JPH0781307B2 - 超高層建築物の構築方法 - Google Patents

超高層建築物の構築方法

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JPH0781307B2
JPH0781307B2 JP5373389A JP5373389A JPH0781307B2 JP H0781307 B2 JPH0781307 B2 JP H0781307B2 JP 5373389 A JP5373389 A JP 5373389A JP 5373389 A JP5373389 A JP 5373389A JP H0781307 B2 JPH0781307 B2 JP H0781307B2
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清 田中
勝 寺岡
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Fujita Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はチユーブ架構の超高層建築物の構築方法に係る
ものである。
(従来の技術) 従来、この種の構築方法においては、鉄骨の建方後、垂
直部の柱を梁下まで現場打ちコンクリートによって施工
し、水平部の梁、スラブ、ベランダ等にはプレキヤスト
コンクリート部材を併用しながら躯体を構築している。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら前記従来の方法では、柱が現場施工のた
め、鉄筋の組立,型枠の組立,コンクリート打設等を必
要とし、現場施工率が高く、このため専門職種による作
業工数が多く、多くの技能者が必要となり、技能者の確
保が容易でなく、また天候に左右され易く、工程の遅延
やコンクリートの品質管理が問題になっている。
本発明は前記従来技術の有する問題点に鑑みて提案され
たもので、その目的とする処は、現場作業の省力化が図
られ、工期が短縮され、構造上の信頼性の高いチユーブ
架構の超高層建築物の構築方法を提供する点にある。
(課題を解決するための手段) 前記の目的を達成するため、本発明に係る超高層建築物
の構築方法は、所定位置に柱鉄骨を立設し、次いで断面
中央に材軸方向中空部を有し、且つ柱主筋の下端部には
鉄筋接合金具が装着され、上端部は柱頭部より梁成に柱
主筋継手長さを加算した長さ分突出されたプレキャスト
コンクリート柱部材を、前記中空部に柱鉄骨が嵌入する
ように建込むとともに、同プレキャストコンクリート柱
部材の柱主筋に前記柱主筋接合金具を介して下階柱の柱
頭部からの柱主筋突出端部を接合し、次いで柱部材の柱
頭部間の1スパン長梁とその左右にほぼ柱内断面長の間
隔をおいて夫々半スパン長梁が前記1スパン長梁及び同
半スパン長梁を貫通する梁筋を介して連結され、且つ各
梁の上端がスラブ厚だけ欠截されたプレキャストコンク
リート梁ユニットを前記各プレキャストコンクリート柱
部材の柱頭間に載架して、相隣なる前記プレキャストコ
ンクリート梁ユニットにおける半スパン長梁の対向端よ
り突出された梁筋を接合し、次いで桁方向に相隣る前記
プレキャストコンクリート梁ユニット間に半プレキャス
トコンクリート床板を載架し、前記各プレキャストコン
クリート部材の接合部、及び前記プレキャストコンクリ
ート柱部材の中空部、並に前記半プレキャストコンクリ
ート床板上に後打ちコンクリートを打設することを特徴
とするものである。
(作用) 本発明によれば前記したように、所定位置に立設された
柱鉄骨に、プレキヤストコンクリート柱部材を、同部材
の断面中央に材軸方向に亘って設けられた中空部が嵌入
するように建込むとともに、同柱部材の柱主筋下端に装
着した鉄筋接合金具に、下階柱の柱頭部より突出した下
階柱の柱主筋を接合し、かくして前記柱部材を所定位置
にセツトするとともに、上下柱の各柱主筋を接合するも
のである。
次いで柱部材の柱頭部間の1スパン長梁とその左右にほ
ぼ柱内断面長の間隔をおいて夫々半スパン長梁が前記1
スパン長梁及び同半スパン長梁を貫通する梁筋を介して
連結され、且つ同各梁上端部がスラブ厚だけ欠截された
プレキヤストコンクリート梁ユニツトを、前記同柱部材
の柱頭に載架するとともに、相隣る前記梁ユニットにお
ける半スパン長梁の対向端より突出した梁筋を接合し、
かくして前記柱部材の柱頭部間にスパン方向に亘って前
記梁ユニツトを横架する。
次いで桁方向に相隣る梁ユニツトにおけるスラブ厚に等
しい上端欠截部間に亘って半プレキヤストコンクリート
床板を載架し、同床板上及び柱梁接合部、梁ユニツトの
接合部並に前記柱の中空部に後打ちコンクリートを打設
し、鉄骨鉄筋コンクリート柱及びスパン方向に連続した
梁を構築するとともに、同柱及び梁、並にスラブコンク
リートを一体化するものである。
このとき前記柱の柱頭部からは柱主筋が梁成に柱筋継手
長さを加算した長さ分、突出しているので、同柱筋は前
記のようにして構築された架構上に突出されることとな
り、以下前記と同様の工程を反覆することによって、チ
ューブ架構の超高層建築物の躯体が構築されるものであ
る。
(実施例) 以下本発明を図示の実施例について説明する。
第12図は超高層建築物におけるチユーブ架構方式のキー
プランを示し、(A)は柱、(B)は梁、(C)は床、
(D)はベランダである。
第6図乃至第9図はプレキヤストコンクリート柱部材
(A1)を示し、床上から梁下までの高さを有し、断面中
央に材軸方向に延びる中空部(1)を有し、柱主筋
(2)の下端には鉄筋接合金具、例えばスプライススリ
ーブ(3)が装着され、同スプライススリーブ(3)か
ら柱コンクリート面に開口するグラウト材注入口(3a)
が配設されている。更に前記柱主筋(2)の上端部は柱
頭から梁成hに鉄筋継手長さを加算した長さ分だけ突出
している。
図中(4)は柱主筋(2)に囲繞された剪断補強筋であ
る。
第10図及び第11図はプレキヤストコンクリート梁ユニッ
ト(B′)を示し、夫々梁成がスラブ厚分欠截された、
相隣る柱部材の柱頭部間の1スパン長梁よりなる中央梁
(B1)と同中央梁(B1)の左右に配設された夫々半スパ
ン長梁(B2)とよりなり、前記各梁(B1)(B2)はこれ
らを貫通する梁下端筋(5)及び梁上端近傍に位置する
中間梁筋(6)によって結合され、前記各端筋の端部は
(5a)(6a)に示すように左右の半スパン長梁(B2)の
端面より突出している。更に前記各梁(B1)(B2)の上
端面より肋筋(7)の上端部が突設されている。
(C′)は半プレキヤストコンクリート床板で、同床板
に埋設されたトラス筋(8)の上半部が床板上端面より
突出している。
(D′)は半プレキヤストコンクリートベランダで前記
床板(C′)と同様に埋設トラス筋(9)の上半部が上
端面より上方に突出している。
而して所定の柱位置に柱鉄骨(A2)を建込み、下階柱の
柱頭から柱主筋(2′)が突出した柱脚部に敷モルタル
を施工する。(第1図参照) 次いで前記プレキャストコンクリート柱部材(A1)をそ
の中空部(1)に前記柱鉄骨(A2)が嵌入するように吊
下げて、柱主筋(2)の下端スプライススリーブ(3)
を下階柱より突出した前記柱主筋(2′)に挿入し、建
入りを確認して仮固定したのち、前記スプライススリー
ブ(3)にグラウト材注入口(3a)を介してグラウトを
注入し、上下の柱主筋(2)(2′)を接合する。(第
2図参照) 次いで前記各柱部材(A1)の柱頭部に前記プレキヤスト
コンクリート梁ユニツト(B′)を載架し、左右に相隣
る同ユニツト(B′)における半スパン長(B2)の端面
より突出する梁下端筋突出端部(5a)、中間梁筋突出端
部(6a)間を溶接(w)する。(第3図参照) 次いで桁方向に相隣る前記プレキヤストコンクリート梁
ユニツト(B′)間に半プレキヤストコンクリート床板
(C′)及び半分プレキヤストコンクリートベランダ
(D′)を載架し、柱梁接合部のパネルゾーン帯筋(1
0)と、相隣る半スパン長(B2)(B2)間の梁下端筋
(5)及び中間梁筋(6)の各突出端部(5a)(5a),
(6a)(6a)に肋筋(7′)を配筋するとともに、梁上
端部(11)及びスラブ上端筋(12)を配筋する。(第4
図及び第5図参照) 次いで前記柱部材(A′)における中空部(2)、柱梁
接合部パネルゾーン及び相隣るプレキヤストコンクリー
ト梁ユニット(B′)における半スパン長梁(B2)間の
接合部に接合コンクリートを打設するとともに、前記床
板(C′)及びベランダ(D′)上にスラブコンクリー
ト(13)及びベランダコンクリート(14)を打設して1
サイクルの工程を完了する。
この際、前記柱主筋(2)は梁成hに鉄筋継手長さ分を
加算した長さだけ柱頭より突設されているので、前記柱
梁接合部コンクリート面より柱主筋(2)が突出するこ
ととなり、同柱主筋(2)が上階に建込まれる柱部材の
柱主筋に接合されることとなる。
以下同様にして前記工程を反復して、チユーブ架構の超
高層建築物を構築するものである。
(発明の効果) 本発明によれば前記したように、柱断面中央に材軸方向
の中空部を有するプレキヤストコンクリート部材を、所
定位置に立設した鉄骨柱に、前記中空部が嵌入するよう
に建込み、同中空部に後打ちコンクリートを打設するこ
とによって鉄骨鉄筋コンクリート柱を施工するように
し、同鉄骨鉄筋コンクリート柱をプレハブ化し、同柱上
に、1スパン長の中央梁の左右に半スパン長梁を同各梁
を貫通する梁筋を介して連結してなり、且つ梁成がスラ
ブ厚だけ欠截されたプレキヤストコンクリート梁ユニツ
トを前記各柱部材の柱頭に載架し、相隣る同梁ユニツト
に半プレキヤストコンクリート床板を載架し、前記各部
材の接合部、及び柱部材の中空部並に前記床板上に後打
ちコンクリートを打設することによって、プレハブ化さ
れた前記各部材を一体に接合し、現場作業の省力化と工
期の短縮、高性能の品質が確保された高層建築物の架構
が可能となる。
また前記柱部材に埋設された柱主筋の下端に柱主筋接合
金具が装着され、柱主筋の上端部は柱頭部より梁成に鉄
筋の継手長さを加算した長さ分突出されているので、階
床部上に柱主筋が鉄筋の継手長さだけ突出し、同突出部
に上階のプレキヤストコンクリート柱部材を建込み、同
柱部材の主筋をその下端に装着された柱主筋接合金具を
介して、前記階床部より突出した下階の柱主筋を確実に
接合しうるものであり、かくして本発明によれば下階よ
り上階に亘って順次前記施工サイクルを反復して、超高
層建築物を構築しうるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は本発明に係る超高層建築物の構築方
法の一実施例の工程を示す正面図、第5図は梁と床板と
の接合部を示す縦断側面図、第6図はプレキヤストコン
クリート柱部材の正面図、第7図はそ縦断面図、第8図
及び第9図は夫々第7図の矢視VIII−VIII図並に矢視IX
−IX図、第10図はプレキヤストコンクリート梁ユニツト
の正面図、第11図は第10図の矢視XI−XI図、第12図は本
発明の方法によって構築されるチユーブ架構の超高層建
築物のキープランである。 (A)……柱、(B)……梁、 (C)……床、 (A1)……プレキヤストコンクリート柱部材、 (A2)……柱鉄骨、 (B′)……プレキヤストコンクリート梁ユニツト、 (C′)……半プレキヤストコンクリート床板、 (1)……中空部、(2)……柱主筋、 (3)……スプライススリーブ、 (5)……梁下端筋、(6)……中間梁筋。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定位置に柱鉄骨を立設し、次いで断面中
    央に材軸方向中空部を有し、且つ柱主筋の下端部には鉄
    筋接合金具が装着され、上端部は柱頭部より梁成に柱主
    筋継手長さを加算した長さ分突出されたプレキャストコ
    ンクリート柱部材を、前記中空部に柱鉄骨が嵌入するよ
    うに建込むとともに、同プレキャストコンクリート柱部
    材の柱主筋に前記柱主筋接合金具を介して下階柱の柱頭
    部からの柱主筋突出端部を接合し、次いで柱部材の柱頭
    部間の1スパン長梁とその左右にほぼ柱内断面長の間隔
    をおいて夫々半スパン長梁が前記1スパン長梁及び同半
    スパン長梁を貫通する梁筋を介して連結され、且つ各梁
    の上端がスラブ厚だけ欠截されたプレキャストコンクリ
    ート梁ユニットを前記各プレキャストコンクリート柱部
    材の柱頭間に載架して、相隣る前記プレキャストコンク
    リート梁ユニットにおける半スパン長梁の対向端より突
    出された梁筋を接合し、次いで桁方向に相隣る前記プレ
    キャストコンクリート梁ユニット間に半プレキャストコ
    ンクリート床板を載架し、前記各プレキャストコンクリ
    ート部材の接合部、及び前記プレキャストコンクリート
    柱部材の中空部、並に前記半プレキャストコンクリート
    床板上に後打ちコンクリートを打設することを特徴とす
    る超高層建築物の構築方法。
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