JP4380164B2 - ビフェニル類の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、パラジウム塩、銅塩及び二座配位子化合物からなる触媒の存在下に、分子状酸素が存在する雰囲気中、高温で、化学式(1)で示される芳香族化合物を酸化二量化反応させてビフェニル類を製造する製造方法の改良に関する。特に、本発明は、パラジウム塩、銅塩及び二座配位子化合物からなる触媒の存在下に、分子状酸素が存在する雰囲気中、高温で、フタル酸ジエステルを酸化二量化反応させてビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルを製造する製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルの製造方法として、オルソフタル酸エステルを、パラジウム塩と銅塩と塩基性二座配位子とからなる触媒の存在下に、分子状酸素を含む気体を反応系に供給して、高温で、酸化二量化反応させ、次いで、前記触媒成分を反応系に1〜10回逐次添加して酸化二量化反応させる方法が知られている。(特許文献1参照)
また、フタル酸エステルを、パラジウム塩と銅塩の存在下に、分子状酸素の存在する雰囲気で、高温で、反応系にβ−ジケトン類を連続的又は断続的に補給しながら酸化二量化反応をさせる方法が知られている。(特許文献2参照)
また、パラジウム塩、銅塩及び塩基性二座配位子からなる触媒の存在下に、O−フタル酸ジエステルの酸化二量化反応をおこなってビフェニルテトラカルボン酸エステルを製造する方法において、反応槽に付設した循環ラインに反応液を循環させながら該循環ライン中に触媒成分を投入して、触媒成分を逐次補給する方法が知られている。(特許文献3参照)
更に、二価パラジウム塩、銅塩及び塩基性二座配位子からなる触媒の存在下に、分子状酸素を含む気体を反応系に供給しながら、O−フタル酸ジエステルを加熱してビフェニルテトラカルボン酸エステルを製造するに際して、反応系に過塩素酸を存在させる方法が知られている。(特許文献4参照)
【0003】
【特許文献1】
特開昭60−51150号公報
【特許文献2】
特開昭61−106541号公報
【特許文献3】
特開昭64−48号公報
【特許文献4】
特開昭64−56649号公報
【0004】
しかしながら、これらの方法では触媒回転数(パラジウム触媒当たりの酸化二量化反応生成物量)において改良の余地があった。また、特許文献4で提案された触媒回転数の向上に効果を示す過塩素酸の添加は、爆発の危険があることから好ましくなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、パラジウム塩、銅塩及び二座配位子化合物からなる触媒の存在下に、分子状酸素が存在する雰囲気中、高温で、フタル酸ジエステルのような芳香族化合物を酸化二量化反応させてビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルのようなビフェニル類を製造する製造方法において、触媒回転数が改良された経済的な製法方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、パラジウム塩、銅塩及び二座配位子化合物からなる触媒の存在下に、分子状酸素が存在する雰囲気中、高温で、化学式(1)で示される芳香族化合物を酸化二量化反応させてビフェニル類を製造するに際して、反応系にカルボン酸を供給することを特徴とするビフェニル類の製造方法に関する。
【化2】
[ここで、Rは置換基であり、mは0〜4の整数である。]
更に、本発明は、化学式(1)で示される芳香族化合物が、フタル酸ジエステルであること、反応系へカルボン酸を連続的または断続的に供給すること、カルボン酸の供給量が、パラジウム塩1モルに対して1時間あたり0.01倍モル以上且つ50倍モル未満であること、常圧雰囲気下で酸化二量化反応をおこなうこと、反応中にカルボン酸の少なくとも一部を反応系外へ排出すること、カルボン酸の沸点が酸化二量化反応温度以下であること、カルボン酸が、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、ピバル酸、及び、酪酸のうちのいずれかであることなどを特徴とする前記ビフェニル類の製造方法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のビフェニル類の製造方法は、パラジウム塩、銅塩及び二座配位子化合物からなる触媒の存在下に、分子状酸素が存在する雰囲気中、高温で、フタル酸ジエステルのような芳香族化合物を酸化二量化反応させてビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルのようなビフェニル類を製造する反応系に、カルボン酸を供給することを特徴とするものであって、触媒活性を安定化させて触媒回転数を改良したものである。
【0008】
本発明において、酸化二量化反応をおこなわせることができるのであれば、反応系にカルボン酸を供給する方法は特に限定されない。一度に供給しても連続的又は断続的に供給しても構わないが、カルボン酸を連続的又は断続的に反応系へ供給することが触媒活性を安定化させて触媒回転数を改良するうえで特に効果的であるから好適である。また、単独で供給しても、反応原料や他の触媒などと混合して供給しても、分子状酸素に同伴させて供給しても構わない。液体のカルボン酸の供給は、煩雑な操作や複雑な設備などを必要とせず簡便な送液ポンプで可能である。従って、送液ポンプによって反応系へ連続的に供給することが好ましい。更に、加温等によりカルボン酸の蒸気圧を制御して、そのカルボン酸蒸気を分子状酸素に同伴させて反応系へ連続的に供給することも好ましい。
【0009】
本発明において、酸化二量化反応は、140℃以上好ましくは180℃以上特に好ましくは200℃以上、且つ、250℃未満好ましくは240℃以下の温度範囲で実施される。酸化二量化反応の反応温度が250℃以上になると、パラジウム塩、銅塩及び二座配位子化合物からなる触媒の熱分解による失活が顕著になって、酸化二量化反応の二量化生成物の収率が低下するので好ましくない。一方、酸化二量化反応の反応温度が140℃未満では、酸化二量化反応の反応速度が小さくなるので好ましくない。
パラジウム塩、銅塩及び二座配位子化合物からなる触媒の存在下、分子状酸素を供給しながら、反応温度140℃以上且つ250℃未満の温度範囲でフタル酸ジエステルのような芳香族化合物の酸化二量化反応をおこなうと、反応時間と共に触媒活性が低下してくる。しかし、本発明の製造方法では、反応系にカルボン酸を供給することによって、反応系内のパラジウム塩、銅塩及び二座配位子化合物からなる触媒の活性低下を抑制し触媒活性を高く維持することができるので、煩雑な操作などをすることなしに高効率で酸化二量化反応を好適におこなうことができる。
【0010】
本発明の製造方法に使用される反応原料は、下記化学式(1)で示される芳香族化合物であり、具体的にはベンゼン又はベンゼン誘導体である。
【化3】
[ここで、Rは置換基であり、mは0〜4の整数である。]
化学式(1)のRで示された置換基としては、アルキル基(特に炭素数1〜5のアルキル基)、アルコキシ基(特に炭素数1〜5のアルコキシ基)、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基(特に炭素数1〜5のアルコキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基、アルカノイルオキシ基(特に炭素数1〜5のアルカノイルオキシ基)などを好適に挙げることができる。これらの置換基は置換基が有する水素がアセチル基又はハロゲン基などで置換されていても構わない。更に、化学式(1)のRで示された置換基としては、ニトロ基、ハロゲン基などを挙げることができる。
化学式(1)で示される芳香族化合物の具体例としては、例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、オルトキシレン、メタキシレン、パラキシレン、アニソール、安息香酸メチル、安息香酸ブチル、トルイル酸メチル、アセチルベンゼン、2,6−ジメチルベンジルアセテート、キシリレンジアセテート、ニトロベンゼン、オルトクロルメチルベンゼン、クロルベンゼン、フッ化ベンゼン、オルトクロルトルエン、トリフルオロメチルベンゼン、フタル酸ジエステル、イソフタル酸ジエステル、テレフタル酸ジエステルなどを挙げることができる。
【0011】
本発明において、化学式(1)で示される芳香族化合物が、下記化学式(2)で示されるフタル酸ジエステルであることが好適である。
【化4】
[ここで、R1は、それぞれ独立に、アルキル基、又は、アリール基であり、それらは置換基を持っていてもよい。]
フタル酸ジエステルの具体例としては、フタル酸ジメチルエステル、フタル酸ジエチルエステル、フタル酸ジプロピルエステル、フタル酸ジブチルエステル、フタル酸ジオクチルエステル、フタル酸ジフェニルエステルなどを好適に挙げることができる。これらのフタル酸ジエステルは、フタル酸、フタル酸無水物、フタル酸ハロゲン化物などと、末端に水酸基を有する化合物、例えば低級脂肪族アルコールや芳香族アルコールなどとを反応して容易に得ることができる。
【0012】
本発明の製造方法で使用する触媒は、パラジウム塩と銅塩と二座配位子化合物との組合せからなる触媒である。この触媒は、酸化二量化反応の二量化生成物の収率が高く、且つ、特定の異性体を選択的に製造することができるので好適である。
【0013】
本発明で使用するパラジウム塩としては、例えば、塩化パラジウム、臭化パラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、水酸化パラジウム、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、プロピオン酸パラジウム、ピバル酸パラジウム、トリフルオロメタンスルホン酸パラジウム、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム、及び、ビス(1,1,1−5,5,5−ヘキサフルオロアセチルアセトナト)パラジウムなどを具体例として挙げることができる。特に、酢酸パラジウム、プロピオン酸パラジウム、ピバル酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、水酸化パラジウム、及び、硝酸パラジウムは、高い触媒活性を示すので好適である。
本発明で使用するパラジウム塩は、原料のフタル酸ジエステルのような芳香族化合物に対して0.00001〜0.01倍モル、特に0.00005〜0.001倍モルを用いることが好ましい。使用するパラジウム塩が原料のフタル酸ジエステルのような芳香族化合物に対して0.00001倍モル未満でも酸化二量化反応は進行するが反応速度が小さくなるので好ましくない。また、使用するパラジウム塩が原料のフタル酸ジエステルのような芳香族化合物に対して0.01倍モルを超えて使用することも可能であるが、高価なパラジウム塩を多量に使用するのは経済的でないから好ましくない。
【0014】
本発明の製造方法において、銅塩を含む触媒を用いることによって、酸化二量化反応における酸素分圧を高圧にしなくても高い酸化二量化反応速度を維持し、触媒の失活を抑制できる。すなわち、銅塩を用いることによって、本発明の酸化二量化反応は低圧雰囲気下特に常圧雰囲気下でおこなうことが可能になる。
本発明で使用する銅塩としては、酢酸銅、プロピオン酸銅、ノルマルブチル酸銅、2−メチルプロピオン酸銅、ピバル酸銅、乳酸銅、酪酸銅、安息香酸銅、トリフルオロ酢酸銅、ビス(アセチルアセトナト)銅、ビス(1,1,1−5,5,5−ヘキサフルオロアセチルアセトナト)銅、塩化銅、臭化銅、沃化銅、硝酸銅、亜硝酸銅、硫酸銅、リン酸銅、酸化銅、水酸化銅、トリフルオロメタンスルホン酸銅、パラトルエンスルホン酸銅、及び、シアン化銅等を好適に挙げることができる。特に、酢酸銅、プロピオン酸銅、ノルマルブチル酸銅、ピバル酸銅、及び、ビス(アセチルアセトナト)銅は、酸化二量化反応を促進する効果が高いので好適である。
尚、これらの銅塩は、無水物でも水和物でも、どちらも用いることができる。
本発明において、これらの銅塩は、パラジウム塩に対して0.01〜10倍モルを用いることが好ましく、特に、パラジウム塩に対して0.1〜2.0倍モルを用いることが好適である。銅塩の使用量がパラジウム塩に対して0.01倍モル未満では酸化二量化反応を常圧雰囲気下又は常圧に近い低圧雰囲気下でおこなうことができなくなり、パラジウム塩に対して10倍モルを超えると経済的に不利になる。
【0015】
本発明で使用する二座配位子化合物としては、パラジウムと二座で配位することができる二座配位子化合物が好ましく、特に、2個の窒素原子によりパラジウム塩と錯体形成することができる二座配位子化合物、2個の酸素原子によりパラジウム塩と錯体形成することができる二座配位子化合物、及び、窒素原子と酸素原子とによりパラジウム塩と錯体形成することができる二座配位子化合物が好適である。
【0016】
2個の窒素原子によりパラジウム塩と錯体形成することができる二座配位子化合物としては、例えば、下記化学式(3)、及び下記化学式(4)で示される二座配位子化合物を好適に用いることができる。
【化5】
[ここで、R2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、又は、アリール基である。アルキル基、アルコキシ基、及び、アリール基は置換基を有することもできる。]
【化6】
[ここで、R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、又は、アリール基である。アルキル基、アルコキシ基、及び、アリール基は置換基を有することもできる。]
これらの二座配位子化合物を用いると、対称性の二量化生成物を選択的に得ることが可能になる。具体的には、反応原料がフタル酸ジエステルの場合には、非対称二量化生成物の2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルの生成を抑制し、対称二量化生成物の3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルを選択的に生成することができる。
【0017】
化学式(3)及び化学式(4)で示される二座配位子化合物の具体例としては、1,10−フェナントロリン、2,2’−ビピリジルを好適に挙げることができる。特に、1,10−フェナントロリンは酸化二量化反応を促進する効果が高く、且つ、パラジウム塩に配位したときのフタル酸ジエステルなどの芳香族化合物への溶解性が高いので好適である。
【0018】
2個の酸素原子によりパラジウム塩と錯体形成することができる二座配位子化合物としては、例えば、アセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、1,3−ジフェニル‐1,3−プロパンジオン、1,1,1−トリフルオロアセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオン、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ヘキサンジオン、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロアセチルアセトンなどのβ−ジケトン類を好適に挙げることができる。
また、窒素原子と酸素原子とによりパラジウム塩と錯体形成することができる二座配位子化合物としては、例えば、ピリジンカルボン酸、ピリジンカルボン酸メチルエステル、ピリジンカルボン酸エチルエステル、ピラジンカルボン酸、ピラジンカルボン酸メチルエステル、ピラジンカルボン酸エチルエステル、キノリンカルボン酸、イソキノリンカルボン酸、ヒドロキシキノリン、2−ベンゾイルピリジン、2−ピリジルアミドなどの置換基に酸素原子を持つ含窒素ヘテロ環化合物や、N,N−ジメチルグリシン、N,N−ジメチルアセトアミドなどの置換基に酸素原子を持つ脂肪鎖アミン類を好適に挙げることができる。
【0019】
2個の酸素原子によりパラジウム塩と錯体形成することができる二座配位子化合物、又は、窒素原子と酸素原子とによりパラジウム塩と錯体形成することができる二座配位子化合物を用いると、非対称性の二量化生成物を選択的に得ることが可能になる。具体的には、反応原料がフタル酸ジエステルの場合には、対称二量化生成物の3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルの生成を抑制し、非対称二量化生成物の2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルを選択的に生成することができる。
【0020】
本発明において、これらの二座配位子化合物は、パラジウム塩1モルに対して0.1〜5倍モルを用いることが好ましく、特に、パラジウム塩に対して0.5〜1.5倍モルを用いることが好ましい。0.1倍モル未満の量では二量化生成物の選択性が十分でなくなる。5倍モルを超える量では触媒活性が低下する場合がある。
【0021】
本発明で使用するカルボン酸は、モノカルボン酸でも、分子内に2以上のカルボキシル基を有する多価カルボン酸でも構わないが、特に、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、ピバル酸などのモノカルボン酸が触媒活性を安定化させて触媒回転数を改良する効果が高いので好適である。また、カルボン酸としてカルボン酸無水物を用いても構わない。これはカルボン酸無水物が、反応系内で、酸化二量化反応によって生成する水によって一般的に速いとされるカルボン酸無水物の加水分解により容易にカルボン酸になるためである。
【0022】
本発明において、反応系内にカルボン酸が多量に存在するのは、触媒活性を低下させるなどして酸化二量化反応を抑制することがあるので好ましくない。また、化学式(2)で示されるフタル酸ジエステルを反応原料とした時、反応系内にカルボン酸が多量に存在すると、酸化二量化反応の生成水によるエステル基の加水分解反応がカルボン酸の触媒作用によって促進されるから、フタル酸ジエステルは容易にフタル酸になる。フタル酸のようなカルボキシル基を有する芳香族化合物はエステル基を有する芳香族化合物に比べて酸化二量化反応の反応性が低いので、結果として酸化二量化反応は抑制される。
したがって、多量のカルボン酸を反応系に長期間存在させるのは好ましくなく、過剰量のカルボン酸を随時反応系外へ排出することが好ましい。反応温度以下の沸点を有するカルボン酸は、反応中に過剰量のカルボン酸をカルボン酸蒸気として反応系外へ排出することが容易であるから極めて好ましい。酸化二量化反応の通常の反応温度以下に沸点を有するカルボン酸として、酢酸(沸点:118℃)、トリフルオロ酢酸(沸点:72℃)を好適に挙げることができる。
また、カルボン酸は連続的又は断続的に反応系へ供給されることが触媒活性を安定化させて触媒回転数を改良するうえで効果的である。従って、本発明においては、カルボン酸を連続的又は断続的に反応系へ供給し、同時に、反応系内のカルボン酸をカルボン酸蒸気として反応系外へ排出しながら酸化二量化反応をおこなうことが特に好適である。
【0023】
カルボン酸の供給方法は送液ポンプなどで反応系へ供給してもよいが、カルボン酸の蒸気圧を制御して、そのカルボン酸蒸気を分子状酸素に同伴させて反応系へ供給することもできる。加温等によってカルボン酸の蒸気圧を制御して分子状酸素に同伴させる場合は、カルボン酸と酸素との爆発の危険性を考慮すると、分子状酸素を含む気体として窒素ガスや炭酸ガスなどの不活性ガスで希釈された酸素含有混合ガス又は空気を用いることが好ましい。反応系へのカルボン酸の供給量は、使用するパラジウム塩1モルに対して、1時間当たり0.01倍モル以上且つ50倍モル未満が好ましく、特に1時間当たり0.1〜30倍モルが好適である。供給するカルボン酸の量が0.01倍モル未満では添加の効果は小さく、50倍モル以上では経済的に不利になるうえ、反応系内に過剰量のカルボン酸として滞留して酸化二量化反応の阻害要因になる。
【0024】
本発明において、反応溶媒を用いても構わないが、反応原料が反応条件下で液体のときは用いなくても構わない。工業的には実質的に反応溶媒を用いないで反応することが好ましい。反応溶媒を用いる場合は、例えば、エチレングリコールジアセテート、アジピン酸ジメチルなどの有機エステル化合物、n−ブチルメチルケトン、メチルエチルケトン、イソプロピルエチルケトンなどのケトン化合物などを好適に挙げることができる。反応溶媒の使用量は、例えばフタル酸ジエステルなどの反応原料に対して、10000容量以下、好ましくは1000容量倍以下である。
【0025】
本発明において、分子状酸素は、純酸素ガスで供給してもよいが、爆発の危険性を考慮すると、窒素ガスや炭酸ガスなどの不活性ガスで酸素含有量が約5体積%〜50体積%程度まで希釈された酸素含有混合ガス、または、空気を用いることが好ましい。また、酸素含有混合ガスまたは空気は、反応液1000ミリリットル当たり約1〜20000ミリリットル/分、特に10〜10000ミリリットル/分の供給速度で、反応混合液中に均一に行き渡るように供給することが好ましい。具体的な供給方法としては、例えば、反応混合液の液面に沿って分子状酸素含有ガスを流通させて気液接触させる方法、反応混合物の上部に設けられたノズルから前記ガスを噴出させて吹き込む方法、反応混合物の底部に設けられたノズルから前記ガスを気泡状で供給しその気泡を反応混合液中に流動させて気液接触させる方法、反応混合液の底部に設けられた多孔板から前記ガスを気泡状で供給する方法、或は、導管内に反応混合液を流動させその反応混合液に導管の側部から前記ガスを気泡状に噴出させる方法などを好適に挙げることができる。
反応系に供給された分子状酸素は、反応混合液との接触が終ったあとで、過剰量のカルボン酸を同伴して反応系外へ排出されることが好ましい。
【0026】
本発明の酸化二量化反応は、常圧〜200気圧好ましくは常圧〜50気圧の圧力雰囲気下でおこなうことができるが、常圧雰囲気下でおこなうことが設備や操作が簡便になるので特に好ましい。更に、過剰量のカルボン酸を分子状酸素に同伴させて反応系外へ容易に排出するためには、酸化二量化反応は常圧でおこなうことが好適である。
尚、本発明において、酸化二量化反応は、酸素分圧が0.01以上特に0.05気圧以上でおこなわれる。
【0027】
本発明の製造方法は、酸化二量化反応をおこなわせることができれば、反応方法は回分操作法でも連続操作法でも構わない。連続操作法は、回分操作法に比べて反応開始時や終了時にその都度昇温や冷却などの煩雑な操作を必要としないなどの経済的に有利な方法である。本発明においては、連続操作法は、過剰のカルボン酸を容易に反応系外へ排出することができるので、触媒回転数を効果的に改良でき更に改良された触媒回転数を長時間安定して維持できることから、カルボン酸添加効果をより有効に発現し易く、経済的に更に有利になる。
本発明で用いる反応装置は、加熱機能、攪拌機能、ガスなどの供給や排出機能を備えたものであれば特に限定されるものではなく、回分式反応器や連続流攪拌槽反応器などを好適に用いることができる。また、反応器の材質も特に限定はないが、例えば、sus製の反応器を好適に用いることができる。図1及び図2は連続流攪拌槽反応器の実施形態を示す概略図であるが、図1は一段の形態を、図2は二段の形態を示したものである。
【0028】
本発明の製造方法において、目的生成物のビフェニル類は周知の手段によって精製して得ることができる。例えば目的物がビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルのときは、蒸留操作や晶析操作などの手段からなる後処理工程を経て分離、精製して得ることができる。
ビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルは、高温且つ高圧で加水分解してビフェニルテトラカルボン酸とすることができる。更に、これを高温に加熱することによって無水化してビフェニルテトラカルボン酸二無水物を得ることができる。この無水物は、ポリイミド樹脂などのポリマー原料又はエポキシ樹脂の硬化剤などとして有用に用いられるものである。
【0029】
【実施例】
次に、本発明の製造方法について、実施例などを用いて説明する。尚、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0030】
以下の実施例では、反応原料としてフタル酸ジメチルエステルを用いて、酸化二量化反応の生成物であるビフェニルテトラカルボン酸テトラメチルエステル(以下、BPTTと略記することもある。)を製造している。ここで、酸化二量化反応生成物であるBPTTの収率、触媒回転率(以下、TONと略記することもある。)、及び、酸化二量化反応生成物中の異性体である3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸テトラメチルエステル(以下、s−BPTTと略記することもある。)と2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸テトラメチルエステル(以下、a−BPTTと略記することもある。)の生成量の比(以下、S/Aと略記することもある。)は、次の計算式に従って算出した。
【数1】
【0031】
実施例1
50ミリリットルの四ツ口ガラス製フラスコに還流冷却管、空気導入管、水銀温度計、セプタムとを取り付け、そこにフタル酸ジメチルエステル256ミリモル、酢酸パラジウム0.056ミリモル、1,10−フェナントロリン0.056ミリモル、及び、酢酸銅・一水和物0.017ミリモルとを秤取り、80℃で30分間以上攪拌して均一に溶解させた。Aグレード空気ボンベを用いて、50ミリリットル/分の流速で空気導入管よりフラスコ内に空気を供給した。この状態でフラスコ内温度を220℃まで加熱した。反応混合物の温度が220℃に達したあと、空気を酢酸気化槽に通して酢酸蒸気を空気に同伴させるようにし、酢酸蒸気が同伴した空気を空気導入管よりフラスコ内に供給した。酢酸蒸気量は酢酸気化槽の温度を調整することにより制御した。供給した酢酸量は酢酸パラジウムに対して10当量/時間であった。反応中、酢酸蒸気が冷却管を通じて反応系外へ排出していることをFID検出器ガスクロマトグラフィーによる排ガス分析によって確認した。
反応開始時より4時間及び6時間経過後に反応混合液をサンプリングした。サンプリングした反応混合液はアセトンで希釈し、酢酸コレステロールを内部標準として加えて、FID検出器ガスクロマトグラフィーによって各生成物を定量した。その結果を表1に示した。
【0032】
比較例1
酢酸蒸気を同伴させないことを除いて、実施例1と同様の操作をおこなった。その結果を表1に示した。
【0033】
比較例2
酢酸の供給量を、酢酸パラジウムに対して1時間当たり50倍モルとしたことを除いて、実施例1と同様の操作をおこなった。その結果を表1に示した。
【0034】
【表1】
【0035】
実施例2
酢酸パラジウムと1,10−フェナントロリンの代わりに、水酸化パラジウムと1,10−フェナントロリンからなる錯体(phenPd(OH)2)を使用したことを除いて、実施例1と同様の操作をおこなった。その結果を表2に示した。
【0036】
比較例3
酢酸蒸気を同伴させないことを除いて、実施例2と同様の操作をおこなった。その結果を表2に示した。
【0037】
比較例4
酢酸の供給量を、水酸化パラジウムと1,10−フェナントロリンとからなる錯体に対して1時間当たり50倍モルとしたことを除いて、実施例2と同様の操作をおこなった。その結果を表2に示した。
【0038】
【表2】
【0039】
実施例3
50ミリリットルのガラス製反応器からなる図1に示したような反応装置を用いた。攪拌は攪拌子によりおこない、反応内部(反応混合液)の温度は220℃に調整し、Aグレード空気を20ミリリットル/分で反応混合液中にバブリングさせて供給し酸化二量化反応をおこなった。
フタル酸ジメチルエステル、及び、前記フラス酸ジメチルエステルに対して0.00032倍モルの酢酸パラジウム、同0.00032倍モルの1,10−フェナントロリン、同0.000096倍モルのプロピオン酸銅・一水和物、同0.00064倍モルの酢酸とを、80℃で30分間以上攪拌して均一に溶解して、原料混合液とした。この原料混合液を温度80℃に保持しながら、送液ポンプにより反応器へ供給し、反応器内で反応混合液が所定量に達した後は、反応器の液面がほぼ一定に保たれるように原料混合液の供給量(10ミリリットル/時間)とほぼ同じ量の反応混合液を送液ポンプにより連続的に抜き出しながら連続運転による酸化二量化反応をおこなった。反応中、酢酸蒸気が気体抜出用導管を通じて反応系外へ排出していることをFID検出器ガスクロマトグラフィーによる排ガス分析によって確認した。
抜き出した反応混合液は室温まで冷却したあとで、アセトンで希釈し、酢酸コレステロールを内部標準物質として加えて、FID検出器ガスクロマトグラフィーによって、反応開始から10〜20時間の間及び反応から50〜60時間の間に抜き出した各反応混合物について、各生成物を定量した。その結果を表3に示した。
尚、反応混合液の反応容器内平均滞留時間は5時間であった。
【0040】
比較例5
原料混合液に酢酸を添加しないこと以外は、実施例3と同様の操作をおこなった。反応開始から10〜20時間の間及び反応から50〜60時間の間に抜き出した各反応混合物について、各生成物を定量した。その結果を表3に示した。
尚、反応混合液の反応容器内平均滞留時間は5時間であった。
【0041】
実施例4
直列に連結された2つの50ミリリットルのガラス製反応容器からなる図2に示したような反応装置を用いた。2つの反応容器では共に攪拌は攪拌子によりおこない、反応内部(反応混合液)の温度は220℃に調整し、Aグレード空気を20ミリリットル/分で反応混合液中にバブリングさせて供給し酸化二量化反応をおこなった。
フタル酸ジメチルエステル、及び、前記フラス酸ジメチルエステルに対して0.00032倍モルの酢酸パラジウム、同0.00032倍モルの1,10−フェナントロリン、同0.000096倍モルのプロピオン酸銅・一水和物、同0.00064倍モルの酢酸とを、80℃で30分間以上攪拌して均一に溶解して、原料混合液とした。この原料混合液を温度80℃に保持しながら、送液ポンプにより第一の反応器へ供給し、反応器内で反応混合液が所定量に達した後は、反応器の液面がほぼ一定に保たれるように原料混合液の供給量(10ミリリットル/時間)とほぼ同じ量の反応混合液を送液ポンプにより連続的に抜き出して第二の反応容器へ供給しながら連続運転による酸化二量化反応をおこなった。
第二の反応容器でも、反応混合液が所定量に達した後は、反応器の液面がほぼ一定に保たれるように原料混合液の供給量(10ミリリットル/時間)とほぼ同じ量の反応混合液を送液ポンプにより連続的に抜き出しながら連続運転による酸化二量化反応をおこなった。反応中、酢酸蒸気が第一及び第二の反応容器の気体抜出用導管を通じて反応系外へ排出していることをFID検出器ガスクロマトグラフィーによる排ガス分析によって確認した。
抜き出した反応混合液は室温まで冷却したあとで、アセトンで希釈し、酢酸コレステロールを内部標準物質として加えて、FID検出器ガスクロマトグラフィーによって、反応開始から10〜20時間の間及び反応から50〜60時間の間に抜き出した各反応混合物について、各生成物を定量した。その結果を表3に示した。
尚、反応混合液の反応容器内平均滞留時間は10時間であった。
【0042】
比較例6
原料混合液に酢酸を添加しないこと以外は、実施例4と同様の操作をおこなった。反応開始から10〜20時間の間及び反応から50〜60時間の間に抜き出した各反応混合物について、各生成物を定量した。その結果を表3に示した。
尚、反応混合液の反応容器内平均滞留時間は10時間であった。
【0043】
【表3】
【0044】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したようなものであるから、以下に記載されるような効果を奏する。
すなわち、本発明は、パラジウム塩、銅塩及び二座配位子化合物からなる触媒の存在下に、分子状酸素が存在する雰囲気中、高温で、フタル酸ジエステルのような芳香族化合物を酸化二量化反応させてビフェニルテトラカルボン酸テトラエステルのようなビフェニル類を製造する製造方法において、触媒回転数が改良された経済的な製法方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法で用いる反応装置の一つの実施形態を示す模式図である。
【図2】本発明の製造方法で用いる反応装置の一つの実施形態を示す模式図である。
【符号の説明】
1:原料槽
2、9、16:送液ポンプ
3:原料供給用導管
4、11:反応器
5、12:攪拌装置
6、13:空気供給用導管
7、14:反応混合液取出用導管
8、15:気体抜出用導管
10:反応混合液供給用導管
Claims (5)
- パラジウム塩、銅塩及び二座配位子化合物からなる触媒の存在下に、分子状酸素が存在する雰囲気中、常圧雰囲気下、180℃以上の高温で、化学式(1)で示される芳香族化合物を酸化二量化反応させてビフェニル類を製造するに際して、反応系に酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、ピバル酸、及び、酪酸のうちのいずれかのカルボン酸をパラジウム塩1モルに対して1時間あたり0.1〜30倍モルの供給量で供給し、反応中にカルボン酸の少なくとも一部を反応系外へ排出することを特徴とするビフェニル類の製造方法。
- 化学式(1)で示される芳香族化合物が、フタル酸ジエステルであることを特徴とする前記請求項1に記載のビフェニル類の製造方法。
- 反応系へカルボン酸を連続的または断続的に供給することを特徴とする前記請求項1〜2のいずれかに記載のビフェニル類の製造方法。
- カルボン酸が、カルボン酸蒸気を分子状酸素に同伴させることによって反応系へ供給されることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれかに記載のビフェニル類の製造方法。
- 酸化二量化反応が、連続操作法で行われることを特徴とする前記請求項1〜4のいずれかに記載のビフェニル類の製造方法。
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