JPH05330417A - 車両用加速スリップ制御装置 - Google Patents

車両用加速スリップ制御装置

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JPH05330417A
JPH05330417A JP4138954A JP13895492A JPH05330417A JP H05330417 A JPH05330417 A JP H05330417A JP 4138954 A JP4138954 A JP 4138954A JP 13895492 A JP13895492 A JP 13895492A JP H05330417 A JPH05330417 A JP H05330417A
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acceleration slip
slip
acceleration
road surface
detecting
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Yuichi Inoue
祐一 井上
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周策 藤本
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加速スリップ制御の応答性を高め、良好な発
進、加速性能を確保可能な車両用加速スリップ制御装置
を提供すること。 【構成】 スロットル開度が基準スロットル開度を越え
た時点、即ちスリップ発生が予測された時点でスタンバ
イ制御が開始され、(c)に示すようにポンプ吐出圧が
駆動されて予め増圧される。そして、(b)に示すよう
に、駆動輪速度が加速スリップ判定閾値を越えたときに
は、(c)では上記予圧レベルからさらなる増圧が開始
されることにより、ポンプ52の吐出圧を高圧化するま
でに要する立ち上がり時間が短くなる。そのため、ブレ
ーキ圧の増圧勾配も急で、所定レベルまで早く到達す
る。従って、(b)に示すように加速スリップ制御の応
答性が高まり、良好な発進、加速性能を確保することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の駆動輪に与えら
れる駆動トルクによって生じる加速時のスリップを、ポ
ンプ吐出圧を利用して発生させた制動トルクにより所望
の値に制御する車両用加速スリップ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、少なくとも内燃機関を含むパ
ワープラント系より駆動輪に与えられる駆動トルクによ
って生じる加速時のスリップを、制動トルクを駆動輪に
付与して所望の値に制御する車両用加速スリップ制御装
置が知られている。また、この種の装置は、ほとんどブ
レーキ圧を自力で供給するための蓄圧装置を持っている
が、これら補助的な蓄圧装置を排除してポンプのみによ
り油圧の供給を行なう技術も知られている(特開昭58
−39971号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようにポンプ駆動のみで油圧供給を行なう場合には、
スリップ低減制御時におけるブレーキ圧の増圧勾配がポ
ンプの供給能力に左右されることになり、供給能力の低
いポンプではスリップ初期の過大なスリップが抑えられ
ない場合が生じる。また、供給能力を高くしても、ポン
プの吐出圧を高圧化するまでに要する立ち上がり時間の
遅れに起因してスリップ制御の応答性が低くなり、ポン
プも大型化してしまう。
【0004】すなわち、加速スリップが観測された時点
からポンプ駆動を開始させても、現実に所定の高圧値に
到達するまでの遅れ時間内に駆動輪の加速スリップは過
大となり、加速スリップ制御の所期の目的を達成するこ
とができない。特に、坂路発進時には初期の加速スリッ
プを小さく抑えなければ良好な発進、加速性能を得るこ
とができず、また、旋回加速時にも車両安定性が失われ
大きな問題となる。
【0005】そこで本発明は、ポンプの供給初期におけ
る吐出圧立ち上がり時間の遅れに注目し、加速スリップ
制御開始前に予めポンプによる油圧供給を開始させて増
圧させることにより加速スリップ制御の応答性を高め、
良好な発進、加速性能を確保可能な車両用加速スリップ
制御装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するために本発明は以下の構成をとった。請求項1記載
の車両用加速スリップ制御装置は、図1に示すように、
内燃機関の吸気系に備えられるスロットルの開度を調整
して吸入空気量を制御し、前記内燃機関により駆動され
る車両の駆動輪に発生する加速時のスリップを、ポンプ
吐出圧を利用して発生させた制動トルクにより所望の値
に制御する車両用加速スリップ制御装置において、前記
駆動輪の加速時に発生する加速スリップを検出する加速
スリップ検出手段と、該加速スリップ検出手段の検出結
果に応じて前記制動トルクを与え、前記駆動輪に発生す
る加速スリップを所望範囲に抑制する加速スリップ抑制
手段と、前記スロットル開度を検出するスロットル開度
検出手段と、路面の状態を検出する路面状態検出手段
と、検出された路面状態に応じて、加速スリップの発生
が予測される基準スロットル開度を設定する基準スロッ
トル開度設定手段と、前記スロットル開度検出手段によ
り検出されたスロットル開度が、前記基準スロットル開
度を越える場合には、前記加速スリップ抑制手段による
スリップ抑制制御の開始前であっても、前記ポンプを駆
動させて予め吐出圧を増圧させる予圧制御手段とを備え
たことを特徴とする。
【0007】上記請求項1記載の車両用加速スリップ制
御装置によれば、加速スリップ検出手段の検出結果を加
速スリップ抑制手段にフィードバックすることにより、
ポンプ吐出圧を利用して発生させた制動トルクを所望の
値に制御して、加速スリップを最適なスリップ率に調整
する。
【0008】このような一般的な加速スリップのフィー
ドバック制御に加え、本請求項1記載の車両用加速スリ
ップ制御装置の各構成手段は、以下のごとく作用する。
基準スロットル開度設定手段は、路面状態検出手段によ
り検出された路面状態に応じて、加速スリップの発生が
予測される基準スロットル開度を設定する。そして、予
圧制御手段は、スロットル開度検出手段により検出され
たスロットル開度が基準スロットル開度を越える場合に
は、加速スリップ抑制手段によるスリップ抑制制御の開
始前であっても、ポンプを駆動させて予め吐出圧を増圧
させる。
【0009】このように、スリップ発生が予測された場
合、ポンプを予め駆動させてポンプ吐出圧を予め増圧さ
せておくことにより、実際にスリップが発生したときに
はその予圧レベルから、さらなる増圧が開始されるた
め、ポンプの吐出圧を高圧化するまでに要する立ち上が
り時間の遅れを補償することができる。
【0010】また、請求項2記載の車両用加速スリップ
制御装置は、図2に示すように、内燃機関の吸気系に備
えられるスロットルの開度を調整して吸入空気量を制御
し、前記内燃機関により駆動される車両の駆動輪に発生
する加速時のスリップを、ポンプ吐出圧を利用して発生
させた制動トルクにより所望の値に制御する車両用加速
スリップ制御装置において、前記駆動輪の加速時に発生
する加速スリップを検出する加速スリップ検出手段と、
加速スリップ検出手段の検出結果に応じて前記制動トル
クを与え、前記駆動輪に発生する加速スリップを所望範
囲に抑制する加速スリップ抑制手段と、前記スロットル
開度を検出するスロットル開度検出手段と、該スロット
ル開度の変化量を検出するスロットル開度変化量検出手
段と、路面の状態を検出する路面状態検出手段と、検出
された路面状態に応じて、加速スリップの発生が予測さ
れる基準評価値を設定する基準評価値設定手段と、上記
スロットル開度及びスロットル開度変化量に基づいて演
算された評価値が、上記基準評価値を越える場合には、
前記加速スリップ抑制手段によるスリップ抑制制御の開
始前であっても、前記ポンプを駆動させて予め吐出圧を
増圧する予圧制御手段とを備えることを特徴とする。
【0011】上記請求項2記載の車両用加速スリップ制
御装置によれば、スロットル開度検出手段がスロットル
開度を検出し、スロットル開度変化量検出手段がスロッ
トル開度の変化量を検出する。また、路面状態検出手段
により検出された路面状態に応じて、基準評価値設定手
段が加速スリップの発生が予測される基準評価値を設定
する。そして、予圧制御手段は、スロットル開度及びス
ロットル開度変化量に基づいて演算された評価値が上記
基準評価値を越える場合には、スリップ抑制制御の開始
前であってもポンプを駆動させて予め吐出圧を増圧させ
る。
【0012】従って、上述した請求項1記載のものと同
様に、ポンプの吐出圧を高圧化するまでに要する立ち上
がり時間の遅れを補償することができる。また、請求項
3記載の車両用加速スリップ制御装置は、図3に示すよ
うに、内燃機関により駆動される車両の駆動輪に発生す
る加速時のスリップを、ポンプ吐出圧を利用して発生さ
せた制動トルクにより所望の値に制御する車両用加速ス
リップ制御装置において、前記駆動輪の加速時に発生す
る加速スリップを検出する加速スリップ検出手段と、該
加速スリップ検出手段の検出結果に応じて前記制動トル
クを与え、前記駆動輪に発生する加速スリップを所望範
囲に抑制する加速スリップ抑制手段と、内燃機関の回転
数を検出する機関回転数検出手段と、路面の状態を検出
する路面状態検出手段と、検出された路面状態に応じ
て、加速スリップの発生が予測される前記内燃機関の基
準回転数を設定する基準回転数設定手段と、前記機関回
転数検出手段により検出された機関回転数が、前記基準
回転数を越える場合には、前記加速スリップ抑制手段に
よるスリップ抑制制御の開始前であっても、前記ポンプ
を駆動させて予め吐出圧を増圧する予圧制御手段とを備
えることを特徴とする。
【0013】上記請求項3記載の車両用加速スリップ制
御装置によれば、基準回転数設定手段が、路面状態検出
手段により検出された路面状態に応じて、加速スリップ
の発生が予測される内燃機関の基準回転数を設定する。
そして、予圧制御手段は、機関回転数がが基準回転数を
越える場合には、スリップ抑制制御の開始前であって
も、ポンプを駆動させて予め吐出圧を増圧させる。
【0014】従って、上述した請求項1記載のものと同
様に、ポンプの吐出圧を高圧化するまでに要する立ち上
がり時間の遅れを補償することができる。また、請求項
4記載の車両用加速スリップ制御装置は、図4に示すよ
うに、内燃機関により駆動される車両の駆動輪に発生す
る加速時のスリップを、ポンプ吐出圧を利用して発生さ
せた制動トルクにより所望の値に制御する車両用加速ス
リップ制御装置において、前記駆動輪の加速時に発生す
る加速スリップを検出する加速スリップ検出手段と、該
加速スリップ検出手段の検出結果に応じて前記制動トル
クを与え、前記駆動輪に発生する加速スリップを所望範
囲に抑制する加速スリップ抑制手段と、前記内燃機関の
回転数を検出する機関回転数検出手段と、該機関回転数
の変化量を検出する回転数変化量検出手段と、路面の状
態を検出する路面状態検出手段と、検出された路面状態
に応じて、加速スリップの発生が予測される基準評価値
を設定する基準評価値設定手段と、上記機関回転数及び
回転数変化量に基づいて演算された評価値が、上記基準
評価値を越える場合には、前記加速スリップ抑制手段に
よるスリップ抑制制御の開始前であっても、前記ポンプ
を駆動させて予め吐出圧を増圧する予圧制御手段とを備
えることを特徴とする。
【0015】上記請求項4記載の車両用加速スリップ制
御装置によれば、機関回転数検出手段が内燃機関の回転
数を検出し、回転数変化量検出手段が機関回転数の変化
量を検出する。また、路面状態検出手段により検出され
た路面状態に応じて、基準評価値設定手段が加速スリッ
プの発生が予測される基準評価値を設定する。そして、
予圧制御手段は、機関回転数及び回転数変化量に基づい
て演算された評価値が上記基準評価値を越える場合に
は、スリップ抑制制御の開始前であってもポンプを駆動
させて予め吐出圧を増圧させる。
【0016】従って、上述した請求項1記載のものと同
様に、ポンプの吐出圧を高圧化するまでに要する立ち上
がり時間の遅れを補償することができる。なお、前記路
面状態検出手段としては、加速スリップ検出手段による
検出結果及び加速スリップ抑制手段によるスリップ抑制
制御状態に基づき路面状態を検出するものや、駆動輪ま
たは従動輪より検出した車輪速度または車輪加速度に基
づき路面状態を検出するもの等が考えられる。
【0017】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。図5
は実施例の車両用加速スリップ制御装置を搭載するフロ
ントエンジン・リヤドライブ(FR)方式の車両のシス
テム全体構成を示している。以下、実施例の加速スリッ
プ制御装置の構成について、図を参照しつつ説明する。
【0018】この装置は、変速機2、ディファレンシャ
ルギア4を介して内燃機関6からの駆動トルクが伝達さ
れる左右後輪の駆動輪RR,RLの回転速度を検出する
電磁ピックアップ式の駆動輪速度センサ11,12と、
車両前部に設けられた左右従動輪FR,FLの回転速度
を検出する電磁ピックアップ式の従動輪速度センサ1
3,14と、内燃機関6の回転数を検出するエンジン回
転数センサ15と、変速機2のシフトポジションを検出
するシフトポジションセンサ17とを車両の駆動力伝達
系に備えている。
【0019】また、内燃機関6の出力トルクを制御する
吸気系には、アクセルペダル20と連動したメインスロ
ットル22の開度を検出するメインスロットルポジショ
ンセンサ24と、ステップモータ等からなるサブスロッ
トルアクチュエータ26により駆動されるサブスロット
ル28の開度を検出するサブスロットルポジションセン
サ30とが用意されている。
【0020】上記各センサからの検出信号は電子制御回
路40に入力され、ここで各センサの検出信号に基づい
て左右駆動輪RR,RLに与える制動トルク及び駆動ト
ルクの大きさが決定され、その決定にしたがった制御信
号をブレーキ制御装置50及び前述したサブスロットル
アクチュエータ26へ出力する。
【0021】ここで、ブレーキ制御装置50とは、各駆
動輪RR,RLに設けられた通常のブレーキ装置を左右
独立に駆動制御するものである。次に、図6に基づい
て、このブレーキ制御装置50の詳細な構成につき説明
する。ブレーキ制御装置50は、電子制御回路40から
出力される制御実行信号SO及び左右駆動輪RL,RR
それぞれの制御信号BL ,BR の3種の信号を入力し、
これらの信号に基づいて左右駆動輪RL,RRに設けら
れた通常の油圧ブレーキ装置50−1,50−2を駆動
するものである。この油圧ブレーキ装置50−1,50
−2は、通常状態において運転者のブレーキ操作により
得られる作動油圧により駆動されるが、電子制御回路4
0からの各種制御信号に応じてこの油圧ブレーキ装置5
0−1,50−2を駆動するためにポンプ52によりリ
ザーバ54に蓄えられた油を汲み出し、油圧源を構成す
る。そして、この油圧源の油圧から各油圧ブレーキ装置
50−1,50−2の作動油圧が作り出されている。
【0022】このようにブレーキ装置50−1,50−
2を駆動する2系統の油圧源が存在するが、通常状態に
おいては運転者のブレーキペダル操作による油圧源が利
用される。すなわち、運転者のブレーキペダル操作によ
るマスタシリンダMCからのブレーキ油は、油圧管路切
替弁58及び左油圧制御弁50RL、油圧管路切替弁5
8及び右油圧制御弁50RRを経由する油路にて各ブレ
ーキ装置50−1,50−2へ供給される。
【0023】ここで、油圧管路切替弁58とは、油圧ブ
レーキ装置50−1,50−2の駆動に利用する油圧源
をマスタシリンダMCからの油圧源あるいはポンプ52
を中心とした油圧源に切り替える2位置弁であり、通常
はマスタシリンダMCからの油圧を各油圧ブレーキ装置
50−1,50−2に供給できる位置で安定している。
そして、電子制御回路40から制御実行信号SO が2位
置弁駆動回路60に入力されると、その入力される期間
にわたって上記安定した位置から切り替わり、ポンプ5
2からの油圧によって油圧ブレーキ装置50−1,50
−2が駆動できる位置へ制御される。
【0024】また、左右輪に設けられた油圧制御弁50
RL,50RRは、油圧管路切替弁58を介して伝達さ
れるポンプ52からの油圧を用いて、各油圧ブレーキ装
置50−1,50−2の制動力を増減調整するために設
けられた3位置弁で、増圧モードa、減圧モードb、保
持モードcを有する。
【0025】増圧モードaとは、油圧管路切替弁58と
油圧ブレーキ装置50−1,50−2とを連通するモー
ドであり、運転者のブレーキ操作量に応じた制動トルク
を発生させる通常時及びスリップ制御により制動トルク
を増加させる制動時に対応する。
【0026】減圧モードbとは、油圧ブレーキ装置50
−1,50−2と低圧管路とを連通してブレーキ油圧を
減少させるモードである。電子制御回路40からの制御
実行信号SO を受けて作動する2位置弁駆動回路62に
より、2位置弁63はそれまで遮断していた低圧管路と
リザーバ54とを連通する。このため減圧モードbで
は、油圧ブレーキ装置50−1,50−2の作動油は低
圧管路及び2位置弁63を経てリザーバ54へ還流さ
れ、ブレーキ油圧が減少する。
【0027】また、保持モードcとは、上記した各種の
油路と油圧ブレーキ装置50−1,50−2とを遮断し
て、ブレーキ油圧を保持するモードである。このような
各種モードを実現する油圧制御弁50RL,50RR
は、油圧管路切替弁58がポンプ52側に切り替えられ
るスリップ制御期間中にわたって3位置弁駆動回路64
RL,64RRによって電子制御回路40からの制御信
号BL,BRに応じて駆動制御される。
【0028】3位置弁駆動回路64RL,64RRは、
電子制御回路40から制御実行信号SO が出力され続け
る期間にわたって起動され、同様に電子制御回路40か
ら出力される制御信号BL,BRに応じて油圧制御弁5
0RL,50RRを駆動制御する。本実施例では、制御
信号BL,BRに応じて設定される増圧または減圧デュ
ーティ比Dにより油圧ブレーキ装置50−1,50−2
のブレーキ油圧を増減制御する。すなわち、電子制御回
路40からの制御信号BL,BRに応じて一定時間T当
りにブレーキ油圧を増圧又は減圧する時間t(t=D・
T)を求め、その値に応じて、ブレーキ油圧増圧時には
油圧制御弁50RL,50RRをモードa−c間でデュ
ーティ制御し、ブレーキ油圧減圧時には、油圧制御弁5
0RL,50RRをモードb−c間でデューティ制御し
て、各油圧ブレーキ装置50−1,50−2のブレーキ
油圧を制御する。
【0029】このように、電子制御回路40からの各種
制御信号により油圧ブレーキ装置50−1,50−2の
ブレーキ油圧が増減制御されるが、このブレーキ油圧制
御の制御精度を向上させるために、各油圧ブレーキ装置
50−1,50−2のブレーキ油圧は駆動輪ブレーキ油
圧センサ66,68により検出され、その検出結果は電
子制御回路40へフィードバックされている。
【0030】次に、本実施例の電子制御回路40を中心
とした電気回路構成を、図7に基づいて説明する。前述
した駆動輪速度センサ11,12をはじめ駆動輪ブレー
キ油圧センサ66,68等の各種センサ検出信号は電子
制御回路40へ入力され、これらの情報に基づきサブス
ロットルアクチュエータ26及びブレーキ制御装置50
へ出力する各種の制御信号が決定される。電子制御回路
40は、このような複雑な情報処理を実行するために論
理演算回路により構成され、論理演算を行うCPU4
1、各種センサの入力インターフェイスとなるI/Oポ
ート42、エンジン回転数センサ15から入力されたパ
ルス数を計測するカウンタ43、演算結果等を一時的に
記憶するためのRAM44、後述する演算プログラムや
制御データを記憶しているROM45、サブスロットル
アクチュエータ26及びブレーキ制御装置50へ制御信
号を出力するI/Oポート46を備えている。
【0031】以上のごとく構成される実施例の車両用加
速スリップ制御装置は、電子制御回路40のROM45
に記憶された制御プログラムにしたがって作動する。以
下、図に示す制御プログラムのフローチャートに沿っ
て、車両用加速スリップ制御装置の作動について説明す
る。
【0032】本加速スリップ制御処理が開始されると、
まず、RAM44の初期化及び各種初期値がセットされ
る(ステップ100)。そして、各種センサからの検出
信号を入力して車両の現在の走行状態を検知する処理
(ステップ110〜ステップ130)を実行する。
【0033】この処理では、従動輪速度センサ13,1
4の検出出力から従動輪速度VPR,VPLを演算し、駆動
輪速度センサ11,12の検出出力から駆動輪速度VD
R,VDLを演算し、さらに、この駆動輪速度VDR,VDL
の時間微分より、駆動輪加速度αDR,αDLを算出する
(ステップ110)。
【0034】そして、従動輪速度VPR,VPLに基づいて
車体速度VBの推定を行う(ステップ120)。ここで
は、車体速度VBを例えば以下の数式1のように演算す
る。
【0035】
【数1】
【0036】すなわち、従動輪速度VPR,VPLの大きい
方を車体速度VBと推定する。また、現在の車両の運転
状態を把握するため、各スロットルポジションセンサ2
4、30より検出信号を入力する(ステップ130)。
次に、加速スリップ制御が開始されているか否かの判定
を行い(ステップ140)、加速スリップ制御中である
場合にはステップ220に進み、加速スリップ制御の終
了判定を行なう。一方、ステップ140で加速スリップ
制御が開始されていないと判断された場合には、加速ス
リップの発生の有無を判定する(ステップ150)。こ
の判定は、例えば、従動輪速度VPR,VPLと駆動輪速度
VDR,VDLとを比較し、駆動輪速度VDR,VDLが従動輪
速度VPR,VPLを所定量上回っていた場合に加速スリッ
プと見なす等して行なう。
【0037】加速スリップが発生している場合には(ス
テップ150:YES)、後述するステップ250以降
の加速スリップ制御に移行する。一方、加速スリップが
発生していない場合には(ステップ150:NO)、基
準スロットル開度を設定する(ステップ160)。前回
の加速スリップ制御で路面μ状況が予めステップ240
で学習されている場合には、その路面μに最適なスロッ
トル開度を基準スロットル開度として設定する。また、
例えばイグニッション・オンの初回のように、前回の加
速スリップ制御からの情報が得られない場合には、スロ
ットル全開開度をこの基準スロットル開度として設定し
てもよい。
【0038】次に、加速スリップの発生を予測したポン
プ駆動(以下、スタンバイ制御と言う。)が実行中であ
るか否かを判断し(ステップ170)、スタンバイ制御
中である場合には(ステップ170:YES)、後述す
るステップ200のスタンバイ制御終了判定処理に移行
する。
【0039】スタンバイ制御中でない場合(ステップ1
70:NO)、すなわち、ステップ170までの処理
で、加速スリップ制御もスタンバイ制御も行われていな
いと判定された場合に初めてスタンバイ制御を開始する
か否かの判定を行なう(ステップ180)。
【0040】具体的な判定の方法としては、上記ステッ
プ160で求められた、路面μ情報を反映しその路面状
態における最適なスロットル開度である基準スロットル
開度と、ステップ130で検出した、その回の演算タイ
ミングでの実際のスロットル開度とを比較する。そし
て、実際のスロットル開度が基準スロットル開度を上回
っていた場合には、内燃機関の出力がスロットル開度に
応答した時点で加速スリップが発生するものと予測して
スタンバイ制御を開始し、この場合ステップ190に進
んでポンプ52の駆動を開始する。
【0041】一方、ステップ170でスタンバイ制御が
既に開始されていると判断された場合には、スタンバイ
制御の終了条件が成立したか否かを判定する(ステップ
200)。この判定は、例えばスタンバイ制御が開始さ
れてから所定時間以上経過したかどうかによって行う。
また、ステップ130で検出したスロットル開度が所定
値を上回ったかどうかで判定してもよい。
【0042】ステップ200でスタンバイ制御の終了条
件が成立しない場合には、そのままステップ110に戻
り以下の処理を繰り返し、スタンバイ制御の終了条件が
成立した場合には、ポンプ52の駆動を終了し(ステッ
プ210)、ステップ110に戻る。ここで加速スリッ
プ制御開始時の応答性をさらに良くするために、スタン
バイ制御の開始・終了時のポンプ駆動に合わせて油圧管
路切替弁58をオン・オフしてもよい。但しこの場合、
スタンバイ制御中は油圧制御弁50RL,50RRを保
持モードcに切り替えておく必要がある。
【0043】次に、ステップ150において加速スリッ
プが発生していると判断された場合に行われるステップ
250以降の加速スリップ制御について説明する。ま
ず、現在スタンバイ制御が実行中であるか否かを判定し
(ステップ250)、実行されていない場合には、ポン
プ52の駆動を開始すると共に油圧管路切替弁58及び
2位置弁63をそれぞれオン状態にする(ステップ26
0)。
【0044】そして、現在のスリップ状態を各種車輪速
度情報に基づいて判定し、油圧制御弁50RL,50R
Rの駆動パターンを決定する。具体的には、従動輪速度
VPR,VPLに対する複数の閾値を設定しておき、駆動輪
速度VDR,VDLがいずれの閾値の間にあるかに基づき、
所定の数段階の増圧・保持・減圧パターンを決定する。
【0045】こうして加速スリップ制御が実行されてい
る際、ステップ240では、加速スリップ制御中のスリ
ップ状態、駆動輪RL,RRに発生しているブレーキ油
圧、スロットル開度等の関係から現在の路面状況を学習
する。本実施例では、駆動輪速度VDR,VDLが、従動輪
速度VPR,VPL+所定値の範囲内に入っている状態を安
定領域とし、そのときのスロットル開度に基づく駆動ト
ルク推定値と、ブレーキ油圧に基づく制動トルク推定値
との差により路面μを学習する。これは、簡易的に、加
速スリップ制御が終了する時点でのスロットル開度を用
いても等価な結果が得られる。尚、この場合の路面μ学
習値としてスロットル開度で代表することも可能であ
る。
【0046】上述したステップ140での判断で、加速
スリップ制御中である場合に行われるステップ220加
速スリップ制御の終了判定について説明する。この終了
判定はスロットル開度または各種車輪速度に基づいて行
われる。本実施例では、スロットル開度が全閉状態にな
ったか、あるいは、駆動輪速度VDR,VDLが従動輪速度
VPR,VPL+所定値を所定時間下回ったかの何れかの条
件が成立した時点で加速スリップ制御を終了する。
【0047】但し、前記スロットル開度による終了条件
が成立した場合は、左右駆動輪RL,RRに対する加速
スリップ制御を同時に終了するのに対し、後記の車輪速
度による条件判定の場合には、左右の駆動輪RL,RR
個別に終了判定を行い、対象輪の状態には影響を受けな
い。
【0048】次に、図10に示した定時割り込み処理に
ついて説明する。この定時割り込み処理は、油圧制御弁
50RL,50RRを実際に駆動させるための処理であ
る。上記ステップ230で決定された増圧・保持・減圧
パターンに基づき、3位置弁駆動回路64RL,64R
Rにより油圧制御弁50RL,50RRを駆動させ、各
油圧ブレーキ装置50−1,50−2のブレーキ油圧を
制御する(ステップ300)。定時割り込み処理にして
あるのは、油圧制御弁50RL,50RRに3位置弁が
用いられ、増圧・保持・減圧の時間的デューティ比Dの
組み合せで、増減圧勾配を制御するためである。
【0049】上述したように、本実施例の加速スリップ
制御装置によれば、加速スリップの発生が予測される基
準スロットル開度が路面μに応じて設定され、検出され
たスロットル開度が基準スロットル開度を越える場合に
は、加速スリップ制御の開始前であっても、ポンプ52
を駆動させて予め吐出圧を増圧させておくことができ
る。
【0050】そのため、スリップ発生が予測された場
合、ポンプ吐出圧を予め増圧させておくスタンバイ制御
により、実際にスリップが発生したときにはその予圧レ
ベルから、さらなる増圧が開始されるため、ポンプ52
の吐出圧を高圧化するまでに要する立ち上がり時間の遅
れを補償することができる。
【0051】本実施例の加速スリップ制御の効果をより
明確にするために、図11に示すタイムチャートを参照
して、このスタンバイ制御の有無による両者の相違を説
明する。図11中、実線はスタンバイ制御ありの場合、
一点鎖線はスタンバイ制御なしの場合(即ち従来のも
の)を示す。図からも判るように、(a)のスロットル
開度が基準スロットル開度を越えた時点、即ちスリップ
発生が予測された時点でスタンバイ制御が開始され、
(c)に示すようにポンプ吐出圧が駆動されて予め増圧
される。
【0052】そして、(b)に示すように、駆動輪速度
が加速スリップ判定閾値を越えて加速スリップ制御が実
行されるときには、(c)では上記予圧レベルからさら
なる増圧が開始されることにより、ポンプ52の吐出圧
を高圧化するまでに要する立ち上がり時間が短くなる。
そのため、ブレーキ圧の増圧勾配も急で、所定レベルま
で早く到達する。従って、(b)に示すように加速スリ
ップ制御の応答性が高まり、良好な発進、加速性能を確
保することができる。
【0053】なお、上述した実施例では、路面状況の検
出に特別なセンサは用いていないが、路面μを検出する
ための対地センサ等を用いて路面状況を検出し、予め路
面μに最適なスロットル開度をマップ化しておいたもの
を参照して基準スロットル開度を設定してもよい。ま
た、上述の実施例では、スロットル開度に基づいて加速
スリップを予測したが、加速スリップ検出に用いる閾値
よりも小さな閾値を設定し、駆動輪速度VDR,VDLが閾
値を上回った時点でスタンバイ制御を開始するようにし
てもよい。
【0054】一方、スロットル開度の代わりに内燃機関
の回転数を用いて加速スリップ予測用の基準回転数を設
定し、機関回転数がこの基準回転数を越える場合にはス
タンバイ制御を開始するように構成しても同様に実施で
きる。また、上記実施例では、検出された路面状態に応
じて基準スロットル開度を設定し、検出した実際のスロ
ットル開度と基準スロットル開度とを比較することによ
りスタンバイ制御の開始タイミングを決定していたが、
これとは別の方式を以下に説明する。
【0055】スロットル開度及びそのスロットル開度の
変化量に基づいて以下の数式2のように評価値S1を演
算し、この評価値が所定の基準評価値FS1を越える場
合には、スタンバイ制御を開始するようにしてもよい。
【0056】
【数2】
【0057】また、車輪速度及び車輪速度の変化量(即
ち車輪加速度)を用いて評価値S2を演算し、所定の基
準評価値FS2と比較したり、機関回転数及び機関回転
数変化量を用いて評価値S3を演算し、所定の基準評価
値FS3と比較しても同様に実施可能である。一般的に
は、スロットル開度、機関回転数、車輪速度の順
に駆動トルク予測値としての利用価値が大きい。すなわ
ち、この順番に応答遅れも大きいのである。
【0058】なお、本加速スリップ制御装置では、ポン
プ52駆動を行っているため、スタンバイ制御から加速
スリップ制御に移行する期間では、ポンプ52と油圧管
路切替弁58、または油圧制御弁50RL,50RRの
間の配管が高圧になる危険性が考えられる。この対策と
して、上記ステップ200,210に示したように、ス
タンバイ制御が開始されてから所定時間以上経過した場
合には強制終了させる方式以外に、該当する配管の途中
に調圧弁(図示せず)を介装することにより、所定以上
の圧力が発生した場合には、余分な油をリザーバ54に
戻すように構成してもよい。
【0059】また、本実施例ではメインスロットル22
に加え、サブスロットル28も備えた構成を例として説
明したが、サブスロットル28、及びサブスロットルア
クチュエータ26、サブスロットルポジションセンサ3
0を備えていない構成の物でも同様に実施できる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両用加
速スリップ制御装置によれば、スリップ発生が予測され
た場合、ポンプを予め駆動させてポンプ吐出圧を予め増
圧させておくことにより、実際にスリップが発生したと
きにはその予圧レベルから、さらなる増圧が開始される
ため、ポンプの吐出圧を高圧化するまでに要する立ち上
がり時間の遅れを補償することができ、加速スリップ制
御の応答性を高め、良好な発進、加速性能を確保するこ
とができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1記載の車両用加速スリップ制御装置
の構成を例示するブロック図である。
【図2】 請求項2記載の車両用加速スリップ制御装置
の構成を例示するブロック図である。
【図3】 請求項3記載の車両用加速スリップ制御装置
の構成を例示するブロック図である。
【図4】 請求項4記載の車両用加速スリップ制御装置
の構成を例示するブロック図である。
【図5】 本発明の一実施例の車両用加速スリップ制御
装置を搭載した車両システムの構成ブロック図である。
【図6】 本実施例のブレーキ制御装置の油圧系統を中
心とした構成説明図である。
【図7】 本実施例の電気系統を示すブロック図であ
る。
【図8】 本実施例の加速スリップ制御処理を示すフロ
ーチャートの前半である。
【図9】 同加速スリップ制御処理を示すフローチャー
トの後半である。
【図10】 定時割り込み処理を示すフローチャートで
ある。
【図11】 本実施例の加速スリップ制御を示すタイム
チャートである。
【符号の説明】
RL,RR…駆動輪、 MC…マスタシリンダ、
6…内燃機関、11…駆動輪速度センサ、 1
3…従動輪速度センサ、15…エンジン回転数センサ、
20…アクセルペダル、22…メインスロットル、
24…メインスロットルポジションセンサ、2
8…サブスロットル、 30…サブスロットル
ポジションセンサ、40…電子制御回路、
50…ブレーキ制御装置、50RL,50RR…油圧制
御弁、 52…ポンプ、 58…油圧管路切替弁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気系に備えられるスロット
    ルの開度を調整して吸入空気量を制御し、前記内燃機関
    により駆動される車両の駆動輪に発生する加速時のスリ
    ップを、ポンプ吐出圧を利用して発生させた制動トルク
    により所望の値に制御する車両用加速スリップ制御装置
    において、 前記駆動輪の加速時に発生する加速スリップを検出する
    加速スリップ検出手段と、 該加速スリップ検出手段の検出結果に応じて前記制動ト
    ルクを与え、前記駆動輪に発生する加速スリップを所望
    範囲に抑制する加速スリップ抑制手段と、 前記スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段
    と、 路面の状態を検出する路面状態検出手段と、 検出された路面状態に応じて、加速スリップの発生が予
    測される基準スロットル開度を設定する基準スロットル
    開度設定手段と、 前記スロットル開度検出手段により検出されたスロット
    ル開度が、前記基準スロットル開度を越える場合には、
    前記加速スリップ抑制手段によるスリップ抑制制御の開
    始前であっても、前記ポンプを駆動させて予め吐出圧を
    増圧させる予圧制御手段と、 を備えることを特徴とする車両用加速スリップ制御装
    置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の吸気系に備えられるスロット
    ルの開度を調整して吸入空気量を制御し、前記内燃機関
    により駆動される車両の駆動輪に発生する加速時のスリ
    ップを、ポンプ吐出圧を利用して発生させた制動トルク
    により所望の値に制御する車両用加速スリップ制御装置
    において、 前記駆動輪の加速時に発生する加速スリップを検出する
    加速スリップ検出手段と、 該加速スリップ検出手段の検出結果に応じて前記制動ト
    ルクを与え、前記駆動輪に発生する加速スリップを所望
    範囲に抑制する加速スリップ抑制手段と、 前記スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段
    と、 該スロットル開度の変化量を検出するスロットル開度変
    化量検出手段と、 路面の状態を検出する路面状態検出手段と、 検出された路面状態に応じて、加速スリップの発生が予
    測される基準評価値を設定する基準評価値設定手段と、 上記スロットル開度及びスロットル開度変化量に基づい
    て演算された評価値が、上記基準評価値を越える場合に
    は、前記加速スリップ抑制手段によるスリップ抑制制御
    の開始前であっても、前記ポンプを駆動させて予め吐出
    圧を増圧する予圧制御手段と、 を備えることを特徴とする車両用加速スリップ制御装
    置。
  3. 【請求項3】 内燃機関により駆動される車両の駆動輪
    に発生する加速時のスリップを、ポンプ吐出圧を利用し
    て発生させた制動トルクにより所望の値に制御する車両
    用加速スリップ制御装置において、 前記駆動輪の加速時に発生する加速スリップを検出する
    加速スリップ検出手段と、 該加速スリップ検出手段の検出結果に応じて前記制動ト
    ルクを与え、前記駆動輪に発生する加速スリップを所望
    範囲に抑制する加速スリップ抑制手段と、 内燃機関の回転数を検出する機関回転数検出手段と、 路面の状態を検出する路面状態検出手段と、 検出された路面状態に応じて、加速スリップの発生が予
    測される前記内燃機関の基準回転数を設定する基準回転
    数設定手段と、 前記機関回転数検出手段により検出された機関回転数
    が、前記基準回転数を越える場合には、前記加速スリッ
    プ抑制手段によるスリップ抑制制御の開始前であって
    も、前記ポンプを駆動させて予め吐出圧を増圧する予圧
    制御手段と、 を備えることを特徴とする車両用加速スリップ制御装
    置。
  4. 【請求項4】 内燃機関により駆動される車両の駆動輪
    に発生する加速時のスリップを、ポンプ吐出圧を利用し
    て発生させた制動トルクにより所望の値に制御する車両
    用加速スリップ制御装置において、 前記駆動輪の加速時に発生する加速スリップを検出する
    加速スリップ検出手段と、 該加速スリップ検出手段の検出結果に応じて前記制動ト
    ルクを与え、前記駆動輪に発生する加速スリップを所望
    範囲に抑制する加速スリップ抑制手段と、 内燃機関の回転数を検出する機関回転数検出手段と、 該機関回転数の変化量を検出する回転数変化量検出手段
    と、 路面の状態を検出する路面状態検出手段と、 検出された路面状態に応じて、加速スリップの発生が予
    測される基準評価値を設定する基準評価値設定手段と、 上記機関回転数及び回転数変化量に基づいて演算された
    評価値が、上記基準評価値を越える場合には、前記加速
    スリップ抑制手段によるスリップ抑制制御の開始前であ
    っても、前記ポンプを駆動させて予め吐出圧を増圧する
    予圧制御手段と、 を備えることを特徴とする車両用加速スリップ制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記路面状態検出手段は、前記加速スリ
    ップ検出手段による検出結果及び前記加速スリップ抑制
    手段によるスリップ抑制制御状態に基づき路面状態を検
    出することを特徴とする請求項1〜4記載の車両用加速
    スリップ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記路面状態検出手段は、前記駆動輪ま
    たは従動輪より検出した車輪速度または車輪加速度に基
    づき路面状態を検出することを特徴とする請求項1〜4
    記載の車両用加速スリップ制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08207737A (ja) * 1994-11-28 1996-08-13 Aisin Seiki Co Ltd 車輪ブレ−キ圧制御装置
US6913326B1 (en) 1998-08-28 2005-07-05 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Apparatus for increasing brake cylinder pressure by controlling pump motor and reducing the pressure by controlling electric energy applied to control valve
JP2011137429A (ja) * 2009-12-29 2011-07-14 Kawasaki Heavy Ind Ltd 車両の特性評価システム及び制御システム、並びに騎乗型車両及びバンク車両の特性評価方法
JP2013112092A (ja) * 2011-11-28 2013-06-10 Mitsubishi Motors Corp 電動バキュームポンプ制御装置

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