JPH0757819B2 - 耐熱性フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

耐熱性フィルムおよびその製造方法

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JPH0757819B2
JPH0757819B2 JP62316306A JP31630687A JPH0757819B2 JP H0757819 B2 JPH0757819 B2 JP H0757819B2 JP 62316306 A JP62316306 A JP 62316306A JP 31630687 A JP31630687 A JP 31630687A JP H0757819 B2 JPH0757819 B2 JP H0757819B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、耐熱性に優れたフィルムに関し、さらに詳し
くは、ポリエーテルエーテルケトンとポリアリーレンス
ルフィドとの組成物からなる二軸延伸した耐熱性フィル
ムおよびその製造方法に関する。本発明の耐熱性フィル
ムは、半田耐熱性、機械的強度、表面平滑性、寸法安定
性、電気的特性、耐湿性、耐屈曲性、透明性などに優れ
ていることから、特に電子・電気工業分野において好適
に利用することができる。
従来の技術 電子・電気工業の野分野において、各種高分子フィルム
が広範に用いられてきているが、電気用品では半田付け
して用いられるものが多い。例えば、高分子フィルムの
電気用部品としては、コンデンサー用フィルムやフレキ
シブルプリント配線基板などがある。ところで、電気用
部品では、半田付け時の半田液が260℃近くにもなる
が、このような高温の作業に耐える高分子フィルムは少
ない。一方、半田耐熱性に優れているものは、高価であ
り、工業用部品としては、経済的にみて実用上問題があ
る。
また、IC等の電子部品を搭載したプリント配線基板(FP
C)は、耐熱性、耐湿性、耐屈曲性、不燃性、銅剥離強
度などの使用特性を求められるが、これらの使用特性の
ほとんどは、素材として使用する高分子フィルムの特性
に依存する。さらに、モーター用絶縁フィルムやトラン
ス用絶縁フィルムなど、高度の耐熱性を要求される分野
への高分子フィルムの応用が期待されている。
しかし、例えば、ポリイミドフィルムは、ガラス転移温
度が350℃以上であり、充分な耐熱性を有するものの、
ポリイミドは融点をもたない樹脂であるために溶融流動
性がなく、通常の二軸延伸法によるフィルムの製造が不
可能であり、また、耐湿性や接着性、ヒートシール性に
劣る。
ポリフェニレンスルフィド(PPS樹脂)などのポリアリ
ーレンスルフィド(以下、「PAS樹脂」と略称すること
がある)も半田耐熱性を充分有する樹脂であるとはいい
難い。
最近、結晶性溶融成形材料の中で最も高いガラス転移点
(Tg)を有する耐熱性樹脂としてポリエーテルエーテル
ケトン(以下、「PEEK樹脂」と略称することがある)が
開発され、その実用化への検討がすすめられているが、
PEEK樹脂は、主鎖に芳香族環を有し分子鎖が剛直である
ために、延伸性が悪く、工業的に安定して機械的強度の
優れた延伸フィルムを得ることは困難であるとされてい
る。そこで、PEEK樹脂フィルムまたはシートに後方張力
を付与し、加圧ロールで圧延して配向する方法が提案さ
れ(特開昭57-137116号公報)、また、その方法により
得たフィルムを熱固定し、垂直磁化用ベースフィルムと
することも提案されている(特開昭60-93625号公報)。
また、PEEK樹脂は、高い結晶融点(約340℃)を有し、
かつ高粘度を有する樹脂である。したがって、溶融押出
は、通常、370〜420℃の高温で行なう必要がある。しか
も、PEEK樹脂は高粘度であり、高せん断応力がかかるた
め、このような条件下で成型されたPEEK樹脂成型物は熱
劣化物を多く含む。熱劣化物は、延伸工程を必要としな
い成型品などではそれ程大きな問題にならない場合が多
いが、二軸延伸フィルムなど延伸工程のある場合には実
用上極めて大きな問題となる。特に、コンデンサーフィ
ルムやFPC用ベースフィルムではフィルムの平滑性が要
求されるので、熱劣化物の存在は大きな問題となる。さ
らに、PEEK樹脂は、4,4′−ジフルオロベンゾフェノン
という比較的高価な原料を使用しているため、高価であ
り、この樹脂を単独で用いるのは経済性に問題がある。
一方、PEEK樹脂とPAS樹脂とをブレンドしたポリマーア
ロイも提案されている(特開昭57-172954号公報)。し
かし、従来、主要なPAS樹脂として使用されているポリ
フェニレンスルフィドは、成形用に橋かけ(キュアー)
したものであって、フィルムに成形できないものであ
り、事実、該公報には、そのポリマーアロイをフィルム
にすることについては開示されていない。また、PEEK樹
脂とPAS樹脂よりなるポリマーアロイをシートとして、
ライニング材や被覆材として軸受用に使用することが提
案されているが(特開昭58-160352号公報)、該ポリマ
ーアロイを二軸延伸フィルムとすることについては、開
示されていない。
従来、PAS樹脂とPEEK樹脂とのブレンドフィルムは、PAS
樹脂の重合度が低く、高融点を有するPEEK樹脂とブレン
ドしようとしても、PEEK樹脂の溶融温度(約380℃)で
はPAS樹脂の溶融粘度が低過ぎて混じりが悪く、溶融押
出が不安定で、安定した押出が困難であった。さらに、
得られたシートを二軸延伸しても、充分に安定して二軸
延伸し得なかった。したがって、得られた二軸延伸フィ
ルムの評価は行なわれていなかった。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、半田耐熱性に優れ、かつ、機械的強
度、表面平滑性、寸法安定性、電気的特性、耐湿性、耐
屈曲性、透明性などに優れた特性を有する耐熱性フィル
ムを提供することにある。
本発明の他の目的は、PEEK樹脂とPAS樹脂からなる組成
物を、熱劣化を抑えて溶融押出し、安定的に二軸延伸
し、物理的・経済的に実用化可能な耐熱性フィルムを製
造することにある。
そこで、本発明者らは、新しく実質的に直鎖状で高分子
量(高粘度)のPAS樹脂とPEEK樹脂とのブレンドを試み
た。両者のブレンド物からシートを作成することができ
たけれども、得られたシートはPAS樹脂とPEEK樹脂のそ
れぞれの結晶化温度(ここでは昇温過程で発熱結晶化の
起る温度をいう。通常TcまたはTc1と略して、降温過程
で発熱結晶化する溶融結晶化温度TmcまたはTc2と区別す
る)および結晶融点(Tm)に対応して、結晶化温度を2
つおよび結晶融点を2つ有するものであった。したがっ
て、このものはなお混合が不充分で、製膜し得ないもの
と思われた。しかし、あえて製膜実験を行なったとこ
ろ、驚くべきことに延伸温度をPAS樹脂の結晶化温度(T
c1,130〜140℃)以上でPEEK樹脂の結晶化温度(Tc1,165
〜185℃)以下の温度範囲、好ましくはPAS樹脂の結晶化
温度よりも若干高い温度(140〜150℃)で延伸し得るこ
とを見い出した。さらに、横延伸もほぼ同じ温度で可能
であり、また、得られた二軸延伸フィルムは、PEEK樹脂
の融点(Tm)近傍である約340℃でも充分熱固定が可能
であることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。
問題点を解決するための手段 すなわち、本発明の要旨は、次のとおりである。
(1)(A)繰返し単位 を主構成要素とするポリエーテルエーテルケトン50〜90
重量部と、 (B)溶融粘度が1,000ポイズ以上の実質的に直鎖状の
ポリアリーレンスルフィド50〜10重量部からなる組成物
を二軸延伸してなることを特徴とする耐熱性フィルム。
(2)(A)繰返し単位 を主構成要素とするポリエーテルエーテルケトン50〜90
重量部と、 (B)溶融粘度が1,000ポイズ以上の実質的に直鎖状の
ポリアリーレンスルフィド50〜10重量部からなる組成物
を、ポリアリーレンスルフィドの結晶化温度(Tc1)以
上でポリエーテルエーテルケトンの結晶化温度(Tc1
以下の温度範囲で二軸延伸することを特徴とする耐熱性
フィルムの製造方法。
以下、本発明の構成要素について説明する。
(PEEK樹脂) 本発明で用いるPEEK樹脂は、繰返し単位 を主構成要素とするポリエーテルエーテルケトンであ
る。
PEEK樹脂は、ヒドロキノンなどのビスフェノール類と4,
4′−ジフルオロベンゾフェノンなどのジハロベンゾイ
ド化合物との脱塩重縮合反応などの周知の方法により得
ることができる(米国特許第4,176,222号明細書)。
PEEK樹脂は、通常、ガラス転移点(Tg)が140℃〜145℃
程度で、融点が330℃〜345℃程度である。
(PAS樹脂) 本発明で使用するPAS樹脂は、溶融粘度が1,000ポイズ以
上50,000ポイズ以下の実質的に直鎖状のポリアリーレン
スルフィドである。このようなPAS樹脂は、PEEK樹脂の
加工温度範囲で熱的に充分安定で、流動性に富んだ樹脂
でなければならない。
このようなPAS樹脂は、例えば、特開昭61-7332号公報に
記載された方法で得ることができる。
本発明で用いるPAS樹脂は、二軸延伸フィルムとするた
めに、溶融粘度が1,000ポイズ(310℃、せん断速度200s
ec-1で測定したものである。)以上、好ましくは2,500
〜30,000ポイズの実質的に直鎖状の高分子量のものであ
ることが必要である。ここで「実質的に直鎖状の」高分
子量PAS樹脂とは、酸化架橋による増粘(キュアー)で
得られるようなポリマーではなく、実質的に二官能性モ
ノマーを主体とするモノマーから得られたポリマーをい
う。このような実質的に直鎖状の高分子量PASの評価
は、例えば、310℃での溶融粘度の測定において、せん
断速度依存性が小さく、したがって、せん断速度(S)
とせん断応力(D)との間の関係式S=αDnにおいて、
非ニュートニアン係数(n)が1に近いことが判定の基
準になる。ここで、nとαは定数である。
PAS樹脂の溶融粘度が1,000ポイズ未満であると、PEEK樹
脂とポリマーアロイを形成させても、製膜性に劣り二軸
延伸フィルムを安定して得がたい。
このような実質的に直鎖状の高分子量のPAS樹脂は、前
記特開昭61-7332号公報に記載されているように、アル
カリ金属硫化物とジハロ芳香族化合物とをN−メチルピ
ロリドンなどの有機アミド溶媒中で水の存在下に特定の
二段階昇温重合方法により好適に得ることができる。
アルカリ金属硫化物としては、硫化リチウム、硫化ナト
リウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシウム
およびこれらの混合物がある。
ジハロ芳香族化合物としては、p−ジクロルベンゼン、
m−ジクロルベンゼン、2,5−ジクロルトルエン、p−
ジブロムベンゼン、2,6−ジクロルナフタリン、1−メ
トキシ−2,5−ジクロルベンゼン、4,4′−ジクロルビフ
ェニル、3,5−ジクロル安息香酸、p,p′−ジクロルジフ
ェニルエーテル、4,4′−ジクロルジフェニルスルホ
ン、4,4′−ジクロルジフェニルスルフォキシド、4,4′
−ジクロルジフェニルケトンおよびこれらの混合物など
がある。
本発明で使用するPAS樹脂は実質的に直鎖状であり、中
でもポリ−p−フェニレンスルフィド(PPS樹脂)ある
いはm−フェニレンスルフィド単位を少量成分として含
有するポリ−p−フェニレンスルフィド共重合体が好ま
しい。
以下、特に断らない限り、ポリアリーレンスルフィド
(PAS樹脂)とは、全て実質的に直鎖状の高分子量PAS樹
脂を意味する。
(PEEK樹脂とPAS樹脂との組成物) 本発明におけるPEEK樹脂とPAS樹脂との配合割合は、PEE
K樹脂50〜90重量部とPAS樹脂50〜10重量部であり、好ま
しくはPEEK樹脂55〜80重量部とPAS樹脂45〜20重量部で
ある。PEEK樹脂の配合割合があまり多過ぎると、溶融押
出加工時に樹脂のせん断発熱が大きく、熱劣化物の発生
が著しくなり、実用上使用に耐えないフィルムとなって
しまう。また、高温域(160℃以上、特に180℃近辺で)
での電気的誘電損失(tanδ)が2%近くと大きくな
り、例えば、このような温度域で使用する交流用コンデ
ンサーとしては、発熱が大きくなるであろう。さらに経
済的な面からみて,高価なPEEK樹脂をより多く用いれ
ば、それだけ高価なフィルムとなるので好ましくない。
逆に、PAS樹脂が多過ぎると得られるフィルムの耐熱性
が低下し、また、溶融押出が不安定となるので好ましく
ない。
配合方法は特に限定されないが、通常、所定量のPEEK樹
脂のペレットまたは粉末とPAS樹脂のペレットまたは粉
末を溶融ブレンドし、ペレット化する方法が好適であ
る。押出時の溶融温度は、350〜400℃が好ましい。溶融
温度が350℃以下ではPEEK樹脂の溶融が不充分で、PAS樹
脂が存在するといえども高粘度となり、溶融押出し時に
メルトフラクチャーが起るなどの不都合が生ずる。一
方、400℃以上ではPAS樹脂の熱安定性がかならずしも充
分でない。
なお、本発明の目的を損なわない範囲で、他の熱可塑性
樹脂、各種充填材や顔料等を配合してもよい。熱可塑性
樹脂としては、芳香族ポリスルホン、ポリエーテルケト
ン、芳香族ポリカーボネートまたは芳香族ポリヒドロキ
シエーテルなどが挙げられ、また、各種充填材や顔料等
としては、タルク、マイカ、カオリン、シリカ、酸化チ
タン、炭酸カルシウム、ガラスピーズ、カーボンなどが
挙げられる。
(二軸延伸方法) PEEK樹脂とPAS樹脂との組成物は、通常の溶融製膜法に
より二軸延伸、熱固定を行なう。樹脂組成物は、溶融状
態でシート状に押出すか、あるいはプレス成形した後急
冷して非晶性のシートとし、次いで伸張延伸または圧延
などの方法で二軸延伸する。二軸延伸方法としては、同
時二軸延伸または逐次二軸延伸法のいずれでもよい。
ところで、PEEK樹脂とPAS樹脂とからなる組成物から得
られたシートは、PAS樹脂とPEEK樹脂のそれぞれの結晶
化温度(Tc)および結晶融点(Tm)に対応して、結晶化
温度を2つおよび結晶融点を2つ有するものであり、両
者は不完全な相溶性を示す。
もともとPEEK樹脂の融点(Tm)は約340℃前後であるの
に対し、高粘度PAS樹脂の融点は約280℃程度であり、そ
の差は約60℃またはそれ以上とかなり大きい。一方、樹
脂の加工温度は、一般的に、融点(Tm)の20〜30℃以上
の温度であり、高粘度PAS樹脂も、通常、300〜340℃で
溶融押出して加工している。PEEK樹脂の加工温度では、
PAS樹脂の溶融粘度が低過ぎるので、この加工温度の差
の点だけからみても、PEEK樹脂とPAS樹脂とのブレンド
物は、安定的に溶融押出してシートを形成し、さらに二
軸延伸フィルムを製造することはできないと考えるのが
普通である。
また、熱可塑性樹脂の二軸延伸は、一般的に、未延伸の
フィルムまたはシートを該樹脂の融点以下、ガラス転移
点(Tg)以上の温度範囲で縦横両軸方法に延伸するが、
結晶化速度の大きい樹脂であるPAS樹脂の二軸延伸は、T
gより高い温度でかつ結晶化温度(Tc1)より低い温度、
通常はTgより少し高い温度の90〜110℃で、しかも均一
なフィルムを得るためには温度条件を極めて狭い範囲に
厳密にコントロールして行なうことが必要である。延伸
温度がPAS樹脂の結晶化温度を越えると製膜中に結晶化
が始まり、均一なフィルムとすることが困難である。一
方、PEEK樹脂のフィルムまたはシートを延伸するために
は、かなり高い温度(約150〜180℃)を必要とし、やは
り温度範囲を厳しくコントロールすることが必要であ
る。
さらにTg、結晶化温度および結晶融点について説明する
と、差動走査型熱量計(DSC)により昇温(10℃/分)
条件で測定した場合、PAS樹脂の代表的なものとして高
粘度PPS樹脂のTgは85℃、結晶化温度は約135℃、結晶融
点は280℃であるのに対し、PEEK樹脂のTgは約140℃、結
晶化温度は約175℃、融点(Tm)は約340℃である。そし
て、両者をブレンドした組成物を370℃で溶融押出して
シートとしたものの結晶化温度(Tc1)は、PAS樹脂に起
因する約135℃およびPEEK樹脂に起因する約170℃の2つ
のピークがあり、融点についてもPAS樹脂に起因する約2
80℃およびPEEK樹脂に起因する340℃の2つが現われ
る。したがって、この組成物は、不完全な相溶性しか示
さないことが分る。通常このような不完全な相溶性しか
示さない樹脂組成物は、二軸延伸することが極めて困難
であるか、延伸できないと考えられていた。特に、PEEK
樹脂の延伸温度(Tg以上)がPAS樹脂の結晶化温度(T
c1)とほぼ同じか、あるいはやや高いことからみて、こ
れら両者の不完全な相溶性を示す組成物をPEEK樹脂の延
伸温度で延伸すると、PAS樹脂の結晶化が始まるため、
製膜が不可能であるか、それとも極めて困難であると予
想されたのである。
ところが、該樹脂組成物をPAS樹脂の結晶化温度以上の
温度で、かつPEEK樹脂の結晶化温度以下の温度範囲、好
ましくは140℃〜150℃で延伸すると、安定的に二軸延伸
できることが判明した。PAS樹脂の結晶化温度は、ほぼP
EEK樹脂のガラス転移点(Tg)に近いから、PEEK樹脂の
延伸温度で二軸延伸可能であるといってもよい。前記し
たように、この延伸温度は、PAS樹脂の結晶化温度より
高く、PAS樹脂の延伸温度としては、製膜が困難な温度
である。
さらに、DSCにより得られたチャートにおいて、結晶化
温度(Tc1)のピークに関し、「ピークの半価幅/ピー
クの高さ=ブロード化指数以下、B.Iと略すことがあ
る。」とすると、PAS樹脂単独のB.Iが0.05〜0.25の範囲
内にあるのに対し、PAS樹脂とPEEK樹脂との組成物に現
われたPAS樹脂に起因する結晶化温度のピークのB.Iが0.
35〜5.00の範囲にあるものが、二軸延伸フィルムとした
場合、耐熱性に優れたフィルムを与える。つまり充分に
混合しているものよりも、ある程度の範囲で混ざってい
るブレンド物の方が二軸延伸フィルムとした場合、より
耐熱性に優れていることが分った。
B.IはPAS樹脂とPEEK樹脂の相互作用の目安とし得るであ
ろう。すなわち、B.Iが小さい程、相互作用が小さく、P
EEK樹脂内でPAS樹脂は独立に存在していると解され、独
立に存在していれば、周囲のPEEK樹脂に影響されること
なく、ある温度でスムーズに結晶化すると考えられるか
らである。このような考えに立てば、B.Iが大きい程、P
AS樹脂はPEEK樹脂の影響を受けていると解される。すな
わち、PAS樹脂が小さく分散して、PEEK樹脂に取り囲ま
れていると解される。充分にPAS樹脂が小さく、PEEK樹
脂に取り囲まれている構造となれば、マクロな構造とし
てのフィルムはPEEK樹脂単独の耐熱性を示すものと解さ
れる。しかし、あまりにも小さくPAS樹脂が分散して、P
EEK樹脂の結晶化を押える程度にまでなってしまうと、P
EEK樹脂が元来の耐熱性を示さなくなり、フィルムとし
ての耐熱性が低下するものと思われる。
溶融ブレンド条件が不充分であるとB.Iは小さくなる傾
向にあり、また、樹脂組成物中でPAS樹脂が多くなると
B.Iは小さくなる。
本願の二軸延伸フィルムは、PEEK樹脂の融点付近の約34
0℃で熱固定が可能である。
つまり、PEEK樹脂とPAS樹脂とのブレンド物は、不完全
な相溶性を示すが、PEEK樹脂の延伸条件よりもわずかに
低い温度領域で二軸延伸が可能であり、しかもPEEK樹脂
に近い耐熱性を有するものである。そこで、本発明にお
ける延伸条件をまとめると次のようになる。
溶融押出は、350〜400℃の温度範囲で行なう。その理由
は、350℃以下ではPEEK樹脂の溶融が不充分で、PAS樹脂
が存在すると云えども高粘度となり、溶融押出し時にメ
ルトフラクチャーが生ずるなどの不都合が生じ、一方、
400℃以上ではPAS樹脂の熱安定性がかならずしも充分で
ないからである。
延伸温度は、PAS樹脂の結晶化温度以上で、PEEK樹脂の
結晶化温度以下の温度範囲、特にPEEK樹脂のガラス転移
温度かそれよりわずかに高い温度範囲内で行なう。その
中でも、140〜150℃の範囲が特に好適である。樹脂組成
物中においてPAS樹脂とPEEK樹脂が、B.Iに見られるよう
に、ある程度の相互作用状態にあることが、一方ではPA
S樹脂の急激な結晶化を抑え、他方ではPEEK樹脂分子に
モビリティを付与する温度範囲を作り出し、その結果、
上記温度範囲内で延伸を可能にしたと解される。
延伸倍率は、面積比で4以上、好ましくは、6〜12であ
る。縦の延伸倍率は、2.0〜3.5、横延伸は、2.0〜4.0が
好ましい。縦延伸倍率が2.0未満では延伸が不均一とな
り、縦方向に厚み斑が生じる傾向がある。また、3.5倍
を越えて延伸すると配向結晶化が起こり、安定した横延
伸が難しい。横延伸においても、2.0倍以下では横方向
の伸びが不均一で、熱処理後、充分な強度が得られない
か、縦裂けし易いフィルムとなる。また、4.0倍以上で
は製膜時に充分なランニング性が得られない。
また、熱固定温度は、250〜350℃が好ましく、特に280
〜340℃前後が好適である。
二軸延伸フィルムの厚さは、通常、1.5〜150μmであ
る。フィルムの用途によって厚さは異なるが、例えば、
コンデンサー用フィルムとしては、1.5〜20μm、フレ
キシブルプリント配線板としては、30〜125μmが好ま
しい。
(耐熱性フィルム) 本発明の二軸延伸フィルムは、半田浴(260℃×10秒)
での収縮率が0〜5%程度であることにみられるよう
に、極めて半田耐熱性に優れている。また、表面粗度Ra
(μm)は0.10以下、好ましくは0.05以下で、かつ、動
摩擦係数は0.8以下、好ましくは0.6以下であり、表面平
滑性に優れている。フィッシュ・アイの生成もPEEK樹脂
単独の二軸延伸フィルムに比べて少ない。そして、本発
明の二軸延伸フィルムは、機械的強度、寸法安定性、電
気的特性、耐湿性、耐屈曲性、透明性、表面平滑性、加
工性、コストなどの面で優れたフィルムである。
本発明の二軸延伸フィルムは、高度の耐熱性を要求され
る分野、例えば、コンデンサー用フィルム、フレキシブ
ルプリント配線板、磁気テープのベースフィルムなど電
子・電気工業の分野で広範に使用することができる。
<結晶化温度等の測定方法> 前記したとおり、本発明において、PEEK樹脂、PAS樹脂
および樹脂組成物中のPEEK樹脂成分やPAS樹脂成分に起
因するそれぞれのガラス転移点(Tg)、結晶化温度(Tc
1)および結晶融点(Tm)は、差動走査型熱量計(DSC)
により昇温(10℃/分)条件で測定したものである。
本発明におけるDSCによる測定は、メトラー社製のTA300
0システムDSC30型を使用し、試料重量10mg、温度スキャ
ン勾配10℃/分にて、室温から380℃まで昇温させて行
なった。Tgは、吸熱側へのシフトにおける変曲点の値
を、Tc1は、発熱側のピークのピーク値を、また、Tm
は、吸熱側のピークのピーク値をもって、それぞれの値
とした。試料は、それぞれのペレットを使用した。
ブロード化指数(B.I)については、DSCにより得られた
チャートにおいて、結晶化温度(Tc1)のピークの半価
幅とピークの高さを測定し、「ピークの半価幅/ピーク
の高さ」を算出して、その値をB.Iとした。
実施例 以下に本発明を実施例および比較例を挙げて具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
実施例1、比較例1〜2 ポリ−p−フェニレンスルフィド(呉羽化学工業社製PP
S樹脂、溶融粘度6800ポイズ、非ニュートニアン係数1.
3)の粉末40重量部とPEEK樹脂(ICI社製、商品名ビクト
レックス)60重量部をブレンドし、押出機の中で370℃
で溶融混練し、ペレット化した。
このペレットを以下の条件で押出し製膜し二軸延伸フィ
ルムを製造した。
このペレットを370℃で溶融押出してシートを形成し、
次いでロール表面温度を約100℃にコントロールした金
属製ロールで予熱後、145℃にコントロールされたロー
ル上で2.5倍にロール間延伸を行なった。続いてテンタ
ー延伸・熱固定装置にフィルムを導入し、テンター延伸
機にて熱風温度145℃にコントロールされた雰囲気中
で、横方向に3.5倍延伸した。延伸後、バッファゾーン
を介して直ちに熱固定ゾーンで熱風温度290℃で熱固定
した。このときの横方向の緩和率は、5%であった。ま
た、フィルムの厚さは10μmであった。このフィルムを
フィルム(I)と名付ける。
DSCによる測定の結果、前記ペレットにおけるPEEK樹脂
成分のTc1は167℃、PPS樹脂成分のTc1は135℃、PPS樹脂
成分に起因するTc1のピークのB.I値は1.0であり、ま
た、PEEK樹脂成分のTgはPPS樹脂成分のTc1のピークに重
なって明確に区別できなかった。
このフィルム(I)の物性値を測定した結果を第1表に
示す。比較のためにPPS樹脂(比較例1)およびPEEK樹
脂(比較例2)単独の二軸延伸フィルムについても、物
性を測定した結果を第1表に示す。なお、使用したPPS
樹脂およびPEEK樹脂について、同様にDSCにより測定し
たところTc1のピークのB.I値は、それぞれ0.2および0.1
3であった。
実施例2 実施例1で作製したフィルム(I)を金属製の四角のわ
くで全周固定し、340℃のギヤーオブン中で、10分間熱
固定した。このフィルムの物性を第1表に示す。
実施例3 実施例1で作製したフィルム(I)を、さらに、280℃
にコントロールされた金属ロール上で、幅方向および長
さ方向に、ロール上でスリップさせながら自由熱収縮さ
せ、巻取った。このフィルムの物性を第1表に示す。
実施例4 実施例1で用いたPPS樹脂とPEEK樹脂を用い、その配合
割合をPEEK樹脂/PAS樹脂=8/2に変えた以外は、実施例
1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。得たフィル
ムを実施例2と同様に金属わくに固定し、340℃で10分
間熱固定した。その物性について測定した結果を第1表
に示す。なお、該樹脂組成物のペレットをサンプルとし
て、DSCで測定した結果、PEEK樹脂成分のTc1は168℃、P
PS樹脂成分のTc1は135℃、PPS樹脂成分に起因するTc1
ピークのB・I値は2.0であり、また、PEEK樹脂成分のT
gはPPS樹脂成分のTc1のピークに重なって明確に区別で
きなかった。
比較例3 実施例1で用いたPPS樹脂とPEEK樹脂を用い、その配合
割合をPEEK樹脂/PAS樹脂=4/6に変えた以外は、実施例
1と同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。得たフィル
ムを実施例2と同様に金属わくに固定し、340℃で10分
間熱固定した。その物性について測定した結果を第1表
に示す。
なお、第1表中、表面粗度Ra(μm)は、JIS B-0601に
したがい、東京精密社製サーフコム550Aで測定した。
誘電率および誘電損失(tanδ)は、JIS C-2318およびC
-2110にしたがい、電極径18mmφで、2℃/分で室温か
ら200℃まで、周波数100Hzで測定した。
動摩擦係数は、ASTM-D1894に準じ、東洋精機製作所製の
摩擦測定機TR型にて測定した。
半田耐熱性は、フィルムを半田浴(260℃×10秒)に浸
漬し、その収縮率をカセトメーターで、フィルムの長さ
および幅の浸漬前後の値を測定することにより測定し
た。
破断強度、破断伸度は、引張試験機(東洋ボールドウイ
ン社製(テンシロン))により、23℃、空気中で試長20
mm、幅10mm、引張速度100mm/分で測定した。
また、ヤング率は、引張速度を10mm/分で、他の条件は
破断強伸度測定と同じ条件で測定した。
フィルム中のフィッシュアイの測定は、偏光光下、肉眼
でフィルムの10cm×10cm角内について、フィッシュ・ア
イ(およそ50μm以上のもの)を数えた。フィルム中5
個所の部分で測定し、その平均値を用い、単位は個/m2
に換算した。
第1表から、本発明の二軸延伸フィルムが半田耐熱性、
機械的強度、表面平滑性、寸法安定性、電気的特性、耐
湿性、耐屈曲性、透明性に優れていることが分る。これ
に対して、PAS樹脂単独のフィルムは、半田浴での収縮
率が大きく、半田耐熱性に劣るものであった。一方、PE
EK樹脂単独のフィルムは、高価であり、また、熱劣化物
を核とするフィッシュ・アイの多いフィルムであった。
また、PEEK樹脂の配合割合が少なく、本発明外の比較例
3のフィルムは、半田耐熱性が劣り、機械的強度につい
てもやや不充分なものであった。
発明の効果 本発明の耐熱性フィルムは、半田耐熱性、機械的強度、
表面平滑性、寸法安定性、電気的特性、耐湿性、耐屈曲
性、透明性などが優れており、コストもPEEK樹脂単独に
比べて低減でき、また、製造方法についてもPEEK樹脂と
PAS樹脂との組成物から安定して溶融押出ができ、かつ
優れた二軸延伸耐熱性フィルムとすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 81:00 B29L 7:00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)繰返し単位 を主構成要素とするポリエーテルエーテルケトン50〜90
    重量部と、 (B)溶融粘度が1,000ポイズ以上の実質的に直鎖状の
    ポリアリーレンスルフィド50〜10重量部からなる組成物
    を二軸延伸してなることを特徴とする耐熱性フィルム。
  2. 【請求項2】二軸延伸の延伸倍率が、面積比で4.0以上
    である特許請求の範囲第(1)項に記載の耐熱性フィル
    ム。
  3. 【請求項3】250〜350℃で熱固定されたものである特許
    請求の範囲第(1)項に記載の耐熱性フィルム。
  4. 【請求項4】表面粗度Ra(μm)が平均0.10μm以下
    で、動摩擦係数が0.8以下である特許請求の範囲第
    (1)項に記載の耐熱性フィルム。
  5. 【請求項5】前記ポリエーテルエーテルケトンとポリア
    リーレンスルフィドからなる組成物が、該組成物中にお
    けるポリアリーレンスルフィドに起因する結晶化温度の
    ピークのブロード化指数が0.35〜5.00の範囲のものであ
    る特許請求の範囲第(1)項に記載の耐熱性フィルム。 ただし、ブロード化指数とは、差動走査型熱量計により
    昇温(10℃/分)条件で測定して得られたチャートにお
    いて、ポリアリーレンスルフィドの結晶化温度(Tc1
    の「ピークの半価幅/ピークの高さ」をいう。
  6. 【請求項6】(A)繰返し単位 を主構成要素とするポリエーテルエーテルケトン50〜90
    重量部と、 (B)溶融粘度が1,000ポイズ以上の実質的に直鎖状の
    ポリアリーレンスルフィド50〜10重量部からなる組成物
    を、ポリアリーレンスルフィドの結晶化温度(Tc1)以
    上でポリエーテルエーテルケトンの結晶化温度(Tc1
    以下の温度範囲内で二軸延伸することを特徴とする耐熱
    性フィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】前記組成物を350〜400℃でシート状に溶融
    押出した後、140〜150℃の延伸温度で、面積比で4.0以
    上延伸する特許請求の範囲第(6)項に記載の耐熱性フ
    ィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】延伸したフィルムを250〜350℃で熱固定す
    る特許請求の範囲第(6)項に記載の耐熱性フィルムの
    製造方法。
  9. 【請求項9】前記ポリエーテルエーテルケトンとポリア
    リーレンスルフィドからなる組成物が、該組成物中にお
    けるポリアリーレンスルフィドに起因する結晶化温度の
    ピークのブロード化指数が0.35〜5.00の範囲のものであ
    る特許請求の範囲第(6)項に記載の耐熱性フィルムの
    製造方法。 ただし、ブロード化指数とは、差動走査型熱量計により
    昇温(10℃/分)条件で測定して得られたチャートにお
    いて、ポリアリーレンスルフィドの結晶化温度(Tc1
    の「ピークの半価幅/ピークの高さ」をいう。
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