JP2737013B2 - 感熱穿孔性フィルム - Google Patents

感熱穿孔性フィルム

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JP2737013B2
JP2737013B2 JP23684089A JP23684089A JP2737013B2 JP 2737013 B2 JP2737013 B2 JP 2737013B2 JP 23684089 A JP23684089 A JP 23684089A JP 23684089 A JP23684089 A JP 23684089A JP 2737013 B2 JP2737013 B2 JP 2737013B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フラッシュランプ等による閃光照射、サー
マルヘッドによるデジタル穿孔、更にはレーザー(好ま
しくは半導体レーザー)、LED光を放射するアレイ等に
より穿孔される感熱穿孔性フィルムに関するものであ
る。特に本発明の感熱穿孔性フィルムは繊維状物より成
る多孔質支持体と貼り合わせて感熱孔版印刷用原紙に用
いられたり、或いは該支持体無しでドット状に穿孔製版
して用いられるのに好適なフィルムである。
〔従来の技術〕 感熱孔版印刷用原紙としては、通常熱収縮性のフィル
ムと多孔質支持体とを接着剤を介して貼り合わせたもの
が使用されている。そして、そこで用いられている熱収
縮性フィルムとしては、塩化ビニル/塩化ビニリデン共
重合体、ポリプロピレンフィルム、及びポリエチレンテ
レフタレートフィルム等が使用されてきた。しかしこれ
らのフィルムは例えばキセノンフラッシュ光等の高エネ
ルギーの穿孔条件で製版されるフィルムとして実用化さ
れてきたため、市販のファクシミリ、市販のワードプロ
セッサー等に使用されているような、より低エネルギー
状で使用されるサーマルヘッドでの穿孔は不充分であっ
た。
そこで、該分野に適した低熱源での穿孔性に優れたフ
ィルムが種々開発され、種々の特許出願がなされている
(特開昭62−282983号公報、特開昭62−149496号公報、
特開昭62−253492号公報等)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、これらの低熱源穿孔性に優れたフィルムは高
感度であるが故に穿孔時に孔が拡大し易い傾向にある。
従って該フィルムと多孔質支持体を貼り合わせた原紙を
用いて製版し、次いで孔版印刷を行なうと、文字、線等
が太り解像性が低下してしまうという欠点があった。
更には、半導体レーザー等のより低熱源に対する穿孔
はそのままでは穿孔できなく、また光吸収物質を特に混
合して用いても感度は低く実用レベルに達していないの
が現状であった。
本発明は、前述のサーマルヘッド穿孔においても特に
従来より、より低エネルギー域または光吸収性物質を加
えた相乗効果による半導体レーザー等の極微小エネルギ
ーでも穿孔可能な超高感度穿孔フィルムであり且つ、穿
孔状態を制御し得ることにより通常の孔版印刷機で印刷
しても文字、線等の太りがなく、文字、ベタ印刷性共に
優れたフィルムを提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
即ち、本発明は、溶融粘度の温度係数(ΔT/Δlog V
I)が80以下の熱可塑性樹脂(A)60〜99重量%と該ΔT
/Δlog VIが80を越え且つガラス転移点(Tg)が50℃以
下の熱可塑性樹脂(B)40〜1重量%の組成物からな
る、150℃での加熱収縮率が少なくとも15%で且つ100℃
での加熱収縮応力が少なくとも75g/mm2である厚さ0.5〜
15μmの感熱穿孔性フィルムを提供するものである。
又、本発明に用いる熱可塑性樹脂組成物は好ましく
は、熱可塑性樹脂(A)の結晶化度が0〜30%であり、
熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)の溶解パラメ
ーター(sp値)の差が0.1〜6.0の場合である。更には、
該熱可塑性樹脂(A)、熱可塑性樹脂(B)のどちらか
又は両者が電磁波吸収性物質を含有しているものであ
る。また好ましくは、主として熱可塑性樹脂(B)がオ
ルガノポリシロキサン、界面活性剤、滑剤の内少なくと
も1種以上含有しているフィルムである。
本発明の感熱感光性フィルムに用いられる熱可塑性樹
脂の溶融粘度の温度係数とは、剪断速度が6.08sec-1
条件で、樹脂の溶融粘度VI(poise)の対数値;log IVが
4.0〜5.0に変化するまでの温度変化ΔT/Δlog VI(℃)
のことをいう(尚、係数と表示する場合は単位を省いて
表すことにする)。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂(A)はΔT/Δlog
VIが80以下、好ましくは50以下のものである。該値は極
く短時間に、時間的に微妙に変化する温度の広い領域で
安定して穿孔するのに上記のごときシャープな流動特性
が必要であることを反映した値である。また好ましい下
限はフィルムへの加工性が阻害されない、また強度がラ
ミネート、穿孔、印刷等の実用上耐え得る範囲までであ
り、それ以下の所謂低重合で脆くなる範囲は含まれない
ものとする。好ましくはその下限は3である。より好ま
しくは5以上、更に好ましくは10以上である。
また、上記条件でlog VI=5.0(穿孔時、配向したポ
リマーが実質的に流動し始める粘度と相関があることを
本発明者らは知見した)を与える温度範囲が90〜300℃
の範囲内であることが必要であり、好ましくは120〜280
℃、さらに好ましくは150〜270℃である。これは下限が
フィルムの寸法安定性、穿孔時のノイズを拾わないこ
と、解像度等、上限は穿孔感度により制限される。
具体的には、後述の方法により測定した。もちろん、
本発明のフィルムに用いられる熱可塑性樹脂(A)は主
体として、後述のフィルム収縮特性を与えうるものでな
ければならず、またフィルム成形性及びフィルム強度等
の極端に悪いものは除外される。
具体的に、上記溶融粘度の温度勾配等の条件を満足す
る原料としての好ましい熱可塑性樹脂を挙げると、まず
第1のグループとしてポリエステル系樹脂では、例えば
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、さらに特には限定しないがモディファイした共重
合ポリエチレンテレフタレート、例えば、ジオール成分
として、エチレングリコールの他に、共重合成分として
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメ
チレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、芳香
族環を有するもの、例えばフェノール核、ビスフェノー
ル核、ナフタレン核等を有するもの及びその変性物等を
有するもの等、またはその他公知のもの等から選ばれる
少なくとも1種の核ジオール、または上記のどれかをベ
ースとして他の成分を15モル%以下、好ましくは10モル
%以下含むもの、またはジカルボン酸成分として、テレ
フタル酸の他に、イゾフタル酸、フタル酸、ビスフェノ
ール核を有するカルボン酸等その他の芳香族系のもの
や、コハク酸、アジピン酸のような脂肪族ジカルボン酸
類等から選ばれる少なくとも1種の酸成分または上記の
どれかをベースとしてその他の成分を15モル%以下、好
ましくは10モル%以下含むもの、または上記アルコール
成分、酸成分の両方の成分を同時に含むもの等(所謂少
量の共重合によるモディファイ領域のもの等)であり、
次に第2のグループとしてその他各種の共重合ポリエス
テル(上述またはそれ以外の公知のアルコール成分また
は同様に酸成分をそれぞれのどちらか一方、または同時
に、10モル%以上、好ましくは15モル%以上、より好ま
しくは20モル%以上、その上限は85モル%以下、好まし
くは80モル%以下、より好ましくは60モル%以下、さら
に好ましくは50モル%以下、特に好ましくは40モル%以
下、の範囲内で少なくとも一種の単量体を共重合したも
のであり、上述のモディファイ領域を越えた積極的に性
質を付与したもの)等である。このうち好ましい重合体
は共重合体であり、より好ましくは後者第2グループの
共重合体グループである。さらに好ましくはこれ等の
内、特に実質的に非晶質のポリエステル樹脂がより好ま
しい。次に単量体としてオキシ酸タイプのものからなる
重合体及び共重合体、またはこれ等を上述単量体よりな
るポリエステル共重合したものでも良い。
本発明において、最も好ましいポリエステルは、実質
的に非晶質のポリエステルであり、ポリマーを構成する
単量体を例にとり詳しく説明すれば、酸成分としてテレ
フタル酸及びその異性体、それ等の誘導体、脂肪族ジカ
ルボン酸、それ等の誘導体等より選ばれる1者またはそ
れ以上の酸成分を利用し、次にグリコール成分として、
エチレングリコール、その誘導体(ポリエチレングリコ
ール等)、アルキレングリコール類(トリメチレングリ
コール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール等)、脂肪族飽和環状グリコール類(シクロヘ
キサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、シクロ
ヘキサンジアルキルオール類等)より選ばれる1者また
はそれ以上のグリコール成分を利用して重合するもので
ある。更に詳しいその好ましい組合せは、酸成分として
テレフタル酸を主体として選び、場合によっては異性体
(イソフタル酸、フタル酸)を少量(15モル%以下)含
んでも良い。またアルコール成分としてエチレングリコ
ール及びシクロヘキサンジメタノールを主体とした混合
成分を重合したものである。
より好ましくは、酸成分として上記同様のテレフタル
酸を主体としたものを選び、アルコール成分としてエチ
レングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタノールを
主体としたものを選び、共重合したアルコール成分の内
の多量成分をなす上記両者の比率は、エチレングリコー
ルが60〜80モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノール
が40〜20モル%であり、さらに好ましくは前者が64〜75
モル%、後者が36〜26モル%である。最も好ましくは前
者が67〜73モル%、後者が33〜27モル%である。
また共重合体の重合度はその極限粘度(フェノール/
テトラクロロエタンの60/40重量%の溶液を用い、30℃
にて測定)で表わし、約0.50〜1.2であり、好ましくは
0.60〜1.0程度である。より好ましくは0.60〜0.90程度
である。但しこの程度は前述ポリエステルのホモ、コポ
リマーとも共通する。その下限は押出し、成形安定性、
強度が低く、延伸もし難い等の理由で制限される。また
上限は押出成形性が悪いためと、前述のΔT/Δlog VIの
上限から制限される。
また上記ホモポリエステルまたは好ましくは共重合体
ポリエステルに他種のポリエステル、その他の他種の混
合しうる重合体を混合して用いる場合はその比率は50重
量%以下、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30
重量%以下であり、本発明のフィルムとしての性質が損
なわれない範囲内で使用しても良い。
また本発明に用いる好ましい特定の共重合体に必要に
応じ公知の熱または紫外線に対する安定剤、滑剤、ブロ
ッキング防止剤、帯電防止剤、顔料、光吸収性物質、染
料等を支障のない範囲で混合しても良い。
次にポリエステル系重合体以外の場合について述べる
と、ナイロン系樹脂では、所謂ナイロン−6,66,12,6−1
0,6−12、その他公知のもの等であり、好ましくは共重
合体である。これ等の共重合体は2元系、または3元系
またはそれ以上のものであり、カプロラクタム系の単量
体の開環重合したもの、またはジカルボン酸成分と、ジ
アミン成分の縮重合したもの、またはこれらを共重合し
たもの等各種の共重合体が公知であり、これ等が使用さ
れうる。好ましい例に、例えばナイロン6−66の共重合
体、またはこれらにさらに芳香族環を有したテレフタル
酸等を共重合したもの等がある。上述共重合体の内、分
子構造内にリジッドな部分として、分岐の多い炭化水素
成分、飽和シクロ環、芳香族環を有した単量体を1〜50
モル%、好ましくは2〜30モル%、より好ましくは3〜
20モル%、さらに好ましくは3〜15モル%程度共重合
し、分子構造をリジッドにしTgを低下させないで、アモ
ルファス成分を多くしたもの等が好ましい。前述のポリ
エステル系樹脂または後述の樹脂も含め樹脂のビカット
軟化点は一般に20〜150℃で、好ましくは40〜150℃であ
り、より好ましくは45〜140℃、さらに好ましくは50〜1
30℃、最も好ましくは60〜120℃である。また結晶化度
はできるだけ低くアモルファスに近いレベルのものが最
も好ましいが、その範囲は30%以下、好ましくは20%、
より好ましくは15%以下程度である。
その他の重合体では、ポリオレフィン系、ポリスチレ
ン系、アクリル酸誘導体系、エチレン・ビニルアルコー
ル系、ポリカーボネート系等の共重合系等があるが、特
性範囲は上述と同等とする。
上記のごとき熱可塑性樹脂(A)のみを用いた感熱穿
孔フィルムは、従来の孔版印刷に用いられているフィル
ムよりも高感度であるが、穿孔時の条件により孔が拡大
する傾向にあり、従って該フィルムを使用した原紙で通
常エネルギー(高エネルギー領域)で製版し印刷を行な
うと文字や線が太って解像性があまり良くない場合があ
る。そこで、熱可塑性樹脂(B)をブレンドすることで
広いエネルギー範囲内で孔の拡大性を抑制し、更には特
に低エネルギー領域でも穿孔時の核となって超高感度化
が行なえることを見い出した。
ここで、熱可塑性樹脂(B)はΔT/Δlog VIが、80を
越え、好ましくは100以上、更に好ましくは150以上であ
る。該値が80より小さいと孔の拡大性を抑制できずに、
高解像印刷が行ない難い。また該値の上限はフィルムへ
の加工性が阻害されない範囲までであり、好ましくは40
0以下である。
更に超高感度化を行なうためにはTgが50℃以下である
のが有効である。特に、ベースとなる熱可塑性樹脂
(A)を充分溶融穿孔するのに可能なエネルギーに満た
ない場合熱可塑性樹脂(B)が穿孔時の核となり、回り
の(A)成分の孔拡大性により所望の穿孔が得られる。
そのためには、熱可塑性樹脂(A)よりも低い温度で熱
応答する必要があり、従ってTgが50℃以下、好ましくは
40℃以下、より好ましくは30℃以下、更に好ましくは20
℃以下である。また結晶化度は70%以下程度、好ましく
は60%以下、より好ましくは50%以下、更に好ましくは
40%以下である。結晶性の場合の融点も170℃以下、好
ましくは160℃以下、より好ましくは140℃以下である。
また、該効果を発現するためには熱可塑性樹脂(A)
中に熱可塑性樹脂(B)が適度な分散状態で混合する方
が好ましい。そのためには1例として熱可塑性樹脂
(A)と熱可塑性樹脂(B)との溶解パラメーター(sp
値)の差が0.1〜6.0であることが好ましい。更に好まし
くは0.5〜5.5である。ここで溶解パラメーター(sp値;
δ)は次式により求めた。
δ=dΣG/M ……(1) (ここで、Mは分子量、ポリマーでは構成単位の式量、
dは密度、GはSmallにより定められた分子を構成する
原子または原子団とその結合型についてのmolar atract
ion constantである。)(秋山,井上,西共著,ポリマ
ーブレンド,シーエムシー参照)。更に(A)中に
(B)が適度に分散すると表面が適度に粗面化され機械
的滑りも改良される。また該(B)は添加剤処方が有効
であり、表面に添加剤をブリードし易い。
具体的に上記条件を満足する熱可塑性樹脂(B)の1
例を挙げると、ポリエチレン(高密度、低密度(含リニ
アタイプのもの)、超低密度のもの)、ポリプロピレ
ン、ポリブテン−1、これ等のものと他のα−オレフィ
ンとの共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、結晶性1,2ポリブタジエ
ン、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸またはこれ等の
アルキルエステル類との共重合体、アイオノマー、塩化
ビニル−塩化ビニリデン共重合体等がある。
次に、熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)のブ
レンド比は所望のフィルム厚み、延伸配向レベル、分散
性、孔拡大の抑制効果、超高感度化の程度によって異な
るが、一般に、(A):60〜99重量%、(B):40〜1重
量%、好ましくは(A):70〜99重量%、(B):30〜1
重量%、更に好ましくは(A):80〜97重量%、(B):
20〜3重量%である。樹脂(B)の割合が上限を越える
と穿孔感度及び経時の安定性(穿孔特性、強度、寸法
等)が劣り、下限より少ないと前述の効果が認められな
い。
次に、本発明のフィルムの特性について述べる。低熱
源での良好な穿孔には先ず第1に、所定の低温域におけ
るフィルムの加熱収縮特性が必要であり、可能な限り上
記特性が大きいものが好ましい。本発明では150℃にお
ける加熱収縮率(X,%)と100℃における加熱収縮応力
(Y,g/mm2)を低温収縮特性の評価基準として採用し
た。その値は、Xが少なくとも15%、好ましくは20%以
上、更に好ましくは25%以上である。また該Xの値の好
ましい発現温度は140℃、より好ましくは120℃、更に好
ましくは100℃、特に好ましくは80℃で上記各々のX値
である。但し、フィルムの寸法安定性の問題から好まし
くは50℃以下での収縮率が5%以下であることであり、
より好ましくは60℃以下で同様な場合である。また且つ
上記のYは少なくとも75g/mm2、好ましくは150g/mm2
上、より好ましくは200g/mm2以上である。Xが15%より
小さいか、またはYが75g/mm2より小さいと低熱源での
穿孔性が劣る。但し、二軸延伸の場合はいずれも縦、横
の平均で表す。
次に本発明でのフィルムの適性厚みについて記述する
と、適性な厚みは0.5〜15μmである。下限はフィルム
の加工性及びフィルムの強度により制限され、また上限
は穿孔感度により制限される。しかし、高エネルギーま
たは比較的長い時間のエネルギー線ビームで穿孔する場
合は、上限は特別に設けないのが約50μm以下であれば
良い。本発明の目的の1つの例として、多孔質支持体を
ラミネートして用いる用途の場合、好ましくは0.5〜7
μm、より好ましくは1〜6μmである。また、サーマ
ルヘッドやレーザー等により多孔質支持体不要のドット
状穿孔を利用する場合はフィルムの作業性、操作性、強
度、ドットとドット間の残存部の強度等から、5〜15μ
m、好ましくは6〜13μm、より好ましくは8〜12μm
程度である。
ここで、レーザー、特に半導体レーザーにより穿孔す
る際には、増感剤として電磁波吸収性物質を熱可塑性樹
脂(A),(B)のどちらか、または両者に適当に添加
することが好ましい。電磁波吸収性物質としては、例え
ばカーボン、黒鉛、窒化炭素、炭化硅素、ボロン系化合
物、金属酸化物、光吸収性金属、その他無機物、有機染
料、有機顔料、電磁波吸収性ポリマー等を挙げることが
できる。これ等の中で特にカーボン、黒鉛等のごとく黒
系ないし暗色系の色素や金属酸化物は波長依存性が少な
いので好ましい。またフタロシアニン系色素、アゾ系色
素、キノン系色素のような特定波長域で大きい吸収を示
すものも場合により有効に使用することができる。これ
等の電磁波吸収性物質は単独で用いても良いし、また2
種以上混合して用いても良い。更に、シリカ、タルク、
カオリン、炭酸カルシウム等の光透過性物質と並用する
と更に良い。またこれ等の電磁波吸収性物質は、樹脂中
に分散した際の平均径が5μm以下、好ましくは2μm
以下、特に1μm以下になるような粒子として用いられ
る。この電磁波吸収性物質は、通常0.01〜30重量%、好
ましくは0.05〜10重量%を熱可塑性樹脂(A),(B)
のどちらかまたは両者に配合する。好ましくは(B)中
に多い方がより有効である。更に好ましくは、熱可塑性
樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)の屈折率が異なるもの
を用いる。このことにより、入射されたレーザー光等が
フィルムの内部で散乱されて、入射光の吸収効率が更に
向上する。その場合、使用する光源の波長域での話であ
る。この場合、特に分散している樹脂(B)と海となっ
ている樹脂(A)との界面で全反射し、光が有効に吸収
されるように配置したものがより好ましい。
また、熱可塑性樹脂(B)がオルガノポリシロキサ
ン、界面活性剤、滑剤の内少なくとも1種以上を樹脂
(A)より多く含有していることが好ましい。特にオル
ガノポリシロキサンとは、好ましくは変性シリコーンオ
イル(アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリ
コーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、等)
が好ましい。該樹脂(B)を用いたフィルムは、サーマ
ルヘッドによる製版の際のスティック(熱融着)現象を
防止できる。また、界面活性剤、例えば高級脂肪酸と多
価アルコールとのエステル類(例えば脂肪酸のグリセリ
ンエステル等)、ソルビタンエステル、またはポリオキ
シエチレンエステル等(好ましくは0.1〜10重量%、よ
り好ましくは0.5〜5重量%)の添加またはオルガノポ
リシロキサンとの並用が帯電防止効果、滑り性等も加わ
りより好ましい。また該熱可塑性樹脂(B)に滑剤とし
て無機材(平均径7μm以下、好ましくは5μm以下の
シリカ、タルク、炭酸カルシウム等を、好ましくは0.01
〜5重量%、より好ましくは0.1〜2重量%)、脂肪酸
アミド(好ましくは0.01〜5重量%)、有機物ポリマー
粒子(平均径7μm以下、好ましくは5μm以下のシリ
コーン、フッ素樹脂等を、好ましくは0.01〜5重量%)
等を混入した方がより好ましい。
本発明で使用されるフィルムの成膜法は、前述のフィ
ルム物性を満足するものであれば、インフレーション同
時二軸延伸法、テンター同時二軸延伸法、テンター逐次
二軸延伸法等いずれの場合でも採用され得る。好ましく
は同時二軸法で多層状でできるだけ勾倍率の延伸を単層
では達成し難い条件下でできるだけ低温で行なう方法で
ある。またバブル法が好ましい場合が多いが限定されな
い。また、必要に応じて熱処理等を行ない、前述の本発
明の特性の範囲内に自由に調節しても良い。また、特定
の用途の場合は一軸でも良い。
また、本発明のフィルムに用いられる熱可塑性樹脂に
必要に応じて公知の熱または紫外線に対する安定剤、滑
剤、ブロッキング防止剤、可塑剤、帯電防止剤、顔料、
染料等を支障のない範囲で混合しても良いし、これらの
ものが混合された他の層と多層化しても良い。ただし、
その際のベースとなる樹脂は熱可塑性樹脂(A)の特性
を満足し、フィルム化された際には、多層状で前述の本
発明の加熱収縮特性の範囲内であるものとする。更に上
述の滑剤、ブロッキング防止剤、可塑剤、帯電防止剤、
電磁波吸収性物質、更にはスティック防止剤をフィルム
成形後、フィルムに公知の手段により被覆しても良い。
また、本発明で使用される多孔質状支持体とは、印刷
インクの透過が可能で、フィルムが穿孔される加熱条件
では実質的に熱変形を起こさない天然繊維、再生繊維、
合成繊維等の単体またはこれ等を混合したものを原料と
した多孔質状支持体である不織布、織布等、またはその
他の多孔体等、場合により印刷して与えたもの等が用い
られる。不織布タイプの薄葉紙状の場合は30〜3g/m2
目付のもの、好ましくは20〜4g/m2、より好ましくは15
〜4g/m2のものである。また織布タイプのメッシュ状の
場合は、500〜15メッシュ、好ましくは300〜50メッシ
ュ、より好ましくは250〜80メッシュであり印刷に必要
な解像度によって適当なものを選定すれば良い。またこ
れ等に用いる繊維径は100〜5μm程度で、粗い程良い
場合が多い。
特に好ましい多孔質状支持体としては、0.5〜3デニ
ールのポリエステル繊維を主体とした多孔質状支持体等
である。また支持体表面を親水性処理したものが、印刷
インクの種類により好ましい場合がある。
また、フィルムと多孔質状支持体との貼合せは、フィ
ルムの穿孔適性、インクの透過を妨げない条件で接着剤
等により接着あるいは熱接着して行なう。この場合は、
接着剤を溶媒に溶かしてラミネートするか、またはホッ
トメルト難、エマルジョン・ラテックス型、反応型、熱
硬化型、水分硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型、粉
末型等各種の接着剤を用いて、通常公知の方法でフィル
ム側または支持体側または両者にコーティングしてラミ
ネートすれば良い。これ等は好ましくは一般に、0.1〜8
g/m2、より好ましくは0.3〜5g/m2である。次に、この接
着剤が熱可塑性成分の場合は更に好ましくは0.5〜4g/
m2、硬化性または架橋性成分等の場合は更に好ましくは
0.3〜2g/m2、最も好ましくは0.3〜1g/m2である。
〔実 施 例〕
以下実施例をあげて本発明を説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
なお、実施例等で記載している各特性は、次の方法に
より評価した。
(1)溶融粘度の温度係数 東洋精機製作所製キャピログラフ(毛管流動性試験
機、キャピラリー径1.0mm、長さ10.0mm(形式E型))
を用いて、加熱温度を10℃ピッチで変化させ、各温度に
おける溶融粘度“VI(poise)”を剪断速度6.08sec
-1(押出速度0.5mm/min)条件下で測定し、溶融粘度の
対数値(log VI)と加熱温度(T,℃)との関係をグラフ
化し、そのグラフからlog VI値が5.0から4.0に変化する
のに要した温度差(ΔT)を溶融粘度の温度係数(ΔT/
Δlog VI)として読み取った。
(2)加熱収縮率 50mm角のフィルムサンプルを所定の温度(80〜150
℃)に設定した温風循環恒温槽中に自由に収縮する状態
で10分間放置した後、フィルムの収縮量を求め、元の寸
法で割った値の百分比で表わした。但し、二軸延伸の場
合は縦、横の平均値で示し、一軸延伸の場合は延伸方向
のみの値を示した。
(3)加熱収縮応力 フィルムを幅10mmの短冊型にサンプリングし、それを
ストレインゲージ付きのチャック間50mmにセットし、そ
れを例えば100℃に加熱したシリコーンオイル中に浸漬
し、発生した応力を検出することにより得た。測定値は
シリコーンオイルに浸漬後10秒後の値を採った。尚、二
軸延伸フィルムの場合は縦、横の平均値を示し、一軸延
伸フィルムの場合は延伸方向のみの値を示した。
(4)結晶化度(Xc) 熱可塑性樹脂(A)を該樹脂の結晶融点より50℃高い
温度で充分溶融させた後、−10℃に急冷した。該サンプ
ルをパーキンエルマー社製、MODEL DSC−2で熱解析を
行なった。その際、昇温及び降温の速度は10℃/分と
し、「室温で5分放置→融点+50℃まで昇温→融点+50
℃で5分保持→室温まで降温」を2回繰り返し、2度目
の結晶融解エネルギーより結晶化度を求めた。但し共重
合体で結晶融解熱が不明の場合は、主繰り返し単位の理
論結晶融解熱より求めた。
(5)ビカット軟化点 熱可塑性樹脂(A)のビカット軟化点JIS K7206A法
(荷重1kgf,昇温速度2℃/min)に準じて測定した。但
し、測定中に結晶化し易く、測定値が大きく変化してし
まうものは、該値の変化の少ない(ある程度結晶化の進
んだ)領域から所定の結晶化度での値まで外挿して求め
た。
(6)印刷適性の評価 実施例及び比較例における印刷適性の評価は、サンプ
ルフィルムを坪量8g/m2のポリエステル繊維を主体とし
た薄葉紙を酢酸ビニル系接着剤のメタノール溶液を用い
て貼合わせて感熱孔版原紙とし(フィルムの非貼合わせ
面にシリコーンオイルを微量塗布)、画像電子学会「フ
ァクシミリテストチャートNo.1WP」を原稿として理想科
学工業社製リソグラフ007DPF(読取モード:写真、製版
エネルギー:0.045mj/dot)で印刷を行なった。評価は、
印刷物の濃度(黒さ)、白ヌケ等の発生状態、解像性に
ついて、目視で判定し、鮮明な印刷物が得られたものを
◎、ある程度の解像性と濃度をもった印刷物が得られた
ものを○(以上を合格とする)、文字や線等の太りが見
られ解像性が劣るものを△、白ヌケ等が発生し、若干不
鮮明な印刷物しか得られないものを×、フィルムの穿孔
感度が低く未穿孔部が目立ち、従って印刷してもほとん
ど判読できないものを××とした。
実施例 1 実質的に非晶質(Xc=0%)の共重合ポリエステル
(イーストマン・ケミカル社製KODAR PETG6763,ΔT/
Δlog VI=40,δ=10.26,Vicat.軟化点82℃)95重量%
と、エチレン−プロピレン共重合体(エチレンを3重量
%ランダム共重合したもの、ΔT/Δlog VI=320,Tg=5
℃,δ=8.05)5重量%をブレンドし(Δδ=2.21)、
T−ダイで押出してシートを形成し、該シートをストレ
ッチャーで100℃において二軸方向に4.0×4.0倍に延伸
して3μmのフィルムを得た。該フィルムの加熱収縮率
は150℃で60%であり、また140℃,120℃,100℃,80℃で
の該値は各々、60%,60%,60%,55%であった。また、1
00℃での収縮応力は200g/mm2であった。該フィルムの印
刷適性を評価したところ「◎」であった。
比較例 1 実施例1において、エチレン−プロピレン共重合体を
ブレンドせずに共重合ポリエステルのみを実施例1と同
様に3μmのフィルムを成形した。該フィルムの加熱収
縮特性は実施例1とほぼ同様な値であった。該フィルム
の印刷適性を評価したところ、印刷物の濃度は多少淡め
であり、しかも部分的に文字や線の太りが見られ、評価
結果は「△」であった。
比較例 2 実施例1と同様に共重合ポリエステルとエチレン−プ
ロピレン共重合体をブレンドしたものを、サーキュラー
ダイより押出してダイレクトインフレーション法により
5μmのフィルムを得た。該フィルムの加熱収縮率は15
0℃で20%であり、また140℃,120℃,100℃,80℃での該
値は各々、20%,20%,15%,10%であった。また100℃で
の収縮応力は70g/mm2であった。該フィルムの印刷適性
を評価したところ「××」であった。
実施例 2 実施例1と同様の共重合ポリエステル90重量%に、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体(ΔT/Δlog VI=290,Tg≒
−40℃、δ=8.64)10重量%(但し、グリセリンモノオ
レエート4重量%を含有させたもの)をブレンドし(Δ
δ=1.62)、実施例1と同様に3μmのフィルムに成形
した。該フィルムの加熱収縮特性は実施例1とほぼ同様
な値であった。該フィルムの印刷適性を評価したところ
「◎」であった。
実施例 3 結晶化度20%の共重合ポリエステル(エチレンテレフ
タレート単位が85モル%、エチレンイソフタレート単位
が15モル%の共重合体、ΔT/Δlog VI=20,δ=10.7,Vi
cat.軟化点130℃)95重量%と、実施例2に示したエチ
レン−酢酸ビニル共重合体5重量%をブレンドし(Δδ
=2.06)、T−ダイで押出してシートを形成し、該シー
トをストレッチャーで100℃において二軸方向に3.5×3.
5倍に延伸して、結晶化度20%(但し密度法で換算して
求めた)2μmのフィルムを得た。該フィルムの加熱収
縮率は150℃で30%であり、また140℃,120℃,100℃,80
℃での該値は各々、23%,16%,10%,5%であった。また
100℃での収縮応力は300g/mm2であった。該フィルムの
印刷適性を評価したところ「○」であった。
実施例 4 実施例2に用いたエチレン−酢酸ビニル共重合体に更
にアミノ変性シリコーンオイル(信越化学社製KF 864)
を2重量%添加した以外は実施例2と同様に2μmのフ
ィルムを成形した。該フィルムの加熱収縮特性は実施例
2とほぼ同様な値であった。該フィルムの印刷適性を評
価する際に、シリコーンオイル塗布を行なわずに製版及
び印刷を行なったところ、シリコーンオイルを塗布しな
くても全くスティックが発生せず(製版フィルムの破れ
はなく)、評価は「◎」であった。
実施例5、比較例3 実施例2において、共重合ポリエステル及びエチレン
−酢酸ビニル共重合体にカーボンブラック2重量%を添
加した以外は実施例2と同様にして2μmのフィルムに
成型した(実施例5)。比較のために同じカーボンブラ
ック2重量%を添加した共重合ポリエステルのみを2μ
mのフィルムに成形した(比較例3)。各フィルムの加
熱収縮特性は実施例2とほぼ同様であった。各フィルム
に半導体レーザー(出力8mW、波長780nm、ビーム径5μ
φ)を10cm/secの走査速度で走査しながら10kHzのパ
ルス信号により照射し穿孔させたところ、実施例5のフ
ィルムは有効に穿孔したが、比較例3のフィルムは穿孔
しなかった。
比較例 4 実施例1に示したエチレン−プロピレン共重合体90重
量%と、実施例2に示したエチレン−酢酸ビニル共重合
体10重量%をブレンドして、T−ダイより押出してシー
トを形成し、該シートをストレッチャーで60℃において
3.0×3.0倍に延伸して3μmのフィルムを得た。該フィ
ルムの加熱収縮率は150℃で60%であり、また140℃,120
℃,100℃,80℃での該値は各々、50%,40%,25%,15%で
あった。また100℃での収縮応力は150g/mm2であった。
該フィルムの印刷適性を評価したところ、「××」であ
った。
比較例 5 実施例1に示した共重合ポリエステル80重量%と、実
施例3に示した共重合ポリエステル20重量%をブレンド
して、実施例1と同様に3μmのフィルムに成形した。
該フィルムの加熱収縮率は150℃で45%であり、また140
℃,120℃,100℃,80℃での該値は各々、40%,30%,10%,
5%であった。また100℃での収縮応力は300g/mm2であっ
た。該フィルムの印刷適性を評価したところ、文字や線
に太りが見られ、また若干白ヌケ等が発生しており評価
結果は「△〜×」であった。
実施例 6 実施例2において、エチレン−酢酸ビニル共重合にシ
リカ(平均径:3μm)を2%、及び界面活性剤(理研ビ
タミン社製、リケマール(OL−100/O−71−D=1/1))
を3%添加したもの用いた以外は実施例2と同様に3μ
mのフィルムを得た。該フィルムの加熱収縮特性は実施
例2とほぼ同様な値であった。該フィルムは滑り性、帯
電防止性が大幅に向上していた。該フィルムの印刷適性
を評価したところ「◎」であった。また比較のために実
施例1に示した共重合ポリエステルに同一の界面活性剤
及びシリカを添加して単独でフィルム化したものは、製
版時サーマルヘッドにスティックして破れる傾向にあっ
た。
以上のごとく、本発明のフィルムは低エネルギー源に
対する穿孔感度が大幅に向上し、また孔の拡大を抑制で
きるので、該フィルムを用いた原紙で製版・印刷を行な
うと高画質の印刷物が得られる。また、熱可塑性樹脂
(B)に滑剤、帯電防止剤等を添加することにより、有
効に滑り性改良、帯電防止等を改良できる。
〔発明の効果〕
本発明の感熱穿孔性フィルムは従来の感熱孔版印刷原
紙用フィルムと比べて、以下の点において特に優れてい
る。
低熱源穿孔性に優れ、低エネルギーのサーマルヘッ
ドまたは低エネルギーのレーザー(半導体レーザー)、
LED等で穿孔可能である。
穿孔時の孔拡大性が抑制され、鮮明な孔版印刷物が
得られる。
添加剤によるフィルムの各種処理(滑り性、スティ
ック防止、停電防止等)が、それ等と混合し易く且つブ
リードし易い樹脂(B)を用いることにより有効に行な
える。
なお、本発明の感熱穿孔フィルムは感熱孔版印刷用に
限定されるものではなく、他の用途として光学系の記録
材料、フィルター(光学フィルター、透過膜、濾過
膜)、OA機材等に用いることができる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融粘度の温度係数(ΔT/Δlog VI)が80
    以下の熱可塑性樹脂(A)60〜99重量%と、該ΔT/Δlo
    g VIが80を越え且つガラス転移点が50℃以下の熱可塑性
    樹脂(B)40〜1重量%の組成物からなる、150℃での
    加熱収縮率が少なくとも15%で且つ100℃での加熱収縮
    応力が少なくとも75g/mm2である厚さ0.5〜15μmの感熱
    穿孔性フィルム。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂(A)の結晶化度が0〜30%
    である請求項1記載の感熱穿孔性フィルム。
  3. 【請求項3】熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性樹脂(B)
    の溶解パラメーター(sp値)の差が0.1〜6.0である請求
    項1記載の感熱穿孔性フィルム。
  4. 【請求項4】熱可塑性樹脂(A)、熱可塑性樹脂(B)
    のどちらか、又は両者が電磁波吸収性物質を含有する請
    求項1記載の感熱穿孔性フィルム。
  5. 【請求項5】熱可塑性樹脂(B)がオルガノポリシロキ
    サン、界面活性剤、滑剤の内少なくとも1種以上を含有
    する請求項1記載の感熱穿孔性フィルム。
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