JPH08328314A - 非磁性一成分トナー - Google Patents
非磁性一成分トナーInfo
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- JPH08328314A JPH08328314A JP7155399A JP15539995A JPH08328314A JP H08328314 A JPH08328314 A JP H08328314A JP 7155399 A JP7155399 A JP 7155399A JP 15539995 A JP15539995 A JP 15539995A JP H08328314 A JPH08328314 A JP H08328314A
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Abstract
ナー層の厚さを均一に規制しつつ摩擦帯電により電荷を
付与するブレードを有する現像装置に使用される非磁性
一成分トナーにおいて、ポリエステル樹脂が結着樹脂の
主成分として用いられ、特定の鉄系金属錯体よりなる荷
電制御剤が該結着樹脂100重量部に対して0.1重量
部以上1.0重量部未満含有されていることを特徴とす
る非磁性一成分トナー。 【効果】本発明の非磁性一成分トナーは、ブレードによ
る良好な摩擦帯電性を示し、かぶりが少なく、しかも多
数枚印字によってもかぶりの増加、画像濃度の低下とい
った画像欠陥もほとんど無い。
Description
静電印刷等における静電荷像を現像する為の電子写真用
トナーのうち、非磁性一成分トナーに関するものであ
る。
221776号、第2297691号、第235780
9号等の明細書に記載されている如く、光導電性絶縁層
を一様に帯電させ(帯電工程)、次いでその層を露光せ
しめ(露光工程)、露光された部分の電荷を消散させる
事によって静電気的な潜像を形成し、さらに該静電潜像
にトナーと称させる着色された荷電した微粉末を付着せ
しめることによって可視化させ(現像工程)、得られた
可視像を転写紙等の転写材に転写せしめた(転写工程)
後、加熱、圧力あるいはその他の適当な手段によって永
久定着せしめる(定着工程)工程、からなる方法が用い
られ、更に上記トナー像を転写した後、感光体表面を清
掃するために感光体上の残留トナーを掻き取っている
(クリーニング工程)。
トナーに電荷を付与し磁力によりトナーを静電潜像部に
搬送する為に用いられるキャリアとの二成分よりなる現
像剤を用いる二成分磁気ブラシ現像法が従来最も都合良
く用いられてきた。
現像剤の搬送に磁力を用いるため、現像ロール中に磁石
が必要であり、キャリアも鉄粉、ニッケル粉、フェライ
ト等の金属もしくはその酸化物である為、現像機および
現像剤が重くなり、記録装置の小型軽量化を阻害する原
因となる。
号および同第4121931号に提案されているよう
に、キャリアを用いずトナー内部に磁性体を含有させ、
トナーの有する磁力によりトナーを静電潜像部に搬送す
る磁性一成分現像法も従来よりよく用いられてきた。し
かしながら、この現像法も現像ロール内部には磁石が必
要であり、現像装置の軽量化という観点からは不利であ
り、また、トナー内部に磁性体を含有するため、カラー
トナーとしての使用は不可能であった。
めに、米国特許第2895847号、同第315201
2号、特公昭41−9475号公報、同45−2877
号公報、同54−3624号公報等に記載されている磁
性粉を含有しないトナーのみを使用する非磁性一成分現
像法の検討、改良が盛んになされてきている。
て、トナーは帯電ブレードを通過する瞬間のみの摩擦帯
電でしか電荷を付与され得ない為、本現像方法に用いら
れるトナーの帯電制御は極めて困難なものとなってい
る。かかる問題点を解決するために、特開昭59−23
1549号公報等に示される如く、特殊な表面処理を施
したシリカ微粉末をトナー表面に添加するという試みが
なされている。一方、トナーと帯電ブレードとの接触効
率の改善も重要であり、特開昭64−77075号公
報、特開平3−294864号公報等にみられるように
種々の外添剤が検討されている。また、粒径の大きなト
ナーによる粒径の小さなトナーの帯電阻害を防止する目
的で特開昭63−279261号公報のような粒径分布
の検討もなされている。
が不充分であり、特に非磁性一成分現像法で問題となり
易いかぶりに対しては改善が不充分であった。
トナーの主成分である樹脂の摩擦帯電性を利用すること
もできるが、この方法ではトナーの帯電性が小さいの
で、現像によって得られるトナー画像はかぶり易く、不
鮮明なものとなり易い。そこで、所望の摩擦帯電性をト
ナーに付与するために、帯電性を制御する染料または顔
料、さらには荷電制御剤を添加することが行われてい
る。
するトナーは、現像ローラー、キャリア等のトナー担持
体等を汚染しやすい為、複写枚数の増加に伴いかぶりの
増加および画像濃度の低下を引き起こしやすい。ある種
の荷電制御剤は、摩擦帯電量が低く、温度および湿度の
影響を受けやすい為、環境の変動にともなって画像濃度
の変動の原因となる。また、他の荷電制御剤は樹脂に対
する分散性が不良であるため、これを用いたトナーはト
ナー粒子間の摩擦帯電量が不均一となりやすくかぶりが
発生しやすい。更に、ある種の荷電制御剤は、保存安定
性が悪く、長期保存中にトナーの摩擦帯電量が低下する
場合がある。
公昭43−17955号公報、特公昭55−42752
号公報、特公昭53−1994号公報に各種金属錯体
が、負荷電制御剤として提案されている。これらの荷電
制御剤は確かに、優れた摩擦帯電性を示すが、それらの
多くはクロム系化合物であり、安全性の点から、改良が
望まれている。
報、同61−101558号公報および同61−155
463号公報に鉄系錯体(鉄化合物)が提案されてい
る。これらの公報では、鉄系錯体が、優れた負帯電性を
示し、樹脂との相溶性が極めて良好であることが開示さ
れている。しかし、これらの公報には、下記のようなポ
リエステルを結着樹脂の主成分として用いたトナーの具
体的な開示が存在せず、これらの鉄系錯体を単純に非磁
性一成分トナーに用いただけでは、上述のかぶりの問題
点を解決できなかった。なぜなら、非磁性一成分現像方
式は、他の現像方式とトナーの搬送方法や帯電方法が全
く異なり、また用いる結着樹脂の種類により鉄系錯体の
相溶性や帯電特性も異なり、このため非磁性一成分トナ
ーに適する樹脂や鉄系錯体の種類及びその添加量の選定
が困難だったからである。
にポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチ
レン−アクリル共重合体等のスチレン系共重合体、ポリ
エチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレン
系共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂等の種々の
樹脂が用いられているが、その中でも特に低温定着性に
優れたトナー用樹脂としては、ポリエステル樹脂が用い
られている。また、ポリエステル樹脂は本質的に樹脂の
靱性が強く、低温定着性を保ったまま樹脂の耐久性を向
上することができる為、帯電ブレードによりトナーにス
トレスがかかり易い非磁性一成分トナー用として好適に
用いられている。
磁性一成分トナーにおいて、帯電制御を十分に行ったか
ぶりの少ないトナーの開発が、当業界では期待されてい
るが、未だ見出されていないのが実状である。
にポリエステル樹脂を結着樹脂の主成分とするトナーに
おいて、帯電制御を十分に行うことができ、かぶりが非
常に少ない非磁性一成分トナーを提供することを目的と
する。
解決すべく、上記のように非磁性一成分トナーの結着樹
脂として好適なポリエステルを用いる場合において、鉄
系錯体の種類及びその添加量等について鋭意研究を重ね
た結果、以下のような知見に基づき本発明を完成するに
到った。即ち、従来、荷電制御剤はトナー中に、結着樹
脂100重量部に対して1〜5重量部程度添加され、結
着樹脂として汎用されているスチレン−アクリル系樹脂
を使用したトナーでは2重量部以上の添加量が、一方、
ポリエステル樹脂を使用する場合(特に負帯電性トナー
に使用する場合)、樹脂の負帯電性が非常に強いため1
〜2重量部の添加量が一般的であった。しかし、特定の
鉄系錯体を選択して試験したところ、このような添加量
では、非磁性一成分トナーの場合、かぶりが生じてしま
うことが判明した。そして、荷電制御剤の添加量を減少
させることは、通常かぶりの低減にはつながらないと考
えられているにもかかわらず、ポリエステル樹脂に特定
の荷電制御剤を、通常より少ない所定の範囲の添加量だ
け添加することにより、意外にもかぶりを極端に少なく
できることを見いだし、本発明を完成するに到った。
ナー層の厚さを均一に規制しつつ摩擦帯電により電荷を
付与するブレードを有する現像装置に使用される非磁性
一成分トナーにおいて、ポリエステル樹脂が結着樹脂の
主成分として用いられ、下記一般式(I)で示される鉄
化合物が該結着樹脂100重量部に対して0.1重量部
以上1.0重量部未満含有されていることを特徴とする
非磁性一成分トナー、
1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル
基、スルホンアミド基、メシル基、スルホン酸基、カル
ボキシエステル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のア
ルコキシ基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基ま
たはハロゲン原子を表し、R1 とR2 は同一であっても
異なっていてもよい。n1及びn2は1〜3の整数を表
す。X1 及びX2 は水素原子、炭素数1〜18のアルキ
ル基、炭素数1〜18のアルコキシ基、ニトロ基または
ハロゲン原子を表し、X1 とX2 は同じであっても異な
っていてもよい。m1及びm2は1〜3の整数を表す。
Aは水素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、
またはアンモニウムイオンを表す。) (2) ポリエステル樹脂が、その酸価をAV、水酸基
価をOHVとした時に、OHV/AVの値が1.2以上
である前記(1)記載の非磁性一成分トナー、 (3) ポリエステル樹脂が、 (イ)下記の一般式(II)
基であり、x、yは正の整数であり、その和の平均値は
2〜16である。)で示されるジオール成分と、 (ロ)下記の一般式(III) 又は(IV)
20の飽和もしくは不飽和の炭化水素基である。)で示
される2価カルボン酸もしくはその酸無水物を1〜50
モル%、及び トリメリット酸もしくはその酸無水物を10〜30モ
ル%含有する酸成分、とを縮重合させて得られるポリエ
ステル樹脂であることを特徴とする前記(1)または
(2)記載の非磁性一成分トナー、 (4) ポリエステル樹脂のガラス転移点が55℃以上
であることを特徴とする前記(1)〜(3)いずれか記
載の非磁性一成分トナー、並びに (5) 一般式(I)で示される鉄化合物のトナー中で
の分散粒径が1μm以下であることを特徴とする前記
(1)〜(4)いずれか記載の非磁性一成分トナー、に
関する。
ル及び該現像ロール上に形成されるトナー層の厚さを均
一に規制しつつ摩擦帯電により電荷を付与するブレード
を有する現像装置に使用されるものであり、少なくとも
結着樹脂、着色剤、荷電制御剤を含有してなるものであ
る。
般式(I)で示される鉄化合物である。
1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル
基、スルホンアミド基、メシル基、スルホン酸基、カル
ボキシエステル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のア
ルコキシ基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基ま
たはハロゲン原子を表し、R1 とR2 は同一であっても
異なっていてもよい。n1及びn2は1〜3の整数を表
す。X1 及びX2 は水素原子、炭素数1〜18のアルキ
ル基、炭素数1〜18のアルコキシ基、ニトロ基または
ハロゲン原子を表し、X1 とX2 は同じであっても異な
っていてもよい。m1及びm2は1〜3の整数を表す。
Aは水素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、
またはアンモニウムイオンを表す。)
55464号公報等にその製造方法が詳細に記載されて
おり、これに準じて容易に合成することができるが、市
販の製品、例えば保土ヶ谷化学工業製のT−77等を用
いることもできる。中でも式中のR1 及びR2 が塩素原
子、n1及びn2が1、x1 及びx2 が水素原子、Aが
水素イオン、ナトリウムイオン、アンモニウムイオン等
よりなる鉄化合物であるT−77が好適に用いられる。
対して、通常0.1重量部以上1.0重量部未満、好ま
しくは0.3重量部以上、0.7重量部未満で用いられ
るが、ポリエステル樹脂を結着樹脂の主成分として用い
た場合、1.0重量部以上添加すると原因は不明だが、
かぶりが非常に増加する傾向があり好ましくない。ま
た、0.1重量部未満では、荷電制御剤の効果が発揮で
きないため好ましくない。
合物の分散粒径は、1μm以下が好ましく、0.5μm
以下がより好ましい。分散粒径が1μmを越えると、ト
ナーからの鉄化合物の脱離が生じ易いため、これらの物
質が現像ローラー等を汚染し、画像欠陥等が生じる為、
好ましくない。ここで鉄化合物の分散粒径(分散単位)
とは、鉄化合物が凝集体として存在する場合の、該凝集
体の外径をいい、電子顕微鏡による断面観察等で測定で
きる。なお、分散粒径の制御は、トナーの混練り条件の
調製により容易に行うことができる。
結着樹脂として好適なポリエステル樹脂を主成分として
用いる。かかるポリエステル樹脂において、エステル交
換反応あるいは一価のカルボン酸及び/又はアルコール
を反応させない限り、ポリエステルの分子末端にはカル
ボキシル基及び/又は水酸基が残存するが、この末端基
量に応じてポリエステル樹脂自身の摩擦帯電量が変化す
ることが確認されている。即ち末端基量において、特に
酸価(AV)を減らし過ぎるとポリエステル樹脂の摩擦
帯電量が低下し、逆に酸価を増やし過ぎるとポリエステ
ル樹脂の摩擦帯電量はある一定まで増加するが、一方で
トナー化後の環境依存性が顕著となり、トナーとして使
用しにくくなる。
を示すポリエステル樹脂がトナー用として一般に用いら
れている。また、使用されるポリエステル樹脂は、酸価
をAV(KOHmg/g)、水酸基価をOHV(KOH
mg/g)とするときに、OHV/AVの値が1.2以
上のポリエステル樹脂が好ましく使用される。該OHV
/AVの値が上記の最小値以上の場合、理由は厳密には
解明されていないが流動性が良くなり、又最低定着温度
を低くせしめることができる。ここでAV,OHVはJI
S K 0070に規定される方法により測定されるが、酢酸エ
チル不溶分が3.0重量%以上の場合は、酸価測定溶媒は
ジオキサンを用いるのが望ましい。OHV/AVの値を
1.2以上とするには、共縮重合反応でカルボン酸成分
全体より、アルコール成分全体を官能基数について多く
用いればよく、この方法により容易にOHV/AVの値
を制御することができる(特開昭62−195677号
公報、特開昭62−195678号公報、特開昭63−
68849号公報、特開昭63−68850号公報、特
開昭63−163469号公報、特開平1−15536
2号公報等を参照)。
脂は、アルコールとカルボン酸、もしくはカルボン酸エ
ステル、カルボン酸無水物等を原料モノマーとする。
シプロピレン(2.2) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシフェ
ニル) プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3) −2,2 −
ビス(4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシ
エチレン(2.0) −2,2 −ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0) −ポリオキシ
エチレン(2.0) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシフェニ
ル) プロパン、ポリオキシプロピレン(6) −2,2 −ビス
(4−ヒドロキシフェニル) プロパン等のビスフェノー
ルAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2 −プロピレングリコール、1,3 −プロピレングリコ
ール、1,4 −ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,4 −ブテンジオール、1,5 −ペンタンジオール、
1,6 −ヘキサンジオール、1,4 −シクロヘキサンジメタ
ノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレン
グリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノー
ルA等が挙げられる。
ビトール、1,2,3,6 −ヘキサンテトロール、1,4 −ソル
ビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ル、トリペンタエリスリトール、1,2,4 −ブタントリオ
ール、1,2,5 −ペンタントリオール、グリセロール、2
−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4 −ブ
タントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、1,3,5 −トリヒドロキシメチルベンゼン等
が挙げられる。
酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコ
ン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチ
ン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデシルコハク
酸、n−ドデセニルコハク酸等のアルキルもしくはアル
ケニルコハク酸、また、これらの酸の無水物、低級アル
キルエステル、その他の2価のカルボン酸を挙げること
ができる。
4 −ベンゼントリカルボン酸、2,5,7 −ナフタレントリ
カルボン酸、1,2,4 −ナフタレントリカルボン酸、1,2,
4 −ブタントリカルボン酸、1,2,5 −ヘキサントリカル
ボン酸、1,3 −ジカルボキシル−2−メチル−2−メチ
レンカルボキシプロパン、1,2,4 −シクロヘキサントリ
カルボン酸、テトラ (メチレンカルボキシル) メタン、
1,2,7,8 −オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット
酸、エンポール三量体酸、及びこれらの酸の無水物、低
級アルキルエステル等が挙げられる。
基であり、x、yは正の整数であり、その和の平均値は
2〜16である。)で示されるジオール成分と、 (ロ)下記の一般式(III) 又は(IV)
20の飽和もしくは不飽和の炭化水素基である。)で示
される2価カルボン酸もしくはその酸無水物を1〜50
モル%、及び トリメリット酸もしくはその酸無水物を10〜30モ
ル%含有する酸成分、とを縮重合させて得られるポリエ
ステル樹脂が、低温定着および耐オフセット性を両立さ
せることができる点で、さらに好ましく用いられる。
樹脂のガラス転移点は、55℃以上が好ましく、60℃
以上がより好ましい。非磁性一成分現像方式では、帯電
ブレードでトナーにかなりのストレスがかかる為、55
℃未満ではストレスに対して耐久性が維持できず、好ま
しくない。
通常、ポリオール成分と多価カルボン酸成分とを不活性
ガス雰囲気中にて180〜250℃の温度で縮重合する
ことにより製造することができる。この際、反応を促進
せしめる為、通常使用されているエステル化触媒、例え
ば酸化亜鉛、酸化第一錫、ジブチル錫オキシド、ジブチ
ル錫ジラウレート等を使用することができる。
れる他、必要によりワックス等が添加される。本発明の
トナーに用いる着色剤としては、カーボンブラック;鉄
黒等の無機顔料;C.I.ピグメント・イエロー1、同
3、同74、同97、同98等のアセト酢酸アリールア
ミド系モノアゾ黄色顔料;C.I.ピグメント・イエロ
ー12、同13、同14、同17等のアセト酢酸アリー
ルアミド系ジスアゾ黄色顔料;C.I.ソルベント・イ
エロー19、同77、同79、C.I.ディスパース・
イエロー164等の黄色染料;C.I.ピグメント・レ
ッド48、同49:1、同53:1、同57、同57:
1、同81、同122、同5等の赤色もしくは紅色顔
料;C.I.ソルベント・レッド49、同52、同5
8、同8等の赤色系染料;C.I.ピグメント・ブルー
15:3等の銅フタロシアニン及びその誘導体の青色系
染顔料;C.I.ピグメント・グリーン7、同36(フ
タロシアニン・グリーン)等の緑色顔料等が使用可能で
ある。これらの染顔料は、単独で用いても2種以上混合
して用いてもよい。通常、結着樹脂100重量部に対し
1〜15重量部程度が使用される。
してポリオレフィン等のワックス等の特性改良剤が添加
されるが、本発明に係るポリエステル樹脂を結着樹脂と
して用いた場合、諸特性改良剤を加えなくても良く、ま
た添加する場合でも添加量は少なくて済む。
後、公知の方法にて溶融、混練、冷却、粉砕、分級など
して得ることができる。また、疎水性シリカ等の流動化
剤などを更に外添するなどしてもよい。かかるトナーの
平均粒径は5〜15μm程度である。
り本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの
実施例等によりなんら限定されるものではない。なお、
実施例に示す組成割合は、すべて重量部で表すものであ
る。
g)は、示差走査熱量計により測定するが、条件は以下
に従って行う。即ち、示差走査熱量計(セイコー電子工
業社製)を用い、100℃まで昇温し、その温度にて3
分間放置した後、降温速度10℃/min で室温まで冷却し
たサンプルを、昇温速度10℃/min で測定した際に、ガ
ラス転移点以下のベースラインの延長線とピークの立ち
上がり部分からピークの頂点までの間での最大傾斜を示
す接線との交点の温度をガラス転移点とする。
ヒドロキシフェニル)プロパン714g、ポリオキシエ
チレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン663g、イソフタル酸518g、イソ
オクテニルコハク酸70g、1,2,4−ベンゼントリカル
ボン酸80g、及びジブチル錫オキシド2gをガラス製
3リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、ステンレ
ス製攪拌棒、流下式コンデンサー、及び窒素導入管を取
り付け、マントルヒーターの中で、窒素気流下210℃
にて攪拌しつつ反応せしめた。重合度はASTME28
−51Tに準ずる軟化点により追跡を行い、軟化点が1
30℃に達した時、反応を終了した。得られた樹脂は淡
黄色の固体であり、ガラス転移温度は65℃であった。
また、該樹脂の酸価は18KOHmg/g、水酸基価は
35KOHmg/gであった(OHV/AV=1.9
4)。当該樹脂を結着樹脂(1)とする。
後、二軸押し出し機で混練りし、冷却、粗粉化した後、
ジェットミルによって粉砕し、さらに風力分級機を用い
て分級し、平均粒径10μmの未処理トナーを得た。こ
の未処理トナー1000gに対し、疎水性シリカ「AERO
SIL R-972 」(日本アエロジル社製)を3g加え、ヘン
シェルミキサーを用いて混合付着させ、トナー1を得
た。なお、トナー中の鉄化合物の分散粒径は、0.2μ
mであった。
後、二軸押し出し機で混練りし、冷却、粗粉化した後、
ジェットミルによって粉砕し、さらに風力分級機を用い
て分級し、平均粒径10μmの未処理トナーを得た。こ
の未処理トナー1000gに対し、疎水性シリカ「AERO
SIL R-972 」(日本アエロジル社製)を3g加え、ヘン
シェルミキサーを用いて混合付着させ、トナー2を得
た。なお、トナー中の鉄化合物の分散粒径は、0.3μ
mであった。
後、二軸押し出し機で混練りし、冷却、粗粉化した後、
ジェットミルによって粉砕し、さらに風力分級機を用い
て分級し、平均粒径10μmの未処理トナーを得た。こ
の未処理トナー1000gに対し、疎水性シリカ「AERO
SIL R-972 」(日本アエロジル社製)を3g加え、ヘン
シェルミキサーを用いて混合付着させ、比較トナー1を
得た。
後、二軸押し出し機で混練りし、冷却、粗粉化した後、
ジェットミルによって粉砕し、さらに風力分級機を用い
て分級し、平均粒径10μmの未処理トナーを得た。こ
の未処理トナー1000gに対し、疎水性シリカ「AERO
SIL R-972 」(日本アエロジル社製)を3g加え、ヘン
シェルミキサーを用いて混合付着させ、比較トナー2を
得た。なお、トナー中の鉄化合物の分散粒径は、1.2
μmであった。
後、二軸押し出し機で混練りし、冷却、粗粉化した後、
ジェットミルによって粉砕し、さらに風力分級機を用い
て分級し、平均粒径10μmの未処理トナーを得た。こ
の未処理トナー1000gに対し、疎水性シリカ「AERO
SIL R-972 」(日本アエロジル社製)を3g加え、ヘン
シェルミキサーを用いて混合付着させ、比較トナー3を
得た。なお、トナー中の鉄化合物の分散粒径は、1.8
μmであった。
を東芝製,普通紙ファクシミリTF−58HW(ブレー
ドとの摩擦帯電によりトナーに電荷を付与する非磁性一
成分現像方式を採用)の試験用機を用い2000枚の連
続印字テストを実施し、印字品質の測定を行った。その
結果を表1に示す。
ぶりが少なく、また、2000枚まで連続印字を行って
もかぶりの増加および画像濃度の低下もなく、安定に良
好な画像を示したのに対して、荷電制御剤未添加の比較
トナー1および2重量部添加した比較トナー2ではかぶ
りが増加した。また、2成分系現像剤に好適に用いられ
ているクロム系の荷電制御剤であるS−34を添加した
比較トナー3は、かぶりが多く、現像ローラーへの荷電
制御剤の移行が生じた為、2000枚印字後はかぶりの
増加および画像濃度の低下が見られた。
ドによる良好な摩擦帯電性を示し、かぶりが少なく、し
かも多数枚印字によってもかぶりの増加、画像濃度の低
下といった画像欠陥もほとんど無い。
Claims (5)
- 【請求項1】 現像ロール及び該現像ロール上に形成さ
れるトナー層の厚さを均一に規制しつつ摩擦帯電により
電荷を付与するブレードを有する現像装置に使用される
非磁性一成分トナーにおいて、ポリエステル樹脂が結着
樹脂の主成分として用いられ、下記一般式(I)で示さ
れる鉄化合物が該結着樹脂100重量部に対して0.1
重量部以上1.0重量部未満含有されていることを特徴
とする非磁性一成分トナー。 【化1】 (式中、R1 及びR2 は水素原子、炭素数1〜18のア
ルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、スルホンア
ミド基、メシル基、スルホン酸基、カルボキシエステル
基、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルコキシ基、ア
セチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基またはハロゲン原
子を表し、R1 とR2 は同一であっても異なっていても
よい。n1及びn2は1〜3の整数を表す。X1 及びX
2 は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1
〜18のアルコキシ基、ニトロ基またはハロゲン原子を
表し、X1 とX2 は同じであっても異なっていてもよ
い。m1及びm2は1〜3の整数を表す。Aは水素イオ
ン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、またはアンモ
ニウムイオンを表す。) - 【請求項2】 ポリエステル樹脂が、その酸価をAV、
水酸基価をOHVとした時に、OHV/AVの値が1.
2以上である請求項1記載の非磁性一成分トナー。 - 【請求項3】 ポリエステル樹脂が、 (イ)下記の一般式(II) 【化2】 (式中、R3 は炭素数2〜4のアルキレン基であり、
x、yは正の整数であり、その和の平均値は2〜16で
ある。)で示されるジオール成分と、 (ロ)下記の一般式(III) 又は(IV) 【化3】 (式中、R4 、R5 はそれぞれ炭素数4〜20の飽和も
しくは不飽和の炭化水素基である。)で示される2価カ
ルボン酸もしくはその酸無水物を1〜50モル%、及び トリメリット酸もしくはその酸無水物を10〜30モ
ル%含有する酸成分、とを縮重合させて得られるポリエ
ステル樹脂であることを特徴とする請求項1または2記
載の非磁性一成分トナー。 - 【請求項4】 ポリエステル樹脂のガラス転移点が55
℃以上であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記
載の非磁性一成分トナー。 - 【請求項5】 一般式(I)で示される鉄化合物のトナ
ー中での分散粒径が1μm以下であることを特徴とする
請求項1〜4いずれか記載の非磁性一成分トナー。
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- 1995-05-29 JP JP15539995A patent/JP3217936B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1996
- 1996-05-29 US US08/654,909 patent/US5637430A/en not_active Expired - Lifetime
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