JPH08203886A - 半導体素子の隔離方法 - Google Patents

半導体素子の隔離方法

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JPH08203886A
JPH08203886A JP7221745A JP22174595A JPH08203886A JP H08203886 A JPH08203886 A JP H08203886A JP 7221745 A JP7221745 A JP 7221745A JP 22174595 A JP22174595 A JP 22174595A JP H08203886 A JPH08203886 A JP H08203886A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】LOCOS工程を改善し、フィールド酸化膜が
エッチングにより薄くなるという問題を解決する。 【解決手段】(1)シリコン基板21上にパッド酸化膜
22を形成した後、窒化シリコン膜23を蒸着する工程
と、(2)ホトエッチング工程を施して、活性領域以外
の窒化シリコン膜23を除去する工程と、(3)フィー
ルド酸化工程を施して、フィールド領域にフィールド酸
化膜24を形成する工程と、(4)NH3雰囲気中で熱
処理を施して、フィールド酸化膜24の表面に酸化窒化
シリコン膜25を形成する工程と、(5)窒化シリコン
膜23を除去し、犠牲酸化膜を成長させた後、該犠牲酸
化膜を湿式エッチングにより除去する工程とを含んでな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体素子の隔離方
法に関し、特に半導体素子の隔離方法の1つであるLO
COS(シリコンの部分酸化(LOCal Oxidation of Sil
icon))工程を改善し、酸化膜エッチングの際にフィー
ルド酸化膜が薄くなるという問題を解決した半導体素子
の隔離方法に関する。
【0002】すなわち、従来技術においては、必要以上
にフィールド酸化膜を成長させた後、以後の工程におい
て相当部分を除去するが、これにより種々に問題が生じ
る。本発明はこれらの問題を解決するものである。
【0003】
【従来の技術】図2は、従来のLOCOS工程による半
導体素子の隔離方法の製造工程部分断面図である。
【0004】図示のように、従来の典型的なLOCOS
工程は以下のように実施される。先ず、図2(A)に示
すように、半導体基板11上にパッド酸化膜(pad oxid
e layer)12を形成した後、その上に窒化シリコン膜
13を蒸着する。次いで、隔離領域(フィールド領域)
をホトエッチング工程によってパターニングする。その
後、フィールド酸化(field oxidation)工程を実施し
て、厚いフィールド酸化膜14を成長させる。
【0005】次に、図2(B)に示すように、窒化シリ
コン膜13を除去した後、更にパッド酸化膜12を除去
する。そして、犠牲酸化膜(sacrificial oxide laye
r)を成長させた後、これをエッチングして図2(C)
に示すような構造を得る。
【0006】このような工程を経て、素子形成領域と素
子隔離領域、すなわち、活性領域とフィールド領域と
が、半導体基板上に互いに分離される。その後、ゲート
酸化膜と、ゲート電極と、ソースおよびドレーン領域と
を形成して、トランジスタを完成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法におい
ては、フィールド酸化膜を形成した後、フィールド酸化
膜は2度エッチングされるので、相当量のフィールド酸
化膜が除去されるという問題がある。実際、ゲート酸化
膜の形成前に、犠牲酸化膜を完全に除去しなければなら
ないので、過剰エッチングが必要になり、その結果、フ
ィールド酸化膜のエッチング量はずっと増加する。この
ため、隔離領域の角部位のシリコンに凹みが生じ、凹み
部分の基板が表面に露出し、電気的特性が悪化(ジャン
クション漏れ(junction leakage)、酸化膜破損(oxid
e breakdown)等)するという問題がある。
【0008】また、従来の典型的なLOCOS工程にお
いては、必要以上に厚いフィールド酸化膜を成長させる
ので、これによってストレスが発生して、欠陥が生じる
場合が多いという問題がある。
【0009】また、フィールド酸化膜を成長させた後、
エッチングが2回実施される(パッド酸化膜のエッチン
グと犠牲酸化膜のエッチング)ので、相当量のフィール
ド酸化膜が除去される。従って、フィールド酸化膜は、
最初に厚く形成しなければならないという問題がある。
【0010】また、過剰エッチングによって、隔離領域
の角部位のシリコン部分が活性領域まで掘られて、電気
的特性が悪化するという問題がある。
【0011】また、ゲートの側面に面したフィールド酸
化膜は、LDD(ライトリ ドープド ドレーン(Ligh
tly Doped Drain))形成用の酸化側壁の形成のための
エッチング時にも相当量除去されるという問題がある。
【0012】本発明の目的は、上記問題点を解決して、
半導体素子の隔離方法の1つであるLOCOS工程を改
善し、酸化膜エッチングの際にフィールド酸化膜が薄く
なるという問題を解決した半導体素子の隔離方法を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記上記目的を達成する
ため、本発明の半導体素子の隔離方法は、(1)シリコ
ン基板上にパッド酸化膜を形成した後、窒化シリコン膜
を蒸着する工程と、(2)上記工程を経た上記シリコン
基板にホトエッチング工程を施して、活性領域以外の領
域であるフィールド領域の上記窒化シリコン膜を除去す
る工程と、(3)上記工程を経た上記シリコン基板にフ
ィールド酸化工程を施して、上記フィールド領域にフィ
ールド酸化膜を形成する工程と、(4)上記工程を経た
上記シリコン基板に、NH3雰囲気中で熱処理を施し
て、上記フィールド酸化膜表面に酸化窒化シリコン膜を
形成する工程と、(5)上記窒化シリコン膜を除去し、
犠牲酸化膜を成長させた後、該犠牲酸化膜を湿式エッチ
ングにより除去する工程と、を含んでなることを特徴と
する。
【0014】この場合、上記(1)工程において、上記
パッド酸化膜は酸化して成長させ、上記窒化シリコン膜
は化学気相蒸着によって形成し、上記(2)工程におい
て、上記窒化シリコン膜は乾式エッチングによって除去
し、上記(5)工程において、上記窒化シリコン膜と上
記犠牲酸化膜とは湿式エッチングによって除去する、こ
とを特徴とする。
【0015】またこの場合、上記パッド酸化膜は厚さ約
100〜200Åに成長させ、上記窒化シリコン膜は厚
さ約2000Åに形成し、上記フィールド酸化工程は、
温度約950℃で、時間約2時間の間、湿式酸化を行
い、厚さ約4000Å以上に上記フィールド酸化膜を成
長させ、上記犠牲酸化膜は、厚さ約100〜200Åに
成長させる、ことを特徴とする。
【0016】またこの場合、上記(4)工程において、
NH3雰囲気中での上記熱処理は、温度約900〜10
00℃で、時間約5分〜1時間の間実施することを特徴
とする。
【0017】またこの場合、上記(1)工程において、
上記パッド酸化膜は、酸化して厚さ約100〜200Å
に成長させ、上記窒化シリコン膜は、化学気相蒸着方式
で、厚さ約2000Åに形成し、上記(2)工程におい
て、上記窒化シリコン膜は、乾式エッチング方式による
非等方性エッチングにて除去し、上記(3)工程におい
て、上記フィールド酸化工程は、温度約950℃で、時
間約2時間の間湿式酸化を施して、厚さ約4000Å以
上のフィールド酸化膜を成長させ、上記(4)工程にお
いて、NH3雰囲気中での上記熱処理は、温度約900
〜1000℃で、時間約5分〜1時間の間実施し、上記
(5)工程において、上記窒化シリコン膜は、リン酸溶
液を用いて湿式エッチングし、上記犠牲酸化膜は、約1
00〜200Åに成長させた後、HF溶液を用いてエッ
チングする、ことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0019】図1は、本発明の半導体素子の隔離方法の
製造工程部分断面図である。
【0020】本発明の半導体素子の隔離方法は、以下の
ように実施する。
【0021】先ず、図1(A)に示すように、シリコン
基板21上にパッド酸化膜22を厚さ約100〜200
Åに成長させる。次いで、CVD方法により、全面に窒
化シリコン膜23を、約2000Åの厚さに蒸着する。
次いで、ホトリソグラフィ工程を施して、活性領域を定
め、この活性領域以外の領域、すなわちフィールド領域
にある窒化シリコン膜23を、乾式エッチングにより除
去する。
【0022】次に、フィールド酸化工程を行なう。この
工程は、温度約950℃で、時間約2時間の間、湿式酸
化を行い、フィールド酸化膜24を、厚さ約4000Å
以上に成長させる。この点までは、従来技術の工程が適
用される。
【0023】次に、図1(B)に示すように、NH3
囲気中で熱処理して、酸化窒化シリコン膜25を、フィ
ールド酸化膜24の表面に形成する。この工程は、NH
3雰囲気中で、温度約900〜1000℃、時間約5分
〜1時間行って、フィールド酸化膜の表面に酸化窒化シ
リコン膜25を形成する。
【0024】次いで、図1(C)に示すように、湿式エ
ッチングを施して、窒化シリコン膜23を除去する。こ
のとき、酸化窒化シリコン膜25は窒化シリコン膜23
に比しエッチングされ難いためほとんど除去されない。
エッチング液としてはリン酸溶液を用いるとよい。
【0025】次に、図1(D)に示すように、湿式エッ
チングを実施して、パッド酸化膜22を除去する。湿式
エッチング溶液としてはHFを用いるとよい。
【0026】次いで、犠牲酸化膜を厚さ約100〜20
0Åに成長させた後、これに湿式エッチングを施して除
去する。このとき、フィールド酸化膜上の酸化窒化シリ
コン膜25は犠牲酸化膜に比しエッチングされ難いため
ほとんど除去されない。
【0027】このように、まずフィールド酸化工程を行
なった後、NH3雰囲気中で熱処理して、フィールド酸
化膜の表面に薄い酸化窒化シリコン膜(SiOXY)を
形成する。次に、リン酸溶液を用いた湿式エッチングに
よって、窒化シリコン膜を除去する。このとき、酸化窒
化シリコン膜は窒化シリコン膜に比しエッチングされ難
いのでほとんどエッチングされない。その後、パッド酸
化膜をエッチングし、犠牲酸化膜を成長させ、エッチン
グする。パッド酸化膜と犠牲酸化膜をエッチングすると
きにも、酸化窒化シリコン膜はパッド酸化膜や犠牲酸化
膜に比しエッチングされ難いのでほとんどエッチングさ
れない。
【0028】従って、この工程を通じて、隔離領域のフ
ィールド酸化膜のエッチングを完璧に防ぐことができ
て、既存の工程のように過度にフィールド酸化膜を成長
しなければならないという問題点を除去できる。
【0029】本発明の主要着目点は、酸化窒化シリコン
膜は、酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との中間的な特
性を有することにあり、このため酸化窒化シリコン膜
は、酸化シリコン膜と窒化シリコン膜のエッチング(特
に湿式エッチング)の際に、卓越したエッチング選択比
を有することにある。
【0030】本発明は、酸化シリコン膜を用いて隔離す
る他の関連技術においても、フィールド酸化膜の過剰エ
ッチングを防止するのに応用可能である。すなわち、最
近開示されているSILO、SWAMI、OSELO、
SPOT、FUROX等の進んだLOCOS工程のいず
れもに応用可能である。
【0031】
【発明の効果】上記本発明の半導体素子の隔離方法によ
れば、パッド酸化膜と犠牲酸化膜のエッチングの際、フ
ィールド酸化膜のエッチングを防止でき、これにより隔
離特性を改善できるという効果がある。
【0032】また、フィールド酸化工程によって成長さ
せるフィールド酸化膜の厚さは薄くてもよいので、相対
的にストレスによる欠陥発生率が減少するという効果が
ある。
【0033】また、フィールド酸化膜のエッチングの際
の、隔離領域の角部位にあるシリコン基板の剥落を防止
できるという効果がある。
【0034】また、側壁スペーサのエッチングの際に、
ゲートの側面に面するフィールド酸化膜が過剰にエッチ
ングされるのを防止できるので、隔離特性の悪化を防止
することが可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体素子の隔離方法の製造工程部分
断面図である。
【図2】従来のLOCOS工程による半導体素子の隔離
方法の製造工程部分断面図である。
【符号の説明】
21…シリコン基板、22…パッド酸化膜、23…窒化
シリコン膜、24…フィールド酸化膜、25…酸化窒化
シリコン膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/76

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体素子の隔離方法において、 (1)シリコン基板上にパッド酸化膜を形成した後、窒
    化シリコン膜を蒸着する工程と、 (2)上記工程を経た上記シリコン基板にホトエッチン
    グ工程を施して、活性領域以外の領域であるフィールド
    領域の上記窒化シリコン膜を除去する工程と、 (3)上記工程を経た上記シリコン基板にフィールド酸
    化工程を施して、上記フィールド領域にフィールド酸化
    膜を形成する工程と、 (4)上記工程を経た上記シリコン基板に、NH3雰囲
    気中で熱処理を施して、上記フィールド酸化膜の表面に
    酸化窒化シリコン膜を形成する工程と、 (5)上記窒化シリコン膜を除去し、犠牲酸化膜を成長
    させた後、該犠牲酸化膜を湿式エッチングにより除去す
    る工程と、 を含んでなることを特徴とする半導体素子の隔離方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載する半導体素子の隔離方法
    において、 上記(1)工程において、上記パッド酸化膜は酸化して
    成長させ、上記窒化シリコン膜は化学気相蒸着によって
    形成し、 上記(2)工程において、上記窒化シリコン膜は乾式エ
    ッチングによって除去し、 上記(5)工程において、上記窒化シリコン膜と上記犠
    牲酸化膜とは湿式エッチングによって除去する、 ことを特徴とする半導体素子の隔離方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載する半導体素子の隔離方法
    において、 上記パッド酸化膜は厚さ約100〜200Åに成長さ
    せ、上記窒化シリコン膜は厚さ約2000Åに形成し、 上記フィールド酸化工程は、温度約950℃で、時間約
    2時間の間、湿式酸化を行い、厚さ約4000Å以上に
    上記フィールド酸化膜を成長させ、 上記犠牲酸化膜は、厚さ約100〜200Åに成長させ
    る、 ことを特徴とする半導体素子の隔離方法。
  4. 【請求項4】請求項1に記載する半導体素子の隔離方法
    において、 上記(4)工程において、NH3雰囲気中での上記熱処
    理は、温度約900〜1000℃で、時間約5分〜1時
    間の間実施する、 ことを特徴とする半導体素子の隔離方法。
  5. 【請求項5】請求項1に記載する半導体素子の隔離方法
    において、 上記(1)工程において、上記パッド酸化膜は、酸化し
    て厚さ約100〜200Åに成長させ、上記窒化シリコ
    ン膜は、化学気相蒸着方式で、厚さ約2000Åに形成
    し、 上記(2)工程において、上記窒化シリコン膜は、乾式
    エッチング方式による非等方性エッチングにて除去し、 上記(3)工程において、上記フィールド酸化工程は、
    温度約950℃で、時間約2時間の間湿式酸化を施し
    て、厚さ約4000Å以上のフィールド酸化膜を成長さ
    せ、 上記(4)工程において、NH3雰囲気中での上記熱処
    理は、温度約900〜1000℃で、時間約5分〜1時
    間の間実施し、 上記(5)工程において、上記窒化シリコン膜は、リン
    酸溶液を用いて湿式エッチングし、上記犠牲酸化膜は、
    約100〜200Åに成長させた後、HF溶液を用いて
    エッチングする、 ことを特徴とする半導体素子の隔離方法。
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