JPH074992B2 - 高感度光穿孔性フイルム又は原紙 - Google Patents

高感度光穿孔性フイルム又は原紙

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JPH074992B2
JPH074992B2 JP62048853A JP4885387A JPH074992B2 JP H074992 B2 JPH074992 B2 JP H074992B2 JP 62048853 A JP62048853 A JP 62048853A JP 4885387 A JP4885387 A JP 4885387A JP H074992 B2 JPH074992 B2 JP H074992B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱可塑性樹脂と電磁波吸収性物質からなる特定
の高感度フイルムをそのままで、又は多孔質支持体、又
は凹凸を有する易剥離用台紙とラミネートしたものを原
紙として、公知の手段で情報を含む電磁波を照射させそ
の発熱により特に高感度に製版(穿孔)させるに適する
とくに孔版印刷用フイルム又は原紙に関するものであ
る。
〔従来の技術とその問題〕
従来より孔版印刷に用いられる感熱孔版用原紙は、塩化
ビニリデン系フイルムに多孔質支持体をラミネートした
を用いるもの(特公昭41−7623号)、ポリエチレンテレ
フタレートの結晶化フイルムで密度1.375〜1.385(g/cm
3)(結晶化度が32〜39%に相当)からなるフイルムと
多孔質支持体からなる原紙を用いる場合(特開昭51−25
13)、4μ以下の結晶化ポリエチレンテレフタレート
(市販の該フイルムは結晶化度45〜50%に相当)を同様
に用いる方法特開昭60−48398号)等がある。
次に製版方法として、前述原紙のフイルム面に、原稿上
に熱線を吸収するインク、トナー等で画像を表わしたそ
の面を密着させ、光線を通すごとき支持体側から赤外線
(赤外線ランプ)、又は可視〜近赤外領域の光線(キセ
ノンランプ等)を全体に照射させ、上述画像部を発熱せ
しめこれをフイルムに間接的に伝熱せしめ次にこのフイ
ルム溶融せしめ、画像に相当するフイルムの部分を有効
に穿孔せしめ、その後原稿を剥離除去し製版された原紙
とする製版方法があつた。次に、より進歩した方法とし
て、最近のデジタル化ブームに乗り、微細な(例えば10
0μm×100μmのタテ、ヨコサイズ)発熱素子を数多く
組込んだサーマルヘツドを前述原紙のフイルム面に押し
当てスライドしながら所定の位置の所で、所定の発熱素
子に短時間(例えば1msec)のパルス電流を流し発熱さ
せる事により、この熱をフイルムに伝熱せしめ画像を穿
孔せしめて製版する方法(特開昭55−103957)等が知ら
れている。
前述の塩化ビニリデン系フイルム(7μ)と、高結晶化
ポリエチレンテレフタレート(2μ)製のフイルムが、
各々支持体(薄葉紙)とラミネートされて主に実用化さ
れている。それ等は製版方法においてそれぞれの特徴が
あるのが現状である。つまり前者の塩化ビニリデン系フ
イルムによる原紙は、比較的低エネルギーのフラツシユ
バルブの閃光による製版に向いているが、サーマルヘッ
ド法ではほとんど有効に穿孔が実施出来難く、次に該ポ
リエチレン・テレフタレート(2μ)のフイルムを用い
た場合は該フラツシユバルブによる閃光では有効に穿孔
出来ず、より高エネルギーのキセノンランプ等を用いた
閃光でようやく、穿孔製版が達し得るものである。又、
サーマルヘツド法による製版では、穿孔はまだ不充分な
レベルであるが可能である(前者塩化ビニリデン系フイ
ルムの場合より良い穿孔レベルである。その理由は、フ
ラツシユによる閃光法と、サーマルヘツドによる加熱の
微妙な挙動差により、フイルムの肉厚、延伸により附与
される配向特性、フイルムを形成するポリマー材料の溶
融粘度・軟化点・弾性率・結晶化度・熱伝導性等その他
がその性能差に微妙に影響している事が当発明者等によ
り明かにされている。サーマルヘツドによる穿孔製版を
より満足にするには、上述のポリエチレンテレフタレー
ト(2μ)の膜厚を更に薄くする方法とサーマルヘツド
のエネルギーを増大させる方法、等が考えられ対応がな
されている。
現在サーマルヘツドを用いている現状の他の主な用途
は、パーソナルワープロ類のごとく3〜4μmの厚みの
結晶化ポリエステルフイルムに約3〜4μmの低融点
(60〜80℃)のワツクス状インクをコーテイングしたい
わゆるインクテープを用い、サーマルヘツドの熱により
このフイルム上のインクを紙に転写するいわゆる感熱転
写方式、又は同様に昇華性染料をコーテイングして同様
に昇華転写させる感熱昇華方式がある。この場合は該ポ
リエステルプイルムからなるテープは、耐熱性で熱によ
りメルトする事のないキヤリヤーフイルムとして利用さ
れているものである。この場合の技術的進歩の方向は、
高速でプリントする方向とサーマルヘツド加熱素子の微
細化 の方向、加熱の低エネルギー化、耐久性(108パルス以
上のライフを)等にあり激しい技術競争が行なわれてい
る。よつてこれ等のサーマルヘツドを用いて簡単に穿孔
製版しようとする場合は、現在の市販の前述のポリエス
テルフイルムを使用する限り、一方ではフイルムに穿孔
しテープが切れる事がない様にしている(この目的用の
システム)のに、他方では同じフイルム(但し、多少厚
みが薄いが)を用いて孔版印刷用の穴を開けて製版しよ
うとする(他目的システムへの転用)矛盾があり、その
差は広がりこそすれ縮まらない。よつて転写用のサーマ
ルヘツドを、穿孔製版用に転用(兼用)する場合はフイ
ルム側を大巾に改良するしかない。又、穿孔製版用専用
のサーマルヘツドとする場合は、附加エネルギーを大巾
に増大させる必要がある。その時低エネルギー化、耐久
性、高速製版化、微細化と全く逆行する事になり問題が
多い。又そのためサーマルヘツドが高温となる為、熱分
解したカスが付着し、フイルムがサーマルヘツドにステ
ツクしスムーズな穿孔が起こらなくなり、大問題とな
る。これ等に関する特許公開も数多く出されて公知のス
リツプ剤の処法が考案されているのが現状であるが不充
分である。
次にサーマルヘツドを利用したOAシステムに、感熱発色
紙を用いたシステムが、フアクシミリ、簡易複写機、プ
リンター端末機等に多量に実施されている。この場合は
発色性染料のマイクロカプセルとそれと反応する添加剤
を紙にコーテイングしてあり、熱により熔融して反応し
て発色する工夫がなされている。この場合サーマルヘツ
ドのエネルギーは転写型の場合より多少高いレベルであ
ると言われているが、穿孔製版用に用いるレベルよりま
だ低いのが現状である。この方法により得られた発色紙
は、保存性、耐油性、熱等に弱く、画像以外の部分に反
応が進行する欠点がある。又、高速で複写する程、発色
の感度を上昇させねばならなく、フアクス等の移送モー
ドである。G III規格(20〜30秒/A−41枚で移送)から
次世代型であるG IV規格(3〜4秒/A−41枚で移送)に
なりた場合、感度を上昇して対応しなければならなく前
述の欠点がますます問題となると思われる。
以上の分野に有利に、デジタル信号を孔版製版に利用し
その印刷システムとして取り入れられる可能性は大き
く、孔版印刷による高解像度で、しかも高濃度で鮮明な
印刷が、しかも印刷する紙質を選ぶ事なく、簡単に得ら
れればそのメリツトは大きい。又、前述のサーマルヘツ
ドの伝導・伝熱法から、1歩進んだ製版方法としてレー
ザービームを使用する方法が考案されている。特開昭61
−229595号では、レーザー光を吸収して発熱し造膜する
熱可塑性樹脂のエマルジヨンをスクリーンにコートして
利用する、スクリーン印刷用ダイレクト製版方法につい
ての開示がある。次に特開昭61−229560号では公知の感
熱性フイルムと多孔質支持体をラミネートした感熱孔版
用原紙に高エネルギーのレーザービームを走査させて画
像状に溶融穿孔する事による製版方法の開示がある。こ
れ等は発信波長1μm以上の、高出力のレーザー発振器
を用い、固体レーザー、CO2レーザー等が適用され、好
ましくはCO2レーザーでその10.6μmの波長域のビーム
で始めて可視部では透明なフイルム自体の原料の熱線吸
収が始めて大きくなり適用される旨、しかも出力が10W
以上あれば十分な高速穿孔が可能であるとの開示がされ
ている。また、特開昭62−33689号公報には電磁波吸収
物質が含有されている熱可塑性樹脂フイルムと支持体よ
りなる感熱孔版原紙が開示されているが、レーザー発信
器が半導体レーザーのごとき低出力の場合については記
載されていない(実施例:YAGレーザー)。現在は、この
ような高出力レーザーは金属・セラミツクス・プラスチ
ツクス等の微細加工(切断や、穴開け)用として各種の
システムが利用されているのが現状である。しかし高出
力レーザーの場合、高価なシステム及び高度な安全策、
ビームの空中での散乱防止、ビームの成型、原紙の支持
体の破壊、ビームのシヤープさ、微細化等に問題を有
し、安価な製版システムとはなり難いものである。又微
細で高解像度な製版には困難をともなうのが現状であ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、サーマルヘツドシステムは最も簡易でメ
ンテナンスフリーで便利ではあるが、その製版時にサー
マルヘツドの微細な抵抗体で発生する熱がサーマルヘツ
ドの表面へ拡散すると同時に、裏面側にも拡散しそこの
グレーズ材又はセラミツクス基板に蓄熱してしまう為、
サーマルヘツドを放熱状態で使用しなければドツトの解
像度をとれなくなつてしまう事となる。又表面へ伝熱し
た熱はサーマルヘツドの表面から一般に熱伝導性の悪い
プラスチツクのフイルムに伝熱するために押圧、平坦
性、支持体による断熱性等においても困難な問題を有す
る事となる。フイルムの表面でサーマルヘツドに近い部
分に最高温度部分が出来るため、分解してサーマルヘツ
ドにカスが付着しやすくなる。そうすると画像が正確に
出来難くなつてしまう。又、伝熱性を良くする為、通常
は押圧を上昇させる傾向にある。そうすると穿孔するの
に最も重要な基本的性質であるフイルムの収縮力が止め
られ、又高温になりすぎる為収縮応力が抜けてしまう傾
向となり結果として感度が低下してしまい相矛盾する傾
向となつてしまう。これは未延伸の配向附与の少ないフ
イルムでは1〜2μと薄くして高エネルギーのサーマル
ヘツドを利用しても全く有効に穿孔しない事から証明さ
れる。
そこで本発明者等は上記の矛盾を克服する為に、低エネ
ルギー穿孔に適した従来の考え方と全く異なる角度から
検討した所の画期的な高感度フイルムを発明した(特願
昭61−163693号)。このものは低エネルギー・高速での
サーマルヘツド製版に最も適するものである。しかし新
しい製版法としてのレーザー製版用には、前述の特開昭
61−229560号に記述のごとき高エネルギーのレーザービ
ームを使用したシステムでのエネルギーレベルを絞つた
より低いエネルギー域で使用すれば、従来の原紙を使用
する場合に比して感度的には格段の効果が期待出来る。
しかし解像度的・感度的にもつと超高感度領域(したが
つてより低エネルギー領域)で、例えば安価で、システ
ム的にも最も容易で低コストな半導体レーザーによる出
力範囲において有効に穿孔出来る程の高感度にするには
もつと工夫がいるのが現状であつた。現在半導体レーザ
ーはそのビームスポツトが径で約1μmに絞られ光デイ
スク等に実用化されている。その出力は2〜3mWのもの
4〜10mWのもの10〜30mWのもの30〜80mWのもの100mWの
ものが知られ、それ以上のものも研究されていて、高エ
ネルギー化の研究が進歩方向となつている。
又、LEDアレイ方式の集合素子も開発され、サーマルヘ
ツド方式又は面方式で実用化され始めているのが現状で
あり、公知で市販されている孔版印刷用の原紙では感度
的・改造度的に、これ等新しい製版方式には全く不充分
なものであり、新しいタイプのフイルムの出現が望まれ
ていた。
〔問題点を解決する為の手段〕
上記のごとき低出力の半導体レーザーでも穿孔が可能で
且つ孔拡大性がなく、従って高解像度の印刷物を得る事
が出来る孔版原紙について鋭意検討した結果、次のよう
な特性を満たすフイルムが必要である事が判明した。
低出力の半導体レーザーでも有効に穿孔する為には、電
磁波吸収物質を添加したのみでは有効ではなく、フイル
ムが低温でも有効に収縮する事が重要であり、その為に
はビカット軟化点が実用レベルの範囲内で充分低い事、
低温収縮特性が充分大きい事が必要である。孔拡大防
止の為には、フイルムを構成する樹脂の溶融特性がシャ
ープである事、低温収縮特性が大き過ぎない事である。
即ち、本発明は、 1.溶融粘度の温度係数(ΔT/Δlog VI)が3〜100、ビ
カツト軟化点が40〜150℃の熱可塑性樹脂と電磁波吸収
性物質とからなり、かつ引張弾性率が75Kg/mm2以上、60
〜180℃の温度範囲での加熱収縮率が15〜80%、60〜180
℃の温度範囲での加熱収縮応力値が75〜1000g/mm2にな
るように延伸された厚さ0.5〜40μmの高感度電磁波穿
孔性フイルム 2.溶融粘度の温度係数(ΔT/Δlog VI)が3〜100、ビ
カツト軟化点が40〜150℃の熱可塑性樹脂と電磁波吸収
性物質とからなり、かつ引張弾性率が75Kg/mm2以上、60
〜180℃の温度範囲での加熱収縮率が15〜80%、60〜180
℃の温度範囲での加熱収縮応力値が75〜1000g/mm2にな
るように延伸された厚さ0.5〜40μmのフイルムに、該
フイルムの穿孔製版時に実質的に変質せず、かつ印刷イ
ンクの透過が可能な多孔質支持体をラミネートした高感
度電磁波穿孔性孔版原紙 3.溶融粘度の温度係数(ΔT/Δlog VI)が3〜100、ビ
カツト軟化点が40〜150℃の熱可塑性樹脂と電磁波吸収
性物質とからなり、かつ引張弾性率が75Kg/mm2以上、60
〜180℃の温度範囲での加熱収縮率が15〜80%、60〜180
℃の温度範囲での加熱収縮応力値が75〜1000g/mm2にな
るように延伸された厚さ0.5〜40μmのフイルムに、凸
部の接触有効面積比が1〜35%である台紙を易剥離性に
ラミネートした高感度電磁波穿孔性孔版原紙である。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明は、その1つにレーザービームを利用してそれに
情報を含ませ走査を行なわしめて製版する方法用に特に
適したフイルム及び原紙に関するものであり、好ましく
は低エネルギー領域での穿孔、つまり出力の高いエネル
ギーを発信出来得る通常の固体レーザー、気体レーザー
での低エネルギー領域で有効に穿孔製版出来得るフイル
ム及び原紙、又その次に好ましくは低エネルギー領域の
レーザー素子である半導体レーザーの微細なビームでの
製版が可能なフイルム及び原紙、又その次に好ましくは
半導体レーザーを発信する素子の集合体である同アレ
イ、又その次に好ましくはLEDアレイ等の発光素子の集
合体であるサーマルヘツド方式又は同面発光方式等のア
レイを用いてフイルムに軽く接触又は非接触の自由な状
態で有効な穿孔を行なわしめる製版方法に最も適するフ
イルム又は原紙である。特に好ましいのは半導体レーザ
ー素子、LED素子アレイ等を用いる製版方法に対してで
ある。
本発明のフイルムを構成する熱可塑性樹脂としては、前
述の性能を発揮するものなら特に限定はしないが、膜厚
が厚い領域でも穿孔するためには、好ましくは、共重合
ポリエステル系樹脂、より好ましくは、低結晶性・非結
晶性の共重合ポリエステル、更に好ましくは実質的に非
結晶性の共重合ポリエステル等がある。これ等は例え
ば、アルコール成分を共重合とする場合は、エチレング
リコールの他に、共重合する成分として、プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリ
コール、シクロヘキサンジメタノール又はその他の公知
のもの等から選ばれる少なくとも1種のジオール、又は
上記エチレングリコールを含まない場合で、上述のどれ
かをベースとして、同じく上述他の成分を少なくとも1
種含む場合等がある。
次に酸成分を共重合する場合は、テレフタル酸の他に、
イソフタル酸、フタル酸、その他の芳香族系のもの、又
その芳香族環にエステル化反応に寄与しない置換基を有
するジカルボン酸等がある。
又、コハク酸、アジピン酸、その他等の脂肪族ジカルボ
ン酸種等又はその他公知のものから選ばれる少なくとも
1種のジカルボン酸種を含む場合がある。上記アルコー
ル成分と酸成分は、どちらか一方を利用する場合、又は
両方を適時利用する場合がある。又場合によつてはオキ
シカルボン酸系の単量体の単体又は他の2種以上の単量
体との共重合体、上述に混合使用する場合も含むものと
する。又、好ましい組合せの例として例えば、アルコー
ル成分としてエチレングリコールを主成分として1,4シ
クロヘキサンジメタノールを40モル%以下含み、酸成分
としてテレフタル酸を利用し共重合したもの等がある。
その場合、共重合のより好ましい比率は、1,4シクロヘ
キサンジメタノールが20〜40モル%、更に好ましくは25
〜36モル%程度である。最も好ましくは28〜32モル%で
結晶化速度が特に遅い領域である。又、酸成分としてテ
レフタル酸にイソフタル酸を共重合したものもよい。
次にポリアミド系樹脂では、いわゆるナイロン−6,66,6
−10,11,12,共重合ナイロン−6−66,6−66−610,6−66
−612等がある。これ等の内好ましくは共重合体系のも
のであり、又これ等に加えて芳香族環を有した成分を、
共重合したものがある。芳香族環を有したものとしては
テレフタル酸、イソフタル酸、フマル酸その他それ等の
核に反応し寄与しない置換基を有したもの等がある。上
記共重合体の内、分子構造的にリジツドな部分を有する
例が上記芳香族環であるが、他に分岐の多い炭化水素成
分飽和シクロ環又は極性基を有するもの等がある。これ
等は結晶性を低下させ且つ弾性率を向上させる効果があ
り好ましいこれ等の共重合の上限は、30モル%であり、
好ましくは20モル%以下である。但し後述のフイルム特
性も同時に満足されるものが選ばれる事は言うまでもな
い。
次にエチレン−ビニルアルコール共重合体があり、その
好ましいエチレンの含量は、20〜50モル%である。より
好ましくは30〜45モル%である。又は該共重合体を、ナ
イロン系樹脂エステル系樹脂、アイオノマー系樹脂から
選ばれる少なくとも1種の重合体又は共重合体40重量%
以下で変成(混合)した組成物等である。
次にポリカーボネート系樹脂、好ましくは軟化点を低下
するごとき単量体を使用したもの又は之を共重合したも
の等、他種の混合してもフイルム化が可能な重合体を5
〜40重量%混合したもの、等がある。
次に共重合ポリスチレン系樹脂、例えば共重合成分とし
て、アクリルニトリル、アクリル酸エステル、ジエン系
等がある。好ましくはアクリル酸エステルである。
次にその他として、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹
脂、塩化ビニリデン系共重合樹脂等があるが、他に適当
なものがあればそれでも良い。又、他種のポリマー同士
を混合したもの、添加剤、可塑剤、助剤、その他等を混
合したものでも前述の特性を満たすものであつたら良
い。これ等はASTM−D1525(荷重1Kgで2℃/分昇温スピ
ード)で測定したビカツト軟化点、穿孔感度、解像度、
フイルムの取扱い等からして最終組成にて40〜150
(℃)、好ましくは50〜130(℃)、より好ましくは60
〜120(℃)のものが良い。
又非晶性か、低結晶性、低融点の重合体が好ましいが、
結晶性樹脂でも加工条件により低晶状(結晶化度30%以
下のレベル)に出来得る樹脂で前述特性を満足され得る
ものであつたら良い。例えばポリエチレンテレフタレー
ト樹脂がある。上記以上の各樹脂で好ましいグループ
は、ポリエステル系樹脂である。又、単層状フイルムの
みならず多層状のフイルムでも同様に前述の特性を満た
すものであれば好ましく更に目的に合わせてより優れた
フイルムとして使用される。
又さらに、本発明のフイルムに用いられる熱可塑性樹脂
としては、後述のごとく特定の範囲内での樹脂の溶融粘
度(VI)の温度依存性が大きいこと、つまり温度係数Δ
T/Δlog VI値が小であることが必要であることが分つ
た。これは、その理由のひとつに解像度(孔端部のシヤ
ープさ;特に孔拡大の防止性)の高い孔版を得るために
は、加熱により溶融、軟化した部分が、加熱部(又は画
像部)に正確に対応した形で収縮し流動開孔した直後、
孔端部はすぐに冷却され固化しなければならない等の理
由が関係しているものと考えられる。その次の理由とし
て、ごく短時間内に、時間的に微妙に変化する温度(印
加エネルギーによる)の広い領域で安定に穿孔するため
に、上記シャープな流動特性が必要であり、それがその
穿孔感度にも影響を及ぼすものと考えられる。
以上の知見により、本用途のうち低熱源で穿孔可能な本
発明の原紙用フイルム基材として、その特性は詳しくは
後述の該溶融粘度条件を満足すれば、熱可塑性樹脂の種
類に限定されず好ましくは、次に、まず第1に加熱収縮
率と加熱収縮応力の特定の範囲内のもので表わされるも
のが好ましい。
本発明のフイルムに用いられる熱可塑性樹脂に関するそ
の溶融粘度の温度係数とは、後述の方法による剪断速度
が6.08sec-1の条件下で、樹脂の溶融粘度VI(poise)の
対数値;log VIが4.0から5.0に変化するまでの温度変化
ΔT/Δlog VI(℃)のことをいい、本発明では、その値
が100以下のもの、好ましくは80以下、より好ましくは7
0以下、のものを用いる(尚、係数と表示する場合は単
位を省いて表わすこととする)。その上限は、穿孔時に
必要な流動性、シヤープな穿孔をするため、またはフイ
ルムの加工性等により制限され、なお、好ましいその下
限は各種ポリマーのそれ自体の分子構造に本来依存し、
又、他に重合度にも影響されるが、フイルムの加工性
(押出し性、延伸性等)が阻害されない、又、強度が実
用的にラミネート、穿孔、印刷に耐えうる範囲までであ
り、それ以下のいわゆる低重合でもろくなる範囲は含ま
れないものとする。又その下限は3である。又、好まし
くは5以上、より好ましくは10以上である。(以下、こ
の定義に従い、溶融粘度の温度係数をΔT/Δlog VIとし
て用いる。)これは、孔版原紙として高感度で且つ解像
性を向上させる。特に孔拡大性を防止するためには、加
熱により溶融、軟化した部分が収縮開孔した直後、孔端
部は冷却され、すぐに固化し収縮力に対して安定でなけ
ればならない等のため、つまり、溶融粘度の温度依存性
が大きい程、穿孔すべきドツト部分に正確に対応した孔
が有効に得られると思われるためである。又、次に穿孔
感度を上げるためにも、ごく短時間で微妙に変化してい
く温度(印加エネルギー)の広い領域で高感度で安定に
穿孔されるためにも、上記特性が必要な条件の1つだと
思われる。
また、上記条件でlog VI=5.0を与える測定温度条件と
しては、90℃から300℃の範囲内である樹脂であること
が必要であり、好ましくは120〜280℃、さらに好ましく
は150〜270℃である。これは下限がフイルムの寸法安定
性、穿孔時のノイズを拾わない事、解像度等、上限は低
熱源穿孔性により制限されるからである。
次に本発明の最大の特徴として、電磁波吸収性物質を用
いるが、後述のごとく本発明の上述の樹脂フイルムの少
なくとも片面に上記物質をコーテイングしても良い。し
かし好ましいのは該物質を上述の樹脂と混合し組成物の
形で高度延伸を加えた場合である。この場合特に予想さ
れない増感作用を発揮する。
本発明の電磁波吸収性物質を説明する。まず電磁波と
は、その波長が100〜5(μm)の遠赤外線、同5〜1.5
(μm)の中赤外線、1.5〜0.78(μm)の近赤外線、
0.78〜0.38(μm)の可視光線の領域である。又場合に
よつてはそれ以下の紫外部の光線もあり得る。これ等
は、レーザー光線のごとく単一の波長分布をもつたもの
に対してでも良く、LEDのごとく広がつた波長分布を持
つたものでも良い。又これ等が混合されていても良い。
要するに、これ等の波長領域に有効に吸収特性を有する
電磁波吸収性物質であつたら良い。これ等には、カーボ
ン、黒鉛、金属酸化物、光吸収性金属、その他の無機物
等の微粒子、有機染料・顔料等の各性色素、前述の波長
域に吸収を有するポリマー等の有機材料等がある。
これ等の内好ましいのはカーボン、黒鉛、黒系・暗い色
の色素その他金属酸化物、等の黒体系のものが波長依頼
性がなくて良い。又フタロシアニン系等のごとく特定領
域に大きな吸収を有するものの微粒子が好ましい。又上
記のものの混合体でも良い。要するに発信光線とマツチ
ングすれば良いのである。好ましいその粒子径は、その
形状が必ずしも円形とは限らず不定形であつても良くし
たがつて平均径として換算して10μm以下である。その
理由はフイルム延伸性に限界がある為である。その下限
は特に限定しないが0.01μm以上がより好ましい。その
理由はフイルムの延伸が高度に行なわれた場合にその粒
子に歪が集中するごとき分散状態の方が光線を吸収して
発熱した場合穿孔感度が予想以上に向上し好ましい為で
ある。又、フイルムを構成するベースポリマーに、該ポ
リマーに完全に相溶しない所の他樹脂の中に上記吸収性
物質を含ませたものを更に分散させても歪みが集中しや
すくなる。
又、穿孔温度領域でのみフイルムの加熱部分がもろくな
るか、粘度が低下して穿孔しやすくなり予想以上に効果
がある場合もある。
又、上記吸収性物質の添加量は通常は0.01〜30(wt
%)、好ましくは0.05〜10(wt%)、より好ましくは0.
08〜5(wt%)である。上記の下限未満では効果が低く
なり、上限を超えるとフイルムの機械的強度が低下する
為と光線が内部に有効にとどかなくなり表面からの伝熱
となる為に制限される。
又、溶融粘度の温度係数は以下に従い求めた。(株)東
洋精機製作所製キヤピログラフ(毛管流動性試験機、キ
ヤピラリー径1.0mm、長さ10.0mm(形式E形))を用い
て、加熱温度を10℃ピツチで変化させ、各温度における
溶融粘度“VI(poise)”を剪断速度6.08sec-1(押出速
度0.5mm/min)条件下で測定し、溶融粘度の対数値(log
VI)と加熱温度との関係をグラフ化し、そのグラフか
らlog VI値が5.0から4.0に変化するのに要した温度差を
溶融粘度の温度勾配として温度係数とし読み取つた。
また、フイルムにするための延伸は公知の方法でよく、
上記の特性、すなわち引張弾性率が75Kg/mm2以上、60〜
180℃の温度範囲での加熱収縮率が15〜80%、60〜180℃
の温度範囲での加熱収縮率が15〜80%、60〜180℃の温
度範囲での加熱収縮応力値が75〜1000g/mm2になるよう
に1軸または2軸に延伸する必要がある。好ましくは、
出来るだけ低温域で少なくとも2.5倍以上延伸する事が
良い。好ましくは2軸方向である。
次に特性として、引張弾性率は少なくとも75(Kg/mm2
であり、この値の好ましい値は、少なくとも100(Kg/mm
2)、より好ましくは125(Kg/mm2)以上、更に好ましく
は150(Kg/mm2)以上である。
この値の下限より下のものは、フイルムの腰が不足して
くる傾向にあり、取扱い、穿孔処理がスムーズに行い難
くなる。又他に穿孔の拡大、画像の歪み等が発生しやす
くなり穿孔後、台紙と剥離する時又は印刷時に、フイル
ムが伸び画像・文字が変形しやすくなつたりする傾向と
なる(測定法はASTMD882−67に準じて測定し、2%伸び
での値を100%に換算して表わす。) 又加熱収縮率は15(%)以上80(%)以下である、この
値は好ましくは35〜80(%)であり、より好ましくは40
〜80(%)である。この値は、50mm角のフイルムサンプ
ルを所定の温度に設定した恒温槽に入れ、自由に収縮す
る状態で10分間処理した後、フイルムの収縮を求め、も
との寸法で割つた値の百分比で表わし、2軸延伸の場合
タテ、ヨコ方向の平均値で表わし1軸延伸の場合は延伸
方向とする。
上記の値は、どの温度条件においても、1部でも上記値
になれば適合するものとする。好ましい上記の値は、測
定温度が60〜180(℃)の範囲内で発現する事であり、
より好ましくは、この範囲が、65〜140(℃)、更に好
ましくは65〜120(℃)である。上記加熱収縮率の値が
下限未満では有効に穿孔が発生しにくくなり、感度の低
下が起こる。又上限より上では穿孔した穴の拡大、画像
・文字の歪みが発生しやすくなり解像度が低下する傾向
となる。又上記収縮率の発現する温度範囲がその下限よ
り下ではフイルムの寸法安定性の低下、又は穿孔した穴
の拡大、画像・文字の歪が発生しやすくなり、解像度は
低下が起こりやすくなる。又、上限より上では穿孔感度
の低下が起こる。
又次に本発明のフイルムの加熱収縮応力値は75(g/m
m2)以上1000(g/mm2)以下であり、好ましくは100〜90
0(g/mm2)、より好ましくは150〜800(g/mm2)であ
る。この値はフイルムを10mm巾の短冊状にサンプリング
し、それをストレインゲージ付のチヤツク間50mmにゆる
めることなくセツトし、それを各温度に加熱したシリコ
ンオイル中に浸漬し、発生した応力を検出する事により
測定した。シリコンオイル100℃以下では浸漬後10秒
後、100℃を越える場合は同5秒後の値を採用した。た
ゞし、2軸延伸の場合はタテ、ヨコ方向の平均値で表わ
し、1軸延伸の場合は延伸方向とする。上記の値の範囲
に、測定された収縮応力曲線の各温度に対する値のうち
1部でも含まれれば本発明の範囲に適合するものとし
た。好ましい上記の値は、測定温度が60〜180(℃)の
範囲内で発現する事であり、より好ましくは、この範囲
が60〜140(℃)、更に好ましくは60〜130(℃)、特に
好ましくは60〜120(℃)である。
又収縮応力の温度に対するピーク値の位置は70〜150
(℃)である事が好ましい。より好ましくは70〜140
(℃)、更に好ましくは70〜130(℃)、特に好ましく
は70〜120(℃)である。上記加熱収縮応力値の下限
は、穿孔が有効に発生するために必要な基本特性であ
り、それより下では有効に開孔する事が出来難くなる。
又、上限を越えると、開孔が広がつたり、フイルムが歪
んだりする傾向となり、結果として印刷後の画像・文字
の解像度の低下が起こりやすい。又上述の加熱収縮応力
の発現する温度範囲は、その下限より下ではフイルムの
寸法安定性の低下、又は開孔が広がつたり、フイルムが
歪んだりして画像文字の解像度の低下が起こりやすくな
る。又その上限より上では、穿孔感度の低下が起こり、
特に支持体台紙等の影響を受けやすくなり、正確な穿孔
が出来難くなり好ましくなくなる。
又、フイルム膜厚は、使い方によつても異るが0.5〜40
(μm)であり、好ましくは1〜30(μm)、より好ま
しくは1〜25(μm)、更に好ましくは2〜20(μm)
である。その下限より下では、フイルムのシワ、破れが
発生しやすくなり、又はフイルムの画像・文字の変形・
抜け耐刷性の低下も発生しやすくその上限より上では有
効にシャープな穿孔がしにくくなる為である。又、特定
の用途毎に対する好ましい範囲は、まず第1に後述の支
持体をラミネートして穿孔し印刷時の画像の保持材とし
て該支持体を利用する場合は0.5〜40(μm)、好まし
くは1〜30(μm)、より好ましくは2〜20(μm)で
ある。次に後述の台紙又は該支持体好ましくはそのうち
台紙を易剥離にラミネートし、穿孔後これらを剥離除去
し印刷時製版されたフイルム単体として利用する場合は
フイルムの作業性、強度、ドツト−ドツト間の残存部の
強度から4〜40(μm)好ましくは5〜30(μm)、よ
り好ましくは8〜25(μm)である。又、次に当初から
穿孔予定部分においてフイルム単独を利用し製版する場
合は6〜40(μm)、好ましくは8〜35(μm)、より
好ましくは10〜30(μm)である。その理由は穿孔作業
性、強度、ドツト−ドツト間の残存部の強度から制限さ
れる。
また、本発明で使用される多孔性の支持体とは、印刷イ
ンクの透過が可能で、フイルムが穿孔される加熱条件で
は実質的に熱変形を起こさない天然繊維、合成繊維等を
原料とした多孔質支持体である不織布、織布等、又はそ
の他の多孔体等が用いられる。不織布タイプの薄葉紙状
の場合は30〜3g/m2の目付のもの、好ましくは20〜4g/
m2、より好ましくは15〜4g/m2のものである。又織布タ
イプのメツシユ状の場合は、500〜15メツシユ、好まし
くは300〜50メツシユ、より好ましくは250〜80メツシユ
であり印刷に必要な解像度によつて適当なものを選定す
ればよい。また、フイルムと多孔質支持体との貼り合せ
は、フイルムの穿孔適性を妨げない条件で接着剤等によ
り接着あるいは熱接着して行なう。この場合は、接着剤
の溶媒に溶かしてラミネートするか、又はホツトメルト
型、エマルジヨン・ラテツクス型、反応型、粉末型等各
種の接着剤を通常公知と方法で用いてラミネートすれば
良い。これ等は好ましくは0.1〜8g/m2、より好ましくは
0.2〜5g/m2、更に好ましくは0.3〜3g/m2のソリツド成分
としての量を用いれば良い。
さらに、特に本発明のフイルムは支持体を用いることな
く、フイルム単体を原紙として用いることが出来、前述
のレーザー製版はもちろん他に閃光製版、サーマルヘツ
ド製版ともにドツト状に不連続に穿孔した穴よりなる画
像を有するフイルムを印刷に用いて達成される。そのま
ま、又は連続した印刷画像として印刷するのにも適して
いる。ただし、文字、画像の中抜けの心配がある場合等
必要に応じて従来どおり多孔質支持体または耐熱性樹
脂、その他物体をインクが通過する状態に、フイルム上
に載せて用いれば良い。
また、フイルムまたは原紙に穿孔された領域の少なくと
も1方向において1mmあたり1〜200ドツトの実質的に不
連続な穿孔を有した構成よりなるフイルムまたは原紙は
それぞれドツトに該当して穿孔したものは該印刷用(モ
ノクロ、カラー)または他の用途(例えば、通気性フイ
ルム、瀘材、パターン記録材)に使用され得る。また
は、他の手段(例えばサーマルヘツド、閃光法、機械的
等)にて穿孔する場合にも使用され得るものであり、こ
れらに限定されないものとする。
次に上述のフイルムと剥離可能にラミネートし、該フイ
ルムの性能を充分に発揮させ相乗的効果をもたらす特定
の台紙とは本発明者等が先に出願した特願昭61-307742
号に記述のごとくである。これは即ち上述のフイルムと
直接又は接着剤を介して間接的に接着すべき凸部を有し
該凸部の有効面積比が、製版に有効な部分において、単
位面積でのその比率で表わし1〜35(%)、好ましくは
1〜30(%)より好ましくは、1〜25%である。この値
が下限値より下では、台紙としてフイルムを保持する能
力が不足する。又穿孔時に該凸部又はフイルムの変形、
破壊、又は穿孔時のフイルムが移動する事による解像度
の低下、感度の低下等の、好ましくない現象が発生しや
すくなる。この値が上限値より上では、穿孔時に必要な
熱が該凸部から伝熱してしまい、フイルムが有効に穿孔
しにくくなるものと思われる。そこで、穿孔エネルギー
を上昇すれば、非接触部の穿孔が広がつてしまい解像度
が低下してしまうのと、印刷時に台紙を剥離する時、製
版したフイルムの破れ、画像の抜け等が発生しやすくな
つてしまう等の問題点を有するようになる。以上の理由
で、上記範囲が解像度、感度、製版前後の取扱い、等に
おいて、通常公知の感熱感度の低いフイルムに適用する
場合のみならず、特に高感度な穿孔性フイルムを有利に
使用する場合に有用である。
次に該凸部のサイズは、その1ケ当りの面積で表示する
と2.5×10-5〜1.44×10-2(mm2)であり、好ましくは2.
5×10-5〜1.00×10-2(mm2)であり、より好ましくは10
×10-5〜6.40×10-3(mm2)、さらに好ましくは25.6×1
0-5〜3.60×10-3(mm2)である。
その下限値未満では、該凸部の製造上の問題、フイルム
と台紙の接着上の問題、穿孔時の押圧に対する該凸部又
はフイルムの変形の問題、穿孔時の穴の拡大による解像
度の低下の問題等を有しやすくなる。次にその上限値よ
り上では、穿孔時の熱の伝導が1つの凸部サイズとして
大きくなり、熱も中心部まで伝導しにくくなり穿孔すべ
き所に大きな未穿孔部が残り、結果として印刷時インク
が回り込まなく画像・印字が欠けてしまう事となる等の
傾向にある。又凸部のサイズと有効面積比との好ましい
関係範囲はそれぞれ順に表わし、(40×10-5mm2,35%)
の点と(1.960×10-5mm2,12.5%)の点とを結んだ直線
より小さい領域である。さらに同様に表示し、(360×1
0-5mm2,1%)の点と(1.960×10-5mm2,12.5%)の点と
を結んだ直線の下の領域である。
たゞし、縦軸は凸部のサイズ(面積で表わされてい
る。)を正方形の一辺の長さとして表示し、横軸を有効
面積比の%で表わす。) 次に該凸部の基底からの高さは少なくとも15μmある事
が必要である。この値の好ましい範囲は、25μm以上、
より好ましくは、30μm以上である。その上限は特に限
定はしないが、500μm程度である。その下限より下で
は伝熱上の問題、穿孔時押圧をかける場合による変形に
より、該凸部以外に相当する部分にあるフイルムが、台
紙の基底部分又はその中間部分に接着する問題、又は接
着剤により凹部が結果的に埋められてしまう問題等を有
し感度・解像度が悪い結果となる。上記より上では製造
上の問題、凸部の破損、曲がり、原紙の厚み等による問
題等がある。
次に該凸部の上端部の形状は特に限定はしないが、独立
した形状を有するものであり丸型、楕円型、多角形、中
央部がくびれたいわゆる瓢箪型、短線状等、その他が考
えられる。又メツシユ状、ハチの巣状等の連続した形状
を有するものであつても良い。又凸部の断面図は、角が
残つていても、丸みがついていても良いものとする。但
し後者の場合は、接着剤の付着している部分の投影部分
をその面積に換算するものとする。又その頂上と基底の
中間部分は特に限定しなく、例えば垂直であつても、傾
きがあつても、くびれていても、太つても良いものとす
る。これ等は、実質上、単一形状、単一サイズのものが
そろつている場合が好ましいが、多少とも完全でなく、
混合されていてもかまわないものとする。
次にその配置の形状は規則的な配列を有し、間かくが、
実質的に一定となつている事がその穿孔感度、正確な穿
孔からして好ましい。好ましい例は例えば、メツシユ状
で、タテ、ヨコが直交する場合、傾きをもつて、交さす
る場合その他の配列等がある。
次に該凸部を保持し、台紙を構成する基材は、該凸部と
同一材料でもよく、異なるものでも良い。前者には、感
光性レジスト材からなるもの、又はエンボスシート、エ
ツチングされた各種材料等がある。
後者には、紙状、フイルム状、シート状、網目状等の基
材(例えばセルロース系、合成繊維系などから得られる
布帛とくに不織布、編織物又は紙など)に、印刷、レジ
スト、エンボス、エツチング法等で、各種材料を凸部形
成材として付着又は接着したものなどがある。
好ましくは、紙状物(例えば合成紙、紙など)又はフイ
ルム、シート状の基材(例えばポリエステル、ポリ塩化
ビニル、ポリスチレンなど)に印刷法、レジスト法等に
より凸部を形成したもの、又は前記紙状物に熱可塑性樹
脂をラミコートし、次にその部分をエンボス処理したも
の、熱可塑性樹脂の単層、多層状のシートの表面の必要
な部分をエンボス処理したもの、発泡体シートをエンボ
ス処理したもの、発泡法により凸部を形成したもの等が
考えられる。
接着剤は、通常公知のものから選ばれ、接着強度と接着
面積のバランスから剥離時に画像・文字を破壊させた
り、変形させる事のない様に上述のフイルムと台紙を各
種方法でラミネートすれば良い。例えば、反応硬化型、
光硬化型、ホツトメルト型、溶剤型、エマルジヨン・ラ
テツクス型、感圧型等又その他上述の混合特性を有する
等である。
接着の方法は、フイルム面に接着剤を薄くコーテイン
グ、又はスポツト状にコーテイングして、台紙を重ね
て、接着させる、又は台紙の凸部に適当な量をコーテイ
ングしてフイルムと重ねて接着する等、その他の適当な
方法が採用されれば良い。
本発明の他の1つは、以上のフイルムと台紙をラミネー
トした原紙からなり、該フイルムとして好ましくは、前
述の特定の高感度フイルムを使用し、特定の台紙との相
乗効果で、高感度・高解像度を発揮し、低エネルギー源
でしかもフイルム厚みの厚い領域で有効に穿孔し、しか
も印刷時の画像保持用の多孔質支持体の不要な穿孔方法
に用いるやや厚めの原紙に関するものである。
該多孔質支持体不要の穿孔法とは、画像・文字を、実質
的に独立した多数の穿孔からなるドツトで表わし、且つ
そのドツト間を、画像・文字が抜け落ちなく、取扱い、
印刷等の操作に耐え得る程度の実質的に、規則的でメツ
シユ状をなした、フイルムを構成している樹脂の、橋わ
たしが形成されている状態を形成する事である。その樹
脂の橋わたしは、フイルムを構成する樹脂が穿孔時集合
して補強されたものである。これは穿孔用フイルム自身
を、穿孔が高感度で有効に実施される結果穿孔によるカ
ス部分を出さないで、補強用のリブとして利用する方法
に関するものである。これは、特定の製版法に加え高感
度で解像度の良い特定のフイルムを用い、比較的厚みの
厚い、従来では効果的に穿孔出来難い領域で、更に特定
の台紙を用いる事による相乗的効果で初めて可能となる
ものである。
又、次に台紙を使用しないでフイルム単体を用いる場合
は該フイルムを所定の枠内又は均一な張力下でシワのな
い状態(例えば空中に浮かした状態)、又は上述の凹凸
を有するところのロール状又は同様な固定台部状で張力
下又は押圧下で穿孔製版する場合にも前述同様の効果が
ある。
〔発明の効果〕
本発明は、特許請求の範囲に記載の構成をとることによ
つて従来の方法以上に低エネルギー源の穿孔手段によ
り、より高感度に製版を可能ならしめたものである。そ
の製版手段は、レーザービーム、特に今まで全く不可能
であつたその低エネルギー域又半導体レーザーの低エネ
ルギー領域においても穿孔製版を可能ならしめる事に初
めて成功したものである。又同半導体レーザー素子を集
合せしめたアレイ、又はLEDアレイにおいても有効な穿
孔製版を可能ならしめるものであり利用価値ははかり知
れない程大きいものである。
その直接的効果として、次のことがあげられる。すなわ
ち、 従来のサーマルヘツドによるサーマルヘツドの表面から
フイルム表面への不確実で非効率的な伝熱によるデジタ
ル信号の付与による製版に比して、 (1) 非接触でしかも「高感度フイルム基材+高感度
光収性物質」の相互効果により、フイルム内面から穿孔
エネルギーが発生し、高感度且つ高解像度でフリーメン
テナンスの製版が出来る。サーマルヘツドとのマサツに
よる、ステツク現象、画像のズレ、フイルムのシワ、
歪、破れがない。サーマルヘツドでは不可能な小さな穿
孔が出来る。
(2) 光アレイ等による接触法を兼ねる製版でも、軽
く接触させる事により、上記同様フイルム内面が最高温
度となり有効な穿孔製版が得られる。その為、高速で、
低コストでメンテナンスフリーのシステムが可能とな
る。
(3) 厚みの厚い今まで全く達成不可能であつたフイ
ルム膜厚のエリヤまで穿孔が可能となり、高価で且つ解
像度、感度を低下さすごとき多孔質支持体のラミネート
が不要となる。
(実施例) 以下に実施例を示し本発明の詳しい説明を加えるが、こ
れに限定されるものではない。
実施例1 酸成分としてテレフタル酸を主体とし、アルコール成分
として1,4-シクロヘキサンジメタノール:30モル%、エ
チレングリコール:70モル%を主体とした成分より成
る、実質的に非晶質な共重合ポリエステル〔Vicat軟化
点(以後VSPと略する):82℃、Tg:81℃、密度:1.27g/cm
3、平均分子量26,000、極限粘度:0.75、溶融粘度の温度
係数ΔT/Δlog VI:40〕と平均粒径約0.03μmのカーボ
ンブラツクを表1の割合で混合した該ポリエステルを中
芯層(第3層)とし、次にそのとなりの層(第2,4層)
として、エチレン‐酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル基
含量:10重量%、メルトインデツクス:1.0)に添加剤と
してポリオキシエチレンノニルフエニルエーテルを2重
量%含ませた組成物を利用し、次に表層(第1,5層)と
して、ポリプロピレンを利用し、それぞれ押出機で溶融
し環状多層ダイにより5層状に押出し、冷媒により急冷
固化せしめ原反とした。このものを2対のニツプロール
間に通し、加熱部分での温度80〜100℃、冷却部分での
温度20℃に調整しエヤーリング及びフードでもつてそれ
ぞれ最適な延伸状態に温調し、チユーブ内部に所定の加
圧エヤーを封入し、ヨコ:4.1倍、タテ:4.2倍に充分に、
同時2軸延伸した。得られたフイルムは均一なフイルム
であり、このものの両端をスリツトし、ロール状に巻き
取つた。次に、このロールから中芯層以外の他層を剥離
し、除去し目的の各種厚みの該ポリエステルフイルムを
得た。
このものの基本特性を評価した結果を表2に示す。
但し比較(以下,比)Run2のものは原反をバツチ式スト
レツチヤーで100℃にてタテ/ヨコ=3/3(倍)の延伸を
行なつて得た、又比Run4のものは前述のオンライン法で
110℃で同様に延伸した。比Run5のものは同ストレツチ
ヤーで75℃で同様に3/3(倍)延伸した。比Run6のもの
は同ストレツチヤーで100℃で3.5/3.5(倍)延伸を行な
つてそれぞれのフイルムを得た。
次に穿孔テストとしてビーム径を20μに絞り且つ光学レ
ンズでビームを成形した所のMax10mWの出力を有する半
導体レーザー(波長780nm)を利用しホルダーに挾み平
面性を出した上記フイルムに0.2秒間照射しパワーメー
ターで出力を測定し表の有効な条件下でパルス発信を行
ない穿孔感度測定を行なつた。その結果を表3に示す。
但し比較例は、表3のごときフアクターとした。
RunNo1〜4のものは有効にシャープな穿孔を得る事が出
来感熱感度が非常に優れる事が判明した。
比1のフイルムは、吸収体の添加量が少なすぎるため有
効に穿孔する事が出来なく比2のフイルムは、該添加量
が多すぎる為有効な延伸配向が付与されないのとフイル
ムに耐熱性(無機物による同補強効果)、伝熱性等が付
与され熱が拡散してしまう為、又光が内部までとどかな
く表層からの伝熱となる等の為低エネルギーでは有効に
穿孔しにくくなつたものと思われる。次に出力5WのCO2
ガスレーザーを用いた場合は穿孔は可能であつたが、孔
がビーム径より相当広がつてしまいフイルムにシワが発
生してしまい有効な穿孔とは言えなかつた。
比3は、吸収体を含まない、為全く穿孔しなかつた、又
上記のCO2ガスレーザーではフイルムが収縮しシワを発
生した。
比4は、80℃での加熱収縮率が低く、しかもそのピーク
平衡値も20%(190℃)と低く又80℃での応力、ピーク
応力も低く70g/mm2のため有効に穿孔する事が出来なか
つた。
比5は感度よく穿孔出来たが収縮応力が高すぎ穴が拡大
する傾向にあつた。又同フイルムは取扱い時に破れやす
かつた。これは高配向すぎて残留伸びが少なくなつたた
めと思われる。
比6はフイルム厚みが厚すぎる為に有効に穿孔しなくな
つたものと思われる。又上記のCO2レーザーでは穿孔は
可能であつたが穴が拡がりシーヤープさが不足する傾向
にあつた。
次にRun1のフイルムに同カーボンブラツクを10wt%含む
酢酸ビニル共重合体系接着剤の10wt%のアルコール溶液
を乾燥厚みで約2μ相当となる様にコーテイングし同様
にテストした結果同様な方法で穿孔が可能であつた。但
し感度及び孔のシヤープさの悪化は見られた。次に比較
のために市販の高結晶化延伸ポリエステルフイルム(結
晶化度:50%、mp258℃、収縮率80℃で0%、180℃で5
%、10μm)に同様なコーテイング処理したものでは10
mW-5.0secでも穿孔しなかつた。
実施例2 溶融粘度の温度係数Δ/Δlog VIが20でビカツト軟化点
が77℃で、結晶化度:15%の、テレフタル酸を主体とし
エチレングリコール80モル%、1,4-シクロヘキサンジメ
タノールを20モル%含む成分を共重合した、共重合ポリ
エステルを使用(RunNo5)、次に溶融粘度の温度係数Δ
T/Δlog VIが50、ビカツト軟化点が105℃、融点が150℃
のナイロン6-12樹脂を使用(RunNo6)、次に該温度係数
ΔT/Δlog VIが8、ビカツト軟点が65℃、融点が120℃
のナイロン6-66-T(Tはテレフタル酸)共重合体を使用
(RunNo7)、エチレンが60モル%ビニルアルコールが40
モル%のエチレンビニルアルコール共重合体70重量%に
エチレン‐メタアクリル酸共重合アイオノマー(メタア
クリル酸含量22wt%、亜鉛イオンによる中和度20%)を
30重量%混合した、該温度係数ΔT/Δlog VIが75でビカ
ツト軟化点が80℃の組成物を使用(RunNo8)した。これ
等に実施例1と同様なカーボンブラツクを2.5wt%含ま
せたものを原反として各々フイルムを実施例1と同様又
はストレツチヤーにより適時好ましい条件下で同時2軸
延伸を実施し表4の特性のフイルムを得た。但し比7は
該ΔT/Δlog VI:30のポリエチレンテレフタレートより
なる同様な添加剤を同量フイルムで延伸後充分熱処理を
加え、結晶化度45%、収縮率:80℃で0%、180℃で5%
のもの、次に比8は酢酸ビニル含量10wt%で、MI:1.0、
mp:93℃、VSP76℃、結晶化度42%ΔT/Δlog VIは100以
上のエチレン・酢酸ビニル共重合体を35℃で延伸した同
様な添加剤を同量含むもの、また比9はエチレン含量4w
t%で、mp:140℃、VSP:125℃、ΔT/Δlog VIは100以上
のポリプロピレン共重合体を60℃で延伸し同様な添加剤
を同量含むフイルムである。
RunNo5〜8のものは実施例1と同様な半導体レーザーで
10mW-0.2secの処理で充分に有効な穿孔を得る事が出来
た。
比7は収縮特性が本発明の下限以下である為、穿孔が出
来なかった。比8は引張弾性率が小さい為に、10mW−2s
ecで穿孔は可能であったが、孔が広がり、フイルムに収
縮による皺が発生する傾向にあった。また、比9は収縮
特性は本発明の範囲内であるが、ΔT/Δlog VIが100以
上と大きく、10mW−2secで穿孔可能であったが、溶融し
た樹脂が孔の内部にスダレ状に残り、有効に穿孔する事
が出来なかった。更に、未配向のフイルムでは厚みを2
μmと薄くしてもいずれも有効に穿孔する事は出来なか
った。
以上の事より、従来公知の熱可塑性樹脂に電磁波吸収物
質を混入して単に延伸成形しただけでは、レーザー等に
より有効に穿孔する事は出来難い。
実施例3 実施例1のRunNo1のフイルムを、目付8.6g/m2の薄葉紙
と酢ビ系接着剤(3g/m2の量)でラミネートしたもの(R
un9)、同様にNo1のフイルムを同様にポリエステル紗よ
りなる200meshの支持体にラミネートしたもの(Run1
0)、同様に凸の形状が菱型で高さ50μm、その1ケ当
りの面積が40×10-5(mm2)、接触有効面積が5(%)
の片面を有する光硬化性樹脂製の100μm厚みのシート
(台紙)と易剥離性にラミネートしたもの(Run11)、
比較例として形状が丸型で高さ30μm、その1ケ当りの
面積が1.96×10-2(mm2)接触有効面積が40%の同様台
紙と同様にラミネートしたもの(比Run10)等を、実施
例1と同様な方法10mW-0.2secの条件下で穿孔処理した
結果、Run9,10,11のものは、穿孔時支持体、又は台紙を
有しない場合に比して感度、穴のシヤープさともやや優
れる傾向にあつた、これはフイルムが穿孔時ゆるんだり
テンシヨンのムラ等を発生する事なく、微少間隔に接着
固定されて、正確に感度よく穿孔する為と思われる。又
比Run7のフイルムでは有効に穿孔しなかつた。次にRun9
〜11のフイルムに穿孔を数多くあけて、画像、文字等を
表わして、印刷したものは、鮮明で微細な高品質なもの
であつた。又Run11のものは台紙をハクリしフイルム1
枚で印刷を行なつた1000枚印刷(理想科学工業社製、孔
版印刷機AP7200を使用し120枚/分の印刷スピードで行
なつた)しても画像の破壊、解像度の低下は発生しなか
つた。比Run11のものは内でも他サンプルに比して特に
高品質な印刷結果となつた。
比Run10のものは、有効に穿孔出来なく画像(ドツト)
のつぶれ(穿孔していない部分)が多くカスレた印刷物
しか得られなかつた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融粘度の温度係数(ΔT/Δlog VI)が3
    〜100、ビカツト軟化点が40〜150℃の熱可塑性樹脂と電
    磁波吸収性物質とからなり、かつ引張弾性率が75Kg/mm2
    以上、60〜180℃の温度範囲での加熱収縮率が15〜80
    %、60〜180℃の温度範囲での加熱収縮応力値が75〜100
    0g/mm2になるように延伸された厚さ0.5〜40μmの高感
    度電磁波穿孔性フイルム。
  2. 【請求項2】溶融粘度の温度係数(ΔT/Δlog VI)が3
    〜100、ビカツト軟化点が40〜150℃の熱可塑性樹脂と電
    磁波吸収性物質とからなり、かつ引張弾性率が75Kg/mm2
    以上、60〜180℃の温度範囲での加熱収縮率が15〜80
    %、60〜180℃の温度範囲での加熱収縮応力値が75〜100
    0g/mm2になるように延伸された厚さ0.5〜40μmのフイ
    ルムに、該フイルムの穿孔製版時に実質的に変質せず、
    かつ印刷インクの透過が可能な多孔質支持体をラミネー
    トした高感度電磁波穿孔性孔版原紙。
  3. 【請求項3】溶融粘度の温度係数(ΔT/Δlog VI)が3
    〜100、ビカツト軟化点が40〜150℃の熱可塑性樹脂と電
    磁波吸収性物質とからなり、かつ引張弾性率が75Kg/mm2
    以上、60〜180℃の温度範囲での加熱収縮率が15〜80
    %、60〜180℃の温度範囲での加熱収縮応力値が75〜100
    0g/mm2になるように延伸された厚さ0.5〜40μmのフイ
    ルムに、凸部の接触有効面積比が1〜35%である台紙を
    易剥離性にラミネートした高感度電磁波穿孔性孔版原
    紙。
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