JP2002046648A - 自動車における車体前部の衝撃力吸収構造 - Google Patents

自動車における車体前部の衝撃力吸収構造

Info

Publication number
JP2002046648A
JP2002046648A JP2000232416A JP2000232416A JP2002046648A JP 2002046648 A JP2002046648 A JP 2002046648A JP 2000232416 A JP2000232416 A JP 2000232416A JP 2000232416 A JP2000232416 A JP 2000232416A JP 2002046648 A JP2002046648 A JP 2002046648A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
apron
vehicle body
members
apron member
impact force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000232416A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3693899B2 (ja
Inventor
Kazuhiko Kubota
一彦 窪田
Takeshi Watanabe
武嗣 渡辺
Takao Suyama
高男 陶山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP2000232416A priority Critical patent/JP3693899B2/ja
Priority to DE2001613932 priority patent/DE60113932T2/de
Priority to EP20010117935 priority patent/EP1177968B1/en
Publication of JP2002046648A publication Critical patent/JP2002046648A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3693899B2 publication Critical patent/JP3693899B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D21/00Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted
    • B62D21/15Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted having impact absorbing means, e.g. a frame designed to permanently or temporarily change shape or dimension upon impact with another body
    • B62D21/152Front or rear frames

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車の衝突時など、車体がその前方から大
きい衝撃力を受けたとき、車体の塑性変形による衝撃力
の吸収が、より十分になされるようにする。 【解決手段】 自動車が、車体1の前後方向に延びる左
右一対のサイドメンバ9と、上下方向に延びてその下端
部が上記サイドメンバ9の長手方向の中途部に支持され
る左右一対のフロントピラー20と、上記各サイドメン
バ9よりも上方に位置して上記各フロントピラー20か
ら前方に向って突出する左右一対のエプロンメンバ28
と、車体1の各側部で、上記サイドメンバ9とエプロン
メンバ28とに架設されるフロントフェンダエプロン3
0とを備える。車体1の平面視で、上記エプロンメンバ
28の両側面のうち、少なくとも一方の側面の前後端部
を結ぶ仮想直線48を設定したとき、上記一方の側面に
おける上記エプロンメンバ28の長手方向の中途部を上
記仮想直線48よりも凹ませて凹所49を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、車体がフロントピ
ラーと、このフロントピラーから前方に向って突出する
エプロンメンバとを備え、自動車の衝突時など、上記エ
プロンメンバにその前方から衝撃力が与えられたとき、
上記エプロンメンバの塑性変形で、上記衝撃力が吸収さ
れるようにした自動車における車体前部の衝撃力吸収構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体前部は、従来、特開200
0‐108946号公報で示されるものがある。
【0003】上記公報のものによれば、上記車体前部
は、前車輪をそれぞれ懸架して車体の前後方向に延びる
左右一対のサイドメンバと、上下方向に延びてその下端
部が上記サイドメンバの長手方向の中途部に支持される
左右一対のフロントピラーと、上記各サイドメンバより
も上方に位置して上記各フロントピラーから前方に向っ
て突出する左右一対のエプロンメンバと、車体の各側部
で、上記サイドメンバとエプロンメンバとに架設されて
上記前車輪をその上方から覆うフロントフェンダエプロ
ンとを備え、上記エプロンメンバの後端部は上記フロン
トピラーに強固に結合させられている。
【0004】また、上記構成において、通常、サイドメ
ンバに前車輪を懸架させるサスペンションは上下方向に
延びる緩衝器を備えており、上記フロントフェンダエプ
ロンの一部分に上記緩衝器の上端部を支持させる支持部
が形成される一方、上記緩衝器の下端部に上記前車輪が
支持されている。
【0005】自動車の走行時、前車輪が走行路面から受
ける衝撃力は、上記緩衝器によって吸収される。また、
上記支持部は、上記前車輪から緩衝器を介し与えられる
大きな負荷に対抗する必要上、大きい強度を有してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
技術では、次のような問題点がある。
【0007】即ち、上記エプロンメンバは上記フロント
ピラーから前方に向って突出し、上記エプロンメンバの
後端部は上記フロントピラーに強固に結合させられてい
る。
【0008】このため、自動車の衝突時など、車体がそ
の前方から大きい衝撃力を受け、この衝撃力が上記エプ
ロンメンバに与えられたときには、上記エプロンメンバ
の後端部の前方近傍部分に応力集中が生じがちとなっ
て、このエプロンメンバは、その後端部の前方近傍部分
だけで単純に屈曲するおそれがある。
【0009】しかし、上記したように、エプロンメンバ
が単純に屈曲すると、このエプロンメンバの塑性変形量
が少ないことから、車体の塑性変形による衝撃力の吸収
が不十分になるおそれがある。
【0010】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、自動車の衝突時など、車体がその前方か
ら大きい衝撃力を受けたとき、車体の塑性変形による衝
撃力の吸収が、より十分になされるようにすることを課
題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の自動車における車体前部の衝撃力吸収構造
は、次の如くである。
【0012】請求項1の発明は、前車輪3をそれぞれ懸
架して車体1の前後方向に延びる左右一対のサイドメン
バ9と、上下方向に延びてその下端部が上記サイドメン
バ9の長手方向の中途部に支持される左右一対のフロン
トピラー20と、上記各サイドメンバ9よりも上方に位
置して上記各フロントピラー20から前方に向って突出
する左右一対のエプロンメンバ28と、車体1の各側部
で、上記サイドメンバ9とエプロンメンバ28とに架設
されて上記前車輪3をその上方から覆うフロントフェン
ダエプロン30とを備えた自動車において、
【0013】車体1の平面視で、上記エプロンメンバ2
8の両側面のうち、少なくとも一方の側面の前後端部を
結ぶ仮想直線48を設定したとき、上記一方の側面にお
ける上記エプロンメンバ28の長手方向の中途部を上記
仮想直線48よりも凹ませて凹所49を形成したもので
ある。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、上記エプロンメンバ28の一方の側面を、車体1の
外側方側の側面としたものである。
【0015】請求項3の発明は、請求項1、もしくは2
の発明に加えて、上記サイドメンバ9に前車輪3を懸架
させるサスペンション2が上下方向に延びる緩衝器32
を備え、上記フロントフェンダエプロン30の一部分に
上記緩衝器32の上端部を支持させる支持部35を形成
する一方、上記緩衝器32の下端部に上記前車輪3を支
持させた自動車において、
【0016】上記凹所49の底部50を、上記支持部3
5の中心37よりも前側に位置させたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0018】図中符号1は自動車の板金製の車体で、矢
印Frはこの車体1の前方を示し、下記する左右とは、
上記前方に向っての車体1の幅方向をいうものとする。
【0019】上記車体1は、その下部を構成して、サス
ペンション2により懸架した前車輪3と後車輪とを介し
て走行路面上に支持される車体フレーム4と、この車体
フレーム4の上側に配設されてこの車体フレーム4に支
持される車体本体5とを備え、上記車体フレーム4と車
体本体5とは、車体1の幅方向の中心を通る仮想鉛直面
6を基準としてほぼ左右対称形とされている。
【0020】上記車体フレーム4の前部は、この車体フ
レーム4の左右各側部を構成し上記各前車輪3をそれぞ
れ懸架して前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ9
と、車体1の幅方向に延びてその各端部が上記各サイド
メンバ9の前端部に締結具10により締結されて結合さ
せられるフロントクロスメンバ11と、上記車体フレー
ム4の左右各前側部を構成して上下方向に延びその各下
端部が上記各サイドメンバ9の前端部に結合させられる
左右一対のラジエータサポート12と、車体1の幅方向
に延びてその各端部が上記ラジエータサポート12の上
端部に結合させられるアッパクロスメンバ13と、上記
クロスメンバ11とアッパクロスメンバ13のそれぞれ
長手方向の中途部同士を結合させるセンタメンバ14と
を備えている。
【0021】前記車体本体5は、上記サイドメンバ9の
前部の後側に隣接して上記車体本体5の左右各外側部を
構成する左右側壁18を備え、これら各側壁18の前部
に車体1の幅方向に貫通するドア開口19が形成されて
いる。
【0022】上記側壁18の前端部である上記ドア開口
19の前部開口縁がフロントピラー20とされている。
このフロントピラー20は、上下方向に長く延びて十分
の強度を有し、このフロントピラー20の下端部は上記
サイドメンバ9の長手方向の中途部に支持されている。
【0023】また、上記車体本体5は、車体1の幅方向
に延びてその各端部が上記各フロントピラー20の上下
方向の中途部に結合されるフロントカウル22と、この
フロントカウル22から下方に延出するダッシュパネル
23と、上記左右側壁18の間で、上記サイドメンバ9
上に支持され、その前端部が上記ダッシュパネル23の
延出端部(下端部)に結合されるフロアパネル24とを
備えている。
【0024】上記左右側壁18、フロントカウル22、
ダッシュパネル23およびフロアパネル24で囲まれた
車体本体5の内部の空間が車室25とされ、上記ドア開
口19は上記車室25の内外を連通させている。
【0025】また、上記車体本体5は、上記各サイドメ
ンバ9よりも上方、かつ、外側方に位置し、上記フロン
トカウル22との結合部の近傍である上記フロントピラ
ー20の上下方向の中途部から前方に向ってほぼ水平、
かつ、直線的に突出する左右一対のエプロンメンバ28
と、車体1の前方に向うに従い内側方に延びて上記各エ
プロンメンバ28の突出端部を前記アッパクロスメンバ
13の各端部に結合させる左右一対のアッパサイドメン
バ29と、車体1の各側部で、上記サイドメンバ9とエ
プロンメンバ28とに架設されて上記前車輪3をその上
方から覆うフロントフェンダエプロン30とを備え、上
記エプロンメンバ28の後端部は上記フロントピラー2
0の中途部とフロントカウル22の端部とにそれぞれ強
固に結合させられている。
【0026】上記フロントフェンダエプロン30の下端
縁部は上記サイドメンバ9に結合させられ、上端縁部は
上記エプロンメンバ28に結合させられ、また、後端縁
部は上記ダッシュパネル23に結合させられている。上
記各結合はそれぞれ強固になされており、もって、上記
のように互いに結合された部材9,23,28,30は
互いに補強されてそれぞれ大きい強度を有している。
【0027】前記各サスペンション2は、上下方向に長
く延びてその長手方向で伸縮自在とされる緩衝器32を
備え、上記車体1の前後方向で、上記緩衝器32は上記
前車輪3の回転中心33とほぼ同じところに位置させら
れ、かつ、前車輪3とフロントフェンダエプロン30と
で挟まれた空間に位置させられている。
【0028】一方、車体1の前後方向で、上記サスペン
ション2の緩衝器32とほぼ同じ位置の上記フロントフ
ェンダエプロン30の一部分が上方に膨出させられて膨
出部34とされている。この膨出部34の膨出端部(上
端部)に、上記緩衝器32の上端部を支持させる支持部
35が形成され、上記膨出部34にその下方から嵌入さ
れた上記緩衝器32の上端部が上記支持部35に締結な
どにより支持されている。また、上記緩衝器32の下端
部には上記前車輪3の車軸が支承されて支持されてい
る。
【0029】上記の場合、緩衝器32の軸心36が上記
支持部35を貫通した部分が上記支持部35の中心37
とされている。また、上記支持部35は、上記緩衝器3
2を支持するものであることから、上記膨出部34と共
に十分に大きい強度と剛性とが与えられている。
【0030】上記ドア開口19を車体1の外側方から開
閉自在に閉じるドア40が設けられている。このドア4
0は、その後部が車体1の外側方に向って往、復回動自
在となるようその前端部が上下一対のヒンジ41,41
によって、上記フロントピラー20に枢支されている。
上記ドア40の前端縁部は、上記エプロンメンバ28の
後端部の後方近傍、かつ、外側方近傍に位置している。
【0031】上記各エプロンメンバ28は、このエプロ
ンメンバ28の下部を構成して、前後方向に長く延び、
かつ、車体1の幅方向でほぼ水平に延びる横向部材43
と、この横向部材43における車体1の内側方の端縁部
から下方に向って一体的に突出するフランジ44と、上
記横向部材43における車体1の外側方の端縁部からほ
ぼ鉛直方の上方に向って一体的に突出する縦向部材45
と、この縦向部材45の突出端部から上記外側方に向っ
て一体的に突出するフランジ46とを備え、上記各エプ
ロンメンバ28は板金のプレス加工により成形されてい
る。
【0032】上記エプロンメンバ28の前後方向の各部
断面は、上記横向部材43と縦向部材45とによってほ
ぼL字形状とされ、十分の強度と剛性を有し、上記横向
部材43の内側方の端縁部とフランジ44とは上記フロ
ントフェンダエプロン30の上端縁部と互いに結合させ
られている。
【0033】車体1の平面視(図1)で、上記エプロン
メンバ28の横向部材43、縦向部材45、およびフラ
ンジ46のそれぞれ左右両側面のうち、少なくとも一方
の各側面(車体1の外側方側の側面)の前、後端部を結
ぶ仮想直線48を設定したとき、上記一方の側面におけ
る上記エプロンメンバ28の横向部材43、縦向部材4
5、およびフランジ46のそれぞれ長手方向の中途部が
上記仮想直線48よりも凹まされて、凹所49が形成さ
れている。
【0034】車体1の平面視(図1)で、上記エプロン
メンバ28の横向部材43、縦向部材45、およびフラ
ンジ46の一方の各側面は、それぞれの前、後端部から
上記凹所49の各底部50に向ってそれぞれ仮想直線4
8から漸次離れるように延び、より具体的には、それぞ
れほぼ直線的に延びている。
【0035】上記構成によれば、車体1の平面視で、上
記エプロンメンバ28の両側面のうち、少なくとも一方
の側面の前後端部を結ぶ仮想直線48を設定したとき、
上記一方の側面における上記エプロンメンバ28の長手
方向の中途部を上記仮想直線48よりも凹ませて凹所4
9を形成してある。
【0036】ここで、上記エプロンメンバ28は上記フ
ロントピラー20から前方に向って突出し、上記エプロ
ンメンバ28の後端部は上記フロントピラー20に強固
に結合させられている。このため、自動車の衝突時な
ど、車体1がその前方から大きい衝撃力を受け、この衝
撃力が上記エプロンメンバ28に与えられたときには、
上記エプロンメンバ28の後端部の前方近傍部分に応力
集中が生じがちとなって、このエプロンメンバ28は、
その後端部の前方近傍部分だけで単純に屈曲するおそれ
がある。
【0037】そこで、上記したように、エプロンメンバ
28の中途部を凹ませて凹所49を形成したのであり、
このため、上記エプロンメンバ28がその前方から衝撃
力を与えられたとき、このエプロンメンバ28が上記し
たように単純に屈曲するだけでなく、このエプロンメン
バ28の中途部にも応力集中が生じがちとなって、この
エプロンメンバ28の中途部も屈曲させられる。
【0038】よって、自動車の衝突時など、車体1がそ
の前方から大きい衝撃力を受けたとき、上記エプロンメ
ンバ28が複数ヵ所で屈曲する分、このエプロンメンバ
28の塑性変形量が多くなり、このため、車体1の塑性
変形による衝撃力の吸収が、より十分になされる。
【0039】また、上記エプロンメンバ28の縦向部材
45の上下方向の幅寸法は、その前端部から後端部に向
うに従いほぼ漸次大きくされている。
【0040】このため、上記エプロンメンバ28がその
前端部から後方に向う衝撃力を与えられたときには、そ
の前端部から後端部側に向って順次座屈が生じがちとな
る。
【0041】よって、上記エプロンメンバ28の塑性変
形量がより多くなり、このため、車体1の塑性変形によ
る衝撃力の吸収が更に十分になされる。
【0042】なお、上記エプロンメンバ28は、その前
端部から後端部に亘り、極端な断面係数の変化がないこ
とから、上記凹所49を形成しても、車体1の通常走行
時における強度と剛性は良好なままに保たれる。
【0043】また、上記エプロンメンバ28の一方の側
面を、車体1の外側方側の側面としてある。
【0044】このため、上記したように、エプロンメン
バ28がその前方から衝撃力を与えられてその中途部が
屈曲するとき、この屈曲の方向は車体1の内側方に向う
こととなる(図1中一点鎖線、矢印A)。
【0045】また、上記エプロンメンバ28の前端部
は、車体1の前方に向うに従い内側方に延びる前記アッ
パサイドメンバ29により前記アッパクロスメンバ13
に結合させられているため、上記アッパクロスメンバ1
3とアッパサイドメンバ29とを介して上記エプロンメ
ンバ28の前端部に衝撃力が与えられるときには、上記
エプロンメンバ28の前端部は車体1の外側方に向わさ
れることとなり(図1中一点鎖線、矢印B)、よって、
この点でも、上記したエプロンメンバ28の中途部の屈
曲の方向は車体1の内側方に向わせられることとなる
(矢印A)。
【0046】そして、上記したように、エプロンメンバ
28の中途部が内側方に向って屈曲させられると、これ
に伴い、上記エプロンメンバ28と互いに結合させられ
ているフロントフェンダエプロン30が圧縮力を与えら
れて、このフロントフェンダエプロン30も塑性変形す
ることとなる。
【0047】よって、上記車体1の塑性変形量が多くな
って、この塑性変形による衝撃力の吸収が更に十分にな
される。
【0048】また、上記したように、エプロンメンバ2
8の中途部が内側方に向って屈曲させられると、これに
伴い、大きい強度と剛性を有する前記フロントカウル2
2の端部やフロントフェンダエプロン30の支持部35
を中心として、上記側壁18の後端部が車体1の外側方
に回動させられる(図1中一点鎖線、矢印C)。
【0049】このため、上記エプロンメンバ28の屈曲
時に、このエプロンメンバ28の後端部が車室25の幅
寸法を狭めたり、上記ドア40に接触してこのドア40
の開扉性を低下させる、ということが防止される。
【0050】また、上記サイドメンバ9に前車輪3を懸
架させるサスペンション2が上下方向に延びる緩衝器3
2を備え、上記フロントフェンダエプロン30の一部分
に上記緩衝器32の上端部を支持させる支持部35を形
成する一方、上記緩衝器32の下端部に上記前車輪3を
支持させた場合において、上記凹所49の底部50を、
上記支持部35の中心37よりも前側に位置させてい
る。
【0051】ここで、上記フロントフェンダエプロン3
0の一部分で形成された上記支持部35は緩衝器32を
支持するものであって、大きい強度を有する部分であ
る。このため、上記フロントフェンダエプロン30と互
いに結合させられた上記エプロンメンバ28の凹所49
の底部50を、仮に、車体1の前後方向で上記支持部3
5の近傍に位置させると、上記凹所49の底部50が上
記支持部35で強固に補強されることとなって、前記屈
曲が得られなくなる。
【0052】そこで、上記したように、凹所49の底部
50を上記軸心36の中心37よりも前側に位置するよ
う偏位させたのであり、このため、上記エプロンメンバ
28がその前方から衝撃力を与えられたときには、上記
支持部35の強度に邪魔されずに、上記エプロンメンバ
28の底部50に応力集中が生じがちとなって、まず、
このエプロンメンバ28の中途部が屈曲させられ、次い
で、このエプロンメンバ28の後端部の前方近傍部分や
上記フロントフェンダエプロン30が屈曲させられる。
【0053】よって、上記した強度の大きい支持部35
の存在にかかわらず、上記車体1の塑性変形による衝撃
力の吸収が十分になされる。
【0054】また、上記エプロンメンバ28において、
上記膨出部34よりも前側の近傍に位置する部分は上記
膨出部34の強度が大きい分、応力集中が生じやすい部
分となっている。
【0055】しかも、上記凹所49の底部50は、上記
エプロンメンバ28において上記した応力集中が生じ易
い部分に位置させられている。
【0056】このため、上記エプロンメンバ28がその
前方から衝撃力を与えられたときには、上記エプロンメ
ンバ28の上記部分に応力集中がより確実に生じて、屈
曲させられる。
【0057】よって、上記車体1の塑性変形による衝撃
力の吸収が、より十分になされる。
【0058】なお、以上は図示の例によるが、上記凹所
49は、上記エプロンメンバ28の車体1の外側方側の
側面に加え、もしくはこれに代えて、車体1の内側方側
の側面に形成してもよい。また、上記凹所49は車体1
の平面視で円弧凹面形状としてもよい。更に、上記凹所
49は、エプロンメンバ28の横向部材43、フランジ
44、および縦向部材45のうちいずれかだけに形成し
てもよい。
【0059】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0060】請求項1の発明は、前車輪をそれぞれ懸架
して車体の前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ
と、上下方向に延びてその下端部が上記サイドメンバの
長手方向の中途部に支持される左右一対のフロントピラ
ーと、上記各サイドメンバよりも上方に位置して上記各
フロントピラーから前方に向って突出する左右一対のエ
プロンメンバと、車体の各側部で、上記サイドメンバと
エプロンメンバとに架設されて上記前車輪をその上方か
ら覆うフロントフェンダエプロンとを備えた自動車にお
いて、
【0061】車体の平面視で、上記エプロンメンバの両
側面のうち、少なくとも一方の側面の前後端部を結ぶ仮
想直線を設定したとき、上記一方の側面における上記エ
プロンメンバの長手方向の中途部を上記仮想直線よりも
凹ませて凹所を形成してある。
【0062】ここで、上記エプロンメンバは上記フロン
トピラーから前方に向って突出し、上記エプロンメンバ
の後端部は上記フロントピラーに強固に結合させられて
いる。このため、自動車の衝突時など、車体がその前方
から大きい衝撃力を受け、この衝撃力が上記エプロンメ
ンバに与えられたときには、上記エプロンメンバの後端
部の前方近傍部分に応力集中が生じがちとなって、この
エプロンメンバは、その後端部の前方近傍部分だけで単
純に屈曲するおそれがある。
【0063】そこで、上記したように、エプロンメンバ
の中途部を凹ませて凹所を形成したのであり、このた
め、上記エプロンメンバがその前方から衝撃力を与えら
れたとき、このエプロンメンバが上記したように単純に
屈曲するだけでなく、このエプロンメンバの中途部にも
応力集中が生じがちとなって、このエプロンメンバの中
途部も屈曲させられる。
【0064】よって、自動車の衝突時など、車体がその
前方から大きい衝撃力を受けたとき、上記エプロンメン
バが複数ヵ所で屈曲する分、このエプロンメンバの塑性
変形量が多くなり、このため、車体の塑性変形による衝
撃力の吸収が、より十分になされる。
【0065】請求項2の発明は、上記エプロンメンバの
一方の側面を、車体の外側方側の側面としてある。
【0066】このため、上記したように、エプロンメン
バがその前方から衝撃力を与えられてその中途部が屈曲
するとき、この屈曲の方向は車体の内側方に向うことと
なる。
【0067】そして、上記したように、エプロンメンバ
の中途部が内側方に向って屈曲させられると、これに伴
い、上記エプロンメンバと互いに結合させられているフ
ロントフェンダエプロンが圧縮力を与えられて、このフ
ロントフェンダエプロンも塑性変形することとなる。
【0068】よって、上記車体の塑性変形量が多くなっ
て、この塑性変形による衝撃力の吸収が更に十分になさ
れる。
【0069】請求項3の発明は、上記サイドメンバに前
車輪を懸架させるサスペンションが上下方向に延びる緩
衝器を備え、上記フロントフェンダエプロンの一部分に
上記緩衝器の上端部を支持させる支持部を形成する一
方、上記緩衝器の下端部に上記前車輪を支持させた自動
車において、
【0070】上記凹所の底部を、上記支持部の中心より
も前側に位置させている。
【0071】ここで、上記フロントフェンダエプロンの
一部分で形成された上記支持部は緩衝器を支持するもの
であって、大きい強度を有する部分である。このため、
上記フロントフェンダエプロンと互いに結合させられた
上記エプロンメンバの凹所の底部を、仮に、車体の前後
方向で上記支持部の近傍に位置させると、上記凹所の底
部が上記支持部で強固に補強されることとなって、前記
屈曲が得られなくなる。
【0072】そこで、上記したように、凹所の底部を上
記軸心の中心よりも前側に位置させたのであり、このた
め、上記エプロンメンバがその前方から衝撃力を与えら
れたときには、上記支持部の強度に邪魔されずに、上記
エプロンメンバの底部に応力集中が生じがちとなって、
まず、このエプロンメンバの中途部が屈曲させられ、次
いで、このエプロンメンバの後端部や上記フロントフェ
ンダエプロンが屈曲させられる。
【0073】よって、上記した強度の大きい支持部の存
在にかかわらず、上記車体の塑性変形による衝撃力の吸
収が十分になされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車体前部の平面一部破断図である。
【図2】車体前部の側面一部破断図である。
【図3】車体前部の正面一部破断図である。
【図4】エプロンメンバの斜視一部破断図である。
【符号の説明】
1 車体 2 サスペンション 3 前車輪 4 車体フレーム 5 車体本体 9 サイドメンバ 18 側壁 19 ドア開口 20 フロントピラー 22 フロントカウル 28 エプロンメンバ 29 アッパサイドメンバ 30 フロントフェンダエプロン 32 緩衝器 34 膨出部 35 支持部 36 軸心 37 中心 48 仮想直線 49 凹所 50 底部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 陶山 高男 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 Fターム(参考) 3D003 AA05 BB01 CA03 CA09 CA18 CA33 CA53 CA55

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前車輪をそれぞれ懸架して車体の前後方
    向に延びる左右一対のサイドメンバと、上下方向に延び
    てその下端部が上記サイドメンバの長手方向の中途部に
    支持される左右一対のフロントピラーと、上記各サイド
    メンバよりも上方に位置して上記各フロントピラーから
    前方に向って突出する左右一対のエプロンメンバと、車
    体の各側部で、上記サイドメンバとエプロンメンバとに
    架設されて上記前車輪をその上方から覆うフロントフェ
    ンダエプロンとを備えた自動車において、 車体の平面視で、上記エプロンメンバの両側面のうち、
    少なくとも一方の側面の前後端部を結ぶ仮想直線を設定
    したとき、上記一方の側面における上記エプロンメンバ
    の長手方向の中途部を上記仮想直線よりも凹ませて凹所
    を形成した自動車における車体前部の衝撃力吸収構造。
  2. 【請求項2】 上記エプロンメンバの一方の側面を、車
    体の外側方側の側面とした請求項1に記載の自動車にお
    ける車体前部の衝撃力吸収構造。
  3. 【請求項3】 上記サイドメンバに前車輪を懸架させる
    サスペンションが上下方向に延びる緩衝器を備え、上記
    フロントフェンダエプロンの一部分に上記緩衝器の上端
    部を支持させる支持部を形成する一方、上記緩衝器の下
    端部に上記前車輪を支持させた自動車において、 上記凹所の底部を、上記支持部の中心よりも前側に位置
    させた請求項1、もしくは2に記載自動車における車体
    前部の衝撃力吸収構造。
JP2000232416A 2000-07-31 2000-07-31 自動車における車体前部の衝撃力吸収構造 Expired - Fee Related JP3693899B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000232416A JP3693899B2 (ja) 2000-07-31 2000-07-31 自動車における車体前部の衝撃力吸収構造
DE2001613932 DE60113932T2 (de) 2000-07-31 2001-07-24 Stossenergieabsorbierende Struktur für ein Kraftfahrzeug
EP20010117935 EP1177968B1 (en) 2000-07-31 2001-07-24 Impact absorbing structure for car body front of automobile

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000232416A JP3693899B2 (ja) 2000-07-31 2000-07-31 自動車における車体前部の衝撃力吸収構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002046648A true JP2002046648A (ja) 2002-02-12
JP3693899B2 JP3693899B2 (ja) 2005-09-14

Family

ID=18725107

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000232416A Expired - Fee Related JP3693899B2 (ja) 2000-07-31 2000-07-31 自動車における車体前部の衝撃力吸収構造

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP1177968B1 (ja)
JP (1) JP3693899B2 (ja)
DE (1) DE60113932T2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004276817A (ja) * 2003-03-18 2004-10-07 Mitsubishi Automob Eng Co Ltd 車両構造
US6957846B2 (en) 2002-08-05 2005-10-25 Nissan Motor Co., Ltd. Front body structure for vehicle
JP2005335619A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Daihatsu Motor Co Ltd 自動車の前部車体構造
JP2012061901A (ja) * 2010-09-14 2012-03-29 Honda Motor Co Ltd 車体前部構造

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101500366B1 (ko) * 2013-09-27 2015-03-09 현대자동차 주식회사 차량의 전방 충돌에너지 흡수 구조
US9868468B1 (en) 2017-03-08 2018-01-16 Fca Us Llc Vehicle front structure for lateral deflection during narrow offset impact
US10077077B1 (en) 2017-03-17 2018-09-18 Fca Us Llc Vehicle front structure with splayed variable gage rail tip
US10661834B2 (en) 2017-03-17 2020-05-26 Fca Us Llc Vehicle front structure with splayed rail tips
JP6605561B2 (ja) * 2017-11-20 2019-11-13 本田技研工業株式会社 自動車の車体構造

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2053151B1 (de) * 1970-10-29 1972-03-16 Adam Opel AG , 6090 Russeisheim Befestigung des vorderen Kotflugeis eines Kraftfahrzeuges
US5246263A (en) * 1991-01-18 1993-09-21 Mazda Motor Corporation Rear body structure of vehicle
JP2000108938A (ja) * 1998-09-30 2000-04-18 Fuji Heavy Ind Ltd 自動車の前部車体構造
JP4245702B2 (ja) 1998-10-06 2009-04-02 富士重工業株式会社 自動車の前部車体構造

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6957846B2 (en) 2002-08-05 2005-10-25 Nissan Motor Co., Ltd. Front body structure for vehicle
JP2004276817A (ja) * 2003-03-18 2004-10-07 Mitsubishi Automob Eng Co Ltd 車両構造
JP2005335619A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Daihatsu Motor Co Ltd 自動車の前部車体構造
JP4680531B2 (ja) * 2004-05-28 2011-05-11 ダイハツ工業株式会社 自動車の前部車体構造
JP2012061901A (ja) * 2010-09-14 2012-03-29 Honda Motor Co Ltd 車体前部構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP3693899B2 (ja) 2005-09-14
DE60113932T2 (de) 2006-05-11
EP1177968A2 (en) 2002-02-06
EP1177968A3 (en) 2004-06-30
EP1177968B1 (en) 2005-10-12
DE60113932D1 (de) 2005-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8132845B2 (en) Vehicle door structure
JP4346313B2 (ja) 自動車の車体前部構造
JP2004299633A (ja) 自動車の前部車体構造
JP3112978B2 (ja) 自動車の後部車体構造
JP4335841B2 (ja) ハッチバック型車両の後部車体構造
JP2007038717A (ja) 自動車の下部車体構造
JP4822191B2 (ja) 車体前部構造
JP2002046648A (ja) 自動車における車体前部の衝撃力吸収構造
JP2000318645A (ja) 車体構造
JP2010023661A (ja) 車体前部構造
JP3182938B2 (ja) 自動車のフロアトンネルの補強構造
JPS62181976A (ja) 自動車の下部車体構造
JP3311648B2 (ja) 自動車のフレームメンバ補強構造
JP3102508B2 (ja) 自動車の後部車体構造
WO2019198751A1 (ja) 自動車の車体構造
WO2019198752A1 (ja) 自動車の車体構造
JPH09221067A (ja) 車両のカウル構造
JP4958215B2 (ja) 車両前部の車体構造
JP4003221B2 (ja) 車両の前部車体構造
JP2541768Y2 (ja) 自動車の下部車体構造
JPH01309880A (ja) 車両の前部車体構造
JP3643301B2 (ja) 自動車の車体前部における補強構造
JP5320218B2 (ja) 車体側部構造
JP2003246280A (ja) エンジンルームのフロントフェンダエプロン部の補強構造
JP6907996B2 (ja) 車両の車体構造

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050621

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050622

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080701

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100701

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120701

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees