JPH0829077B2 - 細胞培養に使用するマトリツクス - Google Patents

細胞培養に使用するマトリツクス

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JPH0829077B2
JPH0829077B2 JP61142455A JP14245586A JPH0829077B2 JP H0829077 B2 JPH0829077 B2 JP H0829077B2 JP 61142455 A JP61142455 A JP 61142455A JP 14245586 A JP14245586 A JP 14245586A JP H0829077 B2 JPH0829077 B2 JP H0829077B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は各種生活細胞の試験管内培養および生長に、
特に有効に生長し、栄養物を代謝し、繁殖し、そして生
物学的活性物質を生産するために固体表面に付着するこ
とを必要とする(無菌液体栄養培地の他に)哺乳類組織
細胞の試験管内生育に対する方法および装置に関する。
このような組織細胞は「付着依存性(anchorage depend
ent)」細胞と呼ばれる。このような細胞が付着する適
当な表面の供給はこれらの試験管内培養に対する必須要
件である。
発明の背景 従つて組織細胞培養は固定連続表面上で行なわれる。
実験室規模でこれらはペトリ皿、平らな側面の瓶及びロ
ーラー瓶形である。大規模培養に適用できる最近の改良
は微小ビーズのような各種大きさの球および小さな長方
形流路が横断したセラミツクブロツクの開発であつた。
これらのすべての装置では細胞は固体の利用できる表面
上に付着し、増殖する。細胞は適当な表面組成および電
気的表面荷電を有する表面にのみ付着する。この目的に
対し成功することがわかつた材料はガラス、セラミツ
ク、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、デキストラン、コ
ラーゲンおよび或る他の材料である。しばしばこれらの
材料の細胞付着表面は95%硫酸により、又は好ましくは
コロナ又は酸素プラズマ放電により処理され細胞の付着
を改良する。(Kruse & Patterson Tissue Culture-Me
thods and Applications,Acadeimic Press 1983)に記
載のような培養条件下で、これらの表面と接触する細胞
は表面にそれら自体が付着し隣接し合流する単層に表面
を被覆するまで繁殖する。合流し終ると細胞の生長は停
止する。細胞の連続層が達成される場合細胞生長停止の
現象は「接触抑止」と呼ばれ、二次元表面上における非
がん細胞生長の特徴である。
現在、試験管内組織培養に対し使用される生長表面は
或る重大な欠点に苦しむ: a)これらは供給栄養培地の単位容積につき限定された
面積を供する。従つて栄養培地の単位容積について生長
できる細胞数は試験管内組織の細胞の容積密度より3オ
ーダーの大きさだけ少ない。
b)これは細胞生長を開始するために高濃度の接種細胞
を要する。代表的には細胞は合流したときに達する最終
数の20〜30%である濃度および数で新しい培養表面に導
入される。通例、合流したときに達する数の10%未満で
接種することはできない。
c)非‐がん細胞の細胞生長は単層に限定される。
d)細胞の単層飽和、血清の高又は低濃度、培地の消
耗、および特に培養培地の攪拌又は灌流により生ずる粘
稠剪断力を含む条件下で付着表面から引き離されがちで
ある。細胞生長および生合成は細胞脱離により停止す
る。
非がん細胞は二次元表面に生長するが、通常の細胞は
ゲル、特にコラーゲンのゲルにも生長することは古くか
ら知られていた。このようなゲルの1つは商品として入
手できる(商品名「ゲルフオーム」、Upjihn,Kalmazo
o)。しかしゲルは貧弱な寸法安定性を有し、これらの
内部構造のめに合理的密度まで細胞を生長させるように
は適さず、特に培地灌流によるシステムに対しては適さ
ない。従つてこれらは細胞の大規模培養に対し使用を見
出せなかつた。これらの使用は細胞形態学の実験室的研
究、又は最初の培養の「ヒストチピツク(hystotypi
c)」生長の研究(例えば、Douglesら、In Vitro,16、3
06〜312、1980)に限定される。
本発明に関連があることは或る種の細胞および特にが
ん性哺乳類細胞およびハイブリドーマのような細胞の改
変形は培養培地に懸濁して自由に生長し、又はカラギー
ナン、アガロース、コラーゲン、ゼラチンおよび同様の
澱粉又はタン白又は重合性物質のような多孔性ゲル化材
料の小ビーズに不動化することができる事実である。細
胞は栄養培地に懸濁される小ビーズ又は粒子形にゲルを
注型する前にこれらのゲルに混合することができる。
(Karkare,S.B.,Phillips,P.G.,Burke,D.H.,およびDean
Jr.,R.C.「Continuous Production of Monoclonal Ant
ibodies by Immobilized Hybridoma Culture」A.C.S.An
nual Meeting Phila.Pa.Aug,27、1984、Verax Corp.Han
over,,N.H.から入手できる)。
別法では、細胞はLimら、Microencapsulation of Liv
ing Cells and Tissuee;J.Pharm.Sci,70、4:351〜354、
April 1981;Nilsson.,Entrapment of Animal Cells for
Production of Monoclonal Antibodiee and other Bio
chemicals,Nature302、629〜630、1973の記載のように
微小カプセルに不動化することができる。
本発明もここに記載のように付着非‐依存性細胞およ
び生長および収穫が上記のように不動化のいくつかの形
態により促進できる他の細胞の培養に関する。
発明の要約 本発明によれば、 高‐表面‐面積基質の有効面積は平面に投影されたそ
の面積の10〜約100倍であるその高‐表面%面積基質を
供される試験管内組織培養に使用するマトリツクスであ
つて、40〜約95%の多孔率および10μ〜100μのオーダ
ーの孔隙の大きさ、又は約10μ〜100μの孔隙の大きさ
を有する開放孔発泡構造を有する生理学的に許容しうる
繊維の網状組織を含み、マトリツクスの全体の高さは50
μ〜約500μのオーダーのものである; 三次元構造は円形、扁平、非円形、又は中空繊維又は
0.5μm〜50μmのオーダーの直径又は巾を有するこれ
らの繊維の組み合せの不織布の1つであるマトリツク
ス; 構造は2μm〜20μm巾の、縮らすことができるリボ
ン形成繊維から成り、巾対厚さの比は2:1又はそれより
高いマトリツクス; 高特定表面積は、又は投影表面積単位当りの表面積又
は周囲の培地の単位容積当りの高表面積を意味する高表
面密度を有する付着依存性細胞付着に対するマトリツク
ス; 平板培養で達成できるものより少なくとも1オーダー
の大きさだけ大きく培地の単位容積当りの生長細胞密度
を増加させる表面; 平らなシートとして配置することができる高特定表面
細胞付着マトリツクス; らせん形シートとして、又は波形シートとして配置で
きるマトリツクス; 攪拌培養タンク反応器内に懸濁細胞担体として配置で
きるマトリツクス; 細胞数の測定に容易に試料を採取できるマトリツク
ス; 顕微鏡検査に対し容易に試料でありうるマトリツク
ス; 衝撃および粘稠剪断力から細胞ほ保護するマトリツク
ス; この表面から細胞の分離を抑止するマトリツクス; 低接種密度で細胞生長を開始し、従つて細胞密度およ
び数を10倍以上に増加させ、こうして出発に必要なカル
チヤーの数を低減して細胞および細胞生成物の高生産を
達成するマトリツクス; 細胞を複数層に、三次元マトリツクスに生長させるマ
トリツクス; 細胞を三次元の非平面形に生長させるマトリツクス; 栄養物、ホルモン、生長要素および血清成分のような
物質を急速に内部に拡散し、代謝廃棄物および細胞生成
物を外部に拡散できるマトリツクス; 付着依存性又は付着非依存性細胞を生長させるマトリ
ツクス、このマトリツクスは高内部表面積および個個の
細胞容積を1〜20倍である孔隙を有する高内部容積を供
し、この孔隙はマトリツクスを通して、内部に、および
マトリツクスから急速拡散を供するようにマトリツクス
の外部表面の100μm内にある; 付着依存性でない、懸濁培養におけるこれらの細胞の
収穫を容易にする細胞捕集に対するマトリツクス; 高速で移動し、高剪断力下にある流体栄養物に曝露さ
れる間、高密度の付着非依存性細胞を保護し、生長させ
るマトリツクス; このマトリツクスから製造された粒子は最少量の攪拌
で培養培地に懸濁できるように中位に近い浮揚性を有す
る細胞を捕集し又は付着させるマトリツクス; 細胞培養容器の圧を上下させることによりマトリツク
スを栄養液中に上下に移動できるように、細胞培養溶液
に賦課した圧力により調整される変動浮揚性を有する、
細胞を付着させ、又は捕集するマトリツクス; 血清を保存し、過大な培地に細胞生成物の稀釈を抑止
する一方、高濃度および大容量のカルチヤーに組織プラ
スミノーゲンアクチベーターを生産する方法およびこの
ような方法を行なう要素、 が供される。
これらおよび他の目的は以下の詳細な開示から明らか
となろう。
発明の一般的記載 本発明によれば培養細胞の付着に対し利用できる付着
表面を実質的に増加させる生長マトリツクスが供され
る:増加は発明の構成が支持されるベースの投影により
計算して10〜30倍の係数ほどである。10〜30倍のこのよ
うな増加は単位層についてであり、スペーサーなどによ
り分離される複数層が使用される場合、10〜30倍の係数
はこれらの各構造について適用する。マトリツクスがシ
ート形、好ましくは不織繊維シート、又は開放‐孔発泡
構造ポリマーシートで使用される場合、好ましいシート
の厚さは約50〜250μmであり、細胞が入り栄養物が入
り、そしてシートから廃棄生成物が除去されるために適
度の多孔率が供され、この孔は10〜100μmの有効直径
を有する。これらのシートは各種太さの繊維から製造す
ることができ、好ましい繊維の太さ又は繊維の直径範囲
は0.5〜20μmであり、さらに好ましくは10〜15μm直
径の範囲である。
複数のこれらのシートは相互に重ねて使用することが
できる。このような場合適当な間隔要素は復元される。
150μm〜約1mmの多孔性スペーサーは一般に満足できる
結果を与える。
本発明の構成は次元安定性および物理的強度を供され
る多孔性支持シート又はスクリーンにより支持され、又
は一層良く結合することができる。
このようなマトリツクスシートは切断し、打ち抜き、
細断して約0.2mm2〜約10mm2のオーダーの投影面積を有
し同じオーダーの厚さ(約50〜250μm)を有する粒子
を供する。この粒子は特に流動カルチヤーのサスペンジ
ヨンに有用である。
本発明は細胞の生長に対し保護された微小‐環境を供
し、細胞の収穫を容易にする開放カプセルに付着非依存
性細胞を捕集し、生長させる装置又はマトリツクスに関
する。
大量の付着非依存性細胞を生産するために細胞は通例
個個に細胞が適当に栄養物に浴することを保証するため
に攪拌し、そして代謝廃棄物が細胞から運び出される、
栄養液体培地中に懸濁して生長する。細胞の或るフラク
シヨンは羽根車による衝撃により又は孔剪断力により破
壊される。通例の懸濁培養からの収穫細胞は遠心分離又
は微小多孔性フイルターのような特別の補足装置を必要
とする。栄養液1cm3についての細胞濃度は比較的低
い。
これらの細胞の収穫を単純化しこれらの密度を増加さ
せる1方法はLimおよびNilssonの上記引用研究に記載の
ように透過性微小カプセルに細胞をカプセル化すること
を含む。これらの微小カプセルはこれらが捕集する細胞
より大きく、濃度である。従つてこれらは栄養培地から
沈澱又は濾過により容易に分離される。微小カプセルは
ある不利な面を有する: −これらは製造するために高価を要し微妙である、 −高密度生長で、カプセルの中心の細胞はしばしば死滅
する、 −カプセルは早期に破裂し内容細胞を失なう、 −新しい接種毎に新しいカプセル化手順を必要とする。
本発明は試験管内組織培養中細胞付着および/又は捕
集に対し改良された表面および形態学を供する材料形の
供給に関し、この改良された表面および形態学は一般に
使用される付着表面の欠点に打ち勝ち、および付着表面
を必要としない他の細胞の改良培養に対し新しい可能性
を供する。
細胞生長マトリツクスとしての多孔性シート 繊維の或る形および組成および或る高多孔性膜は細胞
および特に付着依存性細胞に対し、特にこの繊維が平ら
な高多孔性の不織シート、又はマツトに配列されフイル
ター又はテイツシユペーパーのような、又は薄い多孔性
フエルトの外観を有する場合、非常に有効な支持体を供
することがわかつた。この不織シートは紡糸‐接着、熱
接着、圧搾ローラーがけ、縫合などの技術を含む不織繊
維、紙、又はフエルトの製造に対する広範な周知技術の
いずれかにより製造することができる。シートは好まし
くは繊維表面に細胞の付着を促進するために非特定的に
使用されるグレー又は付着被覆を含むべきではない。
不織繊維シートの形成に使用される繊維は連続性フイ
ラメント、ステープルフイラメント、中空フイラメン
ト、パルプ、又はフロツク形、又はこれらの形の組み合
せでよい。好ましくはシートに非常に不整の、無作為‐
様、もつれた仕方で配置され、繊維の軸は開放の、多次
元配列を形成する。シートの多孔率は40〜95%の範囲で
あるべきで、好ましい多孔率は60〜80%である。好まし
い孔の大きさは10〜約100密度である。
個個の繊維は1フイラメントにつき0.05〜5デニール
(dpf)のデニール(9000mの繊維のg重量)を有すべき
で好ましい重量は1.0〜1.5dpfである。繊維の断面は円
形又は非円形で、好ましい断面はリボンのもので、さら
にその軸に沿つて課された縮れを有するものである。繊
維の巾は0.5〜50μmの範囲であるが、好ましい巾は10
〜15μmである。中空フイラメントが不織シートに組み
こまれる場合、1個又は複数の内腔を有してもよく、こ
れらのデニールは一般に中空でない断面の繊維より大き
く1フイラメントにつき50デニールの大きさの範囲であ
る。
この適用に適する孔多孔率膜はスポンジ様構造および
多孔率、および不織繊維マツトと同じ孔の寸法、すなわ
ち40〜95%多孔率および孔の大きさ10〜80μmを有しな
ければならない。孔は開放され、高度のねじれを有しな
ければならない。ポリマーマトリツクスは連続性である
べきで、細胞付着を促進する任意の組成を有することが
できる。多孔性膜性に適するポリマーの例はセルロー
ス、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリエステル、ポ
リフルオロクロロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチ
レン、ポリスルホン、ガラス繊維などである。
不織繊維シート又は多孔性膜の厚さは重要なパラメー
タである。適当な培養条件下で、これらのシート上に接
種された多数の細胞はシートの上部表面上よりかえつて
シートの厚さ内で生長する。細胞は通例の組成培養瓶、
フラスコ、ペトリ皿および微小担体ビーズにおけるよう
な二次元におけるよりかえつて三次元のシートの繊維の
中に増殖する。細胞は1個より多い繊維に付着し(図
1)、こうして細胞生長は繊維マトリツクスの内部容積
で行なわれる。細胞は複数層の組成様構造を形成しその
厚さは不織繊維シートのものである。細胞集合体の内部
におよび内部から栄養物および生成物の適当な拡散を保
証するために、そしてこの濃密構造の内部の細胞の壊死
を抑止するために、シートは約25〜250μmの厚さでな
ければならない。好ましい厚さは100〜150μmである。
理想的シートの厚さは培養される特別種の組織で生体内
に存在する毛細管の間隔にほぼ等しい。
不織多孔性生長マトリツクスシートは単独で使用する
か又はこれらはシートがそれらの形を保有するのを助
け、又は密集充填配列で使用される場合、シートの沈澱
による相互の濃密接触を抑止するために、硬い支持体材
料に熱接着することができる。特に有用な形状は粗い
(1mm又はそれ以上のメツシユ)ポリプロピレンスクリ
ーンに生長マトリツクスシートを熱積層化することであ
る。(図2)。これは又、懸濁培養に使用される場合、
中位に浮揚できるようにマトリツクスの正味密度を調整
できる。
生長マトリツクスシートおよび支持体およびセパレー
タシートはこれらのシートの積み重ねのすべての部分に
均一に液体培地を分配する要素および各マトリツクスシ
ートの平面に平行に培地の流れを促進する要素を供する
ことができる。これらの要素は図4aの20および21で示さ
れるように不可欠のじやま板又は水路孔でよい。
生長マトリツクスシートは多くの仕方で使用できる: −ペトリ皿の底部又はローラー瓶の内部表面の内張りと
して、1オーダーより大きいオーダーの大きさだけ生長
表面面積を増大させる、 −ローラー瓶の内側のらせんシートとして(図3)、 −図6および図7におけるように透過性又は微小多孔性
ポリマーの平らにした管13の外部およびその間に積層化
したシート11として、各相互の平らにした管は導管とし
て働き、1つは液体培養培地に対し14、他は酸素、空
気、CO2および水蒸気のようなガスに対し15、全体の集
成装置は図6に示されるようにらせんに巻かれ、又は積
層の間に差しこんだ積み重ね(図8)に配置され、そし
て栄養培地を満たし17、培養に対し細胞を接種した密閉
無菌容器16、図7に浸漬される。ガスおよび栄養培地は
多孔性又は不織繊維マトリツクスシート11上に生長する
細胞が酸素又は栄養物が決して枯渇せず、その中で廃棄
物が停溜により蓄積しないおだやかにうねる流体中に浴
するように脈打ちの様式で平らにした透過性管を通して
ポンプ輸送される。一般に集成装置の被覆19を通して流
れる4つの連結図6、7、18はガスの導入および排出、
および栄養培地を平らにした管13に導入および排出する
ために働く。PO210、pH11およびグルコース濃度12のよ
な培養パラメータを監視するプローブは平らにしたらせ
ん状管の外部の生長培地17に配置され、栄養物14の流れ
割合および組成およびガス15のCO2および酸素含量を調
整するために使用される。ポリプロピレンスクリーン又
は同様のスペーサー12は各平らにした管の内側および管
の間に配置され、らせん又は積み重ねの各層間の最少分
離距離を保持する。細胞生長マトリツクス11および外部
又は浸漬生長培地17への出入は、浸漬培地を灌流し又は
除去するために、又は生成物の収集に、又は培地の交換
に、又は細胞試料の採取に使用できる入口20を通してな
される。
−連続的に培地を灌流するカラムの充填材料として(図
4)、 −修正デキストランビーズのような材料に代る懸濁培養
の微小担体として(「Microcarrier Cell Culture」Pha
rmacia Chemicals,Uppsala,Sweden.1981参照)。
微小担体として又はカラム充填材として使用される場
合、生長マトリツクスはポリプロピレンスクリーン(上
記、図2)に対し積層するのが有利でありこれは次に小
円盤、正方形、環状十字形、又は波形および折り重ね形
に切断し、充填又は懸濁材料に所望の動水力学的特徴を
与える。
別法では懸濁培養で微小担体として使用される生長マ
トリツクスは繊維の密度および相対的割合が中位に近い
浮揚性を与える繊維の混合物から成る繊維の不織シート
から切断することができる。例として、2mmの直径を有
する環状微小円盤は20重量%のポリエチレンテレフタレ
ート繊維および80%のポリプロピレン繊維の無作為方向
性混合物から成る不織シートから打ち抜かれる。ポリエ
チレンテレフタレート繊維は1.33の比重を有し、ポリプ
ロピレン繊維は0.92の比重を有するので、複合不織布は
1.002の密度を有する。従つてこのシートから打ち抜か
れた微小円盤は中空でないポリエチレンテレフタレート
繊維のみから成る円盤を懸濁保持するのに必要であるよ
りもはるかに低速で攪拌する場合液体培地に懸濁させた
まま保持される。
中位に近い浮揚性の微小円盤は内腔に満たしたガスを
有する中空フイラメントポリマー繊維をフイラメントポ
リマー繊維につき中空でない低デニールと適当な割合で
合せることにより製造された(図2a、2b)。捕集したガ
ス泡を含む微小担体の利点はこれらの浮揚性を調整でき
ることである。捕集ガスの容積は懸濁培養上の外部圧が
減少又は増加するとき、増加又は減少するので、微小円
盤は攪拌機を使用しなくても週期的に栄養液中に浮き、
および沈むように製造される。これは非常に温和な洗滌
作用を生じ、特に生長細胞の表面に栄養物を運び、代謝
廃棄物を除去することに対し、攪拌する場合、付着表面
から追い出されるようになりやすい細胞タイプでは特に
有効である。攪拌機の要求を排除し、単純化し、大きな
培養容器のコストを低減する。
本発明の主要な利点は微小担体組織細胞「懸濁培養」
に対し多孔性マトリツクス細胞付着表面を適用すること
である(微小担体懸濁組織細胞培養の手順は「Microcar
rier Cell Culture」,Pharmacia Fine Chemicals,Uppsa
la,Sweden,1981;および「Large Scale Production of T
issue Cells」,Scientific American Jan.,1983の論文
に記載される)。懸濁培養の適用に対しては多孔性シー
トは小片に切断され、それぞれは約1〜100mm2の投影表
面を有し、好ましい投影面積は約1〜20mm2である。こ
の小片の形状は多数の形状をとることができるが、円盤
又は環状形が好ましい。多孔性マトリツクス細胞付着シ
ート材料は多孔性マトリツクス材料を強化し、又上記浮
揚性を増加するために、1mm又はより微細メツシユを有
するポリプロピレンスクリーンのような材料に熱接着す
ることができる。円盤の周囲端の繊維は熱接着されるか
又は相互に部分融着されるように加熱ダイを使用してこ
れらの円盤を打ち抜くことは特に有利である。
このような多孔性マトリツクス微小担体は好結果の細
胞生長を開始するために実質的に一層低い濃度の接種材
料(培養の出発時に導入される細胞)を必要とすること
は理論的根拠で発見し試験により立証した。例えば微小
担体の代表的懸濁培養(修正デキストランビーズ)で
は、接種材料は培養の終期に収穫される細胞数の30%を
含む(Fleiscschaker,117頁、Ph,D.Thesis,June 1982、
M.I.T Dept.of Nutrition and Food Science)。修正デ
キストラン微小ビーズのものに等しい総付着表面を有す
るポリエステル繊維多孔性マトリツクス微小担体が使用
される場合、接種細胞含量は収穫される最終細胞数の約
5%未満のみを必要とすることがわかつた。接種材料の
大きさのこの減少は組織細胞および細胞生成物の大規模
生産に莫大な利益であり、1つの培養からの生産は約6
〜10の率だけ増加しそして感染および再接種問題は減少
する。
低濃度細胞接種による繊維又は多孔性マトリツクス微
小担体の有効性は明らかではないが、重要な発見であ
る。このすぐれた有効性に対する説明は次の通りであ
る: 微小担体懸濁培養では個個の微小担体流体上で行なわ
れる合流細胞生長に対し、最少数の接種細胞は微小担体
粒子と衝突し、粒子に固着しなければならない。この最
少数の細胞は或る程度まで細胞タイプに依存するが、代
表的数は1微小担体粒子についき7細胞である(Fleisc
schaker,J.,171頁、Ph,D.Thesis,June 1982、M.I.T Dep
t.of Nutrition and Food Science)。微小担体粒子と
接種細胞間の衝突は純粋に無作為工程であるので、任意
数iの細胞と衝突を経験する微小担体粒子のフラクシヨ
ンfiはポアソン分布(方程式I)により評価することが
できる: fi=λ/(eλ(i)) (I) 式中、i=微小担体粒子と衝突する接種細胞数 λ=平均接種細胞数/微小担体粒子、又は1ml当りの接
種細胞/1ml当りの微小担体粒子 「n」回の衝突が合流生長を開始するために必要であ
る場合、合流生長を経験する微小担体のフラクシヨンP
は1マイナスnより少ない衝突を有する微小担体のフラ
クシヨンになる。
P=1−Σn−1(fi) (II) n=7および105細胞/mlが1mlにつき3×104の微小担
体ビーズ粒子の通常濃度で接種される場合、方程式Iの
λは3.3細胞/微小担体粒子に等しい。方程式(I)か
ら0〜6回の衝突を経験する粒子のフラクシヨンは: f0=0,f1=.12,f2=.20,f3=.22,f4=.18,f5=.12,f6
0.7 であることがわかる。
従つて方程式(II)は: P=1−(f0+f1+f2+f3+f4+f5+f6)=0.05とな
る。20のうちの唯1個の粒子が7回又はそれ以上の衝突
を有し、合流細胞生長を経験することを意味する。従つ
てこの培養は失敗するであろう。これらの稀釈細胞濃度
および条件で通例の微小担体カルチヤーを接種しようと
試みる場合このようなことは実際に一般的経験である
(Fleiscschaker ibid.117頁)。
この統計的推論は多孔性又は繊維マトリツクス微小担
体の著しい優位性を説明する。代表的にはこのような担
体は10μm直径のポリエステル繊維から成る150μm厚
さの不織シートから打ち抜いた2.0mm直径の微小円盤で
ある。シートは1gのシート材料につき3000cm2より多い
細胞付着面積を供する。1mlの培養溶液当りこれらの50
微小円盤の濃度は1ml当り3×104の通例の微小担体ビー
ズと同じ細胞付着面積を構成する。105細胞/ml接種材料
濃度で、接種細胞の平均数/微小円盤、λ、は105/50、
又は2000細胞/微小円盤(3.3細胞/微小ビーズと対照
的に)である。
微小円盤とこれら2000細胞との衝突頻度はデキストラ
ン微小担体ビーズとその3.3細胞のものより高い大きさ
である。事実、方程式(I)にλ=2000を挿入すると10
0より少ない細胞衝突を有する円盤粒子はきわめて稀で
あることがわかる。従つて同じ接種材料濃度および表面
付着面積で100より多い衝突を経験する微小円盤の確率
はPがほぼ1に等しいときに方程式IIにより与えられ
る。従つてすべての微小円盤担体は細胞により砲撃さ
れ、これらの生長表面は稀釈接種材料に曝露されると飽
和に達する。実験的に1%の接種は合流生長の生成に成
功した。
この効果は微小ビーズ又は非多孔性担体では再現でき
ない。何故ならば微小ビーズ数の減少は細胞付着に対し
利用できる表面を減少させるからである。従つて微小ビ
ーズ懸濁培養は多量の接種材料に限定される。
例 1.細胞培養マトリツクスに使用する材料は最初にプラズ
マトーチからの放電を通し、メタノールで洗滌した。材
料は紫外線下で滅菌し次に100μg/mlポリ‐D-リジン溶
液中で浸漬し、無菌水ですすいだ。細胞培養は37℃、空
気中の5%CO2雰囲気下に行なつた。
2.ポリエステル(0.15mm公称の厚さ、15μm繊維)又は
ポリプロピレン(0.15mmの公称の厚さ、12μm繊維)の
不織シートを30mm直径の環に切断し、30mmペトリ皿の底
部においた。同じ大きさの組織培養皿は対照として使用
した。ヒトの二倍体繊維芽細胞(肺)(1.5×105細胞)
を2.5mlのDMEM(Dulbeco修正 Eagle培地)+10%血清を
含む各プレートに接種し、カルチヤーの進行は顕微鏡で
試験した。細胞は複数層の組織様構造を形成することを
観察した(図1)。培養は細胞が合同した塊りとして現
れるまで継続した。そこで各プレートの細胞数をDNA量
を測定することによりはかつた。結果(表I)は正規の
培養皿の等しい投影面積上よりも7〜10倍多い細胞がポ
リマーマトリツクスに得られたことを示す。
3.不織布シートは21×34cm長方形に切断し、これはロー
ラー瓶の850cm2の内側に内張りとして固着した。未被覆
ローラー瓶は対照として使用した。布で内張りした瓶は
それぞれ(1)0.3×107、(2)1×107および(3)
1.5×107細胞を接種した。未被覆瓶はそれぞれ1.5×107
細胞を接種した。次にすべての瓶は培地を半分満たし、
培養は回転Belleo Roller装置上で0.5/回転/分で行な
つた。培地は2日の間隔で新しい培地と置換した。未被
覆瓶は3日後に顕微鏡試験により判定されたように合流
に達し5.7×107細胞の細胞数を含有した。内張り瓶は追
加の5日間培養した。DNA測定は接種量に関係なく3〜
5×108細胞が各布内張り瓶で得られたことを示した。
4.長さ200cmおよび巾21cmの不織布シートをポリエチレ
ンスクリーン(1mm開口、0.6mm厚さ)に積層した。積層
品はらせんに巻き、ローラー瓶内に内部表面に対して配
置し、7層の深さに内張りしてらせんを形成させた。ロ
ーラー瓶はそれぞれ1.5×107細胞を接種し、培地を半分
満たした。培養の進行は週期的に内張りの1片を取り出
すことによつて追求し、生長培地は週期的に置換して
(グルコースと乳酸の分析に基づいて)栄養物の消耗を
回避した。細胞は平均1.2日の2倍の時間で増殖し12日
後に1瓶当り約4×109細胞に達した。
5.反応容器を通す流れの不織布上の細胞培養は図5に描
写した実験室規模の集成装置で試験した。ポリプロピレ
ン又はポリエステル支持体マトリツクスは次の形で反応
室(図5)に導入した。
i)不織布およびポリプロピレンスクリーンの積層物の
積み重ねの環。3mm直径の円形孔を各環にあけ(1又は
5孔/1環)培地を流せるようにする(図4)。
ii)長方形の積層物を堅固ならせんに巻き、反応室(図
4)にきちんと固定した。
細胞はマトリツクスを被覆する十分な生長培地を有する
反応容器に接種した。反応容器を密閉し貯蔵器は培地を
満たした。4時間の静置インキユベーシヨン後、培地の
循環を開始した。ポンプ速度は初めの培地滞留時間25分
を得るように調整し、細胞が増殖するにつれてポンプ速
度は増加し、滞留時間は約1分に減少した。反応容器は
1片の支持体を取り出すことにより週期的に試料を採取
し、DNAを測定した。培養8日後に反応室の細胞密度は
積み重ねた環で2×106細胞/mlおよびらせんでほとんど
7×106細胞/mlに達した。
6.レーヨン(18μm厚さ、0.5〜2mm長さ)、ナイロン
(15μm、0.5〜1.5mm)およびアクリル(10〜20μ×0.
2〜1mm)の繊維くずを例1のように処理した。各1/10g
を50mmペトリ皿の底部に層にし、細胞を接種し、3mlのD
MEM+10%血清を被覆した。繊維層に付着した細胞数は2
4時間後に測定した。付着効率はアクリル繊維上に15〜2
0%、レーヨン上に35%およびナイロン繊維上にほとん
ど60%であつた。正規の繊維培養皿による対照は70%付
着効率を得た。
7.不織布シート(400cm2)は小正方形(約3×3mm)に
切断し、Techne200ml培養容器に100mlの培地を入れ。瓶
にそれぞれ1×106、5×106および1.5×107細胞を接種
した。攪拌は30rpmであつた。最初の4時間に対しては
攪拌機は30分動かし、5分休止した。その後攪拌は連続
した。接種後第3日に70mlの培地を新しい培地と置換し
その後35mlを毎日置換した。細胞数は毎日DNA測定によ
り行なつた。接種後、24時間に測定した細胞付着は接種
密度に関係なく平均67%(56〜81%)にあつた。試験は
接種後4日継続し、細胞が2倍になる時間は平均約32時
間であつた。最終細胞数は各瓶の細胞が約10倍に増加
し、増加割合は低濃度の接種材料に感受性のないことを
示した。
8.2mm直径の微小円盤はフイラメントポリエステル繊維
につき1.5装置およびフイラメント中空ポリプロピレン
繊維につき15装置から成る不織繊維シートから、二重凸
面の又はレンズ‐様外観を円盤に与える図2aに示した仕
方で円盤の端を熱接種する加熱ダイを使用して打ち抜い
た。次に円盤は例1におけるように処理し100mlの培地
に50粒子/mlの濃度でTechne200ml攪拌培養瓶に入れた。
IMR-90ヒトの肺繊維芽細胞を105細胞/mlの濃度で接種し
た。攪拌は間欠的で、次に例7におけるように連続し
た。培地は例7におけるように置換した。8日後細胞を
計数し4×106細胞/mlの濃度を有することがわかつた。
2.5%の最終濃度の接種は可能であることを立証した。
9.2個の平らにした1インチ巾のセルロース透析管13か
ら成るらせん積層構造、表面処理不織ポリエステル布地
11(10μm繊維直径)の小片、およびポリプロピレンス
ペーサースクリーン12(0.6μm直径モノフイラメン
ト、1mm開口)の4小片を図6に示す形に集成し、ここ
で各平らにした管13はそれ自身内にスペーサースクリー
ン12の小片を有し不織繊維生長マトリツクス11の小片お
よびスペーサースクリーン12によりその平らな外部表面
上で結合した。全体の集成装置は無菌容器16に入れ、図
7に示すように生長培地17に浸漬した。
透析管は各各50cmの長さであつた。血清を含まぬ栄養培
地は1秒につき約1cmの線状流速で1個の平らにした管
を通してポンプ輸送した。空気および5%CO2の無菌混
合物は他の平らにした透過性らせん管を通してポンプ輸
送した。適当な要素によりガス管からの排出流は、ガス
を運ぶらせん管を週期的に膨脹および縮少するように、
らせんが浸漬する生長培地をおだやかに可逆的に週期的
に置換させるように2分間隔で制限した。
繊維生長マトリツクス、スペーサーおよび管の積層らせ
ん集成装置は10%血清を含む100mlのDMEM生長培地に浸
漬した。ハイブリドーマは1.5×105細胞/mlの密度で生
長培地を含む血清に接種した。9日後に浸漬培地の細胞
の濃度は107細胞/ml以上に生長した。循環培地は血清を
含有しなかつた。浸漬生長培地は血清を含有し、24時間
毎に1回血清を置換する割合で灌流した。9日後に、十
分な生長に達した場合浸漬生長培地は血清を含有しない
生産浸漬培地に変更した。灌流割合は浸漬培地からモノ
クローン抗体を除去して継続した。モノクローン抗体の
濃度は6週間安定のまま残り、その時点で継続すること
はできたが中止した。
生長培地、栄養培地およびガス流路を分離したらせん集
成装置は、それぞれが別別に灌流することができ、塊り
‐移行拡散性接触は流路の中で維持された。血清は保存
され、抗体力価は最適レベルに保持された。
尚、図1はポリエステルシート上に生長する線維芽細
胞を示す。ポリエステルシートを切断して30mmペトリ皿
に適合する円盤を作り適用する。細胞を接種し、(A)
は4日、(B)は12日増殖させる。次に細胞を固定し、
顕微鏡観察に対しギムザ染色する。
図2Aは各種ポリマーの無作為方向性フイラメントから
成る二重凸面の懸濁培養繊維微小円盤を示す。これらポ
リマーのあるものは熱接着でき、そしてあるものは中空
で、空気又はガス泡を捕集する開放端で、その大きなお
よび浮揚性は懸濁培養容器の外部圧により決定される。
熱接着端は加熱ダイ又はパンチにより打ち抜くことによ
り形成される。
図6は生長マトリツクスと平らにした栄養培地および
水を運ぶ透過性管のらせん集成装置である。細胞生長は
平らにした管の外側の積層マトリツクスで行なわれる。
図7は図6におけるような積層らせん集成装置であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1A図および第1B図はポリエステルシート上に生長した
線維芽細胞である生物の形態を示す写真である。 第2図はポリプロピレンスクリーン2に積層したマトリ
ツクスシート1を示す。 第2A図は二重凸面の懸濁培養に使用する繊維微小円盤を
示す。 第2B図は内腔にガス泡を有する中空繊維を示す。 第3図はローラー瓶内のマトリツクスのらせんシートを
示す。図中1はマトリツクスシートおよび2はポリプロ
ピレンスクリーン2を示す。 第4A図および第4B図はカラムに充填したマトリツクスシ
ートを示し、第4A図では環状、第4B図ではらせんを示
す。図中1マトリツクスシートおよび2はポリプロピレ
ンスクリーンを示す。 第5図は培地灌流による実験室規模の反応容器を示す。 第6図は生長マトリツクスおよび平らにした透過性管の
らせん集成装置を示す。 第7図は積層らせん集成装置を示す。 第7a図は第図6図および第7図における積層らせん集成
装置の断面を示す。 第8図は生長マトリツクスシート、間にはさむ平らにし
た透過性管およびセパレータスクリーンの積層積み重ね
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 10/00 H (72)発明者 マーチン サスマン アメリカ合衆国マサチユーセツツ州メツド フオード(番地なし) タフツ ユニバー シイテイ気付 (56)参考文献 特開 昭62−502936(JP,A)

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔性支持体シートに接着した繊維のマト
    リックスからなる試験管内細胞培養に使用するシートの
    形態にある基材であって、該マトリックスは、40%〜95
    %の多孔率および10μ〜100μの大きさの孔隙を有する
    シートの形態にある三次元構造の生理学的に許容しうる
    繊維からなり、該マトリックスの全体の高さは50μ〜50
    0μである、上記基材。
  2. 【請求項2】三次元構造の繊維は円形、扁平、非円形、
    又は中空繊維又は0.5〜50μmのオーダーの直径又は巾
    を有するこれらの繊維の組み合わせからの不織布の1つ
    である、特許請求の範囲第1項記載の基材。
  3. 【請求項3】三次元構造の繊維は縮らすことができる2
    〜20μmのリボン形成繊維から成り巾対厚さの比は2:1
    又はそれより高い、特許請求の範囲第2項記載の基材。
  4. 【請求項4】約10〜100μの孔隙および60〜95%の多孔
    率を有する開放孔発泡構造を有する、特許請求の範囲第
    1項記載の基材。
  5. 【請求項5】マトリックスの表面はコロナ放電、冷ガス
    プラズマで低圧および高周波で処理することにより細胞
    付着を増加するために修正し又はこの表面は適当な物質
    により被覆することにより修正する、特許請求の範囲第
    1項から第4項のいずれか1項に記載の基材。
  6. 【請求項6】マトリックスの表面は細胞付着の増強に対
    し化学カップリング剤、誘導剤との反応により、又は細
    胞表面抗原に対する抗体により修正する、特許請求の範
    囲第1項から第4項のいずれか1項に記載の基材。
  7. 【請求項7】マトリックスの表面は正味の陽又は正味の
    陰電荷を供される、特許請求の範囲第1項から第5項の
    いずれか1項に記載の基材。
  8. 【請求項8】マトリックス成分の表面はポリ‐D-リジン
    で被覆する、特許請求の範囲第1項から第5項のいずれ
    か1項に記載の基材。
  9. 【請求項9】繊維材料はポリエステル、ポリアルキレ
    ン、PVC、ポリスチレン、コラーゲン繊維、ガラス繊
    維、天然繊維、又はインサート金属である、特許請求の
    範囲第1項から第6項のいずれか1項に記載の基材。
  10. 【請求項10】マトリックスはひだをつけ、折りたた
    み、又はらせん状に巻く、特許請求の範囲第1項から第
    9項のいずれか1項に記載の基材。
  11. 【請求項11】多孔性支持体シートに接着した繊維のマ
    トリックスからなる、試験管内細胞培養に使用するシー
    トの形態にある基材であって、該マトリックスは、40%
    〜95%の多孔率および10μ〜100μの大きさの孔隙を有
    するシートの形態にある三次元構造の生理学的に許容し
    うる繊維からなり、該マトリックスの全体の高さは50〜
    500μである、上記基材からなる試験管内細胞培養装
    置。
  12. 【請求項12】高さ260μまでのマトリックスからなる
    基材、セパレータシートおよびさらにそのような基材を
    含み、基材およびセパレータシートを交互に積み重ね形
    で含む特許請求の範囲第11項に記載の試験管内細胞培養
    装置。
  13. 【請求項13】ペトリ皿、ローラー瓶、フラスコ又は他
    の容器の表面に挿入し、又は付着させる、特許請求の範
    囲第12項記載の試験管内細胞培養装置。
  14. 【請求項14】マトリックスからなる基材の断片から成
    るゆるく充填した粒子の層およびこの層を通る流体の均
    質な流れを促進する適当なセパレータ又はじゃま板を含
    有するカラムを含む、特許請求の範囲第11項記載の試験
    管内培養装置。
  15. 【請求項15】マトリックスからなる基材の層から成
    り、この中に細胞は捕集され又は付着し、基材層間に栄
    養培地を誘導する平らにした透過性又は微小多孔性導管
    が介在し、他の透過性微小多孔性の平らにした導管は空
    気および他のガスに対する流露として働き、この介在層
    構造は細胞および新しいおよび消費した液体およびガス
    を導入および回収する適当な無菌的囲いに含まれる栄養
    培地に浸漬される堆積又はらせんに配列され、温度、p
    H、グルコース濃度および培養装置の他のパラメータを
    監視する要素を供され、すべての細胞生長は平らにし
    た、透過性、中間層の管状流露の外側の液体培地で、大
    部分は上記基材の介在層で行われる特許請求の範囲第11
    項に記載の試験管内細胞培養装置。
  16. 【請求項16】平らにした介在管状導管はセルロース、
    ポリエステル、ポリスルホン、ポリハロゲン化エチレン
    および他のハロカーボンのような透過性又は微小多孔性
    ポリマーフィルムから成る、特許請求の範囲第15項記載
    の試験管内細胞培養装置。
  17. 【請求項17】平らにした透過性の介在導管の外側の細
    胞培養流体培地は灌流する、特許請求の範囲第15項記載
    の試験管内細胞培養装置。
  18. 【請求項18】平らにした透過性の介在ポリマー管の外
    側の細胞培養流体培地は1個又はそれより多い平らにし
    た管状導管内の流体容積を周期的に増減することにより
    おだやかに撹拌する、特許請求の範囲第16項に記載の試
    験管内細胞培養装置。
  19. 【請求項19】多孔性支持体シートに接着した繊維のマ
    トリックスからなる、試験管内細胞培養に使用するシー
    トの形態にある基材であって、該マトリックスは、40%
    〜95%の多孔率および10μ〜100μの大きさの孔率を有
    するシートの形態にある三次元構造の生理学的に許容し
    うる繊維からなり、該マトリックスの全体の高さは50μ
    〜500μである、上記基材の上で細胞を培養することを
    特徴とする試験管内細胞培養方法。
  20. 【請求項20】栄養物の供給及び廃棄生成物の除去を行
    いながら培養する特許請求の範囲第19項に記載の試験管
    内細胞培養方法。
  21. 【請求項21】基材が積み重ねられた形態にある特許請
    求の範囲第20項に記載の試験管内細胞培養方法。
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