JP2789478B2 - 静電荷像現像剤組成物 - Google Patents

静電荷像現像剤組成物

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、複写機、レーザープリンタ等の電子写真、
静電記録、静電印刷などにおける静電荷像の現像に用い
られる現像剤組成物に関する。
従来の技術 電子写真法は、従来から汎く知られており、例えば、
以下のようなステップを経て可視像が形成される。
光導電性絶縁体層上をコロナ放電等により均一に帯
電せしめ、画像露光あるいはレーザー光の走査露光によ
り選択的に光を照射し、照射部の帯電を消散せしめて静
電潜像を形成する。
この潜像をトナーと呼ばれる現像剤により可視化し
て可視像を形成する(現像工程)。
可視像を直接あるいは他の紙などの基体に転写した
(転写工程)後、定着する(定着工程)。
また、ピン電極により選択的に帯電せしめて静電潜像
を形成する方法なども知られている。
いずれの場合においても、現像剤は、現像工程、転写
工程、定着工程の成否に大きな影響を与え、ひいては、
画像特性、装置のランニングコストなどを決定づけるこ
とから、きびしい特性が要求されている。
現像剤は、その構成から見て、トナーとキヤリアから
なる2成分系現像剤と、トナー自体にキャリアとしての
機能を具えた1成分系現像剤とに大別され、現像方式か
ら見てトナーが感光体の潜像担持部に付着される正規現
像方式と、トナーが潜像の非担持面に付着する反転現像
方式とに大別されるが、いずれの場合も現像剤の帯電特
性の制御法が重要な課題となる。
このようなトナーのバインダー樹脂として、ポリエス
テル樹脂が注目されている。例えば、特公昭63−43743
号公報には、酸価5〜60のポリエステル樹脂中に磁性微
粒子を含有させた負帯電磁性トナーを用いることによ
り、安定したカブリの少ない画像を形成することが報告
されている。しかし、酸価を調整するだけでは、十分な
帯電特性が得られず、特に帯電の立上り特性および帯電
の分布特性が悪い。
帯電の立上り特性が悪いと、安定するまでに多くの時
間や攪拌を必要とし、コンパクトな現像装置の設計が困
難となり、また、トナー飛散による機内汚染が発生す
る。一方、帯電の分布特性が悪いと、スペントトナーの
発生により現像剤寿命が短くなり、また、画像にカブリ
が発生するなどして画質の安定化を実現することが難し
くなる。
特開昭63−68848号公報、同63−68849号公報、同63−
68850号公報、同63−68851号公報には、本発明のジオー
ル成分を含みOHV(水酸基価)/AV(酸価)が1.2以上(A
V/OHVが0.83以下)のポリエステル樹脂を用いた電子写
真現像剤を使用することにより、オフセットを防止して
低温度に定着でき、しかも、トナーの流動性を改良して
ブロッキング特性を改善しうることが報告されている。
また、上記各公報には、酸価を低下し過ぎるとポリエス
テル樹脂の摩擦帯電量が低下し、一方、酸価が大きくな
り過ぎるとトナーの環境安定性を損なうことから、酸価
が5〜60のポリエステル樹脂が従来から用いられている
ことが記載されている。
しかしながら、これら公報に記載の発明では、トナー
の帯電の制御方法が顧りみられておらず、実際、AV/OHV
が0.83以下のポリエステル樹脂をバインダーとして用い
たトナーでは十分な帯電の立上り特性および分布特性が
得られない。これら帯電特性が悪いと、上述の如くコン
パクトな装置の設計が困難となるばかりか、トナー飛
散、スペントトナーの発生、画質の不安定化などが生じ
る。
その他、ポリエステル樹脂を用いたトナーの定着特性
の改善については、特公昭59−11902号公報、同61−593
33号公報、特開昭63−225245号公報、同63−225246号公
報に記載されている。
発明が解決しようとする課題 本発明は、帯電分布特性に優れ、また立上り特性も改
善された静電荷像現像剤組成物を提供するものである。
発明の構成 本発明の静電荷像現像剤組成物は、 (a)以下の一般式(I)で示されるジオール成分と、 (b)二価のカルボン酸、その酸無水物またはその低級
アルキルエステルの少なくとも1種と、 (c)三価以上の多価カルボン酸、その酸無水物または
その低級アルキルエステルの少なくとも1種、または/
および三価以上の多価アルコール とを共縮重合したポリエステル樹脂であって、このポリ
エステル樹脂の酸価をAV、水酸基価をOHVとしたとき
に、AV/OHV=1.0〜1.5であり、AVが20〜35(KOHmg/g)
の範囲にあるポリエステル樹脂をバインダーとして用い
たトナーに、外添剤として、正帯電性のポリマービーズ
および疎水性シリカ粉体を添加したことを特徴とする。
(式中の記号は以下のものを示す OR1,OR2:オキシエチレン基またはオキシプロピレン基 x,y:1以上の整数、但しx+yの平均値は2〜7) 上記トナー組成によって、現像剤の立上り帯電特性お
よび帯電分布特性が改善されることについては同日付の
特許出願(発明の名称:静電荷像現像剤)で開始した。
本発明は、このトナーにさらに特定の外添剤を組み合わ
せることにより、帯電量分布をいっそう改善したもので
ある。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明で用いられるポリエステル樹脂は、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパンにエチレンオキシドまた
はプロピレンオキシトが平均2〜7モル付加した特定の
ジオール成分と、(b)二価のカルボン酸類と、(c)
三価以上のカルボン酸類または/および三価以上のアル
コール類との共縮重合により得られる。
(a)一般式(I)のジオール成分の具体例としては、
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.
3)−2,2ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポ
リオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−
ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどを
挙げることができる。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、二価の他の
アルコール成分を併用することもできる。
二価のアルコール成分としては、以下のものが例示さ
れる。
1)ジオール酸;エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレング
リコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコールなど。
2)ビスフェノール類;ビスフェノールA、水素添加ビ
スフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノール
A、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のエー
テル化ビスフェノール類(但し、本発明の範囲内のもの
を除く)など。
(b)二価カルボン酸類としては、二価カルボン酸、こ
の酸無水物またはこの低級アルキルエステルが用いられ
る。
二価カルボン酸としては、マレイン酸、フマール酸、
シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン
酸、マロン酸、あるいはn−ブチルコハク酸、n−ブテ
ニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハ
ク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク
酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、
イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等のア
ルキルまたはアルケニルコハク酸が挙げられる。
(c)成分のうち、三価以上のカルボン酸としては、
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、
1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレント
リカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,
2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカル
ボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチ
レンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリ
カルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、
1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット
酸、エンポール三量体酸などが例示される。これらの無
水物または低級アルキルエステルも使用できる。
(c)成分のうち、三価以上のアルコール類として
は、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4
−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリス
リトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタン
トリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロー
ル、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、
2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロー
ルエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒド
ロキシメチルベンゼンなどが用いられる。
三価以上のカルボン酸類および/または三価以上のア
ルコール(フェノール)を共縮重合成分の1部として用
いて共縮重合することにより、ポリエステル樹脂の一部
が架橋する。この架橋の程度は、特開昭63−68848号公
報に記載されているように、酢酸エチル不溶分として、
あるいはクロロホルム不溶分などとして表わすことがで
きる。例えば後述の実施例では、さらに二価のカルボン
酸類として芳香族カルボン酸と脂肪族カルボン酸(アル
キルまたはアルケニルコハク酸)とを併用して、クロロ
ホルム不溶分25%の樹脂を得ている。
本発明のポリエステル樹脂においては、酸価(AV)と
水酸基価(OHV)との比AV/OHVが1.0〜1.5、好ましくは
1.1〜1.4にあることが必要である。
AV/OHV比が1.0未満であると、帯電の分布特性および
立上り特性を十分に改善することができない。一方、こ
の比率が1.5を超えると、反応のコントロールが難し
く、トナー用バインダーとしての安定した性能のポリエ
ステル樹脂を得ることができない。
また、本発明のポリエステル樹脂では、AVが20〜35
(KOHmg/g)、好ましくは20〜30であることが必要であ
る。AVが20未満であると、本発明のポリエステル樹脂の
負帯電特性の利点を十分に引き出すことができない。一
方、AVが35を超えると、湿度の影響を強く受け、特に高
湿時にQ/M(単位重量当りの帯電量)が上昇し、画像濃
度が低下する傾向が強くなる。
ポリエステル樹脂の酸価、水酸基価は、JIS K 0070に
規定される方法に準じて測定される。
ポリエステル樹脂におけるAV/OHV比、AV値の調整は、
共縮重合反応において、−OH成分全体より、カルボン酸
成分全体を官能基数について多く用いることにより、ま
た、共縮重合が進行するにつれて末端官能基が減少する
ことから、重合度を調整することにより行える。ポリエ
ステル樹脂は、前述の公開特許公報に記載されているよ
うな、公知の共縮重合反応によって製造される。
本発明のポリエステル樹脂に、従来から知られている
ような着色剤、電荷制御剤、オフセット防止剤などを添
加し、所望の粒径のトナーとすることができる。また、
トナー中に磁性粒子を添加することにより、一成分型の
磁性現像剤とすることができる。
着色剤としては、各種カーボンブラック、フタロシア
ニンブルー、ローダミン、ベンジジンイエロー等が挙げ
られる。
電荷制御剤としては、ニグロシン系染料、トリフェニ
ルメタン系染料、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染
料などが用いられる。
オフセット防止剤としては、パラフィンワックス、低
分子量ポリオレフィン等が用いられる。
一成分系磁性体トナーとする場合には、鉄、コバル
ト、ニッケル、フェライト等強磁性粉末が添加される。
本発明では、上記のポリエステル樹脂系トナーに、外
添剤としてポリマービーズおよび疎水性シリカを粉体混
合する。
ポリマービーズとしては正帯電性のものが用いられ、
粒径0.05〜1.0μmのものが好ましい。また、添加量
は、トナー100重量部に対して0.1〜1.0重量部が好適で
ある。このようなポリマービーズとしては、例えば、ポ
リメチルメタクリレートを主成分とするアクリル超微粉
体が挙げられ、綜研化学(株)より品番MP−2701,MP−5
000として販売されている。
疎水性シリカ粉体としては、粒径0.007〜0.100μmの
ものが好適である。疎水性シリカ粉体は、トナー100重
量部に対して0.1〜1.0重量部混合するのが好適である。
このような疎水性シリカ粉体は、例えばR−972,R−97
4,R−812(いずれも日本エアロジル(株)製)として市
販されている。
本発明のポリエステル樹脂をバインダーとして含むト
ナーは、それ自体で良好な帯電の分布特性および立上り
特性を有している。
ところが、トナーを一般的な混練→ジェットミルでの
粉砕による方法で製造すると、トナーは一般に真球とは
ならず、表面に凸部や凹部を有する。そして、このよう
な凸部や凹部に帯電が集中することがあり、特にポリエ
ステル樹脂系のトナーにこの傾向が強い。そこで、負帯
電性のポリエステル樹脂系トナーに、分級後、正帯電性
のポリマービーズを混合したところ、ポリマービーズが
この凸部、凹部に集中的に付着することがSEM(走査型
電子顕微鏡)により確認された。さらに、負帯電性を有
する疎水性シリカ粉体を混合すると、本発明が目的とす
る帯電特性が得られ、しかも、トナーの流動性も改善さ
れる。また、トナーの絶対的な帯電のレベルを、ポリマ
ービーズとシリカの添加量および比率で最終的に調整で
きるので、現像条件に合わせて帯電のレベルを自由にコ
ントロールできる。
このようにAV値、AV/OHV比を特定したポリエステル樹
脂を用い、さらに、正帯電性のポリマービーズおよび負
帯電性の疎水性シリカを混合することにより、帯電量の
分布が狭くなり、逆極性(正)に帯電したトナーや、強
く負に帯電したトナーの発生が防止される。正帯電トナ
ーの発生が抑えられることから、カブリの発生が防止さ
れて安定した画像を得ることができ、特に反転現像方式
のトナーとして好適である。また、強負帯電トナーの発
生も抑えられることから、このようなトナーがキャリア
に強く付着すること(スペント)が防止され、現像剤寿
命を長くすることができる。しかも、これらの効果が連
続ランニング後においても発揮されるので、多数枚現像
後も優れた画質が得られ、装置を安定して運転すること
ができる。
また、本発明のポリエステル樹脂が具えている良好な
帯電の立上り特性が維持されるので、短い攪拌時間で適
正レベルまで帯電し、トナーの機内飛散が防止され、現
像装置の小型化、装置のコンパクト化が可能となる。
トナーに対して外添剤を粉体混合した後、二成分系ト
ナーの場合には、キャリアと混合される。キャリアとし
ては、酸化鉄系キャリア、フェライト系キャリア等が用
いられる。
発明の効果 本発明によれば、特定のジオール成分と多価カルボン
酸とを共縮重合させた、AV/OHV=1.0〜1.5、AV=20〜35
のポリエステル樹脂をバインダーとして用いたトナー
に、外添剤として正帯電性ポリマービーズと負帯電性疎
水性シリカとを添加して静電荷像現像剤組成物とするこ
とにより、帯電の分布特性および立上り特性を改善でき
る。よって、スペントトナーの発生やカブリの発生が防
止され、安定した画質を得ることができ、連続安定性に
も優れている。また、トナーの飛散による機内汚染が防
止され、現像装置の小型化が可能となる。
実 施 例 一般式(I)のビスフェノールAポリオキシエチレン
付加物(平均付加モル数2.2)10重量部、テレフタル酸
5重量部、アルケニルコハク酸3重量部、トリメリット
酸無水物2重量部を共縮重合させて以下の性状のポリエ
ステル樹脂を製造した。
酸価AV=28.0(KOHmg/g) 水酸基価OHV=22.0(KOHmg/g) AV/OHV=1.27 軟化点:128℃ ガラス転移点Tg:60℃ クロロホルム不溶分:25% ここで、酸価および水酸基価は、JIS K 0070に準拠し
て測定した。但し、酸価は溶媒としてジオキサンを用
い、水酸基価は、アセチル化時間を2時間とた。
また、軟化点はフローテスタで半分流出する温度とし
た。
このポリエステル樹脂を用いて以下の組成で計量、混
合した。
ポリエステル樹脂 85重量% ポリプロピレンワックス550P 5重量% カーボンブラック(リーガル400R) 9重量% 電荷制御剤(ボントロンS−34) 1重量% この混合物を混練後、ジェットミルで5〜25μmに粉
砕し、5〜25μmのトナーを得た。
ついで、ヘンシェルミキサを用い、トナーに正帯電性
のポリマービーズ(平均粒径0.4μm、MP−2701、綜研
化学(株))および疎水性シリカ粉体(R−972,日本エ
アロジル社製)を表−1に示した量で混合した。
さらに、平均粒径70μmのシリコーンコーティングし
たフェライトキャリア(T/C:410)を、ナウターミキサ
で混合して2成分現像剤組成物を製造した。
ジオール成分、二価カルボン酸、三価カルボン酸成分
との使用比率、あるいは外添剤の混合比率を変える以外
は上記と同様の操作を繰り返し、後記表−1に示した種
々の2成分系現像剤組成物を製造した。
これら各現像剤について、Q/M(μC/g)、画像濃度、
カブリ、トナーの機内飛散およびスペント(表−1)、
Q/M分布(第1図)を評価した。各評価方法および結果
は以下の通りである。また、第2図にSEM写真を示し
た。
(1)Q/M(帯電量) ブローオフ法により測定し、30sec値を示した。
(2)画像濃度 京セラ製のレーザープリンタF−800を用い、イニシ
ャルおよび10万枚現像後について、マクベス濃度計で測
定した。
(3)カブリ 限度見本にて、カブリを判定した。
判定基準 ◎:全くカブリが見られない ○:肉眼ではカブリが判別できない △:肉眼でカブリが確認できる ×:ハッキリとカブリが確認される (4)トナーの機内飛散 同様のレーザープリンタを用い、10万枚プリント後に
目視で観察し、以下の基準で機内飛散を評価し、その結
果を下記表−1に示した。
判定基準 ◎:全く飛散しない ○:飛散良好 △:少し飛散有り ×:飛散大 (5)スペント JIS Z 2615−1979に準拠し、炭素量の定量によった。
判定基準 ◎:炭素量の増加なし、画像変化なし ○:炭素量少し増加するが、画像変化なし △:炭素量増加し、少し画像劣化する ×:炭素量大きく増加し、画像劣化する (6)Q/M分布 レーザートップラー法にて、Q/M分布を測定した(第
1図参照)。
図中の試料No.3(本発明品;表−1の)はバンド幅
が狭くシャープの分布を示し、10万枚ランニング後も、
正帯電したトナーや負に強く帯電したトナーが殆ど生じ
ないことが判る。図中、INIはイニシャル時を示す。
一方、従来のポリエステル樹脂を用いたトナー(従来
品)は、バンド幅が広くブロードな分布を示し、10万枚
ランニング後に逆極性に帯電するトナー(正帯電トナ
ー)の割合が著しく増加し、これによりカブリが発生
し、画質が低下する。また、負の帯電量が大きいものも
分布しており、画像濃度の低下やスペントトナーが生じ
る。
(7)SEMによる観察 第2図に示すように、トナー粒子が凸部、凹部を有
し、この凹凸部に粒径0.4μm程度のポリマービーズが
付着していることが判る。疎水性シリカ粉体は全体に付
着している。
【図面の簡単な説明】
第1図は、レーザートップラー法による帯電量分布を示
すグラフである。 第2図は、SEM(15万倍)によるトナーの粒子構造を示
す写真である。
フロントページの続き (72)発明者 野田 謙二 三重県度会郡玉城町野篠字又兵衛704番 地19 京セラ株式会社三重玉城工場内 (56)参考文献 特開 昭62−195677(JP,A) 特開 昭63−68849(JP,A) 特開 平1−113761(JP,A) 特開 平1−101557(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/087

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)一般式(I) (式中の記号は以下のものを示す OR1,OR2:オキシエチレン基またはオキシプロピレン基 x,y:1以上の整数、但しx+yの平均値は2〜7) で示されるジオール成分と、 (b)二価のカルボン酸、その酸無水物またはその低級
    アルキルエステルの少なくとも1種と、 (c)三価以上の多価カルボン酸、その酸無水物または
    その低級アルキルエステルの少なくとも1種、または/
    および三価以上の多価アルコール とを共縮重合したポリエステル樹脂であって、該ポリエ
    ステル樹脂の酸価をAV、水酸基価をOHVとしたときに、A
    V/OHV=1.0〜1.5であり、かつ、AVが20〜35(KOHmg/g)
    の範囲にあるポリエステル樹脂をバインダーとして用い
    たトナーに、外添剤として、正帯電性のポリマービーズ
    および疎水性シリカ粉体を添加したことを特徴とする静
    電荷像現像剤組成物。
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