JPH0810076Y2 - トラックキャブのバックパネル構造 - Google Patents

トラックキャブのバックパネル構造

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JPH0810076Y2
JPH0810076Y2 JP9308690U JP9308690U JPH0810076Y2 JP H0810076 Y2 JPH0810076 Y2 JP H0810076Y2 JP 9308690 U JP9308690 U JP 9308690U JP 9308690 U JP9308690 U JP 9308690U JP H0810076 Y2 JPH0810076 Y2 JP H0810076Y2
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忠 矢内
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日野自動車工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はトラックキャブのバックパネル構造に関する
ものである。
[従来の技術] 第2図は一般的な小型トラックの一例を示すもので、
aはトラック、bはキャブ、cはデッキを示しており、
前記キャブbはその居住性の点からできるだけ大きいこ
とが望ましいが、前記デッキcにも積載量の確保の点か
らできるだけ大きくしたい要求がある。
一方、第3図は前記キャブbの従来のバックパネル構
造を示すもので、乗員dのシートeとデッキcとの間に
両者を区画するようバックパネル本体fを立設し、該バ
ックパネル本体fの上部にウェザーストリップgを介し
てバックウインドガラスhを固着し、前記キャブb内部
における前記バックウインドガラスh下端と前記バック
パネル本体fとの取合い部下側には、該バックパネル本
体fの振動を低減するべく幅方向に延びるリインフォー
スiをスポット溶接により固着するようにしていた。
即ち、前記バックパネル本内fは比較的広い面を形成
している為、これがエンジン振動や走行時に路面から受
ける振動等によって太鼓の皮の如く膜振動を起こし易
く、該膜振動による騒音が前記シートe後面とバックパ
ネル本体fとの間の空間で空洞共鳴となって「こもり
音」と呼ばれる乗員dにとって不快な騒音を発生するこ
とがある為、前記リインフォースiによって、バックパ
ネル本体fの剛性を高めて該バックパネル本体fの膜振
動をできるだけ低減するようにしていた。
ところが、前述した如くキャブbはより大きく、しか
もデッキcもできるだけ大きくしたいという相反する要
求があり、シートeとデッキcとの間にとれるスペース
は非常に狭くなってしまう為、前記リインフォースi
を、シートeの乗員dの背部を支持するシートバックj
と、頭部を支持するヘッドレストkとの間に形成される
くびれ部分lに、バックパネル本体f側から突出させて
配置するようにしていた。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、斯かる従来構造では、前記リインフォ
ースiをシートeのくびれ部分lに配置するようにして
いたので、リインフォースiの強度断面積、即ちリイン
フォースiとバックパネル本体fとにより形成される空
間mの断面積を十分にとることができず、前記バックパ
ネル本体fの剛性は十分に高められていなかった。
又、リインフォースiを前記シートeのくびれ部分l
に配置するようにしていた為、トラックaを後方から見
た場合に前記リインフォースi下端部のスポット溶接打
点nがデッキc前部の上端位置より高い位置に現われて
しまい、外観上、美観が損われる不具合があった。
本考案は上述の実情に鑑みてなしたもので、シートと
デッキとの間にとることのできる限られたスペースにお
いて、リインフォースとバックパネル本体とにより形成
される空間の断面積を増加してバックパネル本体の剛性
を向上し、且つリインフォース下端のスポット溶接打点
を後方から見えないようにして美観を向上し得るように
したトラックキャブのバックパネル構造を提供すること
を目的としている。
[課題を解決するための手段] 本考案はキャブ内部におけるバックパネル本体とバッ
クウインドガラス下端との取合い部の下側に、幅方向に
延びるリインフォースを固着して前記バックパネル本体
を補強するようにしたトラックキャブのバックパネル構
造において、前記リインフォースをシートバック後面上
側の形状に沿わせてその上下の幅寸法を下方に延長して
リインフォースとバックパネル本体とにより形成される
空間の断面積を増加し、前記リインフォースの下端部を
トラックのデッキ前部の上端位置より低い位置にて前記
バックパネル本体にスポット溶接したことを特徴とする
ものである。
[作用] 従って本考案では、リインフォースをシートバック後
面上側の形状に沿わせてその上下の幅寸法を下方に延長
してリインフォースとバックパネル本体とにより形成さ
れる空間の断面積を増加したことにより、バックパネル
本体の剛性が大幅に向上され、該バックパネル本体の振
動・騒音(特にこもり音)の発生が著しく低減される。
又、リインフォースの下端部をトラックのデッキ前部
の上端位置より低い位置にてバックパネル本体にスポッ
ト溶接したことにより、スポット溶接打点が前記デッキ
前部に隠れて美観が向上される。
[実施例] 以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。
第1図は本考案のトラックキャブのバックパネル構造
の一実施例であり、図中1はトラック、2はキャブ、3
はデッキ、4は乗員、5はシート、6はバックパネル本
体、7はウェザーストリップ、8はバックウインドガラ
スを示し、該バックウインドガラス8下端は前記ウェザ
ーストリップ7に嵌挿固着されており、又、前記バック
パネル本体6は、その頂部先端がバックウインドガラス
8下端近傍のシート5側にて垂直方向に所要長さ延びて
前記ウェザーストリップ7が嵌挿固着され、且つ前記の
頂部先端に続く部分が前記バックウインドガラス8下端
より下方位置にて前記ウェザーストリップ7を固着支持
する受座9を形成するべくデッキ3側に向け略水平に屈
曲されており、又、前記の頂部より下方部分は、前記デ
ッキ3との十分な間隔を保持しながら下方向きに徐々に
シート5に沿う形状に湾曲されて前記デッキ3との十分
な間隔を保持し得た位置から略垂直に延びるようにして
ある。
ここで、前記バックパネル本体6とバックウインドガ
ラス8下端との取合い部10の下側に、前記シート5の乗
員4の背部を支持するシートバック11の後面上側の形状
に沿わせてその上下の幅寸法を下方に延長したリインフ
ォース12を設ける。
前記リインフォース12は、その上端部12aを前記バッ
クパネル本体6の頂部の垂直方向に延びる部分に固着さ
れ且つ該部分と共にウェザーストリップ7を嵌挿固着し
ており、該ウェザーストリップ7を嵌挿固着した上端部
12aの下側から前記シートバック11側に向け屈曲して所
要長さ延び、該シートバック11後面上側に対し所要の間
隔を隔てた位置にて下方に屈曲し、前記シートバック11
後面上側の形状に沿う凹面形状を有して下方に所要長さ
延びて再びバックパネル本体6側に屈曲し、前記デッキ
3前部の上端位置より低い位置にて下端部12bを前記バ
ックパネル本体6にスポット溶接してある。
尚、図中13はリインフォース12とバックパネル本体6
とにより形成される空間、14はスポット溶接打点、15は
ヘッドレストを示す。
従って、上記構造によれば、リインフォース12をシー
トバック11の後面上側の形状に沿わせてその上下の幅寸
法を下方に延長したことにより、該リインフォース12と
バックパネル本体6とにより形成される空間13の断面積
を増加することができるので、従来の如くシートのくび
れ部分にバックパネル本体側からリインフォースを突出
させて配置する場合と比較して、バックパネル本体6の
剛性を大幅に向上することができ、該バックパネル本体
6の振動・騒音(特にこもり音)の発生を著しく低減す
ることができる。
又、リインフォース12の下端部12bをデッキ3前部の
上端位置より低い位置にてバックパネル本体6にスポッ
ト溶接することによって、スポット溶接打点14を前記デ
ッキ3前部により隠して後方から見えないようにし、美
観を著しく向上することができる。
尚、本考案のトラックキャブのバックパネル構造は、
上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本考案の
要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得るこ
とは勿論である。
[考案の効果] 以上説明したように本考案のトラックキャブのバック
パネル構造によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏
し得る。
(I)リインフォースをシートバック後面上側の形状に
沿わせてその上下の幅寸法を下方に延長してリインフォ
ースとバックパネル本体とにより形成される空間の断面
積を増加したことにより、バックパネル本体の剛性を大
幅に向上することができ、該バックパネル本体の振動・
騒音(特にこもり音)の発生を著しく低減することがで
きる。
(II)リインフォースの下端部をトラックのデッキ前部
の上端位置より低い位置にてバックパネル本体にスポッ
ト溶接したことにより、スポット溶接打点をデッキ前部
により隠して後方から見えないようにすることができ、
トラックの後方から見た美観を著しく向上することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の断面図、第2図は一般的な
小型トラックの一例を示す側面図、第3図は従来例を示
す断面図である。 図中1はトラック、2はキャブ、3はデッキ、10は取合
い部、11はシートバック、12はリインフォース、12aは
上端部、12bは下端部、14はスポット溶接打点を示す。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャブ内部におけるバックパネル本体とバ
    ックウインドガラス下端との取合い部の下側に、幅方向
    に延びるリインフォースを固着して前記バックパネル本
    体を補強するようにしたトラックキャブのバックパネル
    構造において、前記リインフォースをシートバック後面
    上側の形状に沿わせてその上下の幅寸法を下方に延長し
    てリインフォースとバックパネル本体とにより形成され
    る空間の断面積を増加し、前記リインフォースの下端部
    をトラックのデッキ前部の上端位置より低い位置にて前
    記バックパネル本体にスポット溶接したことを特徴とす
    るトラックキャブのバックパネル構造。
JP9308690U 1990-09-04 1990-09-04 トラックキャブのバックパネル構造 Expired - Fee Related JPH0810076Y2 (ja)

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JPH0449582U JPH0449582U (ja) 1992-04-27
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JPH0449582U (ja) 1992-04-27

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