JPH0415565Y2 - - Google Patents
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- JPH0415565Y2 JPH0415565Y2 JP1984086620U JP8662084U JPH0415565Y2 JP H0415565 Y2 JPH0415565 Y2 JP H0415565Y2 JP 1984086620 U JP1984086620 U JP 1984086620U JP 8662084 U JP8662084 U JP 8662084U JP H0415565 Y2 JPH0415565 Y2 JP H0415565Y2
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- Japan
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- pressure
- valve
- oil
- hydraulic
- booster
- Prior art date
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- 239000003921 oil Substances 0.000 description 90
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 9
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- 239000002243 precursor Substances 0.000 description 3
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Landscapes
- Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
産業上の利用分野
本考案は、自動車の制動装置、特に油圧式ブー
スタを備えた油圧制動装置の改良に関する。
スタを備えた油圧制動装置の改良に関する。
従来の技術
車両の制動装置において、ブレーキペダルとマ
スターシリンダとの間に、ブレーキペダル踏力に
対し制動力を増幅させるブースタを配設したもの
がある。従来のブースタでは、一般に、ペダル踏
力に対して増幅されるブースタの倍力は一定の関
係にある。しかし、車両の荷重は空車又は軽積車
時と重積車時とでは大きく変化するので、同一の
制動能力を得るためには、荷重の増減に応じてブ
ースタの倍力を変化させる必要がある。車両の重
積車時に合わせてブースタの倍力を設定すると、
軽積車時には小さいペダル踏力でも車輪がロツク
する可能性が大きい。
スターシリンダとの間に、ブレーキペダル踏力に
対し制動力を増幅させるブースタを配設したもの
がある。従来のブースタでは、一般に、ペダル踏
力に対して増幅されるブースタの倍力は一定の関
係にある。しかし、車両の荷重は空車又は軽積車
時と重積車時とでは大きく変化するので、同一の
制動能力を得るためには、荷重の増減に応じてブ
ースタの倍力を変化させる必要がある。車両の重
積車時に合わせてブースタの倍力を設定すると、
軽積車時には小さいペダル踏力でも車輪がロツク
する可能性が大きい。
また、制動時、車両の荷重移動により、前車輪
よりも先に後車輪がロツクするが、これを防止す
るために、後車輪のブレーキに通じる油路内に、
所定の圧力値以上において後輪ブレーキ油圧の上
昇率を低下させるプレツシヤコントロールバルブ
を設けることは既に周知である。従来のプレツシ
ヤコントロールバルブは、一般に、ブレーキ油圧
の上昇率が低下する圧力値即ち折点又は遷移点が
固定された構造である。しかし、後車輪のロツク
を起すことなく常に高い制動能力を得るために
は、荷重の変化に対応して後車輪の制動力の配分
を変える必要がある。
よりも先に後車輪がロツクするが、これを防止す
るために、後車輪のブレーキに通じる油路内に、
所定の圧力値以上において後輪ブレーキ油圧の上
昇率を低下させるプレツシヤコントロールバルブ
を設けることは既に周知である。従来のプレツシ
ヤコントロールバルブは、一般に、ブレーキ油圧
の上昇率が低下する圧力値即ち折点又は遷移点が
固定された構造である。しかし、後車輪のロツク
を起すことなく常に高い制動能力を得るために
は、荷重の変化に対応して後車輪の制動力の配分
を変える必要がある。
考案が解決しようとする問題点
本考案の目的は、車両の荷重に応じてブースタ
の倍力及びプレツシヤコントロールバルブの遷移
点での圧力値を可変とすることによつて、車両の
制動能力を高めるようにした改良された油圧制動
装置を提供することにある。
の倍力及びプレツシヤコントロールバルブの遷移
点での圧力値を可変とすることによつて、車両の
制動能力を高めるようにした改良された油圧制動
装置を提供することにある。
問題点を解決するための手段
上記目的を達成するため、本考案による油圧制
動装置は、車輪のブレーキに供給されるブレーキ
油圧を発生するマスターシリンダと、ブレーキペ
ダルの操作に伴い油圧源から供給される圧油に応
動して上記マスターシリンダを押圧し作動させる
第1及び第2の受圧面を具えた倍力ピストンを有
する油圧式ブースタと、上記倍力ピストンの第2
受圧面に作用する上記油圧源からの圧油を制御す
るサーボアツプバルブと、上記マスターシリンダ
から後車輪のブレーキに通じる油路内に設けら
れ、上記マスターシリンダの発生圧が所定の圧力
値以上において上記後車輪のブレーキに供給され
るブレーキ油圧の上昇率を低下させると共に、上
記サーボアツプバルブにより制御された圧油が上
記第2受圧面と並列に供給され上記サーボアツプ
バルブを介して供給される圧油に応動して上記所
定の圧力値を上昇させるようになつているプレツ
シヤコントロールバルブと、車両の荷重が設定値
よりも大きい時に上記倍力ピストンの第2受圧面
及び上記プレツシヤコントロールバルブに作用す
る圧油を増大させるように上記サーボアツプバル
ブを作動させる制御手段とを具備したものであ
る。
動装置は、車輪のブレーキに供給されるブレーキ
油圧を発生するマスターシリンダと、ブレーキペ
ダルの操作に伴い油圧源から供給される圧油に応
動して上記マスターシリンダを押圧し作動させる
第1及び第2の受圧面を具えた倍力ピストンを有
する油圧式ブースタと、上記倍力ピストンの第2
受圧面に作用する上記油圧源からの圧油を制御す
るサーボアツプバルブと、上記マスターシリンダ
から後車輪のブレーキに通じる油路内に設けら
れ、上記マスターシリンダの発生圧が所定の圧力
値以上において上記後車輪のブレーキに供給され
るブレーキ油圧の上昇率を低下させると共に、上
記サーボアツプバルブにより制御された圧油が上
記第2受圧面と並列に供給され上記サーボアツプ
バルブを介して供給される圧油に応動して上記所
定の圧力値を上昇させるようになつているプレツ
シヤコントロールバルブと、車両の荷重が設定値
よりも大きい時に上記倍力ピストンの第2受圧面
及び上記プレツシヤコントロールバルブに作用す
る圧油を増大させるように上記サーボアツプバル
ブを作動させる制御手段とを具備したものであ
る。
作 用
車両の荷重が設定値よりも大きい時には、倍力
ピストンの第2受圧面に作用する圧油が増大し、
同ピストンの押圧力即ちブースタの倍力比が増大
してマスターシリンダで発生する油圧を高めるこ
とができると同時に、プレツシヤコントロールバ
ルブの遷移点となる圧力値が上昇して、後車輪に
作用するブレーキ油圧も高まるので、制動安定性
を確保しながら車両の荷重に応じた高い制動能力
を維持することができる。
ピストンの第2受圧面に作用する圧油が増大し、
同ピストンの押圧力即ちブースタの倍力比が増大
してマスターシリンダで発生する油圧を高めるこ
とができると同時に、プレツシヤコントロールバ
ルブの遷移点となる圧力値が上昇して、後車輪に
作用するブレーキ油圧も高まるので、制動安定性
を確保しながら車両の荷重に応じた高い制動能力
を維持することができる。
また、ブースタの倍力比を可変とするための第
2受圧面への圧油の供給と、プレツシヤコントロ
ールバルブの遷移点を可変とするためのプレツシ
ヤコントロールバルブへの圧油の供給とを、サー
ボアツプバルブにより統合して制御しているの
で、構成及び制御が比較的簡単になる。
2受圧面への圧油の供給と、プレツシヤコントロ
ールバルブの遷移点を可変とするためのプレツシ
ヤコントロールバルブへの圧油の供給とを、サー
ボアツプバルブにより統合して制御しているの
で、構成及び制御が比較的簡単になる。
実施例
以下、本考案の一実施例につい添付図面を参照
して詳細に説明する。
して詳細に説明する。
第1図に示す油圧制動装置において、3連のタ
ンデム型マスターシリンダ1は油圧式ブースタ2
を備えている。ブレーキペダル(図示しない)を
介してロツド3に踏力が加えられると、倍力リン
ク機構4によつて作動されるコントロールバルブ
(図示しない)を経て供給された圧油が倍力ピス
トン5に作用し、同ピストン5がプツシユロツド
6を介してマスターシリンダ1のピストン7を押
し、これによりリターンスプリング8,9,10
をそれぞれ有する圧力室11,12,13内のブ
レーキ油がピストン7,14,15により加圧さ
れる。各圧力室11,12,13へはリザーバ1
6からブレーキ油が供給されるようになつてい
る。またリザーバ16内のブレーキ油は、電気モ
ータ17によつて駆動される油圧ポンプ18によ
り圧送されてアキユムレータ19に蓄圧され、供
給油路20を経てブースタ2に供給される。例え
ば、油圧ポンプ18は200c.c./minの流量を有し、
またアキユムレータ19は300c.c.の容量を有し且
つ120Kg/cm2の最大圧力を保持するものであり、
この最大圧力が発生すると、供給油路20内の圧
力スイツチ21がオフとなつて油圧ポンプ18の
作動を停止するようになつている。また、ブース
タ2は倍力比が2段に切換可能なものであり、倍
力ピストン5は段付けられていて、倍力室2aに
さらされた第1受圧面5aと、サーボアツプバル
ブ室2bにさらされた第2受圧面5bとを具えて
いる。
ンデム型マスターシリンダ1は油圧式ブースタ2
を備えている。ブレーキペダル(図示しない)を
介してロツド3に踏力が加えられると、倍力リン
ク機構4によつて作動されるコントロールバルブ
(図示しない)を経て供給された圧油が倍力ピス
トン5に作用し、同ピストン5がプツシユロツド
6を介してマスターシリンダ1のピストン7を押
し、これによりリターンスプリング8,9,10
をそれぞれ有する圧力室11,12,13内のブ
レーキ油がピストン7,14,15により加圧さ
れる。各圧力室11,12,13へはリザーバ1
6からブレーキ油が供給されるようになつてい
る。またリザーバ16内のブレーキ油は、電気モ
ータ17によつて駆動される油圧ポンプ18によ
り圧送されてアキユムレータ19に蓄圧され、供
給油路20を経てブースタ2に供給される。例え
ば、油圧ポンプ18は200c.c./minの流量を有し、
またアキユムレータ19は300c.c.の容量を有し且
つ120Kg/cm2の最大圧力を保持するものであり、
この最大圧力が発生すると、供給油路20内の圧
力スイツチ21がオフとなつて油圧ポンプ18の
作動を停止するようになつている。また、ブース
タ2は倍力比が2段に切換可能なものであり、倍
力ピストン5は段付けられていて、倍力室2aに
さらされた第1受圧面5aと、サーボアツプバル
ブ室2bにさらされた第2受圧面5bとを具えて
いる。
油圧制動装置は、車両の制動時車輪の回転速度
と基準回転速度との差から車輪のロツク前兆状態
を検出しモジユレータのような圧力調整装置によ
りブレーキ油圧を制御する電子制御方式のアンチ
スキツド装置を備えている。第1図には圧力調整
装置の概略回路しか示されていないが、このアン
チスキツド装置に用いられる車輪速度センサ及び
電子制御装置は周知の構造のものでよい。
と基準回転速度との差から車輪のロツク前兆状態
を検出しモジユレータのような圧力調整装置によ
りブレーキ油圧を制御する電子制御方式のアンチ
スキツド装置を備えている。第1図には圧力調整
装置の概略回路しか示されていないが、このアン
チスキツド装置に用いられる車輪速度センサ及び
電子制御装置は周知の構造のものでよい。
圧力調整装置は、電磁式常開型シヤツトバルブ
23,24,25と、詳細については後述する圧
力感知式常閉型チエツクバルブ26,27及び普
通の一方向チエツクバルブ28と、電磁式常閉型
インフレツトバルブ29,30,31と、電磁式
常閉型アウトレツトバルブ32,33,34とを
備えている。第1のシヤツトバルブ23と第1の
チエツクバルブ26は、マスターシリンダ1の第
1の圧力室11から左前輪ブレーキのホイールシ
リンダに通じる第1の油路35内に並列に設けら
れている。同様に、第2のシヤツトバルブ24と
第2のチエツクバルブ27は、第2の圧力室12
から右前輪ブレーキのホイールシリンダに通じる
第2の油路36内に並列に設けられている。第3
のシヤツトバルブ25と一方向チエツクバルブ2
8は、第3の圧力室13からプロポーシヨニング
バルブと呼称されるプレツシヤコントロールバル
ブ37の下流側で、左右後輪ブレーキのホイール
シリンダに通じる第3の油路38内に並列に設け
られている。第1、第2及び第3のインレツトバ
ルブ29,30及び31はそれぞれ、ブースタ2
の倍力室2aから第1、第2及び第3油路35,
36及び38のシヤツトバルブ23,24及び2
5下流側に通じる加圧油路39内に設けられ、ま
た第1、第2及び第3のアウトレツトバルブ3
2,33及び34はそれぞれ、油路35,36及
び38のシヤツトバルブ下流側からリザーバ16
に通じる減圧油路40内に設けられている。プレ
ツシヤコントロールバルブ37は、所定の圧力値
以上において、マスターシリンダ1の圧力室内に
発生する油圧即ち前輪ブレーキ油圧に対し後輪ブ
レーキ油圧の上昇率を低下させ後輪ブレーキ油圧
を前輪ブレーキ油圧よりも低く保つものであり、
詳細については後述するように、この後輪ブレー
キ油圧の上昇率が変化する圧力値(通常折点又は
遷移点という)を2段に切換可能な構造となつて
いる。上記ブースタ2及びプレツシヤコントロー
ルバルブ37の作動を切換えるため、倍力室2a
に通じる加圧油路39から分岐したサーボアツプ
油路41がサーボアツプ室2b及びプレツシヤコ
ントロールバルブ37に連通しており、サーボア
ツプ油路41には、同油路をリザーバ16側へ切
換可能な電磁式サーボアツプバルブ42が設けら
れている。更に、車両発進時のトラクシヨンコン
トロール機能を発揮させるため、ブースタ2の倍
力室2aからこの実施例では駆動車輪である左右
前車輪のブレーキに通じる加圧油路39内には、
インレツトバルブ29,30,31上流側で、供
給油路20から分岐したバイパス油路43側へ切
換可能な電磁式スイツチバルブ44が設けられて
いる。バイパス油路43内には、アキユムレータ
19からの120Kg/cm2の高油圧を40Kg/cm2程度の
低油圧に減圧する減圧バルブ45が設けられてい
る。
23,24,25と、詳細については後述する圧
力感知式常閉型チエツクバルブ26,27及び普
通の一方向チエツクバルブ28と、電磁式常閉型
インフレツトバルブ29,30,31と、電磁式
常閉型アウトレツトバルブ32,33,34とを
備えている。第1のシヤツトバルブ23と第1の
チエツクバルブ26は、マスターシリンダ1の第
1の圧力室11から左前輪ブレーキのホイールシ
リンダに通じる第1の油路35内に並列に設けら
れている。同様に、第2のシヤツトバルブ24と
第2のチエツクバルブ27は、第2の圧力室12
から右前輪ブレーキのホイールシリンダに通じる
第2の油路36内に並列に設けられている。第3
のシヤツトバルブ25と一方向チエツクバルブ2
8は、第3の圧力室13からプロポーシヨニング
バルブと呼称されるプレツシヤコントロールバル
ブ37の下流側で、左右後輪ブレーキのホイール
シリンダに通じる第3の油路38内に並列に設け
られている。第1、第2及び第3のインレツトバ
ルブ29,30及び31はそれぞれ、ブースタ2
の倍力室2aから第1、第2及び第3油路35,
36及び38のシヤツトバルブ23,24及び2
5下流側に通じる加圧油路39内に設けられ、ま
た第1、第2及び第3のアウトレツトバルブ3
2,33及び34はそれぞれ、油路35,36及
び38のシヤツトバルブ下流側からリザーバ16
に通じる減圧油路40内に設けられている。プレ
ツシヤコントロールバルブ37は、所定の圧力値
以上において、マスターシリンダ1の圧力室内に
発生する油圧即ち前輪ブレーキ油圧に対し後輪ブ
レーキ油圧の上昇率を低下させ後輪ブレーキ油圧
を前輪ブレーキ油圧よりも低く保つものであり、
詳細については後述するように、この後輪ブレー
キ油圧の上昇率が変化する圧力値(通常折点又は
遷移点という)を2段に切換可能な構造となつて
いる。上記ブースタ2及びプレツシヤコントロー
ルバルブ37の作動を切換えるため、倍力室2a
に通じる加圧油路39から分岐したサーボアツプ
油路41がサーボアツプ室2b及びプレツシヤコ
ントロールバルブ37に連通しており、サーボア
ツプ油路41には、同油路をリザーバ16側へ切
換可能な電磁式サーボアツプバルブ42が設けら
れている。更に、車両発進時のトラクシヨンコン
トロール機能を発揮させるため、ブースタ2の倍
力室2aからこの実施例では駆動車輪である左右
前車輪のブレーキに通じる加圧油路39内には、
インレツトバルブ29,30,31上流側で、供
給油路20から分岐したバイパス油路43側へ切
換可能な電磁式スイツチバルブ44が設けられて
いる。バイパス油路43内には、アキユムレータ
19からの120Kg/cm2の高油圧を40Kg/cm2程度の
低油圧に減圧する減圧バルブ45が設けられてい
る。
第1及び第2圧力感知式常閉型チエツクバルブ
26及び27は同一であり、第2図に示されてい
るように、各バルブは、マスターシリンダ1の圧
力室11又は12に通じる入口50及び左又は右
前輪ブレーキのホイールシリンダに通じる出口5
1を具えたバルブ本体52を有する。バルブ本体
52の内部には、段付けられた圧力差応動ピスト
ン53が摺動可能な内嵌され、また同ピストンに
はボール54を一端に固着したプランジヤ55が
摺動可能に内嵌されている。バルブ本体52とピ
ストン53との間には強いコントロールスプリン
グ56が介在されると共に、ピストン53とプラ
ンジヤ55との間には弱いリターンスプリング5
7が介在されていて、通常入口50と出口51と
の連通を閉じるようにボール54をバルブシート
58に対して押圧保持している。マスターシリン
ダ1からの圧油が入口50に供給されると、ピス
トン53の両端に受圧面積A1とA2間の差により
ピストンがコントロールスプリング56に抗して
移動され、ボール54は弱いリターンスプリング
57によつてのみバルブシート58に対して押圧
されることとなり、通常の一方向チエツクバルブ
の機能を果すようになる。
26及び27は同一であり、第2図に示されてい
るように、各バルブは、マスターシリンダ1の圧
力室11又は12に通じる入口50及び左又は右
前輪ブレーキのホイールシリンダに通じる出口5
1を具えたバルブ本体52を有する。バルブ本体
52の内部には、段付けられた圧力差応動ピスト
ン53が摺動可能な内嵌され、また同ピストンに
はボール54を一端に固着したプランジヤ55が
摺動可能に内嵌されている。バルブ本体52とピ
ストン53との間には強いコントロールスプリン
グ56が介在されると共に、ピストン53とプラ
ンジヤ55との間には弱いリターンスプリング5
7が介在されていて、通常入口50と出口51と
の連通を閉じるようにボール54をバルブシート
58に対して押圧保持している。マスターシリン
ダ1からの圧油が入口50に供給されると、ピス
トン53の両端に受圧面積A1とA2間の差により
ピストンがコントロールスプリング56に抗して
移動され、ボール54は弱いリターンスプリング
57によつてのみバルブシート58に対して押圧
されることとなり、通常の一方向チエツクバルブ
の機能を果すようになる。
第3図に示すように、遷移点での圧力値が可変
となるプレツシヤコントロールバルブ37は、車
体に取付けられるハウジング60に固定されるバ
ルブ本体61を有する。バルブ本体61の内部に
は圧力応動ピストン62が移動可能に内嵌され、
また同ピストンには、圧力差応動バルブプランジ
ヤ63が移動可能に内嵌されると共に、バルブ本
体61に固定された円筒状の通路形成部材64が
内嵌されている。バルブプランジヤ63の中央貫
通孔65はマスターシリンダ1の圧力室13に通
じ、その右端にバルブ部材66を移動可能に遊嵌
すると共に、バルブシート67を固着している。
通路形成部材64は、後輪ブレーキのホイールシ
リンダに通じる中央貫通孔68を具えると共に、
ピストン62の右端の受圧面69をブースタ2の
サーボアツプ室2bに連通させる複数の開口70
を具えている。ピストン62の左端及びバルブプ
ランジヤ63の中央肩部に当接する環状スプリン
グシート71とバルブ本体61との間にはコント
ロールスプリング72が介在されると共に、プラ
ンジヤ63とバルブ部材66との間にはリターン
スプリング73が介在されていて、通常ピストン
62を右方当接位置に保持すると共に、プランジ
ヤ63をピストン62の開口付中央隔壁に当接せ
しめバルブ部材66をバルブシート67から離隔
させている。
となるプレツシヤコントロールバルブ37は、車
体に取付けられるハウジング60に固定されるバ
ルブ本体61を有する。バルブ本体61の内部に
は圧力応動ピストン62が移動可能に内嵌され、
また同ピストンには、圧力差応動バルブプランジ
ヤ63が移動可能に内嵌されると共に、バルブ本
体61に固定された円筒状の通路形成部材64が
内嵌されている。バルブプランジヤ63の中央貫
通孔65はマスターシリンダ1の圧力室13に通
じ、その右端にバルブ部材66を移動可能に遊嵌
すると共に、バルブシート67を固着している。
通路形成部材64は、後輪ブレーキのホイールシ
リンダに通じる中央貫通孔68を具えると共に、
ピストン62の右端の受圧面69をブースタ2の
サーボアツプ室2bに連通させる複数の開口70
を具えている。ピストン62の左端及びバルブプ
ランジヤ63の中央肩部に当接する環状スプリン
グシート71とバルブ本体61との間にはコント
ロールスプリング72が介在されると共に、プラ
ンジヤ63とバルブ部材66との間にはリターン
スプリング73が介在されていて、通常ピストン
62を右方当接位置に保持すると共に、プランジ
ヤ63をピストン62の開口付中央隔壁に当接せ
しめバルブ部材66をバルブシート67から離隔
させている。
次に、上述した油圧制動装置の作動について説
明する。
明する。
周知の構造の車両重量センサによつて検出され
た車両の荷重が設定値よりも小さい空車時又は軽
積車時、サーボアツプバルブ42は、第1図に示
すようにサーボアツプ油路41をリザーバ16に
連通する非作動位置にあり、プレツシヤコントロ
ールバルブ37は第3図に示す位置にある。この
状態において、ブレーキペダルを踏んで制動を行
うと、ブースタ2の倍力室2a内にはアキユムレ
ータ19からの圧油が供給されて油圧が発生し、
この油圧は倍力ピストン5の受圧面5aに作用し
てマスターシリンダ1のピストン7,14,15
を動かし圧力室11,12,13内のブレーキ油
を加圧する。各圧力室11,12,13内に発生
したブレーキ油圧は常開のシヤツトバルブ23,
24,25を経て対応するブレーキのホイールシ
リンダに連通され、車両が制動される。この際、
後輪ブレーキ油圧はプレツシヤコントロールバル
ブ37の圧力差応動バルブプランジヤ63の両端
受圧面に作用し、この油圧が或る圧力値に達する
と、プランジヤ63はその受圧面積のためにスプ
リング72に抗して第3図左方へ動かされ、バル
ブ部材66がスプリング73によつてバルブシー
ト67に係合せしめられてホイールシリンダへの
油圧の連通が遮断される。その後、圧力室13内
の油圧が上昇し、プランジヤ63の左端受圧面に
作用する油圧による力とスプリング72との合力
がプランジヤの右端受圧面に作用する油圧による
力よりも大きくなると、プランジヤ63は右方へ
動かされてバルブ部材66をバルブシート67か
ら離隔させ、油圧を再びホイールシリンダへ連通
させる。その後更に油圧が上昇する場合には、上
記動作が繰返し行われ、その結果、第4図の実線
で示すように、後輪ブレーキ油圧は所定の圧力値
以上においてマスターシリンダ油圧即ち前輪ブレ
ーキ油圧よりも比例的に低下し、後車輪のロツク
の危険性を低減させている。
た車両の荷重が設定値よりも小さい空車時又は軽
積車時、サーボアツプバルブ42は、第1図に示
すようにサーボアツプ油路41をリザーバ16に
連通する非作動位置にあり、プレツシヤコントロ
ールバルブ37は第3図に示す位置にある。この
状態において、ブレーキペダルを踏んで制動を行
うと、ブースタ2の倍力室2a内にはアキユムレ
ータ19からの圧油が供給されて油圧が発生し、
この油圧は倍力ピストン5の受圧面5aに作用し
てマスターシリンダ1のピストン7,14,15
を動かし圧力室11,12,13内のブレーキ油
を加圧する。各圧力室11,12,13内に発生
したブレーキ油圧は常開のシヤツトバルブ23,
24,25を経て対応するブレーキのホイールシ
リンダに連通され、車両が制動される。この際、
後輪ブレーキ油圧はプレツシヤコントロールバル
ブ37の圧力差応動バルブプランジヤ63の両端
受圧面に作用し、この油圧が或る圧力値に達する
と、プランジヤ63はその受圧面積のためにスプ
リング72に抗して第3図左方へ動かされ、バル
ブ部材66がスプリング73によつてバルブシー
ト67に係合せしめられてホイールシリンダへの
油圧の連通が遮断される。その後、圧力室13内
の油圧が上昇し、プランジヤ63の左端受圧面に
作用する油圧による力とスプリング72との合力
がプランジヤの右端受圧面に作用する油圧による
力よりも大きくなると、プランジヤ63は右方へ
動かされてバルブ部材66をバルブシート67か
ら離隔させ、油圧を再びホイールシリンダへ連通
させる。その後更に油圧が上昇する場合には、上
記動作が繰返し行われ、その結果、第4図の実線
で示すように、後輪ブレーキ油圧は所定の圧力値
以上においてマスターシリンダ油圧即ち前輪ブレ
ーキ油圧よりも比例的に低下し、後車輪のロツク
の危険性を低減させている。
車両重量センサによつて検出された車両の荷重
が設定値よりも大きい重積車時、電子制御装置等
の制御手段からの駆動指令によつて、サーボアツ
プバルブ42がサーボアツプ油路41をブースタ
2の倍力室2aに連通する作動位置に動かされ
る。この状態で制動が行われると、倍力室2a内
に発生した油圧はサーボアツプ油路41を経てサ
ーボアツプ室2bに連通し倍力ピストン5の受圧
面5bにも作用して、より大きい倍力でマスター
シリンダ1のピストン7,14,15を動かし、
より高い油圧を圧力室11,12,13内に発生
させ、ブレーキ油圧を上昇させることとなる。ま
た、ブースタ油圧はプレツシヤコントロールバル
ブ37の圧力応動ピストン62の受圧面69に作
用するので、同ピストン62が第3図左方へ左端
当接位置に動かされてスプリング72を圧縮し、
このスプリングの予負荷力を増大させることとな
り、従つて、前輪ブレーキ油圧に対し後輪ブレー
キ油圧の上昇率が低下する遷移点での圧力値が上
昇する。この結果、第4図の破線で示すように、
重積車時には、同一のブレーキペダル踏力でも、
後車輪のロツクを起す危険性なしに前後輪ブレー
キ油圧を空車時又は軽積車時に比べ増大させるこ
とができ、車両の制動能力を向上できるのであ
る。
が設定値よりも大きい重積車時、電子制御装置等
の制御手段からの駆動指令によつて、サーボアツ
プバルブ42がサーボアツプ油路41をブースタ
2の倍力室2aに連通する作動位置に動かされ
る。この状態で制動が行われると、倍力室2a内
に発生した油圧はサーボアツプ油路41を経てサ
ーボアツプ室2bに連通し倍力ピストン5の受圧
面5bにも作用して、より大きい倍力でマスター
シリンダ1のピストン7,14,15を動かし、
より高い油圧を圧力室11,12,13内に発生
させ、ブレーキ油圧を上昇させることとなる。ま
た、ブースタ油圧はプレツシヤコントロールバル
ブ37の圧力応動ピストン62の受圧面69に作
用するので、同ピストン62が第3図左方へ左端
当接位置に動かされてスプリング72を圧縮し、
このスプリングの予負荷力を増大させることとな
り、従つて、前輪ブレーキ油圧に対し後輪ブレー
キ油圧の上昇率が低下する遷移点での圧力値が上
昇する。この結果、第4図の破線で示すように、
重積車時には、同一のブレーキペダル踏力でも、
後車輪のロツクを起す危険性なしに前後輪ブレー
キ油圧を空車時又は軽積車時に比べ増大させるこ
とができ、車両の制動能力を向上できるのであ
る。
制動中、アンチスキツド装置の車輪速度センサ
は各車輪の回転速度を感知し、電子制御装置は、
このセンサからの回転速度信号から検出した実際
の車両減速度と予め設定された基準減速度とを比
較し、車輪のロツク前兆状態を検出すると圧力調
整装置にロツク防止のための駆動指令を発する。
例えば、左前車輪のロツク前兆状態が検出される
と、電子制御装置からの駆動指令によつて、先ず
第1シヤツトバルブ23が閉作動され、それから
第1アウトレツトバルブ32が開作動されて、左
前輪ブレーキのホイールシリンダ内の圧油の一部
を減圧油路40を経てリザーバ16へ戻し、この
ブレーキ油圧を減圧させて車輪を加速させる。車
輪が所定値まで加速されると、アウトレツトバル
ブ32が閉作動されると共にインレツトバルブ2
9が開作動され、ブースタ2の倍力室2a内の圧
油が通常第1図に示す非作動位置にあるスイツチ
バルブ44を通り加圧油路39および油路35を
経てホイールシリンダに供給され、ブレーキ油圧
が再加圧されて車輪が再び制動され減速される。
再びロツクの前兆が検出される場合には上記動作
が繰返し行われ、ロツクの前兆が最早検出されな
くなると各バルブは第1図に示す通常位置に戻さ
れる。この制動中、各圧力感知式チエツクバルブ
26,27は、上述したように、圧力差応動ピス
トン53にブレーキ油圧が作用して同ピストンが
第2図で左方に動かされた状態にあつて、チエツ
クバルブ28と同様に一方向チエツクバルブとし
て機能しているので、ブレーキ油圧の再加圧時に
ホイールシリンダ内の油圧がマスターシリンダ油
圧よりも高くなることを防止している。
は各車輪の回転速度を感知し、電子制御装置は、
このセンサからの回転速度信号から検出した実際
の車両減速度と予め設定された基準減速度とを比
較し、車輪のロツク前兆状態を検出すると圧力調
整装置にロツク防止のための駆動指令を発する。
例えば、左前車輪のロツク前兆状態が検出される
と、電子制御装置からの駆動指令によつて、先ず
第1シヤツトバルブ23が閉作動され、それから
第1アウトレツトバルブ32が開作動されて、左
前輪ブレーキのホイールシリンダ内の圧油の一部
を減圧油路40を経てリザーバ16へ戻し、この
ブレーキ油圧を減圧させて車輪を加速させる。車
輪が所定値まで加速されると、アウトレツトバル
ブ32が閉作動されると共にインレツトバルブ2
9が開作動され、ブースタ2の倍力室2a内の圧
油が通常第1図に示す非作動位置にあるスイツチ
バルブ44を通り加圧油路39および油路35を
経てホイールシリンダに供給され、ブレーキ油圧
が再加圧されて車輪が再び制動され減速される。
再びロツクの前兆が検出される場合には上記動作
が繰返し行われ、ロツクの前兆が最早検出されな
くなると各バルブは第1図に示す通常位置に戻さ
れる。この制動中、各圧力感知式チエツクバルブ
26,27は、上述したように、圧力差応動ピス
トン53にブレーキ油圧が作用して同ピストンが
第2図で左方に動かされた状態にあつて、チエツ
クバルブ28と同様に一方向チエツクバルブとし
て機能しているので、ブレーキ油圧の再加圧時に
ホイールシリンダ内の油圧がマスターシリンダ油
圧よりも高くなることを防止している。
このようなスキツド防止作動は、右前車輪及び
後車輪がロツク前兆状態となつた場合にも、同様
して行われるのである。
後車輪がロツク前兆状態となつた場合にも、同様
して行われるのである。
制動解除時電子制御装置からの駆動指令が停止
され、各バルブは第1図の通常位置に戻される。
またブレーキペダルから踏力が解除されることに
より、ブースタ2の倍力室2a(及びサーボアツ
プ室2b)内の油圧が低下し、各ピストン7,1
4,15は各リターンスプリング8,9,10の
復元力により休止位置へ動かされ、各ホイールシ
リンダ内の圧油は各シヤツトバルブ23,24,
25あるいはチエツクバルブ26,27,28を
通つて各圧力室11,12,13内に戻り、制動
が解除される。この際、各圧力感知式チエツクバ
ルブ26,27は、ブレーキ油圧が或る低圧力値
以下となると閉位置に保持される。また、プレツ
シヤコントロールバルブ37では、ホイールシリ
ンダ内のブレーキ油圧が高い間は、バルブプラン
ジヤ63が第3図左方に動かされているが、この
高油圧がバルブ部材66の右端にも作用して同部
材をスプリング73に抗してバルブシート67か
ら離隔させて、圧油を圧力室13へ戻す。ブレー
キ油圧が或る低圧力値以下となると、スプリング
72によてバルブプランジヤ63が第3図に示す
ようにピストン62の中央隔壁に当接せしめら
れ、バルブ部材66がバルブシート67に対し離
隔した状態に保持される。
され、各バルブは第1図の通常位置に戻される。
またブレーキペダルから踏力が解除されることに
より、ブースタ2の倍力室2a(及びサーボアツ
プ室2b)内の油圧が低下し、各ピストン7,1
4,15は各リターンスプリング8,9,10の
復元力により休止位置へ動かされ、各ホイールシ
リンダ内の圧油は各シヤツトバルブ23,24,
25あるいはチエツクバルブ26,27,28を
通つて各圧力室11,12,13内に戻り、制動
が解除される。この際、各圧力感知式チエツクバ
ルブ26,27は、ブレーキ油圧が或る低圧力値
以下となると閉位置に保持される。また、プレツ
シヤコントロールバルブ37では、ホイールシリ
ンダ内のブレーキ油圧が高い間は、バルブプラン
ジヤ63が第3図左方に動かされているが、この
高油圧がバルブ部材66の右端にも作用して同部
材をスプリング73に抗してバルブシート67か
ら離隔させて、圧油を圧力室13へ戻す。ブレー
キ油圧が或る低圧力値以下となると、スプリング
72によてバルブプランジヤ63が第3図に示す
ようにピストン62の中央隔壁に当接せしめら
れ、バルブ部材66がバルブシート67に対し離
隔した状態に保持される。
上記制動装置におけるトラクシヨンコントロー
ル作動は次にようにして行われる。車両の発進
時、この実施例では駆動車輪である前車輪の一方
例えば前車輪がスプリツト路面のため空転する
と、アンチスキツド装置の電子制御装置は車輪速
度センサからの信号によりこの空転を検出して駆
動指令を発し、第1シヤツトバルブ23が閉作動
されると共に第1インレツトバルブ29が開作動
され、同時にスイツチバルブ44がバイパス油路
43を加圧油路39に連通する作動位置へ動かさ
れる。この結果、アキユムレータ19から減圧バ
ルブ45を介して所定の低圧力値に減圧された圧
油が加圧油路39を経て油路35に供給される。
この際、マスターシリンダ1の圧力室11には油
圧が発生しておらず、チエツクバルブ26は上述
したように閉位置に保持されているので、左前車
輪のブレーキのホイールシリンダ内に油圧が発生
してこの車輪が制動される。この結果、当業技術
者には良く知られているように、車両の差動装置
による差動作用が制限され、右前車輪の駆動力が
増大されて車両の発進が可能となるのである。
ル作動は次にようにして行われる。車両の発進
時、この実施例では駆動車輪である前車輪の一方
例えば前車輪がスプリツト路面のため空転する
と、アンチスキツド装置の電子制御装置は車輪速
度センサからの信号によりこの空転を検出して駆
動指令を発し、第1シヤツトバルブ23が閉作動
されると共に第1インレツトバルブ29が開作動
され、同時にスイツチバルブ44がバイパス油路
43を加圧油路39に連通する作動位置へ動かさ
れる。この結果、アキユムレータ19から減圧バ
ルブ45を介して所定の低圧力値に減圧された圧
油が加圧油路39を経て油路35に供給される。
この際、マスターシリンダ1の圧力室11には油
圧が発生しておらず、チエツクバルブ26は上述
したように閉位置に保持されているので、左前車
輪のブレーキのホイールシリンダ内に油圧が発生
してこの車輪が制動される。この結果、当業技術
者には良く知られているように、車両の差動装置
による差動作用が制限され、右前車輪の駆動力が
増大されて車両の発進が可能となるのである。
このようなトラクシヨンコントロール作動は、
右前車輪が空転する場合には、同様にして行われ
るのである。
右前車輪が空転する場合には、同様にして行われ
るのである。
本考案の一実施例について図示し説明したが、
本考案はこれにのみ限定されるものではなく、本
考案の範囲を逸脱することなく幾多の変更、修正
を加え実施できるものである。例えば、サーボア
ツプバルブ42として、実施例のような切換式の
ものの代りに、油圧を多段にあるいは連続的に調
整する可変圧力調整弁装置を用いることにより、
車両の荷重に応じてブースタ2の倍力比及びプレ
ツシヤコントロールバルブ37の遷移点での圧力
値を3段以上にあるいは連続的に変化させること
ができる。また、上記実施例における3連のタン
デム型マスターシリンダを2連のものに変更した
り、ブレーキへの油路の配管方式を変更すること
もできる。更に、上記実施例では、本考案による
油圧制動装置を前輪駆動車に採用しているが、後
輪駆動車に採用することも勿論可能である。
本考案はこれにのみ限定されるものではなく、本
考案の範囲を逸脱することなく幾多の変更、修正
を加え実施できるものである。例えば、サーボア
ツプバルブ42として、実施例のような切換式の
ものの代りに、油圧を多段にあるいは連続的に調
整する可変圧力調整弁装置を用いることにより、
車両の荷重に応じてブースタ2の倍力比及びプレ
ツシヤコントロールバルブ37の遷移点での圧力
値を3段以上にあるいは連続的に変化させること
ができる。また、上記実施例における3連のタン
デム型マスターシリンダを2連のものに変更した
り、ブレーキへの油路の配管方式を変更すること
もできる。更に、上記実施例では、本考案による
油圧制動装置を前輪駆動車に採用しているが、後
輪駆動車に採用することも勿論可能である。
考案の効果
以上のように、本考案の油圧制動装置による
と、ブースタ2の倍力ピストン5が第1及び第2
受圧面5a及び5bを具えており、またプレツシ
ヤコントロールバルブ37が、圧力応動ピストン
62によりコントロールスプリング72の予負荷
力を変化させて後輪ブレーキ油圧の上昇率を低下
させる圧力値を変化できるようになつている。こ
の結果、車両の重積車時、サーボアツプバルブ4
2を介して倍力ピストンの両受圧面及び圧力応動
ピストンに圧油を供給することにより、ブースタ
の倍力を増大させブレーキ油圧を高めることがで
きると共に、プレツシヤコントロールバルブの遷
移点での圧力値を上昇させて後輪ブレーキ油圧を
高めることができるので、同一のブレーキペダル
踏力でも、後車輪のロツクを起す危険性なしに前
後車輪の制動力を空車時又は軽積車時に比べ増大
させることができ、制動安定性及び制動能力の高
い制動装置を実現できるものである。
と、ブースタ2の倍力ピストン5が第1及び第2
受圧面5a及び5bを具えており、またプレツシ
ヤコントロールバルブ37が、圧力応動ピストン
62によりコントロールスプリング72の予負荷
力を変化させて後輪ブレーキ油圧の上昇率を低下
させる圧力値を変化できるようになつている。こ
の結果、車両の重積車時、サーボアツプバルブ4
2を介して倍力ピストンの両受圧面及び圧力応動
ピストンに圧油を供給することにより、ブースタ
の倍力を増大させブレーキ油圧を高めることがで
きると共に、プレツシヤコントロールバルブの遷
移点での圧力値を上昇させて後輪ブレーキ油圧を
高めることができるので、同一のブレーキペダル
踏力でも、後車輪のロツクを起す危険性なしに前
後車輪の制動力を空車時又は軽積車時に比べ増大
させることができ、制動安定性及び制動能力の高
い制動装置を実現できるものである。
また、上記実施例のように、このような車両の
荷重に応じて前後車輪の制動力が可変となる油圧
制動装置に、トラクシヨンコントロール機構を有
するアンチスキツド装置を組入れることにより、
車両の駆動・制動安定性及び性動能力を更に向上
できる効果がある。
荷重に応じて前後車輪の制動力が可変となる油圧
制動装置に、トラクシヨンコントロール機構を有
するアンチスキツド装置を組入れることにより、
車両の駆動・制動安定性及び性動能力を更に向上
できる効果がある。
第1図は本考案による油圧制動装置の一実施例
を示す油圧回路図、第2図は第1図の圧力感知式
常閉型チエツクバルブの詳細断面図、第3図は第
1図のプレツシヤコントロールバルブの詳細断面
図、第4図はプレツシヤコントロールバルブによ
るブレーキ油圧特性図である。 1……マスターシリンダ、2……油圧式ブース
タ、2a……倍力室、2b……サーボアツプ室、
5……倍力ピストン、5a,5b……受圧面、
7,14,15……ピストン、11,12,13
……圧力室、18……油圧ポンプ、19……アキ
ユムレータ、20……供給油路、23,24,2
5……シヤツトバルブ、26,27……圧力感知
式常閉型チエツクバルブ、28……一方向チエツ
クバルブ、29,30,31……インレツトバル
ブ、32,33,34……アウトレツトバルブ、
35,36,38……油路、37……プレツシヤ
コントロールバルブ、39……加圧油路、40…
…減圧油路、41……サーボアツプ油路、42…
…サーボアツプバルブ、43……バイパス油路、
44……スイツチバルブ、45……減圧バルブ。
を示す油圧回路図、第2図は第1図の圧力感知式
常閉型チエツクバルブの詳細断面図、第3図は第
1図のプレツシヤコントロールバルブの詳細断面
図、第4図はプレツシヤコントロールバルブによ
るブレーキ油圧特性図である。 1……マスターシリンダ、2……油圧式ブース
タ、2a……倍力室、2b……サーボアツプ室、
5……倍力ピストン、5a,5b……受圧面、
7,14,15……ピストン、11,12,13
……圧力室、18……油圧ポンプ、19……アキ
ユムレータ、20……供給油路、23,24,2
5……シヤツトバルブ、26,27……圧力感知
式常閉型チエツクバルブ、28……一方向チエツ
クバルブ、29,30,31……インレツトバル
ブ、32,33,34……アウトレツトバルブ、
35,36,38……油路、37……プレツシヤ
コントロールバルブ、39……加圧油路、40…
…減圧油路、41……サーボアツプ油路、42…
…サーボアツプバルブ、43……バイパス油路、
44……スイツチバルブ、45……減圧バルブ。
Claims (1)
- 車輪のブレーキに供給されるブレーキ油圧を発
生するマスターシリンダ1と、ブレーキペダルの
操作に伴い油圧源18,19から供給される圧油
に応動して上記マスターシリンダを押圧し作動さ
せる第1及び第2の受圧面5a,5bを具えた倍
力ピストン5を有する油圧式ブースタ2と、上記
倍力ピストンの第2受圧面に作用する上記油圧源
からの圧油を制御するサーボアツプバルブ42
と、上記マスターシリンダから後車輪のブレーキ
に通じる油路38内に設けられ、上記マスターシ
リンダの発生圧が所定の圧力値以上において上記
後車輪のブレーキに供給されるブレーキ油圧の上
昇率を低下させると共に、上記サーボアツプバル
ブにより制御された圧油が上記第2受圧面と並列
に供給され上記サーボアツプバルブを介して供給
される圧油に応動して上記所定の圧力値を上昇さ
せるようになつているプレツシヤコントロールバ
ルブ37と、車両の荷重が設定値よりも大きい時
に上記倍力ピストンの第2受圧面及び上記プレツ
シヤコントロールバルブに作用する圧油を増大さ
せるように上記サーボアツプバルブを作動させる
制御手段とを具備して成る油圧制動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8662084U JPS613162U (ja) | 1984-06-13 | 1984-06-13 | 油圧制動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8662084U JPS613162U (ja) | 1984-06-13 | 1984-06-13 | 油圧制動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS613162U JPS613162U (ja) | 1986-01-10 |
JPH0415565Y2 true JPH0415565Y2 (ja) | 1992-04-08 |
Family
ID=30638096
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8662084U Granted JPS613162U (ja) | 1984-06-13 | 1984-06-13 | 油圧制動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS613162U (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6437963U (ja) * | 1987-09-02 | 1989-03-07 |
-
1984
- 1984-06-13 JP JP8662084U patent/JPS613162U/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6437963U (ja) * | 1987-09-02 | 1989-03-07 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS613162U (ja) | 1986-01-10 |
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