JPH0643373B2 - 3,3’,4,4’―ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルの製造法 - Google Patents
3,3’,4,4’―ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルの製造法Info
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- JPH0643373B2 JPH0643373B2 JP62213843A JP21384387A JPH0643373B2 JP H0643373 B2 JPH0643373 B2 JP H0643373B2 JP 62213843 A JP62213843 A JP 62213843A JP 21384387 A JP21384387 A JP 21384387A JP H0643373 B2 JPH0643373 B2 JP H0643373B2
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- palladium
- salt
- copper
- producing
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸テトラエステルの製造法の改良に関するものであ
る。
ボン酸テトラエステルの製造法の改良に関するものであ
る。
[発明の背景] o−フタル酸ジエステルを酸化カップリングさせ、その
二量体であるビフェニルテトラカルボン酸テトラエステ
ルを得る方法は、たとえば特公昭50−31148号公
報に開示されている。このようにして得られるビフェニ
ルテトラカルボン酸テトラエステルを加水分解の後、無
水化して得られるビフェニルテトラカルボン酸二無水物
は、耐熱性の優れた芳香族ポリイミドの原料モノマーの
ひとつとして重要な化合物である。
二量体であるビフェニルテトラカルボン酸テトラエステ
ルを得る方法は、たとえば特公昭50−31148号公
報に開示されている。このようにして得られるビフェニ
ルテトラカルボン酸テトラエステルを加水分解の後、無
水化して得られるビフェニルテトラカルボン酸二無水物
は、耐熱性の優れた芳香族ポリイミドの原料モノマーの
ひとつとして重要な化合物である。
上記の特公昭50−31148号公報には、パラジウム
触媒を用いて、o−フタル酸ジエステルを酸化カップリ
ングさせることにより、2,3,3′,4′−ビフェニ
ルテトラカルボン酸テトラエステル(以下、a−BPT
Tと略記することがある)及び3,3′,4,4′−ビ
フェニルテトラカルボン酸テトラエステル(以下、s−
BPTTと略記することがある)の二種の異性体が主と
して生成することが記載されている。しかし、前記芳香
族ポリイミド原料の中間体としては、a−BPTTに比
較してs−BPTTの方がはるかに重要な化合物である
ので、s−BPTTが選択的に得られることが望まし
い。
触媒を用いて、o−フタル酸ジエステルを酸化カップリ
ングさせることにより、2,3,3′,4′−ビフェニ
ルテトラカルボン酸テトラエステル(以下、a−BPT
Tと略記することがある)及び3,3′,4,4′−ビ
フェニルテトラカルボン酸テトラエステル(以下、s−
BPTTと略記することがある)の二種の異性体が主と
して生成することが記載されている。しかし、前記芳香
族ポリイミド原料の中間体としては、a−BPTTに比
較してs−BPTTの方がはるかに重要な化合物である
ので、s−BPTTが選択的に得られることが望まし
い。
s−BPTTを選択的に得る方法として、二価パラジウ
ム塩、銅塩及び1,10−フェナントロリンあるいは
2,2′−ビピリジンなどの塩基性二座配位子からなる
触媒を用いて、o−フタル酸ジエステルの酸化カップリ
ング反応を行なうことが特公昭60−33379号公報
に記載されている。
ム塩、銅塩及び1,10−フェナントロリンあるいは
2,2′−ビピリジンなどの塩基性二座配位子からなる
触媒を用いて、o−フタル酸ジエステルの酸化カップリ
ング反応を行なうことが特公昭60−33379号公報
に記載されている。
上述の製造法で塩基性二座配位子として用いる1,10
−フェナントロリンあるいは2,2′−ビピリジンはい
ずれも有用な助触媒であり、助触媒としての作用に本質
的な差異は無いと考えられるが、本発明者の研究による
と2,2′−ビピリジンを使用した場合に、s−BPT
Tの収率が比較的低いという問題点があった。
−フェナントロリンあるいは2,2′−ビピリジンはい
ずれも有用な助触媒であり、助触媒としての作用に本質
的な差異は無いと考えられるが、本発明者の研究による
と2,2′−ビピリジンを使用した場合に、s−BPT
Tの収率が比較的低いという問題点があった。
[発明の目的] 本発明は、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸テトラエステルの改良された製造法を提供するこ
とを目的とする。
ボン酸テトラエステルの改良された製造法を提供するこ
とを目的とする。
本発明は特に、o−フタル酸ジエステルの酸化カップリ
ングによる3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸テトラエステルの製造法であって、該目的化合物
を高い収率および選択性で製造することのできる方法を
提供することを目的とする。
ングによる3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸テトラエステルの製造法であって、該目的化合物
を高い収率および選択性で製造することのできる方法を
提供することを目的とする。
[発明の要旨] 本発明は、二価パラジウム塩、銅塩及び1,10−フェ
ナントロリンあるいは2,2′−ビピリジンからなる触
媒の存在下に、分子状酸素を含む気体を反応系に供給し
ながら、o−フタル酸ジエステルを加熱して3,3′,
4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステル
を製造するに際して、反応系に過塩素酸を存在させるこ
とを特徴とする3,3′,4,4′−ビフェニルテトラ
カルボン酸テトラエステルの製造法にある。
ナントロリンあるいは2,2′−ビピリジンからなる触
媒の存在下に、分子状酸素を含む気体を反応系に供給し
ながら、o−フタル酸ジエステルを加熱して3,3′,
4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステル
を製造するに際して、反応系に過塩素酸を存在させるこ
とを特徴とする3,3′,4,4′−ビフェニルテトラ
カルボン酸テトラエステルの製造法にある。
[発明の詳細な記述] 本発明は、o−フタル酸ジエステルの酸化カップリング
による3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン
酸テトラエステルの製造法の改良方法を提供するもので
ある。
による3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン
酸テトラエステルの製造法の改良方法を提供するもので
ある。
上記の酸化カップリング反応の原料となるo−フタル酸
ジエステルは、o−フタル酸と、末端に水酸基を有する
化合物(例えば、低級脂肪族アルコール、芳香族アルコ
ールなど)とのジエステル化物であり、その例として
は、o−フタル酸ジメチル、o−フタル酸ジエチル、o
−フタル酸ジプロピル、o−フタル酸ジブチルなどのo
−フタル酸ジ低級アルキルエステルを好適に挙げること
ができる。本発明は、o−フタル酸ジメチルを用いた場
合に、特に有利に適用することができる。
ジエステルは、o−フタル酸と、末端に水酸基を有する
化合物(例えば、低級脂肪族アルコール、芳香族アルコ
ールなど)とのジエステル化物であり、その例として
は、o−フタル酸ジメチル、o−フタル酸ジエチル、o
−フタル酸ジプロピル、o−フタル酸ジブチルなどのo
−フタル酸ジ低級アルキルエステルを好適に挙げること
ができる。本発明は、o−フタル酸ジメチルを用いた場
合に、特に有利に適用することができる。
本発明で使用する二価パラジウム塩は、有機酸(脂肪族
及び芳香族カルボン酸)または無機酸のパラジウム塩、
あるいはβ−ジケトン類のパラジウムキレート塩である
ことが好ましい。脂肪族カルボン酸のパラジウム塩とし
ては、ギ酸パラジウム、酢酸パラジウム、プロピオン酸
パラジウム、酪酸パラジウム、吉草酸パラジウムなどを
挙げることができるが、酢酸パラジウムが好ましい。芳
香族カルボン酸のパラジウム塩としては、安息香酸パラ
ジウム、テレフタル酸パラジウムなどを挙げることがで
きる。また、無機酸のパラジウム塩としては、塩化パラ
ジウム、硫酸パラジウム、亜硫酸パラジウム、硝酸パラ
ジウム、亜硝酸パラジウム、リン酸パラジウムなどを挙
げることができるが、硝酸パラジウムが好ましい。β−
ジケトン類のパラジウムキレート塩としては、アセチル
アセトン、ベンゾイルアセトン、トリフルオロアセトン
などのパラジウムキレート塩を挙げることができる。
及び芳香族カルボン酸)または無機酸のパラジウム塩、
あるいはβ−ジケトン類のパラジウムキレート塩である
ことが好ましい。脂肪族カルボン酸のパラジウム塩とし
ては、ギ酸パラジウム、酢酸パラジウム、プロピオン酸
パラジウム、酪酸パラジウム、吉草酸パラジウムなどを
挙げることができるが、酢酸パラジウムが好ましい。芳
香族カルボン酸のパラジウム塩としては、安息香酸パラ
ジウム、テレフタル酸パラジウムなどを挙げることがで
きる。また、無機酸のパラジウム塩としては、塩化パラ
ジウム、硫酸パラジウム、亜硫酸パラジウム、硝酸パラ
ジウム、亜硝酸パラジウム、リン酸パラジウムなどを挙
げることができるが、硝酸パラジウムが好ましい。β−
ジケトン類のパラジウムキレート塩としては、アセチル
アセトン、ベンゾイルアセトン、トリフルオロアセトン
などのパラジウムキレート塩を挙げることができる。
二価パラジウム塩の使用量は、o−フタル酸ジエステル
の使用量に対して0.0001〜0.1倍モル、好まし
くは0.002〜0.02倍モルである。
の使用量に対して0.0001〜0.1倍モル、好まし
くは0.002〜0.02倍モルである。
本発明で使用する銅塩は、有機酸または無機酸の銅塩、
あるいはβ−ジケトン類の銅キレート塩であることが好
ましい。有機酸の銅塩としては、炭素数1〜5の脂肪族
モノまたはジカルボン酸の銅塩、例えば、ギ酸銅、酢酸
銅、プロピオン酸銅、シュウ酸銅などを挙げることがで
きるが、酢酸銅が好ましい。無機酸の銅塩としては、例
えば、塩化銅、硫酸銅、硝酸銅、亜硝酸銅、リン酸銅な
どを挙げることができるが、硝酸銅が好ましい。β−ジ
ケトン類の銅キレート塩としては、アセチルアセトン、
ベンゾイルアセトン、トリフルオロアセトンなどの銅キ
レート塩を挙げることができる。
あるいはβ−ジケトン類の銅キレート塩であることが好
ましい。有機酸の銅塩としては、炭素数1〜5の脂肪族
モノまたはジカルボン酸の銅塩、例えば、ギ酸銅、酢酸
銅、プロピオン酸銅、シュウ酸銅などを挙げることがで
きるが、酢酸銅が好ましい。無機酸の銅塩としては、例
えば、塩化銅、硫酸銅、硝酸銅、亜硝酸銅、リン酸銅な
どを挙げることができるが、硝酸銅が好ましい。β−ジ
ケトン類の銅キレート塩としては、アセチルアセトン、
ベンゾイルアセトン、トリフルオロアセトンなどの銅キ
レート塩を挙げることができる。
上記の銅塩の使用量は、二価パラジウム塩の使用量に対
して、0.01〜10倍モル、好ましくは0.02〜5
倍モル、さらに好ましくは、0.02〜2倍モルであ
る。
して、0.01〜10倍モル、好ましくは0.02〜5
倍モル、さらに好ましくは、0.02〜2倍モルであ
る。
塩基性二座配位子(1,10−フェナントロリンあるい
は2,2′−ビピリジン)の使用量は、二価パラジウム
塩の使用量に対して、0.9〜4倍モル、好ましくは
0.95〜3倍モルである。二価パラジウム塩と塩基性
二座配位子とは別々に添加してもよく、予め両者のキレ
ート化物を合成して使用してもよい。
は2,2′−ビピリジン)の使用量は、二価パラジウム
塩の使用量に対して、0.9〜4倍モル、好ましくは
0.95〜3倍モルである。二価パラジウム塩と塩基性
二座配位子とは別々に添加してもよく、予め両者のキレ
ート化物を合成して使用してもよい。
本発明の方法では、前記の酸化カップリング反応の反応
系に過塩素酸を共存させることを特徴とする。過塩素酸
の使用量は、二価パラジウム塩の使用量に対して、0.
5〜4倍モル、好ましくは1〜3倍モルである。過塩素
酸の使用量が二価パラジウム塩の使用量に対して、0.
5倍モル未満では、目的物であるs−BPTTの収率が
充分に向上せず、4倍モルより過剰に用いてもs−BP
TTの収率が余り向上しない。
系に過塩素酸を共存させることを特徴とする。過塩素酸
の使用量は、二価パラジウム塩の使用量に対して、0.
5〜4倍モル、好ましくは1〜3倍モルである。過塩素
酸の使用量が二価パラジウム塩の使用量に対して、0.
5倍モル未満では、目的物であるs−BPTTの収率が
充分に向上せず、4倍モルより過剰に用いてもs−BP
TTの収率が余り向上しない。
過塩素酸は、二価パラジウム塩、銅塩及び塩基性二座配
位子からなる触媒を反応系に溶解させた後に添加するこ
とが望ましい。過塩素酸は、通常60〜70%の水溶液
として使用される。
位子からなる触媒を反応系に溶解させた後に添加するこ
とが望ましい。過塩素酸は、通常60〜70%の水溶液
として使用される。
なお、本発明の反応系への過塩素酸の添加によるs−B
PTTの選択率の向上効果は、塩基性二座配位子として
2,2′−ビピリジンを用いた場合に特に顕著である
が、塩基性二座配位子として1,10−フェナントロリ
ンを用いた場合でも、その効果の発現は見られる。
PTTの選択率の向上効果は、塩基性二座配位子として
2,2′−ビピリジンを用いた場合に特に顕著である
が、塩基性二座配位子として1,10−フェナントロリ
ンを用いた場合でも、その効果の発現は見られる。
本発明の方法で用いるo−フタル酸ジエステルの酸化カ
ップリング反応は、酸化カップリング反応槽内で上記触
媒を用いて過塩素酸の存在下に、分子状酸素を含む気体
を反応槽下部からバブリングさせて供給しながら、o−
フタル酸ジエステルを加熱して行なわれる。
ップリング反応は、酸化カップリング反応槽内で上記触
媒を用いて過塩素酸の存在下に、分子状酸素を含む気体
を反応槽下部からバブリングさせて供給しながら、o−
フタル酸ジエステルを加熱して行なわれる。
本発明の酸化カップリング反応において溶媒は特に必要
ではないが、所望により非極性の有機溶媒を用いてもよ
い。上記の非極性有機溶媒としては、エチレングリコー
ルジアセテート、アジピン酸メチルなどの有機酸エステ
ル;n−ブチルメチルケトン、エチルメチルケトン、イ
ソプロピルエチルケトンなどのケトン化合物を用いるこ
とができる。
ではないが、所望により非極性の有機溶媒を用いてもよ
い。上記の非極性有機溶媒としては、エチレングリコー
ルジアセテート、アジピン酸メチルなどの有機酸エステ
ル;n−ブチルメチルケトン、エチルメチルケトン、イ
ソプロピルエチルケトンなどのケトン化合物を用いるこ
とができる。
本発明に使用する、分子状酸素を含む気体としては、純
酸素をそのまま使用してもよく、爆発などの危険を防止
するために、窒素、炭酸ガス、ネオン、アルゴンなどの
不活性気体で希釈された酸素含有気体、あるいは空気を
使用してもよい。
酸素をそのまま使用してもよく、爆発などの危険を防止
するために、窒素、炭酸ガス、ネオン、アルゴンなどの
不活性気体で希釈された酸素含有気体、あるいは空気を
使用してもよい。
上述のo−フタル酸ジエステルの酸化カップリング反応
における反応温度は、50〜300℃、好ましくは10
0〜250℃、さらに好ましくは165〜230℃であ
る。
における反応温度は、50〜300℃、好ましくは10
0〜250℃、さらに好ましくは165〜230℃であ
る。
上述のo−フタル酸ジエステルの酸化カップリング反応
は、常圧〜300気圧、好ましくは常圧〜50気圧、さ
らに好ましくは常圧〜5気圧に加圧して、酸素分圧が
0.05〜10気圧、好ましくは0.07〜5気圧、さ
らに好ましくは0.09〜3気圧となる条件で行なう。
は、常圧〜300気圧、好ましくは常圧〜50気圧、さ
らに好ましくは常圧〜5気圧に加圧して、酸素分圧が
0.05〜10気圧、好ましくは0.07〜5気圧、さ
らに好ましくは0.09〜3気圧となる条件で行なう。
本発明の方法により製造された、s−BPTTは、従来
公知の方法、例えばメタノール晶析により反応液から分
離された後、高温高圧であるいは、酸、アルカリを添加
して加水分解し、3,3′,4,4′−ビフェニルテト
ラカルボン酸とすることができ、さらに高温に加熱する
ことによって無水化させて、3,3′,4,4′−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物を製造することができ
る。
公知の方法、例えばメタノール晶析により反応液から分
離された後、高温高圧であるいは、酸、アルカリを添加
して加水分解し、3,3′,4,4′−ビフェニルテト
ラカルボン酸とすることができ、さらに高温に加熱する
ことによって無水化させて、3,3′,4,4′−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物を製造することができ
る。
[発明の効果] 本発明は、二価パラジウム塩、銅塩及び、1,10−フ
ェナントロリンあるいは22′−ビピリジンからなる触
媒を用いてo−フタル酸ジエステルの酸化カップリング
反応を行なう際に、その反応系に過塩素酸を存在させる
ことにより、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカ
ルボン酸テトラエステルを高い収率で製造することがで
きる。この効果は、塩基性二座配位子として2,2′−
ビピリジンを用いた場合に特に顕著である。
ェナントロリンあるいは22′−ビピリジンからなる触
媒を用いてo−フタル酸ジエステルの酸化カップリング
反応を行なう際に、その反応系に過塩素酸を存在させる
ことにより、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカ
ルボン酸テトラエステルを高い収率で製造することがで
きる。この効果は、塩基性二座配位子として2,2′−
ビピリジンを用いた場合に特に顕著である。
次に本発明の実施例を示す。
[実施例1〜4及び比較例1〜3] 300mlの四ツ口フラスコに、撹拌機、冷却器、温度
計、ガス導入管を取り付けたものを反応容器として準備
した。これに、o−フタル酸ジメチル100mlを入
れ、パラジウム化合物、酢酸銅一水塩及び、2,2′−
ビピリジンからなる触媒成分を加え、70℃にて該触媒
成分を溶解させた後、70%−過塩素酸を添加し、20
0℃に昇温、空気を300ml/分で供給しながら50
0rpmで撹拌して、o−フタル酸ジメチルの酸化カッ
プリング反応を行なった。
計、ガス導入管を取り付けたものを反応容器として準備
した。これに、o−フタル酸ジメチル100mlを入
れ、パラジウム化合物、酢酸銅一水塩及び、2,2′−
ビピリジンからなる触媒成分を加え、70℃にて該触媒
成分を溶解させた後、70%−過塩素酸を添加し、20
0℃に昇温、空気を300ml/分で供給しながら50
0rpmで撹拌して、o−フタル酸ジメチルの酸化カッ
プリング反応を行なった。
反応時間、触媒成分及び過塩素酸の使用量、二量化生成
物の収量を第1表に示す。
物の収量を第1表に示す。
二量化生成物の収量の測定は、ガスクロマトグラフィー
分析により行なった。
分析により行なった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 61/00 300
Claims (3)
- 【請求項1】二価パラジウム塩、銅塩及び1,10−フ
ェナントロリンあるいは2,2′−ビピリジンからなる
触媒の存在下に、分子状酸素を含む気体を反応系に供給
しながら、o−フタル酸ジエステルを加熱して3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸テトラエ
ステルを製造するに際して、反応系に過塩素酸を存在さ
せることを特徴とする3,3′,4,4′−ビフェニル
テトラカルボン酸テトラエステルの製造法。 - 【請求項2】反応系に存在させる過塩素酸の量が二価パ
ラジウム塩1モルに対して0.5〜4モルの範囲内の量
である特許請求の範囲第1項記載の3,3′,4,4′
−ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルの製造
法。 - 【請求項3】二価パラジウム塩が、酢酸パラジウムであ
るいは硝酸パラジウムである特許請求の範囲第1項記載
の3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸テ
トラエステルの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62213843A JPH0643373B2 (ja) | 1987-08-27 | 1987-08-27 | 3,3’,4,4’―ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62213843A JPH0643373B2 (ja) | 1987-08-27 | 1987-08-27 | 3,3’,4,4’―ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6456649A JPS6456649A (en) | 1989-03-03 |
JPH0643373B2 true JPH0643373B2 (ja) | 1994-06-08 |
Family
ID=16645940
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62213843A Expired - Lifetime JPH0643373B2 (ja) | 1987-08-27 | 1987-08-27 | 3,3’,4,4’―ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0643373B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6914154B2 (en) | 2002-08-12 | 2005-07-05 | Ube Industries, Ltd. | Process for production of biphenyltetracarboxylic acid tetraesters |
JP5560853B2 (ja) * | 2010-03-31 | 2014-07-30 | 宇部興産株式会社 | ビフェニル類の製造方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6051151A (ja) * | 1983-08-30 | 1985-03-22 | Ube Ind Ltd | ビフェニルテトラカルボン酸エステルの製法 |
-
1987
- 1987-08-27 JP JP62213843A patent/JPH0643373B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6051151A (ja) * | 1983-08-30 | 1985-03-22 | Ube Ind Ltd | ビフェニルテトラカルボン酸エステルの製法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6456649A (en) | 1989-03-03 |
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