JPH08144425A - 混合構造物のプレハブ部材及び混合構造物の構築方法 - Google Patents

混合構造物のプレハブ部材及び混合構造物の構築方法

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JPH08144425A
JPH08144425A JP6285369A JP28536994A JPH08144425A JP H08144425 A JPH08144425 A JP H08144425A JP 6285369 A JP6285369 A JP 6285369A JP 28536994 A JP28536994 A JP 28536994A JP H08144425 A JPH08144425 A JP H08144425A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成によって、仮設費を削減しつつ鉄
筋コンクリート柱と鉄骨梁とを確実に且つ容易に接合で
きるプレハブ部材及びそれを利用した混合構造物の構築
方法を提供することを目的とする。 【構成】 プレハブ部材10は、鉄骨梁11の柱梁接合
部の周りに仕口部型枠12を設け、仕口部型枠12内に
柱用鉄筋篭13を挿入し、これら仕口部型枠12から柱
用鉄筋篭13に亘ってコンクリートを打設して鉄筋コン
クリート柱14を形成してなるものであり、これに接合
される他の柱部材の柱主筋との継手部が前記柱梁接合部
に位置するように、仕口部型枠12内の柱用鉄筋篭13
にスリーブ継手15が配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、混合構造物を構築す
るためのプレハブ部材、及びこれを利用した混合構造物
の構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、混合構造物を構築する際、柱部材
をRC造とし、これの上部に鉄骨梁を架設してゆく方法
を採用する場合がある。かかる方法において、RC柱部
材の上部に鉄骨梁を接合するには、先ず、現場打ちある
いはプレキャストによって、鉄骨梁の梁下までRC柱部
材を構築し、次いで、鉄骨梁の端部を、該RC柱部材上
部の柱梁接合部に臨ませるようにRC柱部材の上面に載
置して、隣接するRC柱部材間に架設する。そして、こ
の状態において、柱梁接合部に打継ぎ用コンクリートを
打設してRC柱部材と鉄骨梁とを接合する。
【0003】このような、柱梁接合部における接合作業
の際にRC柱部材間に鉄骨梁を載置して、これらに支持
させる工法によれば、該鉄骨梁を支持するための支保工
を別途設ける必要がないため、支保工の設置作業を省略
できるので、仮設費を削減できるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法において、RC柱部材の上面に鉄骨梁を安全に支持さ
せるには、当該RC柱部材が十分に硬化して強度を発現
していなければならない。ところが、RC柱部材が硬化
した後に、鉄骨梁をRC柱部材の上面に単に載置するの
では、RC柱部材の上面のコンクリートと鉄骨梁の下面
とがドライな関係で当接されていることとなり、このよ
うな状態で打継用のコンクリートを柱梁接合部に打設し
ても、RC柱部材の上面と鉄骨梁の下面との接触面には
コンクリートが充填され難く、RC柱部材の上面と鉄骨
梁の下面との接合が得られないという惧れがあった。
【0005】そのため、従来では、鉄骨梁を載置する際
に予め接触面に接合用のモルタル、いわゆる敷きモルタ
ルを施すか、あるいは前記接触面にグラウト材を注入す
るなど、RC柱部材上面と鉄骨梁下面との付着強度を確
保するための作業を施す必要があり、かかる作業は煩雑
であるため工期が長期化する原因の一つとなっていた。
【0006】そこで、この発明は、かかる問題を解決す
るためになされたもので、簡単な構成によって仮設費を
削減しつつ、鉄筋コンクリート柱部材と鉄骨梁とを確実
に且つ容易に接合できるプレハブ部材を提供するととも
に、それを利用した混合構造物の構築方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するためになされたもので、混合構造物を構築する
ためのプレハブ部材において、鉄骨梁の柱梁接合部の周
りに仕口部型枠を設け、該仕口部型枠内に柱用鉄筋篭を
挿入し、これら仕口部型枠から柱用鉄筋篭に亘ってコン
クリートを打設して鉄筋コンクリート柱を形成してなる
ものである。
【0008】前記混合構造物のプレハブ部材では、これ
に接合される他の柱部材の柱主筋との継手部が前記柱梁
接合部に位置するように、前記仕口部型枠内の前記柱用
鉄筋篭にスリーブ継手を配設することが好ましい。
【0009】また、この発明の混合構造物の構築方法で
は、鉄筋コンクリート柱、鉄骨梁を予め製作しておき、
これを順次建込むことにより混合構造物を構築する方法
において、柱間スパンとほぼ等長とした鉄骨梁の柱梁接
合部の周りに仕口部型枠を設け、この仕口部型枠内に柱
用鉄筋篭を挿入するとともに、これら仕口部型枠から柱
用鉄筋篭に亘ってコンクリートを打設して鉄筋コンクリ
ート柱を形成し、鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁とが一体
となったプレハブ部材を予め形成し、次いで、このプレ
ハブ部材の鉄筋コンクリート柱を、既に建込まれた他の
プレハブ部材の鉄筋コンクリート柱の上方に接合すると
ともに、このプレハブ部材の鉄骨梁を隣接する他のプレ
ハブ部材の鉄骨梁に接合するものである。
【0010】
【作用】この発明の混合構造物のプレハブ部材及びこれ
を利用した混合構造物の構築方法によれば、プレハブ部
材の製作時にあっては、鉄骨梁の柱梁接合部の周りに仕
口部型枠を設け、該仕口部型枠内に柱用鉄筋篭を挿入
し、仕口部型枠から柱用鉄筋篭に亘ってコンクリートを
打設することによって、鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁と
を一体的に備えたプレハブ部材を容易に製作することが
できる。
【0011】すなわち、柱梁接合部における鉄骨梁と鉄
筋コンクリート柱とを接合する打継ぎ用コンクリートの
打設と、鉄筋コンクリート柱を形成するためのコンクリ
ート打設とを一括して行えるため、柱梁接合部における
鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁周りのコンクリートの充填
度を良好に確保でき、鉄骨梁と鉄筋コンクリート柱との
接合強度を確実に且つ容易に得ることができる。そし
て、このプレハブ部材の建込み時にあっては、予め鉄筋
コンクリート柱と鉄骨梁とが柱梁接合部で強固に一体化
されているので、支保工を省略できるとともに、建込み
後の柱梁接合部における接合作業を省略することができ
るため、仮設費を削減しつつ、現場作業を省力化でき
る。
【0012】また、鉄骨梁の長さを柱スパンと等長と
し、このプレハブ部材を1ユニットとし多数建込む。す
なわち、プレハブ部材の鉄筋コンクリート柱を、既に建
込まれた他のプレハブ部材の鉄筋コンクリート柱の上方
に接合するとともに、このプレハブ部材の鉄骨梁を隣接
する他のプレハブ部材の鉄骨梁に接合する。これによっ
て、柱スパンを一定に確保しつつ、容易に混合構造物を
構築することができる。
【0013】さらに、接合される他の柱部材の柱主筋と
の継手部が前記柱梁接合部に位置するように、仕口部型
枠内の柱用鉄筋篭にスリーブ継手を配設すれば、当該プ
レハブ部材を建込んだ際には、構造的に不連続となりや
すい柱主筋の継手部を、梁や床スラブ等の他の構造材と
接合されて構造的に強固となる柱梁接合部内に位置させ
ることができる。これにより、例えば鉄筋コンクリート
柱同士の接合部に生じるせん断力、曲げモーメントによ
って、鉄筋コンクリート柱同士の接合面に降伏ヒンジが
発生する惧れのあるような接合部であっても、柱主筋を
強固に継ぐことができ、十分な接合強度で鉄筋コンクリ
ート柱同士を接合することができる。
【0014】
【実施例】以下、この発明の一実施例を、添付図面を参
照して詳細に説明する。図1は、本実施例にかかるプレ
ハブ部材10を示すものであり、(a)はその斜視図で
あり、(b)はプレハブ部材10の柱梁接合部を拡大し
て示す断面図である。
【0015】図において、プレハブ部材10は、後述す
る混合建造物100を構築すべく、建込み予定箇所に順
次建込まれるものであり、鉄骨梁11と、この鉄骨梁1
1の柱梁接合部の周りに設けられた仕口部型枠12と、
仕口部型枠12内にその端部が挿入される柱用鉄筋篭1
3と、これら仕口部型枠12から柱用鉄筋篭13に亘っ
てコンクリートが打設されて形成される鉄筋コンクリー
ト柱14とから概略構成されている。なお、本実施例で
は、図(b)に示すように、仕口部型枠12内における
柱用鉄筋篭13の柱主筋13aの下端部には、これに接
合される他の柱部材の柱主筋との継手部が柱梁接合部に
位置するように、スリーブ継手15が配設されていると
ともに、他方鉄筋コンクリート柱14の上面には、柱用
鉄筋篭13の柱主筋13aの上端部が突設されている。
【0016】前記鉄骨梁11として本実施例では、隣接
して建込まれる柱スパンとほぼ等長な長さを有する鉄骨
梁11aと、これに直交する短尺な鉄骨梁11bとが用
いられて構成されている。そして、これらの鉄骨梁11
a、11bはいずれもH型鋼を用いており、例えば溶
接、ボルト接合等によって相互に接合されている。
【0017】仕口部型枠12は、本実施例では、水平断
面L字形状をなす4つの鉄製のプレート12aを四隅に
配置して形成される函体であり、直交するように鉄骨梁
11が相互に接合された仕口部に配置され、これの内部
に前記鉄骨梁11と鉄筋コンクリート柱14を接合する
ための打継ぎ用コンクリートが打設される。
【0018】各プレート12aの端部には、H型断面を
有する鉄骨梁11と合致するように、鉄骨梁11の断面
形状と同形の切り込みが形成されている。そして、これ
らプレート12aは、前記鉄骨梁11の仕口部を外方か
ら囲むように、前記切り込みを各鉄骨梁11a、11b
に合致させて配置され、溶接等によって相互に接合され
ることにより仕口部型枠12を構成する。
【0019】なお、かかる鉄製のプレート12aは、当
該プレハブ部材10が完成した後にも撤去されることな
くそのまま残置され、かかる柱梁接合部に作用するせん
断力等を担う拘束板として機能する。さらに、この仕口
部型枠12はベニヤ板等によって形成してもよく、この
場合にはコンクリートが硬化した後に撤去される。
【0020】一方、仕口部型枠12の底部には、コンク
リート打設のために底部を塞ぐ底板12bを設けてもよ
い。この底板12bは、例えば、ベニヤ、鉄板等で形成
することができ、打継用コンクリートが硬化した後に
は、脱型されて撤去されるものである。なお、この底板
12bのコンクリート打設面側には前記スリーブ継手の
位置決めをするための仮固定手段を設けてもよい。
【0021】前記鉄筋コンクリート柱14は、垂直方向
に配筋される柱主筋13aと、これらを連結するように
その周囲に配筋されるせん断補強筋13bとからなる柱
用鉄筋篭13と、これら仕口部型枠12から柱用鉄筋篭
13の周囲に亘って形成されるコンクリート部14bと
から構成されている。
【0022】なお、かかるコンクリート部14bの形成
は、例えば、コンクリート打設用型枠を前記柱用鉄筋篭
13の周囲に設置して、これの内部にコンクリートを打
設することにより行う。このコンクリート打設用型枠と
しては、コンクリートの硬化後に撤去するものや、或い
は該鉄筋コンクリート柱14の外層部を形成するパネル
状のプレキャストコンクリート版を用いることができ
る。
【0023】また、スリーブ継手15は、柱梁接合部内
において、前記柱主筋13aの各下端部に嵌合させて取
付けられるもので、従来と同様の構成を有するものを用
いることができ、これの内部と鉄筋コンクリート柱14
の外部とを連通させるべく配設された注入口(図示せ
ず)を備えている。そして、プレハブ部材10,10の
鉄筋コンクリート柱14の柱主筋13a同士を接合する
際には、前記注入口を介して、例えば無収縮モルタル、
エポキシ樹脂等のグラウト材を注入し、これにより当該
スリーブ継手15とこれに挿入される他のプレハブ部材
10の柱主筋13aとを固着する。
【0024】このように前記スリーブ継手15を柱梁接
合部に位置させることにより、プレハブ部材10を建込
んだ際には、構造的に不連続となりやすい柱主筋の継手
部を、鉄骨梁11a,11bや床スラブ等の他の構造材
と接合されて構造的に強固となる柱梁接合部内に位置さ
せることができるため、上下の柱主筋13aを強固に継
ぐことができ、十分な接合強度で鉄筋コンクリート柱1
4同士を接合することができる。
【0025】そして、このような構成を有するプレハブ
部材10を製作するには、図2に示すように、先ず、鉄
骨梁11の柱梁接合部の周りに仕口部型枠12を設け
る。すなわち、前述したように、プレート12aを、直
交するように鉄骨梁11が相互に接合された仕口部を外
方から囲むように配置するとともに、溶接等によって相
互に接合する。これと併せて、仕口部型枠12の底部に
底板12bを取付ける。
【0026】次いで、この仕口部型枠内12に柱用鉄筋
篭13の下端部を上方より挿入する。このとき、本実施
例では、柱用鉄筋篭13を構成する柱主筋13aの下端
部にスリーブ継手15を取付けてこれが柱梁接合部内に
位置するようにする。その後、仕口部型枠12の上方に
柱用鉄筋篭13を包囲するようにコンクリート打設用型
枠を設置するとともに、これの内部にコンクリートを投
入して仕口部型枠12から柱用鉄筋篭13に亘ってコン
クリートを打設し、鉄筋コンクリート柱14を形成す
る。
【0027】さらに、コンクリートが硬化した後に、プ
レート12aを残置しつつ、前記コンクリート打設用型
枠及び底板12bを撤去し、当該プレハブ部材10の製
作を終了する。この製作手順によれば、柱梁接合部への
打継ぎ用コンクリートの打設と、鉄筋コンクリート柱1
4を形成するコンクリート打設を一括して行うため、鉄
骨梁11と鉄筋コンクリート柱14とを一体化でき両者
の接合を確実に且つ容易に得ることができる。
【0028】このように製作されたプレハブ部材10を
用いて混合構造物100を構築するには、図3に示すよ
うに、例えば揚重クレーン等を用いてプレハブ部材10
を揚重し、これを天地を逆にして建込む。すなわち、製
作時において下方に位置させていた柱梁接合部が上部
(柱頭部)に、また製作時において上部に突設させてい
た柱主筋13aが下部(柱脚部)に突設するように建込
む。また、このとき既に建込まれた他のプレハブ部材1
02の柱頭部に設けられたスリーブ継手(図示せず)
に、プレハブ部材10の柱脚部に突設された柱主筋13
aを挿入する。
【0029】次いで、プレハブ部材10の柱脚部10a
の下面と既に建込まれた他のプレハブ部材102の柱頭
部102bとの接合面に敷きモルタルを施すとともに、
プレハブ部材102のスリーブ継手内にグラウト材を注
入口(図示せず)から注入する。その一方で、プレハブ
部材10の鉄骨梁11aを隣接する他のプレハブ部材1
01の鉄骨梁に溶接、又はボルト接合等によって接合す
る。
【0030】このように、プレハブ部材及びそれを用い
た混合構造物の構築方法によれば、予め鉄筋コンクリー
ト柱と鉄骨梁とを強固に一体化しておくため、支保工の
設置作業を省略できるとともに、建込み後の柱と梁との
接合作業を省略することができ、仮設費を削減しつつ現
場作業を省力化できる。しかも、柱梁接合部では、鉄筋
コンクリート柱・鉄骨梁周りのコンクリートの充填性が
良好であるため、鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との接合
強度を確実なものとすることができる。
【0031】また、かかるプレハブ部材10を建込む作
業を他の作業、例えば床スラブの構築作業等先行して行
えるという利点がある。なお、床スラブの構築作業は種
々の工法により行うことができるが、その一例として、
既に建込まれた他のプレハブ部材10の鉄骨梁11間に
デッキプレート16を配設し、ここにコンクリートを打
設する方法を採ることができる。この場合には、例えば
鉄筋コンクリート柱の構築には通常のコンクリートを用
い、前記床スラブには軽量コンクリートを用いる等、柱
に打設するコンクリートと床スラブ用のコンクリートと
の種別を変えられるという利点がある。
【0032】なお、本実施例では、プレハブ部材の構成
を、一の鉄筋コンクリート柱14と、柱スパンとほぼ等
長な長さを有する鉄骨梁11aと、これに直交する鉄骨
梁11bとからなるものとしたが、本願発明はこれに限
定されず、例えば、図4に示す如く、柱スパンのほぼ2
倍の長さを有する一の鉄骨梁11aと、これに直交して
接合される二の鉄骨梁11b,11bと、これらの各柱
梁接合部に接合される二の鉄筋コンクリート柱14,1
4とからなる構成としてもよい。
【0033】また、本実施例では、スリーブ継手15を
柱梁接合部内に位置させる構成としたが、本願発明はこ
れに限定されるものではなく、図5に示すように、鉄筋
コンクリート柱14の上面(建込まれた状態における柱
脚部)に配設することもできる。このとき、その反対側
の端部(建込まれた状態における柱頭部)から外方へ向
けて、柱主筋13aを突設させることが好ましい。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明の
プレハブ部材及びそれを用いた混合構造物の構築方法に
よれば、プレハブ部材の製作時にあっては、鉄骨梁の柱
梁接合部の周りに仕口部型枠を設け、該仕口部型枠内に
柱用鉄筋篭を挿入し、仕口部型枠から柱用鉄筋篭に亘っ
てコンクリートを打設することにより、鉄筋コンクリー
ト柱と鉄骨梁とを一体的に備えたプレハブ部材を容易に
製作することができる。
【0035】従って、建込み時にあっては、予め鉄筋コ
ンクリート柱と鉄骨梁とが柱梁接合部で強固に一体化さ
れているので、簡単な構成によって支保工を設置する作
業を省略することができるとともに、建込み後の柱梁接
合部における接合作業を省略することができ、その結
果、簡単な構成によって仮設費を削減しつつ鉄筋コンク
リート柱と鉄骨梁との接合を確実にすることができる。
【0036】そして、鉄骨梁の長さを柱スパンと等長と
し、プレハブ部材の鉄筋コンクリート柱を既に建込まれ
た他のプレハブ部材の鉄筋コンクリート柱の上方に接合
するとともに、このプレハブ部材の鉄骨梁を隣接する他
のプレハブ部材の鉄骨梁に接合することによって、柱ス
パンを一定に確保しつつ、容易に混合構造物を構築する
ことができる。
【0037】さらに、接合される他の柱部材の柱主筋と
の継手部が前記柱梁接合部に位置するように、仕口部型
枠内の柱用鉄筋篭にスリーブ継手を配設すれば、当該プ
レハブ部材を建込んだ際には、構造的に不連続となりや
すい柱主筋の継手部を、梁や床スラブ等の他の構造材と
接合されて構造的に強固となる柱梁接合部内に位置させ
ることができる。これにより、例えば鉄筋コンクリート
柱同士の接合部に生じるせん断力、曲げモーメントによ
って、鉄筋コンクリート柱同士の接合面に降伏ヒンジが
発生する惧れのあるような接合部であっても、柱主筋を
強固に継ぐことができ、十分な接合強度で鉄筋コンクリ
ート柱同士を接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のプレハブ部材の一実施例を示す説明
図であり、(a)はその斜視図であり、(b)はその梁
接合部を拡大して示す断面図である。
【図2】この発明の一実施例に係るプレハブ部材の製作
手順を示す斜視図である。
【図3】この発明のプレハブ部材を用いて、混合構造物
を構築する作業手順を示す説明図である。
【図4】この発明のプレハブ部材の変更例を示す斜視図
である。
【図5】この発明のプレハブ部材の第2の変更例を示す
縦断面図である。
【符号の説明】
10 プレハブ部材 11 鉄骨梁 12 仕口部型枠 13 柱用鉄筋篭 14 鉄筋コンクリート柱 15 スリーブ継手 100 混合構造物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 混合構造物を構築するためのプレハブ部
    材において、 鉄骨梁の柱梁接合部の周りに仕口部型枠を設け、該仕口
    部型枠内に柱用鉄筋篭を挿入し、これら仕口部型枠から
    柱用鉄筋篭に亘ってコンクリートを打設して鉄筋コンク
    リート柱を形成してなることを特徴とする混合構造物の
    プレハブ部材。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の混合構造物のプレ
    ハブ部材であって、これに接合される他の柱部材の柱主
    筋との継手部が前記柱梁接合部に位置するように、前記
    仕口部型枠内の前記柱用鉄筋篭にスリーブ継手を配設し
    たことを特徴とする混合構造物のプレハブ部材。
  3. 【請求項3】 鉄筋コンクリート柱、鉄骨梁を予め製作
    しておき、これを順次建込むことにより混合構造物を構
    築する方法において、 柱間スパンとほぼ等長とした鉄骨梁の柱梁接合部の周り
    に仕口部型枠を設け、この仕口部型枠内に柱用鉄筋篭を
    挿入するとともに、これら仕口部型枠から柱用鉄筋篭に
    亘ってコンクリートを打設して鉄筋コンクリート柱を形
    成し、鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁とが一体となったプ
    レハブ部材を予め形成し、次いで、このプレハブ部材の
    鉄筋コンクリート柱を、既に建込まれた他のプレハブ部
    材の鉄筋コンクリート柱の上方に接合するとともに、こ
    のプレハブ部材の鉄骨梁を隣接する他のプレハブ部材の
    鉄骨梁に接合することを特徴とする混合構造物の構築方
    法。
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