】製品基板処理を示すタイムチャートである。
【図15】新たな遅れ時間が生じた場合のタイムチャー
トである。
【図16】新たな遅れ時間が生じた場合のタイムチャー
トである。
【図17】フォトレジスト液の挙動を示す模式図であ
る。
【図18】本発明装置によって実行するのに好適な塗布
処理プログラムの一例を示すタイムチャートである。
【図19】好適な塗布処理プログラムによるフォトレジ
スト液の挙動を示す模式図である。
【符号の説明】 W … 基板 1 … 吸引式スピンチャック 2 … 回転軸 5 … 処理液供給ノズル(処理液供給手段) 6 … 吐出検出センサ(吐出検出手段) 7 … 到達検出センサ(到達検出手段) 14 … ベローズポンプ(処理液供給手段) 17 … シリンダ(処理液供給手段) 18 … 速度制御弁(処理液供給手段) 20 … 制御部(遅れ時間計測手段、測定制御手段、
制御手段) 21 … 遅れ時間記憶部(遅れ時間記憶手段) 30 … CCDカメラ(撮影手段) 50 … 確認部 54 … 画像処理部(画像取出手段) 59 … モニタ(表示手段) TDS … 開始遅れ時間 TDE … 停止遅れ時間 TDSN … 新たな開始遅れ時間 TDEN … 新たな停止遅れ時間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/30 501 G03F 7/30 501 G05B 19/05 0360−3H G05B 23/02 X 23/02 0360−3H T 0360−3H 301T 301 H01L 21/02 Z H01L 21/02 G05B 19/05 J H01L 21/30 569C

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め記憶された一連の処理を規定する処
    理プログラムに基づいて、制御手段が供給開始命令を実
    行することにより処理液供給手段を介して基板に処理液
    の供給を開始し、供給停止命令を実行することにより前
    記処理液の供給を停止する処理液供給装置であって、 前記処理液供給手段から吐出される処理液が前記処理液
    供給手段から吐出された状態または非吐出状態であるこ
    とを検出する吐出検出手段と、 前記制御手段により供給開始命令が実行されてから前記
    吐出検出手段により処理液が吐出状態であることを検出
    されるまでの時間(開始遅れ時間)と、前記制御手段に
    より供給停止命令が実行されてから前記吐出検出手段に
    より処理液が非吐出状態であることを検出されるまでの
    時間(停止遅れ時間)とを測定する遅れ時間計測手段
    と、 前記遅れ時間計測手段により計測された開始遅れ時間お
    よび停止遅れ時間を記憶する遅れ時間記憶手段と、 により構成される、前記開始遅れ時間および前記停止遅
    れ時間を予め計測して記憶する測定制御手段を備えると
    ともに、 前記制御手段は、前記処理プログラムに基づき基板に対
    して処理液を供給する際には、前記遅れ時間記憶手段に
    記憶されている両遅れ時間に基づいて、供給開始命令の
    実行を前記開始遅れ時間だけ早く行なうとともに、供給
    停止命令の実行を前記供給停止遅れ時間だけ早く行なう
    ことを特徴とする処理液供給装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の処理液供給装置におい
    て、前記測定制御手段は、前記制御手段が前記処理プロ
    グラムを繰り返し実行して基板を順次に処理する際に、
    各基板の処理時における開始遅れ時間と停止遅れ時間と
    を計測して、前記遅れ時間記憶手段に新たな開始遅れ時
    間および新たな停止遅れ時間として記憶し、前記制御手
    段は、次なる基板の処理時には、前記遅れ時間記憶手段
    に記憶されている前記両遅れ時間および前記新たな両遅
    れ時間に基づいて供給開始命令および供給停止命令の実
    行を早く行なうことを特徴とする処理液供給装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の処理液供給装置におい
    て、前記各構成に加えて、前記基板表面を撮影する撮影
    手段と、前記撮影手段により撮影された画像を静止画像
    として取り出す画像取出手段と、前記取り出された静止
    画像を表示する表示手段とを備えていることを特徴とす
    る処理液供給装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の処理液供給装置におい
    て、前記制御手段は、前記処理プログラムに基づいて所
    定のタイミングでトリガ信号を出力するものであり、前
    記撮影手段は、前記トリガ信号が出力されたときのみ撮
    影を行うことを特徴とする処理液供給装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の処理液供給装置におい
    て、前記トリガ信号の所定のタイミングを、基板の回転
    数が低い回転数から高い回転数に上昇される時点とする
    ことを特徴とする処理液供給装置。
  6. 【請求項6】 予め記憶された一連の処理を規定する処
    理プログラムに基づいて、制御手段が供給開始命令を実
    行することにより処理液供給手段を介して基板に処理液
    の供給を開始し、供給停止命令を実行することにより前
    記処理液の供給を停止する処理液供給装置であって、 前記処理液供給手段から吐出される処理液が基板に到達
    した状態または非到達状態であることを検出する到達検
    出手段と、 前記制御手段により供給開始命令が実行されてから前記
    到達検出手段により処理液が到達状態であることを検出
    されるまでの時間(開始遅れ時間)と、前記制御手段に
    より供給停止命令が実行されてから前記到達検出手段に
    より処理液が非到達状態であることを検出されるまでの
    時間(停止遅れ時間)とを測定する遅れ時間計測手段
    と、 前記遅れ時間計測手段により計測された開始遅れ時間お
    よび停止遅れ時間を記憶する遅れ時間記憶手段と、 により構成される、前記開始遅れ時間および前記停止遅
    れ時間を予め計測して記憶する測定制御手段を備えると
    ともに、 前記制御手段は、前記処理プログラムに基づき基板に対
    して処理液を供給する際には、前記遅れ時間記憶手段に
    記憶されている両遅れ時間に基づいて、供給開始命令の
    実行を前記開始遅れ時間だけ早く行なうとともに、供給
    停止命令の実行を前記供給停止遅れ時間だけ早く行なう
    ことを特徴とする処理液供給装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の処理液供給装置におい
    て、前記測定制御手段は、前記制御手段が前記処理プロ
    グラムを繰り返し実行して基板を順次に処理する際に、
    各基板の処理時における開始遅れ時間と停止遅れ時間と
    を計測して、前記遅れ時間記憶手段に新たな開始遅れ時
    間および新たな停止遅れ時間として記憶し、前記制御手
    段は、次なる基板の処理時には、前記遅れ時間記憶手段
    に記憶されている前記両遅れ時間および前記新たな両遅
    れ時間に基づいて供給開始命令および供給停止命令の実
    行を早く行なうことを特徴とする処理液供給装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の処理液供給装置におい
    て、前記各構成に加えて、前記基板表面を撮影する撮影
    手段と、前記撮影手段により撮影された画像を静止画像
    として取り出す画像取出手段と、前記取り出された静止
    画像を表示する表示手段とを備えていることを特徴とす
    る処理液供給装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の処理液供給装置におい
    て、前記制御手段は、前記処理プログラムに基づいて所
    定のタイミングでトリガ信号を出力するものであり、前
    記撮影手段は、前記トリガ信号が出力されたときのみ撮
    影を行うことを特徴とする処理液供給装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の処理液供給装置にお
    いて、前記トリガ信号の所定のタイミングを、基板の回
    転数が低い回転数から高い回転数に上昇される時点とす
    ることを特徴とする処理液供給装置。
JP6550296A 1995-06-15 1996-02-26 処理液供給装置 Pending JPH09153453A (ja)

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