JP6605561B2 - 自動車の車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、前面衝突の衝突荷重をフロントサイドフレームおよびアッパーメンバに確実に伝達してエネルギー吸収するための自動車の車体構造に関する。
自動車の車体前部に配置されたフロントサイドフレーム(フロントサイドフレーム1)の前端から荷重受け部材(面部59)を車幅方向外側に突出させ、この荷重受け部材からロアメンバ(連結部材5)およびアッパーメンバ(エプロンレインフォースメント3)を後上方に延出させものが、下記特許文献1により公知である。
特許第4617681号公報
ところで、上記従来のものは、自動車がナローオフセット前面衝突してフロントサイドフレームよりも車幅方向外側に衝突荷重が入力したとき、衝突初期の荷重を荷重受け部材だけで受けるために受圧面積が不足し、衝突初期のエネルギー吸収量が不足する懸念がある。しかもロアメンバが荷重受け部材から後上方に延出するので、前輪の位置を車体前方に移動させようとするとロアメンバの後面と干渉してしまい、前輪の位置が後方に寄って外観が低下する原因となる問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、前面衝突の衝突初期のエネルギー吸収量を増加させるとともに、前輪とロアメンバとの干渉を回避して外観を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、前後方向に延びるフロントサイドフレームと、前記フロントサイドフレームの前端に接続されて車幅方向外方に延びる荷重受け部材と、前記フロントサイドフレームの前端から上方かつ車幅方向外方に延びるロアメンバと、前記ロアメンバの車幅方向外端から前輪の上方を後方に延びてフロントピラーの前端に接続されるアッパーメンバとを備え前記ロアメンバの下端は前記フロントサイドフレームの少なくとも車幅方向内壁および上壁に挟まれた稜線に接続されることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項の構成に加えて、前記アッパーメンバおよび前記フロントサイドフレームはダンパーハウジングにより接続され、前記アッパーメンバは前記ダンパーハウジングおよび前記ロアメンバ間に少なくとも一つの屈曲部を備えることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項の構成に加えて、前記ダンパーハウジングの前面および前記ロアメンバの後面間を前後方向に延びるエネルギー吸収部材で接続したことを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項1〜請求項の何れか1項の構成に加えて、前記荷重受け部材は、平面視で車幅方向外側ほど前後方向幅が縮小する三角形状であることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項1〜請求項の何れか1項の構成に加えて、前記アッパーメンバは、車幅方向寸法が上下方向寸法よりも大きい中空閉断面部材であることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項の構成に加えて、前記フロントサイドフレームは、上下方向寸法が車幅方向寸法よりも大きい中空閉断面部材であることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項1〜請求項の何れか1項の構成に加えて、前記アッパーメンバの少なくとも一部は、側面視で前記前輪の外形に沿うことを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項1〜請求項の何れか1項の構成に加えて、前記荷重受け部材と前記フロントサイドフレームの車幅方向外壁との接続部は、前記ロアメンバと前記フロントサイドフレームとの接続部に側面視で前後方向に略重なり合うことを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項に記載された発明によれば、請求項1〜請求項の何れか1項の構成に加えて、前記荷重受け部材はバンパービームエクステンションの後端を支持する支持プレートと、前記支持プレートの後面に接続されたガセットとを備え、前記支持プレートは前記ロアメンバの下端および前記フロントサイドフレームの車幅方向内壁に接続されることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項10に記載された発明によれば、請求項の構成に加えて、前記ガセットは車幅方向外側から前記フロントサイドフレームの内部に挿入され、前記フロントサイドフレームの車幅方向外壁および車幅方向内壁の両方に接続されることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また請求項11に記載された発明によれば、請求項10の構成に加えて、サブフレームを締結するためのナットおよび前記ガセットがブラケットを介して前記フロントサイドフレームの車幅方向内壁に接続されることを特徴とする自動車の車体構造が提案される。
なお、実施の形態のバンパービームエクステンション取付板32は本発明の支持プレートに対応し、実施の形態のカラーナット36は本発明のナットに対応する。
請求項1の構成によれば、前後方向に延びるフロントサイドフレームと、フロントサイドフレームの前端に接続されて車幅方向外方に延びる荷重受け部材と、フロントサイドフレームの前端から上方かつ車幅方向外方に延びるロアメンバと、ロアメンバの車幅方向外端から前輪の上方を後方に延びてフロントピラーの前端に接続されるアッパーメンバとを備えるので、荷重受け部材の前面に加えてロアメンバの前面により前面衝突の衝突荷重の受圧面積を確保し、衝突初期から荷重受け部材およびロアメンバからフロントサイドフレームおよびアッパーメンバに衝突荷重を確実に伝達することで、フロントサイドフレームおよびアッパーメンバを効率的に圧壊して衝突エネルギーの吸収効果を高めることができる。しかもロアメンバはフロントサイドフレームの前端から後方に延びずに上方かつ車幅方向外方に延びるので、前輪を車体前方に配置してもロアメンバと干渉することがなくなって外観が向上する。
た、ロアメンバの下端はフロントサイドフレームの少なくとも車幅方向内壁および上壁に挟まれた稜線に接続されるので、衝突荷重がフロントサイドフレームよりも車幅方向外側に入力するナローオフセット前面衝突時にも、その衝突荷重をフロントサイドフレームから車幅方向外側に張り出すロアメンバで受けることで、アッパーメンバを効率的に圧壊して衝突エネルギーを吸収できるだけでなく、圧壊するアッパーメンバに引かれてフロントサイドフレームが効率的に車幅方向外側に変形して衝突エネルギーを吸収することができる。
また請求項の構成によれば、アッパーメンバおよびフロントサイドフレームはダンパーハウジングにより接続され、アッパーメンバはダンパーハウジングおよびロアメンバ間に少なくとも一つの屈曲部を備えるので、アッパーメンバに入力された衝突荷重を強度の高いダンパーハウジングで受けることで、ダンパーハウジングの前方に位置するアッパーメンバの屈曲部を確実に折り曲げて衝突エネルギーを吸収することができる。
また請求項の構成によれば、ダンパーハウジングの前面およびロアメンバの後面間を前後方向に延びるエネルギー吸収部材で接続したので、フルラップ前面衝突時にエネルギー吸収部材を圧壊して衝突エネルギーを吸収することができる。
また請求項の構成によれば、荷重受け部材は、平面視で車幅方向外側ほど前後方向幅が縮小する三角形状であるので、フロントサイドフレームに対して荷重受け部材を強固に結合可能にしながら、荷重受け部材が前輪と干渉し難くすることができる。
また請求項の構成によれば、アッパーメンバは、車幅方向寸法が上下方向寸法よりも大きい中空閉断面部材であるので、アッパーメンバの下面が前輪と干渉し難くなるだけでなく、アッパーメンバが上下方向に変形し易くなってエネルギー吸収量が増加する。
また請求項の構成によれば、フロントサイドフレームは、上下方向寸法が車幅方向寸法よりも大きい中空閉断面部材であるので、上下方向に変形し易いアッパーメンバと左右方向に変形し易いフロントサイドフレームとの組み合わせでエネルギー吸収量を安定させることができる。
また請求項の構成によれば、アッパーメンバの少なくとも一部は、側面視で前輪の外形に沿うので、アッパーメンバとの干渉を回避しながら前輪の直径を確保することができる。
また請求項の構成によれば、荷重受け部材とフロントサイドフレームの車幅方向外壁との接続部は、ロアメンバとフロントサイドフレームとの接続部に側面視で前後方向に略重なり合うので、衝突荷重がフロントサイドフレームよりも車幅方向外側に入力するナローオフセット前面衝突時に、荷重受け部材およびロアメンバの両方からフロントサイドフレームの前端に効率的に曲げ荷重を作用させ、フロントサイドフレームを確実に車幅方向外側に折り曲げて衝突エネルギーを吸収することができる。
また請求項の構成によれば、荷重受け部材はバンパービームエクステンションの後端を支持する支持プレートと、支持プレートの後面に接続されたガセットとを備え、支持プレートはロアメンバの下端およびフロントサイドフレームの車幅方向内壁に接続されるので、衝突荷重がフロントサイドフレームよりも車幅方向外側に入力するナローオフセット前面衝突時に、荷重受け部材からフロントサイドフレームの前端に効率的に曲げ荷重を作用させ、フロントサイドフレームを確実に車幅方向外側に折り曲げて衝突エネルギーを吸収することができる。
また請求項10の構成によれば、ガセットは車幅方向外側からフロントサイドフレームの内部に挿入され、フロントサイドフレームの車幅方向外壁および車幅方向内壁の両方に接続されるので、荷重受け部材およびフロントサイドフレームを強固に一体化してナローオフセット前面衝突の衝突荷重を荷重受け部材からフロントサイドフレームに伝達し、フロントサイドフレームを確実に曲げ変形させることができる。
また請求項11の構成によれば、サブフレームを締結するためのナットおよびガセットがブラケットを介してフロントサイドフレームの車幅方向内壁に接続されるので、サブフレームをフロントサイドフレームに強固に支持できるだけでなく、ナローオフセット前面衝突時のフロントサイドフレームの曲げ変形を一層促進することができる。
自動車の車体前部の骨格を左斜め前方から見た図である。(第1の実施の形態) 図1の2方向矢視図である。(第1の実施の形態) 図2の3方向矢視図である。(第1の実施の形態) 図2の4方向矢視図である。(第1の実施の形態) 図4に対応する分解斜視図である。(第1の実施の形態) 図2の6A−6A線および6B−6B線断面図である。(第1の実施の形態) フロントサイドフレームの外側部材を取り外した状態を示す図である。(第1の実施の形態) 図4に対応する第2〜第4の実施の形態を示す図である。
第1の実施の形態
以下、図1〜図7に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。なお、本明細書における前後方向、左右方向(車幅方向)および上下方向は運転席に着座した乗員を基準として定義される。
図1〜図3に示すように、自動車の車体前部の骨格は、車室の床面を構成するフロアパネル11と、フロアパネル11の前端から起立するダッシュロアパネル12と、ダッシュロアパネル12の上端に接続されたダッシュアッパーパネル13とを備える。ダッシュロアパネル12の左右下端部からフロアパネル11の左右両側部に沿うように左右一対のサイドシル14,14が接続され、フロアパネル11の前端とダッシュロアパネル12の下端との接続部から左右一対のフロントサイドフレーム15,15が前方に延出する。左右のフロントサイドフレーム15,15の前端には左右一対の荷重受け部材16,16が接続され、左右の荷重受け部材16,16の前面に設けられた左右一対のバンパービームエクステンション17,17が車幅方向に延びるバンパービーム18で接続される。
左右一対のフロントピラー40(図2参照)の前端から左右一対のアッパーメンバ19,19が前下方に延び、左右のアッパーメンバ19,19の前端から車幅方向内側かつ下方に延びる左右一対のロアメンバ20,20の下端が左右の荷重受け部材16,16に接続される。左右のサイドシル14,14の前端と左右のフロントサイドフレーム15,15の後端とが車幅方向に延びる左右一対のアウトリガー21,21により接続され、左右のアッパーメンバ19,19の前後方向中間部と左右のフロントサイドフレーム15,15の前後方向中間部とが左右一対のダンパーハウジング22,22により接続される。
図4〜図7に示すように、前後方向に直線状に延びるフロントサイドフレーム15は、ハット状断面の内側部材30とハット状断面の外側部材31とを、それらの上部フランジ30a,31aおよび下部フランジ30b,31bbどうしを結合して四角閉断面に構成されており、その上下方向寸法は車幅方向寸法よりも大きく設定される(図6(B)参照)。フロントサイドフレーム15の前端に設けられる荷重受け部材16は、中央部が開口した四角板状のバンパービームエクステンション取付板32と、四角板状の本体部33aを有するガセット33と、バンパービームエクステンション取付板32およびガセット33を連結する上下一対の三角板状の連結板34,34とで構成される。荷重受け部材16は、上下の連結板34,34の前部フランジ34a,34aをバンパービームエクステンション取付板32の上縁および下縁に溶接し、かつ後部フランジ34b,34bをガセット33の上縁および下縁に溶接することで、平面視で車幅方向外側ほど前後方向幅が縮小する三角形状に形成される(図3参照)。
荷重受け部材16のバンパービームエクステンション取付板32は、その車幅方向内縁がフロントサイドフレーム15の内側部材30の前端の上下方向中間部に設けた前部フランジ30cに溶接され、荷重受け部材16の上下の連結板34,34は、それらの車幅方向内端に設けた側部フランジ34c,34cがフロントサイドフレーム15の内側部材30の上部フランジ30aおよび下部フランジ30bに溶接される。荷重受け部材16のガセット33の本体部33aの前端部に設けられた前部フランジ33bは、バンパービームエクステンション取付板32の車幅方向外縁に溶接され、そこから斜め後方に延びてフロントサイドフレーム15の外側部材31の前端の切欠き31cに挿入された本体部33aは、その後端部に設けられた後部フランジ33cがフロントサイドフレーム15の内側部材30の内面に溶接される。このとき、ガセット33の車幅方向外面が、外側部材31の切欠き31cに突設した側部フランジ31dに溶接される。ブラケット35の車幅方向内面に円筒状のカラーナット36の外周面が溶接され、このブラケット35は4個のフランジ35a〜35dでフロントサイドフレーム15の内側部材30の内面に溶接される(図7参照)。そしてフロントサイドフレーム15の底面に開口するカラーナット36の下端に、図示せぬサブフレームの後部がボルトで締結される。
L字状断面の上部部材19aおよび下部部材19bを結合して構成されるアッパーメンバ19は、その車幅方向寸法が上下方向寸法よりも大きく設定される(図6(A)参照)。ロアメンバ20は正面視で倒立L字状の中空閉断面部材であり、L字状断面の前部部材20aおよび後部部材20bを結合して構成される。ロアメンバ20の下端部は、フロントサイドフレーム15の内側部材30の前端部、具体的には内側部材30の車幅方向内壁および上壁に挟まれた稜線を含む部分と、バンパービームエクステンション取付板32の車幅方向内端部とに接続され、ロアメンバ20はそこから上方かつ車幅方向外側に立ち上がった後に屈曲し、車幅方向外側に水平に延びてアッパーメンバ19の前端の前部フランジ19c,19dに接続される(図5参照)。荷重受け部材16のバンパービームエクステンション取付板32の前面と、ロアメンバ20の前面とは、共に前方を向いて略同一平面上に整列する。
荷重受け部材16に対するフロントサイドフレーム15の接続部、すなわち荷重受け部材16の連結板34,34の側部フランジ34c,34cがフロントサイドフレーム15の内側部材30の上部フランジ30aおよび下部フランジ30bに接続され、かつ荷重受け部材16のガセット33の本体部33aがフロントサイドフレーム15の外側部材31の側部フランジ31dに接続される領域R1と、ロアメンバ20の下端がフロントサイドフレーム15の内側部材30に接続される領域R2とは、側面視で前後方向に略重なり合っている(図5参照)。またアッパーメンバ19の側面視形状は、その下方に位置する前輪37の外形に沿うように湾曲する(図2参照)。
フロントサイドフレーム15およびアッパーメンバ19を接続するダンパーハウジング22は、図示せぬダンパーの上端を支持する上壁22aと、上壁22aの3方を取り囲む前壁22b、側壁22cおよび後壁22dとを備えており、フロントサイドフレーム15および側壁22cに跨がるようにサスペンションアーム支持ブラケット38が設けられる。ダンパーハウジング22の前壁22bとロアメンバ20の後面とが、前後方向に延びるエネルギー吸収部材39で接続される。アッパーメンバ19は、平面視でダンパーハウジング22および荷重受け部材16に挟まれる部分に屈曲部19eが形成される(図1〜図3参照)。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
自動車が前面衝突すると、その衝突荷重はバンパービーム18からバンパービームエクステンション17,17を介して荷重受け部材16,16のバンパービームエクステンション取付板32,32に伝達される。前方を向くバンパービームエクステンション取付板32の前面およびロアメンバ20の前面は略同一平面上に整列するので、衝突荷重はバンパービームエクステンション取付板32の前面およびロアメンバ20の前面の両方に同時に入力され、そこからフロントサイドフレーム15およびアッパーメンバ19に効率的に伝達されてエネルギー吸収されることになり、衝突初期からエネルギー吸収量を増加させることができる。
このとき、強度の高いダンパーハウジング22の前壁22bおよびロアメンバ20の後面間を前後方向に延びるエネルギー吸収部材39で接続したので、フルラップ前面衝突時にエネルギー吸収部材39を確実に圧壊して衝突エネルギーを吸収することができる。
またロアメンバ20の下端はフロントサイドフレーム15の内側部材30の車幅方向内壁および上壁に挟まれた稜線に接続されるので、衝突荷重が一方のフロントサイドフレーム15よりも車幅方向外側に入力するナローオフセット前面衝突時に、その衝突荷重をフロントサイドフレーム15から車幅方向外側に張り出すロアメンバ20で受けることで、アッパーメンバ19を効率的に圧壊して衝突エネルギーを吸収できるだけでなく、圧壊するアッパーメンバ19に引かれてフロントサイドフレーム15が車幅方向外側変形して衝突エネルギーを吸収することができる。
また荷重受け部材16がフロントサイドフレーム15の車幅方向外側部分に接続される領域、つまり荷重受け部材16の連結板34,34の側部フランジ34c,34cがフロントサイドフレーム15の内側部材30の上部フランジ30aおよび下部フランジ30bに接続され、かつ荷重受け部材16のガセット33の本体部33aがフロントサイドフレーム15の外側部材31の側部フランジ31dに接続される領域R1と、ロアメンバ20がフロントサイドフレーム15に接続される領域R2とが側面視で前後方向に略一致しているので、ナローオフセット前面衝突時に荷重受け部材16およびロアメンバ20の両方からフロントサイドフレーム15の前端に曲げ荷重Mを作用させ(図3参照)、フロントサイドフレーム15を確実に車幅方向外側に折り曲げて衝突エネルギーを吸収することができる。
特に荷重受け部材16のバンパービームエクステンション取付板32はロアメンバ20の下端およびフロントサイドフレーム15の内側部材30に接続されるので、ナローオフセット前面衝突時に荷重受け部材16からフロントサイドフレーム15の前端に曲げ荷重を作用させ、フロントサイドフレーム15を確実に車幅方向外側に折り曲げて衝突エネルギーを吸収することができる。
また荷重受け部材16はバンパービームエクステンション取付板32およびガセット33を備え、バンパービームエクステンション取付板32およびガセット33は平面視で車幅方向外側ほど前後方向幅が縮小する三角形状に配置されるので(図3参照)、フロントサイドフレーム15に対して荷重受け部材16を強固に結合し、衝突荷重を荷重受け部材16で確実に受けることができる。
また荷重受け部材16のガセット33は車幅方向外側からフロントサイドフレーム15の内部に挿入され、フロントサイドフレーム15の外側部材31および内側部材30の両方に接続されるので、荷重受け部材16およびフロントサイドフレーム15を強固に一体化してナローオフセット前面衝突の衝突荷重を荷重受け部材16からフロントサイドフレーム15に伝達し、フロントサイドフレーム15を確実に曲げ変形させてエネルギー吸収効果を高めることができる。
また図示せぬサブフレームを締結するためのカラーナット36およびガセット33がブラケット35を介してフロントサイドフレーム15の内側部材30に接続されるので、サブフレームをフロントサイドフレーム15に強固に支持でき、しかもナローオフセット前面衝突時のフロントサイドフレーム15の曲げ変形を一層促進することができる。
またアッパーメンバ19およびフロントサイドフレーム15は強度の高いダンパーハウジング22で接続されており、アッパーメンバ19はダンパーハウジング22よりも前方位置に屈曲部19eを備えるので、アッパーメンバ19に入力された衝突荷重を強度の高いダンパーハウジング22で受けることで、アッパーメンバ19の屈曲部19eを確実に折り曲げて衝突エネルギーを吸収することができる。
またロアメンバ20はフロントサイドフレーム15の前端から後方に延びずに上方かつ車幅方向外方に延びるので、前輪37を車体の前方に配置してもロアメンバ20と干渉することがなくなって外観が向上する。しかもアッパーメンバ19は上下方向寸法が車幅方向寸法より小さく、かつ側面視で前輪37の外形に沿うので、アッパーメンバ19との干渉を回避しながら前輪37の直径を確保することができる。さらに平面視で三角形状の荷重受け部材16は前輪37の前方位置で前後方向幅が小さくなるので、前輪37の前端が荷重受け部材16の後面と干渉し難くなり、前輪37の直径を一層容易に確保することができる(図3参照)。
またアッパーメンバ19は車幅方向寸法が上下方向寸法よりも大きいため、衝突荷重により上下方向に変形し易くなってエネルギー吸収量が増加し、またフロントサイドフレーム15は上下方向寸法が車幅方向寸法よりも大きいため、衝突荷重により左右方向に変形し易くなってエネルギー吸収量が増加する。さらに上下方向に変形し易いアッパーメンバ19と左右方向に変形し易いフロントサイドフレーム15との組み合わせで、エネルギー吸収量を安定させることができる。
第2〜第4の実施の形態
次に、図8に基づいて本発明の第2〜第4の実施の形態を説明する。
ロアメンバ20の形状には種々の実施の形態が存在する。上述した第1の実施の形態のロアメンバ20は、フロントサイドフレーム15の前端から上側かつ車幅方向外側に斜めに延びた後に、車幅方向外側に湾曲して水平方向に延びているが、図8(A)に示す第2の実施の形態では、ロアメンバ20がフロントサイドフレーム15の前端から真っ直ぐ上側に延びた後に、直角に屈曲して水平方向に延びている。
また図8(B)に示す第3の実施の形態では、ロアメンバ20がフロントサイドフレーム15の前端から真っ直ぐ上側に延びた後に、車幅方向外側に湾曲して水平方向に延びている。
また図8(C)に示す第4の実施の形態は、平板状の前部部材20aとハット状断面の後部部材20bとを結合したロアメンバ20を備えており、前部部材20aが後部部材20bから車幅方向外側かつ下側に張り出して閉断面部を有するL字状断面に構成することで、ロアメンバ20の強度を更に高めるとともに衝突荷重の受圧面積を拡大している。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、荷重受け部材16およびロアメンバ20の形状は実施の形態に限定されるものではない。
15 フロントサイドフレーム
16 荷重受け部材
17 バンパービームエクステンション
19 アッパーメンバ
19e 屈曲部
20 ロアメンバ
22 ダンパーハウジング
32 バンパービームエクステンション取付板(支持プレート)
33 ガセット
35 ブラケット
36 カラーナット(ナット)
37 前輪
39 エネルギー吸収部材
40 フロントピラー

Claims (11)

  1. 前後方向に延びるフロントサイドフレーム(15)と、前記フロントサイドフレーム(15)の前端に接続されて車幅方向外方に延びる荷重受け部材(16)と、前記フロントサイドフレーム(15)の前端から上方かつ車幅方向外方に延びるロアメンバ(20)と、前記ロアメンバ(20)の車幅方向外端から前輪(37)の上方を後方に延びてフロントピラー(40)の前端に接続されるアッパーメンバ(19)とを備え
    前記ロアメンバ(20)の下端は前記フロントサイドフレーム(15)の少なくとも車幅方向内壁および上壁に挟まれた稜線に接続されることを特徴とする自動車の車体構造。
  2. 前記アッパーメンバ(19)および前記フロントサイドフレーム(15)はダンパーハウジング(22)により接続され、前記アッパーメンバ(19)は前記ダンパーハウジング(22)および前記ロアメンバ(20)間に少なくとも一つの屈曲部(19e)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の自動車の車体構造。
  3. 前記ダンパーハウジング(22)の前面および前記ロアメンバ(20)の後面間を前後方向に延びるエネルギー吸収部材(39)で接続したことを特徴とする、請求項に記載の自動車の車体構造。
  4. 前記荷重受け部材(16)は、平面視で車幅方向外側ほど前後方向幅が縮小する三角形状であることを特徴とする、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  5. 前記アッパーメンバ(19)は、車幅方向寸法が上下方向寸法よりも大きい中空閉断面部材であることを特徴とする、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  6. 前記フロントサイドフレーム(15)は、上下方向寸法が車幅方向寸法よりも大きい中空閉断面部材であることを特徴とする、請求項に記載の自動車の車体構造。
  7. 前記アッパーメンバ(19)の少なくとも一部は、側面視で前記前輪(37)の外形に沿うことを特徴とする、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  8. 前記荷重受け部材(16)と前記フロントサイドフレーム(15)の車幅方向外壁との接続部は、前記ロアメンバ(20)と前記フロントサイドフレーム(15)との接続部に側面視で前後方向に略重なり合うことを特徴とする、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  9. 前記荷重受け部材(16)はバンパービームエクステンション(17)の後端を支持する支持プレート(32)と、前記支持プレート(32)の後面に接続されたガセット(33)とを備え、前記支持プレート(32)は前記ロアメンバ(20)の下端および前記フロントサイドフレーム(15)の車幅方向内壁に接続されることを特徴とする、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  10. 前記ガセット(33)は車幅方向外側から前記フロントサイドフレーム(15)の内部に挿入され、前記フロントサイドフレーム(15)の車幅方向外壁および車幅方向内壁の両方に接続されることを特徴とする、請求項に記載の自動車の車体構造。
  11. サブフレームを締結するためのナット(36)および前記ガセット(33)がブラケット(35)を介して前記フロントサイドフレーム(15)の車幅方向内壁に接続されることを特徴とする、請求項10に記載の自動車の車体構造。
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