JPH0834213A - 標識を備えた車両用空気タイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 タイヤ周方向で形成されている幅広い中央溝
を備えたトレッドパターン形態を有する様式の、標識を
備えた車両用空気タイヤを提供すること 【構成】 標識１が幅広い中心溝の基底面に形成されて
おり、この基底面がその色彩に関してトレッドの一般に
黒色の色彩から区別されていること、および標識が摩耗
状態インジケータとして使用される

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、タイヤ周方向で形成さ
れている幅広い中央溝を備えたトレッドパターン形状を
有する様式の、標識を備えた車両用空気タイヤに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】サイドウオール領域内に白色の縞模様を
有するいわゆる白色タイヤが知られている。これらのタ
イヤは美的な嗜好を意図してものであり、技術的な意味
合いに乏しい。更に、サイドウオール内に反射作用を行
う顔料が含有されており、従って自動車運転者が暗闇の
中で路上を横切る自転車をより良く認めることだがきる
自転車用タイヤも知られている。上記の両使用例は、自
動車が前後して走行している際に前方を走る自動車が後
方を走る自動車の運転者に対して警告を与えるのには不
適当である。

【０００３】更に、ドイツ連邦共和国実用新案第９１０
２６０６号公報から、トレッドの幅広い中央溝内に標識
を備えた車両用空気タイヤが知られている。この標識は
溝の基底に設けられており、その色彩は車両にあって一
般的な黒色から区別されるように構成されている。この
車両用空気タイヤにあっては標識となるものは、タイヤ
のパターン内に設けられた反射する部分、反射する層或
いは反射する色彩である。しかし、このタイヤは通常の
タイヤと何等変わることがなく、タイヤ周方向の溝は通
常の深さおよび幅を有しており、幅広く深く形成された
中央溝を備えていない。この通常の周方向溝の基底にお
ける着色層は暗闇にあって十分な信号作用を行うことが
不可能であり、また昼光にあっても信号作用を行うには
不十分である。また、このタイヤに設けられている着色
部分はタイヤの摩耗状態のインジケータの役割を果たす
ことが不可能であり、タイヤの摩耗と共に消滅してしま
うと言う欠点を有している。

【０００４】現今の乗用車用のために、ハイドロプレー
ニング挙動が著しく改良されている高効率のタイヤが開
発されている。このタイヤは、幅広い中央溝を備えてお
り、更に長手方向の力の伝達に関しても、また横方向の
力の伝達に関しても最適な幅広いタイヤである。このよ
うなタイヤが付加的にＡＢＳ−ブレーキシステムを備え
た車両に使用された際、車両にとって、湿った路面にあ
って著しく短縮された制動距離を結果し、かつ著しく改
善されたカーブ走行挙動が得られる。この際、後続して
走って来る車両が前方を走行している車両の走行特性が
改善されていることを認知することができず、従って十
分な安全車間距離を維持することができないと言う危険
が生じる。これは例えば前方を走行している車両が、制
動をかけた際、容易に非常事態を生じる。何故なら後続
する車両が比較的長い制動距離を有しているからであ
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の根底をなす課
題は、冒頭に記載した様式の車両用空気タイヤを、湿っ
た路面での、後続する自動車の運転者に、彼らの前方に
可能な限り著しく短い制動距離および／またはカーブ走
行挙動が改善されている車両が走っておることを警告
し、これにより長い安全車間距離をとったほうが得策で
あるとういうことを知らせるように改善することであ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題は本発明によ
り、標識が幅広い中心溝の基底面に形成されており、こ
の基底面がその色彩に関してトレッドの一般に黒色の色
彩から区別されていること、および標識が摩耗イジケー
タとして使用されることによて解決される。

【０００７】本発明は多くの利点を提供する。幅広い中
央溝内に標識を設けることにより、標識はその全幅にわ
たって後続している運転者の目にとまる。更に、標識は
幅広く深い中央溝内で保護された状態にあり、トレッド
が摩耗していても損傷をこおむることがない。他の利点
は標識を使用し尽くしたタイヤのために付加的に摩耗状
態インジケータとして使用することが可能である。

【０００８】本発明による有利な構成は特許請求の範囲
の請求項２と３から明瞭である。標識の色彩としては白
色、黄色、青色、赤色および緑色を使用するこきが可能
であり、その際特に色彩は強く反射作用を行う信号色彩
を使用しなければならない。更に、色彩が十分に照明の
役割を果たすのであれば、混合色を使用することも可能
である。

【０００９】本発明による優れた実施例により、標識は
着色縞模様として実際に中央溝の全基底を占めている。
その際、この着色縞模様はタイヤのゴム上に薄い覆い層
として設けられ、ゴム或いは合成物質から成り、剥がれ
ないようにトレッド条片と結合されている。

【００１０】本発明の他の構成により、標識は合成物質
或いはゴムから成る剥がすことができる着色テープとし
て中央溝内に設けられている。この構成の利点は、標識
が油の汚れにより損傷した際に簡単な方法で新しいもの
交換することができると言うことである。

【００１１】更に、標識は規則的に或いは不規則的に周
方向で中断することのない連続した着色テープから成っ
ていてもよい。その際、中間空域は黒色或いは他の色彩
で形成されていてもよく、従って多色の模様が得られ
る。また、標識を文字或いは記号或いはこれらの組合せ
から造ることも可能である。

【００１２】回転方向を考慮したパターンにあっては、
標識を着色矢印で構成し、この着色矢印をタイヤのため
の所定の回転方向を表示するという付加的な目的のため
に使用することが可能である。

【００１３】標識を面状に中央溝の基底面上に設けるこ
とが可能であるか、或いは基底面から隆起するように設
けることも可能である。標識が浮き上がって設けられて
いる場合には、付加的にタイヤ摩耗状態インジケータと
して使用することが可能であり、その際、タイヤが不良
品となり使用不可能であると言うタイヤの状態が表示さ
れる。

【００１４】以下に添付した図面に図示した実施例につ
き本発明を詳細に説明する。

【００１５】

【実施例】図１に示したタイヤは、著しく簡略化して半
径方向の部分断面図で示されている。標識１として、着
色テープが幅広い中央溝２の基底面上に存在している。
この中央溝は本質的に他の（図示していない）パターン
溝の深さに比される深さを有している。着色テープは色
を塗布されることによっ造られか、或いは色粒子がトレ
ッド条片の幅広い中央溝２の領域内の上層内に塗込めら
れることにより造られる。

【００１６】図２による実施例は図１による実施例と、
標識１として着色帯状材料が中央溝内に挿入れている点
で異なる。その際、この着色帯状材料は例えばゴム帯状
材料或いは伸長可能な合成物質帯状材料から成ってい
る。この構成により、着色帯状材料をタイヤと共に一緒
に加硫処理しなくともよく、後に挿入するればよく、従
って製造上の問題が生じることがなく、更にこの着色帯
状材料を交換することが可能であると言う利点が得られ
る。

【００１７】図３に示した実施例にあって、標識は中断
されることない連続した着色帯状材料から成り、この際
個々の着色部分間の間隔は規則的に或いは不規則である
ように選択可能である。中断されることない連続した着
色帯状材料の印象は、異なる色彩の着色部分を相前後し
て設けることによっても達することが可能である。

【００１８】第４図に示した実施例にあっては、回転方
向を示したタイヤが部分平面図で示されている。タイヤ
の両半分内の弓形のリブ３から伺えるように、回転方向
は図示された矢印方向で与えられる。図示した矢印は一
方では標識１として、他方では回転方向の表示のために
役立つ。

【００１９】図５に示した実施例にあっては、中央溝２
内に標識１として、この実施例にあっても、方向矢印が
存在しており、この方向矢印は中央溝２の基底面から盛
り上がって形成されている。その高さは２〜５ｍｍであ
る。図５による実施例にあっては、矢印は、両半分内の
矢印がこの高さにまで磨耗していると、タイヤは不合格
品として使用不能な高さとと判断される。タイヤの下方
の部分をタイヤを造る際に黒色のゴムから造り、薄い表
面のみを着色する方法が採られる。タイヤパターンが磨
耗した際、この着色され表面が極めて迅速に磨耗し、従
って矢印は使用済みのタイヤを表示するためのタイヤの
磨耗状態インジイケータとして使用される。

【００２０】図６には標識１が文字から成る実施例が示
されている。この文字列は僅かな間隔でタイヤ周面にわ
たって繰返されているか、或いは他の文字列から解離さ
れている。もちろん、文字或いは記号の組合せを使用す
ることも可能である。

【００２１】

【発明の効果】本発明によるタイヤを使用することによ
り、後続して来る自動車の運転者が先行する自動車のタ
イヤを見ることにより、確実な車間距離の認識を与え、
これにより適切な車間距離を維持することができ、たと
へ先行する自動車の制動距離が短くとも、またカーブ走
行が優れていても、追突事故等を回避することが可能と
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】中央溝の基底面上に存在している着色テープを
備えたタイヤの部分半径方向の断面図である。

【図２】中央溝内に挿入された着色帯状材料を有するタ
イヤの部分半径方向の断面図である。

【図３】中央溝内に中断することなく連続した着色帯状
材料条片を備えたタイヤの平面図である。

【図４】標識として方向矢印を有する、タイヤの回転方
向を表示するタイヤの平面図である。

【図５】中央溝内に浮出して設けられている方向矢印を
有するタイヤの半径方向での部分断面図である。

【図６】標識として文字列を備えたタイヤの平面断面図
である。

【符号の説明】

１ 標識 ２ 中央溝 ３ リブ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 タイヤ周方向で形成されている幅広い中
   央溝を備えたトレッドパターン形態を有する様式の、標
   識を備えた車両用空気タイヤにおいて、標識（１）が幅
   広い中心溝（２）の基底面に形成されており、この基底
   面がその色彩に関してトレッドの一般に黒色の色彩から
   区別されていること、および標識（１）が摩耗状態イン
   ジケータとして使用されることを特徴とする車両用空気
   タイヤ。
2. 【請求項２】 車両用空気タイヤが回転方向を考慮した
   パターンを備えていること、および標識（１）が所定の
   回転方向を指示する着色矢印から成ることを特徴とする
   請求項１に記載の車両用空気タイヤ。
3. 【請求項３】 タイヤ周方向で形成されている幅広い中
   央溝を備え、回転方向を考慮したトッドパターン形状を
   有する様式の、標識を備えた車両用空気タイヤにおい
   て、標識（１）が幅広い中心溝の基底面に形成されてお
   り、この基底面がその色彩に関してトレッドの一般に黒
   色の色彩から区別されていること、および標識（１）が
   所定の回転方向を指示する着色矢印から成ることを特徴
   とする車両用空気タイヤ。