JP4145881B2 - スライドドア付き車両の後部ボディ構造 - Google Patents
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Description
アウトサイドパネルは、後輪の上部外側にホイールアーチが湾曲状に形成され、このホイールアーチにおいて、第1フランジが車体内側に折り曲げられている。
さらに、第1フランジに沿って、クオータパネルの第2フランジが折り曲げられ、折り曲げられた第2フランジが第1フランジにスポット溶接で接合されている(例えば、特許文献1参照。)。
図7は従来のスライドドア付き車両の後部ボディ構造を示す断面図である。
スライドドア付き車両の後部ボディ構造100は、後輪101近傍において車両の外側部となるアウトサイドパネル102を備え、このアウトサイドパネル102の車体内側にクオータパネル103を備える。
さらに、クオータパネル103の第2下フランジ106が第1下フランジ105に沿って折り曲げられ、第2下フランジ106が第1下フランジ105にスポット溶接で接合されている。
第1下フランジ105および第2下フランジ106で接合部107を構成する。
このセンターレール110で、スライドドア112を開閉自在に支える。
このため、クオータパネル103とリヤフェンダー104との間の間隔D2が狭くなる。
加えて、センターレール110は、第1、第2の下フランジ105,106を接合した接合部107から比較的離れた上方位置に設けられている。
そこで、センターレール110を簡単な構成で、より一層強固に支えることができる技術の実用化が望まれていた。
センターレールの下側近傍で第1、第2のフランジを接合するという簡単な構成で、センターレールを取り付ける部位の剛性をより一層高めることができる。
これにより、センターレールをより一層強固に支えることができる。
そして、このアーチ部で第1、第2のフランジを覆うことで、第1、第2のフランジを車体の外側から見えないようにした。
これにより、第1、第2のフランジをアーチ部で隠して、車両の外観性を好適に確保することができる。
図1は本発明に係るスライドドア付き車両の後部ボディ構造を示す斜視図である。
スライドドア付き車両10は、車両中央にスライドドア11を開閉自在に備え、スライドドア11の後方で、かつ後輪12の上方に後部ボディ構造(すなわち、スライドドア付き車両の後部ボディ構造)15を備える。
以下、後部ボディ構造15の構成を図2において詳しく説明する。
後部ボディ構造15は、アウトサイドパネル16をアウターパネル(上サイドパネル)23とリヤフェンダーパネル(下サイドパネル)24との2部材に分割し、アウターパネル23で、収納凹部17のうちの一部の部位(上側凹み)25を形成し、リヤフェンダーパネル24で、収納凹部17のうちの残りの部位(下側凹み)26を形成し、この収納凹部17にセンターレール20を取り付けたものである。
上フェンダーパネル44は、第1底面42に、車体外側から当接して接合した第2底面46を備え、第2底面46に第2取付孔46aを形成し、この第2取付孔46aを第1取付孔42aと同軸上に配置し、第2底面46の上端に、車体外側に向けて折り曲げた折返片47を備え、第2底面46の下端に、車体外側に向けて折り曲げた下側傾斜面48を備える。
この下側壁面33は、前述したアーチ部33と同じ部位であり、以下、下側壁面33として説明する。
収納凹部17は、第1、第2の底面42,46で底面18を構成する。底面18にセンターレール20をボルト56…(…は複数個を示す)およびナット57…で取り付ける。
ホイールアーチパネル28は、アウターパネルの第1上フランジ(図示せず)に第2上フランジ(図示せず)がスポット溶接で接合され、第1下フランジ31に第2下フランジ32がスポット溶接で接合されることで閉断面に形成された部材である。
このホイールアーチパネル23は、後輪12の上方を覆う部位58を第2下フランジ32に隣接して備える。
スライドドア11は、収納凹部17側へ延びる支持ブラケット61を備え、この支持ブラケット61の先端部61aに第1、第2のローラ62,63を回転自在に備え、第1、第2のローラ62,63がセンターレール20に沿って移動自在に取り付けられている。
センターレール20でスライドドア11を車体前後方向に開閉自在に支える。
このカバー22は、収納凹部17の開口17aにおいて、アウターパネル23に対して略面一に配置されている。
カバー22は、センターレール20およびカバー支持部68を覆い、かつ収納凹部17の下側開口66を開口した状態に配置されている。
図4は本発明に係るスライドドア付き車両の後部ボディ構造の剛性をより一層高めることができる理由を説明する図である。
アウターパネル23の第1下フランジ31をセンターレール20の下側近傍に設け、第1下フランジ31に、ホイールアーチパネル28の第2下フランジ32を接合した。
センターレール20の下側近傍で第1、第2の下フランジ31,32を接合することで、接合した第1、第2の下フランジ31,32を、収納凹部17の底面18に近づけることが可能になる。よって、底面18の剛性をより一層高めることができる。
これにより、センターレール20を底面18でより一層強固に支えることができる。
そして、下側壁面33で第1、第2の下フランジ31,32を覆うことで、第1、第2の下フランジ31,32を車両10の外側から見えないようにした。
これにより、第1、第2の下フランジ31,32を下側壁面33で隠して、車両10の外観性を好適に確保することができる。
これにより、車両10のデザインを変更する必要がない。
アウトサイドパネル16をアウターパネル23およびリヤフェンダーパネル24に2分割した。
アウターパネル23で上側凹み25を形成し、リヤフェンダーパネル24で下側凹み26を形成した。そして、上下側の凹み25,26とを組み合わせて収納凹部17を形成した。
これにより、アウターパネル23の上側凹み25以外の部位において、形状を決める際の自由度を高めることが可能になる。
同様に、リヤフェンダーパネル24の下側凹み26以外の部位において、形状を決める際の自由度を高めることが可能になる。
上縁角部38および下縁角部51をシャープな形状、すなわち、小さな半径で形成することで、上縁角部38および下縁角部51が収納凹部17側に引き寄せられる理由については図6で詳しく説明する。
このように、上縁角部38および下縁角部51をそれぞれ収納凹部17側に引き寄せることで、収納凹部17の開口17aの開口幅W1を小さく抑えることができる。
リヤフェンダーパネル24を上下のフェンダーパネル44,45に2分割することで、リヤフェンダーパネル24の下側凹み26以外の部位において、形状を決める際の自由度をより一層高めることができる。
これにより、収納凹部17の下縁角部51と、カバー22の下端22aとの間の下側開口66の開口幅W2を小さくすることができる。
これにより、カバー22の上端22bと上縁角部38との隙間69の隙間幅W3を狭めることができる。
このように、下側開口66の開口幅W2を小さくするとともに、隙間69の隙間幅W3を狭めることで、外観性を高めることができる。
(a)において、下縁角部115の半径R1が大きくなると、下縁角部115は緩やかな曲線になり、下縁角部115の長さL1を短く抑えることができる。
よって、下縁角部115を成形する際に、素板材の引延ばし量を小さく抑えることができる。
よって、下縁角部51を成形する際に、素板材の引延ばし量を比較的大きく必要とする。
図6においては、下縁角部51について説明したが、上縁角部38(図5参照)についても同様である。
この場合でも、収納凹部17の上縁角部38および下縁角部51をシャープな形状にすることで、収納凹部17の開口(開口幅)17を小さく抑えて、外見性を高めることができる。
Claims (1)
- 車両の外側部となるアウトサイドパネルを備え、このアウトサイドパネルの車体内側に後輪の上方を覆うホイールアーチパネルを備え、前記アウトサイドパネルに、スライドドアを開閉自在に支えるセンターレールを取り付けたスライドドア付き車両の後部ボディ構造において、
前記アウトサイドパネルの下端部を前記センターレールの下側近傍で外側に折り曲げて第1フランジとし、
この第1フランジに倣わせて、前記ホイールアーチパネルの下端部を折り曲げて第2フランジとし、
この第2フランジを第1フランジに接合し、
接合した第1、第2のフランジの外側に、後輪の上部外面を覆うリヤフェンダーパネルを備え、
リヤフェンダーパネルの上部を、第1、第2のフランジを覆うアーチ部としたことを特徴とするスライドドア付き車両の後部ボディ構造。
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