JPH0885372A - 車両用運動特性制御装置 - Google Patents

車両用運動特性制御装置

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JPH0885372A
JPH0885372A JP6225038A JP22503894A JPH0885372A JP H0885372 A JPH0885372 A JP H0885372A JP 6225038 A JP6225038 A JP 6225038A JP 22503894 A JP22503894 A JP 22503894A JP H0885372 A JPH0885372 A JP H0885372A
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braking system
system control
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braking
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    • B60T8/17Using electrical or electronic regulation means to control braking
    • B60T8/175Brake regulation specially adapted to prevent excessive wheel spin during vehicle acceleration, e.g. for traction control
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/50Inputs being a function of the status of the machine, e.g. position of doors or safety belts
    • F16H2059/506Wheel slip
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/02Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing characterised by the signals used
    • F16H61/0202Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing characterised by the signals used the signals being electric
    • F16H61/0204Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing characterised by the signals used the signals being electric for gearshift control, e.g. control functions for performing shifting or generation of shift signal
    • F16H61/0213Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing characterised by the signals used the signals being electric for gearshift control, e.g. control functions for performing shifting or generation of shift signal characterised by the method for generating shift signals

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車輪に付与する制動トルク及び駆動トルクを
制御することによって車両の運動特性を向上させる車両
用運動特性制御装置において、制動系制御性能が低下し
ても正常時と同様の制御性能を得ることができるように
する。 【構成】 算出した制動系制御低下量χに応じて、スタ
ンバイ開始開度を小さくしたりするスタンバイ制御定数
の変更処理(ステッフ゜ 230)、シフトアップし易くなるよ
うに変速線を変更する変速特性の変更処理(ステッフ゜250
)、燃料噴射量・空燃比・点火時期を変更するEFI
制御量の変更処理(ステッフ゜270 )、駆動系TRC制御量
の変更処理(ステッフ゜290 )を行なう。これらは、いずれ
も制動系の制御性能が低下していないときに比べて、駆
動トルクが小さくなるように制御定数や制御量等を変更
することで、結果として駆動輪に過大なスリップが発生
しないようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば加速スリップ時
のトラクション制御などの、車輪に付与する制動トルク
及び駆動トルクを制御あるいは制動トルクのみを制御す
ることによって車両の運動特性を向上させる車両用運動
特性制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、例えば高圧のブレーキ油を吐出するポンプから車輪
のホイールシリンダへのブレーキ油の給排を行って車輪
に付与する制動トルクを制御すると共に、内燃機関への
吸入空気量を制御するためのスロットルの開度を調整す
るなどして車輪に付与する駆動トルクを制御することに
よって、加速スリップ時のトラクション制御を行なう装
置が知られている。このトラクション制御について図1
0を参照して説明する。図10(A)は常温時において
良好な制御がなされた場合のスロットル開度、車速及び
ホイーリシリンダ(以下W/Cとも記す)のブレーキ油
圧の概略変化を示すタイムチャートである。
【0003】この例はメインスロットルとサブスロット
ルを有する2弁式の場合であり、アクセルを踏み込む
と、全閉状態であったメインスロットルが開き、駆動輪
速度が上昇する。そして、駆動輪速度が所定の加速スリ
ップを判定するためのしきい値を超えると、全開状態で
あったサブスロットルを閉じ始める。一方、駆動輪のW
/Cの油圧を増圧し始める。このように、駆動トルクと
制動トルクを制御することによって加速スリップを低減
させようとするものである。
【0004】そして、この制動トルク制御に関して言え
ば、特にポンプ駆動のみでW/Cへの油圧供給を行なう
場合には、スリップ低減制御時におけるブレーキ圧の増
圧勾配がポンプの供給能力に左右されることになるので
あるが、低温のためにポンプの吐出能力が悪化し、吐出
油量が不足するため所望の増圧勾配が得られず、スリッ
プ初期の過大なスリップが抑えられない場合が生じる。
【0005】この低温時におけるポンプの吐出能力の悪
化原因としては、ブレーキ油の粘性抵抗が増大が挙げら
れる。つまり、常温時と同じ増圧時間だけ増圧モードに
しても低温時における実際のブレーキ油の増圧量は小さ
くなる。図10(B)には、その低温時の場合を示した
もので、車速及びW/C油圧のタイムチャート中には比
較のために常温時の場合を破線で示してある。これから
判るように、サブスロットルを常温時と同じように閉じ
ても、W/C油圧の特に初期の増圧勾配が小さくなって
制動性能が低下してしまい、駆動輪速度が上昇し、結果
としてスリップの収束性が悪化してしまうのである。
【0006】また、ポンプの吐出能力の悪化原因として
は、上述のブレーキ油の粘性抵抗の増大だけでなく、例
えばポンプをバッテリで駆動させている場合には、低温
のためにバッテリ電圧が低下するとやはり吐出能力が悪
化してしまう。このように、常温時と同様の制動トルク
制御を実行しても、現実にW/C油圧が所定の高圧値に
到達するまでの遅れ時間内に駆動輪の加速スリップは過
大となり、加速スリップ制御の所期の目的を達成するこ
とができない。特に、坂路発進時には初期の加速スリッ
プを小さく抑えなければ良好な発進、加速性能を得るこ
とができず、また、旋回加速時にも車両安定性が失われ
大きな問題となる。
【0007】そこで、本発明では、ブレーキ油の粘性抵
抗の増大あるいはポンプの吐出能力の低下を原因とする
制動系制御性能の低下を、駆動トルクを制御する側にお
いて補償することと、制動トルクを制御する側自身にお
ける制御内容を補正することとを基本的な技術思想とし
て提案する。
【0008】一方、それらの内で駆動トルクを制御する
ことに関して、例えば特開平3−202647号には、
加速スリップの発生を予測して、予めスロットルの開度
を加速スリップの抑制に適した初期開度に設定すること
によって、良好な加速性能を実現しようとするいわゆる
スタンバイ制御を行なう加速スリップ制御装置が開示さ
れている。
【0009】これは、加速スリップが観測された時点か
らスロットル開度を目標値に一致させる動作を開始して
も、現実にスロットル開度が目標値に一致するまでの遅
れ時間内に駆動輪の加速スリップは過大となり、加速ス
リップ制御の所期の目的を達成することができなくなる
のを防止するためのものである。その制御内容は、アク
セルにより現在の走行路に対して過度の加速スリップが
発生するほどのスロットル開度が指令されたとき、前回
の加速スリップ制御時に学習した最適加速スリップ率を
得る推定スロットル開度にまでスロットルの開度が調整
される。すなわち、アクセルの操作量が加速スリップの
発生が予測される基準値よりも大きくなった場合に、現
実に加速スリップが発生した後に実行される加速スリッ
プのフィードバック制御に先立って、前回の加速スリッ
プ制御時に学習した最適と推定されるスロットル開度
(スタンバイ開度)に直ちにスロットルを制御し、スロ
ットルの駆動に要する遅れ時間を補償しようとするもの
である。そして、上記基準値は車両の加速状態に基づい
て更新されるため、低μ路から高μ路に移った場合で
も、基準値が車両の最新の走行路面の情報を反映したも
のとなるのである。
【0010】しかしながら、上記スタンバイ制御では、
走行前のスタンバイ開度は決定されていない。つまり、
イグニションスイッチをオンした直後は上記のスタンバ
イ制御を実行することはできなかった。また、走行前の
スタンバイ開度として例えば前回走行時の高μ路におけ
るスタンバイ開度をそのまま設定することも可能である
が、その場合でも、イグニションスイッチをオンした直
後の状態としてはエンジンその他がまだ暖まっておら
ず、ブレーキ油も低温のままであるため、やはり上述し
たように、低温のためにポンプの吐出能力が悪化し、吐
出油量が不足するため好適なトラクション制御を行うこ
とができない。なお、上記スタンバイ制御についてさら
に言えば、前回の加速スリップ制御時に学習した最適と
推定されるスロットル開度(スタンバイ開度)にスロッ
トルを制御する場合というのは、一旦走行した後の状態
であるため、実際上にもエンジン等が暖まっており、ブ
レーキ油が低温のままであることは考えにくい。したが
って、路面μ等の車外環境が同じであっても、ブレーキ
油が低温であること等から常温時と同様のトラクション
制御が実現されないのである。
【0011】本発明は前記課題を解決するためになされ
たものであり、トラクション制御などの、車輪に付与す
る制動トルク及び駆動トルクあるいは制動トルクのみを
制御することによって車両の運動特性を向上させる車両
用運動特性制御装置において、例えば低温等の理由でブ
レーキ油の粘性抵抗が増大し、あるいはポンプの吐出能
力が低下して制動系制御性能が低下しても、正常時と同
様の制御性能を得ることができるようにすることを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた請求項1記載の発明は、高圧のブレーキ油を
吐出するポンプから車輪のホイールシリンダへのブレー
キ油の供給及び上記ホイールシリンダからのブレーキ油
の排出を切り替え制御することによって、上記車輪に付
与する制動トルクを制御する制動系制御手段と、上記車
輪に付与する駆動トルクを制御する駆動系制御手段と、
上記ブレーキ油の粘性抵抗の増大あるいは上記ポンプの
吐出能力の低下を原因とする制動系制御性能の低下状態
を検出する制動系制御性能低下状態検出手段と、その制
動系制御性能低下状態に応じて、上記駆動系制御手段に
おける駆動トルク制御を補正する駆動系制御補正手段と
を備えたことを特徴とする車両用運動特性制御装置であ
る。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の車
両用運動特性制御装置において、上記制動系制御性能低
下状態検出手段は、ブレーキ油温度検出手段を備え、そ
のブレーキ油温度検出手段によって検出したブレーキ油
の温度に基づいて上記制動系制御性能低下状態を推定す
ることを特徴とする車両用運動特性制御装置である。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項2記載の車
両用運動特性制御装置において、上記ブレーキ油温度検
出手段は、エンジン冷却水温度検出手段を備え、そのエ
ンジン冷却水温度検出手段によって検出した冷却水の温
度に基づいて上記ブレーキ油温度を推定することを特徴
とする車両用運動特性制御装置である。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1記載の車
両用運動特性制御装置において、上記車輪に加速スリッ
プが発生したことを検出する加速スリップ検出手段を備
え、該加速スリップ検出手段によって加速スリップが検
出された場合には、上記制動系制御手段が上記車輪に付
与する制動トルクを制御し、上記駆動系制御手段が上記
車輪に付与する駆動トルクを制御することによって、車
両の駆動輪に発生する加速時のスリップを所望範囲に抑
制するようにしたことを特徴とする車両用運動特性制御
装置である。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項1または4
記載の車両用運動特性制御装置において、上記駆動系制
御手段が、内燃機関への吸入空気量を制御するためのス
ロットルの開度を調整することによって上記駆動トルク
を制御するようにしたことを特徴とする車両用運動特性
制御装置である。
【0017】請求項6記載の発明は、請求項1または4
記載の車両用運動特性制御装置において、上記駆動系制
御手段は、内燃機関への吸入空気量を制御するためのス
ロットルの開度を指令するアクセルの操作量を検出する
アクセル操作量検出手段と、該アクセル操作量検出手段
によって検出した上記アクセル操作量に基づいて加速ス
リップが発生すると予測された場合に、上記内燃機関の
出力を抑制するように制御するスタンバイ制御手段とを
備え、上記駆動系制御補正手段が、上記制動系制御性能
低下状態に応じて、上記スタンバイ制御を開始するため
のアクセル操作量を補正することを特徴とする車両用運
動特性制御装置である。
【0018】請求項7記載の発明は、請求項1または4
記載の車両用運動特性制御装置において、上記駆動系制
御補正手段は、燃料噴射量・空燃比・点火時期の少なく
とも一つを変更する変更手段を備えており、上記制動系
制御性能低下状態に応じて、上記燃料噴射量・空燃比・
点火時期の少なくとも一つを変更することを特徴とする
車両用運動特性制御装置である。
【0019】請求項8記載の発明は、予め設定された自
動変速線に基づいて変速比を自動的に切り替えていく自
動変速装置を備えた車両に適用された請求項1または4
記載の車両用運動特性制御装置において、上記駆動系制
御補正手段は、上記自動変速線を変更する変速線変更手
段を備えており、上記制動系制御性能低下状態に応じ
て、上記変速線を、シフトアップし易いようにあるいは
シフトダウンし難いように変更することを特徴とする車
両用運動特性制御装置である。
【0020】請求項9に記載の発明は、運転者による制
動時以外にも車輪のホイールシリンダにブレーキ油を付
与して制動トルクを発生させ、車両の運動特性を制御す
る車両用運動特性制御装置であって、高圧のブレーキ油
を吐出するポンプから車輪のホイールシリンダへのブレ
ーキ油の供給及び上記ホイールシリンダからのブレーキ
油の排出を切り替え制御することによって、上記車輪に
付与する制動トルクを制御する制動系制御手段と、上記
ブレーキ油の粘性抵抗の増大あるいは上記ポンプの吐出
能力の低下を原因とする制動系制御性能の低下状態を検
出する制動系制御性能低下状態検出手段と、その制動系
制御性能低下状態に応じて、上記制動系制御手段におけ
る制動トルク制御を補正する制動系制御補正手段とを備
えたことを特徴とする車両用運動特性制御装置である。
【0021】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
車両用運動特性制御装置において、上記制動系制御補正
手段は、上記制動系制御性能低下状態に応じて、上記制
動系制御手段における制動トルク制御の開始時期を早め
る方向に補正することを特徴とする車両用運動特性制御
装置である。
【0022】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の車両用運動特性制御装置において、上記制動系制御補
正手段は、上記制動系制御性能の低下状態の検出時に、
非検出時に比較して上記ポンプの駆動開始時期を早める
方向に補正することにより、制動トルク制御の開始時期
を早める方向に補正することを特徴とする車両用運動特
性制御装置である。
【0023】請求項12記載の発明は、請求項10記載
の車両用運動特性制御装置において、上記制動系制御補
正手段は、上記制動系制御性能の低下状態の検出時に、
非検出時に比較して上記車輪のホイールシリンダへのブ
レーキ油付与時期を早めることにより、制動トルク制御
の開始時期を早める方向に補正することを特徴とする車
両用運動特性制御装置である。
【0024】請求項13記載の発明は、請求項10記載
の車両用運動特性制御装置において、上記制動系制御補
正手段は、上記制動系制御性能の低下状態の検出時に、
非検出時に比較して上記ポンプの駆動終了時期を遅らせ
る方向に補正することを特徴とする車両用運動特性制御
装置である。
【0025】
【作用及び発明の効果】請求項1記載の発明によれば、
制動系制御手段が、高圧のブレーキ油を吐出するポンプ
から車輪のホイールシリンダへのブレーキ油の供給及び
ホイールシリンダからのブレーキ油の排出を切り替え制
御することによって、車輪に付与する制動トルクを制御
する。一方、駆動系制御手段は、車輪に付与する駆動ト
ルクを制御する。そして、制動系制御性能低下状態検出
手段が、ブレーキ油の粘性抵抗の増大あるいはポンプの
吐出能力の低下を原因とする制動系制御性能の低下状態
を検出し、駆動系制御補正手段が、制動系制御性能低下
状態検出手段によって検出された制動系制御性能低下状
態に応じて、駆動系制御手段における駆動トルク制御を
補正する。
【0026】ブレーキ油の粘性抵抗の増大あるいはポン
プの吐出能力の低下によって、常温時と同じように制動
系制御を行っても実際のW/Cにおけるブレーキ油圧の
増圧勾配が小さくなるなどの制動系制御性能の低下が生
じる場合があるが、本発明では、その低下状態に応じて
駆動トルク制御を補正するため、ブレーキ油の粘性抵抗
の増大やポンプの吐出能力が低下していない場合と同じ
ような適切な駆動力制御を行うことができる。例えば、
ブレーキ油圧の増圧勾配が小さくなるような場合には、
車輪に付与する駆動トルクを低下させる等して制動系制
御性能の低下を補償し、正常時と同様の制御性能を得る
ことができるようにするのである。
【0027】この駆動力制御の一例としては、請求項4
に示すように、車輪に加速スリップが発生したことを検
出し、制動系制御手段によって車輪に付与する制動トル
クを制御し、駆動系制御手段によって車輪に付与する駆
動トルクを制御することによって、車両の駆動輪に発生
する加速時のスリップを所望範囲に抑制するいわゆるト
ラクション制御装置が挙げられる。以下の説明では、よ
り理解を容易にするために、適宜トラクション制御を例
に挙げて説明を進めていく。
【0028】上述したように、例えば低温時においては
ブレーキ油の粘性抵抗が増大したりあるいはポンプモー
タの駆動源であるバッテリ電圧が低下することによっ
て、常温時と同じ増圧時間だけホイールシリンダへブレ
ーキ油を供給したとしても、実際のブレーキ油の増圧量
は小さく、トラクション制御をしている場合にはスリッ
プの収束性が悪化してしまう。このような制動トルクの
制御性能の低下があっても、本発明の場合には、その性
能低下状態に応じて、駆動トルク制御側を補正するた
め、ポンプの吐出能力が低下していない場合と同じよう
な適切な駆動力制御を行うことができ、トラクション制
御などの車両の運動特性を向上させるための制御におい
て、低温時であっても常温時と同様の制御性能を得るこ
とができる。
【0029】上記制動系制御性能低下状態検出手段は、
例えばポンプの単位時間当りの吐出量を実際に検出し、
常温時の値と比較することによって制御性能の低下状態
を検出することもできるが、請求項2に示すように、ブ
レーキ油温度検出手段を備え、そのブレーキ油温度検出
手段によって検出したブレーキ油の温度に基づいて制御
性能の低下状態を推定することも考えられる。この場合
には、例えばブレーキ油の温度と制御性能低下状態との
関係をマップ等の形式で記憶させておき、そのマップ等
を参照して低下状態を推定するようにすると検出が容易
である。
【0030】そして、このブレーキ油温度検出手段は、
請求項3に示すようにエンジン冷却水温度検出手段を備
え、それによって検出した冷却水の温度に基づいてブレ
ーキ油温度を推定するようにすることが考えられる。冷
却水温度は車両における他の制御にも多く利用されてい
るので、データの共用化ができて好ましい。
【0031】一方、上記駆動系制御手段としては、請求
項5に示すように、内燃機関への吸入空気量を制御する
ためのスロットルの開度を調整することによって駆動ト
ルクを制御するようにすることが考えられる。また、請
求項6に示すように、アクセル操作量検出手段によって
内燃機関への吸入空気量を制御するためのスロットルの
開度を指令するアクセルの操作量を検出し、その検出し
たアクセル操作量に基づいて加速スリップが発生すると
予測された場合には、スタンバイ制御手段が内燃機関の
出力を抑制するように制御し、さらに駆動系制御補正手
段が、制動系制御性能低下状態に応じてそのスタンバイ
制御を開始するためのアクセル操作量を補正するように
してもよい。
【0032】内燃機関の出力を抑制するものとしては、
スロットル開度を制御したり、フーエルカットしたりす
ること等が考えられる。例えば、制動系制御性能低下状
態が所定値を超えた場合には、スロットル開度を、路面
μが0.1程度の低めの値の場合に対応する所定開度に
強制的に補正する等して、正常時と同様の制御性能を得
るようにすることができる。特に、制動系制御性能低下
状態が所定値を超える場合には外気温も相当低くて低μ
路になっている可能性も高いので、このように強制的に
路面μが低い場合に相当する開度に設定することは効果
的である。
【0033】このスタンバイ開度の制御に一例について
図10(C)を参照して具体的に説明する。低温時に
は、図10(B)に示したように、駆動輪速度が所定の
しきい値を超えた時点でサブスロットルを常温時と同じ
ように閉じても、ブレーキ油の粘性抵抗の増大等の理由
によりW/C油圧の特に初期の増圧勾配が小さくなって
駆動輪速度が上昇してしまい、結果としてスリップの収
束性が悪化してしまっていた。
【0034】これに対して、本発明によれば、図10
(C)に示すように、メインスロットルの開度が所定の
スタンバイ開始開度になったらサブスロットルを駆動さ
せ、例えば路面μが0.1相当の状態において加速スリ
ップの抑制に適したスロットル開度に設定することで、
過度の加速スリップの発生を未然に防止することができ
るのである。
【0035】そして、制動系制御性能の低下状態に応じ
て、このスタンバイ開度の開始基準であるスタンバイ開
始開度を変更することによって、例えばより低温になっ
て制動系の制御性能が低下している場合には、スタンバ
イ開始開度を小さくして、より早期にスタンバイ制御が
開始されるようにすることができるのである。
【0036】また、請求項7に示すように、駆動系制御
補正手段が燃料噴射量・空燃比・点火時期の少なくとも
一つを変更する変更手段を備えており、制動系制御性能
低下状態に応じて、燃料噴射量・空燃比・点火時期の少
なくとも一つを変更するようにしてもよい。燃料噴射量
の場合であれば燃料カットしたり、空燃比であればリー
ンにしたり、点火時期であれば遅角側に制御したりする
ことが考えられる。もちろん、これら3つ共変更するよ
うにしてもよい。
【0037】さらに、請求項8に示すように、予め設定
された自動変速線に基づいて変速比を自動的に切り替え
ていく自動変速装置を備えた車両に適用された請求項1
または4記載の車両用運動特性制御装置にあっては、駆
動系制御補正手段が自動変速線を変更する変速線変更手
段を備えており、制動系制御性能低下状態に応じて、変
速線を、シフトアップし易いようにあるいはシフトダウ
ンし難いように変更することが考えられる。具体例とし
ては、制動系制御性能低下状態が所定値を超えたら、常
時2速発進にするといったことである。
【0038】以上請求項1〜8に示したものは、制動系
制御性能の低下を、駆動トルクを制御する側において補
償しようとする場合であるが、続いて、制動トルクを制
御する側自身における制御内容を補正して、制動系制御
性能の低下に対応する場合である請求項9〜12に示す
ものの作用・効果を説明する。
【0039】請求項9記載の発明によれば、制動系制御
手段が、高圧のブレーキ油を吐出するポンプから車輪の
ホイールシリンダへのブレーキ油の供給及びホイールシ
リンダからのブレーキ油の排出を切り替え制御すること
によって、車輪に付与する制動トルクを制御する。そし
て、制動系制御性能低下状態検出手段が、ブレーキ油の
粘性抵抗の増大あるいはポンプの吐出能力の低下を原因
とする制動系制御性能の低下状態を検出し、制動系制御
補正手段が、制動系制御性能低下状態検出手段によって
検出された制動系制御性能低下状態に応じて、制動系制
御手段における制動トルク制御を補正する。
【0040】上記同様、ブレーキ油の粘性抵抗の増大等
によって、常温時と同じように制動系制御を行っても実
際のW/Cにおけるブレーキ油圧の増圧勾配が小さくな
るなどの制動系制御性能の低下が生じる場合があるの
で、今度は、その低下状態に応じて制動トルク制御自身
を補正して、正常時と同様の制御性能を得ることができ
るようにするのである。
【0041】この制動系制御補正手段による補正に関し
ては、例えば請求項10に示すように、制動系制御性能
低下状態に応じて、制動系制御手段における制動トルク
制御の開始時期を早める方向に補正することが考えられ
る。そして、その補正の具体的な内容としては、例えば
請求項11に示すように、制動系制御性能の低下状態の
検出時に、非検出時に比較してポンプの駆動開始時期を
早める方向に補正したり、あるいは請求項12に示すよ
うに、非検出時に比較して車輪のホイールシリンダへの
ブレーキ油付与時期を早めることによって、制動トルク
制御の開始時期を早める方向に補正することが考えられ
る。
【0042】特に、低温時にはポンプの吐出性能が低下
するので、ポンプだけを早めに駆動しておいて、本来の
ホイールシリンダへのブレーキ油の給排は制動系制御性
能の低下状態の非検出時と同時期に開始するようにして
も構わない。もちろん、両者を併用しても構わない。
【0043】また、請求項13に示すように、制動系制
御性能の低下状態の検出時に、非検出時に比較してポン
プの駆動終了時期を遅らせる方向に補正すれば、制動系
制御の終了時の再スリップ発生時の油圧勾配の円滑な立
ち上がりを補償することができる。
【0044】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。まず、図1は本発明の運動特性制御装置を加速スリ
ップ制御装置として実現した場合の車両の制御系全体の
構成を表わす概略構成図である。なお、本実施例はフロ
ントエンジン・リヤドライブ(FR)方式の車両に適用
したものである。
【0045】この加速スリップ制御装置は、自動変速機
2、ディファレンシャルギア4を介して内燃機関6から
の駆動トルクが伝達される左右後輪の駆動輪RR,RL
の回転速度を検出する電磁ピックアップ式の駆動輪速度
センサ11,12と、車両前部に設けられた左右従動輪
FR,FLの回転速度を検出する電磁ピックアップ式の
従動輪速度センサ13,14と、内燃機関6の回転速
度,吸入空気量,冷却水温等の運転状態を検出するセン
サ群15と、自動変速機2のシフトポジションを検出す
るシフトポジションセンサ17とを車両の駆動力伝達系
に備えている。
【0046】また、内燃機関6の出力トルクを制御する
吸気系には、アクセルペダル20と連動したメインスロ
ットル22の開度を検出するメインスロットルポジショ
ンセンサ24と、ステップモータ等からなるサブスロッ
トルアクチュエータ26により駆動されるサブスロット
ル28の開度を検出するサブスロットルポジションセン
サ30とが用意されている。
【0047】上記各センサからの検出信号は電子制御回
路40に入力され、ここで各センサの検出信号に基づい
て左右駆動輪RR,RLに与える制動トルク及び駆動ト
ルクの大きさが決定され、その決定にしたがった制御信
号をブレーキ制御装置50及び前述したサブスロットル
アクチュエータ26へ出力する。サブスロットルアクチ
ュエータ26を用いてサブスロットル28を開閉するこ
とにより内燃機関6の出力トルクを抑制して加速スリッ
プを制御することができる。
【0048】また、電子制御回路40は図示しない燃料
噴射弁等に対して燃料噴射指令を送出して燃料噴射量を
制御したり、その他にも空燃比や点火時期等を制御する
ことができるようにされている。ここで、ブレーキ制御
装置50とは、各駆動輪RR,RLに設けられた通常の
ブレーキ装置を左右独立に駆動制御するものである。次
に、図2に基づいて、このブレーキ制御装置50の詳細
な構成につき説明する。
【0049】ブレーキ制御装置50は、電子制御回路4
0から出力される制御実行信号SO及び左右駆動輪R
L,RRそれぞれの制御信号BL ,BR の3種の信号を
入力し、これらの信号に基づいて左右駆動輪RL,RR
に設けられた通常の油圧ブレーキ装置50−1,50−
2を駆動するものである。この油圧ブレーキ装置50−
1,50−2は、通常状態において運転者のブレーキ操
作により得られる作動油圧により駆動されるが、電子制
御回路40からの各種制御信号に応じてこの油圧ブレー
キ装置50−1,50−2を駆動するためにポンプ52
によりリザーバ54に蓄えられた油を汲み出し、油圧源
を構成する。そして、この油圧源の油圧から各油圧ブレ
ーキ装置50−1,50−2の作動油圧が作り出されて
いる。
【0050】このようにブレーキ装置50−1,50−
2を駆動する2系統の油圧源が存在するが、通常状態に
おいては運転者のブレーキペダル操作による油圧源が利
用される。すなわち、運転者のブレーキペダル操作によ
るマスタシリンダMCからのブレーキ油は、油圧管路切
替弁58及び左油圧制御弁50RL、油圧管路切替弁5
8及び右油圧制御弁50RRを経由する油路にて各ブレ
ーキ装置50−1,50−2へ供給される。
【0051】ここで、油圧管路切替弁58とは、油圧ブ
レーキ装置50−1,50−2の駆動に利用する油圧源
をマスタシリンダMCからの油圧源あるいはポンプ52
を中心とした油圧源に切り替える2位置弁であり、通常
はマスタシリンダMCからの油圧を各油圧ブレーキ装置
50−1,50−2に供給できる位置で安定している。
そして、電子制御回路40から制御実行信号SO が2位
置弁駆動回路60に入力されると、その入力される期間
にわたって上記安定した位置から切り替わり、ポンプ5
2からの油圧によって油圧ブレーキ装置50−1,50
−2が駆動できる位置へ制御される。
【0052】また、左右輪に設けられた油圧制御弁50
RL,50RRは、油圧管路切替弁58を介して伝達さ
れるポンプ52からの油圧を用いて、各油圧ブレーキ装
置50−1,50−2の制動力を増減調整するために設
けられた3位置弁で、増圧モードa、減圧モードb、保
持モードcを有する。
【0053】増圧モードaとは、油圧管路切替弁58と
油圧ブレーキ装置50−1,50−2とを連通するモー
ドであり、運転者のブレーキ操作量に応じた制動トルク
を発生させる通常時及びスリップ制御により制動トルク
を増加させる制動時に対応する。
【0054】減圧モードbとは、油圧ブレーキ装置50
−1,50−2と低圧管路とを連通してブレーキ油圧を
減少させるモードである。電子制御回路40からの制御
実行信号SO を受けて作動する2位置弁駆動回路62に
より、2位置弁63はそれまで遮断していた低圧管路と
リザーバ54とを連通する。このため減圧モードbで
は、油圧ブレーキ装置50−1,50−2の作動油は低
圧管路及び2位置弁63を経てリザーバ54へ還流さ
れ、ブレーキ油圧が減少する。
【0055】また、保持モードcとは、上記した各種の
油路と油圧ブレーキ装置50−1,50−2とを遮断し
て、ブレーキ油圧を保持するモードである。このような
各種モードを実現する油圧制御弁50RL,50RR
は、油圧管路切替弁58がポンプ52側に切り替えられ
るスリップ制御期間中にわたって3位置弁駆動回路64
RL,64RRによって電子制御回路40からの制御信
号BL,BRに応じて駆動制御される。
【0056】3位置弁駆動回路64RL,64RRは、
電子制御回路40から制御実行信号SO が出力され続け
る期間にわたって起動され、同様に電子制御回路40か
ら出力される制御信号BL,BRに応じて油圧制御弁5
0RL,50RRを駆動制御する。本実施例では、制御
信号BL,BRに応じて設定される増圧または減圧デュ
ーティ比Dにより油圧ブレーキ装置50−1,50−2
のブレーキ油圧を増減制御する。すなわち、電子制御回
路40からの制御信号BL,BRに応じて一定時間T当
りにブレーキ油圧を増圧又は減圧する時間t(t=D・
T)を求め、その値に応じて、ブレーキ油圧増圧時には
油圧制御弁50RL,50RRをモードa−c間でデュ
ーティ制御し、ブレーキ油圧減圧時には、油圧制御弁5
0RL,50RRをモードb−c間でデューティ制御し
て、各油圧ブレーキ装置50−1,50−2のブレーキ
油圧を制御する。
【0057】このように、電子制御回路40からの各種
制御信号により油圧ブレーキ装置50−1,50−2の
ブレーキ油圧が増減制御されるが、このブレーキ油圧制
御の制御精度を向上させるために、各油圧ブレーキ装置
50−1,50−2のブレーキ油圧は駆動輪ブレーキ油
圧センサ66,68により検出され、その検出結果は電
子制御回路40へフィードバックされている。
【0058】次に、本実施例の電子制御回路40を中心
とした電気系統を、図3に基づいて説明する。前述した
駆動輪速度センサ11,12や内燃機関6の運転状態を
検出するためのセンサ群15をはじめ駆動輪ブレーキ油
圧センサ66,68等の各種センサ検出信号は電子制御
回路40へ入力され、これらの情報に基づきサブスロッ
トルアクチュエータ26及びブレーキ制御装置50へ出
力する各種の制御信号あるいは燃料噴射量・空燃比・点
火時期の制御信号が決定される。電子制御回路40は、
このような複雑な情報処理を実行するために論理演算回
路により構成され、論理演算を行うCPU41、各種セ
ンサの入力インターフェイスとなるI/Oポート42、
センサ群15から入力されたエンジン回転数に対応する
パルス数を計測するカウンタ43、演算結果等を一時的
に記憶するためのRAM44、後述する演算プログラム
や制御データを記憶しているROM45、サブスロット
ルアクチュエータ26及びブレーキ制御装置50へ制御
信号を出力するI/Oポート46を備えている。
【0059】次に、以上のごとく構成される実施例の加
速スリップ制御装置の作動について説明する。まず、加
速スリップ制御の概略を説明する。例えば低μ路でのド
ライバの急激なアクセル操作によって、駆動輪RR,R
Lに加速スリップが発生すると、電子制御回路40から
の指令によって、駆動系の制御と制動系の制御が行われ
る。駆動系の制御は、内燃機関6の出力トルクを抑制す
るためのものであり、例えばサブスロットル28を閉じ
たり、燃料噴射量の減量あるいは点火時期の遅角指令を
出力したりする。
【0060】一方、制動系の制御は、ポンプ52を作動
させると共に、左右輪に設けられた油圧制御弁50R
L,50RRに制御信号BL,BRを送って、各油圧ブ
レーキ装置50−1,50−2の制動力を増減調整す
る。具体的には、増圧モードa、減圧モードb、保持モ
ードcの3状態に適宜切り替えて、加速スリップを抑制
する。
【0061】ここで、上述したように、低温時において
はブレーキ油の粘性抵抗が増大したりあるいはポンプ5
2を作動させるモータの駆動源であるバッテリ電圧が低
下すること等によって、常温時と同じ時間だけ増圧モー
ドaにしていたとしても、実際のブレーキ油の増圧量は
小さくて所望の制動トルクが付与されず、加速スリップ
の抑制性能が相対的に低下してしまう。
【0062】そこで、このような制動トルクの制御性能
の低下があった場合に、その性能低下状態に応じて駆動
トルク制御側を補正することで補償するのが第1の実施
例である。以下、その駆動トルク制御側での補正にかか
る作動について、図4〜図8を参照して説明する。図4
は、電子制御回路40のROM45に記憶された制御プ
ログラムにしたがって作動する制動系制御低下量検出処
理であり、本処理は、例えば5ms毎に実行される。
【0063】図4に示すように、最初にステップ110
でブレーキ油の温度推定を行う。本実施例では、直接ブ
レーキ油の温度を測定するのではなく、センサ群15か
ら得た内燃機関6の冷却水温に基づいてブレーキ油温度
を推定するようにしている。冷却水温は車両における他
の制御にも多く利用されているので、データの共用化の
点で好ましい。そして、ステップ120では、この推定
したブレーキ油温度に基づき制動系制御低下量χを算出
して本処理を一旦終了する。この制動系制御低下量χの
算出については、例えば制動系の油圧配管長の違い等に
よって車両毎に特性が異なるので、その車両に応じたブ
レーキ油温度と制動系制御低下量χとの特性マップ等を
記憶しておき、その特性マップを参照して算出すること
等が考えられる。この特性マップは、ブレーキ油温度が
低いほど制動系制御低下量χが大きくなるように設定さ
れている。
【0064】そして、この算出された制動系制御低下量
χに基づいて以下に示す駆動系制御補正処理(図5)を
実行する。本処理は、例えば5ms毎に実行される処理
で、図5に示すように、最初にステップ210で現在駆
動系あるいは制動系の制御中であるか否かを判断する。
そして、制御中でない場合(ステップ210:NO)に
は、ステップ220にて、上記図4の処理で算出された
制動系制御低下量χが第1の判定値χ1よりも大きいか
否かを判断し、χ>χ1の場合にはステップ230へ移
行してスタンバイ制御定数の変更処理を行なう。このス
タンバイ制御定数の変更処理については後で詳述すると
して、説明を先に進める。
【0065】ステップ220で否定判断の場合、すなわ
ちχ≦χ1の場合にはステップ230は実行せず、ステ
ップ240へ移行して制動系制御低下量χが第2の判定
値χ2よりも大きいか否かを判断し、χ>χ2の場合に
はステップ250へ移行して変速特性を変更する。この
変速特性の変更処理は、自動変速装置における変速パタ
ーンを変更する処理である。
【0066】この変速特性の変更の具体例を挙げると、
予め設定された自動変速線に基づいて変速比を自動的に
切り替えていく自動変速装置において、その自動変速線
を変更することができるようにされている場合に、制動
系制御性能低下量χに応じて、アップシフト用の変速線
であればシフトアップし易いように、あるいはダウンシ
フト用の変速線であればシフトダウンし難いように変更
する。これによって、例えば2速発進等も実現される。
このように、低温時にはシフトアップし易いようにする
ことで、同じアクセル操作量でも例えば1段上に自動的
にシフトアップすることで、車輪に付与される駆動トル
クが抑制されるので、制動トルクの制御性能の低下を補
償することができる。
【0067】ステップ240で否定判断の場合、すなわ
ちχ≦χ2の場合にはステップ250は実行せず、その
まま一旦本処理を終了する。一方、ステップ210で肯
定判断、すなわち現在制御中である場合には、ステップ
260へ移行して、制動系制御低下量χが第3の判定値
χ3よりも大きいか否かを判断し、χ>χ3の場合には
ステップ270へ移行してEFI制御量の変更を行な
う。そして、ステップ260で否定判断の場合、すなわ
ちχ≦χ3の場合にはステップ270の処理は実行せ
ず、ステップ280へ移行して制動系制御低下量χが第
4の判定値χ4よりも大きいか否かを判断し、χ>χ4
の場合にはステップ290へ移行して駆動系TRC制御
量の変更処理を実行する。そして、ステップ280で否
定判断の場合、すなわちχ≦χ4の場合にはステップ2
90の処理は実行せず、ステップ240へ移行する。
【0068】このように、ステップ230でのスタンバ
イ制御定数の変更処理は駆動系あるいは制動系の制御が
実行されていない場合にのみ実行され、ステップ270
でのEFI制御量の変更処理及びステップ290での駆
動系TRC制御量の変更処理は、駆動系あるいは制動系
の制御中のみ実行される。また、S250での変速特性
の変更処理は常時(駆動系あるいは制動系の制御中であ
るか否かを問わず)実行される。
【0069】ここで、ステップ270でのEFI制御量
の変更について説明する。EFI制御は、内燃機関6へ
の燃料噴射量・空燃比・点火時期の少なくとも一つを変
更するものである。上述したように制動性能の低下を駆
動系で補償するのが目的であるため、例えば燃料噴射量
の場合であれば燃料カットしたり、空燃比であればリー
ン側に制御したり、点火時期であれば遅角側に制御した
りすることが考えられる。もちろん、これらの内の2つ
あるいは3つ共変更するようにしてもよい。
【0070】なお、ステップ290での駆動系TRC制
御量の変更処理については、説明を保留してあったステ
ップ230でのスタンバイ制御定数の変更処理と共に、
以下の図6〜8を参照して説明する加速スリップ制御の
中で適宜加えていくこととする。
【0071】図6,7は、例えば5ms毎に実行される
加速スリップ制御処理を示すフローチャートであり、処
理が開始されると、各種フラグの初期設定等の初期化が
実行される(ステップ300)。そして、従動輪速度セ
ンサ13,14、駆動輪速度センサ11,12の検出信
号を入力・処理することで、以下の処理に際して必要と
なる車両速度Vcr、駆動輪速度Vmw、車両加速度αcr及
び車両速度Vcrに対する制御開始速度Vst等を演算する
(ステップ310)。また、現在の車両の運転状態を把
握するため、センサ群15、各スロットルポジションセ
ンサ24,30、シフトポジションセンサ17より検出
信号を入力する(ステップ320)。
【0072】次に、加速スリップを抑制するためにサブ
スロットル28の開度をフィードバック制御することに
よる加速スリップ制御が実行中であるか否かを、後述の
ごとく加速スリップ制御実行中にセットされるフラグF
act がセット状態「1」であるかを確認することで判定
する(ステップ330)。加速スリップ制御が未だ実行
されていないときは、現時点において加速スリップ制御
開始条件が成立しているか否か、例えば現在の駆動輪速
度Vmwが制御開始速度Vstを上回っているか否かを判断
し(ステップ340)、今回新たに条件が成立している
場合にはフラグFact を「1」にセットし(ステップ3
50)、後述するもう1つの加速スリップ制御のモード
であるスタンバイ制御を終了/禁止して(ステップ36
0)、加速スリップ制御の初期処理(ステップ370)
を実行して再度ステップ310へと戻る。
【0073】ここで、加速スリップ制御の初期処理と
は、サブスロットル28のフィードバック制御の初期に
実行されるもので、初期開度θstの設定、及びその初期
開度θstへの駆動を行なう。この初期開度θstは、内燃
機関6の等トルク曲線に従って、変速比及び内燃機関6
の回転速度に基づいて決定される。
【0074】本実施例では、過去に加速スリップ制御を
実行した場合には、その際に加速スリップを適正値に制
御する内燃機関6の駆動トルクより、この駆動トルクに
対応する等トルク曲線が選択される。そして、この選択
された等トルク曲線に従って、変速比及び回転速度に基
づいて初期開度θstが設定される。一方、最初の制御の
場合には、初期開度θstとして所定値が設定される。
【0075】そして、この初期開度θstは、上記図5の
ステップ290での駆動系TRC制御量の変更対象の一
つであり、制動系制御低下量χが第3の判定値χ3より
大きい場合には、制動系制御低下量χに応じて補正され
る。具体的には、初期開度θstがさらに全閉側になるよ
う補正する。
【0076】また、この初期処理では、駆動輪目標速度
Vspも設定される。この駆動輪目標速度Vspとは、公知
のごとく従動輪速度センサ13,14の検出平均値から
算出される車両速度Vcrに所定のスリップ率を加味して
算出される。図8のt3 〜t4 の期間は、加速スリップ
制御の初期処理による制御結果を示している。図8に示
す時刻t3 にて駆動輪速度Vmwが制御開始速度Vstを上
回って加速スリップ制御の開始条件が成立したとする
と、条件成立と同時にサブスロットル28の開度は初期
開度θstまで急激に絞られ、内燃機関6の出力トルクが
低減し、駆動輪速度Vmwは目標値Vspに向けて下降を始
める。なお、サブスロットル28の開度を初期開度θst
まで絞る場合にも、上記制動系制御低下量χに応じて補
正することも考えられる。具体的には、より急激に全閉
側に絞って緩やかに初期開度θstまで上げたりすること
等がある。
【0077】この図8から明らかなように、本実施例の
加速スリップ制御によれば、通常のフィードバック制御
による加速スリップ制御が実行される以前にサブスロッ
トル28の開度は初期開度θst近傍にまで絞られてい
る。すなわち、サブスロットル28の開度を、瞬時に目
標とする初期開度θstとすることができる。
【0078】次に、この様にサブスロットル28の開度
を予め絞る処理(以下、スタンバイ処理及びバックアッ
プ処理という)につき、説明する。フラグFact がリセ
ット状態「0」であり、かつ、未だに加速スリップ制御
条件が成立していないときにはステップ340にて否定
的に判定され、処理はステップ400以降へと移行する
まず、ステップ400では、後述するスタンバイ処理が
既に実行中であるか否かをフラグFsbの状態より判断す
る。そして、フラグFsbがリセット状態であると判定さ
れたときは、今回スタンバイ処理を実行する条件が成立
しているか否かを判断し(ステップ410)、条件不成
立であればステップ470へ移行する。
【0079】ステップ410では、アクセルペダル20
の操作量を示すメインスロットル22の開度θmnがスタ
ンバイ開始開度θsbを越えたときに、スタンバイ処理を
実行する条件が成立していると判断する。このスタンバ
イ開始開度θsbは、メインスロットル22の操作によっ
て、その後に過大な加速スリップが発生する可能性が高
いと思われる値である。すなわち、実際に加速スリップ
が発生する以前に、加速スリップが発生する可能性を判
断するために設定される。
【0080】このスタンバイ開始開度θsbも、上述の初
期開度θstと同様に、過去に加速スリップ制御を実行し
た場合には、その際に加速スリップを適正値に制御する
内燃機関6の駆動トルクを基準として更新され、一方、
最初の制御の場合には、スタンバイ開始開度θsbとして
所定値が設定される。
【0081】そして、このスタンバイ開始開度θsbは、
上記図5のステップ230でのスタンバイ制御定数変更
の対象の一つであり、制動系制御低下量χが第1の判定
値χ1より大きい場合には、制動系制御低下量χに応じ
て補正される。具体的には、スタンバイ開始開度θsbが
さらに全閉側に近くなるよう補正する。つまり、χ>χ
1の場合には、低温等の理由で制動系制御性能が常温時
に比べて低下しているので、より早期にサブスロットル
28を全閉側に駆動させ始めることによって、過大なス
リップの発生を未然に抑制しようとするものである。
【0082】図7に戻り、ステップ410において現在
のメインスロットル22の開度に基づきこのスタンバイ
処理条件が成立していると判定されたときには、直ちに
スタンバイ処理を実行し(ステップ420)、スタンバ
イ処理モードに移行した旨を記憶するためのフラグFsb
を「1」にセットして(ステップ430)、前記ステッ
プ310へと戻る。ここで、スタンバイ処理とは、全開
状態にあるサブスロットル28の開度をスタンバイ開度
θssにまで最高速にて閉じる制御である。
【0083】また、このスタンバイ開度θssとは、過去
に加速スリップ制御を実行した場合には、前述のスタン
バイ処理開始条件となるメインスロットル22の開度θ
sbが学習されるとき同様に学習され、一方、最初の制御
の場合には、やはりスタンバイ開度θssとして所定値が
設定されるもので、過度の加速スリップが発生しないよ
うに内燃機関6の出力を抑制するために必要となるサブ
スロットル28の開度である。
【0084】そして、このスタンバイ開度θssも、上記
図5のステップ230でのスタンバイ制御定数変更の対
象の一つであり、制動系制御低下量χが第1の判定値χ
1より大きい場合には、制動系制御低下量χに応じて補
正される。具体的には、スタンバイ開始開度θssがさら
に全閉側に近くなるよう補正する。つまり、χ>χ1の
場合には、低温等の理由で制動系制御性能が常温時に比
べて低下しているので、サブスロットル28をより全閉
側に駆動させることによって、過大なスリップの発生を
未然に抑制しようとするものである。
【0085】このスタンバイ処理の開始による各スロッ
トル開度の変化は、図8に示す時刻t1 〜t2 の期間に
示されている。すなわち、メインスロットル22の開度
がスタンバイ開始開度θsbを上回ったとき(時刻t1
)、直ちにサブスロットル28がスタンバイ開度θss
にまで絞られる(時刻t2 )。このスタンバイ開始開度
θsb及びスタンバイ開度θssを制動系制御低下量χに応
じて補正することによって、出力トルクを抑制し、低温
等の理由で制動性能が低下した場合に駆動系で補償する
ことができる。
【0086】スタンバイ処理が実行中となってフラグF
sbがセット状態「1」となり、かつ、未だ加速スリップ
制御条件が成立しないとき(図7中の時刻t2 〜t3 )
には、ステップ400から分岐してステップ450以降
のバックアップ処理が実行される。なお、バックアップ
処理とは、スタンバイ処理によりスタンバイ開度θssに
まで絞られたサブスロットル28を徐々に開制御し、車
両の失速感を回避するための処理である。
【0087】バックアップ処理においては、初めにステ
ップ450でサブスロットル28の開度がスタンバイ開
度θssとなっているか否か、すなわちスタンバイ処理を
完了したか否かを判断する。そして、未だにスタンバイ
処理が完了していないときはステップ310へと戻る。
【0088】一方、スタンバイ処理が完了しているとき
には、その旨を記憶するためにフラグFsbをリセットし
(ステップ460)、後述のごとくバックアップ処理の
完了時にセットされるフラグFbcの状態よりバックアッ
プが完了したか否かを判断する(ステップ470)。バ
ックアップ処理が完了以前であるときは、バックアップ
処理により徐々に開制御されるサブスロットル28が既
に全開状態なったか否かを判断し(ステップ480)、
全開状態であるときはバックアップ処理が完了したとし
て前記フラグFbcを「1」にセットして(ステップ49
0)、前記ステップ310へと戻る。また、未だに全開
状態にまで達していないときには、次式により算出した
サブスロットル28の目標開度θspとなるように、また
はその算出した目標開度θspがメインスロットル22の
開度θmn以上であるときには最高速で全開となるように
サブスロットル28を駆動するバックアップ処理を実行
して(ステップ500)、前記ステップ310へ戻る。
【0089】このバックアップ処理(ステップ300)
による挙動の一例は、図8の時刻t2 〜時刻t3 に示さ
れている。また、図8においては前述のごとく時刻t3
において加速スリップ制御条件が成立するため、このバ
ックアップ処理(ステップ500)によりサブスロット
ル28の開度が全開にまで至ることはない。すなわち、
この場合にはステップ490の処理が実行されることは
なく、フラグFbcはリセット状態を維持する。
【0090】次に、図8に示す状態と異なり、バックア
ップ処理(ステップ500)によりサブスロットル28
の開度が全開状態となった場合につき説明する。この場
合にはステップ480の判断処理により肯定的に判定さ
れ、前記ステップ490が選択的に実行されフラグFbc
がセットされる。従って、次回のステップ470の判断
処理において肯定的に判定されてステップ510へと移
行し、上述したスタンバイ処理及びバックアップ処理
(ステップ410〜ステップ500)が次回実行される
ことを禁止する処理が実行される。すなわち、この場合
は、スタンバイ処理及びバックアップ処理によるサブス
ロットル28の閉制御が現実の路面・走行状態に対して
過度に実行されていることを意味しており、車両の加速
特性を損ねる可能性がある。このため、現在の路面・走
行状態に適したスタンバイ開始の開度θsb、スタンバイ
開度θss等が新たに学習されるまでスタンバイ処理及び
バックアップ処理が実行されるのを禁止するのである。
この禁止処理は、例えばフラグFsbをセット状態「1」
とし、見かけ上スタンバイ処理が実行中であるとするこ
とで達成される。
【0091】上述のごとくスタンバイ処理及びバックア
ップ処理は、適宜学習されるスタンバイ開始の開度θs
b、スタンバイ開度θss等に基づきフィードバック制御
による加速スリップ制御に先立って実行される。また、
これらの学習値が過度に内燃機関6の出力を低減させる
とき、その処理は学習値が更新されるまで禁止される。
【0092】次に、各種の学習値の学習処理について説
明する。上記各学習値は、フィードバック制御による加
速スリップ制御の実行中に学習更新される。すなわち、
加速スリップ制御の開始条件が成立してフラグFact が
セット状態「1」とされた(ステップ350)後には、
処理はステップ600へと移行してサブスロットル28
の開度をフィードバック制御する一般の加速スリップ制
御が実行される。この加速スリップ制御によるサブスロ
ットル28の開度制御は、公知のごとく変速比、駆動輪
速度Vmw、スリップ率等の現在の運転状態及び路面状態
を反映したものである。
【0093】そこで、この加速スリップ制御(ステップ
600)の後には、現在の運転状態がブレーキ操作等の
外乱要因が無く、路面と内燃機関6の出力との関係のみ
によって決定される学習許可状態であるか否かを判断し
(ステップ610)、学習許可状態であるときには上記
各学習値を学習する(ステップ620)と共に、スタン
バイ処理及びバックアップ処理が禁止状態にあるときに
はこれを解除する(ステップ630)。
【0094】例えば、加速スリップ制御により現在の走
行路が低μ路であると判断されるときには、スタンバイ
開始の開度θsb及びスタンバイ開度θssがより小さく学
習更新され、加速スリップ制御に先だって実行されるス
タンバイ処理及びバックアップ処理により内燃機関6の
出力を低く抑制するように学習更新される。
【0095】ステップ630の処理の後あるいは学習許
可状態でないときは、加速スリップ制御の終了条件が成
立しているか否かを判断し(ステップ640)、条件成
立ならばサブスロットル28の開度を全開にして(ステ
ップ650)、条件未成立ならば何等の処理を実行せず
前記ステップ310へと戻る。
【0096】この加速スリップ制御実行による挙動の一
例は、図8の時刻t4 以降に示されている。すなわち、
この場合には駆動輪目標速度Vcpに現実の駆動輪速度V
mwが一致するように、サブスロットル28の開度θsnが
フィードバック制御される。また、この加速スリップ制
御実行中に学習許可状態が成立すると、その時のサブス
ロットル28の開度θsn等の運転状態に基づき各学習値
の学習更新が実行される。
【0097】以上のごとく構成され、作動する実施例の
加速スリップ制御装置によれば、次のような効果が明ら
かである。上述したように、例えば低温時においてはブ
レーキ油の粘性抵抗が増大したりあるいはポンプ52を
作動させるモータの駆動源であるバッテリ電圧が低下す
ること等によって、常温時と同じ時間だけ増圧モードa
にしていたとしても、実際のブレーキ油の増圧量は小さ
くて所望の制動トルクが付与されず、加速スリップの抑
制性能が相対的に低下してしまう。そこで、このような
制動トルクの制御性能の低下があった場合に、その性能
低下量に応じて駆動トルク制御側を補正することによっ
て、制動トルクの制御性能が低下していない場合と同じ
ような適切な駆動力制御を行うことができ、トラクショ
ン制御などの車両の運動特性を向上させるための制御に
おいて、低温時であっても常温時と同様の制御性能を得
ることができる。
【0098】その駆動力制御の方法として、上記実施例
は、図5のステップ230におけるスタンバイ制御定数
の変更処理、同じくステップ250における変速特性の
変更処理、ステップ270におけるEFI制御量の変更
処理、ステップ290における駆動系TRC制御量の変
更処理を行なうことを示した。これらは、いずれも制動
系の制御性能が低下していないときに比べて、駆動トル
クが小さくなるように制御定数や制御量等を変更するこ
とで、結果として駆動輪RL,RRに過大なスリップが
発生しないようにしている。
【0099】ところで、上記スタンバイ制御定数の変更
処理を行なうのは、制動系制御低下量χが第1の判定値
χ1より大きい場合、変速特性の変更処理は第2の判定
値χ2より大きい場合、EFI制御量の変更処理は第3
の判定値χ3より大きい場合、駆動系TRC制御量の変
更処理は第4の判定値χ4より大きい場合である。
【0100】これら第1〜4の判定値χ1〜χ4の大小
関係について補足説明しておく。スタンバイ制御定数の
変更処理は駆動系あるいは制動系の制御が実行されてい
ない場合にのみ実行され、EFI制御量の変更処理及び
駆動系TRC制御量の変更処理は、駆動系あるいは制動
系の制御中のみ実行され、また、変速特性の変更処理は
駆動系あるいは制動系の制御中であるか否かを問わず常
時実行されることは既に述べた。
【0101】したがって、駆動系あるいは制動系の制御
が実行されていない場合には、スタンバイ制御定数の変
更処理と変速特性の変更処理が実行されるのであるが、
第1の判定値χ1よりも第4の判定値χ4を大きく設定
し、より低温の場合に変速特性の変更処理が実行される
ようにすることが考えられる。これは、変速特性の変更
処理によって例えば2速発進させるようにした場合に
は、そのことによる駆動トルクの低下度合は相対的に大
きいため、χ1<χ≦χ4である場合にはスタンバイ制
御定数の変更処理だけ実行し、χ>χ4となって初めて
変速特性の変更処理も加えて実行するようにすることが
好ましい。
【0102】同様に、駆動系あるいは制動系の制御が実
行されている場合には、EFI制御量の変更処理及び駆
動系TRC制御量の変更処理と変速特性の変更処理が実
行されるのであるが、第2及び第3の判定値χ2,χ3
よりも第4の判定値χ4を大きく設定し、より低温の場
合に変速特性の変更処理が実行されるようにすることが
考えられる。理由は上記の通りである。なお、第2の判
定値χ2及び第3の判定値χ3については、例えば同じ
値に設定してもよいし、大小の区別を付けてもよい。
【0103】以上が、制動トルクの制御性能の低下があ
った場合に、その性能低下状態に応じて駆動トルク制御
側を補正することで補償する第1の実施例である。続い
て、その性能低下状態に応じて制動トルク制御側自体の
制御内容を補正することで、性能低下を補償しようとす
る第2の実施例について説明する。
【0104】ここでは、運転者による制動時以外にも車
輪のホイールシリンダにブレーキ油を付与して制動トル
クを発生させて加速スリップを抑制しようとする、いわ
ゆるブレーキTRC制御への適用例に基づいて説明す
る。上記図4の処理によって算出された制動系制御低下
量χに基づいて、例えば以下に示す制動系制御補正処理
(図9)を実行する。
【0105】本処理は、例えば5ms毎に実行される処
理で、図9に示すように、最初にステップ710にて、
上記図4の処理で算出された制動系制御低下量χが第5
の判定値χ5よりも大きいか否かを判断し、否定判断、
すなわちχ≦χ5の場合にはステップ720へ移行して
ブレーキTRCの制御開始速度Vwrn を第1演算値w1
にセットし、一方、肯定判断、すなわちχ>χ5の場合
にはステップ730へ移行してブレーキTRCの制御開
始速度Vwrn を第2演算値w2にセットする。これら2
つの演算値w1,w2は、車体速度に所定の係数を乗算
したりして得る値であり、両者の関係はw1>w2であ
る。
【0106】なお、ブレーキTRC制御自体は、駆動輪
速度が上記制御開始速度Vwrn より大きくなったときに
開始するようにされている。さらに詳しく言えば、実際
には他の条件によって定まる係数kを乗算してkVwrn
を制御開始速度とする。このように、図9の処理の場合
には、ブレーキTRCの制御開始速度Vwrn を性能低下
に応じて2段階に切り替えるものであり、これによって
制動系の性能低下がある場合(ステップ710:YE
S)には、ステップ730にて制御開始速度Vwrn を第
2演算値w2にセットすることで、ブレーキTRCの制
御開始タイミングを早めることができ、正常時と同様の
制御性能を得ることができるようにすることができる。
なお、制御開始速度KVwrn は段階的に切り替えるだけ
でなく、制動系制御低下量χに応じて連続的に変更する
ようにしてもよい。
【0107】本実施例は、制動系制御性能の低下状態に
応じて制動トルク制御自身を補正して、正常時と同様の
制御性能を得ることができるようにするものであるが、
その補正に関しては、上述のように、ブレーキTRC制
御自体を通常より早く実行するようにしても良いし、ま
た、特に低温時等にはポンプの吐出性能が低下するの
で、ポンプだけを早めに駆動しておいて、本来のホイー
ルシリンダへのブレーキ油の給排は制動系制御性能の低
下状態の非検出時と同時期に開始するようにしても構わ
ない。もちろん、両者を併用しても構わない。
【0108】また、制動系制御性能の低下状態の検出時
に、非検出時に比較してポンプの駆動終了時期を遅らせ
る方向に補正すれば、制動系制御の終了時の再スリップ
発生時において油圧勾配の円滑な立ち上がりを補償する
ことができる。さらに、適用例としてはブレーキTRC
だけでなく、車両に制動とトルクを付与することによ
り、車両の走行安定性を向上させるもの等にも適用可能
である。また、上記実施例では、制動系のみのシステム
とすることも可能であるが、駆動系の制御と併用するこ
とももちろん可能である。
【0109】以上本発明はこの様な実施例に何等限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々なる態様で実施し得る。例えば、上記第1の実
施例ではメインスロットル22に対してサブスロットル
28を設け、このサブスロットル28を開閉制御する、
いわゆる2弁式の場合を示しているが、エンジンの吸気
系に唯一のリンクレス・スロットルを設け、アクセル操
作に応じて全閉から駆動させる構成の場合には、上記第
1の実施例において、例えば制動系制御低下量χに応じ
て、その非線形度合を強くすることが考えられる。具体
的には、常温時と比べて、アクセル操作量に対してスロ
ットル開度が小さくなるように変更するのである。ま
た、アクセル操作量とスロットル開度との関係を示すマ
ップを低温時用も用意しておき、それを使用するように
してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の運動特性制御装置を加速スリップ制
御装置として実現した場合の車両の制御系全体の構成を
表わす概略構成図である。
【図2】 実施例のブレーキ制御装置の油圧系統を中心
とした構成説明図である。
【図3】 実施例の電気系統の構成説明図である。
【図4】 実施例の制動系制御低下量検出処理を示すフ
ローチャートである。
【図5】 実施例の駆動系制御補正処理を示すフローチ
ャートである。
【図6】 実施例の加速スリップ制御処理を示すフロー
チャートである。
【図7】 実施例の加速スリップ制御処理を示すフロー
チャートである。
【図8】 実施例のスタンバイ制御を含む加速スリップ
制御を示すタイムチャートである。
【図9】 実施例の制動系制御補正処理を示すフローチ
ャートである。
【図10】 従来技術等を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
2…自動変速機 6…内燃機関 11…駆動輪速度センサ 13…従動輪速度セ
ンサ 15…センサ群 17…シフトポジシ
ョンセンサ 20…アクセルペダル 22…メインスロッ
トル 24…メインスロットルポジションセンサ 26…サブスロットルアクチュエータ 28…サブスロットル 30…サブスロット
ルポジションセンサ 40…電子制御回路 50…ブレーキ制御
装置 50−1,50−2…油圧ブレーキ装置 50RL,50RR…油圧制御弁 52…ポンプ MC…マスタシリン
ダ FL,FR…従動輪 RL,RR…駆動輪

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧のブレーキ油を吐出するポンプから
    車輪のホイールシリンダへのブレーキ油の供給及び上記
    ホイールシリンダからのブレーキ油の排出を切り替え制
    御することによって、上記車輪に付与する制動トルクを
    制御する制動系制御手段と、 上記車輪に付与する駆動トルクを制御する駆動系制御手
    段と、 上記ブレーキ油の粘性抵抗の増大あるいは上記ポンプの
    吐出能力の低下を原因とする制動系制御性能の低下状態
    を検出する制動系制御性能低下状態検出手段と、 その制動系制御性能低下状態に応じて、上記駆動系制御
    手段における駆動トルク制御を補正する駆動系制御補正
    手段と、 を備えたことを特徴とする車両用運動特性制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用運動特性制御装置
    において、 上記制動系制御性能低下状態検出手段は、ブレーキ油温
    度検出手段を備え、そのブレーキ油温度検出手段によっ
    て検出したブレーキ油の温度に基づいて上記制動系制御
    性能低下状態を推定することを特徴とする車両用運動特
    性制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車両用運動特性制御装置
    において、 上記ブレーキ油温度検出手段は、エンジン冷却水温度検
    出手段を備え、そのエンジン冷却水温度検出手段によっ
    て検出した冷却水の温度に基づいて上記ブレーキ油温度
    を推定することを特徴とする車両用運動特性制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の車両用運動特性制御装置
    において、 上記車輪に加速スリップが発生したことを検出する加速
    スリップ検出手段を備え、 該加速スリップ検出手段によって加速スリップが検出さ
    れた場合には、上記制動系制御手段が上記車輪に付与す
    る制動トルクを制御し、上記駆動系制御手段が上記車輪
    に付与する駆動トルクを制御することによって、車両の
    駆動輪に発生する加速時のスリップを所望範囲に抑制す
    るようにしたことを特徴とする車両用運動特性制御装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1または4記載の車両用運動特性
    制御装置において、 上記駆動系制御手段が、内燃機関への吸入空気量を制御
    するためのスロットルの開度を調整することによって上
    記駆動トルクを制御するようにしたことを特徴とする車
    両用運動特性制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または4記載の車両用運動特性
    制御装置において、 上記駆動系制御手段は、 内燃機関への吸入空気量を制御するためのスロットルの
    開度を指令するアクセルの操作量を検出するアクセル操
    作量検出手段と、 該アクセル操作量検出手段によって検出した上記アクセ
    ル操作量に基づいて加速スリップが発生すると予測され
    た場合に、上記内燃機関の出力を抑制するように制御す
    るスタンバイ制御手段とを備え、 上記駆動系制御補正手段が、上記制動系制御性能低下状
    態に応じて、上記スタンバイ制御を開始するためのアク
    セル操作量を補正することを特徴とする車両用運動特性
    制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または4記載の車両用運動特性
    制御装置において、 上記駆動系制御補正手段は、燃料噴射量・空燃比・点火
    時期の少なくとも一つを変更する変更手段を備えてお
    り、上記制動系制御性能低下状態に応じて、上記燃料噴
    射量・空燃比・点火時期の少なくとも一つを変更するこ
    とを特徴とする車両用運動特性制御装置。
  8. 【請求項8】 予め設定された自動変速線に基づいて変
    速比を自動的に切り替えていく自動変速装置を備えた車
    両に適用された請求項1または4記載の車両用運動特性
    制御装置において、 上記駆動系制御補正手段は、上記自動変速線を変更する
    変速線変更手段を備えており、上記制動系制御性能低下
    状態に応じて、上記変速線を、シフトアップし易いよう
    にあるいはシフトダウンし難いように変更することを特
    徴とする車両用運動特性制御装置。
  9. 【請求項9】 運転者による制動時以外にも車輪のホイ
    ールシリンダにブレーキ油を付与して制動トルクを発生
    させ、車両の運動特性を制御する車両用運動特性制御装
    置であって、 高圧のブレーキ油を吐出するポンプから車輪のホイール
    シリンダへのブレーキ油の供給及び上記ホイールシリン
    ダからのブレーキ油の排出を切り替え制御することによ
    って、上記車輪に付与する制動トルクを制御する制動系
    制御手段と、 上記ブレーキ油の粘性抵抗の増大あるいは上記ポンプの
    吐出能力の低下を原因とする制動系制御性能の低下状態
    を検出する制動系制御性能低下状態検出手段と、 その制動系制御性能低下状態に応じて、上記制動系制御
    手段における制動トルク制御を補正する制動系制御補正
    手段と、 を備えたことを特徴とする車両用運動特性制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の車両用運動特性制御装
    置において、 上記制動系制御補正手段は、上記制動系制御性能低下状
    態に応じて、上記制動系制御手段における制動トルク制
    御の開始時期を早める方向に補正することを特徴とする
    車両用運動特性制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の車両用運動特性制御
    装置において、 上記制動系制御補正手段は、上記制動系制御性能の低下
    状態の検出時に、非検出時に比較して上記ポンプの駆動
    開始時期を早める方向に補正することにより、制動トル
    ク制御の開始時期を早める方向に補正することを特徴と
    する車両用運動特性制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の車両用運動特性制御
    装置において、 上記制動系制御補正手段は、上記制動系制御性能の低下
    状態の検出時に、非検出時に比較して上記車輪のホイー
    ルシリンダへのブレーキ油付与時期を早めることによ
    り、制動トルク制御の開始時期を早める方向に補正する
    ことを特徴とする車両用運動特性制御装置。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の車両用運動特性制御
    装置において、 上記制動系制御補正手段は、上記制動系制御性能の低下
    状態の検出時に、非検出時に比較して上記ポンプの駆動
    終了時期を遅らせる方向に補正することを特徴とする車
    両用運動特性制御装置。
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