JPH05270162A - 感熱フィルム及びそれを用いた孔版印刷用原紙 - Google Patents

感熱フィルム及びそれを用いた孔版印刷用原紙

Info

Publication number
JPH05270162A
JPH05270162A JP7055092A JP7055092A JPH05270162A JP H05270162 A JPH05270162 A JP H05270162A JP 7055092 A JP7055092 A JP 7055092A JP 7055092 A JP7055092 A JP 7055092A JP H05270162 A JPH05270162 A JP H05270162A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
heat
thermal
perforation
stencil paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7055092A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Ono
俊明 大野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP7055092A priority Critical patent/JPH05270162A/ja
Publication of JPH05270162A publication Critical patent/JPH05270162A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、従来のものより微細化されたサー
マルヘッドやレーザー光線等によっても高感度で、孔径
の均一な穿孔が得られ、従って感熱孔版印刷に用いた場
合に写真等の中間調表現の必要な原稿でも鮮明な印刷物
が得られる感熱孔版印刷原紙を得る。 【構成】 熱可塑性樹脂からなる厚みが0.1〜20μ
mで下記(1)式を満足し、且つ100℃での加熱収縮
特性が特定の範囲にある感熱フィルム及びそれを用いた
孔版原紙。 50≦Tg(1−Xc)+mp・Xc≦140 …(1) (Tg(℃):ガラス転移点、Xc:結晶化度(0≦X
c≦1)、mp(℃):融点)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来から使用されてい
るものより更に微細化されたサーマルヘッド又は、レー
ザー光、更にはフラッシュ閃光による製版に適した感熱
フィルム及びそれを用いた孔版印刷用原紙に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱孔版印刷原紙用フィルムとして、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、
ポリプロピレン、結晶化度の高いコンデンサー用ポリエ
ステル等のフィルムが使用されてきた。しかし、該フィ
ルムは、例えばサーマルヘッド(以下THと略す)等で
穿孔製版する際に、過大なエネルギーを必要としTHの
寿命を短くするばかりか製版時の孔径にバラツキが有る
為、印刷画質が劣る欠点があった。これを改良する為
に、低エネルギーでも穿孔可能な高感度感熱穿孔フィル
ムが提案されている(特開昭62−282983号公報
等)。
【0003】ところが、THの開発が進み当時(発熱面
の大きさが80μm×60μm)よりもより微細なTH
(60μm×50μm、更に小さいもの迄)が開発さ
れ、微細される事により特に熱分布が従来と大きく異な
る為に穿孔特性の最適条件が従来と多少異なった領域に
存在する事が分かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】微細化されたTH、更
にはレーザー光線での穿孔特性が優れた感熱フィルム及
び感熱孔版印刷用原紙を提供する事を過大とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】微細化されたTH及びレ
ーザー光線により、低エネルギー穿孔可能で且つ孔径の
均一な製版が行える感熱フィルム及び孔版印刷原紙につ
いて鋭意検討した結果以下のものが有効で有ることが分
かった。即ち、熱可塑性樹脂よりなる厚みが0.1〜2
0μmで下記(1)式を満足し、且つ100℃での加熱
収縮率(X,%)、100℃での加熱収縮応力(Y,g
/mm2 )それぞれが次式;5≦X≦50、500≦Y
≦1500の範囲にある感熱フィルム、及び上記フィル
ムと多孔質支持体とが接着強度1〜200g/25mm
幅で積層されている孔版印刷用原紙である。
【0006】 50≦Tg(1−Xc)+mp・Xc≦140 … (1) (ここで、Tg(℃)はガラス転移点、Xcは結晶化度
(0≦Xc≦1)、mp(℃)は融点である。) 本発明に用いられる感熱孔版印刷原紙用フィルム(以
下、単にフィルムと記す)は熱可塑性樹脂よりなり、上
記(1)式を満足するフィルムである。(1)式は温度
に対するフィルムの応答性を示す式であり、通常結晶化
速度が早く延伸されていないポリマーではビカット軟化
点又は熱変形温度に相当するパラメータである。本発明
のフィルムは、結晶化速度が遅いポリマーが使用されて
おり、又延伸配向が掛かっている為に該パラメーターを
考案した。Tg(1−Xc)+mp・Xc<50の場
合、室温付近でのフィルムの寸法安定性等経時の安定性
が乏しくなり好ましくなく、又Tg(1−Xc)+mp
・Xc>140の場合には感熱穿孔感度が低い為に好ま
しくない。好ましくは、該値が60〜115、より好ま
しくは65〜100である。
【0007】ここで、Tg、Xc、mp各々について記
述すると、フィルムを構成する熱可塑性樹脂のTgが6
0℃以上、より好ましくは70℃以上の場合に室温付近
での寸法安定性、穿孔性能の安定性が良くなる傾向にあ
るので好ましい。更に感熱穿孔感度の面から該樹脂をフ
ィルム化した場合のXcが30%以下である事が好まし
い。ここで言う結晶化度とは、フィルム化した時の結晶
化度であり、その測定方法は広角X線法または密度法に
よる。簡易的には、DSC測定における結晶の融解ピー
ク面積より求めても良い。その様な樹脂には、樹脂の状
態で充分アニーリングした飽和の結晶化度が30%以下
である場合と、飽和の結晶化度は30%を越えるもので
も結晶化速度が遅くフィルムに加工しても30%以下の
結晶化度になる場合とがある。好ましは前者である。ま
た、該フィルムの融解熱(DSCによる)は、好ましく
は10cal/g以下、より好ましくは6cal/g以
下、更に好ましくは3cal/g以下である。
【0008】又、mpは穿孔感度の面から300℃以下
が好ましく、より好ましは260℃以下、更に好ましく
は220℃以下である。具体的には、ポリエチレン系重
合体(エチレンー酢酸ビニル共重合体、エチレン−α・
オレフィン共重合体、エチレン−ビニルアルコール系重
合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸エステル等を含む)、ポリプロ
ピレン系重合体等のポリオレフィン、ポリエステル(好
ましくは、共重合ポリエステル)、ポリアミド(好まし
くは、共重合ポリアミド)、スチレン系重合体、アクリ
ル酸誘導体系樹脂、アクニロニトリル系樹脂、共重合ポ
リカーボネート系樹脂等が挙げられる。
【0009】好ましくは共重合ポリエステル、共重合ポ
リアミドが好ましく、特に共重合ポリエステルが好まし
い。ポリマーを構成する単量体で詳しく説明すれば、酸
成分としてテレフタル酸及びその異性体(イソフタル
酸、フタル酸)、それ等の誘導体、ナフタレンジカルボ
ン酸類、アジピン酸、コハク酸等の脂肪族ジカルボン酸
類、それ等の誘導体より選ばれる1種又は2種以上、次
にアルコール成分として、エチレングリコール、その誘
導体(ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール等)、アルキレングリコー
ル類(トリメチレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコール等)、脂肪族飽和環状
グリコール類(シクロヘキサンジオール、シクロヘキサ
ンジメタノール、シクロヘキサンアルキルジオール類
等)、芳香環、例えばビスフェノール核を有するジオー
ル等より選ばれる1種又は2種以上を共重合したポリエ
ステルである。その好ましい組み合わせは、酸成分とし
てテレフタル酸(40mol.%以下のイソフタル酸、
フタル酸、アジピン酸等を共重合しても良い。)。又ア
ルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、ブタンジオール、、シクロヘキサンジメ
タノール、ビスフェノールA等を主体とした自由な組み
合わせの成分及び割合で混合した成分を重合したもので
ある。その1例を示せば、酸成分としてテレフタル酸、
アルコール成分としてエチレングリコールが65〜75
mol.%、シクロヘキサンジメタノールが25〜35
mol.%を共重合したポリエステルである。
【0010】又上記樹脂に、他のポリエステル、ポリオ
レフィン(エチレン系重合体、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体、プロピレン系重合体等)、ポリアミド、
セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂を10重量%以下で
ブレンドしても良い。その場合、式(1)はベースとな
る樹脂の値であり、ブレンドした樹脂の影響は無いもの
とする。
【0011】更に、シリカ、カーボン、炭酸カルシウ
ム、マイカ、タルク等の無機粒子、スチレン系やアクリ
ル系の架橋樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子等の樹脂粒
子、中空粒子、銅、亜鉛、チタン等の金属粉、及び顔
料、染料、帯電防止剤、界面活性剤等を滑り性付与、穿
孔感度向上、帯電防止等の目的で添加してもよい。上記
感熱フィルム厚みは、0.1〜20μmで0.5〜15
μmが好ましく、0.1μmより薄いものは製造上困難
であり、又印刷時破れ易く、耐刷性に乏しい。又20μ
mより厚くなると穿孔感度が低下する。
【0012】ここで、0.1〜5μmのものは、好まし
くは後述する多孔質支持体と積合されて使用されるが、
5μm以上、好ましくは7μm以上のフィルムは多孔質
支持体と積合せず、場合により凹凸台紙と積合して使用
することが可能である。又感熱フィルムは1層でも良い
し、2層、3層以上の多層状でも良い。その場合、少な
くとも1方の表層が本発明に記載のフィルムである事が
必要である。又、一方の層には無機系又は有機系の粒子
を添加し、もう一方の層は添加しないか、添加量を減ら
した層にする事によって、穿孔性能が向上する場合があ
る。
【0013】又、上記フィルムは低エネルギーでも有効
に穿孔する感度を有し、且つ穿孔径が均一になる為に
は、上記ポリマーに起因する特性に加え、加熱収縮特性
がある範囲以内である必要がある。即ち、100℃での
加熱収縮率(X,%)及び100℃での加熱収縮応力
(Y,g/mm2 )がそれぞれ5≦X≦50、500≦
Y≦1500である必要がある。
【0014】X<5の領域では、低エネルギー域での穿
孔感度が低い。又X>50では低エネルギー域での穿孔
感度は充分な領域であるが、穿孔径がTHよりも大きく
なる傾向にあり、それに因って孔径が不均一となる傾向
にある。又、5≦X≦50且つY<500では(Y<7
5を除く。Y<75の領域は従来のTHでも穿孔感度が
不十分な領域である。)従来のTHに対しては充分な穿
孔感度が得られ、且つ穿孔径も均一であったが、最近の
微細化されたTHでは穿孔径が不均一になったり、未穿
孔ドットが発生する傾向にある。又、Y>1500の領
域のフィルムは製造上困難であり、又孔径が不揃いにな
るものを含む領域である。
【0015】上記のフィルムを製造する際には、極薄フ
ィルムに低温での収縮成分を有効に付与する為に、好ま
しくは単層で延伸するよりも延伸をサポートする層(以
下、補強層と呼ぶ)を設けて多層状で延伸する事が好ま
しい。その時の層構成は感熱フィルム層をM、補強層を
Bで示すと、M/B、M/B/M、B/M/B、M/B
/M/B/M…,で示す事が出来る(但し、M、Bそれ
ぞれは自由な層構成の多層状、例えば、B/B’、B/
B’/B、B’/B/B’等であっても良い。)。ここ
で補強層は剥離剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、グリセリン脂肪酸エステル等の界面活性剤、ジメチ
ルシリコーンオイル、アミノ変性、エーテル変性、メル
カプト変性、エポキシ変性等の変性シリコーンオイル、
脂肪酸アミド等)を含有したビカット軟化点(VSP;
ASTM D−1525準拠、荷重1kg、昇温速度2
℃/分)が110℃以下の熱可塑性樹脂を主体とした層
が好ましい。また延伸条件は、低温での収縮成分を付与
する為に出来るだけ低温で、高倍率に延伸する事が好ま
しい。またBに選択的に架橋処理を施して延伸のラチチ
ュードを広くする事が好ましい。具体的には、フィルム
中のポリエステル樹脂のVSP+15℃から同VSP+
45℃の温度で、少なくとも1軸方向に、好ましいくは
2軸方向に延伸する事が好ましい。
【0016】上記方法で延伸したフィルムは、目的によ
って熱処理を行う。熱処理の方法は熱ロールでプレスす
る方法(この時にエンボス加工を行っても良い)、オー
ブン中でフィルムを拘束又は弛緩しながら熱処理を行う
場合等あり、いずれの方法を用いても良い。製膜した多
層フィルム、例えばM/B/Mは、そのまま2次加工
(例えば、コーティング、支持体等とのラミネート等)
に用いても良いし、剥離してM層単層フィルムで2次加
工に供しても良い。
【0017】次に本発明の感熱フィルムと張り合わせる
支持体の好ましい例は、印刷インキの透過が可能で且つ
感熱フィルムが穿孔する加熱収縮条件下でも変形を起こ
さない天然繊維、再生繊維、合成繊維、無機繊維(ガラ
ス繊維、カーボン繊維、各種ウィスカー等)を原料とし
た単体又はこれ等を混合した薄葉紙、不織布、織布等が
挙げられる。不織布タイプの薄葉紙の場合は30〜2.
5g/m2 の目付のもの、好ましくは20〜4g/m2
のものである。又織布タイプのメッシュ状の場合は50
0〜15メッシュ、好ましくは300〜50メッシュで
ある。又、これ等の支持体に樹脂加工したものや、カレ
ンダー加工したもの等が挙げられる。
【0018】好ましくは、経時で原紙が反ったり捩じれ
たりせず、且つ印刷した場合に繊維が目立たない300
〜50メッシュの合成繊維製紗が挙げられる。好ましく
は250〜100メッシュのものである。素材として
は、ポリエステル系の繊維が好ましく用いられるが、ビ
ニロン系、ウレタン系の繊維、又は無機繊維を単独で又
は混抄して用いても良い。
【0019】又上記感熱フィルムと合成繊維製紗とを貼
り合わせるのに用いられる接着剤の例として、酢酸ビニ
ル系接着剤、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、紫
外線硬化型接着剤、電子線硬化型接着剤、ホットメルト
樹脂等が挙げられる。又その接着方法は、ウエット法、
ドライ法いずれでも良く、又上記紗にホットメルト樹脂
をコーティング又は同樹脂を含む繊維を編み込んだ紗を
用いても良い。
【0020】但し、この場合に接着強度は1〜200g
/25mm幅である必要がある。接着強度が1g/25
mm幅より弱いと、印刷時にフィルムと多孔質支持体と
が剥がれてしまい易い。又200g/25mm幅より接
着強度が強いと穿孔時に孔が広がらず、穿孔径が不均一
になったり、未穿孔部分が発生して、印刷物が不鮮明と
なる。
【0021】又、上記フィルム面に印刷原稿との融着を
防止したり、THとのスティックを防止する為に、脂肪
酸アミド、界面活性剤(脂肪酸とのモノ・グリセリン・
エステル、同ジ・グリセリン・モノ・エステル、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、アルキル・アルキロー
ル・アミン、等)、フッ素樹脂、シリコーンオイル(好
ましくはアルキル変性、アミノ変性、メルカプト変性、
エポキシ変性、アルコール変性等の変性シリコーンオイ
ル)等を塗布したり、前述のフィルムの製造法におい
て、別の補強層に上記物質を練り込んでおき、転写させ
る等の方法等でフィルム表面に該層を形成させても良
い。
【0022】次に上記のフィルムと紗を貼り合わせた感
熱孔版印刷原紙を製版する場合、好ましくは前述の微細
化されたTH(印加エネルギーは、好ましくは0.04
〜0.07mj/dot)又はレーザー光線、更には
2.0J/cm2 以下のエネルギーのフラッシュ光で穿
孔製版すると印刷物がより鮮明となり好ましい。後者の
フラッシュ法の場合、好ましくは1〜2J/cm2 であ
る。又、フラッシュ閃光時間は10msec以下が好ま
しく、より好ましくは5msec以下である。
【0023】
【実施例】先ず測定法を示す。 (1)結晶化度(広角X線法) フィルムサンプルを液体窒素で冷却しながら粉砕して、
粉砕した試料を理学電機社製ロータフレックスRU−2
00B(グラファイト・モノクロメーター使用)を用
い、加速電圧:50KV,管球電流:160mA(ター
ゲット:Cu)、2θ:5〜36°で測定を行った。
又、上記方法で結晶化度が明確になったサンプルの密度
を測定(JIS K−7112−D法準拠)し、検量線
を作製し、以後密度測定によって結晶化度を求めても良
い。又場合により、広角X線法で結晶化度が明確になっ
たサンプルのDSCカーブ(但し、測定中の昇温中に変
化しないもの、又は変化分を差し引いて検算したもの)
から融解熱を求めて、この値より未知試料の結晶化度を
求めてもよい。
【0024】(2)加熱収縮率(X) 50mm角のフィルムサンプルを100℃に設定した温
風循環恒温槽中に自由に収縮する状態で10分間放置し
た後、フィルムの収縮量を求め、元の寸法で割った値の
百分比で示した。但し、二軸延伸の場合は縦、横の平
均、一軸延伸の場合は延伸方向のみの値で示す。
【0025】(3)加熱収縮応力(Y) フィルムサンプルを幅20mm、長さ200mmの短冊
型に切り出し、それをストレインゲージ付きのチャック
に挟み(チャック間100mm),100℃に加熱収縮
したシリコーンオイルに浸せきし、発生した応力を検出
する事により(g/mm2 単位に換算して)求めた。測
定値は浸せき後10秒後の値を採り、縦、横方向の平均
で示した(但し、一軸延伸の場合は延伸方向のみ)。
【0026】(4)穿孔特性 16ドット/mmのドット密度、発熱面の大きさが60
×50μmのサーマルヘッドを用い、エネルギーを0.
03〜0.1mj/ドットまで変化させて画像解析装置
により孔径を測定した(800個)。穿孔パターンは一
点置きとした。穿孔感度は、孔の円相当径が30μmに
達しときのエネルギーとし、0.06mj/ドット未満
を「◎」、0.06以上0.07mj/ドット未満を
「○」、0.07以上0.09mj/ドット未満を
「△」、0.09mj/ドット以上を「×」とした。
又、穿孔径のバラツキは印加エネルギー0.07mj/
ドットでの円相当径の標準偏差で表し、5μm未満を
「◎」、5以上8μm未満を「○」、8以上12μm未
満を「△」、12μm以上を「×」とした。
【0027】
【実施例1〜4及び比較例1〜4】酸成分としてテレフ
タル酸100mol.%、アルコール成分としてエチレ
ングリコール70mol.%,1,4−シクロヘキサン
ジメタノール30mol.%からなる、Tg=81℃の
熱可塑性ポリエステル樹脂フィルムにシリコーン粒子
0.1%と平均径6μmのシリカ0.025%添加した
もの(組成1)をT−ダイより押出してシートを形成
し、該シートをストレッチャーで延伸条件を変化させて
バッチ延伸し、加熱収縮特性特性が異なる厚みが1.5
μmの感熱フィルム・サンプルを得た(実施例1及び比
較例1、2)。出来た各感熱フィルムは延伸条件に因ら
ずTg(1−Xc)+mp・Xc=81であった。又酸
成分がテレフタル酸85mol.%、イソフタル酸が1
5mol.%、アルコール成分としてエチレングリコー
ル98mol.%,ジエチレングリコール2mol.%
のmp:235℃、Tg=70℃の共重合ポリエステル
(組成2;実施例3及び比較例3)、ブチレンテレフタ
レート単位が40モル%、酸成分にテレフタル酸及びイ
ソフタル酸アルコール成分としてエチレングリコールの
エステル単位が60モル%のポリエステル(組成3;実
施例4)、上記組成1にエチレンービニルアルコル共重
合体(エチレン含量44モル%)を7%添加したもの
(組成4;実施例5)、ポリエチレンテレフタレート
(組成5;比較例4)を上記フィルムと同様に延伸して
各感熱フィルムを得た。実施例3はXc=20%、Tg
(1−Xc)+mp・Xc=103、比較例3はXc=
25%、Tg(1−Xc)+mp・Xc=111、実施
例4はXc=7%、Tg(1−Xc)+mp・Xc=7
9、実施例5はTg(1−Xc)+mp・Xc=81、
比較例3はXc=40%、Tg(1−Xc)+mp・X
c=148であった。これ等を坪量11g/m2 のポリ
エステル繊維及びビニロン繊維を混抄した和紙と酢酸ビ
ニル系接着剤を用いて貼り合わせ、感熱フィルム面にア
ミノ変性シリコーンオイルを微量塗布して孔版印刷原紙
を作製した。該原紙の評価結果を表1に示す。
【0028】実施例は全て穿孔感度、穿孔径の均一性に
優れるが、比較例1は穿孔感度は良いが加熱収縮応力が
小さい為に孔径が不均一になり、又未穿孔ドットが発生
した。比較例2は加熱収縮率、応力共に大きく穿孔感度
は充分で、未穿孔ドットの発生も少ないが、孔径が拡大
傾向にあり、孔径の均一性が乏しかった。比較例3は実
施例3のフィルムを熱処理したフィルムで、結晶化度が
若干大きくなると共に加熱収縮特性(収縮率)が小さく
なり、従って穿孔感度が劣っていた。比較例4はTg
(1−Xc)+mp・Xc=148と該値が大きい為に
熱応答性が悪く、又加熱収縮率、応力も共に小さいので
(100℃では発現しなかった)、穿孔感度が「×」と
なり、孔径の均一性は評価出来なかった。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明により、微細化されたサーマルヘ
ッドやレーザー光線、更にはフラッシュ光線により、微
細な、孔径が均一な穿孔が得られる感熱孔版印刷原紙が
得られ、該原紙を用いて印刷を行うと、特に写真原稿な
ど中間調表現が有る場合に鮮明な印刷物が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂よりなる厚みが0.1〜2
    0μmで下記(1)式を満足し、且つ100℃での加熱
    収縮率(X,%)、100℃での加熱収縮応力(Y,g
    /mm2 )それぞれが次式;5≦X≦50、500≦Y
    ≦1500の範囲にある感熱フィルム。 50≦Tg(1−Xc)+mp・Xc≦140 … (1) (ここで、Tg(℃)はガラス転移点、Xcは結晶化度
    (0≦Xc≦1)、mp(℃)は融点である。)
  2. 【請求項2】 上記フィルムと多孔質支持体とが接着強
    度1〜200g/25mm幅で積層されている孔版印刷
    用原紙。
JP7055092A 1992-03-27 1992-03-27 感熱フィルム及びそれを用いた孔版印刷用原紙 Withdrawn JPH05270162A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7055092A JPH05270162A (ja) 1992-03-27 1992-03-27 感熱フィルム及びそれを用いた孔版印刷用原紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7055092A JPH05270162A (ja) 1992-03-27 1992-03-27 感熱フィルム及びそれを用いた孔版印刷用原紙

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05270162A true JPH05270162A (ja) 1993-10-19

Family

ID=13434744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7055092A Withdrawn JPH05270162A (ja) 1992-03-27 1992-03-27 感熱フィルム及びそれを用いた孔版印刷用原紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05270162A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0210040A2 (en) Highly heat-sensitive film for stencil
US5085933A (en) Film for use as thermosensitive stencil printing cardboard sheet
EP0592215B1 (en) Heat-sensitive stencil sheets and process for producing the same
JPH02185492A (ja) 高感度感熱性多層フイルム及びそれを用いた製版用原紙の製造方法
JPH05270162A (ja) 感熱フィルム及びそれを用いた孔版印刷用原紙
WO2000020490A1 (fr) Film polyester oriente biaxialement utilisable comme papier a pochoir pour impression thermique au pochoir
JPH0768964A (ja) 感熱穿孔性フィルム及びそれを用いた感熱孔版印刷用原紙
JP3581617B2 (ja) 感熱孔版印刷原紙用フィルム
JPH08332786A (ja) 感熱孔版印刷用原紙
JPH05185763A (ja) 感熱孔版印刷原紙用フィルム
JPH05221176A (ja) 感熱孔版印刷原紙及びその製版方法
JPH06210976A (ja) 感熱穿孔性フィルム
JPH09300844A (ja) 感熱孔版印刷原紙用フィルム
JPH03248893A (ja) 感熱孔版原紙用フィルム
JP2015208944A (ja) 感熱孔版印刷原紙用フィルム
JPH0330996A (ja) 感熱穿孔性フィルムおよびそれを用いた感熱孔版用原紙
JPH11348449A (ja) 感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム
JP4045518B2 (ja) 感熱孔版印刷原紙用フィルムおよびそれを用いた原紙
JPH0542782A (ja) 感熱孔版印刷原紙用フイルム
JPH03182395A (ja) 感熱穿孔性フィルム
JPH0645272B2 (ja) 高感度感熱製版用原紙及びその製造方法
JPH04279394A (ja) 感熱孔版原紙用フィルム
JPH02255383A (ja) 高離型性感熱孔版用原紙の製造法
JPH05147368A (ja) 感熱孔版印刷原紙用フイルム
JPH0761160A (ja) 感熱穿孔性フィルム及びその穿孔製版方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990608