JP2001213947A - 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム - Google Patents

感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム

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JP2001213947A
JP2001213947A JP2000023800A JP2000023800A JP2001213947A JP 2001213947 A JP2001213947 A JP 2001213947A JP 2000023800 A JP2000023800 A JP 2000023800A JP 2000023800 A JP2000023800 A JP 2000023800A JP 2001213947 A JP2001213947 A JP 2001213947A
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polyester
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Eiji Kinoshita
英司 木下
Koji Kubo
耕司 久保
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 文宇の印刷やベタ印刷がともに鮮明であり、
印刷の太さ斑がなく、さらに濃淡斑の出ない、耐久性に
優れ、かつ皺が無く感度の高い上に保存性に優れた感熱
孔版印刷原紙用のフィルムを提供することを目的とす
る。 【解決手段】 酸成分としてナフタレンジカルボン酸成
分を含みかつグリコール成分としてトリメチレングリコ
ール成分を含むポリエステルからなる二軸配向フィルム
であり、該フィルムの厚みが0.2μm以上10μm以
下であり、かつDSC昇温測定において観測される融解
ピーク(ショルダーを含む)が下記条件(a)または
(b)のいずれかを満足することを特徴とする感熱孔版
印刷原紙用ポリエステルフィルム。 (a)90℃以上250℃以下の範囲に2つ以上存在す
る。 (b)160℃以上240℃以下の範囲に1つ存在す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感熱孔版印刷原紙用
ポリエステルフィルムに関し、詳しくは印刷感度が高
く、印刷文字図形の太さ斑、濃度斑がなく、鮮明な製
版、印刷が可能な感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィ
ルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、キセノンフラッシュランプ、サー
マルヘッド、あるいはレーザー光線等のパルス照射など
による熱を受けることにより穿孔製版される原紙を用い
た感熱孔版印刷が注目されている。この製版方法の原理
は、例えば特公昭41−7623号公報、特開昭55−
103957号公報、特開昭59−143679号公報
などに記載されている。
【0003】従来、かかる感熱孔版印刷に用いる原紙と
して感熱孔版印刷原紙用フィルムに多孔性支持体を接着
剤または熱によりラミネートしたものが使用されてき
た。この感熱孔版印刷原紙用フィルムとしては塩化ビニ
ルや塩化ビニリデン共重合体フィルム、ポリプロピレン
フィルム、高結晶化ポリエチレンテレフタレートフィル
ムが使用され、さらに多孔性支持体としては薄葉紙やポ
リエステル紗などが使用されてきた。しかし、これらに
は次のような欠点があった。 (1)塩化ビニルや塩化ビニリデン共重合体フィルムを
用いた場合、印刷後の文字が鮮明に出ない。 (2)ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムでは、文字の鮮明なものが得られるが、ベタ印刷
(黒丸や黒四角のように記号または図形でインキの付着
面積の大きいものは鮮明なものが得られない。 (3)文字印刷やベタ印刷で印刷部分に濃淡が出る。 (4)部分的に文字の太さのムラを生じる。 (5)感度が悪く、黒色のうすい文宇等が出ない。
【0004】これらの欠点を解消する為、特開昭62−
149496号公報では結晶融解エネルギーの小さいフ
ィルムの使用が、また特開昭62−282983公報で
は実質的に非晶な熱可塑性樹脂からなる高熱収縮率(1
00℃×10分での熱収縮率≧15%)フィルムの使用
が提案されている。しかし、前者は、フィルムを製造す
る工程中においてポリマーチップ乾燥時にブロッキング
したり、テンター式横延伸機のクリップヘ縦延伸後のフ
ィルムエッジが粘着したりする等の製造上の問題点があ
り、また穿孔時軟化したポリマーがサーマルヘッドに付
着しやすく、連続製版した際、ポリマー付着物に起困し
た筋状の白抜け斑が発生する等の印刷品質上の問題があ
る。また、後者は、穿孔するために必要以上の過大な熱
エネルギーが加えられた場合、孔が過大に拡大する傾向
が大さく、ベタ印刷のような穿孔ドット密度が高い印刷
の際、穿孔された穴の囲りの熱穿孔により変形した残存
ポリマーが多孔性支持体の目につまる為、黒く印刷され
るべき個所のところどころに白抜けが生じ、印刷濃度が
低下するという問題がある。さらにフィルム面に、ステ
ィッキング防止コーティングをする際や、多孔性支持体
とフィルムを接着剤によりラミネートする際に、溶剤に
よりフィルムが収縮する等の孔版原版製造上の問題があ
る。
【0005】これらの問題を解決するため、例えば特開
平3−39294号公報にはDSC昇温測定において二
つ以上の融解ピークを示すフィルムが提案され、実用に
供されているが、高速印刷向けのハード機器においては
感熱孔版印刷原紙としての感度が不足する場合がある。
また感度を向上させるため、比較的低融点のポリマーを
採用してフィルムの熱収縮率を大きく設計すると、保管
時や輸送中の高温(60℃程度以上)により、カールや
皺が発生する「保存性の低下」の問題が生ずることがあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
欠点を解消し、文宇の印刷やベタ印刷がともに鮮明であ
り、印刷の太さ斑がなく、さらに濃淡斑の出ない、耐久
性に優れ、かつ皺が無く感度の高い上に保存性に優れた
感熱孔版印刷原紙用のフィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究の
結果、熱可塑性ポリエステル樹脂において、ポリトリメ
チレンナフタレート(以下PTNと略記することがあ
る)を用いることにより、前記の課題が解決できること
を見出し、本発明に到達した。すなわち本発明は、酸成
分としてナフタレンジカルボン酸成分を含みかつグリコ
ール成分としてトリメチレングリコール成分を含むポリ
エステルからなる二軸配向フィルムであり、該フィルム
の厚みが0.2μm以上10μm以下であり、かつDS
C昇温測定において観測される融解ピーク(ショルダー
を含む)が下記条件(a)または(b)のいずれかを満
足することを特徴とする感熱孔版印刷原紙用ポリエステ
ルフィルムである。 (a)90℃以上250℃以下の範囲に2つ以上存在す
る。 (b)160℃以上240℃以下の範囲に1つ存在す
る。
【0008】さらに、本発明において、以下の態様であ
ることが好ましい。 1.ポリエステルが、全繰り返し単位の少なくとも55
モル%がトリメチレンナフタレート単位であるポリエス
テルとその他のポリエステルとからなる組成物であるこ
と。 2.ポリエステルが、全繰り返し単位の少なくとも55
モル%がトリメチレンナフタレート単位である共重合ポ
リエステルであること。 3.フィルムのヤング率が縦方向(MD)、横方向(T
D)ともに2500MPa以上6000MPa以下であ
ること。 4.フィルムの中心線平均粗さ(Ra)が10nm以上
250nm以下であること。 5.フィルムの厚み斑が12%以下であること。
【0009】
【発明の実施の形態】<感熱孔版印刷原紙>本発明にお
ける感熱孔版印刷原紙とは、キセノンフラッシュラン
プ、サーマルヘッド、レーザー光線などによる熱を受け
ることにより穿孔製版されるもので、感熱孔版印刷原紙
用フィルムに多孔性支持体を貼り合せたものである。そ
して、この感熱孔版印刷原紙用フィルム(以下、感熱フ
ィルムと略すことがある)は、閃光照射を受けた時やサ
ーマルヘッドと接触された時、被印刷原紙の文字等の部
分が穿孔される部分を形成する。
【0010】感熱フィルムの穿孔の過程は、下記の三段
階に分けることができる。 1.サーマルヘッドとの接触、または光線(キセノンフ
ラッシュランプ光、レーザーパルス等)照射により熱エ
ネルギーが印加された部分が軟化・溶融し、孔のきつか
けが出来る。 2.熱エネルギーが印加され、軟化した孔のきつかけの
周囲のポリマーが拡散された熱エネルギーにより熱収縮
・流動し、孔を広げる。 3.軟化したポリマーが熱収縮力により孔の周辺に引き
寄せられ、自然冷却・放熱により固化し、孔端部が形成
されることにより孔の形が維持される。
【0011】本発明の感熱フィルムは、DSCの昇温測
定において、90℃以上250℃以下に2つ以上、ある
いは160℃以上240℃以下の範囲に1つの融解ピー
クを有し、ポリエチレンテレフタレートと比較して低温
域に融解ピークをもつことにより、孔のきっかけをつく
りやすくし、ポリトリメチレンナフタレートを含むこと
により、感熱フィルムとして十分な感度と機械的強度が
得られることを特徴とするものである。
【0012】<ポリエステル>本発明に用いられるポリ
エステルは、酸成分としてナフタレンジカルボン酸成
分、かつグリコール成分としてトリメチレングリコール
成分を含むポリエステルである。かかるポリエステル
は、酸成分としてナフタレンジカルボン酸成分、グリコ
ール成分としてトリメチレングリコール成分を含んでい
れば、2種以上のポリエステルからなる組成物、ホモポ
リマー、あるいは共重合ポリマーのいずれの形態であっ
てもよい。これらの中、以下の2種の形態が好ましく挙
げられる。 (1)全繰返し単位の少なくとも55モル%がトリメチ
レンナフタレート単位であるポリエステルと、その他の
ポリエステルからなる組成物。 (2)全繰り返し単位の少なくとも55モル%がトリメ
チレンナフタレート単位であるポリエステル共重合体。
【0013】上記(1)の組成物を構成する全繰り返し
単位の少なくとも55モル%がトリメチレンナフタレー
ト単位であるポリエステル(以下、C3Qと略すること
がある)には、トリメチレンナフタレートを全繰返し単
位とするホモポリマーあるいは全繰り返し単位の55モ
ル%以上、好ましくは60モル%以上がトリメチレンナ
フタレートであるコポリマー(共重合体)が好ましく用
いられる。C3Qの組成物中の割合は、40重量%以
上、好ましくは40〜95重量%、さらに好ましくは4
0〜70重量%である。また、その他のポリエステルと
しては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイ
ソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリテト
ラメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンイソフ
タレート、ポリエチレン−4,4’−テトラメチレンジ
フェニルジカルボキシレート、ポリエチレン−2,6−
ナフタレンジカルボキシレート、ポリエチレン−2,7
−ナフタレンジカルボキシレート、ポリブチレン−2,
6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリシクロヘキサ
ンジメチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレ
フタレート、ポリヘキサメチレンイソフタレート、ポリ
ネオペンチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレー
ト、ポリ(ビス(4−エチレンオキシフェニル)スルホ
ン)−2,6−ナフタレンジカルボキシレート等を挙げ
ることができ、これらの中でポリエチレンイソフタレー
ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリヘ
キサメチレンイソフタレート、ポリエチレン−2,6−
ナフタレンジカルボキシレート、ポリブチレン−2,6
−ナフタレンジカルボキシレート、ポリ(ビス(4−エ
チレンオキシフェニル)スルホン)−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレートが好ましい。これらのその他のポ
リエステルは1種または2種以上を組成物中の割合で6
0重量%以下、好ましくは5〜60重量%、さらに好ま
しくは30〜60重量%使用できる。この割合が上記範
囲を超えると感熱孔版印刷原紙としての感度、耐久性、
保存性などの特性が悪化するため好ましくない。なお、
かかる組成物の製造は一般に知られたポリエステル組成
物の製造方法によって実施できる。
【0014】また、上記(2)のポリエステル共重合体
は、酸成分として2,6−ナフタレンジカルボン酸、グ
リコール成分としてトリメチレングリコールを主たる成
分とする共重合体である。主たる成分以外の共重合成分
としては、分子内に2つのエステル形成性官能基を有す
る化合物を用いることができる。かかる化合物として例
えば、テレフタル酸、イソフタル酸、蓚酸、アジピン
酸、フタル酸、セバシン酸、マロン酸、コハク酸、グル
タル酸、ドデカンジカルボン酸、イソフタル酸、1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸、4,4’−ジフェニル
ジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボ
ン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジカルボン酸、フ
ェニルインダンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカ
ルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、テトラリ
ンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸、ジフェニルエ
ーテルジカルボン酸等の如きジカルボン酸;p−オキシ
安息香酸、p−オキシエトキシ安息香酸等の如きオキシ
カルボン酸;あるいはエチレングリコール、テトラメチ
レングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメ
チレングリコール、シクロヘキサンメチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ビスフェノールスルホン
のエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのエチ
レンオキサイド付加物、ジエチレングリコール、ポリエ
チレンオキシドグリコール、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコ
ール等の如き2価アルコール類等を用いることができ
る。これらの中、酸成分としてはイソフタル酸、4,
4’−ジフェニルジカルボン酸、p−オキシ安息香酸、
グリコール成分としてはエチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフ
ェノールスルホンのエチレンオキサイド付加物が好まし
い。共重合成分の割合は、全酸成分または全グリコール
成分に対し、5〜30モル%が好ましい。これらの共重
合成分は、1種または2種以上を同時に用いることがで
きる。
【0015】また、上記共重合体は例えば安息香酸、メ
トキシポリアルキレングリコールなどの一官能性化合物
によって末端の水酸基および/またはカルボキシル基の
一部または全部を封鎖したものであってもよく、あるい
は例えば極く少量のグリセリン、ペンタエリスリトール
等の如き三官能以上のエステル形成性化合物で実質的に
線状のポリマーが得られる範囲内で共重合したものであ
ってもよい。
【0016】本発明におけるポリエステルは従来公知の
方法で、例えばジカルボン酸とグリコールの反応で直接
ポリエステルを得る方法や、ジカルボン酸の低級アルキ
ルエステルとグリコールとを従来公知のエステル交換触
媒、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カル
シウム、亜鉛、ストロンチウム、チタン、ジルコニウ
ム、マンガン、コバルトを含む化合物の一種または二種
以上を用いて反応させた後、重合触媒の存在下で重合が
行なわれる。重合触媒としては三酸化アンチモン、五酸
化アンチモンのようなアンチモン化合物、二酸化ゲルマ
ニウムで代表されるようなゲルマニウム化合物、テトラ
エチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラ
フェニルチタネートまたはこれらの部分加水分解物、蓚
酸チタニルアンモニウム、蓚酸チタニルカリウム、チタ
ントリスアセチルアセトネートなどのチタン化合物が挙
げられる。なお、ポリエステルは溶融重合後これをチッ
プ化し、加熱減圧下または窒素などの不活性気流中にお
いて固相重合することもできる。
【0017】<フィルム添加物>本発明のフィルムは、
搬送性、巻取性、原紙作成時のコーティング、貼り合わ
せ工程および印刷時の作業性を向上させるため、あるい
は熱穿孔時のサーマルヘツドとフィルムとの融着を防止
するため、表面を粗面化して適度の滑リ性を付与するの
が好ましい。この粗面化の程度としては、中心線平均粗
さ(Ra)が10〜250nm、さらには20〜200
nm、特に30〜100nmの範囲であることが好まし
い。この粗面化剤として、フィルム中に平均粒径0.0
5〜5.0μmの微粒子を0.001〜5.0重量%、
さらに0.004〜3.0重量%含有させることが好ま
しい。この微粒子としては内部析出粒子であっても外部
添加粒子であっても良い。外部添加粒子としては、例え
ば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、
硫酸バリウム、リン酸カルシウム、リン酸リチウム、リ
ン酸マグネシウム、フツ化リチウム、酸化アルミニウ
ム、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、カオリン、タ
ルク、カーボンブラツク、窒化ケイ素、窒化ホウ素、架
橋ポリマー微粒子(例えば、架橋ポリスチレン、架橋ア
クリル樹脂、架橋シリコーン樹脂などの微粒子)等を挙
げることが出来る。これらは単独使用でも良く、また2
種以上の併用でも良い。これらのうち、粒径分布のシャ
ープなものや、球状粒子が好ましく、特に球状シリカ粒
子が好ましい。ここで、球状とは長径/短径の比が1.
0〜1.2のものをいう。かかる粗面化剤を含有させる
方法としては、ポリエステルなどの製造時にアルカリ
(土類)金属化合物をリン化化合物の添加で微細な粒子
として析出させる内部粒子析出法や、ポリマー製造工程
からフィルム製膜工程のいずれかの工程で、ポリマーに
不活性な無機または有機の微粒子を添加する外部粒子添
加法が挙げられる。本発明のポリエステルフィルムは、
顔料、紫外線吸収剤、離型剤、易滑剤、難燃剤、帯電防
止剤、ポリシロキサン等を配合することができる。不活
性微粒子やその他の添加剤の添加時期はポリエステルフ
ィルムを製膜するまでの段階であれば特に制限はなく、
例えば重合段階で添加してもよく、また製膜の際に添加
してもよい。
【0018】<多孔質支持体>本発明のフィルムと貼り
合せる多孔質支持体としては、特に限定されないが、和
紙、天具帖、合成繊維抄造紙、各種織布、不織布などを
その代表例として挙げることができる。また、使用する
多孔質支持体の坪量は、特に限定されないが、通常は2
〜20g/m2、好ましくは5〜15g/m2程度のものが
使用される。また、メッシュ状シートを用いる場合は、
20〜60μmの太さの繊維を織ったものを使用するの
が、また格子間隔としては20〜250μmのものを使
用するのが好ましい。本発明の感熱フィルムと多孔質支
持体を貼り合せるのに使用される接着剤としては、特に
限定されないが、酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、
ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂をその代表例とし
て挙げることができる。
【0019】<フィルム厚み>本発明のポリエステルフ
ィルムの厚みは0.2μm以上10μm以下であり、好
ましくは0.4μm以上8μm以下、特に好ましくは
0.6μm以上5μm以下である。この厚みが0.2μ
m未満のものでは多孔質支持体との貼合せが困難にな
り、印刷画像が不鮮明で濃淡斑が出やすく、かつ耐刷性
も低下する。一方、厚みが10μmを超えるものでは穿
孔感度が低く、印刷画像に欠落部分を生じたり、太さの
斑となるため、好ましくない。
【0020】<融解ピーク>本発明のポリエステルフィ
ルムはDSC昇温測定において観測される融解ピーク
(ショルダーを含む)が、下記条件(a)または(b)
のいずれかを満たしていることが必要である。 (a)90℃以上250℃以下の範囲に2つ以上存在す
る。 (b)160℃以上240℃以下の範囲に1つ存在す
る。
【0021】融解ピーク(ショルダーを含む)が2つ以
上存在する場合、ピークのいずれかが250℃を超える
と、あるいは融解ピークが1つのみ存在する場合、その
ピークが240℃を超えると感度の悪い印刷原紙とな
る。また、融解ピーク(ショルダーを含む)温度が90
℃未満ではフィルムの製膜が困難である。本発明におい
ては、融解ピーク(ショルダーを含む)は2つ以上観測
されることが好ましく、その場合、最も高温側の融解ピ
ーク温度と最も低温側の融解ピーク温度の平均値は、1
70℃以上、さらに180℃以上、特に190℃以上で
あることが好ましく、他方235℃以下、さらに230
℃以下であることが好ましい。
【0022】<ヤング率>本発明のポリエステルフィル
ムのヤング率は縦方向(MD)、横方向(TD)ともに
2500MPa以上6000MPa以下であることが好
ましい。好ましくは3000MPa以上6000MPa
以下、特に好ましくは3500MPa以上5500MP
a以下である。2500MPa未満では孔版原紙を使用
する場合の作業性や耐刷性が不足である。6000MP
aを超えるとフィルム製膜が困難になり、生産性が著し
く低下する。
【0023】<中心線平均粗さ(Ra)>本発明のポリ
エステルフィルムの中心線平均粗さ(Ra)は10nm
以上250nm以下であることが好ましい。より好まし
くは20nm以上200nm以下であり、特に好ましく
は30nm以上100nm以下である。中心線平均粗さ
(Ra)が10nm未満では、フィルム同士が重なった
場合ブロッキングを起こしやすく、ハンドリング性が悪
化する。一方、250nmを超えるとフィルムをロール
状に巻き取った後の取り扱いにおいて端面ずれを起こし
易い。
【0024】<厚み斑>本発明のフィルムの厚み斑は1
2%以下であることが好ましい。さらに好ましくは10
%以下、特に好ましくは6%以下である。厚み斑が12
%を超えると穿孔斑を生じ、印刷の濃淡斑や感度低下を
惹起する。なお、厚み斑は、フィルムの縦方向および横
方向それぞれについて連続厚み測定を特定長実施して得
られる厚みの最大値から最小値を減じ、その値を密度−
重量法で算出した平均厚みで除し、100を乗じた値で
ある。
【0025】<収縮率>本発明のフィルムの150℃、
30分における熱収縮率は、縦方向(MD)、横方向
(TD)ともに10%以上であることが好ましく、15
%以上であることがさらに好ましい。10%未満では穿
孔径が拡大せず感度が低い。さらに、60℃120分に
おける縦方向熱収縮率と横方向熱収縮率の各々が2%以
下であることが好ましい。これが2%を超えると、製品
である感熱孔版原紙が輸送中あるいは保管中に60℃付
近あるいはそれ以上の温度に曝されると、フィルムが収
縮し、原紙に皺やカールが発生することがある。このよ
うな現象を生じやすい原紙は保存性が悪いものであり製
品価値が低い。60℃120分における縦横方向の熱収
縮率を2%以下にする方法は特定されないが、例えば、
感熱孔版原紙に加工する前のフィルムロールを50〜5
5℃の恒温槽中に巻芯を支持して3日以上保存する方法
が好適に用いられる。
【0026】<固有粘度>本発明のフィルムをオルソク
ロロフェノールに溶解しオストワルド粘度計を用いて求
めた固有粘度(IV)は0.45dl/g以上0.90
dl/g以下が好適である。
【0027】<フィルムの製造方法>本発明のポリエス
テルフィルムは二軸配向フィルムである。この二軸配向
フィルムは公知の方法、例えば逐次二軸延伸法、同時二
軸延伸法またはインフレーション延伸法などが挙げら
れ、これらの中、逐次二軸延伸法が好ましい。逐次二軸
延伸法とは、ポリエステルをその融点以上で加熱して溶
融し、ダイスリットから冷却されたキャスティングドラ
ム上に押出して密着冷却固化させ未延伸フィルムを成形
し、この未延伸フィルムを縦および横方向に二軸延伸す
ることでフィルムを成形する方法である。この方法につ
いて以下にさらに詳しく説明するが、必ずしもこれに限
定されるものではない。すなわち、上記の方法で成形さ
れた未延伸フィルムを40〜130℃で縦方向に赤外線
加熱式縦延伸機で2〜5倍延伸する。ロール加熱式縦延
伸機を用いてもよいが、フィルム表面にすり傷等の欠点
が発生し易いので赤外線加熱式の方が好ましい。縦延伸
後さらにステンター内で40〜130℃で横方向に2〜
5倍延伸し、60〜235℃で1〜100秒間熱処理を
行うことで所望のポリエステルフィルムを得ることがで
きる。熱処理温度が235℃を超えるとフィルムの製膜
時に破断が頻繁に起こり製膜性が非常に悪くなる。横方
向の熱収縮率を低くしたい場合には、熱処理時に幅方向
に1〜15%の弛緩を与えることができる。また、上述
した縦方向および/または横方向の延伸を複数段階に分
割する多段延伸を用いてもよい。とりわけ縦多段延伸は
厚み斑を抑制でき好ましい。本発明のポリエステルフィ
ルムの製膜工程中で他のフィルムと共押出し法や押出ラ
ミネート法によってラミネートしてもよいし、製膜後、
接着剤などでラミネートしてもよい。
【0028】フィルムの延伸は公知のロール式縦延伸
機、赤外線加熱縦延伸機、テンタークリップ式横延伸
機、これらの延伸を複数段階にわけて行う多段式延伸
機、チューブラ延伸機、オーブン式縦延伸機、同時二軸
テンター延伸機などを用いて行うことができるが特に限
定されるものではない。
【0029】また、本発明のポリエステルフィルムを製
品幅にスリットして巻き取ったロールを適当な条件(例
えば50℃で3日)でエージングし、感熱フィルム製品
の保存性改良やカール、皺の防止を図ることができる。
【0030】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はその要旨を変えない限り、以下の実施例の
みに限定されるものではない。なお、本発明における種
々の物性値および特性の測定方法、定義は以下の通りで
ある。
【0031】(1)トリメチレンナフタレートの成分量
(主成分モル比、共重合成分モル比)の算出 フィルムサンプルを測定溶媒(CDCl3:CF3COO
D=1:1)に溶解後、1H−NMR測定を行い、得ら
れた各シグナルの積分比をもって算出する。
【0032】(2)融解ピーク温度 フィルム10mgをTA Instruments Thermal Analyst 2
100型にセットし、窒素気流中で20℃/分の昇温速度
で加熱し、該フィルムの融解にともなう吸熱挙動を1次
微分、2次微分で解析し、ピークまたはショルダーを示
す温度を決定し、これを融解ピーク温度とした。
【0033】(3)フィルム厚さ(t) 幅W(m)、長さL(m)のフィルムの重量をG(k
g)、密度をd(kg/m3)としたとき、次式から厚
さt(μm)を計算して求めた。 t=G/(W・L・d)
【0034】(4)中心線平均粗さ(Ra) フィルムの表裏両画を表面粗さ計(東京精密(株)サー
フコム111A)で測定し平均値を算出して中心線平均
粗さとする。
【0035】(5)ヤング率 フィルムを試科幅10mm、長さ15cmに切リ、チャ
ック間100mmにして引張速度10mm/分、チャー
ト速度500mm/分でインストロンタイプの万能引張
試験装置で引張り、得られた荷重−伸び曲線の立上り部
の接線よりヤング率(MPa)を計算して求めた。
【0036】(6)厚み斑 大塚電子(株)製光干渉膜厚計(MCPD−2000)
を用いてフィルムの縦方向および横方向それぞれ2mの
長さにわたって測定し、連続厚みチャートを得、このチ
ャートから最大厚みと最小厚みを読み取った。同じサン
プルについて幅(cm)、長さ(cm)、重量(g)、
密度(g/cm3)から平均厚み(μm)を求め、下記
式から算出した。 厚み斑(%)=((最大厚み−最小厚み)/平均厚み)
×100
【0037】(7)文字印刷の評価 (7−1)文宇の鮮明さの評価 JIS第1水準の文字を、文字サイズ3.0mm□の原
稿とし、ポリエステル紗でできた多孔性支持体とフィル
ム(実施例、比較例も同様にして)とを貼り合せたもの
を、閃光照射方式として「“RISO名刺ごっこ”製版
・印刷機(理想科学工業(株)製)」を用いて、サーマ
ルヘッド穿孔方式として「デジタル印刷機PRIPOR
T SS950(リコー(株)製)」を用いて製版、印
刷したものを肉眼観察し、下記の基準で評価した。尚、
最終的評価は、各実施例・比較例とも、閃光照射穿孔方
式とサーマルヘッド穿孔方式のうちの評価結果の悪い方
を示した。 A:原稿と同様に見えるもの B:原稿と異なり、線が部分的に切れたりくっついたり
しているが、判読は可能なもの C:ほとんど判読が出来ない状態まで切れたりくっつい
たりしているもの
【0038】(7−2)文字の欠落の評価 (7−1)と同様の製版、印刷を行い、文宇の欠け方を
評価し、下記の基準で評価した。 ○:欠落のないもの △:完全な欠落状態ではないが、わずかに(判読可能な
範囲で)欠落が認められるもの ×:明らかに欠けた部分のあるもので使用不能なもの
【0039】(7−3)文字の太さ斑の評価 (7−1)と同様の製版、印刷機を用いて文字サイズ
4.0mm□の文字を印刷し、その印刷状態を肉眼観察
し、下記の基準で評価した。 ○:太さ斑がなく外観が良いもので使用可能なもの ×:原稿の文宇に比べ、明らかに文字の太さ斑があり、
外観が悪く使えないもの
【0040】(7−4)文宇の太さの評価 (7−3)と同じ方法で製版、印刷し、文字の太さの変
化について、肉眼観察し、下記の基準で評価した。 ○:太さの変化のないもの △:わずかに太くなったり細くなったりしているが、使
用可能なもの ×:原稿の文字の太さと比較し、明らかに太くなったり
細くなったりしていて使用できないもの
【0041】(8)ベタ印刷の評価 (8−1)ベタ印刷の鮮明さの評価 1〜5mmφの黒丸(丸で中が黒く塗りつぶされたも
の)を原稿として用いて、前述の(7−1)と同様の製
版、印刷したものを下記の基準で評価した。原稿のサイ
ズを基準として、その輪郭の部分的な凹凸で判定した結
果、 ○:70μm以下の凹凸のもので鮮明なもの △:○と×の中間のもので方法によっては使用可能なも
の ×:原稿のサイズより250μm以上凹凸ができ、外観
が悪く不鮮明なもの
【0042】(8−2)ベタ印刷の原稿サイズとの対応
性 (8−1)と同様に印刷し、全方向(0°と180°、
45°と225°、90°と270°、135°と31
5°の位置で)のサイズを測定し、原稿のサイズとの差
の絶対値を求めて下記の基準で評価した。 ○:70μm以下 △:70μmを超えて550μm未満(用途によっては
使用可能なもの) ×:550μm以上
【0043】(8−3)ベタ印刷の濃淡斑の評価 (8−1)と同様に印刷し、ベタ印刷の濃淡の斑がある
か無いかを肉眼観察し、下記の基準で評価した。 ○:濃淡斑のないもの ×:濃淡斑のあるもの
【0044】(9)感度の評価 鉛筆硬度が5H、4H、3H、2HおよびHの5種類を
用意し、押付け圧170gで文字を書いたものを原稿と
し、この原稿を用いて、その文字が判読できる最も硬度
の高い鉛筆硬度で評価した。5Hで書いた最も淡色の字
が判読できるものが最も高感度であり、より濃色の鉛筆
で書いた文字しか判読できないもの程低感度であると判
定する。
【0045】(10)耐久性の評価(耐刷枚数) 前述の印刷機で感熱フィルムが破損するまでに刷れる枚
数(以下、耐刷枚教という。)で表した。
【0046】(11)皺の評価 試料を二つに分け、一つは通常の方法でポリエステル紗
と貼り合せ、他の一つはA4版が採れる程度の狭幅にス
リットし、両端を幅出しローラーでニップするなどして
皺を極力入らないように入念にポリエステル紗と貼リ合
せた。両者の感度評価を比較し、下記の基準で評価し
た。 ◎:鉛筆硬度の差が無いもの ○:鉛筆硬度の差が1段階 △:鉛筆硬度の差が2段階 ×:鉛筆硬度の差が3段階以上
【0047】(12)保存性の評価 貼り合わせ加工済みの原紙を65℃のギヤーオーブン中
に24時間放置した後に皺とカールを目視評価し、次の
基準で判定した。 ○:放置前後で実用上支障のある変化が生じなかったも
の。 ×:放置前後で実用上支障のある変化が生じたもの。
【0048】(13)原紙への付着 前述の(7−1)と同様の方法で連続製版した際、サー
マルヘッドに穿孔時軟化したポリマー付着物が生じ、筋
状の白抜け斑が発生するかどうか目視で判断し、次の基
準で判定した。 ○:製版後で実用上支障のある付着物が生じなかったも
の。 ×:製版後で実用上支障のある付着物が生じたもの。
【0049】[実施例1〜10、比較例1〜9]熱可塑性
ポリエステル樹脂原料として下記ポリマーを表1に示す
割合で混合して用いた。滑り性を確保するため、いずれ
も平均粒径1.5μmの球状シリカを0.35重量%添
加した。 (a)ポリトリメチレンナフタレート 2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100重量部
と1,3−プロパンジオール60重量部およびテトラブ
チルチタネート0.08重量部を使用し、エステル交換
反応を行った。次いで滑剤として平均粒径1.5μmの
球状シリカ粒子をポリマー当り0.35重量%になるよ
うに添加して、高真空下で重縮合反応を行い、固有粘度
が0.65dl/gのポリトリメチレンナフタレート
(PTNと略記する)を得た。 (b)ポリエチレンテレフタレート(固有粘度;0.6
5、PETと略記する) (c)ポリブチレンテレフタレート(固有粘度;1.1
0、PBTと略記する) (d)ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシ
レート(固有粘度;0.65、PENと略記する) (e)2,6−ナフタレンジカルボン酸が5、10、2
0mol%の割合で共重合されたポリエチレンテレフタ
レート共重合体(固有粘度;それぞれ0.65、PET
/NDC5、PET/NDC10、PET/NDC20
とそれぞれ略記する) (f)イソフタル酸が10、15、20、25mol%
の割合でそれぞれ共重合されたポリエチレンテレフタレ
ート共重合体(固有粘度;それぞれ0.65、PET/
I10、PET/I15、PET/I20、PET/I
25とそれぞれ略記する) (g)イソフタル酸が5mol%の割合で共重合された
ポリブチレンテレフタレート共重合体(固有粘度;1.
10PBT/I5と略記する) (h)ポリヘキサメチレンテレフタレート(固有粘度;
1.30PHMTと略記する) (i)イソフタル酸が10、20mol%の割合で共重
合されたポリトリメチレンナフタレート共重合体(固有
粘度;0.65、PTN/I10、PTN/I20と略
記する) 上記原料を十分乾燥した後、押出機に供給し、使用した
樹脂組成に適した温度を245〜310℃から選択して
溶融押出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度20
℃のキャスティングドラムにて冷却固化し、未延伸フィ
ルムを作成した。この未延伸フィルムを、使用した樹脂
組成に適した延伸温度を50〜130℃から選択して縦
方向に3.2〜4.0倍、横方向に3.5〜4.3倍の
倍率で逐次二軸延伸をした後、一旦冷却した後100〜
150℃で2%弛緩しつつ熱処理を施した。いずれの試
料も感熱孔版原紙に加工する前にフィルムロールを50
℃の恒温槽中に巻芯を支持して3日保存した。このよう
にして得られた厚さ1.8μmの二軸延伸フィルムをポ
リエステル紗(ポリエチレンテレフタレート繊維よリな
る)と貼り合わせ、製版・印刷機にかけ評価した。その
結果を表2、表3に示した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【発明の効果】本発明の感熱孔版原紙用ポリエステルフ
ィルムは、次のような優れた作用効果を奏する。すなわ
ち、該フィルムを用いた原紙は、 (1)文宇およびベタ印刷のいずれにも鮮明な製版、印
刷が可能である。 (2)文宇およびベタ印刷で太さ斑、濃淡斑のない製
版、印刷が可能である。 (3)感度が著しく高い。 (4)皺が無く、安定して高感度を得られる。 (5)保存性が優れている。 等の特長を有する。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H114 AB23 AB24 BA06 DA52 DA56 DA73 DA76 EA01 EA02 EA05 GA11 4J029 AA01 AB07 AC01 AC02 AD06 AD10 AE03 BA02 BA03 BA10 BD07A BF09 BF26 BH02 CA01 CA02 CA03 CA04 CA05 CA06 CB04A CB05A CB06A CB10A CC05A CD03 CD05 CD07 CF08 CF15 CH02 DB13 DB15 EB05A EB05B HA01 HB01 JE182

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸成分としてナフタレンジカルボン酸成
    分を含みかつグリコール成分としてトリメチレングリコ
    ール成分を含むポリエステルからなる二軸配向フィルム
    であり、該フィルムの厚みが0.2μm以上10μm以
    下であり、かつDSC昇温測定において観測される融解
    ピーク(ショルダーを含む)が下記条件(a)または
    (b)のいずれかを満足することを特徴とする感熱孔版
    印刷原紙用ポリエステルフィルム。 (a)90℃以上250℃以下の範囲に2つ以上存在す
    る。 (b)160℃以上240℃以下の範囲に1つ存在す
    る。
  2. 【請求項2】 ポリエステルが、全繰り返し単位の少な
    くとも55モル%がトリメチレンナフタレート単位であ
    るポリエステルとその他のポリエステルとからなる組成
    物である請求項1記載の感熱孔版印刷原紙用ポリエステ
    ルフィルム。
  3. 【請求項3】 ポリエステルが、全繰り返し単位の少な
    くとも55モル%がトリメチレンナフタレート単位であ
    る共重合ポリエステルである請求項1記載の感熱孔版印
    刷原紙用ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 フィルムのヤング率が縦方向(MD)、
    横方向(TD)ともに2500MPa以上6000MP
    a以下である請求項1記載の感熱孔版印刷原紙用ポリエ
    ステルフィルム。
  5. 【請求項5】 フィルムの中心線平均粗さ(Ra)が1
    0nm以上250nm以下である請求項1記載の感熱孔
    版印刷原紙用ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 フィルムの厚み斑が12%以下である請
    求項1記載の感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィル
    ム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012046592A (ja) * 2010-08-25 2012-03-08 Teijin Dupont Films Japan Ltd 配向フィルム

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