JP2002126604A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JP2002126604A
JP2002126604A JP2000319592A JP2000319592A JP2002126604A JP 2002126604 A JP2002126604 A JP 2002126604A JP 2000319592 A JP2000319592 A JP 2000319592A JP 2000319592 A JP2000319592 A JP 2000319592A JP 2002126604 A JP2002126604 A JP 2002126604A
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JP
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substrate
light
processing
liquid
processing liquid
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Application number
JP2000319592A
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English (en)
Inventor
Masakazu Sanada
雅和 真田
Kenji Sugimoto
憲司 杉本
Sanenobu Matsunaga
実信 松永
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一連の処理プログラムを実行するタイミング
を正確に把握して、基板処理を精度良く行う基板処理装
置を提供する。 【解決手段】 CCDカメラ9を、ストロボ8から照射
されて基板W上で正反射した光の経路上から外れた位置
に配設するとともに、暗幕10を、ストロボ8により照
射された光の反射によって、CCDカメラ9が撮影する
基板Wの表面の回転中心P付近に背景が映るのを防止す
るように側壁7aにおける基板Wの表面よりも上方の位
置に配設する。上述のような構成を基板処理装置に備え
ることによって、基板Wの成膜の状態に影響されずに、
フォトレジスト液が基板Wの表面に到達したことを正確
に検出することができて、一連の処理プログラムを実行
するタイミングを正確に把握して、基板処理を精度良く
行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板、液晶
表示器のガラス基板、フォトマスク用のガラス基板、光
ディスク用の基板等(以下、単に基板と称する)に対し
てフォトレジスト液や現像液や洗浄液等の処理液を供給
して基板処理を行う基板処理装置に係り、特に基板への
処理液の供給開始命令を含む複数個の命令からなる一連
の処理プログラムに基づいて基板処理を行う技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の装置として、例えば、処
理液であるフォトレジスト液を基板表面に供給して基板
処理を行う基板処理装置が挙げられる。この装置は、複
数個の命令からなり、予め記憶された処理プログラム
(スピンコートプログラムとも呼ばれ、フォトレジスト
液の種類や、塗布時の回転数やその時間などを規定して
いる)に基づいて、例えば、制御部が回転開始命令を実
行することによって回転支持手段により支持されている
基板を所定の回転速度で駆動し、制御部が供給開始命令
を実行することにより処理液供給ノズルを介して基板表
面にフォトレジスト液の供給を開始するようになってい
る。その供給開始命令の実行時点から特定時間後に、フ
ォトレジスト液の供給を停止したり、基板を高速に回転
駆動することにより、基板表面の全体に所定膜厚のフォ
トレジスト被膜を形成するようになっている。
【0003】上述したような装置では、供給開始命令が
実行されても、すぐにはフォトレジスト液の供給が行わ
れず、遅れ時間が発生する。従って、実際には、供給開
始命令が制御部により実行された時点から、少なくとも
その遅れ時間だけは遅れてフォトレジスト液の供給が行
われることになる。そこで、遅れ時間を考慮して、遅れ
時間の分だけ供給開始命令が実行される時点を早めるよ
うにしている。しかしながら、供給時におけるフォトレ
ジスト液の動作速度の変動や、クリーンルーム内の加圧
空気源の変動等に代表されるような利用状況によって遅
れ時間も変動する。遅れ時間が変動することによって、
フォトレジスト液供給の時点の前後に処理プログラムが
実行されてしまい、基板表面の全体にフォトレジスト被
膜が均一に形成されなかったり、所定膜厚のフォトレジ
スト被膜が形成されないという課題が生じる。
【0004】そこで、本発明者等は、上記課題を解決す
べく先に特開平9−270373号の発明を提案してい
る。以下、図12を参照して説明する。基板Wを水平姿
勢に保持する円板状のスピンチャック101は、底面に
連結された回転軸102を介して図示を省略する電動モ
ータで回転駆動されるようになっている。この回転駆動
により、スピンチャック101に保持された基板Wが回
転中心回りに回転される。基板Wの上方には、フォトレ
ジスト液である処理液Sを基板Wの処理面Wsに向けて
供給するための供給ノズル103が配設されている。ス
ピンチャック101の周囲には、上述した処理液Sが飛
散するのを防止する飛散防止カップ104が配設されて
いる。この飛散防止カップ104の上部開口には、基板
W、スピンチャック101、及び供給ノズル103を覆
うように上部蓋部材105が配設されている。また、上
部蓋部材105の内側であって、基板W及び供給ノズル
103の上方には、基板Wの回転中心付近に光を照射す
るストロボ107がある。このストロボ107によって
照射された基板Wの回転中心付近をCCDカメラ106
で撮影している。即ち、ストロボ107の光軸方向(ス
トロボ107と対向する位置)にCCDカメラ106が
配設されることになる。
【0005】基板Wの処理面Wsに処理液Sが到達され
るまでは、ストロボ107によって照射された光は基板
Wの回転中心付近にて反射されて、CCDカメラ106
に到達する。CCDカメラ106は基板Wの回転中心付
近を撮影しているので、輝度レベルの高い基板Wの画像
が得られる。逆に基板Wの処理面Wsに処理液Sが到達
した後は、ストロボ107によって照射された光は基板
Wの回転中心付近にて処理液Sによって遮られるので、
輝度レベルの低い基板Wの画像が得られる。CCDカメ
ラ106によって得られた画像の信号を2値化処理する
ことによって、例えば輝度レベルがある一定の値を超え
る部分を『0』、輝度レベルがそれ以下の部分を『1』
として、処理面Wsに処理液Sが到達するまでと、処理
面Wsに処理液Sが到達した後との画像信号を区別する
ことができる。
【0006】上述の2値化処理による画像信号を制御部
に転送して、処理面Wsに処理液Sが到達するまでの画
像信号(例えば、『0』)から、処理面Wsに処理液S
が到達した後の画像信号(例えば、『1』)に変化した
途端に、タイマースタート命令を実行して内蔵タイマの
リセットとともにスタートさせ、一連の処理プログラム
を実行する。
【0007】基板Wの回転中心付近にストロボ107が
照射して、CCDカメラ106が撮影しているので、処
理面Wsに処理液Sが到達した途端に一連の処理プログ
ラムが実行されることになる。従って、遅れ時間を考慮
することなく、基板表面の全体に所定膜厚のフォトレジ
スト被膜を均一に形成することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような構成を有する基板処理装置の場合でも、次のよう
な問題点がある。即ち、処理液の特性や状況によっては
光を精度良く検知することができない点である。
【0009】処理液がフォトレジスト液であって、基板
表面を撮影する場合を例に採って説明する。この場合、
基板表面に形成されるフォトレジスト被膜の膜質によっ
ては、反射率が変化してしまう。
【0010】上述したように基板表面(処理面)に処理
液が到達するとストロボによって照射された光は処理液
によって遮られて反射しない。しかしながら、膜質によ
っては反射されてしまう場合がある。逆に、基板表面に
処理液が到達する前にはストロボによって照射された光
は基板表面によって反射されるが、基板にフォトレジス
ト被膜が既に形成された状態で新たに基板処理を行う
と、基板表面の成膜(既に形成されたフォトレジスト被
膜)の状態によって反射されない場合がある。以上よ
り、基板表面に処理液が到達しているのに処理プログラ
ムが実行されなかったり、基板表面に処理液が到達して
いないのに処理プログラムが実行されてしまったりとい
う事態が発生してしまい、基板処理を精度良く行うこと
ができなくなってしまう。
【0011】ノズルから処理液が吐出されたことを検出
して処理プログラムを実行させる場合でも、処理液の特
性や状況によって光を精度良く検知することができず
に、処理プログラムを実行すべきタイミングを正確に把
握することができなくなってしまう。その結果、基板処
理を精度良く行うことができなくなってしまう。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、一連の処理プログラムを実行するタイ
ミングを正確に把握して、基板処理を精度良く行う基板
処理装置を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために、次のような構成をとる。即ち、請求項1
に記載の発明は、基板への処理液の供給開始命令を含む
複数個の命令からなる一連の処理プログラムに基づいて
基板処理を行う基板処理装置であって、処理液が到達す
る基板表面上の特定の領域である検出地点を照射する照
明手段と、前記照明手段から照射されて基板表面の検出
地点で正反射した光の経路上から外れた位置に配設され
て前記検出地点の光を検知する光検知手段とを備え、前
記供給開始命令が実行された後、前記照明手段と前記光
検知手段とによって処理液が基板表面の前記検出地点に
到達したことを検出して、それ以後の処理プログラムの
命令を実行することを特徴とする。
【0014】また、請求項2に記載の発明は、基板への
処理液の供給開始命令を含む複数個の命令からなる一連
の処理プログラムに基づいて基板処理を行う基板処理装
置であって、処理液の吐出経路を照射する照明手段と、
処理液が吐出されたときに前記照明手段から照射されて
前記吐出経路上の検出地点で正反射した光の経路上から
外れた位置に配設されて、前記吐出経路の処理液の光を
検知する光検知手段とを備え、前記供給開始命令が実行
された後、前記照明手段と前記光検知手段とによって処
理液が吐出されたことを検出して、それ以後の処理プロ
グラムの命令を実行することを特徴とする。
【0015】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載の基板処理装置において、前記照明手段の近傍に
前記光検知手段を配設することを特徴とする。
【0016】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
または請求項3に記載の基板処理装置において、前記光
検知手段は、基板表面を撮影することによって基板表面
の検出地点からの光を検知することを特徴とする。
【0017】また、請求項5に記載の発明は、請求項2
に記載の基板処理装置において、前記照明手段は、処理
液を吐出するノズルの内部またはノズルの近傍から光を
照射することを特徴とする。
【0018】また、請求項6に記載の発明は、請求項5
に記載の基板処理装置において、ノズルは、透過性のあ
る物質で形成されており、照明手段はノズルの外部から
ノズルの内部に照射することを特徴とする。
【0019】また、請求項7に記載の発明は、請求項1
から請求項6のいずれかに記載の基板処理装置におい
て、前記照明手段により照射された光の反射によって、
前記光検知手段が検知する基板表面の前記検出地点また
は前記吐出経路上における検出地点と、前記光検知手段
とを結ぶ直線の延長上の位置に背景が映るのを防止する
反射防止手段をさらに備えていることを特徴とする。
【0020】また、請求項8に記載の発明は、請求項7
に記載の基板処理装置において、基板の周囲を覆う壁部
を備えており、前記反射防止手段は前記壁部における基
板表面よりも上方の位置に配設されていることを特徴と
する。
【0021】
【作用】請求項1に記載の発明の作用について説明す
る。照明手段は処理液が到達する基板表面上の特定の領
域である検出地点を照射する手段であって、光検知手段
はその検出地点の光を検知する手段である。照明手段か
ら照射されて基板表面の検出地点で正反射した光の経路
上から外れた位置に前記光検知手段が配設されているの
で、照明手段から照射された光が検出地点にて直接的に
正反射されて光検知手段に到達することはない。従っ
て、光検知手段は、照明手段から照射された検出地点か
らの光を直接的には検知しない。
【0022】処理液が検出地点に到達していないときに
は、基板の状態や基板の成膜の状態に影響されずに、光
検知手段は検出地点の光を検知しない。処理液が基板表
面の検出地点に到達しているときには、処理液が到達し
た基板表面によって、照明手段から照射された光は乱反
射される。その乱反射された光を光検知手段が検知する
ことによって、基板の状態や基板の成膜の状態に影響さ
れずに、処理液が基板表面の検出地点に到達したと見な
される。そして、処理液が基板表面の検出地点に到達し
たことを検出した後に、それ以後の一連の処理プログラ
ムが実行される。
【0023】請求項2に記載の発明によれば、照明手段
は処理液の吐出経路を照射する手段であって、光検知手
段はその処理液の光を検知する手段である。処理液が吐
出されたときに照明手段から照射されて吐出経路上の検
出地点で正反射した光の経路上から外れた位置に前記光
検知手段が配設されているので、照明手段から照射され
た処理液の光が直接的に正反射されて光検知手段に到達
することはない。従って、光検知手段は、照明手段から
照射された処理液の光を直接的には検知しない。
【0024】処理液が吐出されていないときには、処理
液の特性や状況に影響されずに、光検知手段は処理液の
光を検知しない。処理液が吐出されているときには、そ
の処理液によって、照明手段から照射された光は乱反射
される。その乱反射された光を光検知手段が検知するこ
とによって、処理液の特性や状況に影響されずに、処理
液が吐出されたと見なされる。そして、処理液が吐出さ
れたことを検出した後に、それ以後の一連の処理プログ
ラムが実行される。
【0025】請求項3に記載の発明によれば、照明手段
の近傍に光検知手段が配設されているので、処理液が基
板表面の検出地点に到達していないときには、光検知手
段は基板表面の検出地点からの光をより一層検知し難く
する。また、光検知手段が照明手段の近傍に配設されて
いても、処理液が基板表面の検出地点に到達していると
きには、処理液が到達した基板表面によって、照明手段
から照射された光は乱反射されて、その乱反射された光
を光検知手段は検知することになる。以上より、基板の
状態や基板の成膜の状態に影響されずに、処理液が基板
表面の検出地点に到達したことについてより一層検出し
易くなる。
【0026】請求項4に記載の発明によれば、光検知手
段は基板表面を撮影することによって基板表面の検出地
点からの光を検知する手段であるので、基板表面の撮影
によって得られる基板表面の画像と、基板表面の検出地
点からの光を検知する検知信号(即ち、画像信号)とが
得られる。処理液が基板表面の検出地点に到達したか否
かの判断は、基板表面の検出地点からの光を検知する検
知信号に基づいて行われるが、基板表面の画像にも基づ
いて行われることも可能となる。
【0027】請求項5に記載の発明によれば、照明手段
は処理液を吐出するノズルの内部またはノズルの近傍か
ら照射しているので、処理液や処理液の吐出経路が照明
手段によってより確実に照射され易くなる。従って、照
明手段によって照射された処理液の光が光検知手段によ
ってより確実に検知されることになり、それに伴って、
処理液が吐出されたことについてより検出し易くなる。
【0028】請求項6に記載の発明によれば、ノズルは
透過性のある物質で形成されているので、照明手段によ
ってノズルの外部からノズルの内部に照射された光は、
透過性のある物質を介して、処理液や処理液の吐出経路
に向かって確実に透過されて、処理液や処理液の吐出経
路を確実に照射する。従って、照明手段によって照射さ
れた処理液の光が光検知手段によってより確実に検知さ
れることになり、それに伴って、処理液が吐出されたこ
とについてより検出し易くなる。
【0029】請求項7に記載の発明によれば、照明手段
により照射された光の反射によって、光検知手段が検知
する基板表面の検出地点または吐出経路上における検出
地点と、光検知手段とを結ぶ直線の延長上の位置に背景
が映るのを防止する反射防止手段を備えている。従っ
て、照明手段によって照射された光が乱反射等によって
反射防止手段に到達したとしても、反射防止手段によっ
てその光は反射されないので、光検知手段によってその
光が検知されることはない。即ち、照明手段によって照
射される対象物を介して反射される背景が検知されるこ
とはない。従って、処理液が基板表面の検出地点に到達
した、あるいは処理液が吐出されたことについてより一
層検出し易くなる。そして、処理液が基板表面の検出地
点に到達した、あるいは処理液が吐出されたことを検出
した後に、それ以後の一連の処理プログラムが実行され
る。
【0030】請求項8に記載の発明によれば、基板処理
装置はさらに、基板の周囲を覆う壁部を備えており、反
射防止手段は壁部における基板表面よりも上方の位置に
配設されているので、照明手段から照射される壁部に反
射される背景が光検知手段によって検知されなくなる。
従って、処理液が基板表面の検出地点に到達した、ある
いは処理液が吐出されたことについてより一層検出し易
くなる。そして、処理液が基板表面の検出地点に到達し
た、あるいは処理液が吐出されたことを検出した後に、
それ以後の一連の処理プログラムが実行される。
【0031】
【発明の実施の形態】〔第1実施例〕以下、図面を参照
して本発明の第1実施例を説明する。また実施例(第2
実施例、変形例も含む)では、フォトレジスト液を基板
表面に供給して基板処理を行う基板処理装置(スピンコ
ータ)を例に採って説明するが、洗浄液や現像液等に例
示されるように、基板の処理に通常用いられる処理液な
らば、特に限定されない。図1は、第1実施例装置の構
成を示す概略断面図であり、図2は上部蓋部材内の平面
図である。
【0032】基板処理装置(スピンコータ)は、図1に
示すように、基板Wを水平姿勢に保持する円板状のバキ
ューム式スピンチャック1を備え、このスピンチャック
1の底面に連結された回転軸2を介して電動モータ3で
回転軸2の軸心周りに回転駆動されるようになってい
る。この回転駆動により、スピンチャック1に保持され
た基板Wが基板Wの回転中心Pの周りに回転駆動され
る。なお、回転中心Pは、本発明における検出地点に相
当する。
【0033】基板Wの上方には、フォトレジスト液を基
板Wの表面の回転中心Pに向けて吐出するための供給ノ
ズル4が配設されている。スピンチャック1の周囲に
は、フォトレジスト液が飛散するのを防止する飛散防止
カップ5が配設されている。また、飛散防止カップ5内
であってスピンチャック1の下方には、基板Wの裏面等
に回り込んだ不要のフォトレジスト液を除去するバック
リンスノズル6が配設されている。飛散防止カップ5の
上部開口には、基板W、スピンチャック1、及び供給ノ
ズル4を覆うように上部蓋部材7が配設されている。そ
して、上部蓋部材7の側壁7aは基板Wの周囲を覆うよ
うに設けられている。また、基板Wの表面及び供給ノズ
ル4の上方には、ストロボ8とCCDカメラ9と暗幕1
0とが側壁7aの内側に沿って配設されている。
【0034】上記供給ノズル4は、搬入された基板W上
の回転中心Pの上方に相当する供給位置と、基板W上か
ら外れた待機位置との間で移動可能に構成されていると
ともに、供給ノズル4の先端部は基板Wの表面から距離
L(例えば、4mm程度、図6(a)を参照)だけ上方
に位置(供給位置)するように構成されている。この距
離Lは、フォトレジスト液の粘度や基板Wのサイズ、そ
の表面状態により基板Wの表面に滴下されたフォトレジ
スト液がその表面全体にわたって拡げられる際にムラが
発生しないような距離に調整されているのが好ましい。
【0035】飛散防止カップ5は上下移動可能に構成さ
れているとともに、フォトレジスト液の供給時以外には
飛散防止カップ5を下方に移動させることによって飛散
防止カップ5と上部蓋部材7とを分離させて、フォトレ
ジスト液の供給時には飛散防止カップ5を上方に移動さ
せることによって飛散防止カップ5と上部蓋部材7とを
結合させるように構成されている。なお、上部蓋部材7
の上部には、ダウンフローを取り込むための複数個の開
口が配設されている。
【0036】次に、第1実施例装置の特徴部分について
説明する。ストロボ8は基板Wの回転中心P付近に照射
するように、図2の平面図に示すように、配設されてい
る。ストロボ8は、例えばキセノンランプと、50nm
以上の波長を透過するバンドパスフィルタ(BPF)と
を組み合わせて構成されている。CCDカメラ9は基板
Wの回転中心P付近を撮影するように、図1の断面図及
び図2の平面図に示すように、配設されている。CCD
カメラ9は、固体撮像素子であるCCDと、電子シャッ
ターと、レンズとから構成されている。暗幕10は側壁
7aの内側を黒色に塗布したものである。
【0037】また、CCDカメラ9は、ストロボ8から
照射されて基板W上で正反射した光の経路上から外れた
位置に配設されており、暗幕10は、ストロボ8により
照射された光の反射によって、CCDカメラ9が撮影す
る基板Wの表面の回転中心P付近に背景が映るのを防止
するように側壁7aにおける基板Wの表面よりも上方の
位置に配設されている。ストロボ8は、本発明における
照明手段に相当し、CCDカメラ9は、本発明における
光検知手段に相当し、暗幕10は、本発明における反射
防止手段に相当し、上部蓋部材7の側壁7aは、本発明
における壁部に相当する。
【0038】再度、基板処理装置の周辺部について説明
する。供給ノズル4には供給管12が接続されており、
図示を省略するサックバックバルブや、ベローズポンプ
や、逆止弁や、速度制御弁・ピストンからなる複動式エ
アシリンダ等から構成され、ノズルを制御するためのノ
ズル制御機構13を介して、供給管12はフォトレジス
ト液を貯留する処理液タンク(供給源)14に連通され
ている。このノズル制御機構13を後述する制御部15
が制御することにより、例えばサックバックバルブによ
ってフォトレジスト液の引き戻し圧力を制御する、複動
式エアシリンダの調整によって供給ノズル4からのフォ
トレジスト液の供給速度を制御する等のノズルに関する
制御が行われるようになっている。
【0039】制御部15は、図示を省略するクロックや
タイマ、RAMを内蔵している。RAMには予め作成さ
れた処理プログラム等が記憶されており、この処理プロ
グラムはクロックやタイマを基準にして実行されるよう
になっている。ただし、処理プログラムに含まれてい
る、フォトレジスト液の供給を開始させる供給開始命令
が実行されて以降は、後述する到達検出確認部16から
の『到達検出信号』が入力されてから、次の命令の実行
を行うようになっている。
【0040】次に、図3を参照して到達検出確認部16
について説明する。到達検出確認部16は、処理液であ
るフォトレジスト液が基板Wの表面に到達したことを確
認する機構を備えている。即ち、ストロボ8に所要の電
力を供給してストロボ8を連続的に点灯させるストロボ
電源17と、CCDカメラ9の動作制御(例えば、撮影
タイミングを決定する電子シャッターの動作制御等)を
行うカメラ制御部18と、制御部15からのトリガ信号
が入力されて、その入力に基づいてカメラ制御部18に
指示するI/O制御部19と、CCDカメラ9を介して
撮影されたトリガ信号に基づく基板Wの表面の画像信号
を、カメラ制御部18及びI/O制御部19を介して伝
送し、その画像信号について2値化処理を行う画像処理
部20と、画像処理部20による画像信号の2値化処理
に基づいて得られた基板Wの表面の画像を格納する画像
メモリ21とを備えている。
【0041】画像処理部20は、画像メモリ21内の基
板Wの表面の画像の濃淡の変化に基づいて、変化があっ
た場合にはフォトレジスト液が基板Wの表面に到達した
ものと判断して、『到達検出信号』をI/O制御部19
を介して制御部15に出力する。濃淡変化に基づき到達
を判断する手法としては、種々のものが考えられるが、
例えば、それぞれの2値化データの『1』を計数してこ
れらの差分がある一定以上(例えば、10%以上)とな
った場合に到達したと判断する。
【0042】『到達検出信号』がI/O制御部19を介
して制御部15に出力された後は、画像メモリ21に格
納されている表面の画像を画像処理部20及びI/O制
御部19を介してモニタ22に出力して、フォトレジス
ト液が基板Wの表面に到達したと判断される画像を表示
する。この表示を観察することにより、正常にその判断
がなされているか否かを装置のオペレータは判断するこ
とができる。もし、その画像が適切でない場合には、装
置の動作をオペレータが手動で停止させればよい。これ
により適切でない処理が以後の全ての基板Wに対して連
続して施されるのを未然に防止することができる。以上
より、基板Wの表面に到達したか否かの判断は、画像信
号に基づく『到達検出信号』のみならず、モニタ22に
出力表示によっても行うことができる。
【0043】次に、図4のタイムチャートを参照して、
上述したように構成された装置による基板Wへのフォト
レジスト液の塗布処理の一例について説明する。なお、
以下の説明においては、基板Wはスピンチャック1によ
って既に吸着保持されているものとする。なお、フォト
レジスト液の塗布方法としては、基板が回転している状
態でフォトレジスト液の供給を開始して、その状態で塗
布処理を行ってフォトレジスト液の供給を終了する、い
わゆる『ダイナミック法』を例に採って、以下の説明を
行う。
【0044】この処理プログラムによる塗布処理の流れ
は次の通りである。先ず、回転開始命令により、時間t
1 において基板Wが回転数R1(例えば、1000rp
m)に達するような加速度により回転駆動され、時間T
S において、供給開始命令が実行されてフォトレジスト
液が一定流量で供給開始される。そして、フォトレジス
ト液が基板Wの表面に到達したことを検出した時点t2
にて、この時点t2 からの経過時間を計数するタイマス
タート命令が実行され、その時間が供給時間T N となっ
た時点(時間TE )において、供給停止命令が実行され
てフォトレジスト液の供給が停止される。時間t3 には
回転上昇命令が実行されることにより、時間t4 の時点
で基板Wが回転数R2(例えば、3000rpm)とな
るように加速され、時間t5 において回転停止命令が実
行されて時間t6 には塗布処理が終了するように作成さ
れている。なお、上記の処理において、基板Wの周縁部
からフォトレジスト液が飛散して霧状のミストとなって
基板Wの裏面に付着したり、基板Wの周縁部からその裏
面に回り込んで付着したフォトレジスト液を除去するた
めに、図1に示したバックリンスノズル6から洗浄液を
噴出させるように命令を付加しておくことが好ましい。
【0045】さらに、上記のプログラムは、基板Wの回
転数がR1に達する時点からフォトレジスト液の供給を
開始する供給開始命令の実行時点TS までの間に、I/
O制御部19に対して基準となる基板表面の画像(以
下、この基準となる画像を「基準画像」とする)を撮影
するように指示するためのトリガ信号(以下、基準画像
を撮影するためのトリガ信号を「基準トリガ信号」とす
る)を出力する基準トリガ信号出力命令を時間TP にお
いて実行するようにされており、さらに、上述した時間
S において供給開始命令を実行するのと同時に、I/
O制御部19に対して所定の周期で基板Wの表面の画像
(以下、この画像を「通常画像」とする)を撮影するよ
うに指示するためのトリガ信号(以下、通常画像を撮影
するためのトリガ信号を「通常トリガ信号」とする)を
出力する通常トリガ信号出力命令を実行するようにされ
ている。
【0046】先ず、時間TP において基準トリガ信号出
力命令が実行されると、到達検出確認部16は、以下の
ように動作する。I/O制御部19は、カメラ制御部1
8を介してCCDカメラ9により基板Wの回転中心P付
近を撮影する。撮影によって得られた画像信号は、I/
O制御部19を介して画像処理部20に伝送される。
【0047】画像処理部20に伝送された画像信号は、
適宜の手法によって2値化処理されて基板Wの表面の画
像とされる。例えば、基板Wの表面の反射率が高い部
分、つまり、画像信号の輝度レベルがある一定の値を越
える部分(白っぽい部分)を『0』とし、輝度レベルが
それ以下の部分(黒っぽい部分)を『1』とするように
2値化処理すればよい。2値化処理された画像は、画像
メモリ21に格納される。なお、時間TP において基準
トリガ信号の指示によって撮影された画像は、基準画像
として画像メモリ21に格納される。
【0048】時間TS において供給開始命令が実行され
ると制御部15はノズル制御機構13を制御して、処理
液タンク14から供給管12を介して供給ノズル4へフ
ォトレジスト液の供給を開始する。そして、供給ノズル
4から基板Wへのフォトレジスト液の供給を始める。こ
のように、ノズル制御機構13を構成する図示を省略す
るサックバックバルブや、ベローズポンプや、逆止弁
や、複動式エアシリンダ等を制御してから初めて、供給
ノズル4の先端部までフォトレジスト液が供給される。
また、供給ノズル4の先端部は基板Wの表面から距離L
だけ離れている。上記の理由により、供給開始命令が実
行された時点TS において、基板Wの表面にフォトレジ
スト液が到達するのではなく、実際にはある時間だけ遅
れて基板Wの表面に到達することになる。この開始遅れ
時間がTDSであるとして以下の説明を行う。
【0049】上記の供給開始命令を実行するのと同時に
制御部15は通常トリガ信号出力命令を実行する。この
命令が実行されると到達検出確認部16のI/O制御部
19に対して通常トリガ信号が出力される。通常トリガ
信号を検知したI/O制御部19は、カメラ制御部18
に対して所定の周期で順次に基板Wの表面を撮影するよ
うに指示する。上記所定の周期としては、上記開始遅れ
時間TDSよりも充分に短いことが好ましく、例えば、開
始遅れ時間TDSが100msecである場合には10m
sec程度である。また、制御部15は、供給開始命令
(及び通常トリガ信号出力命令)を実行した後に処理プ
ログラムの次の命令を実行することを規制される実行禁
止状態とされ、『到達検出信号』が到達検出確認部16
から入力されるまでその状態を保持するようになってい
る。
【0050】通常トリガ信号が出力されると、基準トリ
ガ信号出力命令時における到達検出確認部16の動作と
同様に、I/O制御部19は、カメラ制御部18を介し
てCCDカメラ9により基板Wの回転中心P付近を撮影
する。撮影によって得られた画像信号は、I/O制御部
19を介して画像処理部20に伝送される。画像処理部
20で2値化処理された画像は通常画像として、画像メ
モリ21に格納される。この時点では、画像メモリ20
には、基準画像と通常画像とが格納されている。画像メ
モリ21内の通常画像はこれ以降に所定の周期で順次に
撮影される通常画像に置換されるので、画像メモリ21
の記憶容量は少なくとも上記2つの画像を記憶するだけ
でよい。
【0051】画像処理部20は、画像メモリ21内に格
納されている基準画像と通常画像とを比較する。具体的
には、2つの画像の濃淡の差異を比較する。これらの2
値化処理された画像同士の濃淡を比較する手法としては
種々のものがあるが、例えば、基準画像及び通常画像の
それぞれの『1』の計数値同士の差分がある一定値以上
(例えば、10%以上)になれば、濃淡に変化が生じ
た、即ち基板Wの表面にフォトレジスト液が到達したと
判断する。
【0052】画像処理部20における濃淡に変化がない
場合には、フォトレジスト液が基板Wの表面に到達して
いないことを示しているので、通常トリガ信号の指示に
よる撮影を再度行う。濃淡に変化がある場合には、フォ
トレジスト液が基板Wの表面に到達していることを示し
ている。
【0053】次に、フォトレジスト液が基板Wの表面に
到達していないときと、到達しているときとの基板Wの
表面の状態について説明する。CCDカメラ9は、スト
ロボ8から照射されて基板W上で正反射した光の経路上
から外れた位置に配設されているので、ストロボ8から
照射された光が回転中心Pで直接的に反射されてCCD
カメラ9に到達することはない。
【0054】従って、フォトレジスト液が基板Wの表面
に到達していないときには、基板Wの状態や基板Wの成
膜の状態に影響されずに、CCDカメラ9は基板Wの表
面の回転中心Pの光を検知しない。基準画像や、フォト
レジスト液が基板Wの表面に到達するまで(時点t2
前)の通常画像は、基板Wの表面の回転中心Pの光を検
知しないので、輝度レベルが低い(黒っぽい部分)とし
てモニタ22に出力表示されて、上記画像の2値化デー
タは『1』となる。
【0055】フォトレジスト液が基板Wの表面に到達し
ているときには、基板Wの表面に到達したフォトレジス
ト液によって、ストロボ8から照射された光は乱反射さ
れる。その乱反射された光をCCDカメラ9が検知する
ことによって、基板Wの状態や基板Wの成膜の状態に影
響されずに、フォトレジスト液が基板Wの表面に到達し
たと判断される。フォトレジスト液が基板Wの表面に到
達してから(時点t2以降)の通常画像は、輝度レベル
が高い(白っぽい部分)としてモニタ22に出力表示さ
れて、上記画像の2値化データは『0』となる。
【0056】一方、暗幕10は、ストロボ8により照射
された光の反射によって、CCDカメラ9が撮影する基
板Wの表面の回転中心P付近に背景が映るのを防止する
ように側壁7aにおける基板Wの表面よりも上方の位置
に配設されているので、ストロボ8によって照射される
基板Wの表面の回転中心P付近を介して反射される背景
は検知されない。従って、暗幕10を備えることによっ
て、フォトレジスト液が基板Wの表面に到達したことに
ついて、より一層検出し易くなる。
【0057】次に、供給開始命令に実行時点TS から開
始遅れ時間TDS経過後の、時間t2においてフォトレジ
スト液が基板Wの表面に到達してからについて、図4の
タイムチャートの参照に戻って説明する。画像処理部2
0からI/O制御部19を介して制御部15に『到達検
出信号』を出力するとともに、画像処理部20は画像メ
モリ21の通常画像を取り出してI/O制御部19を介
してモニタ22に出力する。
【0058】『到達検出信号』を入力された制御部15
は、その時点t2 にてタイマスタート命令を実行して内
蔵タイマのリセットとともにカウントをスタートさせ、
供給時間TN が経過した時点TE においてノズル制御機
構13を制御することによって供給停止命令を実行す
る。なお、上述したようにフォトレジスト液の供給時に
は、供給開始命令の実行時点TS から開始遅れ時間TDS
が生じるが、供給停止命令の場合には、供給を停止する
ような動作を行わせた時点、例えば図示を省略する速度
制御弁を非動作状態とした時点において、フォトレジス
ト液の基板Wへの供給が即座に遮断されるので、このと
きの遅延は上記遅れ時間TDSと比較して非常に短く、ほ
ぼ無視することができる。
【0059】また、クリーンルーム内の加圧空気源の変
動等によって遅れ時間TDSが変動して、それに伴って時
間t2 が変動しても、『到達検出信号』が到達検出確認
部16から入力されるまでは処理プログラムの次の命令
を実行することは規制されており、時点t2 でのタイマ
スタート命令によって内蔵タイマのリセットとともにカ
ウントがスタートされて一連の処理プログラムが実行さ
れるので、遅れ時間T DSを考慮することなく、基板Wの
表面の全体に所定膜厚のフォトレジスト被膜を均一に形
成することができる。
【0060】以上より、CCDカメラ9は、基板Wの表
面よりも上方において、ストロボ8から照射されて基板
W上で正反射した光の経路上から外れた位置に配設され
ているので、CCDカメラ9は、ストロボ8から照射さ
れて回転中心Pで正反射した光を直接的には検知しな
い。従って、基板Wの状態や基板Wの成膜の状態に影響
されずに、フォトレジスト液が基板Wの表面に到達した
ことを正確に検出することができる。フォトレジスト液
が基板Wの表面に到達したことを正確に検出することに
よって、一連の処理プログラムを実行するタイミングを
正確に把握して、基板処理を精度良く行うことができ
る。
【0061】また、暗幕10は、ストロボ8により照射
された光の反射によって、CCDカメラ9が撮影する基
板Wの表面の回転中心P付近に背景が映るのを防止する
ように側壁7aにおける基板Wの表面よりも上方の位置
に配設されているので、ストロボ8から照射される基板
Wの表面の回転中心Pを介して反射される背景が撮像さ
れなくなる。従って、一連の処理プログラムを実行する
タイミング、即ちフォトレジスト液が基板Wの表面の検
出地点に到達したことをより正確に把握することができ
る。
【0062】なお、第1実施例装置は、図5,6に示す
ように、変形実施することができる。上述の第1実施例
装置では、CCDカメラ9は、基板Wの表面よりも上方
において、ストロボ8から照射されて基板W上で正反射
した光の経路上から外れた位置に配設されているが、外
れた位置にCCDカメラ9が配設されていれば、例えば
図5に示すようにストロボ8の近傍にCCDカメラ9が
配設されていてもよく、ストロボ8とCCDカメラ9と
の配設箇所については特に限定されない。図5に示すよ
うな構成の場合には、ストロボ8の近傍にCCDカメラ
9が配設されているので、フォトレジスト液が基板Wの
表面に到達していないときには、CCDカメラ9は基板
表面の回転中心Pの光をより一層検知し難くする。ま
た、ストロボ8の近傍にCCDカメラ9が配設されてい
ても、フォトレジスト液が到達した基板Wの表面によっ
て、ストロボ8から照射された光が乱反射されて、CC
Dカメラ9はその乱反射された光を検知することができ
る。従って、基板Wの成膜状態等に左右されることなく
フォトレジスト液が基板Wの表面に到達したことを精密
に判断する点において、第1実施例装置(図1、図2)
に示すような構成よりも、図5に示すような構成の方が
好ましい。
【0063】また、第1実施例装置では、光検知手段と
して基板の表面を撮影するCCDカメラ9を使用した
が、CCDカメラ9以外の手段を光検知手段として使用
してもよく、基板表面の検出地点(第1実施例では回転
中心P)の光を検知するものであれば、特に限定されな
い。例えば、図6に示すように、供給ノズル4の下方に
向けられた先端部分に到達検出センサ23を取り付ける
構成であってもよい。
【0064】到達検出センサ23は、図6(b)の平面
図に示すように、供給ノズル4の先端部分に取り付け部
材23aを介して取り付けられた投光部23bと受光部
23cとによって構成されている。それぞれの投光部2
3b及び受光部23cは基板Wの表面の回転中心Pに向
けられており、かつ投光部23bから照射されて基板W
上で正反斜した光の経路上から外れた位置に受光部23
cは配設されている。また、暗幕10は回転中心Pを挟
んで受光部23cと対向するように配設されている。な
お、投光部23bから照射されて基板W上で正反斜した
光の経路上から外れた位置に受光部23cが配設されて
いるので、図6(a)の断面図では、投光部23bと投
光部23b側に位置する取り付け部材23aの一部分と
については図示していない。投光部23bは、本発明に
おける照明手段に相当し、受光部23cは、本発明にお
ける光検知手段に相当する。
【0065】作用・効果については第1実施例装置と同
様で、フォトレジスト液が基板Wの表面に到達していな
いときには、基板Wの状態や基板Wの成膜の状態に影響
されずに、投光部23bが照射した光(例えば赤外線)
を受光部23cは検知しない。フォトレジスト液が基板
Wの表面に到達したときには、投光部23bが照射した
光が基板Wの表面で乱反射されるので、受光部23cは
その乱反射された光を検知することによって、フォトレ
ジスト液が基板Wの表面に到達したと判断する。
【0066】また、第1実施例装置では、CCDカメラ
9を光検知手段として使用していたので、光を検知する
のと同時に基板Wの表面を撮影していたが、上述の構成
の場合には、光を検知するのみである。従って、フォト
レジスト液が基板Wの表面に到達したことをより正確に
検出する点と、撮影された基板Wの表面を観察すること
により正常にその判断がなされているか否かをオペレー
タが判断する点とにおいて、図6に示すような構成より
も、第1実施例装置(図1、図2)に示すような構成の
方が好ましい。もちろん、到達検出センサ23の他に、
基板Wの表面の撮影専用のCCDカメラ9を備えてもよ
いし、CCDカメラ9を2個備えて、一方をフォトレジ
スト液の到達検出専用に使用して、他方を基板Wの表面
の撮影専用に使用してもよい。
【0067】〔第2実施例〕以下、図面を参照して本発
明の第2実施例を説明する。図7は、第2実施例装置の
構成を示す概略断面図である。なお、第1実施例装置と
共通する箇所については同符号を付して、その箇所の図
示及び説明を省略する。
【0068】第2実施例装置は、第1実施例装置とほぼ
同様の構成を備えている。即ち、第1実施例装置におけ
る到達検出確認部16の替わりに、第2実施例装置では
吐出検出確認部24を備えており、第1実施例装置にお
ける照明手段に相当するストロボ8の替わりに、第2実
施例装置では供給ノズル4の配管内に挿入配設されたケ
ーブル25とそれに接続されているLED26とを備え
ている以外には、第2実施例装置は第1実施例装置と同
じ構成である。また、第1実施例装置では、CCDカメ
ラ9は回転中心P付近を撮影するように配設されていた
が、第2実施例装置では、供給ノズル4の先端部を撮影
するように配設されている。暗幕10は、LED26に
より照射された光の反射によって、CCDカメラ9と吐
出経路Q上の検出位置とを結ぶ直線の延長上の基板Wの
表面の位置に背景が映るのを防止するように側壁7aに
おける基板Wの表面よりも上方の位置に配設されてい
る。LED26は、本発明における照明手段に相当す
る。
【0069】また、第1実施例装置の到達検出確認部1
6におけるストロボ電源17の替わりに、第2実施例装
置の吐出検出確認部24では、ケーブル25を介してL
ED26に接続されているLED電源27を備えている
以外には、第2の実施例装置の吐出検出確認部24は、
第1実施例での到達検出確認部16と同じ構成である。
即ち、吐出検出確認部24は、図8に示すように、LE
D26に所要の電力を供給してLED26を連続的に点
灯させるLED電源27と、カメラ制御部18と、I/
O制御部19と、画像処理部20と、画像メモリ21と
を備えている。また、第1実施例装置の到達検出確認部
16では、『到達検出信号』を入力した後に、制御部1
5にタイマスタート命令を実行させて内蔵タイマのリセ
ットとともにカウントをスタートさせたが、第2実施例
装置の吐出検出確認部24では、『吐出検出信号』を入
力した後に、制御部15にタイマスタート命令を実行さ
せて内蔵タイマのリセットとともにカウントをスタート
させる。
【0070】 上述の構成を備えた第2実施例装置は、
処理プログラムに従って以下の作用を奏する。なお、第
1実施例と同様に『ダイナミック法』を例に採って、図
9のタイムチャートを参照して、以下の説明を行う。な
お、第1実施例と共通する箇所については、その説明を
省略する。第1実施例に係る(図4に示す)タイムチャ
ートにおける時点t2 がフォトレジスト液が基板Wの表
面に到達したことを検出するタイミングだったのに対し
て、第2実施例に係る(図9に示す)タイムチャートで
は時点t2 がフォトレジスト液が供給ノズル4から吐出
されることを検出するタイミングである以外には、第2
実施例に係るタイムチャートの各タイミングは、第1実
施例に係るタイムチャートの各タイミングとそれぞれ同
じである。
【0071】先ず、回転開始命令により、時間t1 にお
いて基板Wが回転数R1に達するような加速度により回
転駆動され、時間TP において基準トリガ信号出力命令
が実行される。基準トリガ信号出力命令が実行される
と、吐出検出確認部24内のI/O制御部19は、カメ
ラ制御部18を介してCCDカメラ9により供給ノズル
4の先端部付近を撮影する。撮影によって得られた画像
信号は、I/O制御部19を介して画像処理部20に伝
送されて、2値化処理等を施されて画像メモリ21に格
納される。
【0072】また、時間TP においてI/O制御部19
は、カメラ制御部18を介してLED電源27からLE
D26に所要の電力を供給して供給ノズル4内のLED
26を点灯させて、フォトレジスト液が供給され始める
と供給ノズル4内のフォトレジスト液自身を照射させる
ようにする。つまり、LED26はフォトレジスト液の
吐出経路Qを照射する。なお、時間TP よりも前にLE
D26を点灯させて、供給ノズル4内を予め照射するよ
うにしてもよい。
【0073】時間TS において供給開始命令が実行され
ると、制御部15はノズル制御機構13を制御して、処
理液タンク14から供給管12を介して供給ノズル4へ
フォトレジスト液の供給を開始する。フォトレジスト液
が一定流量で供給開始され、吐出経路Qにさしかかる
と、LED26によってフォトレジスト液は照射され
る。なお、供給開始命令が実行された時点TS から開始
遅れ時間TDSだけ経過してから、照射されたフォトレジ
スト液が供給ノズル4から吐出されるものとする。
【0074】第1実施例と同様に、上記の供給開始命令
を実行するのと同時に制御部15は通常トリガ信号出力
命令を実行する。この命令が実行されると吐出検出確認
部24のI/O制御部19に対して通常トリガ信号が出
力される。通常トリガ信号を検知したI/O制御部19
は、カメラ制御部18に対して所定の周期で順次に供給
ノズル4の先端部付近を撮影するように指示する。ま
た、制御部15は、供給開始命令(及び通常トリガ信号
出力命令)を実行した後に処理プログラムの次の命令を
実行することを規制される実行禁止状態とされ、『吐出
検出信号』が吐出検出確認部24から入力されるまでそ
の状態を保持するようになっている。
【0075】通常トリガ信号が出力されると、基準トリ
ガ信号出力命令時における吐出検出確認部24の動作と
同様に、I/O制御部19は、カメラ制御部18を介し
てCCDカメラ9により供給ノズル4の先端部付近を撮
影する。撮影によって得られた画像信号は、I/O制御
部19を介して画像処理部20に伝送される。画像処理
部20で2値化処理された画像は通常画像として、画像
メモリ21に格納される。
【0076】第1実施例と同様に、画像メモリ21内に
格納されている基準画像の濃淡と通常画像の濃淡とを比
較して、濃淡の変化に応じて、供給ノズル4からフォト
レジスト液が吐出されたか否かの判断を行う。即ち、濃
淡に変化がない場合には、フォトレジスト液が供給ノズ
ル4から吐出していないことを示しているので、通常ト
リガ信号の指示による撮影を再度行う。濃淡に変化があ
る場合には、フォトレジスト液が供給ノズル4から吐出
していることを示している。
【0077】次に、フォトレジスト液が供給ノズル4か
ら吐出していないときと、フォトレジスト液が供給ノズ
ル4から吐出しているときとの供給ノズル4の先端部付
近及び吐出経路Qについて説明する。CCDカメラ9
は、図7に示すような位置に配設されているとともに、
LED26は供給ノズル4の配管内に挿入配設されてい
る。つまり、CCDカメラ9は、フォトレジスト液が供
給ノズル4から吐出されたときにLED26から照射さ
れて吐出経路Q上の検出地点で正反射した光の経路上か
ら外れた位置に配設されているので、LED26から照
射されたフォトレジスト液の光が吐出経路Qで直接的に
反射されてCCDカメラ9に到達することはない。
【0078】従って、フォトレジスト液が供給ノズル4
から吐出していないときには、フォトレジスト液の特性
や状況に影響されずに、CCDカメラ9は吐出経路Qか
らのフォトレジスト液の光を検知しない。基準画像や、
フォトレジスト液が供給ノズル4から吐出するまで(時
点t2 以前)の通常画像は、吐出経路Qからのフォトレ
ジスト液の光を検知しないので、輝度レベルが低い(黒
っぽい部分)としてモニタ22に出力表示されて、上記
画像の2値化データは『1』となる。
【0079】フォトレジスト液が供給ノズル4から吐出
しているときには、フォトレジスト液の吐出経路Qによ
って、LED26から照射された光は乱反射される。そ
の乱反射された光をCCDカメラ9が検知することによ
って、フォトレジスト液の特性や状況に影響されずに、
フォトレジスト液が供給ノズル4から吐出したと判断さ
れる。フォトレジスト液が供給ノズル4から吐出してか
ら(時点t2 以降)の通常画像は、輝度レベルが高い
(白っぽい部分)としてモニタ22に出力表示されて、
上記画像の2値化データは『0』となる。
【0080】一方、暗幕10は、LED26により照射
された光の反射によって、CCDカメラ9と吐出経路Q
上の検出位置とを結ぶ直線の延長上の基板Wの表面の位
置に背景が映るのを防止するように側壁7aにおける基
板Wの表面よりも上方の位置に配設されているので、L
ED26によって照射されるフォトレジスト液の吐出経
路Qを介して反射される背景は検知されない。従って、
暗幕10を備えることによって、フォトレジスト液が供
給ノズル4から吐出したことについて、より一層検出し
易くなる。
【0081】また、上述したように、LED26は供給
ノズル4の配管内に挿入配設されているので、フォトレ
ジスト液や吐出経路QがLED26によってより確実に
照射され易くなる。従って、LED26によって照射さ
れたフォトレジスト液の光がCCDカメラ9によって確
実に検知されることになり、それに伴って、フォトレジ
スト液が吐出されたことについてより検出し易くなる。
【0082】次に、供給開始命令に実行時点TS から開
始遅れ時間TDS経過後の、時間t2においてフォトレジ
スト液が供給ノズル4から吐出してからについて、図9
のタイムチャートの参照に戻って説明する。画像処理部
20からI/O制御部19を介して制御部15に『吐出
検出信号』を出力するとともに、画像処理部20は画像
メモリ21の通常画像を取り出してI/O制御部19を
介してモニタ22に出力する。
【0083】『吐出検出信号』を入力された制御部15
は、その時点t2 にてタイマスタート命令を実行して内
蔵タイマのリセットとともにカウントをスタートさせ、
供給時間TN が経過した時点TE においてノズル制御機
構13を制御することによって供給停止命令を実行す
る。なお、クリーンルーム内の加圧空気源の変動等によ
って遅れ時間TDSが変動して、それに伴って時間t2
変動しても、『吐出検出信号』が到達検出確認部16か
ら入力されるまでは処理プログラムの次の命令を実行す
ることは規制されており、時点t2 でのタイマスタート
命令によって内蔵タイマのリセットとともにカウントが
スタートされて一連の処理プログラムが実行されるの
で、遅れ時間TDSを考慮することなく、基板Wの表面の
全体に所定膜厚のフォトレジスト被膜を均一に形成する
ことができる。
【0084】以上より、CCDカメラ9は、フォトレジ
スト液が供給ノズル4から吐出されたときにLED26
から照射されて吐出経路Q上の検出地点で正反射した光
の経路上から外れた位置に配設されているので、CCD
カメラ9はLED26から照射されたフォトレジスト液
の光を直接的には検知しない。従って、フォトレジスト
液の特性や状況に影響されずに、フォトレジスト液が供
給ノズル4から吐出したことを正確に検出することがで
きる。フォトレジスト液が供給ノズル4から吐出したこ
とを正確に検出することによって、一連の処理プログラ
ムを実行するタイミングを正確に把握して、基板処理を
精度良く行うことができる。
【0085】また、暗幕10は、LED26により照射
された光の反射によって、CCDカメラ9と吐出経路Q
上の検出位置とを結ぶ直線の延長上の基板Wの表面の位
置に背景が映るのを防止するように側壁7aにおける基
板Wの表面よりも上方の位置に配設されているので、L
ED26から照射されたフォトレジスト液の吐出経路Q
を介して反射される背景が撮像されなくなる。従って、
一連の処理プログラムを実行するタイミング、即ちフォ
トレジスト液が供給ノズル4から吐出したことをより正
確に把握することができる。
【0086】さらに、LED26は供給ノズル4の配管
内に挿入配設されているので、LED26によって照射
されたフォトレジスト液の光をCCDカメラ9によって
確実に検知する事ができて、それに伴って、フォトレジ
スト液が吐出されたことをより検出することができる。
また、フォトレジスト液の吐出経路Qを供給ノズル4内
部から照射しているので、LED26から照射する無駄
な光量(光源)を低減させて節約することができるとい
う効果もある。
【0087】なお、第2実施例装置は、図10,11に
示すように、変形実施することができる。上述の第2実
施例装置では、照明手段としてLED26を供給ノズル
4の配管内に挿入配設したが、例えば図10(a)の一
部破断図、及び図10(b)の平面図に示すように、供
給ノズル4の先端部の近傍を取り囲むようにしてリング
状の照射装置28を配設してもよい。照射装置28はリ
ング状の取り付け部材28aと複数個の投光部28bと
から構成されており、各投光部28bから吐出経路Qを
それぞれ照射するように各投光部28bは供給ノズル4
に向けてそれぞれ配設されている。なお、上述した照射
装置28としては、これまでに述べてきたLEDやスト
ロボ等から構成されており、上述した照明手段以外に
も、フォトレジスト液に悪影響を与えないような光を照
射する手段であれば、特に限定されない。
【0088】また、供給ノズル4の配管はフッ素樹脂等
の透過性のある物質で形成されている。従って、照射装
置28の投光部28bから照射された光は、供給ノズル
4の配管を透過して、フォトレジスト液や供給経路Qを
確実に照射することができる。
【0089】上述した供給ノズル4の配管は必ずしも透
過性のある物質で形成されている必要はないが、フォト
レジスト液や供給経路Qを確実に照射する点において、
透過性のある物質で形成されている方が好ましい。もち
ろん、第2実施例装置のようにLED26等の照明手段
が供給ノズル4の配管内に挿入配設されている場合に
は、供給ノズル4の配管を形成する物質については特に
限定されない。
【0090】図10に示すような構成の場合、照射装置
28は供給ノズル4の外部に配設されているので、基板
処理装置に照明手段をより簡易に配設することができる
という効果もある。
【0091】また、第2実施例装置では、CCDカメラ
9以外の光検知手段として、第1実施例に関する変形例
に示したように、到達検出センサ23の替わりに吐出検
出センサ29を取り付ける構成であってもよい。
【0092】第1実施例に関する変形例の到達検出セン
サ23と同様に、吐出検出センサ29は、図11(b)
の平面図に示すように、供給ノズル4の先端部分に取り
付け部材29aを介して取り付けられた投光部29bと
受光部29cとによって構成されている。それぞれの投
光部29b及び受光部29cは供給ノズル4の先端部分
の吐出経路Qに向けられており、かつフォトレジスト液
が供給ノズル4から吐出されたときに投光部29bから
照射されて吐出経路Q上の検出地点で正反射した光の経
路上から外れた位置に受光部29cは配設されている。
また、暗幕10は、投光部29bにより照射された光の
反射によって、受光部29cと吐出経路Q上の検出位置
とを結ぶ直線の延長上の位置としての上部蓋部材7の側
壁7aに背景が映るのを防止するように配設されてい
る。なお、図11(a)の断面図では、投光部29bと
投光部29b側に位置する取り付け部材29aの一部分
とについては図示していない。投光部29bは、本発明
における照明手段に相当し、受光部29cは、本発明に
おける光検知手段に相当する。作用・効果については第
2実施例装置と同様なので、その説明を省略する。
【0093】上述の構成の場合には光を検知するのみで
あるので、フォトレジスト液が基板Wの表面に到達した
ことをより正確に検出する点と、撮影された基板Wの表
面を観察することにより正常にその判断がなされている
か否かをオペレータが判断する点とにおいて、図11に
示すような構成よりも、第2実施例装置に示すような構
成の方が好ましい。もちろん、吐出検出センサ29の他
に、吐出部分である先端部を撮影する撮影専用のCCD
カメラ9を備えてもよいし、CCDカメラ9を2個備え
て、一方をフォトレジスト液の吐出検出専用に使用し
て、他方を先端部を撮影する撮影専用に使用してもよ
い。
【0094】第1実施例と第2実施例との場合の効果に
ついて説明する。一連の処理プログラムを実行するタイ
ミングは、第1実施例の場合にはフォトレジスト液が基
板Wの表面に到達することであり、第2実施例の場合に
はフォトレジスト液が供給ノズル4の先端部から吐出す
ることであったが、供給ノズル4の先端部から基板Wの
表面までは距離Lだけ離れている。従って、フォトレジ
スト液が供給ノズル4から吐出してから基板Wの表面に
到達するまでは距離Lからフォトレジスト液の流速を割
った分だけ時間がズレることになる。しかしながら、距
離Lは、例えば4mm程度なので、フォトレジスト液の
流速を考慮すると、そのズレの時間は微差である。従っ
て、第1実施例と第2実施例とのタイミングは微差なの
で、設置条件等によって各実施例を適宜選択すればよ
い。ただし、フォトレジスト液の流速が極端に遅い場合
や、距離Lが極端に長い場合には、フォトレジスト液が
供給ノズル4から吐出してから基板Wの表面に到達する
までの時間は長くなり、利用状況等によってはその時間
にズレも大きくなるので、第1実施例の場合の方が好ま
しい。
【0095】本発明は、上記実施形態に限られることは
なく、下記のように変形実施することができる。
【0096】(1)上述した第1,第2実施例装置で
は、暗幕10を備えていたが、暗幕10を必ずしも備え
なくてもよく、暗幕10がない構成でもよい。第1,第
2実施例装置では、光検知手段は、照明手段から照射さ
れて基板表面の検出地点または処理液吐出時の吐出経路
上の検出地点で正反射した光の経路上から外れた位置に
配設されて、基板表面または吐出経路上の検出地点の処
理液の光を検知するように配設されているので、処理液
であるフォトレジスト液が吐出あるいは基板Wの表面に
到達されたことを正確に検出することができる。従っ
て、暗幕10のような反射防止手段を備えなくても、一
連の処理プログラムを実行するタイミングを正確に把握
して、基板処理を精度良く行うという効果が十分に得ら
れる。しかしながら、基板処理をより精度良く行うとい
う点において、暗幕10等のような反射防止手段を備え
る方がより好ましい。なお、反射防止手段は、暗幕10
以外に、照明手段により照射された光の反射によって、
光検知手段が検知する基板表面の検出地点または吐出経
路上における検出地点と、光検知手段とを結ぶ直線の延
長上の位置に背景が映るのを防止するものならば、特に
限定されない。
【0097】(2)上述した各実施例や変形例を適宜組
み合わせる変形例も考えられる。例えば、第2実施例
で、照明手段としてリング状の照射装置28を備えた
が、これに第1実施例のように基板Wの回転中心P付近
を撮影するCCDカメラ9を組み合わせてもよい。
【0098】(3)上述した処理プログラムは、基板が
回転している状態でフォトレジスト液の供給を開始し
て、その状態で塗布処理を行ってフォトレジスト液の供
給を終了する『ダイナミック法』であったが、基板が静
止した状態でフォトレジスト液の供給を開始して、静止
した状態のままでフォトレジスト液の供給を終了する
『スタティック法』や、基板が静止した状態でフォトレ
ジスト液の供給を開始して、その基板が回転を開始した
後にフォトレジスト液の供給を終了する『スタミック
法』等に例示されるように、供給開始命令が実行された
後基板の処理を行う処理プログラムであれば、処理プロ
グラムの形態については特に限定されない。
【0099】
【発明の効果】以上に詳述したように、請求項1の発明
に係る基板処理装置によれば、光検知手段は、照明手段
から照射されて基板表面の検出地点で正反射した光の経
路上から外れた位置に配設されて検出地点の光を検知す
るように構成されているので、光検知手段は照明手段か
ら照射された検出地点の光を直接的には検知しない。従
って、基板の状態や基板の成膜の状態に影響されずに、
処理液が基板表面に到達したことを正確に検出すること
ができる。処理液が基板表面に到達したことを正確に検
出することによって、一連の処理プログラムを実行する
タイミングを正確に把握して、基板処理を精度良く行う
ことができる。
【0100】請求項2の発明に係る基板処理装置によれ
ば、光検知手段は、処理液が吐出されたときに照明手段
から照射されて吐出経路上の検出地点で正反射した光の
経路上から外れた位置に配設されて、吐出経路上の検出
地点の処理液の光を検知するように構成されているの
で、光検知手段は照明手段から照射された処理液の光を
直接的には検知しない。従って、処理液の素性や状況に
影響されずに、処理液が吐出されたことを正確に検出す
ることができる。処理液が吐出されたことを正確に検出
することによって、一連の処理プログラムを実行するタ
イミングを正確に把握して、基板処理を精度良く行うこ
とができる。
【0101】請求項3の発明に係る基板処理装置によれ
ば、照明手段の近傍に光検知手段が配設されているの
で、基板の状態や基板の成膜の状態に影響されずに、処
理液が基板表面に到達したことをより一層正確に検出す
ることができる。処理液が基板表面に到達したことを正
確に検出することによって、一連の処理プログラムを実
行するタイミングを正確に把握して、基板処理を精度良
く行うことができる。
【0102】請求項4の発明に係る基板処理装置によれ
ば、光検知手段は基板表面を撮影することによって基板
表面の検出地点からの光を検知する手段であるので、基
板表面の撮影によって得られる基板表面の画像と、基板
表面の検出地点からの光を検知する検知信号(即ち、画
像信号)とを得ることができる。処理液が基板表面の検
出地点に到達したか否かの判断は、基板表面の検出地点
からの光を検知する検知信号以外にも基板表面の画像に
も基づいて行うことができる。従って、両者の判断材料
に基づいて、処理液が基板表面に到達したことをより正
確に検出することができるとともに、一連の処理プログ
ラムを実行するタイミングを正確に把握して、基板処理
を精度良く行うことができる。
【0103】請求項5の発明に係る基板処理装置によれ
ば、照明手段は処理液を吐出するノズルの内部またはノ
ズルの近傍から照射しているので、照明手段によって照
射された処理液の光を光検知手段によってより確実に検
知することができて、それに伴って、処理液が吐出され
たことをより正確に検出することができる。また、処理
液の吐出経路をノズルの内部またはノズルの近傍から照
射しているので、照明手段から照射する無駄な光量(光
源)を低減させて節約することができるという効果もあ
る。
【0104】請求項6の発明に係る基板処理装置によれ
ば、ノズルは透過性のある物質で形成されているので、
照明手段によってノズルの外部からノズルの内部に照射
された処理液の光は、透過性のある物質を介して、処理
液や処理液の吐出経路に向かって確実に透過されて、処
理液や処理液の吐出経路を確実に照射することができ
る。従って、照明手段によって照射された処理液の光を
光検知手段によってより確実に検知することができて、
それに伴って、処理液が吐出されたことをより正確に検
出することができる。また、ノズルの外部から照射して
いるので、基板処理装置に照明手段をより簡易に配設す
ることができるという効果もある。
【0105】請求項7の発明に係る基板処理装置によれ
ば、照明手段により照射された光の反射によって、光検
知手段が検知する基板表面の検出地点または吐出経路上
における検出地点と、光検知手段とを結ぶ直線の延長上
の位置に背景が映るのを防止する反射防止手段を備えて
いるので、照明手段から照射される対象物を介して反射
される背景が光検知手段によって検知されなくなる。従
って、一連の処理プログラムを実行するタイミング、即
ち処理液が基板表面の検出地点に到達した、あるいは処
理液が吐出されたタイミングをより正確に把握して、基
板処理をより精度良く行うことができる。
【0106】請求項8の発明に係る基板処理装置によれ
ば、基板処理装置はさらに、基板の周囲を覆う壁部を備
えており、反射防止手段は壁部における基板表面よりも
上方の位置に配設されているので、照明手段から照射さ
れる壁部に反射される背景が光検知手段によって検知さ
れなくなる。従って、一連の処理プログラムを実行する
タイミング、即ち処理液が基板表面の検出地点に達し
た、あるいは処理液が吐出されたタイミングをより正確
に把握して、基板処理をより精度良く行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例装置の構成を示す概略断面図であ
る。
【図2】第1実施例装置に関する上部蓋部材内の平面図
である。
【図3】第1実施例装置に関する到達検出確認部内のブ
ロック図である。
【図4】第1実施例に係る一連の処理プログラムに関す
るタイムチャート図である。
【図5】第1実施例に関する変形例を示す概略断面図で
ある。
【図6】(a)は第1実施例に関するさらなる変形例に
係る供給ノズルと到達検出センサとの断面図であり、
(b)はその変形例に係る上部蓋部材内の平面図であ
る。
【図7】第2実施例装置の構成を示す概略断面図であ
る。
【図8】第2実施例装置に関する吐出検出確認部内のブ
ロック図である。
【図9】第2実施例に係る一連の処理プログラムに関す
るタイムチャート図である。
【図10】(a)は第2実施例に関する変形例に係る供
給ノズルと照射装置との一部破断図、(b)はその平面
図である。
【図11】(a)は第2実施例に関するさらなる変形例
に係る供給ノズルと吐出検出センサとの断面図であり、
(b)はその変形例に係る上部蓋部材内の平面図であ
る。
【図12】従来の基板処理装置の構成を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
4 … 供給ノズル 7 … 上部蓋部材 8 … ストロボ 9 … CCDカメラ 10 … 暗幕 15 … 制御部 16 … 到達検出確認部 24 … 吐出検出確認部 26 … LED W … 基板 L … 距離 P … 回転中心 Q … 吐出経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 21/30 564C 5F046 (72)発明者 杉本 憲司 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 (72)発明者 松永 実信 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA00 AB08 AB16 AB17 EA05 FA14 2H096 AA00 AA24 AA25 AA27 CA14 GA29 4D075 AC64 AC86 AC93 CA47 DA06 DB13 DC21 DC24 EA45 4F041 AA06 BA17 BA34 BA36 4F042 AA07 BA08 BA22 CB01 5F046 JA09 JA13 JA15 JA21 JA27 LA02 LA08 LA14 LA19

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板への処理液の供給開始命令を含む複
    数個の命令からなる一連の処理プログラムに基づいて基
    板処理を行う基板処理装置であって、 処理液が到達する基板表面上の特定の領域である検出地
    点を照射する照明手段と、 前記照明手段から照射されて基板表面の検出地点で正反
    射した光の経路上から外れた位置に配設されて前記検出
    地点の光を検知する光検知手段とを備え、 前記供給開始命令が実行された後、前記照明手段と前記
    光検知手段とによって処理液が基板表面の前記検出地点
    に到達したことを検出して、それ以後の処理プログラム
    の命令を実行することを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】 基板への処理液の供給開始命令を含む複
    数個の命令からなる一連の処理プログラムに基づいて基
    板処理を行う基板処理装置であって、 処理液の吐出経路を照射する照明手段と、 処理液が吐出されたときに前記照明手段から照射されて
    前記吐出経路上の検出地点で正反射した光の経路上から
    外れた位置に配設されて、前記吐出経路の処理液の光を
    検知する光検知手段とを備え、 前記供給開始命令が実行された後、前記照明手段と前記
    光検知手段とによって処理液が吐出されたことを検出し
    て、それ以後の処理プログラムの命令を実行することを
    特徴とする基板処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の基板処理装置におい
    て、 前記照明手段の近傍に前記光検知手段を配設することを
    特徴とする基板処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項3に記載の基板処
    理装置において、 前記光検知手段は、基板表面を撮影することによって基
    板表面の検出地点からの光を検知することを特徴とする
    基板処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の基板処理装置におい
    て、 前記照明手段は、処理液を吐出するノズルの内部または
    ノズルの近傍から光を照射することを特徴とする基板処
    理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の基板処理装置におい
    て、 ノズルは、透過性のある物質で形成されており、照明手
    段はノズルの外部からノズルの内部に照射することを特
    徴とする基板処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかに記載
    の基板処理装置において、 前記照明手段により照射された光の反射によって、前記
    光検知手段が検知する基板表面の前記検出地点または前
    記吐出経路上における検出地点と、前記光検知手段とを
    結ぶ直線の延長上の位置に背景が映るのを防止する反射
    防止手段をさらに備えていることを特徴とする基板処理
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の基板処理装置におい
    て、 基板の周囲を覆う壁部を備えており、 前記反射防止手段は前記壁部における基板表面よりも上
    方の位置に配設されていることを特徴とする基板処理装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013089628A (ja) * 2011-10-13 2013-05-13 Tokyo Electron Ltd 液処理装置、液処理方法および記憶媒体
JP2019140340A (ja) * 2018-02-15 2019-08-22 東京エレクトロン株式会社 液処理装置及び液膜状態判定方法

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