JPH0229012Y2 - - Google Patents

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JPH0229012Y2
JPH0229012Y2 JP8662184U JP8662184U JPH0229012Y2 JP H0229012 Y2 JPH0229012 Y2 JP H0229012Y2 JP 8662184 U JP8662184 U JP 8662184U JP 8662184 U JP8662184 U JP 8662184U JP H0229012 Y2 JPH0229012 Y2 JP H0229012Y2
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pressure
oil
hydraulic
valves
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、自動車の制動装置、特に発進時のト
ラクシヨンコントロール(牽引制御)を可能にし
た電子制御式アンチスキツド装置を備えた油圧制
動装置の改良に関する。
従来の技術 制動時車両のスキツドを招く車輪のロツクを防
止するために、油圧制動装置に、マスターシリン
ダの圧力室から駆動車輪の左右ブーキに通じる油
路内にそれぞれ設けられたシヤツトバルブと、マ
スターシリンダのための油圧式ブースタに圧油を
送る油圧源から油路のシヤツトバルブ下流側に通
じるバイパス回路内で、スイツチバルブの下流側
にそれぞれ設けられたインレツトバルブと、油路
のシヤツトバルブ下流側からリザーバに通じる減
圧油路内にそれぞれ設けられたアウトレツトバル
ブとを含む電子制御式アンチスキツド装置を備え
たものがある。
又、スプリツト路面(左右駆動車輪で路面摩擦
係数が異なる)での車両の発進時等において、一
方の駆動車輪が空転し且つ差動装置の差動作用に
より他方の駆動車輪に十分な駆動力が伝えられな
いために、車両が発進できないことがあるが、空
転している一方の駆動車輪を制動させることによ
り他方の駆動車輪に伝えられる駆動力を増大させ
て車両の発進を可能にすることができる。このた
め、上記のような油圧制動装置において、一方向
チエツクバルブを並列に備えているシヤツトバル
ブ下流側で直列に他の常開型のシヤツトバルブを
追加し、アンチスキツド装置内の電子制御装置の
ような適宜の制御手段により、上記他のシヤツト
バルブを閉じると共に、常閉型のインレツトバル
ブを開いて、空転している駆動車輪を制動させト
ラクシヨンコントロールを可能にすることが提案
されている。
考案が解決しようとする問題点 本考案の目的は、従来装置における他のシヤツ
トバルブを必要とすることなく車両発進時のトラ
クシヨンコントロールを可能にすることによつ
て、部品点数を削減し構造を簡素化した改良され
た油圧制動装置を提供することにある。
問題点を解決するための手段 上記目的を達成するため、本考案による電子制
御式アンチスキツド装置を備えた油圧制動装置
は、マスターシリンダの圧力室内で発生された油
圧を受けた時に開閉作動可能となる圧力感知式常
閉型チエツクバルブを、駆動車輪の左右ブレーキ
に通じる油路内にシヤツトバルブと並列にそれぞ
れ設け、発進の際駆動車輪の一方が空転する時に
は、制御手段により、対応するシヤツトバルブを
閉作動させると共に対応するインレツトバルブを
開作動させ且つ油圧源からの圧油を導入するよう
にスイツチバルブを作動させるようにしたもので
あり、この結果、インレツトバルブを経て圧油が
対応するブレーキに供給される一方、チエツクバ
ルブ及びシヤツトバルブは閉位置に保持されてい
るので、空転している駆動車輪が制動され、トラ
クシヨンコントロール作動が行われるのである。
実施例 以下、本考案の一実施例について添付図面を参
照して詳細に説明する。
第1図に示す油圧制動装置において、3連のタ
ンデム型マスターシリンダ1は油圧式ブースタ2
を備えている。ブレーキペダル(図示しない)を
介してロツド3に踏力が加えられると、倍力リン
ク機構4によつて作動されるコントロールバルブ
(図示しない)を経て供給された圧油が倍力ピス
トン5に作用し、同ピストン5がプツシユロツド
6を介してマスターシリンダ1のピストン7を押
し、これによりリターンスプリング8,9,10
をそれぞれ有する圧力室11,12,13内のブ
レーキ油がピストン7,14,15により加圧さ
れる。各圧力室11,12,13へはリザーバ1
6からブレーキ油が供給されるようになつてい
る。またリザーバ16内のブレーキ油は、電気モ
ータ17によつて駆動される油圧ポンプ18によ
り圧送されてアキユムレータ19に蓄圧され、供
給油路20を経てブースタ2に供給される。例え
ば、油圧ポンプ18は200c.c./minの流量を有し、
またアキユムレータ19は300c.c.の容量を有し且
つ120Kg/cm2の最大圧力を保持するものであり、
この最大圧力が発生すると、供給油路20内の圧
力スイツチ21がオフとなつて油圧ポンプ18の
作動を停止するようになつている。また、ブース
タ2は倍力比が2段に切換可能なものであり、倍
力ピストン5は段付けられていて、倍力室2aに
さらされた第1受圧面5aと、サーボアツプ室2
bにさらされた第2受圧面5bとを具えている。
油圧制動装置は、車両の制動時車輪の回転速度
と基準転速度との差から車輪のロツク前兆状態を
検出しモジユレータのような圧力調整装置により
ブレーキ油圧を制御する電子制御方式のアンチス
キツド装置を備えている。第1図には圧力調整装
置の概略回路しか示されていないが、このアンチ
スキツド装置に用いられる車輪速度センサ及び電
子制御装置は周知の構造のものでよい。
圧力調整装置は、電磁式常開型シヤツトバルブ
23,24,25と、詳細については後述する圧
力感知式常閉型チエツクバルブ26,27及び普
通の一方向チエツクバルブ28と、電磁式常閉型
インレツトバルブ29,30,31と、電磁式常
閉型アウトレツトバルブ32,33,34とを備
えている。第1のシヤツトバルブ23と第1のチ
エツクバルブ26は、マスターシリンダ1の第1
の圧力室11から左前輪ブレーキのホイールシリ
ンダに通じる第1の油路35内に並列に設けられ
ている。同様に、第2のシヤツトバルブ24と第
2のチエツクバルブ27は、第2の圧力室12か
ら右前輪ブレーキのホイールシリンダに通じる第
2の油路36内に並列に設けられている。第3の
シヤツトバルブ25と一方向チエツクバルブ28
は、第3の圧力室13からプロポーシヨニングバ
ルブと呼称されるプレツシヤコントロールバルブ
37の下流側で、左右後輪ブレーキのホイールシ
リンダに通じる第3の油路38内に並列に設けら
れている。第1、第2及び第3のインレツトバル
ブ29,30及び31はそれぞれ、ブースタ2の
倍力室2aから第1、第2及び第3油路35,3
6及び38のシヤツトバルブ23,24及び25
下流側に通じる加圧油路39内に設けられ、また
第1、第2及び第3のアウトレツトバルブ32,
33及び34はそれぞれ、油路35,36及び3
8のシヤツトバルブ下流側からリザーバ16に通
じる減圧油路40内に設けられている。プレツシ
ヤコントロールバルブ37は、所定の圧力値以上
において、マスターシリンダ1の圧力室内に発生
する油圧即ち前輪ブレーキ油圧に対し後輪ブレー
キ油圧の上昇率を低下させ後輪ブレーキ油圧を前
輪ブレーキ油圧よりも低く保つものであり、詳細
については後述するように、この後輪ブレーキ油
圧の上昇率が変化する圧力値(通常折点又は遷移
点という)を2段に切換可能な構造となつてい
る。上記ブースタ2及びプレツシヤコントロール
バルブ37の作動を切換えるため、倍力室2aに
通じる加圧油路39から分岐したサーボアツプ油
路41がサーボアツプ室2b及びプレツシヤコン
トロールバルブ37に連通しており、サーボアツ
プ油路41には、同油路をリザーバ16側へ切換
可能な電磁式サーボアツプバルブ42が設けられ
ている。更に、車両発進時のトラクシヨンコント
ロール機能を発揮させるため、ブースタ2の倍力
室2aからこの実施例では駆動車輪である左右前
車輪のブレーキに通じる加圧油路39内には、イ
ンレツトバルブ29,30,31上流側で、供給
油路20から分岐したバイパス油路43側へ切換
可能な電磁式スイツチバルブ44が設けられてい
る。バイパス油路43内には、アキユムレータ1
9からの120Kg/cm2の高油圧を40Kg/cm2程度の低
油圧に減圧する減圧バルブ45が設けられてい
る。
第1及び第2圧力感知式常閉型チエツクバルブ
26及び27は同一であり、第2図に示されてい
るように、各バルブは、マスターシリンダ1の圧
力室11又は12に通じる入口50及び左又は右
前輪ブレーキのホイールシリンダに通じる出口5
1を具えたバルブ本体52を有する。バルブ本体
52の内部には、段付けられた圧力差応動ピスト
ン53が摺動可能に内嵌され、また同ピストンに
はボール54を一端に固着したプランジヤ55が
摺動可能に内嵌されている。バルブ本体52とピ
ストン53との間には強いコントロールスプリン
グ56が介在されると共に、ピストン53とプラ
ンジヤ55との間には弱いリターンスプリング5
7が介在されていて、通常入口50と出口51と
の連通を閉じるようにボール54をバルブシート
58に対して押圧保持している。マスターシリン
ダ1からの圧油が入口50に供給されると、ピス
トン53の両端の受圧面積A1とA2間の差により
ピストンがコントロールスプリング56に抗して
移動され、ボール54は弱いリターンスプリング
57によつてのみバルブシート58に対して押圧
されることとなり、通常の一方向チエツクバルブ
の機能を果すようになる。
第3図に示すように、遷移点での圧力値が可変
となるプレツシヤコントロールバルブ37は、車
体に取付けられるハウジング60に固定されるバ
ルブ本体61を有する。バルブ本体61の内部に
は圧力応動ピストン62が移動可能に内嵌され、
また同ピストンには、圧力差応動バルブプランジ
ヤ63が移動可能に内嵌されると共に、バルブ本
体61に固定された円筒状の通路形成部材64が
内嵌されている。バルブプランジヤ63の中央貫
通孔65はマスターシリンダ1の圧力室13に通
じ、その右端にバルブ部材66を移動可能に遊嵌
すると共に、バルブシート67を固着している。
通路形成部材64は、後輪ブレーキのホイールシ
リンダに通じる中央貫通孔68を具えると共に、
ピストン62の右端の受圧面69をブースタ2の
サーボアツプ室2bに連通させる複数の開口70
を具えている。ピストン62の左端及びバルブプ
ランジヤ63の中央肩部に当接する環状スプリン
グシート71とバルブ本体61との間にはコント
ロールスプリング72が介在されると共に、プラ
ンジヤ63とバルブ部材66との間にはリターン
スプリング73が介在されていて、通常ピストン
62を右方当接位置に保持すると共に、プランジ
ヤ63をピストン62の開口付中央隔壁に当接せ
しめバルブ部材66をバルブシート67から離隔
させている。
次に、上述した油圧制動装置の作動について説
明する。
周知の構造の車両重量センサによつて検出され
た車両の荷重が設定値よりも小さい空車時又は軽
積車時、サーボアツプバルブ42は、第1図に示
すようにサーボアツプ油路41をリザーバ16に
連通する非作動位置にあり、プレツシヤコントロ
ールバルブ37は第3図に示す位置にある。この
状態において、ブレーキペダルを踏んで制動を行
うと、ブースタ2の倍力室2a内にはアキユムレ
ータ19からの圧油が供給されて油圧が発生し、
この油圧は倍力ピストン5の受圧面5aに作用し
てマスターシリンダ1のピストン7,14,15
を動かし圧力室11,12,13内のブレーキ油
を加圧する。各圧力室11,12,13内に発生
したブレーキ油圧は常開のシヤツトバルブ23,
24,25を経て対応するブレーキのホイールシ
リンダに連通され、車両が制動される。この際、
後輪ブレーキ油圧はプレツシヤコントロールバル
ブ37の圧力差応動バルブプランジヤ63の両端
受圧面に作用し、この油圧が或る圧力値に達する
と、プランジヤ63はその受圧面積差のためにス
プリング72に抗して第3図左方へ動かされ、バ
ルブ部材66がスプリング73によつてバルブシ
ート67に係合せしめられてホイールシリンダへ
の油圧の連通が遮断される。その後、圧力室13
内の油圧が上昇し、プランジヤ63の左端受圧面
に作用する油圧による力とスプリング72との合
力がプランジヤの右端受圧面に作用する油圧によ
る力よりも大きくなると、プランジヤ63は右方
へ動かされてバルブ部材66をバルブシート67
から離隔させ、油圧を再びホイールシリンダへ連
通させる。その後更に油圧が上昇する場合には、
上記動作が繰返し行われ、その結果、第4図の実
線で示すように、後輪ブレーキ油圧は所定の圧力
値以上においてマスターシリンダ油圧即ち前輪ブ
レーキ油圧よりも比例的に低下し、後車輪のロツ
クの危険性を低減させている。
車両重量センサによつて検出された車両の荷重
が設定値よりも大きい重積車時、電子制御装置か
らの駆動指令によつて、サーボアツプバルブ42
がサーボアツプ油路41をブースタ2の倍力室2
aに連通する作動位置に動かされる。この状態で
制動が行われると、倍力室2a内に発生した油圧
はサーボアツプ油路41を経てサーボアツプ室2
bに連通し倍力ピストン5の受圧面5bにも作用
して、より大きい倍力でマスターシリンダ1のピ
ストン7,14,15を動かし、より高い油圧を
圧力室11,12,13内に発生させ、ブレーキ
油圧を上昇させることとなる。また、ブースタ油
圧はプレツシヤコントロールバルブ37の圧力応
動ピストン62の受圧面69に作用するので、同
ピストン62が第3図左方へ左端当接位置に動か
されてスプリング72を圧縮し、このスプリング
の予負荷力を増大させることとなり、従つて、前
輪ブレーキ油圧に対し後輪ブレーキ油圧の上昇率
が低下する遷移点での圧力値が上昇する。この結
果、第4図の破線で示すように、重積車時には、
同一のブレーキペダル踏力でも、後車輪のロツク
を起す危険性なしに前後輪ブレーキ油圧を空車時
又は軽積車時に比べ増大させることができ、車両
の制動能力を向上できるのである。
制動中、アンチスキツド装置の車輪速度センサ
は各車輪の回転速度を感知し、電子制御装置は、
このセンサからの回転速度信号から検出した実際
の車両減速度と予め設定された基準減速度とを比
較し、車輪のロツク前兆状態を検出すると圧力調
整装置にロツク防止のための駆動指令を発する。
例えば、左前車輪のロツク前兆状態が検出される
と、電子制御装置からの駆動指令によつて、先ず
第1シヤツトバルブ23が閉作動され、それから
第1アウトレツトバルブ32が開作動されて、左
前輪ブレーキのホイールシリンダ内の圧油の一部
を減圧油路40を経てリザーバ16へ戻し、この
ブレーキ油圧を減圧させて車輪を加速させる。車
輪が所定値まで加速されると、アウトレツトバル
ブ32が閉作動されると共にインレツトバルブ2
9が開作動され、ブースタ2の倍力室2a内の圧
油が通常第1図に示す非作動位置にあるスイツチ
バルブ44を通り加圧油路39及び油路35を経
てホイールシリンダに供給され、ブレーキ油圧が
再加圧されて車輪が再び制動され減速される。再
びロツクの前兆が検出される場合には上記動作が
繰返し行われ、ロツクの前兆が最早検出されなく
なると各バルブは第1図に示す通常位置に戻され
る。この制動中、各圧力感知式チエツクバルブ2
6,27は、上述したように、、圧力差応動ピス
トン53にブレーキ油圧が作用して同ピストンが
第2図で左方に動かされた状態にあつて、チエツ
クバルブ28と同様に一方向チエツクバルブとし
て機能しているので、ブレーキ油圧の再加圧時に
ホイールシリンダ内の油圧がマスターシリンダ油
圧よりも高くなることを防止している。
このようなスキツド防止作動は、右前車輪及び
後車輪がロツク前兆状態となつた場合にも、同様
して行われるのである。
制動解除時電子制御装置からの駆動指令が停止
され、各バルブは第1図の通常位置に戻される。
またブレーキペダルから踏力が解除されることに
より、ブースタ2の倍力室2a(及びサーボアツ
プ室2b)内の油圧が低下し、各ピストン7,1
4,15は各リターンスプリング8,9,10の
復元力により休止位置へ動かされ、各ホイールシ
リンダ内の圧油は各シヤツトバルブ23,24,
25あるいはチエツクバルブ26,27,28を
通つて各圧力室11,12,13内に戻り、制動
が解除される。この際、各圧力感知式チエツクバ
ルブ26,27は、ブレーキ油圧が或る低圧力値
以下となると閉位置に保持される。また、プレツ
シヤコントロールバルブ37では、ホイールシリ
ンダ内のブレーキ油圧が高い間は、バルブプラン
ジヤ63が第3図左方に動かされているが、この
高油圧がバルブ部材66の右端にも作用して同部
材をスプリング73に抗してバルブシート67か
ら離隔させて、圧油を圧力室13へ戻す。ブレー
キ油圧が或る低圧力値以下となると、スプリング
72によつてバルブプランジヤ63が第3図に示
すようにピストン62の中央隔壁に当接せしめら
れ、バルブ部材66がバルブシート67に対し離
隔した状態に保持される。
上記制動装置におけるトラクシヨンコントロー
ル作動は次のようにして行われる。車両の発進
時、この実施例では駆動車輪である前車輪の一方
例えば左前車輪がスプリツト路面のため空転する
と、アンチスキツド装置の電子制御装置は車輪速
度センサからの信号によりこの空転を検出して駆
動指令を発し、第1シヤツトバルブ23が閉作動
されると共に第1インレツトバルブ29が開作動
され、同時にスイツチバルブ44がバイパス油路
43を加圧油路39に連通する作動位置へ動かさ
れる。この結果、アキユムレータ19から減圧バ
ルブ45を介して所定の低圧力値に減圧された圧
油が加圧油路39を経て油路35に供給される。
この際、マスターシリンダ1の圧力室11には油
圧が発生しておらず、チエツクバルブ26は上述
したように閉位置に保持されているので、左前車
輪のブレーキのホイールシリンダ内に油圧が発生
してこの車輪が制動される。この結果、当業技術
者には良く知られているように、車両の差動装置
による差動作用が制限され、右前車輪の駆動力が
増大されて車両の発進が可能となるのである。
このようなトラクシヨンコントロール作動は、
右前車輪が空転する場合にも、同様にして行われ
るのである。
本考案の一実施例について図示し説明したが、
本考案はこれにのみ限定されるものではなく、本
考案の範囲を逸脱することなく幾多の変更、修正
を加え実施できるものである。例えば、2連のタ
ンデム型マスターシリンダを使用し、左右後輪ブ
レーキの油路38には、マスターシリンダの圧力
室からではなく、ブースタ2の倍力室2aからブ
レーキ油圧を供給するようにし、この油路38の
インレツトバルブ31を省略したり、同様に2連
のタンデム型マスターシリンダを使用し、2つの
圧力室からそれぞれ右前輪及び左後輪ブレーキと
左前種及び右後輪ブレーキとへ同一のバルブ構成
でX配管することもできる。また、上記実施例で
は、本考案による油圧制御装置を前輪駆動車に採
用しているが、後輪駆動車に採用することも勿論
可能である。更に、ブースタ2の倍力比及びプレ
ツシヤコントロールバルブ37の遷移点での圧力
値が3段以上あるいは連続的に変化できるように
することも可能である。
考案の効果 以上のように、本考案の油圧制動装置による
と、アンチスキツド装置のシヤツトバルブ23,
24及びインレツトバルブ29,30を兼用し、
且つシヤツトバルブと並列に圧力感知式のチエツ
クバルブ26,27を設けると共にスイツチバル
ブ44を付加することにより、車両発進時のトラ
クシヨンコントロールが可能となるので、前述し
た従来装置ではトラクシヨンコントロール機能を
発揮するために、シヤツトバルブの下流側に他の
常開型シヤツトバルブを必要としていたが、本考
案ではこの他のシヤツトバルブが不要となり、部
品点数の削減によつて構造及び配管を簡素化でき
ると共に、コスト低減を計ることができるのであ
る。
また、トラクシヨンコントロール作動時、駆動
車輪のブレーキには、アキユムレータ19内の高
油圧をそのまま作用させるのではなく、減圧バル
ブ45によつて40Kg/cm2程度に減圧した油圧を作
用させるようになつているので、アキユムレータ
の高油圧によりブレーキが急激に作動されるよう
なことがなく、安全性及び制御性を向上できる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による油圧制動装置の一実施例
を示す油圧回路図、第2図は第1図の圧力感知式
常閉型チエツクバルブの詳細断面図、第3図は第
1図のプレツシヤコントロールバルブの詳細断面
図、第4図はプレツシヤコントロールバルブによ
るブレーキ油圧特性図である。 1……マスターシリンダ、2……油圧式ブース
タ、2a……倍力室、2b……サーボアツプ室、
5……倍力ピストン、5a,5b……受圧面、
7,14,15……ピストン、11,12,13
……圧力室、18……油圧ポンプ、19……アキ
ユムレータ、20……供給油路、23,24,2
5……シヤツトバルブ、26,27……圧力感知
式常閉型チエツクバルブ、28……一方向チエツ
クバルブ、29,30,31……インレツトバル
ブ、32,33,34……アウトレツトバルブ、
35,36,38……油路、37……プレツシヤ
コントロールバルブ、39……加圧油路、40…
…減圧油路、41……サーボアツプ油路、42…
…サーボアツプバルブ、43……バイパス油路、
44……スイツチバルブ、45……減圧バルブ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. マスターシリンダ1の圧力室11,12から駆
    動車輪の左右ブレーキに通じる油路35,36内
    にそれぞれ設けられたシヤツトバルブ23,24
    と、上記マスターシリンダのための油圧式ブース
    タ2に圧油を送る油圧源18,19から上記油路
    のシヤツトバルブ下流側に通じるバイパス回路3
    9,43内で、スイツチバルブ44の下流側にそ
    れぞれ設けられたインレツトバルブ29,30
    と、上記油路のシヤツトバルブ下流側からリザー
    バ16に通じる減圧油路40内にそれぞれ設けら
    れたアウトレツトバルブ32,33とを含む電子
    制御式アンチスキツド装置を備えたものにおい
    て、上記油路35,36内に上記シヤツトバルブ
    と並列にそれぞれ設けられ、上記圧力室内で発生
    された油圧を受けた時に開閉作動可能となる圧力
    感知式常閉型チエツクバルブ26,27と、上記
    駆動車輪の一方のロツク時には、対応するシヤツ
    トバルブを閉作動させると共に対応するインレツ
    トバルブ及びアウトレツトバルブを開閉制御し、
    上記駆動車輪の一方が空転する時には、対応する
    シヤツトバルブを閉作動させると共に対応するイ
    ンレツトバルブを開作動させ且つ上記油圧源から
    の圧油を導入するように上記スイツチバルブを作
    動させる制御手段とを設けて成る油圧制動装置。
JP8662184U 1984-06-13 1984-06-13 油圧制動装置 Granted JPS613125U (ja)

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JPS613125U JPS613125U (ja) 1986-01-10
JPH0229012Y2 true JPH0229012Y2 (ja) 1990-08-03

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JP8662184U Granted JPS613125U (ja) 1984-06-13 1984-06-13 油圧制動装置

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JPS613125U (ja) 1986-01-10

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