JPH0832658B2 - ビフェニル化合物の製法及び新規なビフェニル化合物 - Google Patents
ビフェニル化合物の製法及び新規なビフェニル化合物Info
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- JPH0832658B2 JPH0832658B2 JP63267202A JP26720288A JPH0832658B2 JP H0832658 B2 JPH0832658 B2 JP H0832658B2 JP 63267202 A JP63267202 A JP 63267202A JP 26720288 A JP26720288 A JP 26720288A JP H0832658 B2 JPH0832658 B2 JP H0832658B2
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ジメチルビフェニルジカルボン酸ジアル
キルエステル化合物の新規な3,4,3′,4′−置換体、お
よび、パラジウム系触媒を使用して、分子状酸素の存在
する雰囲気で、オルトトルイル酸アルキルエステルを、
酸化カップリング反応させて、ジメチルビフェニルジカ
ルボン酸ジアルキルエステル化合物の3,4,3′,4′−置
換体を選択的に製造する方法に係る。
キルエステル化合物の新規な3,4,3′,4′−置換体、お
よび、パラジウム系触媒を使用して、分子状酸素の存在
する雰囲気で、オルトトルイル酸アルキルエステルを、
酸化カップリング反応させて、ジメチルビフェニルジカ
ルボン酸ジアルキルエステル化合物の3,4,3′,4′−置
換体を選択的に製造する方法に係る。
この発明の製法で得られたジメチルビフェニルジカル
ボン酸ジアルキルエステル化合物の新規な3,4,3′,4′
−置換体などは、各種ポリマーの製造におけるモノマー
成分として好適に使用することができると共に、対応す
るジメチルビフェニルジカルボン酸類、又はその酸ハラ
イド類の3,4,3′,4′−置換体を製造する原料としても
使用することができる。
ボン酸ジアルキルエステル化合物の新規な3,4,3′,4′
−置換体などは、各種ポリマーの製造におけるモノマー
成分として好適に使用することができると共に、対応す
るジメチルビフェニルジカルボン酸類、又はその酸ハラ
イド類の3,4,3′,4′−置換体を製造する原料としても
使用することができる。
従来、ビフェニルジカルボン酸ジアルキルエステル
は、対応するビフェニルジカルボン酸を種々の公知の製
法で製造し、そのビフェニルジカルボン酸をアルコール
でエステル化して、製造されていた。
は、対応するビフェニルジカルボン酸を種々の公知の製
法で製造し、そのビフェニルジカルボン酸をアルコール
でエステル化して、製造されていた。
前記のビフェニルジカルボン酸を製造する方法として
は、3−ブロモ安息香酸をPd/C触媒の存在下に、KOH−
メタノール水溶液で処理してカップリングさせる方法
(USP2809210)、4,4′−ジクロロビフェニルからグリ
ニヤール試薬を調整した後、CO2と反応させる方法(USP
2508022)、3,3′−ジメチルビフェニルを過マンガン酸
カリを用いて酸化する方法〔ジャーナル・オブ・アメリ
カン・ケミストリー;J.Am.Chem.Soc.72,3221(195
0)〕、ビフェニルをヨード化した後、一酸化炭素と反
応させる方法(特開昭63-104942号公報)、4,4′−ジイ
ソプロピルビフェニルを分子状酸素で酸化する方法(特
開昭63-122645号公報)などが知られている。
は、3−ブロモ安息香酸をPd/C触媒の存在下に、KOH−
メタノール水溶液で処理してカップリングさせる方法
(USP2809210)、4,4′−ジクロロビフェニルからグリ
ニヤール試薬を調整した後、CO2と反応させる方法(USP
2508022)、3,3′−ジメチルビフェニルを過マンガン酸
カリを用いて酸化する方法〔ジャーナル・オブ・アメリ
カン・ケミストリー;J.Am.Chem.Soc.72,3221(195
0)〕、ビフェニルをヨード化した後、一酸化炭素と反
応させる方法(特開昭63-104942号公報)、4,4′−ジイ
ソプロピルビフェニルを分子状酸素で酸化する方法(特
開昭63-122645号公報)などが知られている。
また、前記のビフェニルジカルボン酸を製造する方法
としては、3,3′,4,4′−テトラメチルビフェニルを分
子状酸素で酸化して、3,3′−ジメチルビフェニル−4,
4′−ジカルボン酸を合成する方法(特公昭52-3377号公
報)も知られている。
としては、3,3′,4,4′−テトラメチルビフェニルを分
子状酸素で酸化して、3,3′−ジメチルビフェニル−4,
4′−ジカルボン酸を合成する方法(特公昭52-3377号公
報)も知られている。
しかし、これらの公知のビフェニルジカルボン酸を製
造する方法では、原料の入手が困難であり、極めて複雑
で長い工程を要し、副生成物が多いなどの欠点があり、
結局、公知のビフェニルジカルボン酸の製法によってビ
フェニルジカルボン酸を製造して、次いで、ビフェニル
ジカルボン酸ジアルキルエステル類を製造する方法は、
工業的に見て、実用的でなかったのである。
造する方法では、原料の入手が困難であり、極めて複雑
で長い工程を要し、副生成物が多いなどの欠点があり、
結局、公知のビフェニルジカルボン酸の製法によってビ
フェニルジカルボン酸を製造して、次いで、ビフェニル
ジカルボン酸ジアルキルエステル類を製造する方法は、
工業的に見て、実用的でなかったのである。
特に、従来公知の方法、あるいは、それらの組み合わ
せた方法からは、ジメチルビフェニルジカルボン酸ジア
ルキルエステル類の3,4,3′,4′−置換体を選択的に製
造することが、容易ではなかったのである。
せた方法からは、ジメチルビフェニルジカルボン酸ジア
ルキルエステル類の3,4,3′,4′−置換体を選択的に製
造することが、容易ではなかったのである。
この発明の目的は、ジメチルビフェニルジカルボン酸
ジアルキルエステル類の3,4,3′,4′−置換体を選択的
に製造する方法を提供すること、および、ジメチルビフ
ェニルジカルボン酸ジアルキルエステル類の新規な3,4,
3′,4′−置換体を提供することである。
ジアルキルエステル類の3,4,3′,4′−置換体を選択的
に製造する方法を提供すること、および、ジメチルビフ
ェニルジカルボン酸ジアルキルエステル類の新規な3,4,
3′,4′−置換体を提供することである。
本願の第1および第2の発明は、新規な物質である
「3,4′−ジメチル−ビフェニル−4,3′−ジカルボン酸
ジアルキルエステル」、および、「4,4′−ジメチル−
ビフェニル−3,3′−ジカルボン酸ジアルキルエステ
ル」に関するものである。
「3,4′−ジメチル−ビフェニル−4,3′−ジカルボン酸
ジアルキルエステル」、および、「4,4′−ジメチル−
ビフェニル−3,3′−ジカルボン酸ジアルキルエステ
ル」に関するものである。
また、本願の第3の発明は、パラジウム塩と、そのパ
ラジウム塩に対して0.9〜4倍モルの1,10−フェナント
ロリン及び/又はα,α′−ビピリジンとを反応液中に
存在させるか、あるいは、パラジウム塩と1,10−フェナ
ントロリン及び/又はα,α′−ビピリジンとのキレー
ト化物を反応液中に存在させて、オルトトルイル酸アル
キルエステルを、分子状酸素の存在する雰囲気で酸化カ
ップリング反応させて、 一般式 (ただし、R1、R2、R3及びR4は、−CH3または−COOR5で
あり、R1とR2とは異なる置換基であると共に、R3とR4と
は、異なる置換基であって、さらに、R5は、炭素数1〜
5のアルキル基である。)で示されるジメチルビフェニ
ルジカルボン酸ジアルキルエステルの3,4,3′,4′−置
換体を選択的に生成させることを特徴とするビフェニル
化合物の製法に関する。
ラジウム塩に対して0.9〜4倍モルの1,10−フェナント
ロリン及び/又はα,α′−ビピリジンとを反応液中に
存在させるか、あるいは、パラジウム塩と1,10−フェナ
ントロリン及び/又はα,α′−ビピリジンとのキレー
ト化物を反応液中に存在させて、オルトトルイル酸アル
キルエステルを、分子状酸素の存在する雰囲気で酸化カ
ップリング反応させて、 一般式 (ただし、R1、R2、R3及びR4は、−CH3または−COOR5で
あり、R1とR2とは異なる置換基であると共に、R3とR4と
は、異なる置換基であって、さらに、R5は、炭素数1〜
5のアルキル基である。)で示されるジメチルビフェニ
ルジカルボン酸ジアルキルエステルの3,4,3′,4′−置
換体を選択的に生成させることを特徴とするビフェニル
化合物の製法に関する。
前記一般式(I)で示されるジメチルビフェニルジカ
ルボン酸ジアルキルエステルの3,4,3′,4′−置換体と
しては、以下に示す構造式の化合物を挙げることができ
る。
ルボン酸ジアルキルエステルの3,4,3′,4′−置換体と
しては、以下に示す構造式の化合物を挙げることができ
る。
3,3′−ジメチル−ビフェニル−4,4′−ジカルボン酸ジ
アルキルエステル 3,4′−ジメチル−ビフェニル−4,3′−ジカルボン酸ジ
アルキルエステル 4,4′−ジメチル−ビフェニル−3,3′−ジカルボン酸ジ
アルキルエステル この発明の製法は、概略、安価なオルトトルイル酸ア
ルキルエステルを出発物質として用いて、特定のパラジ
ウム系触媒、および、分子状酸素の存在下に、前記オル
トトルイル酸アルキルエステルを酸化カップリング反応
させて、ジメチルビフェニルジカルボン酸ジアルキルエ
ステルの3,4,3′,4′−置換体を選択的に製造する方法
である。
アルキルエステル 3,4′−ジメチル−ビフェニル−4,3′−ジカルボン酸ジ
アルキルエステル 4,4′−ジメチル−ビフェニル−3,3′−ジカルボン酸ジ
アルキルエステル この発明の製法は、概略、安価なオルトトルイル酸ア
ルキルエステルを出発物質として用いて、特定のパラジ
ウム系触媒、および、分子状酸素の存在下に、前記オル
トトルイル酸アルキルエステルを酸化カップリング反応
させて、ジメチルビフェニルジカルボン酸ジアルキルエ
ステルの3,4,3′,4′−置換体を選択的に製造する方法
である。
前記のオルソトルイル酸アルキルエステルは、オルト
トルイル酸と炭素数1〜5の低級アルコールとを硫酸な
どの触媒の存在下にエステル化反応させて製造すること
ができ、この発明の製法では、オルソトルイル酸メチル
エステル、オルソトルイル酸エチルエステルが最も好ま
しい。
トルイル酸と炭素数1〜5の低級アルコールとを硫酸な
どの触媒の存在下にエステル化反応させて製造すること
ができ、この発明の製法では、オルソトルイル酸メチル
エステル、オルソトルイル酸エチルエステルが最も好ま
しい。
前記のオルソトルイル酸アルキルエステルの酸化カッ
プリング反応に使用する触媒は、 (a)パラジウム塩と、そのパラジウム塩に対して0.9
〜4倍モルの1,10−フェナントロリンおよび/または
α,α′−ビピリジルとからなる触媒、 (b)パラジウム塩と1,10−フェナントロリンおよび/
またはα,α′−ビピリジルとのキレート化物からなる
触媒である。
プリング反応に使用する触媒は、 (a)パラジウム塩と、そのパラジウム塩に対して0.9
〜4倍モルの1,10−フェナントロリンおよび/または
α,α′−ビピリジルとからなる触媒、 (b)パラジウム塩と1,10−フェナントロリンおよび/
またはα,α′−ビピリジルとのキレート化物からなる
触媒である。
前記のパラジウム塩としては、有機酸または無機酸の
パラジウム塩、あるいは、β−ジケトン類のパラジウム
キレート塩を挙げることができる。
パラジウム塩、あるいは、β−ジケトン類のパラジウム
キレート塩を挙げることができる。
前記の有機パラジウム塩としては、例えば、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸などの炭素数1〜5の
脂肪族カルボン酸のパラジウム塩を挙げることができ
る。
酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸などの炭素数1〜5の
脂肪族カルボン酸のパラジウム塩を挙げることができ
る。
β−ジケトン類のパラジウムキレート塩としては、例
えば、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、トリフ
ルオロアセチルアセトンなどのβ−ジケトン類のパラジ
ウムキレート塩を挙げることができる。
えば、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、トリフ
ルオロアセチルアセトンなどのβ−ジケトン類のパラジ
ウムキレート塩を挙げることができる。
この発明の製法において、パラジウム塩としては、酢
酸パラジウム塩〔Pd(OAc)2〕などの有機パラジウム
塩が最も好ましい。
酸パラジウム塩〔Pd(OAc)2〕などの有機パラジウム
塩が最も好ましい。
前記の無機パラジウム塩としては、例えば、塩酸、硝
酸、亜硝酸、硫酸、亜硫酸、燐酸などの無機酸のパラジ
ウム塩を挙げることができ、特に、硝酸パラジウム塩が
好適である。
酸、亜硝酸、硫酸、亜硫酸、燐酸などの無機酸のパラジ
ウム塩を挙げることができ、特に、硝酸パラジウム塩が
好適である。
この発明の製法においては、パラジウム塩と共に使用
される1,10−フェナントロリン、またはα,α′−ビピ
リジルからなる塩基性二座配位子においては、1,10−フ
ェナントロリンを使用することが、得られたパラジウム
系触媒の耐熱性などにおいて優れている。
される1,10−フェナントロリン、またはα,α′−ビピ
リジルからなる塩基性二座配位子においては、1,10−フ
ェナントロリンを使用することが、得られたパラジウム
系触媒の耐熱性などにおいて優れている。
この発明の製法においては、触媒成分として、銅塩を
併用することが好適である。
併用することが好適である。
前記の銅塩としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸、吉草酸などの炭素数1〜5の脂肪族カルボ
ン酸の銅塩である有機酸銅塩、あるいは、塩酸、硝酸、
亜硝酸、硫酸、亜硫酸、燐酸などの無機酸の銅塩である
無機酸銅塩、さらに、アセチルアセトン、ベンゾイルア
セトン、トリフルオロアセチルアセトンなどのβ−ジケ
トン類の銅キレート塩を挙げることができる。
ン酸、酪酸、吉草酸などの炭素数1〜5の脂肪族カルボ
ン酸の銅塩である有機酸銅塩、あるいは、塩酸、硝酸、
亜硝酸、硫酸、亜硫酸、燐酸などの無機酸の銅塩である
無機酸銅塩、さらに、アセチルアセトン、ベンゾイルア
セトン、トリフルオロアセチルアセトンなどのβ−ジケ
トン類の銅キレート塩を挙げることができる。
この発明の製法において、触媒として、パラジウム塩
と前記の塩基性二座配位子とを主成分としているもので
あればよいが、それらの触媒成分が混合物の状態で使用
されていても、また、パラジウム塩と塩基性二座配位子
とのパラジウムキレート化物として使用されていてもよ
い。
と前記の塩基性二座配位子とを主成分としているもので
あればよいが、それらの触媒成分が混合物の状態で使用
されていても、また、パラジウム塩と塩基性二座配位子
とのパラジウムキレート化物として使用されていてもよ
い。
さらに、この発明の製法において、触媒として、パラ
ジウム塩と前記の塩基性二座配位子と共に、銅塩が使用
される場合には、三成分の混合物の状態で使用されても
よく、また、パラジウム塩と塩基性二座配位子とのパラ
ジウムキレート化物と銅塩または銅キレート化物との混
合物であっても良い。
ジウム塩と前記の塩基性二座配位子と共に、銅塩が使用
される場合には、三成分の混合物の状態で使用されても
よく、また、パラジウム塩と塩基性二座配位子とのパラ
ジウムキレート化物と銅塩または銅キレート化物との混
合物であっても良い。
この発明の製法において、触媒成分である1,10−フェ
ナントロリン、及び/又はα,α′−ビピリジルからな
る塩基性二座配位子の使用量割合は、パラジウム塩に対
して0.9〜4倍モル、好ましくは0.95〜3倍モル程度で
ある。
ナントロリン、及び/又はα,α′−ビピリジルからな
る塩基性二座配位子の使用量割合は、パラジウム塩に対
して0.9〜4倍モル、好ましくは0.95〜3倍モル程度で
ある。
また、この発明の製法において、触媒成分であるパラ
ジウム塩の使用量割合は、オルトトルイル酸アルキルエ
ステルに対して0.0001〜0.1倍モル、特に、0.001〜0.01
倍モル程度であることが好ましく、また、銅塩を使用す
る場合には、銅塩の使用量割合は、パラジウム塩に対し
て、0.01〜10倍モル、特に0.02〜5倍モル程度であるこ
とが好ましい。
ジウム塩の使用量割合は、オルトトルイル酸アルキルエ
ステルに対して0.0001〜0.1倍モル、特に、0.001〜0.01
倍モル程度であることが好ましく、また、銅塩を使用す
る場合には、銅塩の使用量割合は、パラジウム塩に対し
て、0.01〜10倍モル、特に0.02〜5倍モル程度であるこ
とが好ましい。
この発明の製法において、酸化カップリング反応の反
応温度は、50〜300℃、特に60〜250℃程度であればよ
く、反応圧は、常圧〜300気圧(atm)、特に常圧〜100
気圧(atm)程度であることが好ましく、さらに、前記
反応の際の酸素分圧は、0.05〜10気圧(atm)、特に0.0
7〜5気圧(atm)程度であることが好ましい。この発明
の製法において、酸素分圧が低い酸化カップリング反応
では、銅塩を併用することが好ましい。
応温度は、50〜300℃、特に60〜250℃程度であればよ
く、反応圧は、常圧〜300気圧(atm)、特に常圧〜100
気圧(atm)程度であることが好ましく、さらに、前記
反応の際の酸素分圧は、0.05〜10気圧(atm)、特に0.0
7〜5気圧(atm)程度であることが好ましい。この発明
の製法において、酸素分圧が低い酸化カップリング反応
では、銅塩を併用することが好ましい。
この発明の製法における酸化カップリング反応は、空
気などの分子状酸素含有ガスの供給を回分式で行って、
酸化カップリング反応させることができると共に、反応
系(反応液)内に、空気などの分子状酸素含有ガスをバ
ブリングなどによって連続的に流通させて、酸化カップ
リング反応させることもできる。
気などの分子状酸素含有ガスの供給を回分式で行って、
酸化カップリング反応させることができると共に、反応
系(反応液)内に、空気などの分子状酸素含有ガスをバ
ブリングなどによって連続的に流通させて、酸化カップ
リング反応させることもできる。
この発明の製法で得られた反応生成物は、一般的な蒸
留法、再結晶法などの方法で回収・精製することができ
る。
留法、再結晶法などの方法で回収・精製することができ
る。
この発明の製法において得られたジメチルビフェニル
ジカルボン酸ジアルキルエステルは、一般式(I)で示
される3,4,3′,4′−置換体が主体であり、その3,4,
3′,4′−置換体の具体的な構造式は、前述の(P)、
(Q)及び(R)である。
ジカルボン酸ジアルキルエステルは、一般式(I)で示
される3,4,3′,4′−置換体が主体であり、その3,4,
3′,4′−置換体の具体的な構造式は、前述の(P)、
(Q)及び(R)である。
この発明の製法では、前記の3,4,3′,4′−置換体の
選択率〔『トルイル酸アルキルエステルから生成した二
量体生成物の全量』に対する『生成した3,4,3′,4′−
置換体の合計量』の割合(モル%)で示す〕が、80モル
%以上、特に90モル%以上であり、ジメチルビフェニル
ジカルボン酸ジアルキルエステル類の異性体が10種類も
考えられるのに対して、この3,4,3′,4′−置換体の選
択率が高い点においてこの発明の製法が優れているので
ある。
選択率〔『トルイル酸アルキルエステルから生成した二
量体生成物の全量』に対する『生成した3,4,3′,4′−
置換体の合計量』の割合(モル%)で示す〕が、80モル
%以上、特に90モル%以上であり、ジメチルビフェニル
ジカルボン酸ジアルキルエステル類の異性体が10種類も
考えられるのに対して、この3,4,3′,4′−置換体の選
択率が高い点においてこの発明の製法が優れているので
ある。
また、この発明の製法では、使用したパラジウム塩に
対する生成したジメチルビフェニルジカルボン酸ジアル
キルエステルの3,4,3′,4′−置換体の収率が、500モル
%以上、特に1000モル%以上と高く、酸化カップリング
反応の反応性も高いのである。
対する生成したジメチルビフェニルジカルボン酸ジアル
キルエステルの3,4,3′,4′−置換体の収率が、500モル
%以上、特に1000モル%以上と高く、酸化カップリング
反応の反応性も高いのである。
前記のジメチルビフェニルジカルボン酸ジアルキルエ
ステルの各3,4,3′,4′−置換体は、高温高圧条件での
加水分解、或いは、酸又はアルカリによる加水分解など
の公知の加水分解法で、対応するジメチルビフェニルジ
カルボン酸をそれぞれ生成することができる。
ステルの各3,4,3′,4′−置換体は、高温高圧条件での
加水分解、或いは、酸又はアルカリによる加水分解など
の公知の加水分解法で、対応するジメチルビフェニルジ
カルボン酸をそれぞれ生成することができる。
ジメチルビフェニルジカルボン酸は、ジオール類、ま
たは、ジアミン類と重合して、ポリエステル、または、
ポリアミドを製造するためのモノマー成分として使用す
ることができる。
たは、ジアミン類と重合して、ポリエステル、または、
ポリアミドを製造するためのモノマー成分として使用す
ることができる。
そして、新規な構造式(Q)化合物から得られた『3,
4′−ジメチル−ビフェニル−4,3′−ジカルボン酸』、
および新規な構造式(R)の化合物から得られた『4,
4′−ジメチル−ビフェニル−3,3′−ジカルボン酸』
は、種々のポリマーの製造に使用した場合に、優れた成
形性の付与されたポリマーを製造することができるので
ある。
4′−ジメチル−ビフェニル−4,3′−ジカルボン酸』、
および新規な構造式(R)の化合物から得られた『4,
4′−ジメチル−ビフェニル−3,3′−ジカルボン酸』
は、種々のポリマーの製造に使用した場合に、優れた成
形性の付与されたポリマーを製造することができるので
ある。
実施例1 〔酸化カップリング反応〕 容量300mlの丸底フラスコに、還流冷却器、温度計、
撹拌機、ガス吹き込み管を取りつけ、その丸底フラスコ
内に、 (a)オルトトルイル酸メチル100ml(107g) (b)酢酸パラジウム〔Pd(OAc)2〕0.225g(1ミリ
モル)、 (c)1,10−フェナントロリン一水和物〔phen・H2O〕
0.297g(1.5ミリモル)、および (d)酢酸銅一水和物〔Cu(OAc)2・H2O〕0.200g(1
ミリモル)を加えて、 前記丸底フラスコ内の反応液を、油浴上にて、200℃
の反応温度となし、 空気の供給速度300ml/分(常圧)で、ガス吹き込み管
から空気を前記反応液中に供給してバブリングさせなが
ら、前記反応温度で、15時間、酸化カップリング反応さ
せた。
撹拌機、ガス吹き込み管を取りつけ、その丸底フラスコ
内に、 (a)オルトトルイル酸メチル100ml(107g) (b)酢酸パラジウム〔Pd(OAc)2〕0.225g(1ミリ
モル)、 (c)1,10−フェナントロリン一水和物〔phen・H2O〕
0.297g(1.5ミリモル)、および (d)酢酸銅一水和物〔Cu(OAc)2・H2O〕0.200g(1
ミリモル)を加えて、 前記丸底フラスコ内の反応液を、油浴上にて、200℃
の反応温度となし、 空気の供給速度300ml/分(常圧)で、ガス吹き込み管
から空気を前記反応液中に供給してバブリングさせなが
ら、前記反応温度で、15時間、酸化カップリング反応さ
せた。
前記反応液についてガスクロ分析を行った結果、反応
液中には、構造式(P)の化合物5.91g、構造式(Q)
の化合物5.88g、構造式(R)の化合物1.30、gおよ
び、その他の二量体化合物0.66gが生成していた。
液中には、構造式(P)の化合物5.91g、構造式(Q)
の化合物5.88g、構造式(R)の化合物1.30、gおよ
び、その他の二量体化合物0.66gが生成していた。
前記の各構造式の化合物について、収量、原料基準収
率、パラジウム基準収率を第2表にそれぞれ示す。
率、パラジウム基準収率を第2表にそれぞれ示す。
前記の反応液を減圧蒸留によって、オルトトルイル酸
メチルを回収した後、さらに、蒸留操作によって、Kp1
90〜195℃の留分0.90g、Kp1 195〜205℃の留分12.5g、
および高沸点の釜残1.5gを得た。
メチルを回収した後、さらに、蒸留操作によって、Kp1
90〜195℃の留分0.90g、Kp1 195〜205℃の留分12.5g、
および高沸点の釜残1.5gを得た。
A.構造式(P)の化合物の単離 前記のKp1 195〜205℃の留分12.5gに、メタノール30m
lを加えて加熱溶解させ、加熱状態での濾過(熱時濾
過)を行って、加熱メタノールに不溶解性の成分3.5gを
回収し、この回収物をさらにエタノールで再結晶して針
状白色結晶(融点:134〜135℃)3.0gを単離した。前述
のようにして単離した針状白色結晶を、1H NMR (CDC
l3)分析、質量分析、および、IR分析した結果、3,3′
−ジメチル−ビフェニル−4,4′−ジカルボン酸ジメチ
ルエステル〔構造式(P)〕であることが判明した。
lを加えて加熱溶解させ、加熱状態での濾過(熱時濾
過)を行って、加熱メタノールに不溶解性の成分3.5gを
回収し、この回収物をさらにエタノールで再結晶して針
状白色結晶(融点:134〜135℃)3.0gを単離した。前述
のようにして単離した針状白色結晶を、1H NMR (CDC
l3)分析、質量分析、および、IR分析した結果、3,3′
−ジメチル−ビフェニル−4,4′−ジカルボン酸ジメチ
ルエステル〔構造式(P)〕であることが判明した。
前記構造式(P)の化合物の1H NMR分析のチャートを
第7図、質量分析のチャートを第8図、および、IR分析
のチャートを第9図に示す。
第7図、質量分析のチャートを第8図、および、IR分析
のチャートを第9図に示す。
第7図に示す構造式(P)の化合物の1H NMR分析のチ
ャートの各ピークは次のようである。
ャートの各ピークは次のようである。
δ=2.68 ppm(6H;CH3) δ=3.99 ppm(6H;CO2CH3) δ=7.48 ppm(2H;6H) δ=7.49 ppm(2H;2H) δ=8.01 ppm(2H;5H) J5,6=8.3Hz B.構造式(Q)の化合物の単離 次いで、前述の熱時濾過の瀘液を、常温に冷却して、
6.0gの結晶〔構造式(P):(Q):(R)=31:62:
6〕を析出させ、その結晶についてメタノールによる再
結晶を複数回繰り返して2.0gの結晶(融点:89〜90℃)
を単離した。前述のようにして単離した結晶を、1H NMR
(CDCl3)分析、質量分析、及び、IR分析した結果、3,
4′−ジメチル−ビフェニル−4,3′−ジカルボン酸ジメ
チルエステル〔構造式(Q)〕であることが判明した。
6.0gの結晶〔構造式(P):(Q):(R)=31:62:
6〕を析出させ、その結晶についてメタノールによる再
結晶を複数回繰り返して2.0gの結晶(融点:89〜90℃)
を単離した。前述のようにして単離した結晶を、1H NMR
(CDCl3)分析、質量分析、及び、IR分析した結果、3,
4′−ジメチル−ビフェニル−4,3′−ジカルボン酸ジメ
チルエステル〔構造式(Q)〕であることが判明した。
前記構造式(Q)の化合物の1H NMR分析のチャートを
第1図、質量分析のチャートを第2図、および、IR分析
のチャートを第3図に示す。
第1図、質量分析のチャートを第2図、および、IR分析
のチャートを第3図に示す。
第1図に示す構造式(Q)の化合物の1H NMR分析のチ
ャートの各ピークは次のようである。
ャートの各ピークは次のようである。
δ=2.64 ppm(3H;4′−CH3) δ=2.68 ppm(3H;3−CH3) δ=3.92 ppm(3H;4−CO2CH3) δ=3.93 ppm(3H;3′−CO2CH3) δ=7.33 ppm(1H;5H) δ=7.47 ppm(1H;6′H) δ=7.48 ppm(1H;2′H) δ=7.65 ppm(1H;6H) δ=8.00 ppm(1H;5′H) δ=8.17 ppm(1H;2H) J2,6=J6,2=2.0Hz J6,5=J5,6=7.81Hz J5′,6′=8.8Hz C.構造式(R)の化合物の単離 前述の再結晶の母液をすべて集めて、再蒸留を行い、
Kp1 195〜204℃の留分を得て、その留分をメタノールで
複数回再結晶して0.3gの結晶(融点:112〜113℃)を単
離した。前述のようにして単離した結晶を、1H NMR(CD
Cl3)分析、質量分析、および、IR分析した結果、4,4′
−ジメチル−ビフェニル−3,3′−ジカルボン酸ジメチ
ルエステル〔構造式(R)〕であることが判明した。
Kp1 195〜204℃の留分を得て、その留分をメタノールで
複数回再結晶して0.3gの結晶(融点:112〜113℃)を単
離した。前述のようにして単離した結晶を、1H NMR(CD
Cl3)分析、質量分析、および、IR分析した結果、4,4′
−ジメチル−ビフェニル−3,3′−ジカルボン酸ジメチ
ルエステル〔構造式(R)〕であることが判明した。
前記構造式(R)の化合物の1H NMR分析のチャートを
第4図、質量分析のチャートを第5図、および、IR分析
のチャートを第6図に示す。
第4図、質量分析のチャートを第5図、および、IR分析
のチャートを第6図に示す。
第4図に示す構造式(R)の化合物の1H NMR分析のチ
ャートの各ピークは次のようである。
ャートの各ピークは次のようである。
δ=2.64 ppm(6H;CH3) δ=3.93 ppm(6H;CO2CH3) δ=7.32 ppm(2H;5H) δ=7.64 ppm(2H;6H) δ=8.15 ppm(2H;2H) J2,6=J6,2=2.3Hz J6,5=J5,6=8.2Hz 前記の各構造式のジメチル−ビフェニルジカルボン酸
ジメチルエステルについて、元素分析した結果を、次の
第1表に示す。
ジメチルエステルについて、元素分析した結果を、次の
第1表に示す。
実施例2 反応時間を8時間に変えたほかは、実施例1と同様に
して、酸化カップリング反応を行った。
して、酸化カップリング反応を行った。
その結果生成した各反応生成物の収量、収率などを第
2表にそれぞれ示す。
2表にそれぞれ示す。
実施例3 1,10−フェナントロリン一水和物〔phen・H2O〕の使
用量を、0.238g(1.2ミリモル)に変えたほかは、実施
例2と同様にして、酸化カップリング反応を行った。
用量を、0.238g(1.2ミリモル)に変えたほかは、実施
例2と同様にして、酸化カップリング反応を行った。
その結果生成した各反応生成物の収量、収率などを第
2表にそれぞれ示す。
2表にそれぞれ示す。
実施例4 触媒の各成分の種類と使用量を、 「酢酸パラジウム〔Pd(OAc)2〕0.112g(0.5ミリモ
ル〕、 1,10−フェナントロリン一水和物〔phen・H2O〕0.099
g(0.5ミリモル)、および 酢酸銅と1,10−フェナントロリンとのキレート化物
〔phen-Cu(OAc)2〕0.181g(0.5ミリモル)〕に変え
たほかは、実施例1と同様にして、酸化カップリング反
応を行った。
ル〕、 1,10−フェナントロリン一水和物〔phen・H2O〕0.099
g(0.5ミリモル)、および 酢酸銅と1,10−フェナントロリンとのキレート化物
〔phen-Cu(OAc)2〕0.181g(0.5ミリモル)〕に変え
たほかは、実施例1と同様にして、酸化カップリング反
応を行った。
その結果生成した各反応生成物の収量、収率などを第
2表にそれぞれ示す。
2表にそれぞれ示す。
実施例5 触媒の各成分の種類と使用量を、「硝酸パラジウムと
1,10−フェナントロリンとのキレート化物〔phen-Pd(N
O3)2〕0.411g(1ミリモル)および酢酸銅一水和物
〔Cu(OAc)2・H2O〕0.299g(1.5ミリモル)」に変
え、反応温度を205℃に変え、反応時間を8時間とした
ほかは、実施例1と同様にして、酸化カップリング反応
を行った。
1,10−フェナントロリンとのキレート化物〔phen-Pd(N
O3)2〕0.411g(1ミリモル)および酢酸銅一水和物
〔Cu(OAc)2・H2O〕0.299g(1.5ミリモル)」に変
え、反応温度を205℃に変え、反応時間を8時間とした
ほかは、実施例1と同様にして、酸化カップリング反応
を行った。
その結果生成した各反応生成物の収量、収率などを第
2表にそれぞれ示す。
2表にそれぞれ示す。
実施例6 触媒の各成分の種類と使用量を、 「酢酸パラジウム〔Pd(OAc)2〕0.225g(1ミリモ
ル)、 1,10−フェナントロリン一水和物〔phen・H2O〕0.200
g(1.0ミリモル)、および 硝酸銅と1,10−フェナントロリンとのキレート化物
〔phen-Cu(NO3)2〕0.368g(1.0ミリモル)」に変え
たほかは、実施例5と同様にして、酸化カップリング反
応を行った。
ル)、 1,10−フェナントロリン一水和物〔phen・H2O〕0.200
g(1.0ミリモル)、および 硝酸銅と1,10−フェナントロリンとのキレート化物
〔phen-Cu(NO3)2〕0.368g(1.0ミリモル)」に変え
たほかは、実施例5と同様にして、酸化カップリング反
応を行った。
その結果生成した各反応生成物の収量、収率などを第
2表にそれぞれ示す。
2表にそれぞれ示す。
実施例7 触媒成分の二座配位子を、α,α′−ビピリジン0.31
2g(2ミリモル)に変え、反応時間を5時間としたほか
は、実施例1と同様にして、酸化カップリング反応を行
った。
2g(2ミリモル)に変え、反応時間を5時間としたほか
は、実施例1と同様にして、酸化カップリング反応を行
った。
その結果生成した各反応生成物の収量、収率などを第
2表にそれぞれ示す。
2表にそれぞれ示す。
実施例8 容量270mlのステンレス製のオートクレーブに、 (a)オルトトルイル酸メチル56ml(60g) (b)酢酸パラジウム〔Pd(OAc)2〕0.067g(0.3ミリ
モル)、および、 (c)1,10−フェナントロリン一水和物〔phen・H2O〕
0.097g(0.3ミリモル)を加えて、 前記オートクレーブ内に圧縮空気を供給して、系内を
50atmに加圧し、反応液を200℃の反応温度に昇温して、
その反応温度で、5時間、酸化カップリング反応させ
た。
モル)、および、 (c)1,10−フェナントロリン一水和物〔phen・H2O〕
0.097g(0.3ミリモル)を加えて、 前記オートクレーブ内に圧縮空気を供給して、系内を
50atmに加圧し、反応液を200℃の反応温度に昇温して、
その反応温度で、5時間、酸化カップリング反応させ
た。
その結果生成した各反応生成物の収量、収率などを第
2表にそれぞれ示す。
2表にそれぞれ示す。
実施例9 容量1の4ッ口フラスコを使用して、このフラスコ
内へ、 (a)オルトトルイル酸メチル500ml(535g) (b)酢酸パラジウム〔Pd(OAc)2〕1.123g(5ミリ
モル)、 (c)1,10−フェナントロリン一水和物〔phen・H2O〕
1.487g(7.5ミリモル)、および、 (d)酢酸銅一水和物〔Cu(OAc)2・H2O〕0.998g(5
ミリモル)を加えて、 前記4ッ口フラスコ内の反応液を、油浴上にて、200
℃の反応温度となし、 空気の供給速度1/分(常圧)で、空気を前記反応
液中に供給してバブリングさせながら、前記反応温度
で、9時間、酸化カップリング反応させた。
内へ、 (a)オルトトルイル酸メチル500ml(535g) (b)酢酸パラジウム〔Pd(OAc)2〕1.123g(5ミリ
モル)、 (c)1,10−フェナントロリン一水和物〔phen・H2O〕
1.487g(7.5ミリモル)、および、 (d)酢酸銅一水和物〔Cu(OAc)2・H2O〕0.998g(5
ミリモル)を加えて、 前記4ッ口フラスコ内の反応液を、油浴上にて、200
℃の反応温度となし、 空気の供給速度1/分(常圧)で、空気を前記反応
液中に供給してバブリングさせながら、前記反応温度
で、9時間、酸化カップリング反応させた。
その結果生成した各反応生成物の収量、収率などを第
2表にそれぞれ示す。
2表にそれぞれ示す。
比較例1 1,10−フェナントロリン一水和物〔phen・H2O〕をま
ったく使用しないほかは、実施例1と同様にして、酸化
カップリング反応を行った。
ったく使用しないほかは、実施例1と同様にして、酸化
カップリング反応を行った。
その結果生成した各反応生成物の収量、収率などを第
2表にそれぞれ示す。
2表にそれぞれ示す。
比較例2 1,10−フェナントロリン一水和物〔phen・H2O〕をま
ったく使用しないほかは、実施例8と同様にして、酸化
カップリング反応を行った。
ったく使用しないほかは、実施例8と同様にして、酸化
カップリング反応を行った。
その結果生成した各反応生成物の収量、収率などを第
2表にそれぞれ示す。
2表にそれぞれ示す。
〔本発明の作用効果〕 この発明の製法では、ジメチルビフェニルジカルボン
酸ジアルキルエステルの3,4,3′,4′−置換体の選択率
が、80モル%以上、特に90モル%以上と高いのであり、
また、使用したパラジウム塩に対する生成したジメチル
ビフェニルジカルボン酸ジアルキルエステルの3,4,3′,
4′−置換体の収率が、500モル%以上、特に1000モル%
以上であり、酸化カップリング反応の反応性も高いので
ある。
酸ジアルキルエステルの3,4,3′,4′−置換体の選択率
が、80モル%以上、特に90モル%以上と高いのであり、
また、使用したパラジウム塩に対する生成したジメチル
ビフェニルジカルボン酸ジアルキルエステルの3,4,3′,
4′−置換体の収率が、500モル%以上、特に1000モル%
以上であり、酸化カップリング反応の反応性も高いので
ある。
前記のジメチルビフェニルジカルボン酸ジアルキルエ
ステルの3,4,3′,4′−置換体の一部は、新規物質であ
り、その新規なジメチルビフェニルジカルボン酸ジアル
キルエステルから得られるジメチルビフェニルジカルボ
ン酸は、ジオール類、または、ジアミン類と重合して、
ポリエステル、または、ポリアミドを製造するためのモ
ノマー成分として使用することができる。
ステルの3,4,3′,4′−置換体の一部は、新規物質であ
り、その新規なジメチルビフェニルジカルボン酸ジアル
キルエステルから得られるジメチルビフェニルジカルボ
ン酸は、ジオール類、または、ジアミン類と重合して、
ポリエステル、または、ポリアミドを製造するためのモ
ノマー成分として使用することができる。
第1図、第2図及び第3図は、構造式(Q)の化合物に
関する1H NMR分析のチャート、質量分析のチャート、お
よび、IR分析のチャートをそれぞれ示す。 第4図、第5図及び第6図は、構造式(R)の化合物に
関する1H NMR分析のチャート、質量分析のチャート、お
よび、IR分析のチャートをそれぞれ示す。 第7図、第8図及び第9図は、構造式(P)の化合物に
関する1H NMR分析のチャート、質量分析のチャート、お
よび、IR分析のチャートをそれぞれ示す。
関する1H NMR分析のチャート、質量分析のチャート、お
よび、IR分析のチャートをそれぞれ示す。 第4図、第5図及び第6図は、構造式(R)の化合物に
関する1H NMR分析のチャート、質量分析のチャート、お
よび、IR分析のチャートをそれぞれ示す。 第7図、第8図及び第9図は、構造式(P)の化合物に
関する1H NMR分析のチャート、質量分析のチャート、お
よび、IR分析のチャートをそれぞれ示す。
Claims (3)
- 【請求項1】3,4′−ジメチル−ビフェニル−4,3′−ジ
カルボン酸ジアルキルエステル。 - 【請求項2】4,4′−ジメチル−ビフェニル−3,3′−ジ
カルボン酸ジアルキルエステル。 - 【請求項3】パラジウム塩と、そのパラジウム塩に対し
て0.9〜4倍モルの1,10−フェナントロリン及び/又は
α,α′−ビピリジンとを反応液中に存在させるか、あ
るいは、パラジウム塩と1,10−フェナントロリン及び/
又はα,α′−ビピリジンとのキレート化物を反応液中
に存在させて、オルトトルイル酸アルキルエステルを、
分子状酸素の存在する雰囲気で酸化カップリング反応さ
せて、 一般式 (ただし、R1、R2、R3及びR4は、−CH3または−COOR5で
あり、R1とR2とは異なる置換基であると共に、R3とR4と
は、異なる置換基であって、さらに、R5は、炭素数1〜
5のアルキル基である。)で示されるジメチルビフェニ
ルジカルボン酸ジアルキルエステルの3,4,3′,4′−置
換体を選択的に生成させることを特徴とするビフェニル
化合物の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63267202A JPH0832658B2 (ja) | 1988-10-25 | 1988-10-25 | ビフェニル化合物の製法及び新規なビフェニル化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63267202A JPH0832658B2 (ja) | 1988-10-25 | 1988-10-25 | ビフェニル化合物の製法及び新規なビフェニル化合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02115143A JPH02115143A (ja) | 1990-04-27 |
JPH0832658B2 true JPH0832658B2 (ja) | 1996-03-29 |
Family
ID=17441545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63267202A Expired - Lifetime JPH0832658B2 (ja) | 1988-10-25 | 1988-10-25 | ビフェニル化合物の製法及び新規なビフェニル化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0832658B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5560853B2 (ja) * | 2010-03-31 | 2014-07-30 | 宇部興産株式会社 | ビフェニル類の製造方法 |
JP5867404B2 (ja) * | 2010-10-08 | 2016-02-24 | 宇部興産株式会社 | 3,4−ジアルキルビフェニルジカルボン酸化合物、3,4−ジカルボアルコキシビフェニル−3’,4’−ジカルボン酸及び相当する酸無水物、並びにこれらの製造方法 |
JP5979140B2 (ja) * | 2011-05-18 | 2016-08-24 | 宇部興産株式会社 | 3,3’,4,4’−テトラアルキルシクロヘキシルベンゼン及びその製造方法 |
-
1988
- 1988-10-25 JP JP63267202A patent/JPH0832658B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02115143A (ja) | 1990-04-27 |
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