JPH05171717A - プレキャスト壁・床版を使用したプレハブ式建物の構築方法 - Google Patents

プレキャスト壁・床版を使用したプレハブ式建物の構築方法

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JPH05171717A
JPH05171717A JP35715491A JP35715491A JPH05171717A JP H05171717 A JPH05171717 A JP H05171717A JP 35715491 A JP35715491 A JP 35715491A JP 35715491 A JP35715491 A JP 35715491A JP H05171717 A JPH05171717 A JP H05171717A
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JP
Japan
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precast
floor
slab
precast wall
wall
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JP35715491A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Suzuki
正俊 鈴木
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ORIENTAL KENSETSU KK
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ORIENTAL KENSETSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレキャスト壁版及びプレキャスト床版を連
結してプレハブ式建物を構築する際の壁版相互及び床版
の連結作業を容易にし、かつ、確実な連結部を得る。 【構成】 下階プレキャスト壁版10aの上端面に凹溝
12を設けておくとともに、上階プレキャスト壁版10
bの下端及びプレキャスト床版20の端面に連結鉄筋1
4,23を予め突設しておき、先に立設した下階プレキ
ャスト壁版10bの凹溝12内に連結鉄筋23を挿入し
てプレキャスト床版20を架設した後、下端の連結鉄筋
14を凹溝12内に挿入して上階プレキャスト床版10
bを立設し、然る後凹溝12及び各版間の隙間を高強度
コンクリートをもって埋める。複数階を構築の後PC鋼
材を緊張し、壁版にプレストレスを付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレキャスト壁版及び
プレキャスト床版を用いて順次構築するプレハブ式建物
の構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プレキャスト壁版及びプレキャス
ト床版を用いたプレハブ建物における上下の壁版及び床
版の連結は、図9に示すように上下の壁版1a,1bか
ら突出させたジョイント鉄筋2a,2bを互いに平行に
接合させて溶接し、下壁版1aの上縁に床版3を架設
し、これらの隙間を後打ちコンクリートによって埋める
ようにしたものや、図10に示すように上下の壁版1
a,1bからジョイント鉄筋1a,1bを突き合せ配置
に突設しておき、これをスリーブ4を介して連結するも
の、更には図11,図12に示すように連結用プレート
5a,5bを上下の壁版1a,1bに設けておき、これ
を溶接6によって一体化させることにより連結するもの
等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の連
結方法において、鉄筋やプレートを溶接するものにおい
ては、現場における溶接作業に多くの手数と熟練を要
し、またスリーブ等の取付け金物を使用するものにおい
ては、その金物のためにコスト高となるとともに、ねじ
を使用するものにおいては各鉄筋位置の精度を高くする
必要があり、更にコスト高となる等の問題があった。
【0004】また床版の連結は、床版を壁版に掛け渡す
のみの場合が多く、壁版との結合度が小さいという問題
がった。
【0005】本発明はこのような従来の問題にかんが
み、上下のプレキャスト壁版及びプレキャスト床版の結
合度が高く、しかも溶接や取付け金物を用いないで結合
が可能なプレキャスト壁・床版を使用したプレハブ式建
物の構築方法を提供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を達成するための手段】上述の如き従来の問題を
解決し、所期の目的を達成するための本発明の要旨とす
るところは、第一に、下階プレキャスト壁版の頂面には
長手方向に連続させて凹溝を予め形成しておくととも
に、上階プレキャスト壁版の下面及びプレキャスト床版
の端面にはジョイント鉄筋をそれぞれ予め突設してお
き、下階プレキャスト壁版を立設した後、プレキャスト
床版を、その端面のジョイント鉄筋を下向きに折り曲げ
て前記下階プレキャスト壁版頂面の凹溝に挿入して架設
し、然る後、上階プレキャスト壁版を、その下面のジョ
イント鉄筋を前記凹溝内に挿入して立設し、然る後、該
凹溝内及び上下階プレキャスト壁版及びプレキャスト床
版相互間の隙間を後打ちコンクリートにて埋めることを
特徴としてなるプレキャスト壁・床版を使用したプレハ
ブ式建物の構築方法にあり、第二に上記方法によって順
次上階を構築した後、上下配置の各階のプレキャスト壁
版及び最下部の基礎コンクリートを含めて挿通したPC
鋼材を緊張して基礎及び壁の一体化を強化することにあ
る。
【0007】
【作用】本発明の構築方法によって構築される建物は、
下階プレキャスト壁版の頂部の凹溝内に上階プレキャス
ト壁版及びプレキャスト床版の連結鉄筋を挿入し、これ
を後打ちコンクリートにて埋めることにより、長い連結
鉄筋をコンクリートの付着力によって保持することとな
り、連結のための金物や、溶接なしで上下の壁版及び床
版が同時に強固に連結される。また後打ちコンクリート
に高強度のコンクリートを使用すれば連結強度は更に高
いものとなる。
【0008】更に上下配置の各壁版にPC鋼材を挿通
し、地中梁等の基礎コンクリートとともに緊張すること
により高強度の耐震壁構造のプレハブ建物となる。
【0009】
【実施例】次に本発明の実施例を図1〜図8について説
明する。
【0010】図1は本発明によって構築される建物の上
下階プレキャスト壁版及び床版の連結部分の構造を示し
ており、図中10aは下階プレキャスト壁版であり、1
0bは上階プレキャスト壁版、20はプレキャスト床版
である。
【0011】上下階の両壁版10a,10bは、それぞ
れ予め工場にて成形されたものであり、図2〜図4に示
すにように下端部は、その片面側に全幅に亘って切欠1
1が形成されているとともに、上端面には、その中央に
長手方向に向けて全幅に亘り凹溝12が、更に両側面中
央に長手方向に向け、全高に亘って小凹溝13,13が
形成されている。凹溝12内には後述する後打コンクリ
ート補強用の鉄筋30が壁版本体内から突出されてい
る。また下端部には切欠11内より下側に向けて連結鉄
筋14,14……が二列配置で、かつ、壁版幅方向に略
等間隔に突出されている。なおこの連結鉄筋14は壁版
内の縦筋を延長して突出させたものである。またこの壁
版には、肉厚内に上下方向に向けてPC鋼材挿通孔15
が開口されている。
【0012】また切欠11内には、複数箇所に高さ調整
用の長ナット16がブラケットを介して設置されてお
り、この長ナット16に高さ調整ボルト17が上下方向
に螺進退自在に嵌合されている。
【0013】一方、床版20も予め工場にて成形された
ものを使用するものであり、その架設端部21の上部に
切欠22が形成され、その切欠22内から連結鉄筋23
が突出されている。この連結鉄筋23は、床版内の主筋
を延長して突出させたものであり、先端を下向きに折り
曲げている。
【0014】上記の如き各プレキャスト版を使用し、ま
ず図5に示すように下階プレキャスト壁版10aを立設
した後、壁版10aの上縁に床版20を支持させて架設
する。このとき床版20の連結鉄筋23を凹溝12内に
挿入する。次いで図6に示すように上階プレキャスト壁
版10bを壁版10aに連続させる配置に立設する。こ
のとき壁版10bの下端より突出している連結鉄筋14
を壁版10aの凹溝12内に挿入するとともに、予め調
整しておいた高さ調整ボルト17の先端をスペーサ31
上に当接させて壁版10bの高さを決める。次いで図1
に示すように、床版20上より各版10a,10b,2
0相互間の隙間及びこれに連続した凹溝12内に高強度
コンクリートを使用した後打ちコンクリート32を打設
し、これによって三つプレキャスト版10a,10b,
20を一体化させる。
【0015】同様にして順次上階まで構築し、最上階ま
たは所定階数まで構築した後、図7に示すように各プレ
キャスト壁版10a,10bのPC鋼材挿通孔15及び
最下部の地中梁からなる基礎コンクリート33の貫通孔
にPC鋼材34を挿通し、これを緊張して基礎コンクリ
ート33及び各階版10a,10bの一体化を強化させ
る。なおPC鋼材34は、下端を予め基礎コンクリート
33に定着しておき、これを各壁版10a,10bの立
設の際に順次挿通してもよい。
【0016】上述の実施例では、建物の外周壁部の構造
について示しているが、建物の内部壁に実施する場合
は、図8に示すように下階プレキャスト壁10aの両側
にプレキャスト床版20,20を前述と同様に架設し、
かつ、下端の両面側に高さ調整ボルト17を設けた上階
プレキャスト壁版10bを使用し、前述と同様に施工す
る。
【0017】
【発明の効果】上述したように本発明のプレハブ式建物
の構築方法においては、下階プレキャスト壁版の上端の
凹溝内にプレキャスト床版及び上階プレキャスト壁版か
らそれぞれ突出させた連結鉄筋を挿入し、後打ちコンク
リートによって埋めることにより各版を連結させるよう
にしたことにより、次の如き効果がある。 (1)接合金物を使用しないので金物加工費がいらな
い。 (2)プレキャスト版製作時の金物セットの労力がいら
ない。 (3)架設組立て後の現場溶接が不要になり、労務費の
減と構築物の品質のむらを防げる。 (4)接合金物がないので、型枠加工費の低減、型枠組
立費の低減ができる。 (5)接合金物がないので、立て型枠により部材製作が
容易になり、両面が型枠面で仕上がり、製作時の左官工
事を省くことができ、労務費の減と良質の仕上になり、
内装時の下地補修工事の低減ができる。
【0018】また、PC鋼材を壁版に挿通して緊張する
ことにより簡単な施工により強度の確実な構造となすこ
とができ、導入されるプレストレスで壁版にクラックが
入るのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の要部の断面図である。
【図2】同実施例で使用するプレキャスト壁版の正面図
である。
【図3】同上の側面図である。
【図4】同上の平面図である。
【図5】上記第一実施例における床版架設工程を示す断
面図である。
【図6】同上階壁版立設工程の断面図である。
【図7】同上のプレストレス導入工程を示す断面図であ
る。
【図8】本発明の第二実施例の要部の断面図である。
【図9】従来工法の一例を示す断面図である。
【図10】従来工法の他の例を示す断面図である。
【図11】従来工法の更に他の例を示す断面図である。
【図12】同上の上下壁版連結金具部分の正面図であ
る。
【符号の説明】
10a 下階プレキャスト壁版 10b 上階プレキャスト壁版 11,22 切欠 12 凹溝 13 小凹溝 14,23 連結鉄筋 15 PC鋼材挿通孔 16 長ナット 17 調整ボルト 20 プレキャスト床版 21 架設端部 30 補強筋 31 スペーサ 32 後打コンクリート 33 基礎コンクリート 34 PC鋼材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下階プレキャスト壁版の頂面には長手方
    向に連続させて凹溝を予め形成しておくとともに、上階
    プレキャスト壁版の下面及びプレキャスト床版の端面に
    はジョイント鉄筋をそれぞれ予め突設しておき、下階プ
    レキャスト壁版を立設した後、プレキャスト床版を、そ
    の端面のジョイント鉄筋を下向きに折り曲げて前記下階
    プレキャスト壁版頂面の凹溝に挿入して架設し、然る
    後、上階プレキャスト壁版を、その下面のジョイント鉄
    筋を前記凹溝内に挿入して立設し、然る後、該凹溝内及
    び上下階プレキャスト壁版及びプレキャスト床版相互間
    の隙間を後打ちコンクリートにて埋めることを特徴とし
    てなるプレキャスト壁・床版を使用したプレハブ式建物
    の構築方法。
  2. 【請求項2】 下階プレキャスト壁版の頂面には長手方
    向に連続させて凹溝を予め形成しておくとともに、上階
    プレキャスト壁版の下面及びプレキャスト床版の端面に
    はジョイント鉄筋をそれぞれ予め突設しておき、下階プ
    レキャスト壁版を立設した後、プレキャスト床版を、そ
    の端面のジョイント鉄筋を下向きに折り曲げて前記下階
    プレキャスト壁版頂面の凹溝に挿入して架設し、然る
    後、上階プレキャスト壁版を、その下面のジョイント鉄
    筋を前記凹溝内に挿入して立設し、然る後、該凹溝内及
    び上下階プレキャスト壁版及びプレキャスト床版相互間
    の隙間を後打ちコンクリートにて埋めることにより順次
    上階を構築した後、上下配置の各階のプレキャスト壁版
    及び最下部の基礎コンクリートを含めて挿通したPC鋼
    材を緊張して基礎及び壁の一体化を強化することを特徴
    としてなるプレキャスト壁・床版を使用したプレハブ式
    建物の構築方法。
JP35715491A 1991-12-25 1991-12-25 プレキャスト壁・床版を使用したプレハブ式建物の構築方法 Pending JPH05171717A (ja)

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