JP2599459B2 - 感熱孔版印刷原紙用フィルム - Google Patents

感熱孔版印刷原紙用フィルム

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
に関する。更に詳しくは、穿孔性及び印刷時の解像度、
並びに耐刷性に優れた感熱孔版印刷原紙用フィルムに関
するものである。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題] 従来、感熱孔版印刷用原紙としては、熱可塑性樹脂フ
ィルムに多孔性薄葉紙(天然繊維、合成繊維、半合成繊
維及びこれらの混沙したもの)を熱又は接着剤によりラ
ミネートしたものが知られている。
上記の熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等の各種樹脂のフ
ィルムが用いられているが、感熱孔版印刷用原紙として
の特性はこれらフィルムの物性によって著しく影響を受
けるため、その要求特性に従って各種のフィルムが用い
られている。
かかる用途に用いられるフィルムには、以下のような
特性が要求される。
1)熱穿孔性が良いこと。すなわち少量の熱量で溶融
し、且つ印刷時の画像が鮮明になるような適度な大きさ
の穿孔が得られるような十分な熱収縮率および収縮応力
を有する。
2)多孔性薄葉紙とのラミネート及び印刷時の作業に十
分耐え得る強度、弾性率を有すること。
3)印刷インキに使用されるトルエン,キシレン等の有
機溶剤に対する耐久性を有すること。
また、これらの要件に加え、フィルム製造時の生産性
にも優れていることが必要である。すなわち、フィルム
の延伸性が良好で、破断等のトラブルを起こさず、ま
た、巻取性、スリット性が良好で、巻取時にシワが入っ
たり、巻きずれを起こしたりしないことが必要である。
従来、かかる用途に用いるフィルムとして、熱可塑性
樹脂を対象とした二軸延伸フィルムであって、その熱的
特性を規定することによって印刷特性を改善したフィル
ム(特開昭62−149496号公報)等が提案されているが、
上記した要件をすべて満足するものではなかった。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、
特定の融点を有するポリエステル組成物からなり、熱収
縮率および加熱収縮応力が特定の条件を満足する二軸配
向フィルムが感熱孔版印刷原紙用として好適であること
を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の要旨は、融点が200〜240℃のポリエ
ステルからなる厚み0.5〜6μmの長手方向及び幅方向
に延伸された二軸配向フィルムであって、フィルムの表
面の中心線平均粗さが0.02〜0.5μmであり、三次元表
面粗さ計を用いて測定したフィルム表面の突起高さ0.1
μm以上の突起数が2000〜10000個/mm2、突起高さ0.3μ
m以上の突起数が100〜3000個/mm2であり、140℃、3分
間処理後の熱収縮率が5〜15%、100℃、3分処理後の
熱収縮率が1.5〜8%であり、且つ80℃におけるフィル
ムの前記長手方向の加熱収縮応力が130〜800g/mm2であ
ることを特徴とする感熱孔版印刷原紙用フィルムに存す
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいうポリエステルとは、芳香族ジカルボン酸
を主たる酸成分とし、アルキレングリコールを主たるグ
リコール成分とするポリエステルを指す。芳香族ジカル
ボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。また、アルキ
レングリコールとしてはエチレングリコール、トリメチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−シ
クロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
本発明のフィルムは、上記の構成であるポリエステル
組成物からなり、該組成物の融点は200〜240℃の範囲で
ある。融点が240℃を越えると、穿孔に要するエネルギ
ーが多くなるため穿孔性が低下し、印刷時の印字品位性
が悪化する。また、融点が200℃未満では、穿孔時に熱
負けを起こし、余分な部分まで穿孔されて解像度の低下
を起こし、また、耐刷性も低下するようになるため好ま
しくない。
かかる目的を達成するため、本発明においては、エチ
レンテレフタレートを主たる構成成分とし、通常2〜30
モル%、好ましくは5〜25モル%の他の成分を含有する
ポリエステルを用いる。かかる成分としては、上記した
ものの他、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、ポリアルキレングリコール、あるいはアジピン
酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、p−ヒドロキ
シ安息香酸等のオキシカルボン酸等が挙げられる。
かかる成分を配合する方法としては、ポリエステル製
造時にそれぞれの構成単位を与えるモノマーを添加して
共重合する方法や、それぞれ単一成分で構成されるホモ
ポリマーをブレンド配合する方法、共重合体をブレンド
する方法等が挙げられる。
本発明のフィルムの厚みは0.5〜6μmの範囲である
ことが必要であり、好ましくは0.5〜4μmの範囲であ
る。フィルムの厚みは、薄くなれば熱伝達距離が短くな
り、穿孔時に必要な熱エネルギーも少なくなるため、穿
孔性が向上し、印刷時の解像度、印字品位性が向上する
が、0.5μm未満では印字が不鮮明で濃淡ムラが生じ易
く、フィルムの製造においても生産性、巻上げ作業性が
悪化する。厚みが6μmを超えるフィルムでは、穿孔性
が悪化するため印刷時にムラが生じるようになり、好ま
しくない。
本発明においては、孔版印刷原紙として使用する際の
高度な熱穿孔性と印刷時の解像度の向上のため、フィル
ムの熱収縮率が特定範囲である必要がある。すなわち、
140℃、3分間処理後の熱収縮率が5〜15%、100℃、3
分間処理後の熱収縮率が1.5〜8%、好ましくは2〜6
%の範囲である。140℃の熱収縮率が5%未満であった
り、100℃の熱収縮率が1.5%未満である場合には、熱穿
孔性が十分でないため、印刷時の印字ムラが生じたり、
解像度が悪化するため好ましくない。また、140℃の熱
収縮率が15%を越えると穿孔部周辺の変形が著しくなっ
たり、穿孔部同志の融着のため印字品位性が劣るように
なるため好ましくない。100℃の熱収縮率が8%を越え
ると多孔性薄葉紙とラミネートして原紙とした後に、フ
ィルムの収縮に起因するカールが生ずるようになるため
好ましくない。
本発明においては、かかる熱収縮特性に加え、加熱収
縮応力に関しても特定条件を満足する必要がある。すな
わち、80℃におけるフィルムの長手方向の加熱収縮応力
が130〜800g/mm2、好ましくは150〜700g/mm2である必要
がある。130g/mm2未満では十分な穿孔性が得られず、印
刷時の解像度が劣るようになる。また、800g/mm2を越え
ると、原紙とした後にカールが生ずるようになるため好
ましくない。
本発明のフィルムは、フィルム製造時の巻上げ工程、
原紙作製時のコーティング、貼合せ工程、及び印刷時の
作業性を向上するため、フィルムに適度な滑り性を与え
ることが好ましく、そのために表面を粗面化する方法が
好ましく採用される。しかしながら、かかる粗面化の度
合いが大き過ぎると熱伝達にムラが生じ、穿孔が不均一
となり、解像度が劣ったり、印字品位性を損なうことに
なる。従って本発明のフィルムの表面の中心線平均粗さ
は0.02〜0.5μmの範囲であり、好ましくは0.02〜0.3μ
m、更に好ましくは0.03〜0.2μmの範囲である。中心
線平均粗さが0.02μm未満では作業性が劣り、0.5μm
を超えると解像度、印字品位性が劣り好ましくない。
かかる表面粗度を付与するためには次のような方法を
採ると良い。すなわち製膜に供するポリマーに微細な不
活性化合物を配合する方法が好ましく採用される。かか
る方法として、ポリマー製造時に反応系に溶存している
金属化合物にリン化合物等を作用させて、微細な粒子を
析出させる方法、いわゆる析出粒子法や、ポリマー製造
工程から製膜前の押出工程のいずれかの工程において、
ポリマーに不活性な無機または有機の微細粒子を配合さ
せる方法、いわゆる添加粒子法が好ましく用いられる。
添加粒子法で用いられる不活性微粒子としては例えばカ
オリン、タルク、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、
炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸
リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、酸
化アルミニウム、酸化ケイ素、カーボンブラック及び特
公昭59−5216号公報に記載されたような架橋高分子微粉
体を挙げることができるが、これらに限定されるもので
はない。かかる不活性微粒子の平均粒径は、通常、等価
球直径で0.01〜5μm、好ましくは0.1〜3μmの範囲
であり、フィルムに対する配合量は、通常、0.01〜5重
量%、好ましくは0.1〜3重量%の範囲から選択され
る。この際配合する不活性微粒子は単成分でもよく、ま
た2成分以上を同時に用いてもよい。析出粒子法による
微粒子と、添加粒子法による微粒子を同時に配合させる
方法も好ましく用いられる。
上述のフィルム表面は、更に後述する三次元表面粗さ
計を用いて測定した突起高さ0.1μm以上の突起数が2,0
00〜10,000個/mm2の範囲であり、突起高さ0.3μm以上
の突起数が100〜3,000個/mm2、好ましくは300〜2,000個
/mm2の範囲である。中心線平均粗さに加えてかかる要件
が同時に満たされたとき、作業性や印刷時の解像度、印
字品位性が更に高度に満足される。
本発明のフィルムは、薄いフィルムとして製造するの
で、ある程度の強度を有することが好ましい。例えばフ
ィルムの長手方向と幅方向の引張弾性率の和が400kg/mm
2以上、好ましくは500kg/mm2以上である場合、取扱い作
業性や耐刷性が更に良好となる。
次に、かかるポリエステル系フィルムの製造方法につ
いて説明する。本発明においては、ポリマーをエクスト
ルーダーに代表される周知の溶融押出装置に供給し、該
ポリマーの融点以上の温度でフィルム状に溶融押出した
あと、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度に
なるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シー
トを得る。続いて得られたシートを通常、40〜120℃で
面積倍率にして2倍〜50倍、好ましくは6倍〜30倍の範
囲で長手方向(縦方向)及び幅方向(横方向)に二軸延
伸する。二軸延伸を行なう場合には逐次延伸、同時延
伸、それらを組み合わせた延伸、いずれであってもよ
い。得られた延伸フィルムは100℃〜200℃にて1秒〜10
分間熱処理される。
本発明においては製膜に供するポリエステル全量に対
し、10重量%程度以下の他のポリマー(例えばポリアミ
ド、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、
ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド等)
を含有させても良い。また必要に応じ、酸化防止剤、熱
安定剤、潤滑剤、紫外線吸収剤、静電防止剤、染料、顔
料等の添加剤を配合してもよい。
かくして本発明のポリエステルフィルムは、常法に従
ってこれに所定の多孔性薄葉紙を公知の接着剤を用いて
ラミネートすることにより、熱穿孔性、原紙作製時及び
印刷時の作業性、耐久性、印刷の解像度及び印字品位性
に優れた感熱孔版印刷用原紙とすることができる。
[実施例] 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。なお、実施例における物性測定法
を以下に示す。
(1) 加熱収縮率 試料を無張力状態で所定の温度に保ったオーブン中3
分間熱処理し、その前後の試料の長さを測定して次式に
て算出した。
測定は、フィルムの縦方向及び横方向について5点ず
つ行ない、その平均値を測定値とした。
(2) 加熱収縮応力 (株)インテスコ製定荷重伸び試験機を用いて長さ25
0mm、幅10mmの試料フィルムを23℃から4℃/分の速度
で昇温して加熱収縮応力を測定した。23℃における初期
荷重を250g/mm2とした。測定は、フィルムの縦方向に5
点行ない、その平均値を測定値とした。
(3) ポリマーの融点 試料10mgをセイコー電子工業(株)製差動熱量計SSC5
80 DSC20型にセットし、窒素気流中で10℃/minの昇温速
度で得られた結晶融解による吸熱ピーク温度を融点とし
た。
(4) 中心線平均粗さ (株)小坂研究所社製表面粗さ測定機(SE−3F)を用
いて次のようにして求めた。すなわち、フィルム断面曲
線からその中心線の方向に基準長さL(2.5mm)の部分
を抜きとり、この抜き取り部分の中心線をx軸、縦倍率
の方向をy軸として粗さ曲線y=f(x)で表わしたと
き、次の式で与えられた値を〔μm〕で表わす。中心線
平均粗さは、試料フィルム表面から10本の断面曲線を求
め、これらの断面曲線から求めた抜き取り部分の中心線
平均粗さの平均値で表わした。なお、触針の先端半径は
2μm、荷重は30mgとし、カットオフ値は0.08mmとし
た。
(5) 突起高さ0.1μm以上、0.3μm以上の突起数 (株)小坂研究所製三次元表面粗さ計(SE−3AK)を
用い、触針の先端半径5μm、荷重30mg、測定長0.5m
m、サンプリングピッチ1.0μm、カットオフ値0.25mm、
縦倍率20,000倍、横倍率200倍、走査本数500本の条件で
突起高さと突起数を測定した。ここで言う突起高さ(X,
μm)は、突起個数が最大になる点の高さを0レベルと
し、このレベルからの高さをもって突起高さとし、各突
起高さにおける突起数(Y,個/mm2)の関係を図式化し、
分布曲線として表わした。
突起高さ0.1μm以上及び0.3μm以上の突起は、上記
方法による突起高さが0.1μm及び3μmを越えた突起
に対応する突起数のそれぞれの総数をもって表わす。
(6) 謄写印刷特性 得られたフィルムに、ポリエステル製多孔性薄葉紙を
貼り合わせて原紙を作製した。該原紙を使用し、製版機
として理想科学工業(株)製リソグラフFX7200、印刷機
として同AP7200を用いて印刷された文字、画像について
目視判定し、下記特性を評価した。
i)印字品位性: ○…濃淡のむら、にじみがなく鮮明に印字でき良好。
△…わずかに濃淡のむら、にじみが認められ、やや鮮明
さに欠ける。
×…濃淡のむら、あるいはにじみがはっきり出ている。
ii)耐刷性 ○…2000枚以上の連続印刷が可能。
×…数百枚程度しか連続印刷ができない。
(7) 原紙のカール特性 フィルムを多孔性薄葉紙と貼り合わせて原紙を作製
し、得られた原紙を50℃60%RHの条件下7日間保存した
後のカールの状態を次の基準で判定した。
○…ほとんどカールが起こらず良好。
△…多少カールは起こるが、原紙として使用可能。
×…カール発生が著しく、原紙として使用する事が困
難。
実施例1 テレフタル酸ジメチル83部、イソフタル酸ジメチル17
部、エチレングリコール64部及び酢酸カルシウム−水塩
0.11部を反応器にとり、エステル交換反応を行なった。
すなわち反応開始温度を180℃とし、メタノールの留去
と共に徐々に反応温度を上昇させ、4時間後、230℃ま
で昇温し、実質的にエステル交換反応を終了させた。
次いでトリエチルホスフェート0.07部を添加した後、
平均粒径1.1μmのシリカ粒子を0.3部及び三酸化アンチ
モン0.04部を添加し、常法により重縮合反応を行なっ
た。すなわち、温度を徐々に高めると共に圧力を常圧よ
り徐々に減じ、2時間後、温度を285℃、圧力を0.3mmHg
とした。反応開始後5時間を経た時点で反応を停止し、
窒素加圧下、ポリマーを吐出させた。得られた共重合ポ
リエステルの極限粘度は0.70であった。
得られたポリマーを280℃で押出機よりシート状に押
出し、表面温度40℃に設定した回転冷却ドラムで静電印
加冷却法を利用して急冷固化させ厚み25μmの実質的に
非晶質のシートを得た。
次いで得られたシートを縦方向に80℃で3.7倍、横方
向に95℃で4.0倍に延伸し、更に165℃で7秒間熱処理を
行ない、厚み1.8μmの二軸配向フィルムを得た。
実施例2 実施例1で製造したポリマーを用い、製膜条件も熱処
理温度を178℃とした以外は実施例1と同様にして厚み
1.8μmの二軸配向フィルムを得た。
実施例3 実施例1と同様にして、イソフタル酸を15モル%含有
し、添加粒子として平均粒径0.9μmの球状シリカを0.7
重量%配合した極限粘度0.67の共重合ポリエステル
(A)を製造した。また、同様にイソフタル酸を20モル
%含有し、平均粒径0.3μmの二酸化チタン粒子を0.5重
量%配合した極限粘度0.74の共重合ポリエステル(B)
を製造した。
得られたポリマー(A)40部と、ポリマー(B)60部
とを混合したものを原料とし、縦延伸倍率を3.75とした
以外は実施例1と同様にして厚み1.9μmの二軸配向フ
ィルムを製造した。
実施例4 出発原料のジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメ
チル85部、アジピン酸ジメチル15部を用いた以外は実施
例1と同様にして極限粘度0.64の共重合ポリエステルを
得た。得られたポリマーを原料とし、回転冷却ドラムの
表面温度を20℃とし、縦方向の延伸温度を40℃、横方向
の延伸温度を55℃とした以外は実施例1と同様にして厚
み2.1μmの二軸配向フィルムを得た。
比較例1 実施例1と同様にしてイソフタル酸含有量5モル%、
極限粘度0.66の共重合ポリエステルを製造した。添加粒
子は実施例1と同様とした。得られたポリマーを原料と
し、熱処理温度を170℃とした以外は実施例1と同様に
して厚み1.8μmの二軸配向フィルムを得た。
比較例2 実施例1と同様にしてイソフタル酸含有量10モル%、
極限粘度0.68の共重合ポリエステルを製造した。添加粒
子は実施例1と同様とした。得られたポリマーを原料と
し、熱処理温度を210℃とした以外は実施例1と同様に
して厚み1.8μmの二軸配向フィルムを得た。
比較例3 実施例3で製造したポリマー(B)を原料とし、熱処
理温度を130℃とした以外は実施例1と同様にして製膜
を行ない、厚み1.9μmの二軸配向フィルムを得た。
比較例4 実施例1において、押出機からのポリマー押出量を増
加させてフィルム厚みを調節し、それ以外は実施例1と
同様にして、厚み8μmの二軸配向フィルムを得た。
以上得られたフィルムを常法に従い多孔性薄葉紙に貼
り合わせ、感熱孔版印刷原紙を作成し、謄写印刷を行な
った。
得られたフィルムの物性及び謄写印刷特性を表−1に
まとめて示す。
実施例1〜4のフィルムは、本発明の要件を満たして
いるため、謄写印刷特性が良好で、且つ、原紙のカール
の問題も生じない優れた感熱孔版印刷原紙が得られた。
また、フィルム製造時や原紙作成時のフィルム取扱い性
も極めて良好であった。
これらに対し、比較例1〜4は、本発明の要件を満足
していないため、いずれも印字品位性あるいは耐刷性、
原紙カール性の劣るものしか得られていない。
[発明の効果] 本発明のポリエステルフィルムは、印字品位性、耐刷
性に優れ、フィルム取扱い時の作業性も良好であり、優
れた感熱孔版印刷原紙用フィルムとして好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−116194(JP,A) 特開 昭62−149496(JP,A) 特開 昭62−282983(JP,A) 特開 昭62−282984(JP,A) 特開 昭63−21190(JP,A) 特開 昭63−160894(JP,A) 特公 昭47−5139(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融点が200〜240℃のポリエステルからなる
    厚み0.5〜6μmの長手方向及び幅方向に延伸された二
    軸配向フィルムであって、フィルムの表面の中心線平均
    粗さが0.02〜0.5μmであり、三次元表面粗さ計を用い
    て測定したフィルム表面の突起高さ0.1μm以上の突起
    数が2000〜10000個/mm2、突起高さ0.3μm以上の突起数
    が100〜3000個/mm2であり、140℃、3分間処理後の熱収
    縮率が5〜15%、100℃、3分処理後の熱収縮率が1.5〜
    8%であり、且つ80℃におけるフィルムの前記長手方向
    の加熱収縮応力が130〜800g/mm2であることを特徴とす
    る感熱孔版印刷原紙用フィルム。
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