JPH0331652Y2 - - Google Patents

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JPH0331652Y2
JPH0331652Y2 JP2507585U JP2507585U JPH0331652Y2 JP H0331652 Y2 JPH0331652 Y2 JP H0331652Y2 JP 2507585 U JP2507585 U JP 2507585U JP 2507585 U JP2507585 U JP 2507585U JP H0331652 Y2 JPH0331652 Y2 JP H0331652Y2
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hydraulic pressure
pressure chamber
hydraulic
chamber
piston
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Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、ブレーキ操作部材を介して入力ピス
トンに加えられる操作力を液圧の助勢により倍力
して出力ピストンから出力する液圧式のブレーキ
ブースタに関するものである。
従来の技術 車両用液圧ブレーキ装置のブースタとして、従
来、気体圧力の助勢により操作力を倍力するブー
スタが一般的に用いられてきたが、十分な倍力機
能を持たせようとすれば大形になることを避け得
ないため、近来、液圧式のブレーキブースタが注
目されている。
液圧式ブレーキブースタは、一般に、入力ピス
トンと出力ピストンとがハウジング内に液密かつ
摺動可能に嵌合されて両ピストン間に液圧室が形
成されるとともに、両ピストンの相対移動に応じ
てその液圧室を液圧源に連通した状態とタンクに
連通した状態との少なくとも二つの状態に切り換
える切換弁が設けられ、入力ピストンにブレーキ
操作部材から入力される操作力を前記液圧室の液
圧の助勢により倍力して出力ピストンから出力す
るように構成される。この種の液圧式ブレーキブ
ースタにおいて倍力特性を変更可能とすること
は、例えば特開昭55−94837号公報、特開昭59−
32555号公報、特開昭59−32556号公報によつて知
られている。
考案が解決しようとする問題点 しかしながら、従来の液圧式ブレーキブースタ
においては、倍力特性を変更するために出力ピス
トンに作用する液圧を変更するようにされていた
ため、制御弁は比較的大きな流量の作動液を制御
することが必要であつて大形となることを避け得
ず、結局、液圧式ブレーキブースタが大形で重量
の大きなものとなり、かつ、製造コストが高くな
るという問題があつた。
問題点を解決するための手段 本考案はこのような問題点を解決するために、
前述のようにハウジング、入力ピストン、出力ピ
ストン、液圧室、切換弁等を含む液圧式ブレーキ
ブースタにおいて、入力ピストンとハウジングと
の間に、入力ピストンに操作力と同方向に液圧を
作用させる第二の液圧室(この第二液圧室との関
係において前記液圧室を以下第一液圧室と称する
こととする)を形成するとともに、その第二液圧
室と第一液圧室または液圧源とをつなぐ液通路に
第二液圧室の液圧を制御する制御弁を設け、入力
ピストンに対する助勢力の変更によつて倍力特性
を変更し得るようにしたものである。
上記制御弁は、例えば、常には第一液圧室と第
二液圧室とを連通させて両液圧室の液圧を等しい
高さに保つているが、第一液圧室の液圧が設定値
に達したとき作動を開始するバルブピストンを備
えて第二液圧室の液圧を第一液圧室の液圧より低
く制御する液圧制御弁であることも可能であり、
また、ソレノイドに対する電流の供給によつて第
二液圧室を第一液圧室または液圧源に連通させる
状態とタンクに連通させる状態との少なくとも二
つの状態に切り換えられ、第二液圧室の液圧を制
御する液圧制御弁とすることも可能である。
さらに、上記バルブピストンを備えた液圧制御
弁は、第一液圧室の液圧が設定値に達した後は第
一液圧室の液圧の上昇にかかわらず第二液圧室の
液圧を一定に保つものであつてもよく、第一液圧
室の液圧を一定の比率で減圧しつつ第二液圧室に
伝達するものであつてもよい。
作用および効果 上記のように第二液圧室の液圧を制御して入力
ピストンに操作力と同方向に加えられる助勢力を
変更することによりブースタの倍力特性を変更す
る場合には、比較的少流量の作動液を制御すれば
よいため制御弁が小形で済み、その分だけブース
タが小形で軽量のものとなり、製造コストの低減
が可能となる。液圧式ブレーキブースタにおいて
は、制御弁のブースタ全体に対して占める容積お
よび重量の比率は大きなものであるため、この効
果は顕著なものである。
なお、入力ピストンには第一液圧室の液圧が上
記第二液圧室の液圧とは逆向きに作用し、この液
圧に基づく力と第二液圧室の液圧に基づく力との
差がブレーキ操作部材から入力される操作力に対
する対抗力となるが、入力ピストンの第一液圧室
と第二液圧室とに対する受圧面積を等しくすれば
この対抗力が零となるため、実質的に零の操作力
で入力ピストンを移動させることができることと
なり、液圧式ブレーキブースタに所謂ジヤンピン
グ特性を与えることができる。
また、制御弁を前述のようなバルブピストンを
備えた液圧制御弁とした実施態様においては、第
一液圧室の液圧が低い間は制御弁が開いているた
め第二液圧室が第一液圧室と連通状態にあり、第
二液圧室の液圧が第一液圧室の液圧と同じ高さに
上昇し、入力ピストンに十分な助勢力が与えら
れ、その分だけ入力ピストンに加えられるべき操
作力は小さくて済むこととなる。すなわち、操作
力が比較的小さい領域において大きな倍力効果が
得られるのである。
そして、第一液圧室の液圧が設定値に達すれば
バルブピストンが制御動作を開始し、第二液圧室
の液圧を第一液圧室の液圧より低くなる。液圧制
御弁が第二液圧室の液圧を一定値に保つものであ
ればバルブピストンの制御動作開始後においては
入力ピストンの作動力は操作力の増分だけ増大す
るのみとなり、それまで操作力の増分と第二液圧
室の液圧上昇に伴う助勢力の増分とに基づいて増
大していたのに比べて増加比率、すなわち操作力
の増分に対する入力ピストンの作動力の増分の比
が小さくなる。したがつて、液圧ブレーキブース
タ全体の倍力効果が操作力の大きい領域において
は小さい領域に比較して小さくなり、過大な制動
力の発生が回避されることとなる。また、液圧制
御弁がバルブピストンの制御動作開始後において
第一液圧室の液圧を一定の比率で減圧して第二液
圧室に伝達するものである場合には、バルブピス
トンの制御動作開始後においても入力ピストンの
作動力は操作力の増分と第二液圧室の液圧の上昇
に対応する助勢力の増分との和だけ増大すること
となる。
また、制御弁を前述のような電磁液圧制御弁と
する実施態様においては、その電磁液圧制御弁を
例えばコンピユータにより制御することによつて
入力ピストンに対する助勢力を任意に変更するこ
とができ、車両の走行速度、積載荷重、ブレーキ
摩擦部材の摩擦係数等、制動条件の変化に対応し
て液圧式ブレーキブースタの倍力特性を変更する
ことが可能となる。
実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。
第1図において10はマスタシリンダであり、
ハウジング12内にピストン14および16が液
密かつ摺動可能に嵌合され、その結果、加圧室1
8および20が形成されている。加圧室18およ
び20にはブレーキ液を蓄えるタンクとしてのリ
ザーバ22が接続されるとともに、液通路24お
よび26によつてそれぞれリヤホイールシリンダ
28およびフロントホイールシリンダ30が接続
されている。リヤホイールシリンダ28は後輪3
2の回転を抑制するブレーキのブレーキシリンダ
であり、フロントホイールシリンダ30は前輪3
4の回転を抑制するブレーキのブレーキシリンダ
である。また、液通路24の途中にはプロポーシ
ヨニングバルブ36が設けられ、加圧室18の液
圧が設定値を超える領域においては一定の比率で
減圧されてリヤホイールシリンダ28に伝達され
るようになつている。
上記マスタシリンダ10には液圧式ブレーキブ
ースタ40を介してブレーキ操作部材としてのブ
レーキペダル42が接続されている。ブースタ4
0のポート43には、前記リザーバ22からポン
プ44により汲み上げられ、アキユムレータ46
に高圧で蓄えられているブレーキ液が供給され
て、このブレーキ液の液圧により倍力作用を為す
ようになつている。
ブースタ40を拡大して第2図に示す。この図
から明らかなようにブースタ40のハウジング5
0はマスタシリンダ10のハウジング12と一体
となつており、また、ブースタ40の出力ピスト
ンたるピストン52もマスタシリンダ10のピス
トン14と一体となつている。ハウジング50の
マスタシリンダ10に連なる側とは反対側の端部
に円筒状の補助部材54が固定されてハウジング
50の一部として機能するようにされている。こ
の補助部材54にはブースタ40の入力ピストン
たるピストン56が液密かつ摺動可能に嵌合され
ており、ピストン52と56との間には第一の液
圧室58が形成されている。また、ピストン56
は大径部と小径部とを備えた段付ピストンとされ
ており、それによつてピストン56と補助部材5
4との間には第二の液圧室60が形成されてい
る。
ピストン56のピストン52側の端部には弁子
62が螺合によつて固定されており、この弁子6
2の大径部64とピストン52との間にはスプリ
ング66が配設され、ピストン52と56とを互
に離間する方向へ付勢しているが、両者の離間限
度は止め輪68によつて規定されている。弁子6
2はピストン52の中心に形成された弁孔に摺動
可能かつ実質的に液密に嵌合され、常には第2図
に示す状態にあつて液圧室58を弁子62に形成
された液通路70、ピストン52に形成された液
通路72、環状室74等を経て前記リザーバ22
と連通させているが、ピストン52に対して一定
距離前進(第2図において左方へ移動)させられ
た状態においては液通路70と72との連通を遮
断し、弁子62が更に一定距離前進した状態にお
いては液通路70をピストン52に形成された液
通路76および環状室78を経てポート43に連
通させるようになつている。すなわち、弁子62
はピストン52と共に、液圧室58をリザーバ2
2と連通させる状態と液圧源たるアキユムレータ
46と連通させる状態とリザーバ22にもアキユ
ムレータ46にも連通させない状態とに切換えが
可能な切換弁80を構成し、ブレーキ液がブース
タ40の作動源として利用されているのである。
上記液圧室58と前記液圧室60とは第一の液
通路82によつて接続されており、その液通路8
2の途中に液圧制御弁84が設けられている。液
圧制御弁84は公知のプロポーシヨニングバルブ
と類似の構成を有している。すなわち、一端に弁
子86を備えたバルブピストン88の他端が空気
圧室90に臨まされるとともに、スプリング92
によつて弁子86が弁座94から離間する向きに
付勢されているのである。したがつて、液圧制御
弁84は常には液通路82を連通状態に保つてい
るが、弁室96の液圧、すなわち液圧室58の液
圧が設定値に達したときスプリング92の付勢力
に抗して大気圧室90側へ移動し、弁子86を弁
座94に着座させて液通路82を遮断することと
なる。なお、本実施例においては弁子86の受圧
面積とバルブピストン88の受圧面積とは等しく
されており、この点において通常のプロポーシヨ
ニングバルブと異なつている。
以上のように構成された液圧ブレーキ装置にお
いては、ブレーキペダル42が踏み込まれていな
い状態では切換弁80が液圧室58をリザーバ2
2に連通させる状態にある。この状態においては
液圧室58とアキユムレータ46との連通は遮断
されているため、リザーバ22からポンプ44に
よつて汲み上げられたブレーキ液はアキユムレー
タ46に高圧で蓄えられる。そして、アキユムレ
ータ46に一定量のブレーキ液が蓄えられた後は
圧力スイツチ等からの信号に基づいてポンプ44
が停止させられるため動力損失の発生が回避され
る。
この状態においてブレーキペダル42が踏み込
まれると弁子62がピストン52に対して相対的
に前進し、まず、液通路72を遮断する。液圧室
58とリザーバ22との連通を遮断するのであ
る。この状態から更に弁子62が一定距離前進さ
せられると液通路76と70とが連通状態とな
り、液圧室58がアキユムレータ46と連通させ
られる。その結果、アキユムレータ46から液圧
室58にブレーキ液が流入し、ピストン52を前
進させる。このピストン52の前進につれてマス
タシリンダ10のピストン14および16も前進
し、加圧室18および20からブレーキ液がそれ
ぞれリヤホイールシリンダ28およびフロントホ
イールシリンダ30に供給されてブレーキが作動
させられることとなる。このように本実施例にお
いては切換弁80の切換えと同時に十分な液圧の
ブレーキ液がアキユムレータ46からブースタ4
0に供給されるため、作動遅れがない。
上記ブレーキの作動に伴つて加圧室18および
20ならびに液圧室58の液圧が上昇することと
なるが、液圧室58の液圧が低い領域においては
制御弁84が液圧室58と60とを連通状態に保
つているため、液圧室60の液圧は液圧室58の
液圧と同じ高さに保たれる。この状態におけるピ
ストン56と52との力の釣合いは下記(1)式およ
び(2)式によつて表される。
Fin={πD3 2/4}P …(1) Fout={πD1 2/4}P …(2) ただし、 Fin:ピストン56への入力 Fout:ピストン52の出力 P:液圧室58の液圧 D1:ピストン52の直径 D2:ピストン56の大径部直径 D3:ピストン56の小径部直径 よつて、入力Finと出力Foutとの関係は上記2式
から Fout={D1 2/D3 2}Fin …(3) として求められる。
上記のようにして液圧室58の液圧が上昇すれ
ば弁室96の液圧も上昇し、やがて弁室96の液
圧がスプリング92の付勢力に抗してバルブピス
トン88を大気圧室90側へ移動させ、弁子86
は弁座94に着座させる。このときの液圧P1
次式で表される。
P1={4/πd2}F0 …(4) ただし、 F0:スプリング92のセツト荷重 d:バルブピストン88の直径 上記のように弁子86が弁座94に着座した
後、ピストン56が更に前進させられれば、液圧
室60の容積が増大し、その液圧が低下すること
となるため、バルブピストン88がスプリング9
2の付勢力によつて弁子86側へ移動させられ、
弁子86が弁座94から離れてブレーキ液が液圧
室60に供給される。その結果、液圧室60の液
圧が上記(4)式で表される液圧に達すれば再び弁子
86が弁座94に着座する。すなわち、液圧制御
弁84は液圧室60の容積が増大するに従つてブ
レーキ液を補給しつつその液圧室60の液圧を一
定に保つ機能を果たすのである。
この状態におけるピストン56の力の釣合いは
次式で表される。
Fin={πD2 2/4}P −{π(D2 2−D3 2)/4}P1 …(5) また、ピストン52の力の釣合いは前記(2)式で
表されるため、入力Finと出力Foutとの関係は次
式で表される。
Fout=(D1 2/D2 2)Fin +{πD1 2(D2 2−D3 2/4D2 2}P1 …(6) 上記(6)式のFinの係数D1 2/D2 2と(3)式のFinの
係数D1 2/D3 2とを比較すれば明らかなように
(D2>D3であるから)、バルブピストン88が制
御を開始した後においてはそれ以前に比較して入
力Finに対するFoutの倍力率が小さくなり、ブー
スタ40の倍力特性は第3図に実線で示すような
ものとなる。したがつて、ブレーキペダル42に
加えられる操作力が比較的小さい軽ブレーキの領
域において十分大きな倍力効果が得られ、軽いブ
レーキペダル42の操作によつて十分な制動効果
を得ることができる。一方、ブレーキペダル42
の操作力が大きい領域においては倍力率が低くな
つて、急ブレーキ時等において過大な液圧がマス
タシリンダ10において発生させられることが回
避される。
なお、ブレーキペダル42に、予定されている
最大の操作力が加えられた場合にも液圧室58の
液圧がポンプ44の上限液圧に達しない場合に
は、制動特性は第3図に実線で示されているよう
に1個のみの折れ点を有するものとなるが、ポン
プ44の上限液圧に達する場合には第3図に破線
で示されているような部分が現れ、折れ点は2個
となる。
ブレーキペダル42の踏込みが解除されて入力
ピストン56が後退させられれば、切換弁80が
液圧室58をアキユムレータ46から遮断してリ
ザーバ22に連通させるため液圧室58の液圧が
低下し、ピストン52が後退してマスタシリンダ
10の加圧室18および20の液圧も低下し、制
動が解除される。なお、ピストン56の後退に伴
つて液圧室60の容積が減少し、その内部のブレ
ーキ液が液通路82を経て排除されることとなる
が、弁座94は弁子86が弁座94に着座した状
態においても液圧室60から液圧室58に向かう
ブレーキ液の流れは許容するため、ピストン56
は支障なく後退し得る。
以上の説明はピストン56の第一液圧室58に
対する受圧面積πD2 2/4が液圧室60に対する
受圧面積π(D2 2−D3 2)/4より大きいものとし
て行つたが、両受圧面積を等しくすれば液圧制御
弁84が液圧制御を開始する以前においてはピス
トン56を実質的に零の力で作動させ得ることと
なり、ブースタ40は第3図に二点鎖線で示すよ
うにジヤンピング特性を有するものとなる。
また、前記実施例においては液圧制御弁84の
弁子86とバルブピストン88との受圧面積が等
しくされて液圧室60の液圧が一定に保たれるよ
うになつていたが、通常のプロポーシヨニングバ
ルブにおけると同様に弁子86の受圧面積をバル
ブピストン88の受圧面積より大きくすることに
よつて、液圧室58の液圧が一定の比率で減圧さ
れて液圧室60に伝達されるようにすることも可
能であり、それによつて第3図の液圧制御弁84
の液圧制御開始後における勾配を急にすることが
可能である。
第4図に本考案の別の実施例を示す。この実施
例は主として切換弁150において前記実施例と
異なつており、他の部分においてはほぼ同様であ
るため、切換弁150についてのみ詳細に説明
し、他の構成要素には前記実施例と同一の符号を
付して対応関係を示し、詳細な説明は省略する。
切換弁150は、ピストン56に形成された弁
座152と、ピストン52に形成された弁座15
4と、互に一体的に形成された弁子156および
158とを備えている。弁子156および158
はピストン52を貫通して形成された中心穴に摺
動可能に嵌合されており、スプリング160によ
つて弁子158が弁座154に着座する方向に付
勢されている。したがつて、ポート43に常に連
通している液通路76は弁子158の弁座154
への着座によつてスプリング室162との連通を
遮断されている。このスプリング室162は、弁
子156および158を貫通して延びる液通路1
63およびピストン56に形成された液通路70
を経て液圧室58と連通させられている。
また、弁子156と弁座152とは常には離間
した状態にあり、そのため液圧室58は液通路7
0、スプリング室164、液通路166を経て図
示しないリザーバに連通している。
ブレーキペダルの踏込みに伴つてピストン56
が前進させられれば、弁子156が弁座152に
着座して液圧室58とリザーバとの連通を遮断す
る。そして、さらにピストン56が前進させられ
れば、弁子158が弁座154から離れて液圧室
58がポート43を経て図示しないアキユムレー
タに連通させられる。すなわち、切換弁150は
前記実施例における切換弁80と同様の機能を果
たすのである。なお、ブースタ40の出力ピスト
ンとしてのピストン52はマスタシリンダ10の
ピストン14とは別体となつており、当接によつ
てピストン14を駆動する。
本実施例の作動は前記実施例とほぼ同様である
ため詳細な説明は省略するが、制御弁84の液圧
制御開始前においては入力Finと出力Foutとの間
には次式の関係が成立し、 Fout={(D1 2−D5 2)+D4 2} /{D4 2+(D1 2−D5 2)−(D2 2−D3 2)}Fin
…(7) また、液圧制御弁84の液圧制御開始後におい
ては次式で表される関係が成立する。
Fout ={(D1 2−D5 2)+D4 2}/{D4 2+(D2 2
D5 2)}・Fin +〔π(D2 2−D3 2){(D1 2−D5 2)+D4 2 /4{D4 2+(D2 2−D5 2)}〕・P1 …(8) したがつて、直径D1〜D5と制御弁84の液圧
制御開始液圧を適宜選定することによつて容易に
所望の倍力特性を有するブレーキブースタを得る
ことができる。
第5図に本考案の別の実施例を示す。本実施例
は、前記第2図の実施例において制御弁84を電
磁液圧制御弁170に置換したものである。電磁
液圧制御弁170は実際にはブースタ40のハウ
ジング50に固定されるものであるが、アンチス
キツド型液圧ブレーキ装置において広く使用さ
れ、よく知られているものであるため詳細な構造
の図示は省略し、記号で示したものである。
電磁液圧制御弁170は常には第5図の状態に
あつて液圧室60を液圧室58に連通させている
が、ソレノイド172に比較的小さい電流が供給
されることによつて液圧室60を遮断し、比較的
大きい電流が供給されることによつて液圧室60
をリザーバ22に連通させるものである。ソレノ
イド172に対する電流の供給は図示しないコン
ピユータを主体とする制御装置によつて行われ
る。
例えば、車両の走行速度が大きい状態でブレー
キが効き過ぎることは望ましくないのに対して、
市街地等を比較的低速で走行している状態では軽
いブレーキ操作によつて十分な制動効果が得られ
ることが望ましいため、車速検出装置からの出力
信号に基づいてコンピユータが適正な倍力特性を
演算し、そのような倍力特性が得られるように電
磁液圧制御弁170を制御するようにすることが
可能である。
また、車両の積載荷重が大きい場合にはブレー
キの効きが悪くなるため、その分だけブースタ4
0の倍力率を高めるようにすれば、積載荷重の大
小に無関係に一定の操作力によつて一定の制動効
果を得ることが可能となる。
また、入力ピストン56とブレーキペダル42
との間にロードセル等の操作力検出装置を設ける
とともに、車両の減速度を検出する装置を設け、
検出された減速度が、検出された操作力に対応し
て予め定められている値となるようにコンピユー
タが電磁液圧制御弁170を制御するようにすれ
ば、ブレーキ摩擦材の摩擦係数の変化や車両の積
載荷重等、制動条件の変化にかかわらず一定の操
作力によつて常に一定の減速度が得られることと
なる。
なお付言すれば、電磁液圧制御弁170による
液圧室60の液圧制御を滑らかにするために、電
磁液圧制御弁170と液圧室60との間に緩衝用
のアキユムレータを配設することも可能である。
以上詳記した実施例は文字通り例示であつて、
本考案は当業者の知識に基づいて種々の変形、改
良を施した態様で実施し得るものであることは勿
論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である液圧式ブレー
キブースタの正面断面図であると同時にその液圧
式ブレーキブースタを備えた液圧ブレーキ装置を
示す系統図でもある。第2図は上記液圧式ブレー
キブースタを拡大して示す正面断面図であり、第
3図はその倍力特性を示すグラフである。第4図
および第5図はそれぞれ本考案の別の実施例であ
る液圧式ブレーキブースタを示す正面断面図であ
る。 10:マスタシリンダ、40:ブースタ(液圧
式ブレーキブースタ)、50:ハウジング、5
2:ピストン(出力ピストン)、56:ピストン
(入力ピストン)、58:液圧室(第一液圧室)、
60:液圧室(第二液圧室)、62:弁子、8
0:切換弁、82:液通路、84:液圧制御弁
(制御弁)、86:弁子、88:バルブピストン、
90:大気圧室、94:弁座、150:切換弁、
152,154:弁座、156,158:弁子、
170:電磁液圧制御弁(制御弁)、172:ソ
レノイド。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 入力ピストンと出力ピストンとがハウジング
    内に液密かつ摺動可能に嵌合されて両ピストン
    間に第一液圧室が形成されるとともに、両ピス
    トンの相対移動に応じてその第一液圧室を液圧
    源に連通した状態とタンクに連通した状態との
    少なくとも二つの状態に切り換える切換弁が設
    けられ、前記入力ピストンにブレーキ操作部材
    から入力される操作力を前記第一液圧室の液圧
    の助勢により倍力して前記出力ピストンから出
    力する液圧式ブレーキブースタにおいて、 前記入力ピストンと前記ハウジングとの間
    に、入力ピストンに前記操作力と同方向に液圧
    を作用させる第二液圧室を形成するとともに、
    その第二液圧室と前記第一液圧室または液圧源
    とをつなぐ液通路に第二液圧室の液圧を制御す
    る制御弁を設け、前記入力ピストンに対する助
    勢力の変更によつて倍力特性を変更し得るよう
    にしたことを特徴とする液圧式ブレーキブース
    タ。 (2) 前記制御弁が常には前記第一液圧室と第二液
    圧室とを連通させて両液圧室の液圧を等しい高
    さに保つているが、前記第一液圧室の液圧が設
    定値に達したとき作動を開始するバルブピスト
    ンを備えて第二液圧室の液圧を第一液圧室の液
    圧より低く制御する液圧制御弁である実用新案
    登録請求の範囲第1項記載の液圧式ブレーキブ
    ースタ。 (3) 前記液圧制御弁が、前記第一液圧室の液圧が
    設定値に達した後はその第一液圧室の液圧の上
    昇にかかわらず前記第二液圧室の液圧を一定に
    保つものである実用新案登録請求の範囲第2項
    記載の液圧式ブレーキブースタ。 (4) 前記液圧制御弁が、前記第一液圧室の液圧が
    設定値に達した後はその第一液圧室の液圧を一
    定の比率で減圧しつつ前記第二液圧室に伝達す
    るものである実用新案登録請求の範囲第2項記
    載の液圧式ブレーキブースタ。 (5) 前記制御弁が、ソレノイドへの供給電流の制
    御により前記第二液圧室を前記第一液圧室また
    は液圧源と連通させる状態と前記タンクに連通
    させる状態との少なくとも二つの状態に切り換
    えられ、前記第二液圧室の液圧を制御する電磁
    液圧制御弁である実用新案登録請求の範囲第1
    項記載の液圧式ブレーキブースタ。
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