JPH09108143A

JPH09108143A - 跳ね上げ式昇降便座装置

Info

Publication number: JPH09108143A
Application number: JP7273044A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Horiuchi; 啓史堀内; Takeshi Motohashi; 毅本橋; Takashi Yamazawa; 貴山澤; Akiko Sakata; 明子坂田; Hideaki Kojima; 英明小島
Original assignee: Toto Ltd
Current assignee: Toto Ltd
Priority date: 1995-10-20
Filing date: 1995-10-20
Publication date: 1997-04-28

Abstract

(57)【要約】【課題】便座昇降時に身体を安定して支えることがで
き、かつ、幅方向寸法の大なる多機能型便座にも適用可
能な跳ね上げ式昇降便座装置を得る。【解決手段】本体を構成する本体枠２と、この本体枠
２に連結する揺動昇降機構３と、この揺動昇降機構３に
取付ける便座５とから腰掛型便器の昇降便座装置１を構
成し、前記揺動昇降機構３に身体の倒れを安定させるた
めの保持手段６，７を便座５と一体的に設け、前記保持
手段は、便座の両側方にアームレスト６，６を起設し、
かつ、便座５の後方に背もたれ７を起設してなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、洋式腰掛便器と組
み合わせて使用する跳ね上げ式昇降便座装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】洋式腰掛便器に組み合わせて使用する跳
ね上げ式昇降便座装置は、足腰の弱った高齢者等が腰掛
型便器を使用する際の腰掛動作を介助するために、本体
枠に備えた揺動昇降機構に便座を取付け、この便座を昇
降させ、揺動傾斜させる装置である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
昇降便座装置は、座位姿勢を安定させるために、便座の
両側方にアームレストを、後方に背もたれを備えている
ものの、上昇位置にある傾斜便座に対して使用者が立位
で体を預けた後、下降位置に至るまでの間は、アームレ
ストや背もたれが便座に対して下方に位置するので有効
に利用できない上に、便座の傾斜等により、身体の保持
が不安定となることから、心理的な不安、および、身体
的な負荷を強いられるという問題があった。また、左右
のアームレスト間の距離は、身体の保持に適する一定範
囲内とする必要から、便座の幅方向寸法が左右のアーム
レストの内法寸法を越えるような多機能型便座は、昇降
動作によってアームレストに干渉するので適用すること
ができないという問題があった。

【０００４】本発明の目的は、便座昇降時に身体を安定
して支えることができ、かつ、幅方向寸法の大なる多機
能型便座にも適用可能な跳ね上げ式昇降便座装置を得る
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第１に、本体を構成する本体枠と、この本体枠に連
結する揺動昇降機構と、この揺動昇降機構に取付ける便
座とからなる腰掛型便器の跳ね上げ式昇降便座装置にお
いて、前記昇降機構に身体の倒れを安定させるための保
持手段を便座と一体的に設けた。

【０００６】これにより、身体の倒れを安定させるため
の保持手段が便座と一体的に揺動昇降されるので、上記
昇降便座装置は、昇降動作途中においても保持手段によ
って無理なく身体の安定を確保することができる。

【０００７】第２に、前記保持手段は、便座の両側方に
アームレストを起設して構成する。

【０００８】これにより、左右のアームレストが便座の
両側方でこの便座と一体的に昇降されるので、上記昇降
便座装置は、昇降動作途中においてもアームレストによ
って無理なく身体の安定を確保することができるととも
に、便座の幅がアームレストの内幅を越える場合も固定
側に干渉することなく便座の昇降動作が可能となる。

【０００９】第３に、前記保持手段は、便座の後方に背
もたれを起設して構成する。

【００１０】これにより、背もたれが便座の後方でこの
便座と一体的に昇降されるので、上記昇降便座装置は、
昇降動作途中においても背もたれによって身体後方の安
定を確保することができる。

【００１１】第４に、前記保持手段は、便座の両側方に
アームレストを起設し、かつ、便座の後方に背もたれを
起設して構成する。

【００１２】これにより、左右のアームレストと背もた
れが便座と一体的に揺動昇降されるので、上記昇降便座
装置は、昇降動作途中においてもアームレストと背もた
れによって身体後方の安定と、左右方向の身体の安定を
確保することができるとともに、便座の幅がアームレス
トの内幅を越える場合も固定側に干渉することなく便座
の昇降動作が可能となる。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の実施例を添付図面に基づ
いて以下に説明する。図１は本発明の昇降便座装置の斜
視図であり、昇降便座装置１は、本体枠２と、この本体
枠２に連結する昇降機構３と、この昇降機構３に支持さ
れる昇降枠４と、この昇降枠４に取付けられる便座５
と、保持手段としてのアームレスト６，６と、同じく保
持手段としての背もたれ７とからなる。

【００１４】本体枠２は、床面上で前後方向に延出する
左右のベース部１１，１１と、その後端から起立する起
立部１２，１２と、その上端を左右に連結するクロス部
１３とからなり、それぞれ、円環断面または角形断面の
パイプ部材で形成する。また、装置本体の前後方向の安
定性を確保するために、上記起立部１２，１２は、ベー
ス部１１，１１と合わせて前傾Ｌ字型に形成し、ベース
部１１，１１を後方にまで張出して構成する。

【００１５】昇降機構３は、本体枠２に回動可能に連結
する上リンク１４、下リンク１５、これらの先端に連結
し、上記昇降枠４と一体をなす脚部４ａ、および、上リ
ンク１４を揺動させるアクチュエータ１６とからなる。
このアクチュエータ１６は、電動モータを内蔵し、また
は、ガススプリングやばね力により、伸縮動作する。

【００１６】昇降枠４は、その脚部４ａから後方に屈曲
して便座５を受ける座ベース部２１と、この座ベース部
２１の後端から起立して更に左右を連結するバック部２
２とからなる。このバック部２２に弾力性のある背もた
れ７を備え、また、その両側端から左右のアームレスト
６，６を前方に延出する。このアームレスト６，６の中
間部に、座ベース部２１から起立する支え２３，２３を
固定する。この場合、アームレスト６，６を跳ね上げ可
能なヒンジ支持とすることにより、清掃作業等の支障を
回避することができる。

【００１７】便座５は、昇降枠４の座ベース部２１上に
アームレスト６，６と一体的に固定されることから、暖
房便座機能や衛生洗浄機能等を備えた幅寸法を要する高
機能便座まで適用することができる。また、背もたれ７
は、クッション材をバック部２２に対して回動可能に取
付けてなり、必要な角度に傾斜の調節を可能とする。

【００１８】図２は図１の昇降便座装置の使用状態を示
す斜視図であり、一般に多用されるロータンク２６付き
の腰掛型便器２７と組合わせた場合は、昇降便座装置１
の起立部１２，１２がその前傾姿勢によってロータンク
２６を避けつつベース部１１，１１の安定張り出しによ
り、前後方向の踏ん張りを確保しつつ、ロータンク２６
の前方に配置される。

【００１９】図３は図１の昇降便座装置の下降時を示す
側面図であり、便座５を下降した腰掛け状態において
は、便座５を介して使用者の体重を受ける。この時、使
用者の手から作用する荷重（矢印Ａ）がアームレスト６
で支えられることから、身体の左右方向の安定を図るこ
とができ、また、使用者の後方に作用する荷重（矢印
Ｂ）が背もたれ７によってソフトに支えられることから
後方への転倒を防止し、したがって、この便座昇降装置
１の上記保持手段によって使用者の上体を安定して支え
ることができる。

【００２０】図４は図１の昇降便座装置の上昇時を示す
側面図であり、便座５を上昇した場合においては、アー
ムレスト６および背当７が便座５と一体的に上昇し、こ
の時、立位の使用者の手から作用する荷重（矢印Ａ）が
アームレスト６で支えられることから、身体の左右方向
の安定を図ることができ、また、使用者の後方に作用す
る荷重（矢印Ｂ）が背もたれ７によってソフトに支えら
れることから後方への転倒が防止され、したがって、こ
の便座昇降装置１により、上記下降時と同様に、使用者
の上体を安定して支えることができる。

【００２１】この時、衛生洗浄機能等を有する大なる幅
方向寸法を有する多機能型便座に対して左右のアームレ
スト間の距離が小なる場合でも、アームレスト６，６が
便座５とともに上昇されることから、便座側が周辺固定
部に干渉することなく昇降動作が可能となる。

【００２２】

【発明の効果】以上に説明したごとく、請求項１の昇降
便座装置は、本体を構成する本体枠と、この本体枠に連
結する昇降機構と、この昇降機構に取付ける便座とから
なる腰掛型便器の昇降便座装置において、前記昇降機構
に身体の倒れを安定させるための保持手段を便座と一体
的に設けたことにより、身体の倒れを安定させるための
保持手段が便座と一体的に昇降されるので、上記昇降便
座装置は、昇降動作途中においても保持手段によって無
理なく身体の安定を確保することができる。

【００２３】請求項２の昇降便座装置の保持手段は、便
座の両側方にアームレストを起設して構成したことによ
り、左右のアームレストが便座の両側方で便座と一体的
に昇降されるので、上記昇降便座装置は、昇降動作途中
においても保持手段によって無理なく身体の安定を確保
することができるとともに、便座の幅がアームレストの
幅を越える場合も固定側に干渉することなく便座の昇降
動作が可能となる。

【００２４】請求項３の昇降便座装置の保持手段は、便
座の後方に背もたれを起設して構成したことにより、背
もたれが便座の後方で便座と一体的に昇降されるので、
上記昇降便座装置は、昇降動作途中においても背もたれ
によって身体後方の安定を確保することができる。

【００２５】請求項４の昇降便座装置の保持手段は、便
座の両側方にアームレストを起設し、かつ、便座の後方
に背もたれを起設して昇降便座装置を構成したことによ
り、左右のアームレストと背もたれが便座と一体的に昇
降されるので、上記昇降便座装置は、昇降動作途中にお
いてもアームレストと背もたれによって身体後方の安定
と、左右方向の身体の安定を確保することができるとと
もに、便座の幅がアームレストの幅を越える場合も固定
側に干渉することなく便座の昇降動作が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の昇降便座装置の斜視図

【図２】図１の昇降便座装置の使用状態を示す斜視図

【図３】図１の昇降便座装置の下降時を示す側面図

【図４】図１の昇降便座装置の上昇時を示す側面図

【符号の説明】

１…昇降便座装置、２…本体枠、３…揺動昇降機構、４
…昇降枠、４ａ…脚部、５…便座、６…アームレスト
（保持手段）、７…背もたれ（保持手段）、１１…ベー
ス部、１２…起立部、１３…クロス部、１４…上リン
ク、１５…下リンク、１６…アクチュエータ、２１…座
ベース部、２２…バック部、２３…支え、２６…ロータ
ンク、２７…腰掛型便器、Ａ，Ｂ…荷重。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者山澤貴福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１号東陶機器株式会社内 (72)発明者坂田明子福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１号東陶機器株式会社内 (72)発明者小島英明福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１号東陶機器株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】本体を構成する本体枠と、この本体枠に
連結する揺動昇降機構と、この揺動昇降機構に取付ける
便座とからなる腰掛型便器の跳ね上げ式昇降便座装置に
おいて、前記昇降機構に身体の倒れを安定させるための
保持手段を便座と一体的に設けたことを特徴とする跳ね
上げ式昇降便座装置。
【請求項２】前記保持手段は、便座の両側方にアーム
レストを起設してなることを特徴とする請求項１記載の
跳ね上げ式昇降便座装置。
【請求項３】前記保持手段は、便座の後方に背もたれ
を起設してなることを特徴とする請求項１記載の跳ね上
げ式昇降便座装置。
【請求項４】前記保持手段は、便座の両側方にアーム
レストを起設し、かつ、便座の後方に背もたれを起設し
てなることを特徴とする請求項１記載の跳ね上げ式昇降
便座装置。