JP2610994B2 - 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム - Google Patents

感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム

Info

Publication number
JP2610994B2
JP2610994B2 JP1129942A JP12994289A JP2610994B2 JP 2610994 B2 JP2610994 B2 JP 2610994B2 JP 1129942 A JP1129942 A JP 1129942A JP 12994289 A JP12994289 A JP 12994289A JP 2610994 B2 JP2610994 B2 JP 2610994B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
heat
heat shrinkage
printing
base paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1129942A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02307789A (ja
Inventor
嘉記 佐藤
義隆 宝関
Original Assignee
ダイアホイルヘキスト 株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ダイアホイルヘキスト 株式会社 filed Critical ダイアホイルヘキスト 株式会社
Priority to JP1129942A priority Critical patent/JP2610994B2/ja
Publication of JPH02307789A publication Critical patent/JPH02307789A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2610994B2 publication Critical patent/JP2610994B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
に関する。更に詳しくは、本発明は穿孔性及び印刷時の
解像度並びに耐刷性に優れた感熱孔版印刷原紙用フィル
ムに関するものである。
〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕
従来、感熱孔版印刷用原紙としては、熱可塑性樹脂フ
ィルムに多孔性薄葉紙(天然繊維、合成繊維、半合成繊
維及びこれらの混沙したもの)を熱又は接着剤によりラ
ミネートしたものが知られている。
上記の熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等の各種樹脂のフ
ィルムが用いられているが、感熱孔版印刷用原紙として
の特性はこれらフィルムの物性によって著しく影響を受
けるため、その要求特性に従って各種のフィルムが用い
られている。
かかる用途に用いられるフィルムには、以下のような
特性が要求される。
1)熱穿孔性が良いこと。すなわち少量の熱量で溶融
し、且つ印刷時の画像が鮮明になるような適度な大きさ
の穿孔が得られるような十分な熱収縮率及び加熱収縮応
力を有する。
2)多孔性薄葉紙とのラミネート及び印刷時の作業に十
分耐え得る強度、弾性率を有すること。
3)印刷インキに使用されるトルエン、キシレン等の有
機溶剤に対する耐久性を有すること。
また、これらの要件に加え、フィルム製造時の生産性
にも優れていることが必要である。すなわち、フィルム
の延伸性が良好で、破断等のトラブルを起こさず、ま
た、巻取性、スリット性が良好で、巻取時にシワが入っ
たり、巻きずれを起こしたりしないことが必要である。
従来、かかる用途に用いるフィルムとして、熱可塑性
樹脂を対象とした二軸延伸フィルムであって、その熱的
特性を規定することによって印刷特性を改善したフィル
ム(特開昭62-149496号公報)等が提案されているが、
上記した要件をすべて満足するものではなかった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、
特定の熱収縮率を有し、且つ加熱収縮応力が特定の条件
を満足する二軸配向ポリエステルフィルムが感熱孔版印
刷原紙用フィルムとして好適であることを見出し、本発
明を完成するに至った。
すなわち本発明の要旨は、芳香族ジカルボン酸とアル
キレングリコールに、ジカルボン酸成分またはグリコー
ル成分の少なくとも1種が共重合された共重合ポリエス
テル、または当該共重合ポリエステルを含有する混合ポ
リエステルからなる、厚み0.5〜4μmの二軸配向ポリ
エステルフィルムであって、当該フィルム中に平均粒径
0.1〜3μmの不活性微粒子を0.1〜3重量%含有し、三
次元表面粗さ計による当該フィルム表面の突起高さ0.1
μm以上の突起数が1000〜12000個/mm2、突起高さ0.3
μm以上の突起数が300〜2000個/mm2であり、当該フィ
ルムの150℃、3分間処理後の熱収縮率が17〜40%、100
℃、3分処理後の熱収縮率が1.5〜8%であり、範囲で
あり、当該温度範囲での加熱収縮応力が500〜1000g/m
m2、且つ60℃における当該フィルムの縦方向の加熱収縮
応力が250g/mm2以下であることを特徴とする感熱孔版印
刷原紙用ポリエステルフィルムに存する。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明でいうポリエステルとは、芳香族ジカルボン酸
を主たる酸成分とし、アルキレングリコールを主たるグ
リコール成分とし、ジカルボン酸成分またはグリコール
成分の少なくとも1種が共重合された共重合ポリエステ
ル、または当該共重合ポリエステルを含有する混合ポリ
エステルを指す。芳香族ジカルボン酸としてはテレフタ
ル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等
が挙げられる。また、アルキレングリコールとしては、
エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラ
メチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル等が挙げられる。
共重合する成分としては、上記の他にジエチレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリ
コール、あるいはセバシン酸、アジピン酸等の脂肪族ジ
カルボン酸、p−ヒドロキシ安息香酸等のオキシカルボ
ン酸等が挙げられる。
本発明のフィルムの厚みは0.5〜4μmの範囲であ
る。フィルムの厚みは、薄くなれば熱伝達距離が短くな
り、穿孔時に必要な熱エネルギーも少なくなるため、穿
孔性が向上し、印刷時の解像度、印字品位性が向上する
が、0.5μm未満では印字が不鮮明で濃淡ムラが生じ易
く、フィルムの製造においても生産性、巻上げ作業性が
悪化する。厚みが4μmを超えるフィルムでは、穿孔性
が悪化するため印刷時にムラが生じるようになり、好ま
しくない。
本発明においては、孔版印刷原紙として使用する際の
高度な熱穿孔性と印刷時の解像度の向上のため、フィル
ムの熱収縮率が特定範囲である必要がある。すなわち、
150℃、3分間処理後の熱収縮率は17〜40%であり、好
ましくは19〜35%の範囲、100℃、3分間処理後の熱収
縮率は1.5〜8%であり、好ましくは2〜6%の範囲で
ある。150℃の熱収縮率が17%未満であったり、100℃の
熱収縮率が1.5%未満である場合には、熱穿孔性が十分
でないため、印刷時の印字ムラが生じたり、解像度が悪
化するため好ましくない。また、150℃の熱収縮率が40
%を越えると穿孔部周辺の変形が著しくなったり、穿孔
部同志の融着のため印字品位性が劣るようになり、好ま
しくない。100℃の熱収縮率が8%を越えると多孔性薄
葉紙とラミネートして原紙とした後にフィルムの収縮に
起因するカールが生ずるようになるため好ましくない。
本発明においては、かかる熱収縮率特性に加え、加熱
収縮応力に関しても特定条件を満足する必要がある。す
なわち、加熱収縮応力がピークを示す温度が80〜140
℃、好ましくは80〜120℃の範囲であり、該ピーク温度
での加熱収縮応力が500〜1000g/mm2の範囲であり且つ60
℃におけるフィルムの縦方向の加熱収縮応力が250g/mm2
以下である。加熱収縮応力のピーク温度が80℃未満であ
ったり、60℃での加熱収縮応力が250g/mm2を越える場合
には、原紙に加工後、カールが生ずるようになるため好
ましくない。また、加熱収縮応力のピーク温度が140℃
を越えたり、ピーク温度での加熱収縮応力が300g/mm2
満の場合には、十分な穿孔性が得られず、印刷時の解像
度が劣るようになる。ピーク温度での加熱収縮応力が10
00g/mm2を越えると耐刷性が悪化するようになるため好
ましくない。
本発明のフィルムは、フィルム製造時の巻上げ工程、
原紙作製時のコーティング、貼合せ工程及び印刷時の作
業性を向上させるため、フィルムに適度な滑り性を与え
ることが好ましくそのために表面を粗面化する方法が好
ましく採用される。しかしながら、かかる粗面化の度合
いが大き過ぎると熱伝達にムラが生じ、穿孔が不均一と
なり解像度が劣ったり、印字品位性を損なうことにな
る。従って本発明のフィルムの表面の中心線平均粗さは
通常0.02〜0.5μmの範囲であり、好ましくは0.02〜0.3
μm、更に好ましくは0.03〜0.2μmの範囲である。
本発明では、フィルム中に不活性微粒子を含有させ
る。かかる方法として、ポリマー製造時に反応系に溶存
している金属化合物にリン化合物等を作用させて、微細
な粒子を析出させる方法、いわゆる析出粒子法や、ポリ
マー製造工程から製膜前の押出工程のいずれかの工程に
おいて、ポリマーに不活性な無機または有機の微細粒子
を配合させる方法、いわゆる添加粒子法が好ましく用い
られる。添加粒子法で用いられる不活性微粒子としては
例えばカオリン、タルク、炭酸マグネシウム、炭酸カル
シウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネ
シウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、カーボンブラ
ック及び特公昭59-5216号公報に記載されたような架橋
高分子微粉体を挙げることができるが、これらに限定さ
れるものではない。かかる不活性微粒子の平均粒径は、
0.1〜3μmの範囲であり、フィルムに対する配合量
は、0.1〜3重量%の範囲から選択される。この際配合
する不活性微粒子は単成分でもよく、また2成分以上を
同時に用いてもよい。析出粒子法による微粒子と、添加
粒子法による微粒子を同時に配合させる方法も好ましく
用いられる。
上述のフィルム表面は、更に後述する三次元表面粗さ
計を用いて測定した突起高さ0.1μm以上の突起数が100
0〜12,000個/mm2、好ましくは2,000〜10,000個/mm2
範囲であり、突起高さ0.3μm以上の突起数が300〜2,00
0個/mm2の範囲である。中心線平均粗さに加えてかかる
要件が同時に満たされたとき、作業性や印刷時の解像
度、印字品位性が更に高度に満足される。
本発明のフィルムは、薄いフィルムとして製造するの
で、ある程度の強度を有することが好ましい。例えばフ
ィルムの長手方向と幅方向の引張弾性率の和が400kg/mm
2以上、好ましくは500kg/mm2以上である場合、取扱い作
業性や耐刷性が更に良好となる。
次に、かかるポリエステルフィルムの製造方法につい
て説明する。本発明においては、ポリマーをエクストル
ーダーに代表される周知の溶融押出装置に供給し、該ポ
リマーの融点以上の温度でフィルム状に溶融押出した
後、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度にな
るように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シート
を得る。続いて得られたシートを通常、40〜120℃で面
積倍率にして2倍〜50倍、好ましくは6倍から30倍の範
囲で長手方向(縦方向)及び/又は幅方向(横方向)に
一軸又は二軸延伸する。二軸延伸を行なう場合には逐次
延伸、同時延伸、それらを組み合わせた延伸、いずれで
あってもよい。得られた延伸フィルムは100℃〜200℃に
て1秒〜10分間熱処理される。
かくして本発明のポリエステルフィルムは、常法に従
ってこれに所定の多孔性薄葉紙を公知の接着剤を用いて
ラミネートすることにより、熱穿孔性、原紙作製時及び
印刷時の作業性、耐久性、印刷の解像度及び印字品位性
に優れた感熱孔版印刷用原紙とすることができる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。尚、実施例における物性測定法を
以下に示す。
(1)熱収縮率 試料を無張力状態で所定の温度に保ったオーブン中3
分間熱処理し、その前後の試料の長さを測定して次式に
て算出した。
測定は、フィルムの縦方向及び横方向について5点ず
つ行ない、その平均値を測定値とした。
(2)加熱収縮応力 (株)インテスコ製定荷重伸び試験機を用いて、長さ
250mm、幅10mmの試料フィルムを、23℃から4℃/分の
速度で昇温して加熱収縮応力を測定した。23℃における
初期荷重を250g/mm2とした。加熱収縮応力が明瞭なピー
クを示さず、昇温により最高応力の状態が続く台形型の
曲線を示した場合は該最高応力に達した温度をピーク温
度とした。測定はフィルムの縦方向に5点行ないその平
均値を測定値とした。
(3)中心線平均粗さ (株)小坂研究所社製表面粗さ測定機(SE-3F)を用
いて次のようにして求めた。すなわち、フィルム断面曲
線からその中心線の方向に基準長さL(2.5mm)の部分
を抜きとり、この抜き取り部分の中心線をx軸、縦倍率
の方向をy軸として粗さ曲線y=f(x)で表わしたと
き、次の式で与えられた値を〔μm〕で表わす。中心線
平均粗さは、試料フィルム表面から10本の断面曲線を求
め、これらの断面曲線から求めた抜き取り部分の中心線
平均粗さの平均値で表わした。なお、触針の先端半径は
2μm、荷重は30mgとし、カットオフ値は0.08mmとし
た。
(4)突起高さ0.1μm以上、0.3μm以上の突起数 (株)小坂研究所製三次元表面粗さ計(SE-3AK)を用
い、触針の先端半径5μm、荷重30mg、測定長0.5mm、
サンプリングピッチ1.0μm、カットオフ値0.25mm、縦
倍率20,000倍、横倍率200倍、走査本数500本の条件で突
起高さと突起数を測定した。ここで言う突起高さ(X,μ
m)は、突起個数が最大になる点の高さを0レベルと
し、このレベルからの高さをもって突起高さとし、各突
起高さにおける突起数(Y,個/mm2)の関係を図式化
し、分布曲線として表わした。
突起高さ0.1μm以上及び0.3μm以上の突起は、上記
方法による突起高さが0.1μm及び3μmを越えた突起
に対応する突起数のそれぞれの総数をもって表わす。
(5)謄写印刷特性 得られたフィルムに、ポリエステル製多孔性薄葉紙を
貼り合わせて原紙を作製した。該原紙を使用し、製版機
として理想科学工業(株)製リソグラフFX7200、印刷機
として同AP7200を用いて印刷された文字、画像について
目視判定し、下記特性を評価した。
i)印字品位性: ○…濃淡のむら、にじみがなく鮮明に印字でき良好。
△…わずかに濃淡のむら、にじみが認められ、やや鮮明
さに欠ける。
×…濃淡のむら、あるいはにじみがはっきり出ている。
ii)耐刷性 ○…2000枚以上の連続印刷が可能。
×…数百枚程度しか連続印刷ができない。
(6)原紙のカール特性 フィルムを多孔性薄葉紙と貼り合わせて原紙を作製
し、得られた原紙を50℃ 60%RHの条件下7日間保存し
た後のカールの状態を次の基準で判定した。
○…ほとんどカールが起こらず、良好。
△…多少カールは起こるが原紙として使用可能 ×…カールが激しく起こり原紙として使用する事が困
難。
実施例1 テレフタル酸ジメチル90部、イソフタル酸ジメチル10
部、エチレングリコール64部及び酢酸カルシウム−水塩
0.11部を反応器にとり、エステル交換反応を行なった。
すなわち、反応開始温度を180℃とし、メタノールの留
去と共に徐々に反応温度を上昇せしめ、4時間後230℃
まで昇温し、実質的にエステル交換反応を終了せしめ
た。
次いでトリエチルホスフェート0.07部を添加した後、
平均粒径1.1μmのシリカ粒子を0.3部及び三酸化アンチ
モン0.04部を添加し、常法により重縮合反応を行なっ
た。すなわち、温度を徐々に高めると共に圧力を常圧よ
り徐々に減じ、2時間後温度を285℃、圧力を0.3mmHgと
した。反応開始後、5時間を経た時点で反応を停止し、
窒素加圧下、ポリマーを吐出させた。得られた共重合ポ
リエステルの極限粘度は0.68であった。
得られたポリマーを280℃で押出機よりシート状に押
出し、表面温度40℃に設定した回転冷却ドラムで静電印
加冷却法を利用して急冷固化させ、厚み26μmの実質的
に非晶質のシートを得た。
次いで得られたシートを縦方向に80℃で3.7倍、横方
向に95℃で4.0倍に延伸し、更に140℃で7秒間熱処理を
行ない、厚み1.8μmの二軸配向フィルムを得た。
実施例2 出発原料の配合量をテレフタル酸ジメチル95部、イソ
フタル酸ジメチル5部とし、添加粒子をシリカ粒子の代
りに平均粒径0.3μmの二酸化チタン0.4部とした以外は
実施例1と同様にして極限粘度0.67の共重合ポリエステ
ルを得た。
得られたポリマー50部と、実施例1で用いたポリマー
50部とを混合した原料を用い、二軸延伸後の熱処理温度
を150℃とした以外は実施例1と同様にして厚み1.9μm
の二軸配向フィルムを得た。
実施例3 出発原料の配合量をテレフタル酸ジメチル80部、イソ
フタル酸ジメチル20部とし、添加粒子を平均粒径0.95μ
mの球状シリカ粒子0.6部とした以外は実施例1と同様
にして極限粘度0.70の共重合ポリエステルを得た。
次いで、得られたポリマー25部と、実施例1で用いた
ポリマー75部とを混合した原料を用い、実施例1と同様
にして厚み1.8μmの二軸配向フィルムを得た。
比較例1 実施例1と同様の方法でイソフタル酸を含有しない、
極限粘度0.66のポリエチレンテレフタレートを製造し
た。添加粒子は実施例1と同様とした。得られたポリマ
ーを原料として、熱処理温度を170℃とした以外は実施
例1と同様にして厚み1.8μmの二軸配向フィルムを得
た。
比較例2 実施例3で製造したイソフタル酸含有量20モル%の共
重合ポリエステルを原料とし、熱処理温度を130℃とし
た以外は実施例1と同様にして厚み1.9μmの二軸配向
フィルムを得た。
比較例3 実施例1において熱処理温度を210℃とした以外は同
様にして厚み1.8μmの二軸配向フィルムを得た。
比較例4 実施例1において、押出機からのポリマー押出量を増
加させてフィルム厚みを調節し、それ以外は実施例1と
同様にして厚み7μmの二軸配向フィルムを得た。
以上得られたフィルムを常法に従い多孔性薄葉紙に貼
り合わせ、感熱孔版印刷原紙を作成し、謄写印刷を行な
った。
フィルムの物性及び謄写印刷特性を表1にまとめて示
す。
実施例1〜3のフィルムは、本発明の要件を満たして
いるため謄写印刷特性が良好で、且つ、原紙のカールの
問題も生じない優れた感熱孔版印刷原紙が得られた。ま
た、フィルムの取扱い作業性も優れていた。
これらに対し、比較例1は熱収縮率が小さい場合の例
であるが穿孔性が不十分であるため印字品位性が劣るも
のであった。また、60℃での加熱収縮応力が大きいた
め、カール特性にも問題があった。比較例2は加熱収縮
応力のピーク温度が低く、収縮応力も小さい場合の例で
あるが、印字品位性、耐刷性共に劣るものであった。更
に、100℃の熱収縮率が大きいため、原紙のカール特性
も不良であった。比較例3及び4は、150℃の収縮率が
低い場合及び厚みが厚過ぎる場合の例であるが、いずれ
も穿孔性が不十分であるため、印字品位性に劣るもので
あった。
〔発明の効果〕 本発明のポリエステルフィルムは、印字品位性、耐刷
性に優れ、保存時の原紙のカールの問題が生ずることの
ない優れた感熱孔版印刷原紙用フィルムとして好適であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−282983(JP,A) 特開 昭63−207694(JP,A) 特開 昭62−282984(JP,A) 特開 昭63−160894(JP,A) 特開 昭62−238792(JP,A) 特公 昭47−5139(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ジカルボン酸とアルキレングリコー
    ルに、ジカルボン酸成分またはグリコール成分の少なく
    とも1種が共重合された共重合ポリエステル、または当
    該共重合ポリエステルを含有する混合ポリエステルから
    なる、厚み0.5〜4μmの二軸配向ポリエステルフィル
    ムであって、当該フィルム中に平均粒径0.1〜3μmの
    不活性微粒子を0.1〜3重量%含有し、三次元表面粗さ
    計による当該フィルム表面の突起高さ0.1μm以上の突
    起数が1000〜12000個/mm2、突起高さ0.3μm以上の突
    起数が300〜2000個/mm2であり、当該フィルムの150
    ℃、3分間処理後の熱収縮率が17〜40%、100℃、3分
    処理後の熱収縮率が1.5〜8%であり、当該フィルムの
    縦方向の加熱収縮応力がピークを示す温度が80〜140℃
    の範囲であり、当該温度範囲での加熱収縮応力が500〜1
    000g/mm2、且つ60℃における当該フィルムの縦方向の加
    熱収縮応力が250g/mm2以下であることを特徴とする感熱
    孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム。
JP1129942A 1989-05-23 1989-05-23 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム Expired - Fee Related JP2610994B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1129942A JP2610994B2 (ja) 1989-05-23 1989-05-23 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1129942A JP2610994B2 (ja) 1989-05-23 1989-05-23 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02307789A JPH02307789A (ja) 1990-12-20
JP2610994B2 true JP2610994B2 (ja) 1997-05-14

Family

ID=15022246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1129942A Expired - Fee Related JP2610994B2 (ja) 1989-05-23 1989-05-23 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2610994B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0692116B2 (ja) * 1990-12-27 1994-11-16 ダイアホイルヘキスト株式会社 感熱孔版印刷原紙用フィルム

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS512513A (ja) * 1974-06-25 1976-01-10 Toray Industries Kobaninsatsuyogenshi
JPH0645267B2 (ja) * 1985-07-15 1994-06-15 旭化成工業株式会社 高感度・感熱性孔版原紙用フイルム
JPH0761752B2 (ja) * 1985-10-31 1995-07-05 ダイアホイルヘキスト株式会社 感熱孔版印刷原紙用二軸延伸ポリエステルフイルム
JPH0780364B2 (ja) * 1986-12-25 1995-08-30 旭化成工業株式会社 感熱性孔版製版用原紙
JPH0645270B2 (ja) * 1987-02-24 1994-06-15 旭化成工業株式会社 感熱穿孔孔版印刷用原紙
JPS63227634A (ja) * 1987-03-18 1988-09-21 Toray Ind Inc 感熱孔版印刷原紙用フイルム
JPH07115547B2 (ja) * 1987-05-19 1995-12-13 東レ株式会社 感熱孔版印刷用フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02307789A (ja) 1990-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3307716B2 (ja) 高感度感熱孔版印刷原紙用フィルム
JP2610994B2 (ja) 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
KR101108092B1 (ko) 고감도 감열 공판 인쇄 원지
JP2599459B2 (ja) 感熱孔版印刷原紙用フィルム
JP3035935B2 (ja) 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
JPH02158391A (ja) 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
JP2007168340A (ja) 高感度感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
JP3806888B2 (ja) 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフイルムおよびそれからなる感熱孔版印刷原紙
JP3235211B2 (ja) 高感度感熱孔版印刷原紙用フィルム
JP5242923B2 (ja) 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
JP5242922B2 (ja) 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
JP3163670B2 (ja) 感熱孔版印刷原紙用フィルム
JP3047441B2 (ja) 感熱孔版印刷原紙用フィルム
JPH02263694A (ja) 感熱孔版印刷原紙用フィルム
JP3411633B2 (ja) 高感度感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
JP3481995B2 (ja) 高感度感熱孔版印刷原紙用フィルム
JP4587805B2 (ja) 高感度感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
JP3705549B2 (ja) 感熱孔版原紙用フィルム
JP3361152B2 (ja) 高感度感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
JPH0692116B2 (ja) 感熱孔版印刷原紙用フィルム
JPH10244573A (ja) 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルムの製造方法
JPH0999666A (ja) 感熱孔版印刷マスター用フィルム
JPH02307788A (ja) 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
JPH0752573A (ja) 高感度感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
JP2001213947A (ja) 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080227

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees