JP3411633B2 - 高感度感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム - Google Patents

高感度感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム

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JP3411633B2
JP3411633B2 JP22613193A JP22613193A JP3411633B2 JP 3411633 B2 JP3411633 B2 JP 3411633B2 JP 22613193 A JP22613193 A JP 22613193A JP 22613193 A JP22613193 A JP 22613193A JP 3411633 B2 JP3411633 B2 JP 3411633B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、感熱孔版印刷原紙用ポ
リエステルフィルムに関する。さらに詳しくは、本発明
は、特定の特性を有する2種以上のポリエステル樹脂か
らなり、特定の収縮特性を有することにより穿孔感度お
よび耐カール性に優れ、印刷時の画像の解像度、濃度に
優れた高感度感熱孔版印刷原紙用フィルムに関する。 【0002】 【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、感熱孔版印刷用原紙としては、ポリエステル等の熱
可塑性樹脂フィルムに多孔性薄葉紙をラミネートしたも
のが知られており、かかる用途に用いられるフィルムに
は、以下のような特性が要求される。 (1)フィルム製造時および原紙作成時の取扱い性およ
び生産性にも優れていること。具体的には、フィルム製
造時には、延伸性が良好で、破断等のトラブルを起こさ
ず、また巻取性、スリット性も良好で、巻取時にシワが
入ったり、巻きずれを起こしたりしないことが必要であ
る。原紙作成時においても、フィルムの巻出しや、工程
内でのフィルム走行等でのトラブルが発生しないことが
必要である。 【0003】(2)多孔性薄葉紙とのラミネートおよび
印刷時の作業に十分耐え得る強度、弾性率を有するこ
と。また、かかるラミネート条件あるいは保存中の温湿
度変化によりカールが生じないこと。カールが大きくな
ると、取り扱いおよび孔版印刷機内で原紙の搬送性が不
良となり、原紙詰り等のトラブルが生じ大きな問題とな
る。 (3)熱穿孔感度が良いこと。すなわち、少量の熱量で
溶融し、かつ、印刷時の画像が鮮明になるような適度な
大きさの穿孔が得られるよう十分な熱収縮特性を有する
こと。 【0004】(4)多数回製版時においても熱穿孔感度
が低下しないこと。すなわち、離形層の界面活性剤やシ
リコンオイル、フィルムの溶融カス等が感熱ヘッドの汚
れとして付着しないことが必要である。 (5)熱穿孔の階調性が良いこと。原紙として使用する
際、穿孔されるべき部分以外が周囲の穿孔の影響で溶融
してしまうと、印刷画像の階調性が劣るようになり、好
ましくない。すなわち、穿孔される部分と穿孔されない
部分とがはっきり区別できるような熱穿孔特性を有する
こと。 【0005】従来、かかる用途に用いるフィルムとして
熱可塑性樹脂を対象とした二軸延伸フィルムであって、
その熱的特性を規定することにより印刷特性を改善した
フィルム(特開昭62−149496号公報)、表面の
粗度および突起個数を規定したフィルム(特開昭63−
227634号公報)、あるいは熱収縮特性を規定した
フィルム(特開昭62−282983号公報、特開昭6
3−160895号公報、特開昭63−312192号
公報、特開平3−30996号公報)等が提案されてい
るが、上記した課題をすべて解決できるものではなかっ
た。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み鋭意検討した結果、2種以上の特定のポリエステ
ルからなる二軸配向フィルムが、感熱孔版印刷原紙用と
して好適であることを見いだし、本発明を完成するに至
った。 【0007】すなわち、本発明の要旨は、エチレンテレ
フタレート単位を70モル%以上含むポリエステルとブ
チレンテレフタレート単位を70モル%以上含むポリエ
ステルとの混合物からなる、厚み0.5〜3μmの二軸
延伸フィルムであって、該フィルムの末端カルボキシル
基が50当量/106 g未満であり、かつ、下記式を満
足することを特徴とする高感度感熱孔版印刷原紙用フィ
ルムに存する。 0.3≦P/Me≦1.0 [上記式中、Meはポリエステルフィルム中のMg元素
およびTi元素の総モル数、Pはポリエステルフィルム
中のP元素のモル数を表す] 【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いるポリエステルとは、テレフタル酸もしくはテレフ
タル酸ジメチルとエチレングリコールを主たる出発原料
としエチレンテレフタレート単位を70モル%以上含む
ポリエステルおよびテレフタル酸もしくはテレフタル酸
ジメチルとブチレングリコール単位を70%以上含むポ
リエステルとを指す。エチレンテレフタレート単位およ
びブチレンテレフタレート単位が70モル%未満では、
フィルムの耐熱寸法安定性が悪化して原紙を製造する工
程や、原紙の保存中にカールが発生したり、印刷画像の
諧調性が劣るようになるので好ましくない。 【0009】また、前述の範囲内であれば、第3成分を
含有していてもよく、例えばかかる例として、芳香族ジ
カルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体、具体的
には、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸もしくはそのエ
ステル形成誘導体などが挙げられる。また、グリコール
成分としては、エチレングリコール、ブチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
1.4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられ
る。 【0010】本発明のフィルムの厚みは0.5〜3μ
m、好ましくは0.5〜2μm、さらに好ましくは0.
5〜1.5μmである。フィルム厚みが薄くなれば熱伝
導距離が短縮され、穿孔時に必要な熱エネルギーも減少
するため穿孔性が向上し、印刷時の解像度や印字品位性
が向上するが、厚みが0.5μm未満では、印字が不鮮
明で濃淡むらが生じやすく、かつ耐刷性も著しく低下す
るようになり好ましくない。また、フィルム厚みが3μ
mを超えると、穿孔性が悪化するため印刷時にむらが生
じるようになる。 【0011】本発明のポリエステルフィルムの末端カル
ボキシル基は、50当量/106 g未満、好ましくは4
0当量/106 g未満である。また、本発明のフィルム
の原料であるブレンド前の各々のポリエステルレジン中
の末端カルボキシル基は、フィルム製造時、エクストル
ーダーに代表される周知の溶融押出装置で2種以上のポ
リエステルをブレンドする際に熱履歴等で増加するの
で、好ましくは30当量/106 g未満とする。フィル
ム中の末端カルボキシル基が50当量/106 g以上で
は、フィルム製造時、エクストルーダーに代表される周
知の溶融押出装置で2種以上のポリエステルをブレンド
する際のランダム化が不十分となり、得られたフィルム
は短時間で均一な穿孔が起こらず、印刷画像の階調性が
劣るようになるので好ましくない。 【0012】また、本発明においては、最も高い融点
(Tm2 )と最も低い融点(Tm1 )との差(Tm2
Tm1 )が40℃未満、さらには30℃未満であること
が好ましく、かかる温度差が40℃を超えると短時間で
均一な穿孔が起こらなくなる恐れがある。さらに、本発
明のポリエステルフィルム中のP/Meは0.3〜1.
0、好ましくは0.4〜0.8である。P/Meが0.
3未満では、ポリエステルの熱安定性が劣り、得られた
フィルムムの耐熱寸法安定性が悪化して原紙を製造する
工程や、原紙の保存中にカールが発生したり、印刷画像
の諧調性が劣るようになるので好ましくない。またP/
Meが1.0を超えると、フィルム製造時、エクストル
ーダーに代表される周知の溶融押出装置で2種以上のポ
リエステルをブレンドする際のランダム化が不十分とな
り、得られたフィルムは短時間で均一な穿孔が起こら
ず、印刷画像の階調性が劣るようになるので好ましくな
い。 【0013】本発明のフィルムは、80℃で10秒間処
理後のフィルムの加熱収縮応力(F)が150〜500
g/mm2 、さらには280〜400g/mm2 である
ことが好ましい。収縮応力(F)が100g/mm2
満では、穿孔時に穴が広がる力が不足する傾向があり、
印刷時に鮮明な画像が得られなくなることがある。収縮
応力(F)が500g/mm2 を超えると、太さむら、
濃淡むらあるいは寸法変化が生じることがある。 【0014】また、本発明のフィルムの80℃で10分
間処理後の加熱収縮率(S)は、5〜50%、さらには
10〜40%であることが好ましい。収縮率(S)が5
%未満では、穿孔感度が不足して印刷時の画像濃度が低
下する傾向がある。また、収縮率(S)が50%を超え
ると、穿孔むらが生じやすくなる傾向がある。本発明の
フィルムは、フィルム製造時の巻上げ工程、原紙作成時
のコーティング、貼合せ工程および印刷時の作業性を向
上させるため、あるいは、熱穿孔時のサーマルヘッドと
フィルムとの融着を防止するため、表面を粗面化してフ
ィルムに適度な滑り性を通常付与するが、そのためには
微細な不活性粒子を添加するばよい。 【0015】上記目的で用いる微細な不活性粒子として
は、平均粒径が0.05〜3.0μm、粒度分布値
(r)が1.5以下、さらには平均粒径が0.1〜2.
0μm、粒度分布値(r)が1.4以下のものが好まし
い。平均粒径が0.05μm未満では巻き特性が劣るこ
とがある。また、平均粒径が3.0μmを超えたり、粒
度分布値(r)が1.5を超える場合は、フィルム表面
の平面性が損なわれて熱伝達にムラが生じ、穿孔が不均
一となり、解像度が劣ったり、印字品位性を損なったり
する恐れがある。 【0016】さらに、かかる粒子の添加量は0.05〜
3重量%、さらには0.1〜2重量%が好ましい。粒子
の添加量が0.05重量%未満では、フィルムの巻き特
性が劣る傾向があり、3重量%を超えるとフィルム表面
の粗面化の度合いが大き過ぎて熱伝達にムラが生じ、穿
孔が不均一となり、解像度が劣ったり、印字品位性を損
なったりすることがある。本発明で用いることのできる
不活性粒子の例としては、酸化ケイ素、酸化チタン、ゼ
オライト、窒化ケイ素、窒化ホウ素、セライト、アルミ
ナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウ
ム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸カルシウ
ム、リン酸リチウム、リン酸マグネシム、フッ化リチウ
ム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、カオ
リン、タルク、カーボンブラック、窒化ケイ素、窒化ホ
ウ素および特公昭59−5216号公報に記載されたよ
うな架橋高分子微粉体を挙げることがでが、勿論これら
に限定されるものではない。この際、配合する不活性粒
子は単成分でもよく、また2成分以上を同時に用いても
よい。 【0017】本発明においてポリエステルに不活性粒子
を配合する方法としては、特に限定されないが、例えば
不活性粒子をポリエステルの重合工程に添加する方法、
またはフィルム化前に溶融混練りする方法が好ましく用
いられる。本発明においては上記したような方法により
表面を適度に粗面化したフィルムを得るが、作業性や印
刷時の解像度、印字品位性をさらに高度に満足させるた
めには、フィルム表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.
02〜0.3μmであることが好ましく、さらに好まし
くは0.05〜0.2μmの範囲であり、かかる範囲と
なるよう適宜、条件を選択することが望ましい。本発明
のフィルムは、極めて薄いフィルムであるので、フィル
ムの長手方向と幅方向の引張弾性率を共に通常300k
g/mm2 以上、好ましくは350kg/mm2 以上と
することにより、取り扱い作業性や耐刷性がより良好と
なる。 【0018】次に本発明のポリエステルフィルムの製造
方法について説明する。本発明においては、ポリマーを
エクストルーダーに代表される周知の溶融押出装置に供
給し、該ポリマーの融点以上の温度に加熱し溶融する。
次いで、溶融したポリマーをスリット状のダイから押し
出し、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度に
なるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シー
トを得る。この場合、シートの平面性を向上させるた
め、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが
好ましく、本発明においては静電印加密着法および/ま
たは液体塗布密着法が好ましく採用される。 【0019】本発明においてはこのようにして得られた
シートを2軸方向に延伸してフィルム化する。延伸条件
について具体的に述べると、前記未延伸シートを好まし
くは20〜100℃、さらに好ましくは25〜80℃の
温度範囲で、まず一方向にロールもしくはテンター方式
の延伸機により2.5〜7倍、好ましくは3.0〜5倍
に延伸する。次に一段目と直交する方向に好ましくは2
0〜100℃、さらに好ましくは25〜90℃の温度範
囲で2.5〜7倍、好ましくは3.0〜5倍に延伸を行
い、2軸に配向したフィルムを得る。なお、一方向の延
伸を2段階以上で行う方法も用いることができるが、そ
の場合も最終的な延伸倍率が上記した範囲に入ることが
望ましい。また、前記未延伸シートを面積倍率が6〜4
0倍になるように同時二軸延伸することも可能である。 【0020】かくして得られたフィルムを熱処理しても
よく、また必要に応じ熱処理を行う前または後に再度縦
および/または横方向に延伸してもよい。本発明におい
ては、上記した熱収縮特性を有するフィルムを得るため
に、延伸倍率を面積倍率として6倍以上、延伸後の熱処
理を実質的に行わないか、行ったとしても110℃以
下、さらには90℃以下とし、熱処理時間は1秒〜5分
間でフィルムを30%以内の伸長または定長下で行うこ
とが好ましい。また、常法に従って感熱孔版印刷用原紙
を製造する際、40〜50℃程度の乾燥工程および夏場
を経る長期保存中にフィルムの収縮に起因すると考えら
れるカールが発生することがある。従って、本発明にお
いてはカール防止のため、得られたフィルムを40〜7
0℃で5時間〜5日間、好ましくは45〜60℃で12
時間〜3日間エージング処理すると上記のような環境下
での耐カール性が良好となる。 【0021】なお、本発明においては、製膜に供するポ
リエステル全量に対し、10重量%程度以下の他のポリ
マー(例えばポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボ
ネート、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポ
リアミド、ポリイミド等)を含有させることができる。
また、必要に応じ、酸化防止剤、熱安定剤、潤滑剤、帯
電防止剤、染料、顔料等の添加剤を配合してもよい。 【0022】 【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、本発明で用い
た物性測定法を以下に示す。 (1)末端カルボキシル基の測定 A.Conixの方法[Makromol.che
m.,26,226(1958)に従って測定した。 (2)フィルム中の金属分析 フィルム中のMg元素の定量は原子吸光法によって行
い、TiおよびP元素の定量は蛍光X線分析法で行っ
た。 (3)融点 セイコー電子工業(株)製差動熱量計SSC580DS
C20型を用いて測定した。DSC測定条件は以下のと
おりである。すなわち、試料フィルム10mgをDSC
装置にセットし、10℃/minの速度で昇温し、0〜
300℃の範囲で測定し、融点を融解吸熱ピークの頂点
として測定し、最も低い融点をTm1 、最も高い融点を
Tm2 とした。 【0023】(4)加熱収縮応力(F) フィルムを幅10mmの短冊状に切り出し、一端を荷重
検出器のチャックに、もう一方を固定チャックにセット
し、チャック間は50mmとした。初期荷重をかけない
状態で、フィルムを80℃のウォーターバス中に浸漬
し、浸漬開始から10秒後の応力値を測定した。フィル
ム縦方向と横方向に5点ずつ測定し、浸漬前のフィルム
断面積から加熱収縮応力(g/mm2) を算出し、その平
均値を求めた。 (5)加熱熱収縮率(S) 試料を無張力状態で80℃に保ったオーブン中、10分
間熱処理し、その前後の試料の長さを測定して、次式に
て熱収縮率(S;%)を算出した。 【数1】S=(熱処理前のサンプル長−熱処理後のサン
プル長)×100/(熱処理前のサンプル長) フィルム縦方向と横方向に5点ずつ測定し、平均値を求
めた。 【0024】(6)耐カール性 1.5μmのポリエステルフィルムに支持体としてマニ
ラ麻の繊維からなる和紙を用い、接着剤としてビニル系
樹脂をトルエンに溶解したものを用い、該フィルムと和
紙をラミネートし、50℃のエアーオーブンで10秒間
乾燥し、感熱孔版原紙を得た。得られた原紙を50℃で
湿度90%の恒温恒湿中で1週間処理した後に、原紙の
搬送試験を行い、下記の基準で評価した。 ○…ややカールがあるものの、良好に搬送できる ×…カールが大きく、搬送トラブルの発生頻発する 【0025】(7)微粒子の平均粒径 (株)島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−
CP3型を用い、ストークスの抵抗則に基づく沈降法に
よって粒子の大きさを測定した。測定により得られた粒
子の等価球形分布における積算(体積基準)50%の値
を用いて平均粒径とした。なお、粒度分布値(r)は下
記式から算出した。 粒度分布値(r)=d25/d75 (上記式中、d25、d75は粒子群の積算体積を大粒子側
から計測し、それぞれの総体積の25%、75%に相当
する粒径(μm)を示す) 【0026】(8)中心線平均粗さ(Ra) 日本工業規格JIS B0601に記載されている方法
に従い、(株)小坂研究所製表面粗さ測定機(SE−3
F)を用いて、中心線平均粗さ(Ra)を求めた。な
お、触針の先端半径は2μm、荷重は30mgとし、カ
ットオフ値は0.08mmとした。 (9)感熱孔版印刷原紙実用特性 フィルムに和紙を貼り合わせて原紙を作製した。得られ
た原紙をサーマルヘッドにより、印加エネルギー0.0
9mJおよび0.12mJにて文字画像および16段階
の階調画像を製版した。製版された原紙のフィルム側か
ら顕微鏡で階調画像部の穿孔状態を観察し、以下の項目
について評価した。 【0027】(10)穿孔感度 ◎…所定の穿孔が確実に行われ、穿孔の大きさも十分で
あり、非常に良好 ○…所定の穿孔がほぼ確実に行われ、穿孔の大きさも十
分であり、良好 △…稀に所定の穿孔が得られない部分や穿孔の大きさが
不十分な部分がある ×…所定の穿孔が得られない部分が数多くあり、穿孔の
大きさも不十分であり、実用上支障がある また、製版原紙を用い、理想科学工業(株)製リソグラ
フAP7200印刷機を用いて実際に印刷し、得られた
文字、画像について、下記の特性を目視で判定した。 (11)印字品位性 ◎…濃度のムラ、にじみが全くなく、鮮明に印字でき、
非常に良好 ○…濃度のムラ、にじみがなく、鮮明に印字でき、良好 △…わずかに濃淡のムラ、にじみが認められ、やや鮮明
さに欠ける ×…濃淡のムラ、あるいはにじみ、かすれがはっきり出
ている 【0028】実施例1 (ポリエステル−Aの製造)テレフタル酸ジメチル10
0重量部とエチレングリコール60部とを出発原料と
し、触媒として酢酸マグネシウム・4水塩0.09重量
部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタ
ノールの留去と共に徐々に反応温度を上昇させ、3時間
後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換
反応の終了したこの反応混合物に平均粒径が0.7μ
m、粒度分布値が1.25の架橋高分子粒子0.5重量
部と平均粒径が1.2μm、粒度分布値が1.27の球
状シリカ粒子0.08重量部を含有するエチレングリコ
ールスラリー20重量部を添加し、エチルアシッドフォ
スフェート0.04部、三酸化アンチモン0.04部を
加えて、3時間30分重縮合反応を行った。すなわち、
温度を230℃から徐々に昇温し、280℃とした。一
方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mm
Hgとした。反応開始後、3時間30分を経た時点で反
応を停止し、窒素加圧下、ポリマーを吐出させた。得ら
れたポリエステルの極限粘度は0.51であった。次い
で得られたポリマーを225℃で0.3mmHgの条件
下、10時間固相重合を行った。得られたポリエステル
の極限粘度は0.71、P/Meは0.69、末端カル
ボキシル基は20当量/106 g であった。 【0029】(ポリエステル−Bの製造)テレフタル酸
ジメチル100重量部、1,4−ブタンジオール56重
量部、テトラブチルチタネート0.004量部を反応機
にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留
去と共に反応温度を徐々に上昇させ、3時間後に210
℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応が終了
したこの反応混合物にテトラブチルチタネート0.00
4量部を加えて、3時間重縮合反応を行った。すなわ
ち、温度を210℃から徐々に昇温し、260℃とし
た。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.
3mmHgとした。反応開始後、3時間を経た時点で反
応を停止し、窒素加圧下、ポリマーを吐出させた。得ら
れたポリエステルの極限粘度は0.80であった。次い
で得られたポリマーを200℃で0.3mmHgの条件
下、10時間固相重合を行った。得られたポリエステル
の極限粘度は1.05、末端カルボキシル基は19当量
/106 g であった。 【0030】(ポリエステルフィルムおよび感熱孔版印
刷用原紙の製造)ポリエステル−A 50重量部とポリ
エステル−B 50重量部とを均一にブレンドし、26
5℃にて押出機よりシート状に押出し、表面温度を30
℃に設定した回転冷却ドラムで静電印加冷却法を利用し
て急冷固化させ、厚み15μmの実質的に非晶質のシー
トを得た。得られたシートを縦方向に65℃で3.5
倍、横方向に70℃で3.7倍に延伸し、さらに90℃
で6秒間熱処理を施し、厚み1.5μmの二軸配向フィ
ルムを製造した。次いで、得られたフィルムを常法に従
い、多孔性薄葉紙に貼り合わせ、50℃で24時間エー
ジング処理を行い、感熱孔版印刷用原紙を作成し、謄写
印刷を行った。 【0031】実施例2 重縮合反応時間を4時間とする以外はポリエステル−A
と同様の方法でポリエステル−Cを製造した。また、ポ
リエステル−A 50重量部の替りにポリエステル−C
を50重量部とする以外は実施例1と同様の方法で感熱
孔版印刷用原紙を作成し、謄写印刷を行った。その際、
得られたポリエステル−Cの固相重合前の極限粘度は
0.63、固相重合後の極限粘度は0.75、P/Me
は0.70、末端カルボキシル基は33当量/106
であった。 【0032】実施例3 ポリエステル−Aの製造において、テレフタル酸ジメチ
ル100重量部の替りにテレフタル酸ジメチル80重量
部、イソフタル酸ジメチル20重量部とし、200℃で
0.3mmHgの条件下、10時間固相重合を行い、ポ
リエステル−Dを製造し、ポリエステル−A 50重量
部の替りにポリエステル−Dを50重量部とする以外は
実施例1と同様の方法で感熱孔版印刷用原紙を作成し、
謄写印刷を行った。その際、得られたポリエステル−D
の固相重合前の極限粘度は0.53、固相重合後の極限
粘度は0.80、P/Meは0.70、末端カルボキシ
ル基は30当量/106 g であった。 【0033】比較例1 重縮合反応時間を4時間とし固相重合を行わない以外は
ポリエステル−Aと同様の方法でポリエステル−Eの製
造した。また、重縮合反応時間を3時間30分とし、固
相重合を行わない以外はポリエステル−Aと同様の方法
でポリエステル−Fを製造した。さらに、ポリエステル
−A 50重量部の替りにポリエステル−Eを50重量
部、ポリエステル−B 50重量部の替りにポリエステ
ル−Fを50重量部とする以外は実施例1と同様の方法
で感熱孔版印刷用原紙を作成し、謄写印刷を行った。そ
の際、得られたポリエステル−Eの極限粘度は0.6
6、P/Meは0.69、末端カルボキシル基は45当
量/106 g であった。また、ポリエステル−Fの極
限粘度は0.85、末端カルボキシル基は60当量/1
6 g であった。 【0034】比較例2 ポリエステル−Aの製造において、エチルアシッドフォ
スフェートを0.07重量部とし、重縮合反応時間を4
時間30分とした以外はポリエステル−Aと同様の方法
でポリエステル−Gを製造した。また、ポリエステル−
A 50重量部の替りにポリエステル−Gを50重量部
とする以外は実施例1と同様の方法で感熱孔版印刷用原
紙を作成し、謄写印刷を行った。その際、得られたポリ
エステル−Gの極限粘度は0.66、P/Meは1.
2、末端カルボキシル基は50当量/106 g であっ
た。得られたフィルムの特性および原紙実用特性をまと
めて下記表1および2に示す。 【0035】 【表1】 【0036】 【表2】 【0037】 【発明の効果】本発明のフィルムのよれば、穿孔感度お
よび耐カール性に優れ、印刷時の画像の解像度、濃度に
優れた高感度感熱孔版印刷原紙が提供でき、その工業的
価値は高い。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−39294(JP,A) 特開 平2−158391(JP,A) 特開 平2−113995(JP,A) 特開 昭64−52815(JP,A) 特開 平2−32151(JP,A) 特開 昭57−147516(JP,A) 特開 平4−270727(JP,A) 特開 平5−77572(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 1/24 102

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 エチレンテレフタレート単位を70モル
    %以上含むポリエステルとブチレンテレフタレート単位
    を70モル%以上含むポリエステルとの混合物からな
    る、厚み0.5〜3μmの二軸延伸フィルムであって、
    該フィルムの末端カルボキシル基が50当量/106
    未満であり、かつ、下記式を満足することを特徴とする
    高感度感熱孔版印刷原紙用フィルム。 0.3≦P/Me≦1.0 [上記式中、Meはポリエステルフィルム中のMg元素
    およびTi元素の総モル数、Pはポリエステルフィルム
    中のP元素のモル数を表す]
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