JP3568360B2 - 処理液供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用のガラス基板、液晶表示装置用のガラス基板、光ディスク用の基板など(以下、単に基板と称する)に対して、フォトレジスト液、SOG液(Spin On Glass:シリカ系被膜形成材とも呼ばれる)、ポリイミド樹脂などの処理液を供給する処理液供給装置に係り、特に処理液が供給されたことに基づいて処理プログラムの命令を実行してゆく技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の装置として、例えば、処理液であるフォトレジスト液を基板表面に供給するフォトレジスト液供給装置が挙げられる。この装置は、複数個の命令からなり、予め記憶された一連の処理を規定する処理プログラム(スピンコートプログラムとも呼ばれ、フォトレジスト液の種類や、塗布時の回転数やその時間などを規定している)に基づいて、例えば、制御部が回転開始命令を実行することによって回転支持部により支持されている基板を所定の回転速度で駆動し、制御部が供給開始命令を実行することにより処理液供給ノズルを介して基板表面にフォトレジスト液の供給を開始するようになっている。その供給開始命令の実行時点からタイマースタート命令を実行して一定時間が経過した後に、フォトレジスト液の供給を停止したり、基板を高速に回転駆動することにより、基板の表面全体に所定膜厚のフォトレジスト被膜を形成するようになっている。
【0003】
なお、フォトレジスト液は、制御部が供給開始命令を実行した際に、クリーンルーム内に設けられているユーティリティの1つである加圧空気源からの加圧空気を送り込まれることにより伸長動作されるエアシリンダと、このエアシリンダの動作に連動するベローズポンプによりノズル先端部から基板に対して供給されるようになっている。また、このエアシリンダには、その加圧空気を導入/排出する際の速度を調整するための速度調整弁が設けられている。
【0004】
また、処理液供給ノズルには、上記構成の他に、フォトレジスト液の供給を停止した際に、主としてノズル先端部付近の内部に残っているフォトレジスト液が滴下される不具合(いわゆる「ぼた落ち」)を防止するために、ノズル内部に残っているフォトレジスト液を吸引して僅かに引き戻すように作用するサックバックバルブが配設されており、フォトレジスト液を基板に対して供給する際には、エアシリンダを動作させるのとほぼ同時にサックバックバルブの動作を解除するようにしている。このように動作するサックバックバルブも、ユーティリティの1つである加圧空気源からの加圧空気の導入/排出により動作される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような装置では、制御部により供給開始命令が実行されても、すぐにはフォトレジスト液の供給が開始されず遅れることになる。したがって、実際には、供給開始命令が制御部により実行された時点から、少なくともその遅れ時間(以下、この遅れ時間を開始遅れ時間と称する)だけは遅れてフォトレジスト液がノズルから供給されることになり、作成したスピンコートプログラムでは、所望する処理を正確に行うことができないという問題点がある。
【0006】
そこで、このような不都合を解消するために、従来装置においては、スピンコートプログラムを作成する際に、予め上記開始遅れ時間を勘案して、所望する時点でフォトレジスト液が実際に供給されるように、上記開始遅れ時間だけ供給開始命令が実行される時点を早めるようにしている(以下、これを「手動による遅れ時間補正」と称する)。具体的には、例えば、回転開始命令を実行した後、充分に基板の回転数が目的とする回転数に到達してその回転が安定する時点(これをTとする)に、フォトレジスト液をノズルから供給させたい場合には、上記の開始遅れ時間をTDSとすると、処理プログラムであるスピンコートプログラムを作成する際に、供給開始命令が時間T−TDSの時点で実行されるように予めプログラムを作成する。
【0007】
しかしながら、このような手動による遅れ時間補正によると、次のような不都合が生じる。
上述したように、フォトレジスト液の供給に係わるエアシリンダおよびサックバックバルブを作動させるのは、クリーンルーム内に設けられているユーティリティの1つである加圧空気源である。この加圧空気源は、通常、クリーンルーム内の他の装置でも利用されており、それらの利用状況によりその圧力は時間的(時間変動)にあるいは日毎(日間変動)に微妙に変動するものである。したがって、このように変動するユーティリティを利用してフォトレジスト液の供給開始を制御しているので、その変動に伴って上記の開始遅れ時間が大きくも小さくもなり、その結果、上述したような「手動による遅れ時間補正」では、上記の不都合を充分に解消することができず、同じ処理プログラムにより処理を行っても、処理を均一に施すことができないことがある。
【0008】
また、フォトレジスト液の供給に係わるエアシリンダおよびサックバックバルブは、各々の動作速度を調整することができるようになっており、その速度を調整し直した場合などには開始遅れ時間も変動するので、上述したような「手動による遅れ時間補正」では、やはり上記の不都合を充分に解消することができない。
【0009】
特に、最近の半導体製造業界においては、プロセスの微細化技術が進むとともに、基板の大口径化に伴って、処理に精度が求められており、スピンコートプログラムなどの処理プログラムは非常に微妙かつ精密なものとなってきている。したがって、従来装置で行なわれている手動による処理液の供給に係る遅れ時間補正では、そのプログラミング作業が煩雑となるか、あるいは全くプログラミングができないという事態になっている。
【0010】
そこで、上述したような「手動による遅れ時間補正」の不都合を解消するものとして、次のような装置が提案されている。
つまり、処理液供給ノズルからフォトレジスト液が供給されたことを検出する検出手段を配設しておき、例えば、供給開始命令が実行された時点からフォトレジスト液が実際に供給されたか否かを判断し、供給されたと判断された時点からそれ以降の命令を実行するものがある。
【0011】
具体的には、供給開始命令が実行された時点から実際にフォトレジスト液が基板に対して供給された時点、例えば、処理液供給ノズルの先端部からフォトレジスト液が吐出された時点、または、処理液供給ノズルの先端部から吐出されたフォトレジスト液が基板の表面に到達した時点を検出し、この時点からタイマースタート命令を実行する。これにより供給開始命令より後の命令の実行時点を、上記開始遅れ時間の大きさや変動に係わらず、実際にフォトレジスト液が供給された時点に依存させることができる。したがって、フォトレジスト液の供給時間を一定化することができ、各ロット間や各ロット内における処理を全て均一に施すことができる。
【0012】
しかしながらその一方で、フォトレジスト液の配管が外れていたり、フォトレジスト液を貯留している処理液タンクが空である等の原因によってフォトレジスト液を供給できない状態になっている場合や、検出手段に何らかの異常が生じてフォトレジスト液の供給を検出することができない状態になっている場合には、供給開始命令が実行されてからフォトレジスト液の供給を検出する態勢が継続してしまい処理が停止したままとなるという問題点がある。
【0013】
因みに、フォトレジスト液を供給できない状態では、基板を回転させたまま放置した状態となって順次に処理されてゆく基板の流れが滞るため、スループットが著しく低下し、また、フォトレジスト液の供給を検出することができない状態では、高価なフォトレジスト液が無駄に供給され続けるため、コスト的に無駄が生じる。
【0014】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、処理液が供給されたことに基づいて、それ以降の命令を実行することにより基板に均一な処理を施すことができつつも、処理の不具合を検出することにより基板に不適切な処理が継続して施されることを防止できる処理液供給装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の処理液供給装置は、供給開始命令を含む複数個の命令からなり、予め記憶されている一連の処理を規定する処理プログラムに基づいて、制御手段が前記供給開始命令を実行することにより処理液供給手段から基板に処理液を供給する処理液供給装置において、前記処理液供給手段から処理液が供給されたことを検出するための供給検出手段と、前記供給開始命令が実行された時点からの経過時間を計測する計時手段と、前記経過時間と予め設定されている特定時間とを比較することに基づき、処理に不具合が生じたことを報知する報知手段とを備えるとともに、前記制御手段は、前記処理プログラムに含まれている各命令を順次に実行してゆく際に、供給開始命令の実行によって前記処理液供給手段から処理液の供給を開始し、処理液を供給し始めた時点を前記供給検出手段が検出し、この検出時点で、それ以後の命令の実行を開始することを特徴とするものである。
【0016】
また、請求項2に記載の処理液供給装置は、請求項1に記載の処理液供給装置において、前記供給検出手段は、前記処理液供給手段から吐出された処理液が基板に『到達』したことを処理液の供給として検出するものであることを特徴とするものである。
【0017】
また、請求項3に記載の処理液供給装置は、請求項1に記載の処理液供給装置において、前記供給検出手段は、前記処理液供給手段から処理液が『吐出』されたことを処理液の供給として検出するものであることを特徴とするものである。
【0018】
また、請求項4に記載の処理液供給装置は、請求項1ないし請求項3に記載の処理液供給装置において、前記供給検出手段は、前記制御手段の指示に基づき、前記処理液供給手段の先端部を含む基板表面付近を撮影する撮影手段と、前記撮影された画像を静止画像として取り出す画像取出手段と、前記静止画像の濃淡変化に基づいて処理液が『到達』した又は『吐出』されたことを処理液の供給として判別する濃淡判別手段とから構成されていることを特徴とするものである。
【0019】
【作用】
請求項1に記載の発明の作用は次のとおりである。
制御手段が供給開始命令を実行すると、この時点からの経過時間が計時手段によって計測される。供給開始命令の実行後、処理液供給手段から処理液供給され始めた時点を供給検出手段が検出した時点で、制御手段が供給開始命令より後の各命令の実行を開始するので、供給開始命令より後の命令への移行を処理液が実際に供給された時点に依存させることができる。したがって、供給開始命令の実行から実際に処理液が供給されるまでの開始遅れ時間およびその変動分を吸収することができて、処理液の供給時間を一定化することができる。
【0020】
供給開始命令が実行されても処理液タンクが空である場合や供給検出手段に異常が生じている場合には処理液の供給を検出することができないが、計時手段による経過時間と予め設定されている特定時間とを比較することに基づき、処理に不具合が生じたことを報知手段が報知することができる。したがって、オペレータは処理に不具合が生じていることを即座に知ることができる。
【0021】
また、請求項2に記載の発明によれば、処理液供給手段から吐出された処理液が、数ミリ程度の間隙を経て実際に基板に『到達』したことを処理液の供給として検出し、その時点を供給開始命令より後の命令への移行タイミングとすることによっても処理液の供給時間を一定化することができる。
【0022】
また、請求項3に記載の発明によれば、処理液供給手段から処理液が『吐出』されたことを処理液の供給として検出し、その時点を供給開始命令より後の命令への移行タイミングとすることによっても処理液の供給時間を一定化することができる。
【0023】
また、請求項4に記載の発明によれば、制御手段の指示に基づき撮影手段により撮影された、処理液供給手段の先端部を含む基板表面付近の画像を画像取出手段によって静止画像として取り出す。この静止画像の濃淡変化を濃淡判別手段によって判別することにより、基板に処理液が到達した時点や処理液供給手段から処理液が吐出された時点を処理液の供給として検出することができる。この供給時点に基づいて制御手段が供給開始命令より後の命令の実行を開始する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
図1は、本発明に係る処理液供給装置の一例である回転式基板塗布装置(スピンコータとも呼ばれる)の概略構成を示すブロック図である。
【0025】
図中、符号1は、吸引式スピンチャックであり、基板Wをほぼ水平姿勢で吸着保持するものである。この吸引式スピンチャック1は、回転軸2を介して電動モータ3によって回転駆動され、この回転により基板Wをほぼ水平姿勢で回転中心P周りに回転する。なお、電動モータ3の回転駆動は、後述する制御部20によって制御されるようになっている。
【0026】
基板Wの周囲には、処理液の一例であるフォトレジスト液や基板Wの裏面を洗浄する洗浄液などの飛散を防止するための飛散防止カップ4aが配設されている。また、この飛散防止カップ4aの上部開口には、ダウンフローを取り込むための複数個の開口を上部に形成された上部蓋部材4bが、この装置のフレームに固定されて位置固定の状態で配設されている。また、図示しない搬送機構が未処理の基板Wを吸引式スピンチャック1に載置したり、処理済みの基板Wを受け取る際には、図示しない昇降機構が飛散防止カップ4aのみを下降させることによって、飛散防止カップ4aと上部蓋部材4bとを離間させ、吸引式スピンチャック1を飛散防止カップ4aの上部開口から上方に突出させるようになっている。なお、飛散防止カップ4aを位置固定とし、図示しない昇降機構により上部蓋部材4bと回転軸2とを飛散防止カップ4aに対して上昇させるような構成としてもよい。
【0027】
飛散防止カップ4aの側方には、搬入された基板W上の回転中心Pの上方に相当する供給位置と、基板W上から周囲に離れた待機位置との間で移動可能に構成された処理液供給ノズル5が配設されている。この処理液供給ノズル5が供給位置(図中の実線で示す状態)にある場合には、その下方に向けられた先端部が基板W面から距離L(例えば、4mm程度、図6を参照)だけ上方に位置するように構成されている。この距離Lは、フォトレジスト液の粘度や基板Wのサイズ、その表面状態により基板W表面に滴下されたフォトレジスト液がその表面全体にわたって拡げられる際にムラが発生しないような距離に調整されていることが好ましい。
【0028】
また、飛散防止カップ4a内であって、基板Wの下方の回転中心P側には、フォトレジスト液が飛散して霧状のミストとなって基板W裏面に付着したり、基板Wの表面周縁部から裏面に回り込んだ不要なフォトレジスト液を除去するために、洗浄液を裏面に向けて噴出させるバックリンスノズル11が設けられている。このバックリンスノズル11からの洗浄液は、後述する制御部20により制御されるようになっている。
【0029】
処理液供給ノズル5には供給管12が接続されており、この供給管12と、サックバックバルブ13と、ベローズポンプ14と、逆止弁15とを介してフォトレジスト液を貯留している処理液タンク16に連通接続されている。サックバックバルブ13は、クリーンルーム内に導入されているユーティリティの1つである加圧空気源により加圧空気を送り込まれることにより動作され、この動作により処理液供給ノズル5の先端内部に貯留しているフォトレジスト液を僅かに引き戻して、いわゆる「ぼた落ち」を防止したり、吐出孔5aから露出しているフォトレジスト液の固化を防止するものである。サックバックバルブ13は、送り込まれた加圧空気を排出されることにより非動作、つまり、処理液供給ノズル5内のフォトレジスト液の引き戻しを解除する。このサックバックバルブ13の動作/非動作は、制御部20からの電気信号により行われるようになっている。なお、サックバックバルブ13の動作/非動作は、その引き戻し圧力などが調整可能になっている。したがって、その調整度合いや圧縮空気源の圧力により、電気信号を入力されてからフォトレジスト液の引き戻し動作や解除動作となるまでの動作速度が変動するものである。
【0030】
ベローズポンプ14は、複動式エアシリンダ17に連動して動作し、処理液タンク16内のフォトレジスト液を供給管12に送り込む。この送り込み動作により生じるフォトレジスト液の処理液タンク16内への逆流を防止するのが、逆止弁15である。複動式エアシリンダ17は、速度制御弁18を介して加圧空気源によって動作し、ピストン17aにより仕切られた2つの空間に速度制御弁18a,18bを介して加圧空気を送排することによって動作する。速度制御弁18は、加圧空気導入速度や加圧空気排出速度が手動で調整可能になっており、この調整度合いや加圧空気源の圧力によって複動式エアシリンダ17の動作速度が調整され、その結果として、ベローズポンプ14の動作、すなわち、処理液供給ノズル5からフォトレジスト液が供給/停止されるまでの速度が調整される。なお、処理液供給ノズル5と、供給管12と、ベローズポンプ14と、逆止弁15と、処理液タンク16と、複動式エアシリンダ17と、速度制御弁18とが本発明の処理液供給手段に相当する。
【0031】
速度制御弁18は、制御部20からの電気信号により加圧空気を複動式エアシリンダ17に送り込む動作状態とされ、同様に加圧空気を排出する非動作状態とされる。制御部20は、図示しないクロックやタイマ、RAMを内蔵しているとともに、処理中に不具合を生じているか否かを判断するための基準となる『特定時間』(後述する)を予め記憶する特定時間メモリ21と、詳細は後述するが制御部20の指示に基づいて供給開始命令の実行時点からの経過時間を計測する計時部22に接続されている。図示しないRAMには予め作成された処理プログラムなどが記憶されており、この処理プログラムはクロックやタイマを基準にして実行されるようになっている。なお、上記の計時部22が本発明における計時手段に相当する。
【0032】
但し、詳細は後述するが、処理プログラムに含まれている、フォトレジスト液の供給を開始させる供給開始命令が実行されてからは、後述する供給検出確認部50から『到達検出信号』が入力されてから、次の命令の実行を行うようになっている。また、例えば、供給管12が外れたり、処理液タンク16のフォトレジスト液が空になっていて供給開始命令を実行してもフォトレジスト液が供給できない状態である等の、処理に不具合が生じているときは、予め設定されている特定時間と、計時部22により計測されている経過時間とを比較することに基づき不具合が生じていると判断して、警報を出力するとともに処理を停止するようになっている。なお、制御部20は、本発明の制御手段および報知手段に相当するものである。
【0033】
上部蓋部材4bの上部内周面には、その左側にCCDカメラ30が、その右側にはストロボ40が配設されている。CCDカメラ30は、固体撮像素子であるCCDと、電子シャッターと、レンズとから構成されており、その撮影視野を基板Wの回転中心付近、すなわち、フォトレジスト液が処理液供給ノズル5から滴下されて基板Wに到達する位置を含む領域に設定されている。なお、図1では、処理液供給ノズル5の水平方向に伸びた部分によって、基板Wの回転中心付近が遮られているように見えるが、CCDカメラ30と処理液供給ノズル5とは平面視で横方向にずらして配設されているので、回転中心付近を撮影できるようになっている。また、ストロボ40は、フォトレジスト液が感光しないように装置自体が暗室内に設置されているので、撮影時の照明として用いるためのものである。ストロボ40は、例えば、キセノンランプと、500nm以上の波長を透過するバンドパスフィルタBPFとを組み合わせて構成されている。これらのCCDカメラ30およびストロボ40は、供給検出確認部50に接続されている。また、ストロボ40としては、キセノンランプに代えて、赤外波長付近に分光感度を有し、かつ充分な発光強度を有する高輝度赤外発光ダイオードまたは赤外発光ダイオードアレイを採用してもよい。この場合には、バンドパスフィルタBPFは不要となる。また、ストロボ40の光源や構成は、供給するフォトレジスト液の分光感度に応じて適宜に選択すればよい。
【0034】
図2を参照して供給検出確認部50について説明する。
ストロボ40は、ストロボ電源51から所要の電力を供給されて連続的に点灯されている。CCDカメラ30は、その動作制御、例えば、撮影タイミングを決定する電子シャッターの動作制御がカメラ制御部52によって制御される。カメラ制御部52への撮影開始指示は、制御部20からI/O制御部53へトリガ信号が入力されることによって行われる。詳細は後述するが、このトリガ信号としては、基準静止画像を撮影するための基準トリガ信号と、所定の周期で順次撮影を行うための通常トリガ信号とがある。
【0035】
基準トリガ信号が入力された場合には、その時点でCCDカメラ30を介して基板表面の撮影を行うが、通常トリガ信号が入力された場合には、その時点から所定の周期で順次にCCDカメラ30を介して撮影を行う。CCDカメラ30を介して撮影された、基準トリガ信号に基づく基板表面の画像信号は、カメラ制御部52およびI/O制御部53を介して画像処理部54に伝送され、ここで2値化処理されて静止画像(基準静止画像)として画像メモリ55に格納される。また、通常トリガ信号に基づき順次に得られた基板表面の画像信号は、同様にして画像処理部54に伝送され、2値化処理されて静止画像として画像メモリ55に格納される。なお、上記ストロボ電源51は、連続的にストロボ40に電力供給を行う必要はなく、CCDカメラ30による基板表面の撮影時を含む適宜の範囲においてのみ電源を供給してストロボ40を間欠的に点灯させるようにしてもよい。
【0036】
そして、画像処理部54は、画像メモリ55内の基準静止画像と静止画像との濃淡変化に基づいて、変化があった場合にはフォトレジスト液が基板Wに到達したと判断して、『到達検出信号』をI/O制御部53を介して制御部20に出力する。濃淡変化に基づき到達を判断する手法としては、種々のものが考えられるが、例えば、それぞれの2値化データの『1』を計数してこれらの差分がある一定以上(例えば、10%以上)となった場合に到達したと判断する。なお、上述したCCDカメラ30の撮影視野を、画像処理に要する処理速度および撮影を行う所定の周期を勘案して設定することが好ましい。
【0037】
『到達検出信号』がI/O制御部53を介して制御部20に出力された後は、画像メモリ55に格納されている静止画像を画像処理部54およびI/O制御部53を介してモニタ59に出力して、フォトレジスト液が基板Wに到達したと判断された静止画像を表示する。この表示を観察することにより、正常にその判断がなされているか否かを装置のオペレータは判断することができる。もしその静止画像が適切でない場合には、装置の動作をオペレータが手動で停止させればよい。これにより適切でない処理が以後の全ての基板に対して連続して施されることを未然に防止することができる。
【0038】
また、上述した制御部20は、供給開始命令を実行した時点において、計時部22により計測されている供給開始命令の実行時点からの経過時間と、特定時間メモリ21に記憶されている特定時間とを所定の周期で比較し始め、経過時間が特定時間に一致するまでに供給検出確認部50から『到達検出信号』が出力されない場合には、処理に不具合が生じたと判断して、供給検出確認部50に『異常信号』を出力するとともに処理を停止する。この異常信号が出力されると、I/O制御部53がモニタ59に『不具合発生!!』などの警報を出力するとともに、図示しないブザーを鳴らしたり黄色灯を発光させるようになっている
【0039】
なお、上述したCCDカメラ30および供給検出確認部50は本発明における供給検出手段に相当し、CCDカメラ30は撮影手段に相当し、画像処理部54は画像取出手段および濃淡判別手段に相当するものである。
【0040】
次に、図3のタイムチャートを参照して、上述したように構成された装置による基板Wへのフォトレジスト液の塗布処理の一例について説明する。なお、以下の説明においては、処理の対象である基板Wは、図示しない基板搬送機構により吸引式スピンチャック1に既に吸着保持されているものとする。さらに、処理液供給ノズル5は、ノズル移動機構10によって既に供給位置(図1に実線で示す状態)に移動されて、その吐出孔5aが基板Wのほぼ回転中心Pの上方に距離Lをおいて位置している。
【0041】
なお、フォトレジスト液の供給方法としては、基板が回転している状態で供給を開始し、その状態で供給を完了する『ダイナミック法』と、基板が静止した状態で供給開始し、その状態で供給を完了する『スタティック法』と、基板が静止した状態で供給を開始し、基板を回転させた始めた後に供給を完了するというダイナミック法とスタティック法とを組み合わせたような『スタミック法』とがあるが、ここではダイナミック法を採用した処理プログラムによる塗布処理を例に採って説明する。当然のことながら、スタティック法およびスタミック法であっても、供給タイミングが異なるだけで以下と同様の効果を奏する。
【0042】
この処理プログラム(スピンコートプログラム)による塗布処理の基本的な流れは次のとおりである。
【0043】
まず、回転開始命令により、時間tにおいて基板Wが回転数R1(例えば、1,000rpm)に達するような加速度により回転駆動され、時間Tにおいて供給開始命令が実行されてフォトレジスト液が一定流量で供給開始されるとともに、計時部22によって経過時間の計測が開始される(計時開始)。そして、フォトレジスト液が基板Wの表面に到達したことを検出した時点tにて、この時点tからの経過時間を計数するタイマスタート命令が実行され、その時間が供給時間TSUとなった時点(時間T)において供給停止命令が実行されてフォトレジスト液の供給が停止される。時間tには回転上昇命令が実行されることにより、時間tの時点で基板Wが回転数R2(例えば、3,000rpm)となるように加速され、時間tにおいて回転停止命令が実行されて時間tには塗布処理が終了するように作成されている。
【0044】
なお、上記の塗布処理中においては、基板Wの周縁部からフォトレジスト液が飛散して霧状のミストとなって基板W裏面に付着したり、基板Wの周縁部からその裏面に回り込んで付着したフォトレジスト液を除去するために、図1に示したバックリンスノズル11から洗浄液を噴出させるように命令を付加しておくことが好ましい。
【0045】
さらに、上記の処理プログラムは、基板Wの回転数がR1に達する時点tから、フォトレジスト液の供給を開始する供給開始命令の実行時点Tまでの間に、I/O制御部53に対して基準静止画像を撮影するように指示するための基準トリガ信号を出力する基準トリガ信号出力命令を時間Tにおいて実行するようにされており、さらに、上述した時間Tにおいて供給開始命令を実行するのと同時に、I/O制御部53に対して所定の周期で基板W表面の静止画像を撮影するように指示するための通常トリガ信号を出力する通常トリガ信号出力命令を実行するようにされている。
【0046】
まず、時間Tにおいて基準トリガ信号出力命令が実行されると、供給検出確認部50は図4のフローチャートに示すように動作する。
【0047】
ステップS1(基板表面の撮影)
I/O制御部53は、カメラ制御部52を介してCCDカメラ30により基板Wの回転中心付近表面を撮影する。この画像信号は、I/O制御部53を介して画像処理部54に伝送される。
【0048】
ステップS2(2値化処理)
画像処理部54に伝送された画像信号は、適宜の手法によって2値化処理されて静止画像とされる。例えば、基板W表面の反射率が高い部分、つまり、画像信号の輝度レベルがある一定の値を越える部分(白っぽい領域)を『0』とし、輝度レベルがそれ以下の部分(黒っぽい領域)を『1』とするように2値化処理すればよい。
【0049】
ステップS3(基準静止画像として格納)
2値化された静止画像は、基準静止画像として画像メモリ55に格納される。この基準静止画像は、後に撮影される静止画像と比較される基準となるものであるので、電動モータ3の回転制御と同期させて基板Wが特定の回転角度となって、CCDカメラ30から見て同一姿勢の基板を撮影することが好ましい。一般的に、基板Wの表面には、種々のプロセスを経て微小な段差が形成されているので、基板の回転角度によってはその段差部分によりストロボ40からの照射光が乱反射して2値化処理の際に『1』とされる場合がある。そこで、後述する静止画像の撮影の際にも、上記特定の回転角度で基板W表面を撮影することにより、基準静止画像と同一の回転角度の静止画像とすることができるので、誤って上記乱反射による到達検出がなされることを防止することができる。
【0050】
時間Tにおいて供給開始命令が実行されると次のようにしてフォトレジスト液が基板Wに対して供給され始める。また、供給開始命令の実行と同時に、計時部22に対して経過時間の計時開始の指示を行うとともに、所定の周期で特定時間メモリ21の特定時間と、経過時間との比較を開始する。
【0051】
まず、サックバックバルブ13が非動作状態とされて処理液供給ノズル5内の吸引が解除されるとともに、速度制御弁18の一方18aが非動作状態とされ、他方18bが動作状態とされる。これにより複動式エアシリンダ17が動作状態とされ、これに連動してベローズポンプ14が動作して、処理液タンク16内からある一定量のフォトレジスト液が供給管12に送り込まれる。この一連の動作により、処理液供給ノズル5の吐出孔5aからフォトレジスト液が基板Wの表面に供給され始め、速度制御弁18の一方18aおよび他方18bの状態(非動作/動作)を交互に切り換えて1回毎行うことにより、エアシリンダ17のピストン17aが上昇/下降してベローズポンプ14を1回毎駆動し、所定量のフォトレジスト液が処理液供給ノズル5から基板Wに供給される。このように供給開始命令が実行されてから順次に各部を動作させることによって、フォトレジスト液が供給されるようになっていること、および処理液供給ノズル5の吐出孔5aは基板W表面から上方に距離Lだけ離れているので、供給開始命令が実行された時点Tにおいて、基板Wの表面にフォトレジスト液が到達するのではなく、実際にはある開始遅れ時間だけ遅れて基板Wの表面に到達することになる。この開始遅れ時間は加圧空気源の利用状況により変動するものであるが、ここでは上記開始遅れ時間がTDS1 であるとして説明する。
【0052】
上記の供給開始命令を実行するのと同時に制御部20は通常トリガ信号出力命令を実行する。この命令が実行されると供給検出確認部50のI/O制御部53に対して通常トリガ信号が出力される。通常トリガ信号を検知したI/O制御部53は、カメラ制御部52に対して所定の周期で順次に基板W表面の撮影を行うように指示する。上記所定の周期としては、上記開始遅れ時間TDS1 よりも充分に短いことが好ましく、例えば、開始遅れ時間TDS1 が100msecである場合には10msec程度である。また、制御部20は、供給開始命令および通常トリガ信号出力命令を実行した後に処理プログラムの次の命令を実行することを規制される実行禁止状態とされ、『到達検出信号』が供給検出確認部50から入力されるまでその状態を保持するようになっている。
【0053】
この通常トリガ信号出力命令に基づく供給検出確認部50の動作を図5のフローチャートを参照して説明する。
【0054】
ステップT1(基板表面の撮影)
I/O制御部53は、カメラ制御部52を介してCCDカメラ30により基板Wの回転中心付近を撮影する。この撮影タイミングは、上述した理由により基準静止画像の撮影タイミングと同一であることが好ましい。
【0055】
ステップT2(2値化処理)
基板W表面の画像信号を、上述したようにして画像処理部54により2値化処理する。
【0056】
ステップT3(静止画像として格納)
2値化処理された画像信号を静止画像として画像メモリ55に格納する。したがって、この時点では、画像メモリ55内に基準静止画像と静止画像とが格納されている。なお、これ以降に順次に撮影される静止画像は画像メモリ55内の静止画像と置換されるので、画像メモリ55の記憶容量は少なくとも上記2つの画像を記憶できるだけあればよい。
【0057】
ステップT4(基準静止画像と静止画像との比較処理)
画像処理部54は、画像メモリ55に格納されている基準静止画像と静止画像とを比較する。具体的には、2つの画像の濃淡の差異を比較する。これらの2値化処理された画像同士の濃淡を比較する手法としては種々のものがあるが、例えば、基準静止画像および静止画像のそれぞれの『1』を計数してこれらを比較する手法が挙げられる。これらの『1』の計数値同士の差分がある一定値以上(例えば、10%以上)になれば、濃淡に変化が生じた、すなわち、基板Wの表面にフォトレジスト液が到達したと判断する。
【0058】
ステップT5(濃淡に変化?)
画像処理部54における濃淡変化の比較結果に基づいて処理を分岐する。変化がある場合は、フォトレジスト液が基板W表面に到達したことを示しているので、次のステップT7に移行する。また、変化がない場合は、フォトレジスト液が基板Wの表面に到達していないことを示しているので、上記のステップT1に戻って再び基板W表面の撮影を行う。
【0059】
しかしながら、フォトレジスト液が基板Wに到達していない理由としては、フォトレジスト液の供給に係る機構に起因する遅れが原因であるか、上述した処理の不具合が原因であるかは不明であるので、ステップT1に戻る前にステップT6において処理の不具合が原因であるか否かを判断する。なお、上述した撮影に係る所定の周期とは、上記ステップT1からステップT6の実行周期に相当する。
【0060】
ここでは、上記ステップT1からこのステップT6を繰り返し実行した結果、図3に示すように供給開始命令の実行時点Tから、特定時間STより短い開始遅れ時間TDS1 経過後の、時間tにおいてステップT5での判断が濃淡変化ありとなった場合について説明する。なお、特定時間STは、例えば、3秒程度であり、開始遅れ時間TDS1 およびその変動分を考慮して設定することが好ましい。
【0061】
ステップT7(到達検出信号、静止画像の出力)
画像処理部54からI/O制御部53を介して、制御部20に『到達検出信号』を出力するとともに、画像処理部54は画像メモリ55の静止画像を取り出してI/O制御部53を介してモニタ59に出力する。
【0062】
『到達検出信号』を入力された制御部20は、その時点tにてタイマスタート命令を実行して内蔵タイマのリセットとともにカウントをスタートさせ、供給時間TSUが経過した時点Tにおいて供給停止命令を実行する。この場合、次のようにしてフォトレジスト液の供給が停止される。
【0063】
まず、2つの速度制御弁18a,18bの動作/非動作状態を切り換えて交互に繰り返し行う動作を停止することにより、複動式エアシリンダ17が非動作状態となってベローズポンプ14によるフォトレジスト液の供給が停止されるとともに、サックバックバルブ13を動作状態にして処理液供給ノズル5内部のフォトレジスト液を僅かに先端部から引き戻す。この動作により、処理液タンク16から供給管12および処理液供給ノズル5を通るフォトレジスト液の供給は停止される。なお、上述したようにフォトレジスト液の供給時には、供給開始命令の実行時点Tから開始遅れ時間TDS1 が生じるが、供給停止命令の場合には上記2つの速度制御弁18a,18bを非動作状態とした時点において、フォトレジスト液の基板Wへの供給が遮断されるので、このときの遅延は開始遅れ時間TDS1 に比較して充分に無視できる程度のものである。
【0064】
上述したようにしてフォトレジスト液が基板Wに到達したことに基づいて、供給開始命令の次の命令であるタイマスタート命令を実行することにより、供給開始命令以降の命令の実行タイミングをフォトレジスト液が基板Wに到達した時点に依存させることができる。したがって、供給開始命令が実行されてから実際に基板Wにフォトレジスト液が到達するまでの開始遅れ時間TDS1 を吸収することができ、フォトレジスト液の供給時間TSUを一定化することができる。
【0065】
また、『到達検出信号』を出力するとともに、静止画像を取り出してI/O制御部53を介してモニタ59に出力し、この静止画像を装置のオペレータが確認することにより、到達検出と判断された画像が適切か否かを判断することができる。例えば、上部蓋部材4bの上方内周面に配設されたCCDカメラ30のレンズ面に付着したミストに起因して、フォトレジスト液が基板に到達していないにも係わらず『到達検出信号』が出力されるなどの不具合の発見を容易にすることができる。このような不具合を発見した場合には、オペレータが装置を手動で停止させることにより、順次に処理される基板に不適切な処理が施されるのを未然に防止することができる。
【0066】
次に、上記の基板Wの処理が完了し、新たな基板Wの処理を行う場合について説明する。なお、先の基板Wの処理時には、供給開始命令を実行した時点Tから時間TDS1 だけ遅れてフォトレジスト液が基板に到達したが、新たな基板Wの処理時には、例えば、他の装置において加圧空気源の利用度が高まって、その圧力が変動(低下)したことに起因して、開始遅れ時間が上記開始遅れ時間TDS1 よりも大きくなって開始遅れ時間TDS2 (図3を参照)となったとして説明する。但し、開始遅れ時間TDS2 も、特定時間STより短いものとする。また、以下に説明する新たな基板Wの処理時における命令の実行タイミングが先の基板処理時と異なる部分は、図3中において括弧書き及び点線矢印で示すことにする。
【0067】
このような場合には、供給開始命令の実行時点Tは先の基板処理時と同一であるが、開始遅れ時間が大きくなっているので(TDS2 >TDS1 )、『到達検出信号』が制御部20に入力されるタイミングも、開始遅れ時間TDS2 だけ遅れて(t)の時点になる。これに伴ってタイマスタート命令も遅れるので、供給停止命令の実行時点(T)も遅れることになる。その結果、『到達検出信号』が入力された時点(t)から供給停止命令が実行される時点(T)までの時間間隔を、先の基板処理時と同じ供給時間(TSU)とすることができる。すなわち、フォトレジスト液は一定流量で処理液供給ノズル5から基板Wに対して供給されるが、その供給時間TSUが一定化されているので、各基板に対して供給されるフォトレジスト液の量を同一にすることができる。その結果、複数枚の基板を順次に処理してゆく間に、加圧空気源の圧力変動に起因する開始遅れ時間が変動したとしても、その変動を吸収することができて供給時間を一定化することができる。また、例えば、速度制御弁18の動作速度を調整したような場合であっても、それに起因する開始遅れ時間の変動分をも吸収することができる。
【0068】
また、上記のように供給停止命令の実行時点(T)が遅れることに伴って、それ以降に実行される各命令も遅れることになる。具体的には、回転上昇命令の実行がtからtに遅れるとともに、回転停止命令もtからtに遅れることになる。その結果、フォトレジスト液の供給が停止されて、回転が上昇されるまでの時間を同一とすることができて、回転数R1で供給されたフォトレジスト液を基板Wの全面に拡げる処理を同一時間施すことができ、さらに、回転数R2に回転数を上昇されて停止されるまでの時間を同一とすることができて、基板Wの全面に拡げられたフォトレジスト液の余剰分を振り切る処理を同一時間施すことができる。その結果、各基板に形成されるフォトレジスト被膜の膜厚を均一にすることができる。また、各ロット間や各ロット内における処理を全て均一に施すことができ、長期間にわたって安定して処理を施すことができる。
【0069】
次に、配管12が外れたり、処理液タンク16が空になっているため供給開始命令を実行してもフォトレジスト液が処理液供給ノズル5から供給されない場合や、CCDカメラ30の取り付け位置がずれて視野が基板Wの表面から外れている場合などの処理の不具合が生じている場合について説明する。このような処理の不具合が生じている場合には、ステップT1ないしステップT6を繰り返し実行しても画像に濃淡変化が生じないので、ステップT6において特定時間STと経過時間とが一致することになる。
【0070】
例えば、開始遅れ時間TDS2 が特定時間ST(T〜t)よりも長くなって、図3のタイムチャート中のt時点を越えた場合には、上述したステップT1ないしステップT6を繰り返してゆくうちに、濃淡変化が生じる前にステップT6にて経過時間が特定時間STに一致する。すると、制御部20は、供給検出確認部50に対して『異常信号』を出力して、基板表面の撮影を停止させる。
【0071】
ステップT8(警報出力)
制御部20からの『異常信号』を検知したI/O制御部53は、処理の不具合が生じたことを示すメッセージなどをモニタ59に表示して警報を出力する。
【0072】
ステップT9(処理停止)
制御部20は、『異常信号』の出力とともに電動モータ3の回転駆動を停止したり、ベローズポンプ14の動作を停止させるなどの停止処理を実行する。
【0073】
これにより供給開始命令が実行されて到達検出信号が出力されるまで次の命令の実行を規制されていることに起因して、図3中に二点鎖線で示すように、フォトレジスト液を供給することなく回転数R1のまま基板Wを回転させ続けたり、フォトレジスト液を供給して供給時間TSUが経過しているにもかかわらず、フォトレジスト液を供給し続けながら回転数R1で回転させ続けるような不適切な処理が継続されることを未然に防止することができる。
【0074】
オペレータは、ステップT8で出力された警報を見て、何らかの不具合が生じたことを知ることができるので、停止された装置の点検して不具合を修復した後に再び処理を実行すればよい。
【0075】
なお、上記の装置では、フォトレジスト液の到達検出のためにCCDカメラ30によって撮影した画像を利用したが、以下に説明するようにセンサを用いて検出するようにしてもよい。この変形例について図6を参照して説明する。
【0076】
処理液供給ノズル5の、下方に向けられた先端部分には、到達検出センサ6が取り付けられている。到達検出センサ6は、処理液供給ノズル5の先端部分に取り付け部材6aを介して取り付けられた投光器6bと受光器6cとによって構成されている。それぞれの投光部および受光部は基板W表面の回転中心Pに向けられており、投光器6bから照射された赤外波長領域の照射光は基板W表面の回転中心P付近で反射され、この反射光は赤外波長領域付近に感度を有する受光素子を内蔵した受光器6cに入射される。この例では、到達検出センサ6の検出信号は、入光時オンとなるように設定されているので、処理液供給ノズル5の吐出孔5aからフォトレジスト液が吐出されて、距離Lを経て基板Wの表面に到達した時点において、その検出信号がオフとなって制御部20に『到達検出信号』として出力される。なお、この到達検出センサ6が本発明における供給検出手段に相当する。
【0077】
このように構成した場合には、図7のフローチャートのように動作する。
すなわち、ステップU1において、命令が供給開始命令か否かを判断し、供給開始命令でない場合には、その命令を実行する(ステップU2)。ここで実行される命令としては、例えば、回転開始命令がある。その一方、命令が供給開始命令である場合には、ステップU3において供給開始命令を実行するとともに、計時部22に対して計時開始を指示する。そして、これ以降は、ステップU4において到達検出センサ6がオフ、すなわち、『到達検出信号』が到達検出センサ6から制御部20に出力されるか、経過時間が特定時間STに一致するまでは、ステップU4およびステップU5を繰り返し実行して、次の命令の実行を規制する。
【0078】
ステップU4において到達検出センサ6がオフであると判断された場合には、ステップU6に移行して次の命令の実行を行う。一方、ステップU5において経過時間が特定時間STに一致した場合には、ステップU7において警報を出力するとともに、ステップT8において処理を停止する。このように比較的簡易な構成のものであっても、上述した構成の装置とほぼ同一の効果を得ることができる。
【0079】
なお、上述した説明では、フォトレジスト液が処理液供給ノズル5から吐出されて基板の表面へ『到達』としたことをフォトレジスト液の供給として扱ったが、以下のように処理液供給ノズル5の吐出孔5aからフォトレジスト液が『吐出』されたことをフォトレジスト液の供給として扱ってもよい。
【0080】
つまり、上述したCCDカメラ30を用いてフォトレジスト液の供給を検出する手法では、その撮影視野として、処理液供給ノズル5の吐出孔5aを含む範囲を設定しておけばよい。この場合には、上述した図3のタイムチャート中の『到達』を『吐出』と読み代えればよく、同様の効果を奏することができる。
【0081】
また、CCDカメラ30を用いることなく、図8に示すような吐出検出センサ7(供給検出手段)を用いてフォトレジスト液の供給を検出するようにしてもよい。
【0082】
すなわち、吐出検出センサ7は、処理液供給ノズル5の先端部分に取り付け部材7aを介して取り付けられた投光器7bと受光器7cとによって構成されている。それぞれの投光部および受光部は処理液供給ノズル5を中心に対向して設けられており、投光器7bから照射された赤外波長領域の照射光は赤外波長領域付近に感度を有する受光素子を内蔵した受光器7cに入射される。この例では、吐出検出センサ7の検出信号は入光時オンとなるように設定されているので、処理液供給ノズル5の吐出孔5aからフォトレジスト液が吐出された時点において、その検出信号がオフとなり、処理液供給ノズル5の吐出孔5aからのフォトレジスト液の吐出が停止された状態において、その検出信号がオンとなる。
【0083】
なお、上述したように均一に処理を施すことができつつも処理の不具合を検出して不適切な処理が継続されることを防止できる回転式基板塗布装置に好適な塗布方法としては、特開平9−7930号公報に示すようなものがある。
【0084】
すなわち、基板Wにフォトレジスト液を供給して遠心力によって拡がってゆくフォトレジスト液が基板Wの周縁部に到達する前に、基板Wの回転数を上げてゆくのである。このように正確なタイミングで加速度を加えることによって飛散するフォトレジスト液の量を極めて少なくすることができるが、その加速タイミングを正確にする必要がある。そこで、本発明に係る装置にその方法を適用すると、加速タイミングが正確に制御できて処理の均一化を図ることができるとともに、上述したような処理の不具合が生じて無駄にフォトレジスト液が供給され続けるようなことが防止できる。
【0085】
また、処理液としては、上述したフォトレジスト液だけでなく、表面保護や絶縁のために利用されるSOG(Spin On Glass) 液や、ポリイミド樹脂などであってもよいことは言うまでもない。
【0086】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、供給開始命令が実行された後、処理液が実際に供給され始めた時点で、それ以後の命令を実行することにより、次の命令への移行を処理液が実際に供給され始めた時点に依存させることができる。したがって、処理液の供給に係る開始遅れ時間およびその変動分を吸収することができて、処理液の供給時間を一定化することができる。その結果、各ロット間や各ロット内における処理を全て均一に施すことができ、長期間にわたって安定して処理を施すことができる。
【0087】
また、計時手段による経過時間と予め設定されている特定時間とを比較することに基づき、処理に不具合が生じていることを報知手段が報知するので、処理に不具合が生じていることを即座に知ることができる。したがって、生じている不具合に起因する不適切な処理が継続して施されるようなことを未然に防止することができる。
【0088】
また、請求項2に記載の発明によれば、『到達』したことを処理液の供給として検出しても処理液の供給時間を一定化することができる。
【0089】
また、請求項3に記載の発明によれば、『吐出』されたことを処理液の供給として検出しても処理液の供給時間を一定化することができる。
【0090】
また、請求項4に記載の発明によれば、静止画像の濃淡変化を判別することにより処理液が供給されたことを検出することができる。したがって、光センサなどにより構成される供給検出手段に比較して、乱反射や外乱光に起因する悪影響を受けにくいものにすることができ、信頼性高く処理液の供給を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る処理液供給装置の一例である回転式基板塗布装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】供給検出確認部を示すブロック図である。
【図3】塗布処理の一例を示すタイムチャートである。
【図4】基準トリガ信号が出力された場合の処理を示すフォローチャートである。
【図5】通常トリガ信号が出力された場合の処理を示すフローチャートである。
【図6】到達検出センサを示す図である。
【図7】到達検出センサを採用した場合の処理を示すフローチャートである。
【図8】吐出検出センサを示す図である。
【符号の説明】
W … 基板
1 … 吸引式スピンチャック
5 … 処理液供給ノズル(処理液供給手段)
14 … ベローズポンプ(処理液供給手段)
17 … シリンダ(処理液供給手段)
18 … 速度制御弁(処理液供給手段)
20 … 制御部(制御手段,報知手段)
21 … 特定時間メモリ
22 … 計時部(計時手段)
30 … CCDカメラ(撮影手段,供給検出手段)
40 … ストロボ
50 … 供給検出確認部(供給検出手段)
54 … 画像処理部(画像取出手段,濃淡判別手段)
59 … モニタ

Claims (4)

  1. 供給開始命令を含む複数個の命令からなり、予め記憶されている一連の処理を規定する処理プログラムに基づいて、制御手段が前記供給開始命令を実行することにより処理液供給手段から基板に処理液を供給する処理液供給装置において、
    前記処理液供給手段から処理液が供給されたことを検出するための供給検出手段と、
    前記供給開始命令が実行された時点からの経過時間を計測する計時手段と、
    前記経過時間と予め設定されている特定時間とを比較することに基づき、処理に不具合が生じたことを報知する報知手段とを備えるとともに、
    前記制御手段は、前記処理プログラムに含まれている各命令を順次に実行してゆく際に、供給開始命令の実行によって前記処理液供給手段から処理液の供給を開始し、処理液を供給し始めた時点を前記供給検出手段が検出し、この検出時点で、それ以後の命令の実行を開始することを特徴とする処理液供給装置。
  2. 請求項1に記載の処理液供給装置において、前記供給検出手段は、前記処理液供給手段から吐出された処理液が基板に『到達』したことを処理液の供給として検出するものであることを特徴とする処理液供給装置。
  3. 請求項1に記載の処理液供給装置において、前記供給検出手段は、前記処理液供給手段から処理液が『吐出』されたことを処理液の供給として検出するものであることを特徴とする処理液供給装置。
  4. 請求項1ないし請求項3に記載の処理液供給装置において、前記供給検出手段は、前記制御手段の指示に基づき、前記処理液供給手段の先端部を含む基板表面付近を撮影する撮影手段と、前記撮影された画像を静止画像として取り出す画像取出手段と、前記静止画像の濃淡変化に基づいて処理液が『到達』した又は『吐出』されたことを処理液の供給として判別する濃淡判別手段とから構成されていることを特徴とする処理液供給装置。
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