JPH08230644A - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ液圧制御装置

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JPH08230644A
JPH08230644A JP7265686A JP26568695A JPH08230644A JP H08230644 A JPH08230644 A JP H08230644A JP 7265686 A JP7265686 A JP 7265686A JP 26568695 A JP26568695 A JP 26568695A JP H08230644 A JPH08230644 A JP H08230644A
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JP
Japan
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brake fluid
brake
pressure
control
pump
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Application number
JP7265686A
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English (en)
Inventor
Naohiko Tsuru
直彦 津留
Hideaki Suzuki
秀昭 鈴木
Takayuki Nagai
孝幸 永井
Shuichi Yonemura
修一 米村
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
    • B60T8/48Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition connecting the brake actuator to an alternative or additional source of fluid pressure, e.g. traction control systems
    • B60T8/4809Traction control, stability control, using both the wheel brakes and other automatic braking systems
    • B60T8/4827Traction control, stability control, using both the wheel brakes and other automatic braking systems in hydraulic brake systems
    • B60T8/4863Traction control, stability control, using both the wheel brakes and other automatic braking systems in hydraulic brake systems closed systems
    • B60T8/4872Traction control, stability control, using both the wheel brakes and other automatic braking systems in hydraulic brake systems closed systems pump-back systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
    • B60T8/42Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition having expanding chambers for controlling pressure, i.e. closed systems
    • B60T8/4275Pump-back systems
    • B60T8/4291Pump-back systems having means to reduce or eliminate pedal kick-back

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
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  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、簡単な構成にて乗員のブレーキフ
ィーリングを満足し、マスタシリンダ圧によらずホイー
ルシリンダ圧を制御することが可能なブレーキ液圧制御
装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 マスタシリンダと、ポンプと、ポンプの
吸引側と前記マスタシリンダとの管を結ぶ管路と、管路
に形成され、密閉状態であらかじめブレーキ液を蓄積し
た、固定容積を有する蓄液室と、前記管路における前記
蓄液室より前記マスタシリンダ側に配設され、前記マス
タシリンダから前記ポンプの吸引側へのブレーキ液の流
動のみを許容する逆止弁と、前記蓄液室と前記ポンプの
吸引側との連通、遮断を制御する制御弁と、前記ポンプ
が前記蓄液室からブレーキ液を吸引して吐出する際に、
前記マスタシリンダとホイールシリンダとの間のブレー
キ液の流動を禁止する禁止手段と、ホイールシリンダに
かかるブレーキ液圧の増減圧を制御する増減圧制御手段
と、リザーバと、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪のスリップ状
態を最適に確保するためにトラクション制御を実行でき
るブレーキ液圧制御装置、または各車輪のブレーキ液圧
をマスタシリンダ圧によらず制御することで車両挙動や
車速を制御することが実行できるブレーキ液圧制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の制動時あるいは駆動時にお
いて、車輪のスリップ状態を最適に確保し、車両の制動
力および駆動力を的確に発生させるブレーキ液圧装置が
知られている。すなわち車両の制動時にはアンチスキッ
ド制御を実行し、また車両の駆動時にはトラクション制
御(以下TRC制御という)を実行することができるブ
レーキ液圧制御装置である。この種のブレーキ液圧制御
装置として、例えば特開平5−193473号公報に記
載の車輪制動制御装置をあげることができる。
【0003】この従来の制御装置を図17を用いて簡単
に説明する。図17に示すようにブレーキペダル1の踏
み込みによってマスタシリンダ圧を発生する油圧源とし
てのマスタシリンダ2と、このマスタシリンダとブレー
キ配管120を通じて接続されている第1のホイールシ
リンダ111および第2のホイールシリンダ112に
て、各車輪に対して制動力を加えるブレーキシステムが
構成されている。このようなブレーキシステムにおい
て、少なくともTRC制御によるブレーキ液圧制御中に
マスタシリンダ2と各ホイールシリンダ111、112
とを遮断するマスタ圧カット弁103と、該ブレーキ液
圧制御中およびリザーバ内に貯留したブレーキ液をマス
タシリンダ2に返流する際に駆動されるポンプ108と
が配設されている。また、前記ブレーキ配管120に
は、前記ポンプ108から吐出されるブレーキ液の第2
のホイールシリンダ111への連通、遮断を行いホイー
ルシリンダ圧の増圧を制御する第1の増圧制御弁104
と、前記ポンプ108から吐出されるブレーキ液の第2
のホイールシリンダ112への連通、遮断を行いホイー
ルシリンダ圧の増圧を制御する第2の増圧制御弁106
とが接続されている。さらに、前記ホイールシリンダ1
11、112と前記リザーバ109とを結ぶ返流配管1
21が接続され、この返流配管121には、第1、第2
のホイールシリンダ111、112のそれぞれに対して
ホイールシリンダ111、112とリザーバ109との
連通、遮断を行い各ホイールシリンダ圧の減圧を制御す
る減圧制御弁105、107が配設されている。以上の
構成によって、アンチスキッド制御を実行することがで
きる。
【0004】また、従来では、このような油圧回路に、
以下の構成を採用することによって、TRC制御を実行
可能なブレーキシステムを実現している。すなわち、マ
スタシリンダ2側と、ポンプ108の吸引側とを接続す
る管路101を設け、この管路101を連通、遮断する
制御弁100を配設している。そしてこのようなブレー
キシステムにおいて、通常ブレーキ時に各弁の弁体は図
17の図示位置にあり、アンチスキッド制御時にはマス
タ圧カット弁103と前記制御弁100とを遮断状態に
制御し、マスタシリンダ2側と、ホイールシリンダ11
1、112側とを独立させる。そして、増圧制御弁10
4、106、減圧制御弁105、107をそれぞれ制御
することによって、リザーバ109からポンプ108が
吸引し吐出するブレーキ液によってホイールシリンダ圧
を増減圧制御する。なお、アンチスキッド制御時に制御
弁100が遮断状態に制御されるのは、例えば管路10
0を通ってマスタシリンダ2からのブレーキ液がリザー
バ109内に流動し、リザーバ109内が満杯になる
と、ホイールシリンダ圧の減圧時にホイールシリンダに
加えられていたブレーキ液の収納先が無くなり、減圧不
可となることを回避するためである。
【0005】また、TRC制御時には、マスタ圧カット
弁103は遮断状態、前記制御弁100は連通状態とす
る。そして、TRC制御時にはリザーバ109内のブレ
ーキ液量はほとんど存在しないため、ポンプ108は、
マスタシリンダ2が独自に有しているリザーバ2aから
制御弁100を介してブレーキ液を吸引する。そしてこ
の吐出ブレーキ液によってホイールシリンダ圧を増圧す
る。なお、このTRC制御時にマスタ圧カット弁103
が遮断状態とされるのは、以下の理由からによる。すな
わち、TRC制御時にはブレーキペダル1が踏み込まれ
ておらず、マスタシリンダ内は増圧されていない。その
ため、マスタ圧カット弁3を遮断することによってポン
プ108から吐出されるブレーキ液がマスタシリンダ側
に流動することを回避し、ホイールシリンダ圧の増圧を
可能としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
ブレーキシステムでは、TRC制御時にマスタシリンダ
2のリザーバ2aからブレーキ液を吸引し、各ホイール
シリンダに向けてポンプ吐出し、ホイールシリンダ圧を
発生させている。しかしながら、ブレーキシステムで
は、通常、TRC制御時に運転者が車輪のスリップ状態
に気付いてブレーキペダル1を踏み込んだ場合には、こ
れをブレーキ液圧制御に反映する要望がある。このた
め、上述のようなブレーキシステムにおいてTRC制御
時に乗員がブレーキペダル1を踏み込んだ場合、乗員の
意思を尊重してブレーキペダル1の踏み込みに伴うブレ
ーキ液の流動を実現するため、TRC制御を終了して通
常ブレーキに戻す。この際、マスタ圧カット弁103を
連通してマスタシリンダ2内のブレーキ液をホイールシ
リンダ側に流動するとともに、制御弁100を遮断状態
にする。しかしながら、このようにブレーキペダルの踏
み込みから通常ブレーキ状態に移行する際には各弁の連
通遮断制御に遅れが存在する。この遅れ期間においては
マスタ圧カット弁103が遮断状態であるが、制御弁1
00が連通状態でありこの制御弁100を通ってマスタ
シリンダからのブレーキ液が流動するため、ブレーキペ
ダルの初期踏み込みの板圧感は存在しない。したがっ
て、TRC制御時において乗員がブレーキペダルを踏み
込んだ初期段階においても、マスタシリンダ2からのブ
レーキ液の流動を実現してブレーキペダル1にある程度
の踏み込みストロークを持たせ、乗員のペダル踏み込み
フィーリングを向上させる要望もある程度満足する。
【0007】しかしながら、ブレーキペダルの初期踏み
込みに伴い、マスタシリンダから流出して制御弁100
を通過したブレーキ液がホイールシリンダ側に流動する
ことによって、遅れ期間が終わった後では、ホイールシ
リンダ側(マスタシリンダ2の外側)の例えばリザーバ
109内には、TRC制御によってポンプ108がマス
タシリンダから吸引されたブレーキ液と、ブレーキペダ
ル1の踏み込みによって流動したブレーキ液とが存在す
る。そして、TRC制御終了後には、ポンプによって一
度にこれらのブレーキ液がマスタシリンダ2を通してリ
ザーバ2aに返されることとなり、マスタシリンダ2に
大きな負荷がかかるという悪影響を与えていたという問
題があった。
【0008】そこで本発明は、ブレーキペダルの踏み込
みの有無によらないTRC制御等におけるホイールシリ
ンダ圧の増減圧を可能とするブレーキ液圧制御装置にお
いて、乗員がスリップに気付いた際に初期ブレーキ踏み
込みを実現させてブレーキフィーリングを満足させるこ
とができるとともに、TRC制御終了後に油圧源側にブ
レーキ液が返流される際において油圧源への負荷を軽減
することができるブレーキ液圧制御装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では請求項1に記載のブレーキ液圧制御装置
を採用することができる。請求項1に記載のブレーキ液
圧制御装置は、第2のブレーキ配管に負圧を発生する蓄
液室を設けているとともに、ブレーキ液圧制御時におい
て油圧源とホイールシリンダとの間のブレーキ液の流動
を禁止する禁止手段を有している。第2のブレーキ配管
は、油圧源とポンプの吸引側とを接続している。しかし
ながら、第2のブレーキ配管においてブレーキ液貯留供
給制御手段を上述のように配設することによって、油圧
源におけるブレーキ液圧の非発生時、ポンプ吸引によっ
てマスタシリンダからブレーキ液が流動することはな
い。また、ブレーキペダルの踏み込みのない、例えばT
RC制御時等のホイールシリンダ圧の増圧制御時には、
ポンプは蓄液室内に貯留されているブレーキ液を蓄液室
内に負圧を生じながら吸引する。そして、この蓄液室か
らのブレーキ液を用いてホイールシリンダ圧を増圧す
る。なお、ホイールシリンダ圧の増圧、または減圧等
は、増減圧制御手段によって切り替えられ、例えば制御
弁は、ブレーキペダルの踏み込みがない場合のホイール
シリンダ圧の増減圧制御時には連通状態に制御される。
TRC制御等のブレーキ液圧制御が終了した際には、ブ
レーキ液圧制御時におけるホイールシリンダ圧の増圧を
実行したブレーキ液はホイールシリンダから解放され
る。そして、ブレーキペダルの踏み込みのない状態でT
RC制御等が終了した場合には蓄液室内は負圧を生じた
ほぼ空の状態であり、この蓄液室内に生じている負圧に
よって、前述のように開放されるブレーキ液等が蓄液室
内に収容される。すなわち、蓄液室内には、該蓄液室内
から流動したブレーキ液量に比例して負圧が生じている
ため、先に流動したブレーキ液量と同量のブレーキ液量
が蓄液室内に収容されることとなる。また、TRC制御
実行時等において、乗員が車輪のスリップ状態に気付い
たりしてブレーキペダルを踏み込んだ場合、この踏み込
みに応じてマスタシリンダから第2のブレーキ配管を通
って蓄液室内にブレーキ液が流動し、このブレーキ液の
流動にともなって乗員がブレーキペダルの踏み込み感を
覚えることができる。なお、通常、TRC制御等が実行
されている際にブレーキペダルが踏み込まれると、増減
圧制御手段によるホイールシリンダ圧制御は終了し、制
御弁が遮断状態に切り替えられ、また、禁止手段による
油圧源と前記ホイールシリンダとの間のブレーキ液の流
動の禁止も解除される。そして、増減圧制御手段の終了
に伴う禁止手段の解除および制御弁の切替えには所定の
制御遅れを伴うが、この制御遅れ期間では油圧源からホ
イールシリンダへのブレーキ液の流動は存在しない。し
かしながら、油圧源から蓄液室へブレーキ液が流動する
ことによって、この制御遅れ期間中におけるブレーキペ
ダルの板圧感を解消することができ、ブレーキの踏み込
みの初期フィーリングを確保できる。また、ブレーキペ
ダルの初期踏み込みによる油圧源からのブレーキ液の流
動分を蓄液室にて収容するため、過剰なブレーキ液のホ
イールシリンダ側への流入がなく、ブレーキペダルの踏
み込みがあった際におけるTRC制御等の終了時におい
ても、ホイールシリンダ側には単に蓄液室からポンプが
吸引した分のブレーキ液が存在するだけであり、このブ
レーキ液量はブレーキペダルの踏み込みにより油圧源か
ら蓄液室内に流動した量と一致している。なお、請求項
12のように、第2のブレーキ配管に絞りを形成した場
合、一層ブレーキ感覚を向上することができる。
【0010】また、請求項2に記載のように、ポンプに
よるブレーキ液の吸引時に負圧を発生させるために、蓄
液室を固定容積に形成するようにしてもよい。この際に
は簡単な構成にて負圧を発生することができる。また請
求項3に記載のように、ブレーキ液貯留供給手段を単な
る逆止弁にて構成することもでき、構造を簡略化するこ
とができる。
【0011】また、請求項4に記載のように、負圧発生
を助長するための気体あるいは液体を蓄液室内に封入し
たものを採用してもよく、ポンプにより蓄液室からホイ
ールシリンダ側へ吸引される際に、蓄液室における負圧
がスムース且つ容易に発生する。すなわち通常ブレーキ
液は非圧縮性であり、ブレーキ液が蓄液室内からポンプ
によって吸引作用を受けた際に、ブレーキ駅内に存在す
る気体成分の膨張量等に比例して蓄液室内に負圧が発生
する。しかし、ブレーキ液内に溶け込んでいる気体成分
が少量であり、前記成分の分離が微小量で、ブレーキ液
の流動量もそれに比例して微小量となる場合が考えられ
る。そこで、請求項4に記載のように圧縮性の気体もし
くは液体を蓄液室内に封入すれば、この気体もしくは液
体が膨張することにより、蓄液室内に負圧を的確に生じ
ることができる。
【0012】また、請求項5に記載の如く、さらにアン
チスキッド制御を実行することも可能であり、この際に
は制御弁を、アンチスキッド制御中遮断状態に制御す
る。また、請求項6によれば、ブレーキ液貯留供給制御
手段と、所定量以下のブレーキ液をブレーキペダルの踏
み込みによって貯留するタンクとを有し、ブレーキペダ
ルの踏み込みによるブレーキ液圧の非発生時にはタンク
と油圧源との間のブレーキ液の流動を禁止している。こ
れにより、ポンプの吸引はタンク内に貯留されていたブ
レーキ液に対して実行され、油圧源からは吸引しない。
また、ブレーキペダルが踏み込まれてブレーキ液圧が発
生した際には、ブレーキ液貯留供給制御手段によって、
油圧源とタンクとの間のブレーキ液の流動が許容され、
マスタシリンダからのブレーキ液が所定量のみタンク内
に流動する。これによって、ブレーキペダルの踏み込み
が可能となり、板圧感を解消し、初期ブレーキフィーリ
ングの向上を実現している。また、ブレーキペダルの踏
み込みに伴いブレーキ液圧制御が終了して制御弁が遮断
状態にされるまでにポンプの吸引によってタンク内から
ホイールシリンダ側に流動したブレーキ液量と同等のブ
レーキ液量がブレーキペダルの踏み込みによってタンク
内に流動するため、ブレーキ液圧制御が終了した際にホ
イールシリンダ側からマスタシリンダに返されるブレー
キ液量は、マスタシリンダから流動したブレーキ液量と
一致するもともとタンク内からポンプが吸引した量のみ
である。
【0013】なお、請求項7に記載の如くリザーバを備
えれば、アンチスキッド制御時等において、増減圧制御
手段によるホイールシリンダ圧の減圧制御時に、ホイー
ルシリンダに加えられていたブレーキ液をリザーバ内に
収容することができる。また、請求項8のように、第3
のブレーキ配管および還流制御弁を備えるようにしても
よく、この際には増減圧制御手段においてホイールシリ
ンダ圧の保持制御を実行する際に、各配管等にかかる高
圧負荷を軽減することができる。
【0014】なお、請求項9に記載のように、弁体およ
び弾性体を内蔵する管をタンクに設けるようにしてもよ
い。この際、弾性体の弾性力は、ポンプの吸引によって
タンクおよび管内に発生する負圧より大きな値に設定し
ておくと、非ブレーキペダル操作時にポンプ吸引によっ
てタンク内のブレーキ液を吸引する際、油圧源と、タン
クとの間のブレーキ液の流動を禁止することができる。
【0015】また、請求項10に示すように、前記管内
に弁体および弁座を2個づつ設けると、油圧源における
ブレーキ液圧の発生時に、油圧源からタンク内へのブレ
ーキ液の流動が、タンク内のブレーキ液の充填状況によ
って許容したり禁止したりできる、すなわち、タンク内
に充分ブレーキ液が充填された場合には、弁体を着座し
てブレーキ液のタンクへの流動を禁止し、タンクおよび
油圧回路要素の保護を実行できる。なお、第1の弁体と
第2の弁体とが、弾性手段によって、連結されているこ
とによって、各弁体は連動することができ、また、請求
項11のようにピストンと連動する着座手段が第2の弁
体を押圧し、位置を可変することによって、タンク内の
ブレーキ液量に応じて的確に油圧源からタンクへのブレ
ーキ液の流動を禁止したり許容したりすることができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明によるブレーキ液圧制御装
置の一実施例を、図面に基づいて以下に説明する。な
お、本実施例のブレーキ液圧制御装置は、駆動輪および
非駆動輪に対して採用されるものであり、FF車、FR
車または4WD車のいずれに対しても適用することがで
きる。この際、通常車両のブレーキシステムは2系統に
て構成されており、右前輪−左前輪、右後輪−左後輪の
各系統を有するT−T配管、あるいは右前輪−左後輪、
左前輪−右後輪の各系統を有するX配管が存在する。そ
こで本第1実施例では、一例として4WD車でT−T配
管を採用したブレーキシステムにおける右前輪−左前輪
の系統に対するブレーキ配管について説明する。
【0017】図1において、ブレーキペダル1は、独自
のリザーバを有する油圧源としてのマスタシリンダ2に
連結されている。運転者等がブレーキペダル1を踏み込
むことによりマスタシリンダ2に発生するブレーキ液圧
は、第1のブレーキ配管Aを通って、第1のホイールシ
リンダ10および第2のホイールシリンダ11へ伝達さ
れる。なお、第1のブレーキ配管Aは途中で枝分かれ
し、第1の枝管路A1と第2の枝管路A2とを有してい
る。そしてこれら第1の枝管路A1と第2の枝管路A2
の先端に各ホイールシリンダ10、11が接続されてい
る。このように第1のブレーキ配管Aはマスタシリンダ
2と各ホイールシリンダ10、11とを連通しており、
マスタシリンダ圧の伝達により通常のブレーキ作用が実
行される。また、第1のホイールシリンダ10は左前輪
に対応しており、第2のホイールシリンダ11は右前輪
に対応している。
【0018】マスタシリンダ2の出口ポートから延びる
前記第1のブレーキ配管Aにはマスタシリンダ2と各ホ
イールシリンダ10、11との連通、遮断を行うマスタ
圧カット弁3が接続されている。なお、このマスタ圧カ
ット弁3は、マスタシリンダ2から前記各枝管路A1,
A2の分岐点までの第1のブレーキ配管Aに形成されて
いる。また、前記マスタ圧カット弁3から各ホイールシ
リンダ10、11側の第1のブレーキ配管Aには、通常
ブレーキ液圧制御時に駆動し、リザーバ8からブレーキ
液を汲み上げ吐出するポンプ7の吐出ポートもしくは吐
出ポートから延びる配管が接続されている。
【0019】前記第1の枝管路A1には第1の増圧制御
弁4が配設されている。この第1の増圧制御弁4は、ポ
ンプ7から吐出されるブレーキ液の第1のホイールシリ
ンダ10への連通、遮断を制御する。また、前記第2の
枝管路A2には第2の増圧制御弁5が配設されている。
この第2の増圧制御弁5は、ポンプ7から吐出されるブ
レーキ液の第2のホイールシリンダ11への連通、遮断
を制御する。
【0020】前記ポンプ7に並列に、還流制御弁6が配
設されている。そして、この還流制御弁6が配設される
管路と、前記ポンプが接続されている管路とによって、
第3のブレーキ配管Cが形成されている。この第3のブ
レーキ配管Cはポンプ吐出からのブレーキ液を還流制御
弁6、リザーバ8を介して還流する還流路を形成してい
る。なお、ポンプ8の吸引側には、逆止弁9が配設され
ており、この逆止弁9はリザーバ8からポンプ7の吸引
側へのブレーキ液の流動のみを許容している。
【0021】一端を前記第1のブレーキ配管Aにおける
マスタシリンダ2からマスタ圧カット弁3の間に、他端
を前記第3のブレーキ配管Cにおける逆止弁9とポンプ
7との間にそれぞれ接続される第2のブレーキ配管Bが
形成されている。この第2のブレーキ配管Bには、該第
2のブレーキ配管Bの連通、遮断を行う制御弁20が配
設されている。そして、この制御弁20より前記第1の
ブレーキ配管A側には、逆止弁22が接続されており、
この逆止弁22は、マスタシリンダ2側から第3のブレ
ーキ配管C側へのブレーキ液の流動のみを許容してい
る。前記制御弁20と逆止弁22との間には、密閉構造
で、固定容積を有する蓄液室21が接続されている。
【0022】前記マスタ圧カット弁3、第1、第2の増
圧制御弁4、5、還流制御弁6および制御弁20は、そ
れぞれ2ポート2位置弁であり、その弁体は図示しない
制御部により電力を供給された時、ソレノイドが励磁す
ることによって変化してポート位置を切り替える。な
お、各弁の非作動時では、ポートは図示位置にある。な
お、各弁3、4、5、6、20には、このような電磁弁
の他に、機械式弁を採用するようにしてもよい。
【0023】以上の構成を有する第1実施例のブレーキ
液圧制御装置の作動を以下に説明する。通常のブレーキ
操作時には、各弁は図示位置にあり、図2aに示すよう
に、マスタ圧カット弁3、第1、第2の増圧制御弁4、
5はそれぞれ連通状態に、還流制御弁6、制御弁20は
遮断状態に制御されている。したがってブレーキペダル
1に踏力が加えられることによりマスタシリンダ2に発
生するブレーキ液圧は、第1のブレーキ配管Aを通過し
て第1、第2のホイールシリンダ10、11へ導かれ
る。
【0024】ここで図示しないセンサによって、車両の
制動時に例えば車輪速度と車速との関係から車輪がロッ
クしそうになることを検出すると、ロックを回避して車
輪を最適スリップ状態に近づけるアンチスキッド制御が
実行される。まず以下には、このアンチスキッド制御実
行時におけるブレーキ液圧制御装置の作動について説明
する。
【0025】アンチスキッド制御によって、第1、第2
の各ホイールシリンダ10、11に加わるブレーキ液圧
は、それぞれ図2b〜hに示すように、各ホイールシリ
ンダ圧において保持、増圧、減圧を組み合わせたモード
に制御される。なお、ここでは、アンチスキッド制御が
開始されると同時にポンプ8は駆動を開始し、リザーバ
8に貯留されているブレーキ液を汲み上げ各ホイールシ
リンダ10、11に向けて吐出する。
【0026】図2bに示すように、第1、第2の各ホイ
ールシリンダ3、4に加わるブレーキ液圧を保持するア
ンチスキッド制御モードにおいては、マスタ圧カット弁
3、第1、第2の増圧制御弁4、5を遮断状態とし、還
流制御弁6は連通状態とされる。なお、アンチスキッド
制御中では制御弁20は遮断状態に保持されている。さ
らに、アンチスキッド制御中においてはマスタシリンダ
2によって発生している高圧のマスタシリンダ圧を遮断
するために、基本的にマスタ圧カット弁3は遮断状態に
制御される。また、還流制御弁6は連通状態とされてい
るが、これによって、ポンプ7から吐出されるブレーキ
液を第3のブレーキ配管Cを用いてリザーバ8に還流す
ることができる。すなわち、ポンプ7と還流制御弁6と
が並列に接続され且つリザーバ8と連通することによ
り、ポンプ7から吐出されるブレーキ液の還流路が形成
され、ポンプ7から吐出されるブレーキ液がブレーキ配
管中に高圧に貯留されることがなくなる。これによっ
て、ブレーキ液圧制御装置の安全性を向上することがで
きる。
【0027】次に、図2dに示すように、第1、第2の
各ホイールシリンダ10、11の双方のホイールシリン
ダ圧を減圧するアンチスキッド制御モードにおける各弁
の作動について説明する。図から分かるように、第1、
第2の増圧制御弁4、5および還流制御弁6はそれぞれ
連通状態であり、各ホイールシリンダ10、11に加え
られていたブレーキ液は、リザーバ8内に流動する。こ
の際にもポンプ7は駆動し続けているが、各ホイールシ
リンダ10、11におけるブレーキ液の開放の速さの方
が早いので各ホイールシリンダ圧は確実に減圧される。
このような各ホイールシリンダ圧の減圧は、例えば車輪
のロック状態のように車輪のスリップ率が高くなった場
合に実行され、車輪速度の回復を促すために行われる。
【0028】次に、図2c、eに示すように、第1ある
いは第2のホイールシリンダの一方の圧力を保持し、残
る一方の圧力を減圧するモードにおける各弁の作動を説
明する。図からわかるように、いずれの場合においても
還流制御宴6は連通されており、また、第1および第2
の増圧制御弁4、5において保持モードとするホイール
シリンダに対する増圧制御弁は遮断状態とされ、減圧モ
ードとするホイールシリンダに対応する増圧制御弁は連
通状態とされる。すなわち、例えば第1のホイールシリ
ンダ10の圧力を保持モードとし、第2のホイールシリ
ンダ11の圧力を減圧モードとする場合には、第1の増
圧制御弁4は遮断状態、第2の増圧制御弁5は連通状態
にされる。このように、各ホイールシリンダ10、11
の制御モードが異なるように制御される場合というの
は、例えば車両の左右の車輪において路面状態が異なる
ことによって、左右車輪におけるスリップ率すなわち左
右車輪に対する制動状態が相違する場合等を挙げること
ができる。この際には、各ホイールシリンダ10、11
の圧力モードを異なるように制御し、左右車輪を最適な
制動状態とするように制御する。
【0029】また、図2f、gに示すように、第1ある
いは第2のホイールシリンダ10、11の一方の圧力を
保持し、残る一方の圧力を増圧するモードを用いて、車
輪の最適制動状態を実現することがある。このような場
合にはいずれの場合においても還流制御弁6は遮断状態
に制御されており、また、第1、第2の増圧制御弁4、
5において、保持モードとするホイールシリンダに対す
る増圧制御弁は遮断され、増圧モードとするホイールシ
リンダに対する増圧制御弁は連通状態に制御される。す
なわち、例えば第1のホイールシリンダ10の圧力を増
圧モードとし、第2のホイールシリンダの圧力を保持モ
ードとする際には、第1の増圧制御弁4は連通状態、第
2の制御弁5は遮断状態に制御される。
【0030】このように、第1のホイールシリンダ10
と第2のホイールシリンダ11とは、互いに異なる独立
した圧力制御モードを採ることができるが、これは、各
ホイールシリンダ10、11に対応した各増圧制御弁
4、5が存在し、この増圧制御弁4、5が独立した作動
状態に制御されることができるからである。また、図2
hに示すように、ポンプ7から吐出されるブレーキ液圧
によって、第1、第2のホイールシリンダ10、11の
圧力を双方とも増圧することもできる。この際には、図
からわかるように、還流制御弁6を遮断し、第1、第2
の増圧制御弁4、5を共に連通することによって、ポン
プ7からのブレーキ液をホイールシリンダ10、11に
向けて吐出できる。
【0031】また、アンチスキッド制御中における各ホ
イールシリンダ10、11の圧力の減圧時に、各ホイー
ルシリンダ10、11からリザーバ8へ還流されるブレ
ーキ液量が増大し、リザーバ8内が満杯になった場合に
は、図2iに示すように、各弁を制御するようにしても
よい。すなわち、第1、第2の増圧制御弁4、5、還流
制御弁6を遮断状態とし、マスタ圧カット弁3は所定時
間ごとに遮断状態、連通状態をくり返す。このようにす
れば、ポンプからの吐出によって管内のブレーキ液圧が
マスタシリンダ圧以上となれば、ブレーキ配管中のブレ
ーキ液をマスタシリンダ2もしくはそのリザーバに返す
ことができ、リザーバ8内のブレーキ液量を減少させる
ことができる。これにより、アンチスキッド制御におけ
るホイールシリンダ圧の的確な減圧制御を実行できる。
【0032】なお、前述の如くアンチスキッド制御中、
制御弁20は遮断状態に制御されているが、これは制御
弁20を遮断状態に制御していないと、マスタシリンダ
2からの高圧のブレーキ液圧がポンプ7の吸引側および
逆止弁9側に流動するため該ポンプ7は、リザーバ8か
ら吸引せずにマスタシリンダ2から吸引してしまう。す
なわち、制御弁20を遮断状態とすることによって、リ
ザーバ8が満杯になることを防ぐことができる。
【0033】さらに、乗員がブレーキぺダル1の踏み込
みを弱めた場合には、これを図示しない制御部等によっ
て、検知し、マスタ圧カット弁3、および第1、第2の
増圧制御弁4、5を連通状態に制御するようにしてもよ
い。このようにすると、ホイールシリンダ圧を加えてい
るブレーキ液はマスタシリンダ2側に流動するためホイ
ールシリンダ圧が減圧され、車輪速度が回復する。よっ
て、アンチスキッド制御が終了される。このようにすれ
ば、乗員がブレーキペダル1の踏力を弱めたという乗員
の意思を尊重したブレーキ液圧制御を実行することがで
きる。
【0034】図示しないセンサによって、車両の駆動時
に例えば車輪速度と車速との関係から車輪が空回りしそ
うになることを検出すると、車輪スリップを回避して車
輪を最適スリップ状態に近づけるTRC制御が実行され
る。以下には、このTRC制御実行時におけるブレーキ
液圧制御装置の作動について説明する。このTRC制御
時では、通常マスタシリンダ2側からブレーキ液の供給
はない。よって、リザーバ8内に貯留されるブレーキ液
は存在しない等しく、TRC制御におけるホイールシリ
ンダ圧の増圧制御は、蓄液室21内に貯留されているブ
レーキ液によって実行される。この際、すなわちTRC
制御実行時には、アンチスキッド制御時とは逆に、制御
弁20は連通状態に制御される。
【0035】車輪の駆動時に車輪のスリップ状態が所定
以上となると、ポンプ7が駆動を開始する。このポンプ
7の駆動によって、蓄液室21に負圧が加わり、蓄液室
内を負圧状態にしながら、ポンプ7の吸引側に流動す
る。そして、ポンプ7の吐出による各ホイールシリンダ
圧のTRC制御モード、すなわち増減圧、保持制御は、
アンチスキッド制御における各弁の作動と同様の作動に
よって行われる。すなわち、図2b〜hに示すように各
弁を作動すれば、それぞれのホイールシリンダ10、1
1の増減圧、保持をそれぞれ独立して実行することがで
きる。なお、逆止弁22は、通常1気圧以上のブレーキ
液圧が加わらないと、管路を連通しない。よって、ポン
プ7の吸引による負圧によってマスタシリンダ2側から
ブレーキ液は吸引されず、蓄液室21から吸引されるこ
ととなる。なお、逆止弁22はブレーキ液貯留供給手段
として構成されている。この際、ブレーキ液は非圧縮性
であるが、ブレーキ液に混合している気体等が負圧によ
って分離し蓄液室21内に貯留され、この気体等が膨張
することによって、気体の体積分ブレーキ液が蓄液室2
1内から管内に流動する。
【0036】なお、TRC制御終了時には、蓄液室21
内に発生している負圧によって蓄液室21内から流動し
たブレーキ液量と同等の液量を蓄液室21内に吸引し、
収容することができる。また、通常ブレーキペダルの踏
み込みがあった場合、あるいは、加速スリップが解消さ
れた場合には、TRC制御が終了される。すると、通常
ブレーキ状態に各弁状態が戻され、例えば制御弁20は
遮断状態にされる。
【0037】以上のよに構成され作動するブレーキ液圧
制御装置の効果を以下に説明する。上述の如く本実施例
では、マスタシリンダ2側と、ポンプ7の吸引側とを結
ぶ第2のブレーキ配管Bが形成されている。そして、こ
の第2のブレーキ配管Bに制御弁20、蓄液室21およ
び逆止弁22を設けることによって、アンチスキッド制
御に加えてTRC制御も実行可能にしている。そして、
TRC制御時において各ホイールシリンダ圧の増圧は、
マスタシリンダ側から吸引したブレーキ液を用いるので
はなく、蓄液室21から吸引したブレーキ液を用いて実
行している。また、TRC制御の終了時には、TRC制
御実行時においてホイールシリンダ圧を発生していたブ
レーキ液は、蓄液室21内の負圧によって蓄液室21か
ら流出した量と同等量が、例えばTRC制御の終了判断
から制御弁20を遮断状態に制御する制御遅れ時間にお
いて蓄液室内21内に収容される。なお、この制御遅れ
時間内に蓄液室21内が満杯にならない場合が考えられ
るが、この際には次回にブレーキペダルが踏み込まれた
場合にマスタシリンダから供給される。しかし、蓄液室
21は数cc程度の小容積のものでよいため、次にブレー
キペダルが踏まれたときにおける制動遅れには影響はな
く、且つ負圧によって蓄液室にブレーキ液が収容される
ため、ブレーキペダルの踏み込みの最も初期段階におい
て蓄液室21内が満たされる。また、TRC制御実行時
に、乗員が車輪のスリップ状態に気付いてブレーキペダ
ル1を踏み込んだとすると、まずマスタシリンダ2から
のブレーキ液は第2のブレーキ配管Bの逆止弁22を通
って負圧がある蓄液室21内に流動する。つまり、ブレ
ーキペダル1の踏み込みによりTRC制御が終了判定さ
れる際における制御弁20の遮断制御までおよびマスタ
圧カット弁3の連通制御までの制御遅れ期間には、蓄液
室21内にマスタシリンダ2からの所定量のブレーキ液
が収容される。これによって、ブレーキペダル1の初期
の踏み込みが可能になる。またマスタシリンダ2からの
ブレーキ液が逆止弁22を通過することによって、ブレ
ーキペダル1の踏み込みに抵抗を発生することができ、
ー層板圧感をなくすことができる。なお、各弁の制御遅
れ期間においては、ブレーキペダルの踏み込みによりマ
スタシリンダからポンプの吸引側へ流動するブレーキ液
は、負圧を有していた蓄液室へ収納されることにより、
ポンプによりほとんど吸引されない。よって、TRC制
御におけるホイールシリンダ増圧を行うためにポンプが
蓄液室から吸引するブレーキ液量と同等のブレーキ液量
がマスタシリンダ2から蓄液室21内に流動する。すな
わち、TRC制御の終了に伴ってポンプ等がマスタシリ
ンダ2側にホイールシリンダ側から返流する液量は、マ
スタシリンダ2からホイールシリンダ側(蓄液室21
内)へ流動したブレーキ液量と一致するため、返流時に
おいて、マスタシリンダにかかる負荷を軽減することが
可能である。
【0038】次に、図3を用いて、上記第1実施例の変
形例について説明する。本変形例では、図1に示したブ
レーキ液圧制御装置の油圧回路に対して、第1のブレー
キ配管Aにおける前記マスタ圧カット弁3の上流側に切
替弁30を設けるとともに、前記切替弁30とマスタ圧
カット弁3との間に一端を接続され、他端を第1および
第2のホイールシリンダ10、11と第1、第2の増圧
制御弁4、5とのそれぞれの間に接続される管路を設
け、この管路にホイールシリンダ側からマスタシリンダ
側へのブレーキ液の流動のみを許容する逆止弁32、3
3を有する構成を採用する。
【0039】このような構成を有するブレーキ液圧制御
装置の作動効果を以下に説明する。この際、上記第1実
施例と同様の作動効果については、説明を省略すること
とする。通常ブレーキ時、各弁30、3、4、5、6、
20のポートは図示位置にあるり、マスタシリンダ圧は
第1のブレーキ配管Aを通過して第1、第2のホイール
シリンダ10、11に伝達される。
【0040】アンチスキッド制御時、切替弁30は連通
状態に制御されており、マスタ圧カット弁3は遮断状態
に制御されている。このマスタ圧カット弁3によって、
マスタシリンダ圧を遮断している。また、制御弁20も
遮断状態に制御されている。なお、アンチスキッド制御
時では、アンチスキッド制御モード、すなわち各ホイー
ルシリンダ圧の増減圧、保持制御に対して、第1、第2
の増圧制御弁4、5および還流制御弁6は、図2にて示
したように制御される。
【0041】TRC制御時、切替弁30は遮断状態に制
御され、マスタ圧カット弁3は連通状態に制御されてい
る。また、制御弁20は連通状態に制御されている。な
お、TRC制御時では、TRC制御モード、すなわち各
ホイールシリンダ圧の増減圧、保持制御に対して、第
1、第2の増圧制御弁4、5および還流制御弁6は、図
2にて示したモードに制御される。なお、TRC制御時
において切替弁30が遮断されれば、マスタ圧カット弁
3は連通状態に制御されても、遮断状態に制御されても
どちらでもよい。
【0042】以上のように構成され作動する本変形例に
おける効果を以下に説明する。アンチスキッド制御時、
切り替え弁30が連通されており、逆止弁32、33が
設けられていることによって、以下のような効果を得る
ことができる。すなわち、アンチスキッド制御中、乗員
が車輪のロック傾向に気付いてブレーキペダル1の踏力
を弱めた場合、各ホイールシリンダ10、11にホイー
ルシリンダ圧を加えていたブレーキ液が前記管路におけ
る逆止弁32、33を通過してマスタシリンダ2側へ流
動する。これによって、アンチスキッド制御中において
も、乗員の意思を尊重したブレーキ液圧制御を実行で
き、且つブレーキペダル1の踏力を弱めた際にブレーキ
ペダル1の戻りが実現するため、ブレーキフィーリング
も向上する。
【0043】また、TRC制御時においては、切替弁3
0が遮断状態とされることによりマスタシリンダ2側と
ホイールシリンダ側とが分離される。これによって、ポ
ンプ7からの吐出ブレーキ液はホイールシリンダ側に流
動され、ホイールシリンダ圧を加えることができる。次
に、図4および図5を用いて本発明の第2実施例につい
て説明する。なお、上述の実施例と同様の作動効果をす
る構成には同様の符号を付し、説明を略することとす
る。なお、ここではFR車でX配管を採用したブレーキ
システムにおける左前輪−右後輪の系統に対するブレー
キ配管に適用した際について説明し、左前輪に対して第
1のホイールシリンダ10が形成されており、右後輪に
対して第2のホイールシリンダ11が形成されている。
なお、前輪は駆動力を加えられない転動輪である。
【0044】本第2実施例では、図1に示したブレーキ
液圧制御装置の油圧回路に対して、第1のブレーキ配管
Aの第1の枝管路A1において、第1の増圧制御弁4を
廃し、この第1の増圧制御弁の代わりに増減圧制御弁3
1を図示位置に設ける。すなわち、マスタシリンダ2か
ら第1のホイールシリンダ10は、マスタ圧カット弁3
を通してダイレクトに連通している。
【0045】このように構成されるブレーキ液圧制御装
置の作動を図5に基づいて説明する。通常のブレーキ操
作時、マスタ圧カット弁3、増減圧制御弁31、第2の
増圧制御弁5、還流制御弁6および制御弁20の各ポー
トは図4の図示位置にあり、この作動状態は、図5aに
相当する。また、アンチスキッド制御時およびTRC制
御時における制御モードにおいて、図5b〜g、i,j
に示す各モード時の各弁の動作は図示の通りであり、第
1実施例と何ら変わらない作動効果を実現できる。よっ
て、ここでは第2実施例特有である制御モード、すなわ
ち図5hに示すものについて説明する。
【0046】アンチスキッド制御モードにおける図5h
に示すモード、すなわち右前輪に対するホイールシリ
ンダ10を増圧モード、左後輪に対するホイールシリン
ダ11を減圧モードに制御する際の各弁の作動状態につ
いて説明する。上述のように車両の右側輪下、左側輪下
の路面状態がそれぞれ異なる場合、各ホイールシリンダ
10、11に対するアンチスキッド制御モードは異なる
ことがある。例えば、右側輪の車輪下の路面が高μ路、
左側輪の車輪下の路面が低μ路であるとすると、第1の
ホイールシリンダ10には大きなブレーキ液圧を加えて
大きな制動力を発揮したい要望があるし、第2のホイー
ルシリンダ11は減圧して車輪速度を回復し適切なスリ
ップ状態を確保したい。なお、通常車両の制御時では、
車重移動等の要因により、後輪より前輪の方が大きな制
動力を発揮することができるため、前輪のホイールシリ
ンダにできるだけ高圧力をかけて、制動力を稼ぎたい。
このような点を鑑みて図5hに示すアンチスキッド制御
モードが存在する。このモード時にはアンチスキッド制
御中にも関わらずマスタ圧カット弁3は連通状態に制御
され、第1のホイールシリンダ10にマスタシリンダ圧
を加える。これによって、第1のホイールシリンダ10
は増圧され、車輪下の路面状況に合った大きな制動力を
発揮する。また、第1の増減圧制御弁31は遮断状態に
制御される。これによって、マスタシリンダ圧の第2の
ホイールシリンダ11への伝達を禁止している。第2の
増圧制御弁5および還流制御弁6はそれぞれ連通状態に
制御される。これによって、第2のホイールシリンダ1
1に加えられていたブレーキ液はリザーバ8に返流され
る。また、ポンプ7からのブレーキ液も第3のブレーキ
配管Cを通ってリザーバ8に還流される。これによっ
て、第2のホイールシリンダ11の圧力は減圧制御され
る。
【0047】TRC制御時における図5hに示すTR
C制御モード、すなわち右前輪に対するホイールシリン
ダ10を増圧可能モード、左後輪に対するホイールシリ
ンダ11を減圧モードに制御する際の各弁の作動状態に
ついて説明する。このTRC制御では、駆動力によって
異常なスリップ状態に陥るのは駆動輪だけであり、通常
では転動輪にブレーキ液圧を加える必要はない。よっ
て、TRC制御実行開始から所定時間内では、FR車の
場合、後輪に対応している第2のホイールシリンダ11
にのみポンプ7からのブレーキ液圧を加えるようにして
もよい。この際、図5hに示すように、増減圧制御弁
31を遮断することによって、第1のホイールシリンダ
およびマスタシリンダ2側と第2のホイールシリンダ1
1およびポンプ7の吐出側とを分離することができる。
これによって、ポンプ7が吐出するブレーキ液を第2の
ホイールシリンダ11に向けることができ、第2のホイ
ールシリンダ11の圧力を増圧制御することができる。
なお、この増圧は、上記までの実施例と同様、蓄液室2
1から供給されるブレーキ液によって行われる。また、
マスタ圧カット弁3を連通状態とすることによって、マ
スタシリンダ2側と第1のホイールシリンダ10とは連
通されている。すなわち、TRC制御時に乗員がブレー
キペダル1を踏み込んだ場合には、マスタシリンダ2か
ら第2のブレーキ配管Bを通って蓄液室21側と、第1
のホイールシリンダ10とにブレーキ液が流動する。こ
れによって、ブレーキペダル1の踏み込みによって、実
際右前輪には制動力が加えられることとなり、よりブレ
ーキフィーリングを向上させることができる。且つ乗員
の意思を一層反映したブレーキ液圧制御が実行できる。
【0048】また、このようにTRC制御実行時にマス
タシリンダ2からホイールシリンダ側にブレーキ液が送
られた場合においても、TRC制御終了時には、蓄液室
21から流動したブレーキ液は同等の液量蓄液室21内
に負圧によって収容されるため、ホイールシリンダ側か
らマスタシリンダ2に戻されるブレーキ液量の収支は一
致する。このように、本実施例においても、良好なブレ
ーキフィーリングが確保できる。
【0049】なお、上述までの実施例では、ブレーキ液
圧制御が実行開始されたら、ポンプ7の駆動も開始され
ていたが、これに関わらず以下のように動作するように
してもよい。すなわち、車両が、車体の車輪下において
異なった路面状況である跨ぎ路を走行している場合もし
くは車両の旋回中の場合等において、各車輪に制動力が
加えられアンチスキッド制御が開始されたとする。上記
図2hとは異なる、このような際の各弁の作動とポン
プ7の動作について以下に説明する。例えば車体の右側
車輪下が低μ路、左側車輪下が高μ路である場合に制動
力を加えると、前述のように右後輪は左前輪と比較して
小さな制動力しか得ることができず、したがって右後輪
の方が左前輪より先にロック傾向に陥る場合がある。ま
た、車両が、右旋回中である場合に制動力を加えると、
車体左側に荷重が傾き、車体右側の荷重は非常に小さく
なる場合がある。この際には左前輪と比較して右後輪は
小さな制動力しか発揮できず、左前輪より右後輪の方が
先にロック傾向になる場合がある。この際には、右後輪
のホイールシリンダ11に対して殆どブレーキ液圧を加
えることができず、対して左前輪のホイールシリンダ1
0には大きなブレーキ液圧を加えたい。つまり、左前輪
では大きな制動力を発揮可能であるため、なるべく制動
力を稼ぎたい要望がある。ここで、右後輪のロック傾向
が強くなると、まず増減圧制御弁31を遮断する。すな
わち、右後輪のホイールシリンダ11に対してマスタシ
リンダ2からのマスタシリンダ圧をカットする。よっ
て、左前輪のホイールシリンダ10に対してはマスタシ
リンダ圧が加えられている状態であり、右後輪のホイー
ルシリンダ11にはマスタシリンダ2からのブレーキ液
は流動しない。この際右後輪に対するアンチスキッド制
御が開始されても、ポンプ8の駆動を開始する必要はな
い。すなわち、ポンプ7の駆動開始を遅延することがで
きる。というのは、右後輪のホイールシリンダ11には
ほとんどブレーキ液圧を加えず、主に減圧制御を実行す
るならば、第2のホイールシリンダ11に対してポンプ
吐出の必要はない。なお、第1のホイールシリンダ10
にはポンプ吐出によるブレーキ液圧よりもっと高圧のマ
スタシリンダ圧が加わっているため、これにもポンプ吐
出は必要ない。また、旋回中のアンチスキッド制御時、
旋回が終了したらすぐにアンチスキッド制御も終了され
る場合がある。すなわち、旋回による荷重移動によって
ロック傾向に陥り、旋回が終了し、荷重移動が無くなっ
たらロック傾向が収まる場合がある。このような場合に
は、前輪の制動力はマスタシリンダ圧を用い、ポンプ7
を駆動せず、第2のホイールシリンダの圧力は、第2の
増圧制御弁5と還流制御弁6を連通し減圧制御するか、
第2の増圧制御弁5を遮断し、還流制御弁6を連通し、
保持制御する。ここで、ポンプ7によって、リザーバ8
に溜まったブレーキ液が汲み上げられ吐出されなくて
も、もともと後輪に対するホイールシリンダに流動する
ブレーキ液の量は前輪側と比較して少ないため、ある程
度ポンプ7の駆動を遅らせてもリザーバ8内が満杯にな
って減圧不可となる可能性は極めて小さい。なお、右後
輪の車輪速度が充分回復した際には、ポンプ7の駆動が
開始されていなくても、還流制御弁6を遮断し、第2の
増圧制御弁5を連通し、増減圧制御弁31を所定時間間
隔で連通遮断を繰り返せば、第2のホイールシリンダ1
1の圧力をパルス増圧することができる。また、このパ
ルス増圧によらず、ポンプ7の駆動を開始し、ポンプ吐
出によって、第2のホイールシリンダ圧を増圧するよう
にしてもよい。この際には、増減圧制御弁31は遮断状
態に制御しておく。このようにすれば、より適切に車両
制動力を得ることができ、さらに旋回時等にアンチスキ
ッド制御が実行開始され、すぐに車輪速度が回復しアン
チスキッド制御が終了するような場合において、ポンプ
7が駆動を始めず、ポンプ駆動による頻繁な振動、騒音
を回避し、且つ消費電力を減少することができる。
【0050】次に、図6を用いて、第2実施例の変形例
を説明する。本変形例では、図5に示したブレーキ液圧
制御装置の油圧回路に対して、第1のブレーキ配管Aに
おける前記マスタ圧カット弁3の上流側に切替弁30を
設けるとともに、前記切替弁30とマスタ圧カット弁3
との間に一端を接続され、他端を第2の増圧制御弁5よ
りもポンプ吐出側に接続される管路を設け、この管路に
ホイールシリンダ11側からマスタシリンダ2側へのブ
レーキ液の流動のみを許容する逆止弁33を有する構成
を採用する。
【0051】このような構成を有するブレーキ液圧制御
装置の作動効果を以下に説明する。通常ブレーキ時に
は、各弁のポートは図示位置にある。アンチスキッド制
御が実行開始されると、切替弁30は連通状態、マスタ
圧カット弁3は遮断状態に制御される。よって、アンチ
スキッド制御実行時に、乗員がブレーキペダル1の踏み
込みを弱めた場合、これを図示しない制御部等で検知し
て増減圧制御弁31、第2の増圧制御弁5を連通すれ
ば、各ホイールシリンダ圧を加えていたブレーキ液は、
前記管路に配設された逆止弁33を通過して、マスタシ
リンダ2へ流動する。これによって、ホイールシリンダ
圧が減圧し、アンチスキッド制御が終了する。すなわ
ち、乗員の意思が反映できるブレーキ液圧制御を実行で
きる。
【0052】TRC制御時には、切替弁30が遮断され
る。これによって蓄液室21からのポンプ7に吸引され
たブレーキ液を各ホイールシリンダ10、11に流動す
ることができる。このようにしても、上述の実施例と同
様の効果をえることができる。次に本発明の第3実施例
について図7を用いて説明する。なお、上述までの実施
例において説明した構成と同様の機能を成す構成につい
ては、同様の符号を付すこととし、且つ詳述を避けるこ
ととする。
【0053】図7において、第1のブレーキ配管Aにお
ける第1の枝管路A1には、第1の制御弁40が配設さ
れ、この第1の制御弁40と並列に、ホイールシリンダ
10からマスタシリンダ2側へのブレーキ液の流動のみ
を許容する逆止弁42が接続されている。また、第2の
枝管路A2には第2の制御弁41が配設され、この第2
の制御弁41と並列に、ホイールシリンダ11からマス
タシリンダ2側へのブレーキ液の流動のみを許容する逆
止弁43が接続されている。また、前記第1の制御弁4
0と第1のホイールシリンダ10との間から延び、他端
をリザーバ8へ接続されたブレーキ配管D1と、前記第
2の制御弁41と第2のホイールシリンダ11との間か
ら延び、他端をリザーバ8へ接続されたブレーキ配管D
2が形成されている。前記ブレーキ配管D1には第1の
ホイールシリンダ10からリザーバ8へのブレーキ液の
返流を制御する第3の制御弁44が、また前記ブレーキ
配管D2には第2のホイールシリンダ11からリザーバ
8へのブレーキ液の返流を制御する第4の制御弁45
が、配設されている。
【0054】ポンプ7の吐出側からホイールシリンダ側
へ延びる管路には、ポンプ吐出からホイールシリンダ側
へのブレーキ液の流動のみを許容する逆止弁46が設け
られている。この逆止弁46は、通常ブレーキ時におい
てマスタシリンダ2から流動される高圧のブレーキ液が
ポンプ7の吐出側に伝達され、ポンプ7に悪影響を及ぼ
さないようにしている。また、第3のブレーキ配管Cで
はポンプ7の吐出側に差圧弁47が配設されている。こ
のリリーフ弁47は、ポンプ7の吐出側から所定のブレ
ーキ液圧以上が作用した場合にのみ該第3のブレーキ配
管Cを連通するように設定されている。
【0055】以上のように構成される第3実施例のブレ
ーキ液圧制御装置の作動を以下に説明する。通常ブレー
キ時では、各弁のポートは図示位置にあり、マスタシリ
ンダ2からのマスタシリンダ圧が第1のブレーキ配管A
を流動して各ホイールシリンダ10、11に伝達され
る。
【0056】アンチスキッド制御が実行開始されると、
マスタ圧カット弁3は遮断状態に制御され、マスタシリ
ンダ圧をカットする。アンチスキッド制御実行開始にと
もなってポンプ7が駆動され、リザーバ8からブレーキ
液を汲み上げ、各ホイールシリンダに向けて吐出する。
第1のホイールシリンダ10のホイールシリンダ圧と第
2のホイールシリンダ11のホイールシリンダ圧とは、
それぞれ図5に示したアンチスキッド制御モードに制御
可能である。例えば第1のホイールシリンダを増圧、第
2のホイールシリンダを保持する場合では、第1の制御
弁40は連通状態、第3の制御弁44遮断状態に制御す
ることによってポンプ吐出を第1のホイールシリンダ1
0に加えることができ、また、第2の制御弁41および
第4の制御弁45を遮断状態に制御する。また、第1の
ホイールシリンダ圧を減圧制御、第2のホイールシリン
ダ圧を増圧制御する際には、第1の制御弁40が遮断状
態、第3の制御弁44が連通状態に制御されることによ
って第1のホイールシリンダに加わっていたブレーキ液
をリザーバ8に返流し、第2の制御弁41を連通状態、
第4の制御弁45を遮断状態とすることによって、ポン
プ吐出により第2のホイールシリンダ圧を増圧すること
ができる。また、双方のホイールシリンダ圧を減圧制御
する際には、第1、第2の制御弁40、41を遮断し、
第3、第4の制御弁44、45を連通する。これによっ
て、各ホイールシリンダに加えられていたブレーキ液は
リザーバ8に返流され、各ホイールシリンダ圧は減圧さ
れる。この際、ポンプ7から吐出されるブレーキ液圧
は、逆止弁46を通過して第1、第2の制御弁40、4
1にかかるが、このポンプ7の吐出側の管路中の圧力が
リリーフ弁47のリリーフ圧以上の圧力になれば、第3
のブレーキ配管Cにおいてリザーバ8に還流する。
【0057】このようなアンチスキッド制御実行時に乗
員がブレーキペダル1の踏力を弛めた場合、これを図示
しない制御部等で検知してマスタ圧カット弁3を連通す
る。このようにすると、各ホイールシリンダ10、11
に圧力を加えていたブレーキ液が各逆止弁42、43を
通過してマスタシリンダ2に戻る。このブレーキ液の流
動により各ホイールシリンダ圧が減圧され、乗員の意思
を反映してアンチスキッド制御を終了することができ
る。
【0058】TRC制御が実行開始される際も、各ホイ
ールシリンダ圧制御は、図5に示したTRC制御モード
と同様に制御可能である。この際、マスタ圧カット弁3
は遮断され、制御弁20が連通される。また、これにと
もなってポンプ7の駆動が開始されると、蓄液室21内
に負圧を発生しながら蓄液室21内のブレーキ液が流動
し、ホイールシリンダ10あるいは11に圧力を加える
ことができる。また、TRC制御が終了すると、蓄液室
21から流動したブレーキ液と同量のブレーキ液が、蓄
液室21内に発生している負圧によって蓄液室21内に
吸引され収容される。
【0059】このように構成され、作動するブレーキ液
圧制御装置でも、上述までの実施例と同等の効果を得る
ことができる。なお、上述までの実施例において採用さ
れている蓄液室21内に、圧縮性の気体あるいは液体
を、該蓄液室21内から漏洩しないように封入するよう
にしてもよい。このようにすれば、蓄液室21からブレ
ーキ液が吸引される際に非圧縮性のブレーキ液に代わっ
て前記気体もしくは液体が膨張し、この膨張によって、
蓄液室21内に、より的確に負圧が発生する。すなわ
ち、ブレーキ液に混入している気体の量によらず、どの
種のブレーキ液を用いていても、ブレーキ液圧制御装置
が一層的確に作動する。
【0060】また、第2のブレーキ配管Bにおいて、逆
止弁22に並列に、蓄液室21側からマスタシリンダ2
側へのブレーキ液の流動のみを許容する逆止弁を設ける
ようにしてもよい。このようにすれば、制御弁20が遮
断状態に制御されている際にマスタシリンダ圧が第2の
ブレーキ配管Bに伝達され、ブレーキ液が逆止弁22か
ら蓄液室21および制御弁20の間に高圧に封じ込めら
れても、マスタシリンダ圧が減圧された際には、逆止弁
22に並列に増設された逆止弁を通って、高圧のブレー
キ液がマスタシリンダ2側に戻ることができる。すなわ
ち、第2のブレーキ配管B内における逆止弁22よりも
下流側において、高圧のブレーキ液の封じ込めを防止す
ることができ、ブレーキ液圧制御装置の信頼性を向上す
ることができる。
【0061】また、上述までの実施例では蓄液室内のブ
レーキ液がポンプにより吸引された際に、蓄液室内に負
圧を発生させるために固定容積を有する密閉型蓄液室を
用いていたが、これに限らず、負圧を発生させる手段と
して、例えばバネ力等の弾性力を採用してもよい。すな
わち、例えば蓄液室からブレーキ液がポンプにより吸引
されるにつれてこの吸引されるブレーキ液量に応じて蓄
液室の体積が小さくなるが、この体積変形に応じて体積
を復元する圧力を蓄積するばねを蓄液室内に配設するよ
うにしてもよい。すなわち、負圧を圧縮性の気体もしく
は液体等により生じるのではなく、弾性力等を用いて負
圧と見なせる作用を発生させ、これによって蓄液室かポ
ンプ吸引によって流動したブレーキ液量と同等のブレー
キ液量を蓄液室が収容するようにしてもい。
【0062】次に、図8を用いて本発明の第4実施例に
ついて説明する。なお、上述までの実施例において説明
した構成と同様の機能を成す構成については、同様の符
号を付すこととし、且つ詳述を避けることとする。ま
た、このブレーキ液圧制御装置は、X配管を採用したブ
レーキシステムにおける左前輪−右後輪の系統に対する
ブレーキ配管に適用した際について説明し、左前輪に対
して第1のホイールシリンダ10が形成されており、右
後輪に対して第2のホイールシリンダ11が形成されて
いる。
【0063】図8に示すように、ブレーキペダル1の踏
み込みによってマスタシリンダ2に発生するマスタシリ
ンダ圧は、第1のブレーキ配管Aを通過して各ホイール
シリンダ10、11に伝達される。この第1のブレーキ
配管Aには、マスタ圧カット弁3が配設される。リリー
フ弁50は、ポンプ7の吐出側と、後述する制御弁20
よりも上流側とを接続するブレーキ配管C1に接続され
る。このリリーフ弁50にポンプ7の吐出側から所定の
リリーフ圧が加わった場合に、ポンプ7の吐出側から制
御弁20とタンク110(後に詳述する)との間へのブ
レーキ液の流動のみを許容し、ポンプ吐出圧が過大とな
った場合に油圧回路要素すなわち配管等を保護する。ま
た、タンク110内をなるべくブレーキ液で満たすよう
にすることも可能である。なお、リリーフ弁50の接続
は、ポンプ吐出側と吸入側とを管路で接続し、還流路を
形成することによって行うようにしてもよい。
【0064】第1のブレーキ配管Aにおける第1の枝管
路A1には第1の制御弁40が配設され、この第1の制
御弁40に並列に逆止弁42が接続されている。また、
第2の枝管路A2には第2の制御弁41が配設されてい
る。これら第1の枝管路A1と第2の枝管路A2からは
それぞれブレーキ配管D1とD2とが延び、リザーバ8
へ接続されている。また、これらブレーキ配管D1、D
2には、それぞれ第3の制御弁44と第4の制御弁45
とが接続されている。
【0065】第1のブレーキ配管Aにおいて前記マスタ
圧カット弁3よりもマスタシリンダ2側に一端を接続さ
れるブレーキ配管Eの他端は、後述するブレーキ液貯留
供給手段100に接続される。また、このブレーキ液貯
留供給手段100から延びるブレーキ配管Fは、他端を
ポンプ7の吸引側と同位の管路に接続される。このブレ
ーキ配管Fには、ブレーキ配管Fの連通、遮断を制御す
る制御弁20が接続されている。
【0066】以下に、図9を用いてブレーキ液貯留供給
手段100の詳細な構成について説明する。ブレーキ液
貯留供給手段100は、ブレーキ液が貯留されるタンク
110と、タンク110から延び、皿状の弁座112、
113を有する管111によって外形が構成されてい
る。なお、弁座112、113を有する管111によっ
てマスタシリンダ2からタンク110へのブレーキ液の
貯留供給を制御している。またタンク110内には、バ
ネ101、ピストン102およびピストン102に連動
する突棒103が内蔵されている。突棒103の他端
は、前記皿状の弁座112を貫通して、管111内に進
入可能なように構成されている。前記突棒103に接触
可能な第1のボール104は、前記管111の直径より
所定径小さく形成されている。この第1のボール104
よりブレーキ配管E側には第2のボール106が配設さ
れ、これら弁体としての第1、第2のボール104、1
06の間には、それぞれのボールに押圧力を加えるバネ
105が内蔵される。なお、第1のボール104が皿状
の弁座112に接触した際には、前記管111内のブレ
ーキ液の流動は禁止され、また、第2のボール106が
皿状の弁座113に接触した際にも管111内のブレー
キ液の流動は禁止される。前記突棒は、前記第1のボー
ル104の弁座112への着座をタンク110内のブレ
ーキ液量に応じて制御している。なお、第1、第2のボ
ール104、106は弁体として構成されており、管1
11、第1、第2のボール104、106およびバネ1
05によって、ダブルチェック弁機構を備えている。
【0067】以上のような構成を有するブレーキ液圧制
御装置の作動を図10を用いて以下に簡単に説明する。
まず、通常ブレーキ時におけるブレーキ液貯留供給手段
100の動作を説明する。通常ブレーキ時、各弁のポー
トは図示位置にある。そして、マスタシリンダ2からの
ブレーキ液は、第1のブレーキ配管Aによって、各ホイ
ールシリンダ10、11に流動し、且つブレーキ配管E
によってタンク110に向けて流動する。この際、タン
ク110内が空の状態もしくはある程度空であれば、ブ
レーキ配管Eをとおるブレーキ液によって第2のボール
106が上側に押圧され、ブレーキ液がタンク110内
に流入することでピストン102が上昇し、タンク内が
ある程度満杯になるまですなわち第1のボール104が
弁座112に着座するまでタンク110内にブレーキ液
が流動する。また、当初からタンク内が満杯であれば、
第1のボール104が弁座112に着座した状態である
ので、タンク内にブレーキ液は流動しない。このよう
に、ブレーキペダル1が踏み込まれマスタシリンダ圧が
発生するたびに、タンク110内にブレーキ液がほぼ満
杯になるまでの所定量のブレーキ液が貯留される。な
お、このタンク110の容量は数cc程度のものでもよ
い。
【0068】アンチスキッド制御が実行されると、マス
タ圧カット弁3は遮断され、上述の実施例と同様のアン
チスキッド制御モードが実行され、各ホイールシリンダ
圧が制御される。なお、制御弁20は遮断状態に制御さ
れている。この際ポンプ7は、リザーバ8から汲み上げ
たブレーキ液を吐出する。次に、TRC制御実行時にお
けるブレーキ液貯留供給手段100の動作について説明
する。まずTRC制御実行時、乗員がブレーキペダル1
を踏み込んでいない場合について説明する。TRC制御
実行開始にともなってポンプ7が駆動を始めると、ブレ
ーキ配管Fに負圧がかかる。この際マスタ圧カット弁3
は遮断され、制御弁20は連通されている。よって、ポ
ンプ7による負圧は、タンク110内に伝達し、ピスト
ン102が下降するとともにブレーキ液が流動する。こ
のように流動したブレーキ液をポンプ7が吐出すること
によって、ホイールシリンダ圧が加えられる。この時、
バネ105のバネ定数をポンプ7が発生する負圧よりも
大きくなるように設定しておくことにより、マスタシリ
ンダ圧が発生していない場合では、第2のボール106
が弁座113に接触した状態が保持される。よって、マ
スタシリンダ2からブレーキ液を吸引することはなく、
タンク110内のブレーキ液を用いてホイールシリンダ
10、11に圧力を加えることができる。なお、TRC
制御モードは、上述の実施例と同様に制御することがで
き、各ホイールシリンダ圧を独立して制御することがで
きる。
【0069】次にTRC制御時に乗員がスリップ状態に
気付いてブレーキペダル1を踏み込んで、マスタシリン
ダ圧が発生した際のブレーキ液貯留供給手段100の動
作を説明する。マスタシリンダ圧が例えば3気圧以上に
なったとすると、ブレーキ配管Eから第2のボール10
6にブレーキ液圧が加わり、弁座113から離れる。ま
た、ポンプ7の駆動による負圧をともなってピストン1
02は下降しており、第1のボール104は突棒103
に押され、弁座112に接触していない。よって、ブレ
ーキ配管Eからのブレーキ液は、速やかにタンク110
内およびブレーキ配管F方向に流動し、スムースなブレ
ーキペダル1の踏み込みが実現できる。また、タンク1
10をほぼ満杯にする程度のブレーキ液量がタンク内に
マスタシリンダから流動した後は、ピストン102の上
昇に伴って、タンク110へのマスタシリンダからのブ
レーキ液の供給は終わる。すなわち、ブレーキペダルの
踏み込みに応じて所定量のブレーキ液量のみがタンク1
10内に収容される。また、通常、TRC制御中にブレ
ーキペダルが踏み込まれた際には、所定の手段によって
これを検知した後、TRC制御を終了する。すなわち、
通常ブレーキ状態に戻されるが、この際には例えば制御
弁20は所定の制御遅れをもって遮断状態に切り替えら
れる。よって、ポンプ7は、ブレーキペダルの踏み込み
によってタンク110内に流動したブレーキ液を余分に
吸引することはない。また、制御遅れ期間中にマスタシ
リンダから流動するブレーキ液は所定量タンク110内
に貯留され、その後、同等の制御遅れ期間後にマスタ圧
カット弁3が連通状態にされ、通常ブレーキへと移行す
る。このように、TRC制御実行時にブレーキペダル1
が踏み込まれた場合、マスタシリンダ2からブレーキ液
が流動するが、TRC制御が終了した際には、元々タン
ク110内に貯留されていたブレーキ液量と同等のブレ
ーキ液量のみが、タンク110内に貯留される。よっ
て、TRC制御終了時にポンプ7によってマスタシリン
ダ2側へ戻されるブレーキ液量は、ブレーキペダル1の
踏み込みによってマスタシリンダ2がホイールシリンダ
側に流動したブレーキ液量と同等であり、ブレーキ液量
の収支は一致している。よって、このようなブレーキ液
貯留供給手段100を採用したブレーキ液圧制御装置に
おいても、上述までの実施例と同様の効果を得ることが
できる。
【0070】なお、ブレーキ配管Eに絞り60が形成さ
れていることにより、TRC制御時におけるブレーキペ
ダル1の踏み込みに圧力感を覚えさせることもでき一層
ブレーキフィーリングを向上させることもできる。さら
に図示しているように、管111内における第1、第2
のボール104、106間とブレーキ配管Eとを結ぶ管
路を形成し、これに管111内からブレーキ配管Eへの
ブレーキ液の流動のみを許容する逆止弁107を配設し
ている。このように管路と逆止弁107とを設けること
によって、各ボール104、106間にブレーキ液が高
圧に封入されることを防止することができる。
【0071】図11に示すブレーキ液圧制御装置は、上
記第4実施例の第1変形例である。この第1変形例で
は、図1にて上述した装置にブレーキ液貯留供給手段1
00を採用したものである。すなわち、図1において第
2のブレーキ配管Bに接続した蓄液室21と逆止弁22
とを廃し、代わりにブレーキ液貯留供給手段を配設した
ものである。
【0072】また、図12に示すブレーキ液圧制御装置
は、上記第4実施例の第2変形例である。この第2変形
例では、図3にて上述した装置にブレーキ液貯留供給手
段100を採用したものである。すなわち、図3におい
て第2のブレーキ配管Bに接続した蓄液室21と逆止弁
22とを廃し、代わりにブレーキ液貯留供給手段を配設
したものである。
【0073】また、図13に示すブレーキ液圧制御装置
は、上記第4実施例の第3変形例である。この第3変形
例では、図4にて上述した装置にブレーキ液貯留供給手
段100を採用したものである。すなわち、図4におい
て第2のブレーキ配管Bに接続した蓄液室21と逆止弁
22とを廃し、代わりにブレーキ液貯留供給手段を配設
したものである。
【0074】また、図14に示すブレーキ液圧制御装置
は、上記第4実施例の第4変形例である。この第4変形
例では、図6にて上述した装置にブレーキ液貯留供給手
段100を採用したものである。すなわち、図6におい
て第2のブレーキ配管Bに接続した蓄液室21と逆止弁
22とを廃し、代わりにブレーキ液貯留供給手段を配設
したものである。
【0075】このように、第4実施例を各々変形した変
形例においても、上述の実施例と同様の作動効果をえる
ことができる。本発明は上述の実施例に限定されるもの
ではなく、以下のように種々変形可能である。例えば第
4実施例におけるブレーキ液貯留供給手段100は、図
15、もしくは図16に示すように変形可能である。
【0076】すなわち図15に示すように、図9のブレ
ーキ液貯留供給手段100における管111を分割して
管111a、111bを形成し、これらの管111a、
111bを管路108にて接続している。また、図9の
ブレーキ液貯留供給手段100におけるバネ105も、
バネ105a、105bに分割して配設している。この
際バネ105bのバネ定数はポンプの吸引によって、発
生する負圧よりも大きく設定されている。また、バネ1
05aのバネ定数は、ポンプ7の吸引によってピストン
102が下降した際、突棒103が第1のボール1を下
に押すことができるように設定されている。このように
ブレーキ液貯留供給手段100を構成して、ブレーキ液
圧制御装置に搭載しても上述の実施例と同様の作動効果
を得ることができる。
【0077】また、図16に示すように、ブレーキ液貯
留供給手段100を簡素に構成するようにしてもよい。
すなわち、上述までのブレーキ液貯留供給手段100で
は、第1、第2のボール104、106を有し、タンク
110内へのブレーキ液の流動をダブルチェック弁機構
をもって制御していた。しかし、第1のボール104お
よび突棒103を廃した本構成においても上述の同様の
効果を得ることができる。すなわちバネ105をポンプ
7の駆動によって発生する負圧より大きなバネ定数を有
するように設定することによって、TRC制御実行時マ
スタシリンダ圧が第2のボール106に加わっていなけ
れば管111は遮断されているため、マスタシリンダ2
からタンク110内へのブレーキ液の流動は禁止されて
いる。すなわち、この際にポンプ7は、タンク110内
に貯留されていたブレーキ液のみを吸引してホイールシ
リンダに圧力を加える。また、TRC制御実行時、ブレ
ーキペダル1が踏み込まれた場合には、第2のボール1
06が弁座113から離れ、タンク110内にブレーキ
液が流動する。これによって、ブレーキペダル1の良好
な踏み込みが得られる。また、通常ブレーキ時、タンク
110内が満杯になるまで、マスタシリンダ2からタン
ク110内にブレーキ液が流動される。この際、タンク
110内が満杯になったら、タンク110あるいは制御
弁20にブレーキ液圧による負担がかかることが予想さ
れるため、制御弁20、タンク110等の強度を強化し
ておいてもよい。このように、マスタシリンダ圧が発生
すると、タンク110内はほぼ満杯にブレーキ液が貯留
され、このブレーキ液を用いてTRC制御を実行するこ
とができる。すなわち、前述の実施例と同等の効果を得
ることができる。なお、タンク110内にストッパを形
成し、ピストン102のストロークを規制するようにし
てもよい。このようにすると、弱いバネ力を有するバネ
101の弾性を損なう可能性が低減され、良好な作動を
実現することができる。
【0078】なお、上述の実施例では、増減圧制御手段
が実行するブレーキ液圧制御としてTRC制御とアンチ
スキッド制御を挙げていたが、これに限らず、例えば車
両旋回時のトレース性を向上するためにブレーキペダル
の踏み込みが無い際にでもホイールシリンダ圧を加える
車両制御に本発明を適用するようにしてもよい。また、
増減圧制御手段がトラクション制御のみを実行するもの
においても本発明を適用することができ、上述の如き効
果を挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を示す油圧回路図である。
【図2】第1実施例の作動を示す説明図である。
【図3】第1実施例の変形例を示す油圧回路図である。
【図4】第2実施例を示す油圧回路図である。
【図5】第2実施例の作動を示す説明図である。
【図6】第2実施例の変形例を示す油圧回路図である。
【図7】第3実施例を示す油圧回路図である。
【図8】第4実施例を示す油圧回路図である。
【図9】第4実施例におけるブレーキ液貯留供給手段の
構成を表す構成図である。
【図10】第4実施例の作動を示す説明図である。
【図11】第4実施例の第1変形例を示す油圧回路図で
ある。
【図12】第4実施例の第2変形例を示す油圧回路図で
ある。
【図13】第4実施例の第3変形例を示す油圧回路図で
ある。
【図14】第4実施例の第4変形例を示す油圧回路図で
ある。
【図15】ブレーキ液貯留供給手段の変形例を示す構成
図である。
【図16】ブレーキ液貯留供給手段の変形例を示す構成
図である。
【図17】従来のブレーキシステムを示す油圧回路図で
ある。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 マスタシリンダ 3 マスタ圧カット弁 4 第1の増圧制御弁 5 第2の増圧制御弁 6 還流制御弁 7 ポンプ 8 リザーバ 10 第1のホイールシリンダ 11 第2のホイールシリンダ 20 制御弁 21 蓄液室 22 逆止弁 A 第1のブレーキ配管 A1 第1の枝管路 A2 第2の枝管路 B 第2のブレーキ配管 C 第3のブレーキ配管 30 切替弁 31 増減圧制御弁 32 逆止弁 100 ブレーキ液貯留供給手段 101 バネ 102 ピストン 103 突棒 104 第1のボール 105 バネ 106 第2のボール 110 タンク 111 管 112 第2の弁座 113 第1の弁座
フロントページの続き (72)発明者 米村 修一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の各車輪のホイールシリンダにかか
    るブレーキ液圧を制御するブレーキ液圧制御装置におい
    て、 ブレーキペダルの踏み込みにより発生したブレーキ液圧
    を前記ホイールシリンダに対して加える油圧源と、 前記油圧源からのブレーキ液圧を、車輪に対応して備え
    られている前記ホイールシリンダに伝達する第1のブレ
    ーキ配管と、 前記ブレーキペダルの非踏み込み状態におけるスリップ
    時に、前記ホイールシリンダにかかるブレーキ液圧の増
    減圧を制御する増減圧制御手段と、 前記増減圧制御手段によるブレーキ液圧制御時に、前記
    第1のブレーキ配管において前記油圧源と前記ホイール
    シリンダとの間のブレーキ液の流動を禁止する禁止手段
    と、 前記増減圧制御手段によるブレーキ液圧制御時に、前記
    ホイールシリンダにブレーキ液圧を加えるべく、前記第
    1のブレーキ配管にブレーキ液を吐出するポンプと、 前記ポンプの吸引側と前記油圧源との間を結ぶ第2のブ
    レーキ配管と、 前記第2のブレーキ配管に接続され、あらかじめブレー
    キ液を蓄積し、且つ前記あらかじめ蓄積されたブレーキ
    液が前記ポンプの駆動により吸引された際に負圧を発生
    する密閉状態に形成された蓄液室と、 前記第2のブレーキ配管において、前記油圧源からのブ
    レーキ液圧の発生時には前記油圧源と前記蓄液室との間
    のブレーキ液の流動を許容し、前記油圧源からのブレー
    キ液圧の非発生時には前記油圧源と前記ポンプの吸引側
    との間のブレーキ液の流動を禁止するブレーキ液貯留供
    給制御手段と、 前記蓄液室と前記ポンプの吸引側との間の連通遮断を制
    御し、前記増減圧制御手段によるブレーキ液圧制御の非
    実行時には前記蓄液室側から前記ポンプの吸引側への間
    のブレーキ液の流動を遮断状態にする制御弁と、 を備えることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記蓄液室は、前記負圧を発生させるた
    めに固定容積に形成されていることを特徴とする請求項
    1に記載のブレーキ液圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記ブレーキ液貯留供給制御手段は、前
    記第2のブレーキ配管において前記蓄液室より前記油圧
    源側に配設され、前記油圧源側から前記ポンプの吸引側
    へのブレーキ液の流動のみを許容する逆止弁によって構
    成されていることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載のブレーキ液圧制御装置。
  4. 【請求項4】 前記蓄液室内には、該蓄液室内に貯留さ
    れるブレーキ液が当該蓄液室該に流動した際に膨張し負
    圧を発生する気体もしくは液体が封入されていることを
    特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のブ
    レーキ液圧制御装置。
  5. 【請求項5】 前記増減圧制御手段は、さらに車輪のブ
    レーキペダルの踏み込みに伴う制動スリップ時に前記ホ
    イールシリンダにかかるブレーキ液圧の増減圧を制御す
    るアンチスキッド制御手段を具備し、 前記制御弁は、前記増減圧制御手段が前記アンチスキッ
    ド制御手段による制動スリップ時のブレーキ液圧の増減
    圧制御を行っている場合にも前記蓄液室側から前記ポン
    プの吸引側へのブレーキ液の流動を遮断することを特徴
    とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のブレー
    キ液圧制御装置。
  6. 【請求項6】 車両の車輪に設けられ、ブレーキ液圧が
    作用したときに車輪に制動力を発生させるホイールシリ
    ンダと、 ブレーキペダルの踏み込みにより発生したブレーキ液圧
    を前記ホイールシリンダに対して加える油圧源と、 前記油圧源と前記ホイールシリンダとを連通する第1の
    ブレーキ配管と、 前記ブレーキペダルの非踏み込み状態におけるスリップ
    時に、前記ホイールシリンダにかかるブレーキ液圧の増
    減圧を制御する増減圧制御手段と、 前記増減圧制御手段によるブレーキ液圧制御時に、前記
    第1のブレーキ配管において前記油圧源と前記ホイール
    シリンダとの間のブレーキ液の流動を禁止する禁止手段
    と、 前記増減圧制御手段によるブレーキ液圧制御時に、前記
    ホイールシリンダにブレーキ液圧を加えるべく、前記第
    1のブレーキ配管にブレーキ液を吐出するポンプと、 前記ポンプの吸引側と前記油圧源との間を結ぶ第2のブ
    レーキ配管と、 前記第2のブレーキ配管に接続され、前記ブレーキペダ
    ルの踏み込みによって前記油圧源に発生するブレーキ液
    圧に伴って流動する所定量以下のブレーキ液を貯留し、
    前記ポンプにが吸引して吐出するブレーキ液を供給する
    タンクと、 前記油圧源におけるブレーキ液圧の発生時には前記油圧
    源と前記タンクとの間のブレーキ液の流動を当該タンク
    に所定量のブレーキ液を収容するまで許容し、前記油圧
    源におけるブレーキ液圧の非発生時には前記タンクと前
    記油圧源との間のブレーキ液の流動を禁止するブレーキ
    液貯留供給制御手段と、 前記第2のブレーキ配管において、前記タンクと前記ポ
    ンプの吸引側との間の連通、遮断を制御し、前記増減圧
    制御手段によるブレーキ液圧制御の非実行時には前記タ
    ンクと前記ポンプの吸引側との間を遮断状態にする制御
    弁と、 を備えることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
  7. 【請求項7】 前記増減圧制御手段は、さらに前記ブレ
    ーキペダルの踏み込みに伴う制動スリップ制御を実行
    し、この制動スリップ制御の実行時において当該増減圧
    制御手段によって前記ホイールシリンダにかかるブレー
    キ液圧が減圧される際に当該ホイールシリンダから排出
    されるブレーキ液を貯留するリザーバが前記ポンプの吸
    引側に接続されていることを特徴とする請求項1もしく
    は請求項6に記載のブレーキ液圧制御装置。
  8. 【請求項8】 前記ポンプから吐出されるブレーキ液
    を、前記ポンプの吸引側に接続された前記リザーバに還
    流することができる第3のブレーキ配管と、 前記第3のブレーキ配管によるブレーキ液の還流を、前
    記第3のブレーキ配管の連通、遮断を制御することによ
    り調整する還流制御弁と、 をさらに具備することを特徴とする請求項7に記載のブ
    レーキ液圧制御装置。
  9. 【請求項9】 前記ブレーキ液貯留供給制御手段は、 前記ポンプによる前記タンク内のブレーキ液の吸引に伴
    って当該タンクから延びる管内に形成された弁座に着座
    するように前記管内に弾性体を備え、且つ前記弁座に着
    座することによって、前記油圧源から前記ポンプの吸引
    側へのブレーキ液の流動を禁止する弁体を備えることを
    特徴とする請求項6に記載のブレーキ液圧制御装置。
  10. 【請求項10】 前記管内には、前記マスタシリンダ側
    へのブレーキ液の流動を禁止する第1の弁体と、タンク
    内にブレーキ液が充填されているときにタンク側へのブ
    レーキ液の流動を禁止する第2の弁体が配設され、且つ
    管内にはそれぞれの弁体に対応して第1、第2の弁座が
    形成されるとともに、前記第1および第2の弁体は所定
    の弾性力を有する弾性手段によって連結されていること
    を特徴とする請求項9に記載のブレーキ液圧制御装置。
  11. 【請求項11】 前記タンク内に設けられ該タンク内の
    ブレーキ液量に応じて位置を可変するピストンと、 前記ピストンに連動し、該タンク内のブレーキ液量が所
    定量以上となった場合に前記第2の弁体を前記第2の弁
    座に着座させる着座手段と、 を有していることを特徴とする請求項10に記載のブレ
    ーキ液圧制御装置。
  12. 【請求項12】 前記第2のブレーキ配管には絞りが形
    成されていることを特徴とする請求項1もしくは請求項
    6に記載のブレーキ液圧制御装置。
  13. 【請求項13】 前記制御弁は、前記増減圧制御手段が
    制動スリップ時のブレーキ液圧の増減圧制御を行ってい
    る場合にも前記タンク側から前記ポンプの吸引側へのブ
    レーキ液の流動を遮断することを特徴とする請求項7に
    記載のブレーキ液圧制御装置。
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