JP2014125119A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】摩耗状況を瞬時に細かく判別でき、パターンノイズの増大や耐偏摩耗性の低下を招来せず、新品時にもウェアインジケータを消費者に分かり易く印象付けることができる、空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】空気入りタイヤ1のタイヤ径方向の最も外側で露出し、その表面が空気入りタイヤ1の輪郭となるゴム材(トレッドゴム)からなるトレッド部10にタイヤ周方向に延在する縦溝14が設けられており、前記トレッド部10に形成された前記縦溝14の溝壁面14aに、トレッド表面12とは異なる色で摩耗度識別線22を形成したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウェアインジケータが形成された空気入りタイヤに関する。
従来、様々なウェアインジケータ等が形成された空気入りタイヤが知られている(例えば、特許文献1から6参照)。特許文献1に開示された技術は、セーフティ・ラインを規定する溝底とスリップサインに塗料で色付けをした技術である。また、特許文献2、4、5に開示された技術は、トレッド表層部とは異なる色のゴム部材を埋め込んだ技術である。さらに、特許文献3、6に開示された技術は、トレッド踏面に凹部や文字を形成した技術である。
特開平8−258517号公報 特開平10−76814号公報 特開2006−232152号公報 特開2004−203318号公報 登録実用新案第3130375号公報 特開2001−30721号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術では、ウェアインジケータがタイヤ径方向での摩耗状況を判断する指標ではないため、セーフティ・ラインが路面と接触するまで、摩耗状況を瞬時に細かく判別することが困難である。
また、上記特許文献2、4、5に開示された技術では、トレッドにトレッドゴムとは別部材を埋め込んでいるため、当該別部材を埋め込まない場合に比べて、パターンノイズの増大や耐偏摩耗性の低下を招来するおそれがある。なお、これらの中でも、特に、特許文献4に開示された技術については、新品時にはトレッド表面に上記別部材が現れていないため、新品時にウェアインジケータを消費者に分かり易く印象付けることが困難である。
さらに、上記特許文献3、6に開示された技術では、ウェアインジケータとして機能する構成箇所がその他の箇所と同色であるため、摩耗の進行度を確認する際に、ウェアインジケータがトレッド表面と見かけ上同調し、摩耗状況を瞬時に細かく判別することが困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、摩耗状況を瞬時に細かく判別することができるとともに、パターンノイズの増大や耐偏摩耗性の低下を招来することなく、新品時にもウェアインジケータを消費者に分かり易く印象付けることができる、空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド部に形成された溝の壁面に、トレッド表面とは異なる色で摩耗度識別線を形成したことを特徴とする。
本発明に係る空気入りタイヤでは、ウェアインジケータとして、溝の壁面にトレッド表面とは異なる色の摩耗度識別線が形成されている。その結果、摩耗状況を瞬時に細かく判別でき、パターンノイズの増大や耐偏摩耗性の低下を招来せず、新品時にもウェアインジケータを消費者に分かり易く印象付けることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤのトレッド部の表面を示す斜視図である。 図2は、図1に示すトレッド部を、同図とは別の角度で示す斜視図である。
以下に、本発明に係る空気入りタイヤの実施の形態(以下に示す、基本形態及び付加的形態1から11)を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの実施の形態は、本発明を限定するものではない。また、上記実施の形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、上記実施の形態に含まれる各種形態は、当業者が自明の範囲内で任意に組み合わせることができる。
[基本形態]
以下に、本発明に係る空気入りタイヤについて、その基本形態を説明する。以下では、本実施の形態の空気入りタイヤの構成を説明した上で、当該空気入りタイヤの製造方法について説明する。
以下の説明において、タイヤ径方向とは、空気入りタイヤの回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。さらに、タイヤ幅方向とは、上記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。なお、タイヤ赤道面とは、空気入りタイヤの回転軸に直交するとともに、空気入りタイヤのタイヤ幅の中心を通る平面である。
(空気入りタイヤの構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤのトレッド部の表面を示す斜視図である。同図に示す空気入りタイヤ1は、トレッド部10を有している。トレッド部10は、ゴム材(トレッドゴム)からなり、空気入りタイヤ1のタイヤ径方向の最も外側で露出し、その表面が空気入りタイヤ1の輪郭となる。このトレッド部10の表面は、空気入りタイヤ1を装着する車輌(図示せず)が走行した際に路面と接触する面であるトレッド表面12として形成されている。
トレッド表面12には、図1に示すように、タイヤ周方向に延在する3本の縦溝14が設けられている。トレッド表面12には、縦溝14よりも細幅の、図示しない周方向に延在する細溝を設けることもできる。
また、トレッド表面12には、縦溝14から又は縦溝14の近傍から、縦溝14に隣接する陸部16内で終端する横溝18が設けられている。さらに、トレッド表面12内には、横溝18と同じタイヤ周方向ピッチで、タイヤ幅方向に対して傾斜した飾り溝20が設けられている。
これにより、トレッド表面12には、複数の溝14、18及び飾り溝20によって陸部16が区画形成されている。本実施の形態においては、トレッド表面12に3本の縦溝14をそれぞれ境にして、4つの陸部16A、16B、16C、16Dが設けられている。
図2は、図1に示すトレッド部10を、同図とは別の角度で示す斜視図である。図1と図2との対応関係は、各陸部16Aから16Dの設けられた位置により、明確に判断することができる。図2においては、同図中に現れる縦溝14の延在方向が、ほぼ水平方向となっている。
このように構成された図1、図2に示す空気入りタイヤ1においては、トレッド部10に形成された溝、図1に示すところでは縦溝14、の壁面14aに、トレッド表面12とは異なる色で摩耗度識別線22が形成されている。摩耗度識別線22は、タイヤ径方向外側から内側に向けて順に形成された、タイヤ周方向に延在する4本の線22A、22B、22C、22Dから構成されている。なお、この4本の線は、形成する壁面によっては、横溝18により、分断されることもある。
また、図1、2に示す空気入りタイヤにおいては、トレッド部10に形成された別の溝、図2に示すところではタイヤ幅方向の最外側の横溝18、の壁面18aに、トレッド表面12とは異なる色で摩耗度識別線24が形成されている。摩耗度識別線24は、タイヤ径方向外側から内側に向けて順に形成された、タイヤ周方向に延在する4本の線24A、24B、24C、24Dから構成されている。
ここで、摩耗度識別線22、24とは、ウェアインジケータの一種であり、空気入りタイヤ1の新品時からのトレッド部10の摩耗程度を視認により判断するための、単数又は複数の線からなる識別標識である。
ここで、視認とは、空気入りタイヤ1を正規リムに組んで、正規内圧を充填するとともに、車両に装着した状況下において、空気入りタイヤ1から1m離間したユーザーがしゃがんだ状態で目視により認識することをいう。
正規リムとは、JATMAで規定する「標準リム」、TRAで規定する「Design Rim」、あるいは、ETRTOで規定する「Measuring Rim」である。また、正規内圧とは、車両毎に設定されている車両指定空気圧である。
なお、図1、2に示す空気入りタイヤにおいては、ウェアインジケータとして、縦溝14の壁面14aには摩耗度識別線22(22A、22B、22C、22D)を、そして、タイヤ幅方向最外側の横溝18の壁面18aには、別の摩耗度識別線24(24A、24B、24C、24D)を設けている。しかしながら、これらの摩耗度識別線22、24は、そのいずれか一方のみを設けてもよい。
以上のように、本実施の形態では、図1、2に示すトレッド部10に設けられた縦溝14、18の壁面14a、18aに、トレッド表面12とは異なる色で摩耗度識別線22、24が形成されている。この摩耗度識別線22、24は、タイヤ径方向での摩耗状況を判断する指標であり、しかもトレッド表面12とは異なる色で構成されている。このため、本実施の形態の空気入りタイヤ1によれば、摩耗開始からトレッド部10の摩耗状況を瞬時に細かく判別することができる。
また、図1、2に示す摩耗度識別線22、24は、トレッドゴムとは別部材を当該ゴムに埋め込んで形成されたものではなく、単に、トレッドゴムからなる壁面14a、18aに塗料等を線引き等して形成したものである。このため、本実施の形態の空気入りタイヤ1によれば、上記別部材を埋め込む場合と異なり、パターンノイズの低減や耐偏摩耗性の低下を招来することはない。
さらに、本実施の形態の摩耗度識別線22、24は、新品時にも溝14、18の壁面14a、18aに露出していて視認可能である。このため、本実施の形態の空気入りタイヤ1によれば、新品時にも、ウェアインジケータとしての摩耗度識別線22、24を、消費者に分かり易く印象付けることができる。
なお、以上に示す、本実施形態の空気入りタイヤ1は、図示しないが、従来の空気入りタイヤと同様の子午断面形状を有する。ここで、空気入りタイヤの子午断面形状とは、タイヤ赤道面と垂直な平面上に現れる空気入りタイヤの断面形状をいう。本実施の形態の空気入りタイヤ1は、タイヤ子午断面視で、タイヤ径方向内側から外側に向かって、ビード部、サイドウォール部及びトレッド部を有する。そして、空気入りタイヤ1は、例えば、タイヤ子午断面視で、トレッド部から両側のビード部まで延在して一対のビードコアの周りで巻回されたカーカス層と、上記カーカス層のタイヤ径方向外側に順次形成された、ベルト層及びベルト補強層とを備える。
(空気入りタイヤの製造方法)
本実施の形態の空気入りタイヤ1は、通常の各製造工程、即ち、タイヤ材料の混合工程、タイヤ材料の加工工程、グリーンタイヤの成型工程、加硫工程及び加硫後の検査工程等を経て得られる。そして、空気入りタイヤ1は、特に、トレッド部10に形成された溝14、18の壁面14a、18aに、トレッド表面12とは異なる色で摩耗度識別線22(22A、22B、22C、22D)、24(24A、24B、24C、24D)を形成することにより得られる。以下では、上記摩耗度識別線22、24の形成について、付記する。
即ち、摩耗度識別線22、24の形成方法としては、(I)摩耗度識別線を表示する溝の壁面の特定箇所に、着色剤(顔料、染料等)を配合する方法、(II)摩耗度識別線を表示する溝の壁面の特定箇所に着色剤で印刷を施す方法、(III)摩耗度識別線を表示する溝の壁面の特定箇所に、着色ステッカー等を貼り付ける方法、及び(IV)摩耗度識別線を表示する溝の壁面の特定箇所に、塗料を塗布する方法等が挙げられる。
以上のような、空気入りタイヤの製造方法によれば、溝14、18の壁面14a、18aに、ウェアインジケータとして、トレッド表面とは異なる色の摩耗度識別線22、24を形成することができる。このため、この製造方法により得られた空気入りタイヤ1は、摩耗状況を瞬時に細かく判別でき、パターンノイズの増大や耐偏摩耗性の低下を招来せず、新品時にもウェアインジケータを消費者に分かり易く印象付けることができる。
[付加的形態]
次に、本発明に係る空気入りタイヤの上記基本形態に対して、任意選択的に実施可能な、付加的形態1から11を説明する。
(付加的形態1)
本実施の形態の空気入りタイヤにおいて、摩耗度識別線の形成箇所は、基本的には、図1に示すような縦溝14の壁面14aであってもよいし、その他の溝、例えば、図2に示すような横溝18、の壁面18aであってもよい。これは、いずれの壁面14a、18aに摩耗度識別線22、24を形成した場合であっても、ユーザーが摩耗度識別線22、24を視認できる可能性があるためである。
しかしながら、これらの形成箇所の中でも、特に、図1に示す箇所、即ち縦溝14の壁面14aに、摩耗度識別線22を形成すること(付加的形態1)が、ユーザーが摩耗度識別線22を比較的はっきりと視認できることから、好ましい。また、図1に示す箇所への形成では、空気入りタイヤを車輌に装着したままの状態で、ハンドルを切れないリアタイヤであっても、ユーザーが摩耗度識別線22を容易に視認することができる。従って、この形態は、特に、サーキット走行時など、摩耗度を瞬時に認識する必要がある状況下で有効である。
さらに、タイヤの回転方向が指定されているタイヤ、即ち、車輌に対してその装着方向が一方向に定められているタイヤについては、縦溝14の壁面の中でも、車輌装着内側の壁面に摩耗度識別線を形成することが、ユーザーが摩耗度識別線を確実に視認できることから、さらに好ましい。
これに対し、タイヤの回転方向が指定されていないタイヤ、即ち、車輌に対してその装着方向がいずれでもよいタイヤについては、縦溝14の両壁面に摩耗度識別線を設けることが好ましい。これにより、一旦タイヤを車輌から取り外してタイヤを逆向きに再度装着した場合においても、ユーザーが摩耗度識別線を確実に視認することができる。
(付加的形態2)
本実施の形態の空気入りタイヤにおいては、摩耗度識別線22、24は、基本的には、溝14、18の深さ方向にそれぞれ少なくとも1本形成されていればよいが、図1、2に示すように、複数本形成されていること(付加的形態2)が好ましい。ここで、溝の深さ方向とは、タイヤ径方向を意味する。空気入りタイヤの摩耗は、トレッドゴムのタイヤ径方向における消耗現象であるところ、摩耗度識別線22、24を構成する線が、溝14、18の深さ方向に複数本形成されている場合には、空気入りタイヤの摩耗を段階的に確認することができる。従って、この形態は、特に、サーキット走行時など、摩耗度を細かく認識する必要がある状況下で有効である。
(付加的形態3)
本実施の形態の本実施の形態の空気入りタイヤにおいては、摩耗度識別線22を構成する各線が、また、摩耗度識別線24を構成する各線が、異なる色で表示されていること(付加的形態3)が好ましい。上記各線の色を、対応する摩耗度によって使い分けることで、ユーザーにより直感的に摩耗度を認識させることができる。従って、この形態は、特に、サーキット走行時など、摩耗度を瞬時に細かく認識する必要がある状況下で有効である。なお、本形態においては、摩耗度識別線22、24を構成する線は、その一部同士が異色であってもよいし、またその全部が異色であってもよい。
例えば、図1、2に示す例のように、摩耗度識別線22、24がそれぞれ4本の線から構成される場合には、摩耗度識別線22(24)について、使用後まもなく摩耗する線22A(24A)を白で表示し、摩耗初期(車輌走行安全時)に摩耗する線22B(24B)を青で表示するとともに、摩耗中期(タイヤ取替喚起時)に摩耗する線22C(24C)を黄で表示し、さらに摩耗後期(タイヤ取替必要時)に摩耗する線22D(24D)を赤で表示することが好ましい。このような色の使い分けにより、ユーザーは信号機の色を連想して、空気入りタイヤの取替え必要程度を瞬時に把握することができる。
(付加的形態4)
本実施の形態の空気入りタイヤにおいては、摩耗度識別線22を構成する各線のうち少なくとも1本が、また、摩耗度識別線24を構成する各線のうち少なくとも1本が、白又は有彩色で表示されていること(付加的形態4)が好ましい。有彩色とは、色の三属性である色相、明度及び彩度を併せ持つ色(例えば、赤、緑、青)であり、換言すれば、色の三属性である色相、明度及び彩度のうち明度だけを持つ黒、灰、白以外の色である。
空気入りタイヤの外観色は、通常、黒又は黒に酷似した色(黒等)であり、この黒等に対して白又は有彩色は、瞬時に判別が可能である。従って、この形態は、特に、サーキット走行時など、摩耗度を瞬時に認識する必要がある状況下で有効である。
(付加的形態5)
本実施の形態の空気入りタイヤにおいては、摩耗度識別線22、24のそれぞれについて、摩耗度識別線22、24を構成する線の本数は5本以下であること(付加的形態5)が好ましい。摩耗度識別線22、24を構成する線の数が6本以上である場合には、ユーザーが瞬時に、特定の線を、その色から、タイヤ径方向において何本目の線であるのか判断するのに時間がかかり、摩耗度を容易に判断することが困難である。換言すれば、摩耗度識別線22、24を構成する線の本数が5本以下であれば、ユーザーは、瞬時に、特定の線を、その色から、タイヤ径方向において何本目の線であるのか容易に判断することができる。従って、この形態は、特に、サーキット走行時など、摩耗度を細かく瞬時に認識する必要がある状況下で有効である。
(付加的形態6)
本実施の形態の空気入りタイヤにおいては、摩耗度識別線22、24を構成する線の太さは、0.5mm以上2.0mm以下であること(付加的形態6)が好ましい。摩耗度識別線22、24を構成する線の太さを0.5mm以上とすることで、その線を、当該線を形成する溝14、18の壁面14a、18aに対しても、また当該線が複数本形成されている場合にはと隣り合う他の線に対しても、ユーザーに明確に認識させることができる。また、摩耗度識別線22、24を構成する線の太さを2.0mm以下とすることで、線を複数本形成する場合に、段階的な細かい摩耗度の設定が可能となる。
(付加的形態7)
本実施の形態の空気入りタイヤにおいては、摩耗度識別線22、24は、蛍光塗料によって着色されたものであること(付加的形態7)が好ましい。ここで、蛍光塗料とは、紫外線などの電磁波エネルギーを吸収して電子が励起し、その電子が基底状態に戻る際に異なった電磁波を発生させる材料からなる塗料をいう。蛍光塗料の例としては、蛍光染料、有機蛍光顔料及び無機蛍光顔料等が挙げられる。
空気入りタイヤの外観色は、上述のとおり、通常、黒等であり、この黒等に対して蛍光色は、瞬時に判別が可能である。従って、この形態によれば、特に、ナイトレースなどが開催される夜間時にも容易に摩耗度を確認することができる。なお、本形態においては、摩耗度識別線22、24を構成する線は、その一部同士が蛍光塗料によって着色されたものであってもよいし、またその全部が蛍光塗料によって着色されたものであってもよい。
(付加的形態8)
本実施の形態の空気入りタイヤにおいては、摩耗度識別線22、24は、蓄光塗料によって着色されたものであること(付加的形態8)が好ましい。ここで、蓄光塗料とは、太陽光や蛍光灯などの光エネルギー(例えば紫外線)を吸収して発光し、光のエネルギーが失われた後も、暗闇で徐々に光を放出する光を蓄えて発光する材料からなる塗料をいう。蓄光塗料の例としては、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂及びウレタン樹脂等の樹脂タイプの塗料等が挙げられる。
この形態によれば、上記付加的形態7と同様に、特に、ナイトレースなどが開催される夜間時にも容易に摩耗度を確認することができる。なお、本形態においては、摩耗度識別線22、24を構成する線は、その一部同士が蓄光塗料によって着色されたものであってもよいし、またその全部が蓄光塗料によって着色されたものであってもよい。
(付加的形態9)
上記付加的形態7、8においては、いずれも、摩耗度識別線22、24は、蓄光性の蛍光体からなる塗料によって着色されたものであること(付加的形態9)が、さらに好ましい。ここで、蓄光性の蛍光体からなる塗料とは、上記蛍光塗料と蓄光塗料との双方の利点を併せ持つ塗料である。蓄光性の蛍光体からなる塗料の種類としては、例えば、アルカリ土類アルミン酸系蛍光体等が挙げられる。
この形態によれば、長時間にわたり蛍光色を呈することができることから、上記付加的形態7、8と比べて、長時間にわたるナイトレースなどにおいても、容易に摩耗度を確認することができる。
(付加的形態10)
本実施の形態の空気入りタイヤにおいては、溝14、18の壁面14a、18aのそれぞれにおいて形成する摩耗度識別線22、24を、複数本の線によって構成する場合に、隣り合う線の一方の色が他方の色の補色(JISZ8721−1977に規定される10色相の色相環に準拠)であるか、上記一方の色が上記他方の色の補色に隣接する色であること(付加的形態10)が好ましい。ここで、10色相の色相環において、補色関係にあるとは、例えば、隣り合う線のうちの一方が桃色や朱色等の中間色を含む赤系である場合に、他方の色が上記色相環にて赤系の対極位置にある色、即ち青竹色等の中間色を含む青緑系の色であることをいう。また、10色相の色相環において、補色に隣接する色であるとは、例えば、隣り合う線のうちの一方が桃色や朱色等の中間色を含む赤系である場合、他方の色が上記色相環にて赤系の補色である青緑系の色の隣りにある中間色を含む青系又は緑系の色であることをいう。
このように、隣り合う線同士を補色関係か、或いは補色に近い関係とすることにより、複数本の線のうち、隣り合う線同士を瞬時に見分けることができる。このため、複数本の線の色を補色関係や補色に近い関係とすることで、段階的な細かい摩耗度の確認を容易に行うことができる。
(付加的形態11)
本実施の形態の空気入りタイヤにおいては、溝14、18の壁面14a、18aのそれぞれにおいて形成する摩耗度識別線22、24を、複数本の線によって構成する場合に、隣り合う線の一方の色についての明度[V]と彩度[C]との和と、他方の色についての明度[V]と彩度[C]との和とが、5以上異なること(付加的形態11)が好ましい。ここで、明度[V]と彩度[C]との和について、5以上の差がある色の組み合わせとは、上記和が14である明るく鮮やかな色と、上記和が4である暗くくすんだ色の組み合わせのように、明るさと鮮やかさに差がある2色をいう。
このように、隣り合う線同士について、明度[V]と彩度[C]との和を5以上異ならせることにより、複数本の線のうち、隣り合う線同士を瞬時に見分けることができる。このため、上記明度[V]及び彩度[C]の設定により、段階的な細かい摩耗度の確認を容易に行うことができる。
また、この付加的形態においては、さらに、溝14、18の壁面14a、18aの色についての明度[V]と彩度[C]との和と、これらの壁面14a、18aのそれぞれに形成する摩耗度識別線22、24を構成する線のうち少なくとも1本の線の色についての明度[V]と彩度[C]との和とが、5以上異なることも好ましい。このように、溝14、18の壁面14a、18aと摩耗度識別線22、24を構成する線とについて、明度[V]と彩度[C]との和を5以上異ならせることにより、壁面14a、18aに対して摩耗度識別線22、24を構成する線を瞬時に確認することができる。このため、上記明度[V]及び彩度[C]の設定により、摩耗度識別線22、24を構成する線の確認をより確実に行うことができる。
なお、明度[V]と彩度[C]との和を、摩耗度識別線22、24中、隣り合う線同士で5以上異ならせる場合も、壁面14a、18aと摩耗度識別線22、24を構成する線との間で5以上異ならせる場合も、異ならせる2つの色は、同じ色相に限定する必要はない。また、異ならせる2つの色は、明るく鮮やかな有彩色と、暗くくすんだ有彩色とすることもでき、或いは明るく鮮やかな有彩色と、無彩色(例えば、灰)とすることもできる。
以上に示す本実施の形態(基本形態、及び基本形態を含み付加的形態1から11のいずれかを任意選択的に付加した形態)に従って構成された空気入りタイヤは、いずれも、溝14、18の壁面14a、18aにウェアインジケータとしての摩耗度識別線22、24が形成されている。このため、この空気入りタイヤは、摩耗状況を瞬時に細かく判別でき、パターンノイズの増大や耐偏摩耗性の低下を招来せず、新品時にも摩耗度識別線を消費者に分かり易く印象付けることができる。
表1に示す諸条件(溝壁面への摩耗度識別線の形成の有無、摩耗度識別線を構成する線(以下、「構成線」と称する場合がある)の本数、構成線の色数、構成線の太さ、構成線の色、構成線の形成に際する蛍光塗料又は蓄光塗料の使用、トレッド表面への摩耗度表示用溝(凹部)の形成の有無、トレッド表面への摩耗度表示用埋設物の形成の有無、及び溝底から露出していない異色ゴムの形成の有無)に従い、従来例1、実施例1から実施例7、及び比較例1から比較例3の空気入りタイヤを作製した。なお、実施例3に用いた4本の構成線の色については、隣り合う色を、明度の高い灰色(濃灰)、明度の低い灰色(薄灰)、濃灰、及び薄灰とした。
従来例1、実施例1から実施例7、及び比較例1から比較例3の全てのタイヤについて、タイヤサイズは225/45R17とし、摩耗度識別線の形成箇所は周方向溝の壁面とした。なお、従来例は、周方向溝の一部にゴムが隆起した部分をウェアインジケータとして含む。また、比較例1は、トレッド表面にウェアインジケータとして凹部が形成されており、特許文献3に相当する例である。さらに、比較例2は、トレッド部に埋設物がウェアインジケータとして形成されており、特許文献5に相当する例である。加えて、比較例3は、溝底から露出していない異色ゴムをウェアインジケータとして含み、特許文献4に相当する例である。
以上のよう作製した、従来例1、実施例1から実施例7、及び比較例1から比較例3の全てのタイヤを17×7.5Jのリムに空気圧230kPaで組み付け、排気量2000CCのセダン型車輌に装着して1周5kmのテストコースを20周走行した後、晴天の日に、摩耗度識別線を視認により確認するに際し、摩耗度識別線確認までの時間、摩耗度合いの確認の容易性を評価した。また、これらとは別に、パターンノイズ及び偏摩耗性についても評価した。これらの結果を表1に付記する。
(摩耗度識別線確認までの時間)
各空気入りタイヤから1m離間したユーザーが、しゃがんだ状態で目を開いてから摩耗度識別線を認識するまでの時間を計測した。この評価では、計測時間が短いほど摩耗度識別線が瞬時に判別できることが分かる。
(摩耗度合いの確認の容易性)
溝底からトレッド表面までの高さを、摩耗度識別線を参考にして判断することにより、摩耗度合を確認した。そして、この確認結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、指数が大きいほど、摩耗度合いの確認が容易であることを示す。
(パターンノイズ)
平滑路面において、時速60kmで走行したときのパターンノイズをドライバーが官能評価した。そして、この評価結果に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、指数が大きいほど、パターンノイズが小さいことを示す。
(偏摩耗性)
最もタイヤ赤道面に近い周方向溝について、溝底からトレッド表面までの最大寸法と最小寸法とを計測し、これらの比を計算した。そして、これらの比に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価を行った。この評価は、指数が大きいほど、偏摩耗していないことを示す。
Figure 2014125119
表1によれば、本発明の技術的範囲に属する(トレッド部に形成された溝の溝壁面に、トレッド表面とは異なる色で摩耗度識別線を形成した)実施例1から実施例7の空気入りタイヤについては、いずれも、本発明の技術的範囲に属しない、従来例及び比較例1から比較例3の空気入りタイヤよりも、総合的に性能が高いことが判る。
本発明は以下の態様を包含する。
(1)トレッド部に形成された溝の溝壁面に、トレッド表面とは異なる色で摩耗度識別線を形成した、空気入りタイヤ。
(2)上記溝は、タイヤ周方向溝である、(1)に記載の空気入りタイヤ。
(3)記摩耗度識別線は、上記溝の深さ方向に複数本形成されている、(1)又は(2)に記載の空気入りタイヤ。
(4)上記摩耗度識別線は、異なる色で表示されている、(3)に記載の空気入りタイヤ。
(5)上記摩耗度識別線は、白又は有彩色で表示されている、(1)から(4)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
(6)上記摩耗度識別線の本数は5本以下である、(3)から(5)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
(7)上記摩耗度識別線の太さは、0.5mm以上2.0mm以下である、(1)から(6)のいずれか1つに記載空気入りタイヤ。
(8)上記摩耗度識別線は、蛍光塗料によって着色されたものである、(1)から(7)のいずれか1つに記載空気入りタイヤ。
(9)上記摩耗度識別線は、蓄光塗料によって着色されたものである、(1)から(8)のいずれか1つに記載空気入りタイヤ。
1 空気入りタイヤ
10 トレッド部
12 トレッド表面
14 縦溝
14a、18a 壁面
16、16A、16B、16C、16D 陸部
18 横溝
20 飾り溝
22、24 摩耗度識別線
22A、22B、22C、22D、24A、24B、24C、24D 摩耗度識別線を構成する線

Claims (9)

  1. トレッド部に形成された溝の溝壁面に、トレッド表面とは異なる色で摩耗度識別線を形成した、空気入りタイヤ。
  2. 前記溝は、タイヤ周方向溝である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記摩耗度識別線は、前記溝の深さ方向に複数本形成されている、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記摩耗度識別線は、異なる色で表示されている、請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記摩耗度識別線は、白又は有彩色で表示されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記摩耗度識別線の本数は5本以下である、請求項3から5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記摩耗度識別線の太さは、0.5mm以上2.0mm以下である、請求項1から6のいずれか1項に記載空気入りタイヤ。
  8. 前記摩耗度識別線は、蛍光塗料によって着色されたものである、請求項1から7のいずれか1項に記載空気入りタイヤ。
  9. 前記摩耗度識別線は、蓄光塗料によって着色されたものである、請求項1から8のいずれか1項に記載空気入りタイヤ。
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CN109070658A (zh) * 2016-03-09 2018-12-21 米其林集团总公司 驾驶伴随胎面使用寿命指示系统
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