JP4668568B2 - 培養容器、培養装置および細胞の培養方法 - Google Patents

培養容器、培養装置および細胞の培養方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4668568B2
JP4668568B2 JP2004244857A JP2004244857A JP4668568B2 JP 4668568 B2 JP4668568 B2 JP 4668568B2 JP 2004244857 A JP2004244857 A JP 2004244857A JP 2004244857 A JP2004244857 A JP 2004244857A JP 4668568 B2 JP4668568 B2 JP 4668568B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
culture
medium
cells
hollow fiber
frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004244857A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005095165A (ja
Inventor
英雅 神宮司
敦崇 野口
志保 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Medinet Co Ltd
Original Assignee
Medinet Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Medinet Co Ltd filed Critical Medinet Co Ltd
Priority to JP2004244857A priority Critical patent/JP4668568B2/ja
Publication of JP2005095165A publication Critical patent/JP2005095165A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4668568B2 publication Critical patent/JP4668568B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M23/00Constructional details, e.g. recesses, hinges
    • C12M23/02Form or structure of the vessel
    • C12M23/04Flat or tray type, drawers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M25/00Means for supporting, enclosing or fixing the microorganisms, e.g. immunocoatings
    • C12M25/10Hollow fibers or tubes

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Clinical Laboratory Science (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

本発明は、培養容器、培養装置および該培養容器を用いた細胞の培養方法に関する。より具体的には、動物細胞、より具体的にはヒトリンパ球細胞やハイブリドーマをはじめとする浮遊系細胞を、静置培養または振盪培養により高密度かつ大規模に培養するための培養容器、培養装置および該培養容器を用いた細胞の培養方法に関する。
動植物細胞を静置培養により高密度培養するための細胞培養容器に関して、既に多くの提案がなされている。ここで、高密度培養とは、一般には細胞培養空間内における細胞密度を約1×107 cells/mL以上で細胞を培養することを意味する。これら細胞培養容器に求められる重要な特徴は、容器内に必要な栄養分を供給することができ、かつ老廃物を容器から除去できること、および容器内に酸素を供給することができ、かつ二酸化炭素を容器から除去できることである。
容器内に栄養分および酸素を供給するため、容器内に外部と流体連通可能な中空繊維を配置した細胞培養容器が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。このような細胞培養容器では、中空繊維の半透膜機能を利用して、外部から栄養分および酸素を供給し、容器内から老廃物および二酸化炭素を除去する。
しかし、これらの細胞培養容器は、培養された細胞自体を使用することを意図したものではない。例えば、特許文献1に記載の細胞培養容器は、付着性動物細胞を中空繊維に付着させて高密度で培養し、抗体等、細胞から産生される物質を得ることを目的としており、培養容器の容積に占める中空繊維の容積の割合を高めるため、その形状は一般に円筒状である。また、特許文献2に記載の細胞培養容器は、細胞の大規模培養を意図しておらず、大規模細胞培養装置における培養条件のスクリーニングツールを提供することを目的としている。そして、大規模細胞培養容器との相違点として、大規模細胞培養容器の場合、中空繊維の外側の空間で細胞を培養するのに対して、同文献に記載の細胞培養容器は、中空繊維の内側の空間で細胞を培養することが挙げられている。
このような円筒状の細胞培養容器は、培養容器の容積に占める中空繊維の容積の割合が高いため、外部から栄養分および酸素を供給し、容器内から老廃物および二酸化炭素を排出する能力において優れている。このため、細胞を高密度培養することができ、また細胞培養容器を、培地用タンクおよび循環用ポンプとともに閉ループ回路を構成することで、閉鎖系で培地の交換を行うことができる。
しかし、このような円筒状の細胞培養容器は、浮遊細胞を長期にわたって高密度で静置培養する場合に好ましくない点がある。すなわち、このような円筒状の細胞培養容器は、通常円筒の長軸を水平方向にして、寝かした状態で使用されるため底部が湾曲した状態になっている。浮遊細胞は培養中に重力によって沈殿して細胞培養容器の底部に堆積するが、円筒状の細胞培養容器を使用した場合、細胞が細胞培養容器の湾曲した底部に局所的に堆積してしまう。その結果、培養中の細胞に栄養分および酸素が十分に行き渡らず細胞の培養効率が悪化する。
上記の問題を解決する手段として、例えば容器内に酸素を十分に行き渡らせるためには、開放系であるガラス製やプラスチック製のシャーレまたはフラスコを用いればよい。しかしながら、これらの開放系の培養容器は、容器の口部分と蓋とのすき間から外気が直接流入するため、外部から雑菌等の異物が侵入する可能性がある。このため、これら開放系の培養容器は、実験目的での細胞培養には広く使用されているが、雑菌等による細胞の汚染の可能性を排除することが求められる医療分野での使用は困難である。
そこで、ガス透過性に優れたフィルム材を用いて作成された平袋状の細胞培養バッグが開発されている。この細胞培養バッグは、閉鎖系で培養できるため、雑菌等による細胞の汚染の可能性を排除することができる。また、平袋状であるため、寝かせた状態で静置することで細胞を培養バッグの底部に均一に分布させることができる。さらにまた、バッグの材料がガス透過性に優れたフィルム材であるため、培養バッグ内に酸素を十分に供給することができる。さらに、培養バッグの容量を大きくすることで細胞を大規模培養することも可能である。しかしながら、栄養分の補充を頻繁に行うことができないため、細胞を高密度培養することが困難である。そのため、培養後の細胞数を増やすためには、理論上必要となる容量よりも、より大きな細胞培養バッグを使用することが必要になる。培養バッグの大容量化は、取り扱い性を悪化させ、また培養時に使用する物質の量も増加する。例えば、リンパ球を培養する場合、多量の血漿が必要となり、培養に要するコストが増加する。したがって、浮遊細胞を高密度かつ大規模培養するのに適した細胞培養容器は従来なかった。ここで、大規模培養とは、一般に培養後の最終回収細胞数が5×108 個以上となるような培養をいう。
特開2002−112763号公報 米国特許第6,001,585号明細書
したがって、本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するため、ヒトリンパ球細胞やハイブリドーマのような浮遊系細胞を、静置培養または振盪培養により高密度かつ大規模に培養することができる閉鎖系の培養容器、培養装置および該培養容器を用いた細胞の培養方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、開口部を有する枠状部材と、前記枠状部材の開口部の上部および下部を被覆するガス透過膜と、前記枠状部材および前記ガス透過膜により形成される培養部と、前記培養部内に配置される、両端が開口した少なくとも1以上の中空糸と、を有する培養容器を提供する。
本発明の培養容器は、好ましくは前記培養部の高さが10mm以下である。
前記培養部の高さは2mm以下であることがより好ましい。
また、本発明の培養容器は、前記培養部の上部および下部を被覆するガス透過膜のうち、少なくとも一方がポリスチレン系の膜であることが好ましい。
また、本発明の培養容器は、前記枠状部材の平面形状が矩形であることが好ましい。
さらに、本発明の培養容器は、前記枠状部材の一部を貫通し、外部と、前記中空糸とを流体連通する少なくとも2以上の培地用ポートを有し、該中空糸の両端部は、各々異なる該培地用ポートと接続されていることが好ましい。
さらに、本発明の培養容器は、前記枠状部材の一部を貫通し、前記培養部と、外部とを流体連通する少なくとも1以上の培養用ポートを有することが好ましい。
また、本発明の培養容器は、前記中空糸の分画分子量が10kDa以下であることが好ましい。
さらに、本発明の培養容器は、前記ガス透過膜の外側に該ガス透過膜押さえ用の枠が設けられていることが好ましい。
さらにまた、本発明は、前記の培養容器と、前記培地用ポートを介して該培養容器と接続される培地用タンクと、を含む培養装置を提供する。
さらにまた、本発明は、前記の培養容器を用いた細胞の培養方法であって、前記中空糸に培地を連続的に供給することを特徴とする細胞の培養方法を提供する。
本発明の細胞の培養方法は、さらに抗体を前記ガス透過膜に固相化することが好ましい。
以下、本発明について図面を参照してさらに説明する。
図1は、本発明の培養容器の一実施形態の平面図である。以下、本明細書において、培養容器の図示されている側を上側と呼び、その裏側を下側と呼ぶ。図2は、図1の培養容器の長手側から見た側面図であり、図3は、図1の培養容器の短手側から見た側面図である。
図1に示すように、本発明の培養容器1は、平面形状が矩形である枠状部材2を有している。枠状部材2は開口部を有しており、該開口部の上側および下側は、ガス透過膜3で被覆されている。本発明の培養容器1は、該開口部とガス透過膜3とによって形成される培養部を有している。すなわち、本発明の培養容器は、側面が枠状部材2によって定義され、上面および底面がガス透過膜3によって定義される培養部を有している。
図2および図3に示すように、枠状部材2の側面形状は、厚さの薄い平板状である。したがって、本発明の培養容器1は、従来の円筒形状をした培養容器とは異なり、高さが低く、平らな培養部を有している。本発明の培養容器1は、このような高さが低く、平らな培養部を有することで、従来の円筒形状をした培養容器を用いて浮遊細胞を静置培養する際に生じる問題点が解消されている。すなわち、円筒形状をした従来の培養容器を用いて浮遊細胞を静置培養した場合、細胞が培養容器の湾曲した底部に局在し、酸素や養分が細胞に十分に行き渡らないという問題があったが、本発明の培養容器1は、培養部が高さが低く、平らであるため、細胞が培養部の底面に均一に分布し、その状態が長期にわたって維持される。
これと、培養部の上面および底面がガス透過膜3で形成されているため、ガス交換特性に優れていること、および培養部内に配置された中空糸4内で培地を循環させることで、養分を培養部に常に供給できること、によって培養容器を大容量にした場合であっても、培養中の細胞に酸素および養分が十分に行き渡る、大規模培養に適した培養容器である。したがって、本発明の培養容器1は、従来の培養容器に比べて大容量で使用した場合に特にその効果が発揮される。具体的には、本発明の培養容器1は、培養部の容積が10mL以上であることが好ましく、50mL以上であることがより好ましい。培養部の容積の上限は特に限定されないが、100mL程度であることが好ましい。培養部の容積が上記の範囲であれば、細胞を大規模培養するのに十分な容積であり、かつ培養部における培地の濃度分布を均一な状態に維持するのが容易である。但し、本発明の培養容器1において、培養部の容量は適宜選択することができる任意の要素であり、これに限定されるものではない。
本発明の培養容器1は、枠状部材2とガス透過膜3とで形成される培養部が、高さが低く、平らな形状であればよく必ずしも図示した形態に限定されない。本発明の培養容器の他の形態としては、例えば枠状部材の平面形状が円形、楕円形、矩形以外の多角形であって、側面形状が平板状であるものであってもよい。
但し、培養部内に複数本の中空糸4を並列配置するには、枠状部材2の平面形状が矩形であることが好ましい。
本発明の培養容器は、培養部の高さが低いことを特徴とする。培養部の高さは、好ましくは10mm以下であり、より好ましくは5mm以下であり、さらに好ましくは2mm以下である。培養部の高さが上記の範囲であると、浮遊細胞を培養した際に、細胞が培養部の底面に均一に分布することができ、かつ培養部の上面および底面を定義するガス透過膜3を介して、培養部内に酸素が十分供給される。培養部は、枠状部材2の厚さを変えることで適宜所望の高さにすることができる。また、培養部の高さは、枠状部材2の厚さと一致している必要はなく、例えば、開口部の縁部分の厚さを枠状部材2の他の部分の厚さと違えることで、培養部の高さを枠状部材2の厚さよりも大きく、または小さくすることもできる。
本発明の培養容器1では、培養部内に、少なくとも1以上の中空糸4が配置されている。図示した態様では、複数本の中空糸4が、中空糸4同士が互いに並列に配置され、培養容器1(枠状部材2)の長手方向に延びている。
中空糸4は、その両端部が開口しており、分岐手段6を介して培地用ポート5と接続されている。培地用ポート5は、枠状部材2の一部を貫通して、外部と中空糸4とを流体連通している。図1に示した態様では、培地用ポート5は、培養容器1(枠状部材2)を短手方向に貫通する中空管であり、その側面から延びる枝管を介して分岐手段6と接続している。分岐手段6は、個々の中空糸4に対応する開口部を有しており、中空糸4の端部と該開口部とは液密に接続している。
但し、図示した態様は、あくまで例示を目的とするものであり、中空糸4の配置や、中空糸4と培地用ポート5との接続は、他の構成であってもよい。たとえば、中空糸4を複数本配置する場合に、中空糸4同士を平行に配列するのではなく、互いに交差させて配置させてもよい。また、培地用ポート5の側面に中空糸が直接接続していてもよい。また、中空糸4を1本のみ配置する場合、培地用ポート5の開口部と中空糸4の開口部とを直接接続してもよい。
本発明の細胞培養容器1は、このような構成であることにより、培地用ポート5から培地を供給した場合、分岐手段を介して中空糸4中を培地が移動する。そして、培地が中空糸4を通過する際に、中空糸4が有する半透膜機能によって、中空糸4から培養部に栄養分が連続的に供給される。また、中空糸4の半透膜機能により、細胞からの老廃物が培養部から中空糸4に取り込まれる。
図1に示す細胞培養容器1は、培地用ポート5と同様に枠状部材2の一部を貫通して、外部と培養部とを流体連通する培養用ポート7を有している。培養用ポート7は、外部から培養部に物質を直接導入し(すなわち中空糸を介さず)、または培養部内から物質を直接取り出す目的で使用される。したがって、培養用ポート7は、例えば開始時に培養部に細胞を導入し、または培養後の細胞を培養部から取り出すために使用される。また、ガス透過膜3に固相化する抗体を培養部に導入するのに使用される。但し、本発明の培養容器1において、培養用ポート7の数は適宜選択してよい。
培養容器は、培養時細胞の増殖や培地の注入によって、培養部の内容物の量が増加して、ガス透過膜が膨張するおそれがある。ガス透過膜の膨張は、培養部の高さの増加につながり、培養部の高さが低いことを特徴とする本発明の培養容器1の利点が損なわれるおそれがある。図1に示す培養容器1では、培養時のガス透過膜3の膨張を防止するため、ガス透過膜3の外側にガス透過膜3押さえ用の枠8が設けられている。これにより、培養時のガス透過膜3の膨張が抑制され、培養部の高さが低く、平らな形状であることを特徴とする本発明の培養容器1の利点が損なわれることがない。ただし、本発明の培養容器1において、ガス透過膜3押さえ用の枠8は、任意の構成要素である。また、図1では平面形状が十字形状の枠8が示されているが、枠8の形状はこれに限定されず、例えば、平面形状が格子状をしたものや、複数の長尺体状の枠を間隔を開けて縞状に配置したものであってもよい。
以下、本発明の培養容器1の各構成要素についてさらに説明する。
本発明の培養容器1において、枠状部材2の形状については、上記した通りである。枠状部材2の材質は、溶媒耐性を有し、細胞毒性がなく、滅菌できる材料であれば特に限定されず、培養容器に従来使用されている材料を広く用いることができる。このような材料としては、具体的には例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の高分子樹脂材料、ステンレスのような金属材料、ガラス、セラミックスのような無機材料であってもよい。中でも、成形が容易であること、破損しにくく取り扱い性に優れること、軽量であること、安価であることから上記例示した高分子樹脂材料が特に好ましい。
ガス透過膜3は、ガス透過性、より具体的には酸素透過性および二酸化炭素透過性に優れていることに加えて、柔軟性および耐久性が優れ、かつ細胞に対して低毒性であることが必要とされる。これらを満足し、ガス透過膜3として使用可能な材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチル−1−ペンテンを含むポリメチルペンテン等のポリオレフィン系フィルム、シリコーン系のフィルム、ポリスチレンフィルム等が挙げられる。これらの中でも、ポリ4−メチル−1−ペンテンフィルム、強度を高めるためポリ4−メチル−1−ペンテンフィルムと、他のポリオレフィンフィルムをラミネートしたフィルム、シリコーンフィルム、ポリスチレンフィルムがガス透過性に優れることから好ましい。
本発明の培養容器1において、ガス透過膜3は、ガス透過性、より具体的には酸素透過度および二酸化炭素透過度に優れている。具体的には、ガス透過膜3は、酸素透過度が2000cc/m2 ・day・atm以上であることが好ましく、より好ましくは2500cc/m2 ・day・atm以上であり、二酸化炭素透過度が5000cc/m2 ・day・atm以上であることが好ましく、より好ましくは6000cc/m2 ・day・atm以上である。
ガス透過膜3は、透明、すなわち可視光線透過性に優れていることが好ましい。ガス透過膜3が透明であれば、高さが低く、平らな培養部を有することと相まって、培養の進行状況をサンプルを抽出することなしに、顕微鏡観察等により直接モニタリングすることができる。
ガス透過膜3の厚さは、膜に要求される機械的強度とガス透過性とを満足する範囲で適宜選択されるが、通常は10〜300μmであることが好ましく、より好ましくは20〜100μmであり、さらに好ましくは25〜75μmである。
本発明の培養容器1は、好ましくは動物細胞、特にリンパ球細胞、ハイブリドーマのような浮遊細胞を静置培養または振盪培養するのに使用され、より好ましくはこれらの中でもリンパ球細胞、特にヒトリンパ球細胞を抗CD3抗体で刺激して、活性化させつつ培養する目的で使用される。これにより、従来の培養方法に比べて、免疫療法に使用される活性化リンパ球細胞を効率よく培養することができる。
上記の目的で使用する場合、細胞培養空間の上面および下面を定義するガス透過膜3のうち、少なくとも一方は抗体を固相化できる膜であることが好ましい。ここで抗体を固相化できる膜とは、抗体を物理的に吸着させる、すなわち、膜と抗体をなすタンパク質とを疎水性作用により結合させる膜をいう。このような膜を使用すれば、抗体を物理的に吸着できるため、抗体にリンカーを結合させる必要がなく、固相化により抗体が変成するおそれがない。このような物理的に吸着可能な膜としては、具体的にはポリスチレンポリマーのようなポリスチレン系の膜が挙げられる。
但し、上記以外の膜であっても、リンカーを結合させた抗体と、膜上に出ている基(例えば、カルボキシル基、アミノ基等)と、を化学的に結合させることで、抗体を固相化させてもよい。
中空糸4は、半透膜機能を有し、かつ細胞に対して低毒性である限り特に限定されない。このような中空糸4の材料としては、再生セルロース、セルローストリアセテート等のセルロース誘導体、ポリメチルメタクリレート等のアクリル酸重合体、ポリアクリロニトリル、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリスルホン、ポリアミド等が挙げられる。これらの中でも、細胞培養容器の材料として既に使用され、良好な培養実績を得ており、かつダイヤライザー等の医療器具の材料として広く用いられ、生体適合性に優れることが確認されていることからセルロール誘導体が好ましい。
中空糸4の分画分子量は、培地成分を培養部内に十分供給することができる一方で、培養部内に存在する細胞やその他培養に必要なアルブミン等のタンパク質や、例えばリンパ球の培養において、リンパ球の活性化のために添加されるインターロイキン2(IL−2)等のサイトカイン等が中空糸4内に取り込まれず、培養部内にとどまるような範囲で選択すればよい。また、ハイブリドーマ等の培養の場合、産生する特定のタンパク質が中空糸4内に取り込まれないような範囲で選択すればよい。例えば、リンパ球を培養する場合、分画分子量10kDa以下の中空糸4を用いればよい。これにより、培養中の細胞が中空糸4内に取り込まれることが防止され、またIL−2等のリンパ球の培養に必要な成分が培養部内に保持されるため、リンパ球を十分に活性化させることができ、かつこれら成分を培地に混合して補充する必要がないため、細胞培養に要するコストが削減される。
本発明の培養容器1において、培養部内に配置される中空糸4の数は特に限定されず、培養部の容量や、培養条件(細胞の種類、初期細胞数、増殖率)等により適宜選択することができる。但し、培養部内における中空糸4の膜有効面積は0.2m2 /50cc程度であることが好ましい。
なお、図示した態様では、複数本の中空糸4は、平面上で1列に並列配置されているが、培養分の高さ方向にも複数本の中空糸4を配置してもよく、例えば上下2列に中空糸を配置してもよい。
本発明の培養容器1において、培地用ポート5、分岐手段6、培養用ポート7およびガス透過膜3押さえ用の枠8については、枠状部材2について上記した材料を広く使用することができる。
本発明の培養容器1は、高さが低く、平らな培養部を有するため、浮遊細胞を静置培養する際に、細胞が培養部の底面に均一に分布し、この状態が長期にわたって維持される。これは、培養容器1が大容量である場合に特に好ましい。
本発明の培養容器1は、ガス透過膜3を介して培養部のガス交換を行い、中空糸4の半透膜機能により培養部に栄養分を供給する閉鎖系の培養容器1である。
本発明の培養容器1は、後述する本発明の細胞の培養方法に好適である。
図4は、本発明の培養装置の一実施態様を示した概念図である。図4の培養装置100は、図1〜図3に示した培養容器1と、培地タンク10および廃液タンク20で主として構成されるワンパス型の培養容器である。図4において、培地タンク10および廃液タンク20は、それぞれ供給ライン11および排出ライン21を介して、各々培養容器1の異なる培地用ポート5、5と液密に接続されている。ここで、培地タンク10は、培養容器1よりも高い位置に設置されている。これにより、ポンプ等の手段を用いることなく、重力のみで培地を培養容器1に供給することができる。培地用ポート5から培養容器1に供給された培地は、分岐手段6を介して中空糸4内を移動する。この際、中空糸4の半透膜機能により、培養部内に培地成分、すなわち栄養分が連続的に供給され、細胞からの老廃物が培養部から中空糸4へと取り込まれる。培養部に供給されなかった培地成分および中空糸4に取り込まれた老廃物は、別の分岐手段6、培地用ポート5および排出ライン21を介して廃液タンク20に送られる。
但し、上記したように、中空糸4から培養部に培地が供給される一方で、培養部中の細胞からの老廃物が中空糸4に取り込まれるので、中空糸4内を移動する培地の状態には留意する必要がある。この目的のため、廃液タンク20に送られた培地をサンプリングして、その劣化の程度を把握することが好ましい。
培地の劣化を示す指標としては、例えば培地の乳酸値を用いることができる。廃液タンク20からサンプリングして、培地の乳酸値を測定すれば、培地の劣化の程度を把握することが可能である。そして、培地の乳酸値が、予め設定した閾値を超えた場合、培地タンク10からの培地を供給する速度を早く設定して、中空糸4内での培地の滞留時間を短くすることで、中空糸4内に常に新鮮な培地が供給されるようにする。一方、培地の乳酸値が閾値を超えていない場合には、中空糸4における培地の滞留時間に余裕があると考えられるため、培地タンク10からの培地の供給速度をより遅く設定してもよい。
図5(a)および(b)は、本発明の培養容器の別の一実施形態を示した概念図である。図5(a)および(b)に示す培養装置200は、廃液タンク20の代わりに培地タンク10bが設けられていること以外は、図4に示す培養装置100と同様の構成である。すなわち、図5(a)および(b)に示す培養装置200では、培養装置1の両端部に設けられた培地用ポート5がいずれも、供給ライン11a、11bを介して培地用タンク10a、10bと接続されている。但し、培養開始時、培地は培地タンク10aまたは10bのうち、いずれか一方に収容されていればよい。以下の説明では、培養開始時、培地は培地タンク10aに収容されている。
培養装置200を使用する場合、図5(a)に示すように、培地が収容されている培地タンク10aを培養容器1よりも高い位置に設置し、もう一方の培地タンク10bを培養容器1よりも低い位置に設置する。これにより、培地タンク10a内の培地は、重力によって、供給ライン11a、培地用ポート5および分岐手段6を経由して培養容器1内の中空糸4へと供給される。そして、中空糸4の半透膜機能により、培養部内に培地成分が連続的に供給される。中空糸4内を移動する培地は、培養容器1の反対側の端部に設けられた分岐手段6、培地用ポート5および供給ライン11bを経由して培地タンク10bへと移動する。
培地タンク10a内の培地が全て培地タンク10bへと移動したら、図5(b)に示すように、培地タンク10aおよび10bの位置関係を反転させる。すなわち、培地タンク10bを培養容器1よりも高い位置に設置し、培地タンク10aを培養容器1よりも低い位置に設置する。ここで、培養容器200全体を上下反転させることで、培地タンク10aおよび10bの位置関係を反転させてもよく、または、培養容器1は固定したままで、培地タンク10aおよび10bの設置位置を変えることにより、培地タンク10aおよび10bの位置関係を反転させてもよい。なお、培地タンク10aおよび10bの位置関係の反転は、人の手で実施してもよく、または培養装置200を回転可能な台座に設置しておく、もしくは培地タンク10aおよび10bを昇降可能な台座に設置しておくことにより、機械的な手段で実施してもよい。
また、培養容器1(中空糸4)内における培地の循環を持続させるために、培地タンク10aおよび10bの位置関係の反転は、培地タンク10a内の培地が全て培地タンク10bへと移動する前、例えば培地タンク10a内の培地量が少量になった時点で実施してもよい。
図5(b)に示すように、培地タンク10aおよび10bの位置関係を反転することで、タンク10b内の培地が重力によって培養容器1(中空糸4)へと供給される。培地は中空糸4中を移動して、タンク10aへと戻される。このように、図5(a)および(b)に示す培養装置200は、循環ポンプ等の手段を使用することなく、重力の作用によって培地タンク10aおよび10b間で培地を循環させる受動的な循環型培養装置200である。図5(a)および(b)に示す培養装置200は、図4に示す培養装置100とは異なり、培地タンク10aおよび10b内の培地を複数回使用することができる。
但し、上記したように、中空糸4から培養部に培地が供給される一方で、培養部中の細胞からの老廃物が中空糸4へと取り込まれるので、培地タンク10aおよび10b中の培地は、徐々に劣化してくることに留意する必要がある。このため、図5(a)および(b)に示す培養装置200において、培地タンク10aまたは10bは、取り替え可能であるように構成されていることが好ましい。劣化した培地が培地タンク10aまたは10bのいずれか一方に収容されている状態で、該培地タンクを新たな培地が収容された培地タンクと取り替えることで、常に新鮮な培地を培養容器1に供給することができる。
培地の劣化を表す指標としては、例えば培地の乳酸値を用いることができる。培地タンク10aまたは10bから培地をサンプリングして、培地の乳酸値を測定すれば、培地の劣化の程度を把握することが可能である。そして、培地の乳酸値が、予め設定した閾値を超えた場合、新たな培地が収容された培地タンクに取り替えればよい。なお、培地の乳酸値の測定は、供給ライン11aまたは11bに乳酸値測定用の装置を接続してオンラインで実施してもよい。
図6は、本発明の培養装置のさらに別の一実施態様を示した概念図である。図6の培養装置300は、図1〜図3に示す培養容器1、培地タンク10、循環ポンプ30およびフィルタ40で主として構成される循環型の培養装置である。図6の培養装置300では、培地タンク10と、培養容器1の培地用ポート5とが、供給ライン11で接続されている。供給ライン11の培地タンク10と、培地用ポート5との間の経路上には、循環ポンプ30が設けられている。すなわち、図6の培養装置300は、図5(a)および(b)の培養装置200とは異なり、循環ポンプ30を用いて培地を循環させる能動的な循環型培養装置300である。
図6に示す培養容器300を使用する場合、培地タンク10内の培地は、供給ライン11上に設けられた循環ポンプ30の作用により培養容器1へと供給される。培養容器1の別の培地用ポート5は、戻りライン12を介して培地タンク10と接続されている。戻りライン12の培地用ポート5と培地タンク10との間の経路上には、培養容器1から取り込まれた老廃物や他の異物を除去するためのフィルタ40が設けられている。したがって、図6の培養装置300では、培地の循環経路が閉ループで構成されており、無菌環境下で培地を循環させることができる。なお、図5(a)および(b)に示す培養装置200でも、供給ライン11aまたは11b上にフィルタを設けてもよい。
更に、図6の培養装置300においても、図5と同様に培地タンク10は、取り替え可能であるように構成されていることが好ましい。培地タンク10内の培地をサンプリングし、培地が劣化している場合、例えば、培地の劣化の指標として使用する乳酸値が閾値を超えている場合は、循環ポンプ30を停止して、培地の循環を停止した後、培地タンク10を新たな培地タンクに取り替えることで、常に新鮮な培地を培養容器1に供給することができる。また、培地タンク10に培地抽出用の弁、および培地導入用の弁を設けておき、培地の循環を停止することなしに、新たな培地への入れ替えを行ってもよい。
図4〜図6に示す培養装置100,200,300は、培養部への培地の供給が、培地用タンク10(10a,10b)から、培養容器の培地用ポート5および中空糸4を介して無菌的に行われ、ガス交換はガス透過膜3を介して行われるため、閉鎖系で細胞を培養することができる。
さらに、本発明の培養装置100,200,300は、本発明の培養容器1を用いるため、上記した本発明の細胞培養容器の利点を有している。例えば、中空糸4の分画分子量が上記した範囲であるため、細胞の培養に必要な成分、具体的には、血漿や、IL−2等のサイトカインを培養開始時に予め培養部に導入しておけば、培養中にこれら成分を補充する必要がなく、中空糸4には無血清培地を供給することができ、細胞培養に要するコストが削減される。
次に、本発明の培養容器を用いた細胞の培養方法(以下、「本発明の方法」と呼ぶ場合もある。)について説明する。本発明の方法は、動物細胞、中でも浮遊系細胞、特に末梢血単核球に代表されるヒトリンパ球細胞等を抗体で刺激して、活性化させつつ培養するのに好ましい。但し、本発明の方法は、ハイブリドーマ等を培養し、特定の目的とするタンパクを回収する目的にも好ましく使用することができる。
本発明の方法において、免疫療法に使用する目的でリンパ球を活性化しつつ、培養する場合、培養容器1のガス透過膜3の内面、すなわち培養部側の面に抗体を固相化することが好ましい。リンパ球を活性化しつつ培養する場合、リンパ球の有する種々の機能を目的に応じて活性化するため、様々な細胞表面マーカーに対する抗体を用いることができる。例えば、Tリンパ球の活性化を促進する場合、抗CD3抗体を用いることが好ましい。抗CD3抗体は、Tリンパ球表面上のCD3分子と結合することによりTリンパ球を活性化させる。したがって、抗CD3抗体をガス透過膜3に予め固相化させておけば、培養中に該抗体を手作業で添加する必要がなくなり、免疫療法に好適な、細胞機能が活性化されたTリンパ球を効率よく培養することができる。
上記したように、ガス透過膜3の少なくとも一方は抗体を固相化できる、すなわち抗体を物理的に吸着する膜であるため、リンカー等を使用せずに抗体を物理的に固相化することができ、固相化により抗体が変成するおそれがない。このため、培養開始前に抗体を予め固相化することにより、培養中に抗体を手作業で添加する必要がなくなり、効率よく抗体刺激しつつ培養することができる。ここで、抗体は、ガス透過膜3に物理的に吸着するため、抗体試薬を培養用ポート7から培養部に導入して静置するだけで、抗体を固相化することができる。または、上記したように、固相化による抗体の変成がないため、培養容器1を組み立てる前に、ガス透過膜3をなすフィルムを、抗体試薬を含む溶液に浸漬する、または該フィルムに抗体試薬を塗布することで抗体を固相化してもよい。培養容器1を組み立てる前に、ガス透過膜3をなるフィルムに抗体を固相化すれば、その後、ガス透過膜3に抗体を固相化するために、培養容器1を開閉する必要がないため、外部からの雑菌等による細胞の汚染が防止される。
次に、培養容器1の培養用ポート7から培養する細胞を培地との懸濁液として導入する。使用する培地は、液体培地が好ましく、より好ましくは後述する血清添加培地、さらに好ましくはリンパ球培養用にヒト血清添加培地である。
ここで、培養する細胞は、抗体を固相化させた他の細胞培養容器、例えばフラスコ、でプレ培養してから導入してもよく、または採取した細胞を直接導入して全培養工程を本発明の細胞容器1中で実施してもよい。なお、プレ培養は従来の手順で実施することができ、これについては例えば特開平3−80076号公報に記載されている。また、抗体を固相化させた培養容器を用いてプレ培養した場合、細胞、例えばリンパ球が、すでに活性化されているため、本発明の培養容器1のガス透過膜3には抗体を固相化させなくてもよい。
本発明の方法は、浮遊細胞の培養時において、細胞が培養部の底面に均一に分布し、かつその状態が長時間にわたって維持され、ガス交換特性に優れ、かつ中空糸4内に培地を通過させることで、培養部に培地成分が連続的に供給される本発明の培養容器1を用いるため、細胞を高密度培養するのに適している。ここで、高密度培養とは、培養終了時における培養部の容積当たりの細胞密度が1×107 cell/mL以上であることをいう。本発明の方法は、培養終了時における細胞密度が1×107 cell/mL以上であることが好ましく、より好ましくは5×107 cell/mL以上であり、さらに好ましくは1×108 cell/mL以上である。培養終了時における細胞密度を上記範囲で培養することで、少ない培地の使用量で所望の細胞を大量に得ることができる。
培養部に導入する細胞の量は、培養部の容積、細胞の種類、中空糸4に供給する培地の種類および培地の量等の条件を考慮して適宜選択することができる。但し、上記したように本発明の方法は、細胞の高密度培養に好適であるため、培養開始時点において、細胞はある程度高密度で導入することが好ましい。例えば、培養部の容積に対する細胞密度が1×105 cell/mL以上であることが好ましく、より好ましくは1×106 cell/mL以上である。
本発明の方法は、主として浮遊細胞を対象とするため、細胞を導入した後、所望の培養条件(温度、湿度、ガス組成等)下で培養を行う。細胞の種類に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒトリンパ球細胞を培養する場合を例にとると、培養温度は35℃〜39℃であり、好ましくは37℃である。培養環境の湿度は80%以上であり、好ましくは飽和湿度である。培養環境のガス組成は、二酸化炭素濃度が0.01%〜10%であり、好ましくは3%〜8%、より好ましくは5%である。
なお、細胞培養は、静置培養として実施してもよく、振盪培養として実施してもよい。
本発明の方法では、細胞培養時、培養容器1に設けられた培地用ポート5を介して中空糸4に培地を連続的に供給する。中空糸4の半透膜機能によって培地成分、すなわち栄養分、が培養部に連続的に供給されるため、培養部を閉鎖系に保った状態で、栄養分の供給を常時行うことができる。但し、培地を連続的に供給すると言った場合、必ずしも培養期間中常時培地を供給し続けることを意味するものではない。培養部に培地成分が十分に供給されるのであれば、中空糸4に培地を供給しない期間があってもよい。例えば、プレ培養を行わず、全培養工程を本発明の方法で実施する場合、初期の培養期間は細胞とともに導入した培地で十分であるため、中空糸4に培地を供給しなくてもよい。
本発明の方法では、中空糸4を培地が流通するため、使用する培地は液体培地であることが好ましい。本発明では、培養に必要な成分、例えば、血漿、サイトカイン等が培養部内に保持されているため、中空糸4に流通させる培地として、無血清培地を用いることができる。これにより、細胞培養に要するコストが削減される。
また、本発明の方法では、リンパ球を活性化しつつ培養する際に従来実施されているように、細胞培養空間中にインターロイキン2(IL−2)を添加してもよく、むしろ好ましい。IL−2を添加することで、細胞の増殖率が向上することが期待される。
IL−2を添加する場合、細胞懸濁液に含めて培養用ポート7から培養部に導入してもよく、または培養中に培養用ポート7から培養部に導入してもよい。IL−2を添加する場合、その量は特に限定されず、培養部の容量、培養する細胞の種類若しくは量、または予定の増殖率等に応じて適宜選択することができる。
本発明の方法は、本発明の培養容器を用いるため、該培養容器が有する利点を享受する。すなわち、下記特徴により細胞の産生効率に優れている。
・高さが低く、平らな培養部で細胞を培養するため、リンパ球、ハイブリドーマのような浮遊細胞を培養する際に、細胞が培養部の底部に均一に分布し、この状態が長期にわたって保たれる。
・培養部のガス交換が培養部の上面および底面を定義するガス透過膜を介して行われ、かつ高さが低く平らな培養部であるため、培養部の容積に対するガス透過膜の有効面積が大きく、培養部のガス交換特性に優れている。
・中空糸4への培地の供給が連続的に行われるため、中空糸4の半透膜機能によって培養部への培地成分の供給が常時行われる。
また、本発明の方法では、培養容器1のガス透過膜3に抗体が固定化すれば、細胞、例えば、リンパ球を常に刺激して、活性化させつつ培養することができる。
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
ヒト末梢血単核球を、抗CD3抗体(OKT−3)を固相化させた容積225cm2 のフラスコで、培地として3%ヒト血清添加KBM400を用いて5日間プレ培養して実験細胞を得た。
図1〜図3に示す培養容器1を滅菌処理し、生理食塩水で1晩洗浄した。続いて、培養用ポート7から上記実験細胞を3%ヒト血清添加KBM400との懸濁液として培養部に導入した。この時実験細胞の播種密度は、1.0×106 cell/mLであった。なお、KBM400は175U/mLのIL−2を含有している。
培養容器1の仕様は以下の通りであった。
縦:248mm(うち培養部190mm)
横:142mm(うち培養部125mm)
高さ9.1mm
培養部の容積50mL
ガス透過膜:ポリスチレン系フィルム、面積374cm2 、膜厚50μm
中空糸:再生セルロース、内径200μm、外径217μm、4850本、分画分子量約10kDa、有効膜面積0.2m2
培養部に実験細胞を導入した後、培養温度37℃、湿度99%、二酸化炭素濃度5%で培養を開始した。培養期間中、培地用ポート5から培地(KBM400)を供給して、中空糸4内を下記条件で循環させて8日間または14日間培養させた。ここで、添加量が±で示されている場合、循環ポンプ30を停止して、劣化した培地が入った培地タンク10を、同量の培地が入った新たな培地タンクに取り替えたことを表している。
なお、培地の循環には、図6に示すように循環ポンプ30を使用した。但し、本実施例では、図6に示すフィルタ40は使用していない。
培養期間中、IL−2を下記条件で培養用ポート7から培養部に導入した。なお、上記したように中空糸4を循環させるKBM400は、175U/mLのIL−2を含有しているが、中空糸4の分画分子量が約10kDaであるため、中空糸4から培養部へのIL−2の流入、およびその反対に培養部から中空糸4へのIL−2の流出はなかった。
培養8日間
培養日数 0 4 6 8
循環培地量(mL) 300 500 500 500
培地添加量(mL) − +200 ±200 −
循環流量(mL/min) 50 50 50 50
IL-2添加量(U/mL) +2700 +2700 +2700 −
培地使用量は合計700 mL、IL-2使用量は合計8100 U/mL 。
培養14日間
培養日数 0 2 4 6 8 10 12 14
循環培地量(mL) 300 500 500 500 500 500 500 500
培地添加量(mL) − +200 ±200 ±200 ±200 ±200 ±200 −
循環流量(mL/min) 50 50 50 50 50 50 50 50
IL-2添加量(U/mL)+2700 +2700 +2700 +2700 +2700 +2700 +2700 −
培地使用量は合計1500 mL 、IL-2使用量は合計18900 U/mL。
培養開始8日後および14日後に細胞を回収して、細胞数、生存率を測定した。結果を以下に示す。
培養日数 cell density cell number viability
(日) (x106 cells/mL )(x108 cells/module) (%)
8 31.3 15.6 84.6
14 37.2 18.6 75.8
以上の結果、本発明の方法によれば、ヒト末梢血単核球を高密度かつ大規模培養することができた。
本実施例は、培養容器1の仕様に関して、以下の点を変更した以外は実施例1と同様に実施して、ヒト末梢血単核球を14日間培養した。下記仕様から明らかなように、本実施例で使用した培養容器は、実施例1で使用した培養容器と培養部の容積は同じであるが、培養部の高さがより小さい薄型の培養容器である。
縦:268mm(うち培養部210mm)
横:171mm(うち培養部145mm)
高さ:2mm
培養部の容積 50mL
14日間の培養条件は下記の通りであった。ここで、添加量が±で示されている場合、循環ポンプ30を停止して、劣化した培地が入った培地タンク10を、同量の培地が入った新たな培地タンクに取り替えたことを表している。
培養日数 0 1 3 5 7 9 11 14
循環培地量(mL) 300 400 400 400 400 400 400 400
培地添加量(mL) − +100 ±200 ±400 ±400 ±400 ±400 −
循環流量(mL/min) 50 50 50 50 50 50 50 50
IL-2添加量(U/ml) +175 − +2700 +2700 +5400 +5400 +5400 −
培地使用量は合計2200 mL 、IL-2使用量は合計21775 U/mL。
培養14日後に細胞を回収して、細胞数および生存率を測定した結果を以下に示す。
cell density cell number viability
(x106cells/ml) (x108cells/module) ( %)
54.5 27.3 78.6
本実施例では、ガス透過膜に抗体を固相化した培養容器を用いて、プレ培養を行うことなしに全培養工程を実施した。
図1〜図3に示す培養容器1を滅菌し、PBS(−)で一晩洗浄した後、抗CD3抗体(10μg/ml)を培養用ポート7から培養部に導入して、室温で12時間静置してガス透過膜3に抗CD3抗体を固相化させた。続いて、健常人より採取したヒト末梢血単核球を3%ヒト血清添加KBM400培地(50mL)と懸濁させて培養用ポート7から培養部に導入した。この時の播種密度は、0.1×106 cell/mLであった。
実験細胞を導入した後、培養温度37℃、湿度99%、二酸化炭素濃度5%で培養を開始した。培養期間中、培地用ポート5から培地(KBM400)を供給して、中空糸4内を下記条件で循環させて17日間培養させた。ここで、添加量が±で示されている場合、循環ポンプ30を停止して、劣化した培地が入った培地タンク10を、同量の培地が入った新たな培地タンクに取り替えたことを表している。
なお、培地の循環には、図6に示すように循環ポンプ30を使用した。但し、本実施例では、図6に示すフィルタ40は使用していない。
また、培養期間中、IL−2を下記条件で培養用ポート7から培養部に導入した。なお、培養日数0におけるIL−2量は、懸濁液として培養部に導入したKBM400に含有されていた分である。
培養日数 0 4 6 8 10 12 17
循環培地量(mL) − 300 300 500 500 500 500
培地添加量(mL) − − − +200 − ±200 −
循環流量(mL/min) − 50 50 50 50 50 50
IL-2添加量(U/mL)+175 +2100 +1350 +1350 +1350 +1350 −
培地使用量は合計700 mL、IL-2使用量は合計7675 U/mL 。
なお、培養4日目までは循環ポンプを使用せず培地を循環させずに培養した。培養17日後に細胞を回収し、細胞数、生存率を測定した結果を以下に示した。
cell density cell number viability
( x106 cells/mL) (x108 cells/module) (%)
12.68 6.34 70.3
以上の結果より、培養開始時に対して細胞が120倍程度に増殖していることが確認された。従来の培養法では、例えば特開平3−80076号公報に記載されているように、抗CD3抗体の刺激を行うためにフラスコにて培養を開始し、目的とする細胞数を得るために培養液を添加し、培養途中で培養容器を移し変える工程が必要があった。これに対して、本発明の方法では、培養途中で培養容器を移し変えることなしに、単一の培養容器で全培養工程を行うことができ、かつ細胞を高密度培養することができる。単一の培養容器で全培養工程を行うことは細菌汚染やクロスコンタミネーションの防止、培養工程の簡便化などにつながる。
本実施例は、培養容器の仕様に関して、以下の点を変更した以外は実施例3と同様に実施して、ヒト末梢血単核球を14日間培養した。下記仕様から明らかなように、本実施例で使用した培養容器は、実施例3で使用した培養容器と培養部の容積は同じであるが、培養部の高さがより小さい薄型の培養容器である。
縦:268mm(うち培養部210mm)
横:171mm(うち培養部145mm)
高さ:2mm
培養部の容積 50mL
14日間の培養条件は下記の通りであった。ここで、添加量が±で示されている場合、循環ポンプ30を停止して、劣化した培地が入った培地タンク10を、同量の培地が入った新たな培地タンクに取り替えたことを表している。
培養日数 0 4 7 9 10 11 12 13 14
循環培地量(mL) − 500 500 500 500 500 500 500 500
培地添加量(mL) − +500 ±500 ±500 ±500 ±500 ±500 ±500 −
循環流量(mL/min) − 50 50 50 50 50 50 50 50
IL-2添加量(U/mL)175 − +2700 − +2700 − +2700 − −
培地使用量は合計3500 mL 、IL-2使用量は合計8275 U/mL 。
なお、培養4日目までは循環ポンプを使用せず培地を循環させずに培養した。培養17日後に細胞を回収し、細胞数、生存率を測定した結果を以下に示した。
cell density cell number viability
( x106 cells/mL) (x108 cells/module) (%)
41. 4 20.7 56.8
本実施例では、図5(a)および(b)に示す循環型の培養装置200を用いてヒト末梢血単核球を培養した。図5(a)および(b)に示す培養容器200を滅菌し、PBS(−)で一晩洗浄した後、抗CD3抗体(10μg/ml)を培養用ポート7から培養部に導入して、12時間室温で静置して、ガス透過膜3に抗CD3抗体を固相化させた。続いて、健常人より採取したヒト末梢血単核球を3%ヒト血清添加KBM400との懸濁液を培養用ポート7から培養部に導入した。この時の播種密度は、0.1×106 cell/mLであった。
培養装置200において、培養容器1の仕様は実施例4で使用したものと同一である。培地タンク10a,10bには、ガス透過性を有する市販の細胞培養バッグ(カルチャーバッグ(商品コード87−370)、ニプロ株式会社、ポリオレフィン製、1000mL)を使用した。
実験細胞を導入した後、培養温度37℃、湿度99%、二酸化炭素濃度5%で培養を開始した。培養4日目までは、培地タンク10aおよび10bを培養容器1に接続せずに培養した。培養4日目からは、培地タンク10aが培養容器よりも高い位置になるように、培地タンク10bが培養容器よりも低い位置になるように配置することで、培地用ポート5から培地(KBM400)を供給した。なお、培養容器1に対する培地タンク10aおよび10bの相対位置(高さ)は、培地の供給量(循環量)が4mL/minとなるように調節した。
培養開始後、図5(a)の培地タンク10a内の培地が小量になった時点で、図5(b)に示すように、培養装置200の上下を反転させることにより、培地タンク10bから培養容器200に培地が供給されるようにした。この操作を繰り返すことで、中空糸内で培地を下記条件で循環させつつ14日間培養を継続した。ここで、添加量が±で示されている場合、劣化培地が入った培地タンクを、同量の培地が入った新たな培地タンクに取り替えたことを表している。
また、培養期間中、IL−2を下記条件で培養用ポート7から培養部に導入した。なお、培養日数0におけるIL−2量は、懸濁液として培養部に導入したKBM400に含有されていた分である。
培養日数 0 4 7 10 12 14
循環培地量(mL) − 2000 2000 2000 2000 2000
培地添加量(mL) − +2000 − ±2000 − −
循環流量(mL/min) − 4 4 4 4 4
IL-2添加量(U/mL)+175 − +2700 +2700 +2700 −
培地使用量は合計4000 mL 、IL-2使用量は合計8275 U/mL 。
培養14日後に細胞を回収して、細胞数、生存率を測定した結果を以下に示した。
cell density cell number viability
( x106 cells/mL) (x108 cells/module) (%)
41.1 20.6 65.9
図1は、本発明の培養容器の一実施態様の平面図である。 図2は、図1の培養容器を長手側から見た側面図である。 図3は、図1の培養容器を短手側から見た側面図である。 図4は、本発明の培養装置の一実施態様(ワンパス型)を示した概念図である。 図5(a)および(b)は、本発明の培養装置の別の実施形態を示した概念図であり、受動的な循環型培養装置が示されている。 図6は、本発明の培養装置の別の一実施形態を示す概念図であり、能動的な循環型培養装置が示されている。
符号の説明
1:培養容器
2:枠状部材
3:ガス透過膜
4:中空糸
5:培地用ポート
6:分岐手段
7:培養用ポート
8:ガス透過膜押さえ用の枠
10,10a,10b:培地タンク
11,11a,11b:供給ライン
12:戻りライン
20:廃液タンク
21:排出ライン
30:ポンプ
40:フィルタ
100,200,300:培養装置

Claims (12)

  1. 開口部を有する枠状部材と、
    前記枠状部材の開口部の上部および下部を被覆するガス透過膜と、
    前記枠状部材および前記ガス透過膜により形成される培養部と、
    前記培養部内に配置される、両端が開口した少なくとも1以上の中空糸と、を有し、
    前記ガス透過膜の外側には、培養時のガス透過膜の膨張を抑制するための、ガス透過膜押さえ用の枠が設けられていることを特徴とする培養容器。
  2. 前記ガス透過押さえ用の枠が、下記(1)〜(3)のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の培養容器。
    (1)平面形状が十字形状の枠
    (2)平面形状が格子状をした枠
    (3)複数の長尺体状の枠を間隔を開けて縞状に配置した枠
  3. 前記培養部の高さは、10mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の培養容器。
  4. 前記培養部の高さは、2mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の培養容器。
  5. 前記培養部の上部および下部を被覆するガス透過膜のうち、少なくとも一方がポリスチレン系の膜であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の培養容器。
  6. 前記枠状部材は、平面形状が矩形であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の培養容器。
  7. さらに、前記枠状部材の一部を貫通し、外部と、前記中空糸とを流体連通する少なくとも2以上の培地用ポートを有し、
    該中空糸の両端部は、各々異なる該培地用ポートと接続されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の培養容器。
  8. さらに、前記枠状部材の一部を貫通し、前記培養部と、外部とを流体連通する少なくとも1以上の培養用ポートを有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の培養容器。
  9. 前記中空糸の分画分子量が10kDa以下であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の培養容器。
  10. 請求項ないし9のいずれかに記載の培養容器と、前記培地用ポートを介して該培養容器と接続される培地用タンクと、を含む培養装置。
  11. 請求項1ないし9の培養容器を用いた細胞の培養方法であって、前記中空糸に培地を連続的に供給することを特徴とする細胞の培養方法。
  12. さらに、抗体を前記ガス透過膜に固相化することを特徴とする請求項11に記載の細胞の培養方法。
JP2004244857A 2003-08-26 2004-08-25 培養容器、培養装置および細胞の培養方法 Expired - Fee Related JP4668568B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004244857A JP4668568B2 (ja) 2003-08-26 2004-08-25 培養容器、培養装置および細胞の培養方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003301262 2003-08-26
JP2004244857A JP4668568B2 (ja) 2003-08-26 2004-08-25 培養容器、培養装置および細胞の培養方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005095165A JP2005095165A (ja) 2005-04-14
JP4668568B2 true JP4668568B2 (ja) 2011-04-13

Family

ID=34467159

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004244857A Expired - Fee Related JP4668568B2 (ja) 2003-08-26 2004-08-25 培養容器、培養装置および細胞の培養方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4668568B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101828926B1 (ko) 2013-12-18 2018-02-13 도요세이칸 그룹 홀딩스 가부시키가이샤 배양 용기, 림프구의 배양 방법, 배양 용기의 제조 방법 및 고체상화 장치

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2606280A1 (en) 2005-05-09 2006-11-16 Saxonia Biotec Gmbh Apparatus for providing media to cell culture modules
KR20080072006A (ko) * 2005-11-01 2008-08-05 가부시키가이샤 메디넷 세포배양용 진탕장치 및 세포배양방법으로서의진탕배양방법
JP2007175028A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Koojin Bio Kk 閉鎖系細胞培養容器、閉鎖系細胞培養用キット、及び閉鎖系細胞培養容器の製造方法
KR101129211B1 (ko) * 2006-11-17 2012-03-27 가부시키가이샤 재팬 티슈 엔지니어링 조직편 협지 장치 및 배양 키트
JP5149313B2 (ja) * 2007-03-01 2013-02-20 テルモ ビーシーティー、インコーポレーテッド 細胞増殖装置と共に使用するためのディスポーザブル配管セット、および無菌サンプリング方法
JP5416772B2 (ja) * 2008-08-12 2014-02-12 カリディアンビーシーティ、インコーポレイテッド バイオリアクター内で増殖した細胞を採取する時の予測器
JP6063162B2 (ja) * 2012-07-20 2017-01-18 株式会社日立製作所 細胞培養方法及び細胞培養装置
JP2013143955A (ja) * 2013-03-19 2013-07-25 Cellseed Inc 閉鎖系小型細胞培養用培地供給システム
US10676707B2 (en) 2013-09-12 2020-06-09 Universal Bio Research Co., Ltd. Culture system and culture method
JPWO2015133116A1 (ja) * 2014-03-07 2017-04-06 東洋製罐グループホールディングス株式会社 細胞培養方法、及び細胞培養装置
JPWO2016104452A1 (ja) * 2014-12-25 2017-10-05 オリンパス株式会社 細胞培養装置および細胞培養バッグ

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002112763A (ja) * 2000-10-10 2002-04-16 Nipro Corp 細胞培養容器
JP2002539783A (ja) * 1999-03-23 2002-11-26 バイオクリスタル・リミテッド 細胞培養装置および細胞を培養するための方法
WO2003012081A1 (en) * 2001-07-27 2003-02-13 Merix Bioscience Inc. Generation of fully mature and stable dendritic cells from leukaphereses products for clinical applications
JP2004514432A (ja) * 2000-11-21 2004-05-20 バイオクリスタル・リミテッド 細胞培養装置および使用方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6125476A (ja) * 1984-07-16 1986-02-04 Teijin Ltd 中空糸分散充填細胞培養器
JPH1128082A (ja) * 1997-07-11 1999-02-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 培養容器

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002539783A (ja) * 1999-03-23 2002-11-26 バイオクリスタル・リミテッド 細胞培養装置および細胞を培養するための方法
JP2002112763A (ja) * 2000-10-10 2002-04-16 Nipro Corp 細胞培養容器
JP2004514432A (ja) * 2000-11-21 2004-05-20 バイオクリスタル・リミテッド 細胞培養装置および使用方法
WO2003012081A1 (en) * 2001-07-27 2003-02-13 Merix Bioscience Inc. Generation of fully mature and stable dendritic cells from leukaphereses products for clinical applications

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101828926B1 (ko) 2013-12-18 2018-02-13 도요세이칸 그룹 홀딩스 가부시키가이샤 배양 용기, 림프구의 배양 방법, 배양 용기의 제조 방법 및 고체상화 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005095165A (ja) 2005-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2152851B1 (en) Improved bioreactor surfaces
JP6696206B2 (ja) ガス不透過性管を用いた細胞培養装置および細胞培養方法
CN109196086B (zh) 生物反应器系统及其方法
JP4555967B2 (ja) 細胞培養用多孔性シート状物とそれを用いたバイオリアクター及び培養方法
AU714517B2 (en) Solid support for use in cell cultivation, especially for the cultivation of liver cells, biological reactor containing said solid support and the use thereof in bio-artificial liver system
US10717961B2 (en) Cell culture system and cell culture method
JP4668568B2 (ja) 培養容器、培養装置および細胞の培養方法
JPH0728722B2 (ja) バイオリアクター装置
JP4897752B2 (ja) 細胞培養装置および使用方法
KR101393108B1 (ko) 간이 동물세포 배양기 및 이를 이용한 동물세포 배양방법
JP2016093149A (ja) 細胞培養装置および細胞培養方法
US20210123008A1 (en) Cell culture chamber with improved cell-contacting surfaces
US20110003359A1 (en) Biodevice
JP6715330B2 (ja) 細胞の立体構造化方法及び立体構造化システム
JP6848273B2 (ja) 細胞培養装置
WO2016140213A1 (ja) 中空糸モジュールを用いた細胞培養方法
US20070207537A1 (en) Bioreactor
JP2003180334A (ja) 三次元高密度細胞培養用モジュール
JP2004329045A (ja) 細胞培養用の担体保持具及び高密度細胞培養方法
JP4200210B2 (ja) 高効率バイオリアクターシステム
JP2019097478A (ja) 細胞回収方法
JP2018050498A (ja) 細胞培養用中空糸膜及び細胞培養方法
JPS61280270A (ja) 細胞培養装置
TW200306349A (en) The cell culture method using a porous membrane
JPS63233776A (ja) 細胞培養器および細胞培養方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070531

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100330

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4668568

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees