JPH07108780A - 孔版印刷用原紙およびその穿孔方法 - Google Patents

孔版印刷用原紙およびその穿孔方法

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JPH07108780A
JPH07108780A JP5257296A JP25729693A JPH07108780A JP H07108780 A JPH07108780 A JP H07108780A JP 5257296 A JP5257296 A JP 5257296A JP 25729693 A JP25729693 A JP 25729693A JP H07108780 A JPH07108780 A JP H07108780A
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resin layer
stencil printing
soluble resin
base paper
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Hideo Watanabe
秀夫 渡辺
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Riso Kagaku Corp
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Riso Kagaku Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C1/00Forme preparation
    • B41C1/14Forme preparation for stencil-printing or silk-screen printing
    • B41C1/147Forme preparation for stencil-printing or silk-screen printing by imagewise deposition of a liquid, e.g. from an ink jet; Chemical perforation by the hardening or solubilizing of the ink impervious coating or sheet
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C1/00Forme preparation
    • B41C1/14Forme preparation for stencil-printing or silk-screen printing

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】製版時の穿孔不良、シワの発生、搬送不良およ
び印刷不良が発生しない孔版印刷用原紙および穿孔方法
を提供する。 【構成】多孔性支持体に樹脂フィルムを貼り合わせてな
る孔版印刷用原紙において、前記樹脂フィルムとして、
層厚0.1 〜100 μmの範囲にある溶剤可溶性樹脂層を用
いた孔版印刷用原紙、溶剤可溶性樹脂層の樹脂成分の溶
剤に対する溶解速度が、厚さ10μmの樹脂層において10
0 秒以内である前記記載の孔版印刷用原紙、溶剤可溶性
樹脂層の樹脂成分10重量%を溶解した時の溶液粘度が10
00cps/20℃以下である前記記載の孔版印刷用原紙および
多孔性支持体と溶剤可溶性樹脂層を貼り合わせた孔版印
刷用原紙を溶剤を用いて穿孔するに際し、前記溶剤とし
て、溶剤可溶性樹脂層の樹脂成分の溶解速度が厚さ10μ
mの樹脂層において100 秒以内であり、かつ溶剤可溶性
樹脂層の樹脂成分10重量%を溶解した時の溶液粘度が10
00cps/20℃以下である溶剤を用いる孔版印刷用原紙の穿
孔方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は孔版印刷用原紙およびそ
の穿孔方法に関し、さらに詳しくは溶剤可溶性樹脂層を
有する孔版印刷用原紙およびその穿孔方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、孔版印刷用原紙として、熱可塑性
樹脂フィルムと多孔性支持体を接着剤で貼り合わせた感
熱孔版原紙が知られている。この感熱孔版原紙は、例え
ば(1)フラッシュランプ、赤外線ランプ等の熱を発生す
る装置を用い、手書き原稿または予め準備された原稿を
感熱孔版原紙と重ね合わせて前記装置の熱で熱可塑性樹
脂フィルムを溶融穿孔する方法、(2) 電気信号に変換し
た文字画像情報をドット状の熱として発生するサーマル
ヘッドを用い、感熱孔版原紙にサーマルヘッドを接触さ
せ、熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔する方法等により
製版されている。
【0003】しかしながら、上記製版方法では、光を吸
収して発熱した原稿またはサーマルヘッドと感熱孔版原
紙を接触させ、感熱孔版原紙の熱可塑性樹脂フィルムに
熱を伝導して熱可塑性樹脂フィルムを溶融し、次いで該
溶融物を収縮させて熱可塑性樹脂フィルムを穿孔すると
いう複雑な工程を経る必要があるため、例えば、(1)熱
可塑性樹脂フィルムと熱を吸収した原稿またはサーマル
ヘッドとの密着不良により穿孔不良が生じる、(2) サー
マルヘッドの押し付け圧の不均一により穿孔不良を生
じ、また感熱孔版原紙にシワが発生する、(3) 熱可塑性
樹脂の溶融物がサーマルヘッドに付着して感熱孔版原紙
の搬送不良が生じる、(4) 溶融物が穿孔部分に残留し、
インクの通過が妨げられて印刷不良が生じる等の問題が
あった。
【0004】また近年、感熱孔版原紙の品質向上がさら
に要求されており、例えば、熱可塑性樹脂フィルムの平
滑性、熱可塑性樹脂フィルムの原稿またはサーマルヘッ
ドからの剥離性、熱可塑性樹脂フィルムの熱による溶融
性および収縮性、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体
との接着強度、多孔性支持体の強度および摩擦性などを
満足する感熱孔版原紙が要求されており、このため、感
熱孔版原紙を製造する条件が煩雑となり、製造コストが
増大するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題を解決し、製版時の穿孔不良、シワの発
生、搬送不良および印刷不良が発生しない孔版印刷用原
紙および穿孔方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願で特許請求される発
明は以下のとおりである。 (1)多孔性支持体に樹脂フィルムを貼り合わせてなる
孔版印刷用原紙において、前記樹脂フィルムとして、層
厚0.1〜100μmの範囲にある溶剤可溶性樹脂層を
用いたことを特徴とする孔版印刷用原紙。 (2)前記溶剤可溶性樹脂層の樹脂成分の溶剤に対する
溶解速度が、厚さ10μmの樹脂層において100秒以
内であることを特徴とする請求項1記載の孔版印刷用原
紙。 (3)前記溶剤可溶性樹脂層の樹脂成分10重量%を溶
解した時の溶液粘度が1000cps/20℃以下であ
ることを特徴とする請求項(1)または(2)記載の孔
版印刷用原紙。 (4)多孔性支持体と溶剤可溶性樹脂層を貼り合わせた
孔版印刷用原紙を溶剤を用いて穿孔するに際し、前記溶
剤として、溶剤可溶性樹脂層の樹脂成分の溶解速度が厚
さ10μmの樹脂層において100秒以内であり、かつ
溶剤可溶性樹脂層の樹脂成分10重量%を溶解した時の
溶液粘度が1000cps/20℃以下である溶剤を用
いることを特徴とする孔版印刷用原紙の穿孔方法。
【0007】本発明に用いられる溶剤可溶性樹脂層は、
水または有機溶剤等の溶剤により溶解可能な熱可塑性樹
脂または熱硬化性樹脂を主成分として含有する。有機溶
剤に溶解可能な樹脂成分としては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化
ビニル、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリアミド、
ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウ
レタン等が用いられる。これらの樹脂成分は単独でもし
くは混合してまたは共重合体として用いてもよい。
【0008】また水溶解性樹脂成分としては、水または
水と混和し得る有機溶剤に溶解する樹脂、例えば、ポリ
ビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシルメ
チルセルロース、ヒドロキシルエチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン、エチレン−ビニルアルコール共重合
体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルエーテル、ポ
リビニルアセタール、ポリアクリルアミド等が用いられ
る。これらの樹脂成分は単独でもしくは混合してまたは
共重合体として用いてもよい。
【0009】溶剤可溶性樹脂層には、上記樹脂成分のほ
かに染料、顔料、充填剤、結着剤、硬化剤等が含有して
いてもよい。溶剤可溶性樹脂層の厚さは0.1〜100
μm、好ましくは1〜50μmの範囲とされる。厚さが
0.1μm未満では樹脂層の強度が不充分であり、10
0μmを超えると樹脂層を溶解させる溶剤が多量に必要
となり、また樹脂層の溶解が不充分となる。
【0010】本発明において、溶剤可溶性樹脂層は、穿
孔性等の点から適切な溶解速度を有することが好まし
く、具体的には、厚さ10μmの樹脂層の樹脂成分は1
00秒以内、好ましくは50秒以内に溶解されるのが好
ましい。厚さ10μmの樹脂層の樹脂成分の溶解速度が
100秒を超えると、孔版印刷用原紙を製版する際に使
用する水または有機溶剤が樹脂層を溶解する前に樹脂層
表面から蒸発してしまい、樹脂層の穿孔が不十分にな
る。
【0011】ここで溶解速度とは、樹脂成分の良溶剤1
000g中に厚さ10μmの溶剤可溶性樹脂層1.0g
を20℃で無攪拌で拡散溶解した場合に、樹脂成分が完
全に溶解されるまでの時間をいう。また樹脂成分10重
量%を溶解した時の溶液粘度は、1000cps/20
℃以下が好ましく、500cps/20℃以下がより好
ましい。10重量%溶解時の溶液粘度が1000cps
を超えると、溶液が多孔性支持体に浸透しにくいため穿
孔部分に残留し、残留した溶液中の水または有機溶剤が
蒸発して穿孔部分で樹脂成分が固化し、インクの通過が
妨げられる。
【0012】本発明に用いられる多孔性支持体として
は、マニラ麻、パルプ、ミツマタ、コウゾ、和紙等の天
然繊維、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、アセテー
ト等の合成繊維、金属繊維、ガラス繊維などを単独でま
たは混合して用いた薄葉紙、不織布、スクリーン紗等が
挙げられる。これらの多孔性支持体の坪量は1〜20g
/m2の範囲が好ましく、より好ましくは5〜15g/m2
の範囲である。1g/m2未満では原紙としての強度が弱
くなり、20g/m2を超えると印刷時のインクの通過性
が悪くなることがある。また多孔性支持体の厚さは5〜
100μmの範囲が好ましく、より好ましくは10〜5
0μmの範囲である。厚さが5μm未満ではやはり原紙
としての強度が弱くなり、100μmを超えると印刷時
のインクの通過性が悪くなることがある。
【0013】本発明の孔版印刷用原紙は、例えば(1) 溶
剤可溶性樹脂フィルムと多孔性支持体を接着剤または粘
着剤で貼り合わせる方法、(2) 溶剤可溶性樹脂フィルム
を多孔性支持体に熱融着する方法、(3) 溶剤に溶解また
は分散させた樹脂溶液を多孔性支持体上に塗布し、乾燥
する方法、(4) 溶剤または分散させた樹脂溶液を剥離性
支持体上に塗布乾燥して樹脂層を形成した後、多孔性支
持体と貼り合わせた後、剥離性支持体を剥がす方法など
により製造することができる。図1は、本発明の一例を
示す孔版印刷用原紙の断面図である。この孔版印刷用原
紙1は、多孔性支持体3上に溶剤可溶性樹脂層2が形成
されている。
【0014】本発明の孔版印刷用原紙は、溶剤可溶性樹
脂層を有しているため、該樹脂層を溶解する溶剤と接触
すると、その接触部分の樹脂成分は溶剤中に溶け出し、
飽和溶解度まで溶解する。樹脂成分を溶解した溶液は多
孔性支持体の内部に浸透し、この部分の樹脂層が穿孔さ
れる。樹脂成分を溶解した溶液は多孔性支持体中に浸透
するため、溶解成分が穿孔部分に残留して穿孔を阻害す
ることはない。また樹脂層の穿孔性は、樹脂層の溶剤に
対する溶解度と接触溶剤量を制御することにより、調節
することができる。図2は、本発明の孔版印刷用原紙の
穿孔説明図である。図において、吐出手段4から吐出溶
剤5が吐出され、孔版印刷用原紙1の溶剤可溶性樹脂層
2の表面と接触する。この接触溶剤6は接触部分の樹脂
層を溶解し、溶解液7は多孔性支持体3の内部に浸透
し、接触部分の樹脂層に穿孔部8が形成される。
【0015】溶剤可溶性樹脂層を溶解する溶剤として
は、脂肪族炭化水素系、芳香族炭化水素系、アルコール
系、ケトン系、エステル系、エーテル系、アルデヒド
系、カルボン酸系、アミン系、低分子複素環化合物、オ
キサイド系、水等の溶剤が挙げられる。具体的には、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、n−プロピルアルコール、ブチルア
ルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン、アセトン、メ
チルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸プロピル、エチル
エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、
蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド、メチルアミン、エチレンジアミン、ジメチ
ルホルムアミド、ピリジン、エチレンオキサイド等が挙
げられる。これらは単独でまたは併用して用いることが
できる。また必要に応じて染料、顔料、充填剤、結着
剤、硬化剤、防腐剤、湿潤剤、界面活性剤、pH調節剤
等を含有させることができる。
【0016】上記孔版印刷用原紙の製版は、例えば、溶
剤を含浸した筆ペン等の手段を直接溶剤可溶性樹脂層に
接触させて行ってもよいが、溶剤吐出装置等により非接
触状態で溶剤を溶剤可溶性樹脂層に供給して穿孔し、製
版するのが好ましい。溶剤吐出装置としては、例えば、
ノズル、スリット、注射器、多孔質材、多孔フィルム等
を圧電素子、発熱素子、送液ポンプ等に接続し、文字画
像信号に応じて溶剤を間欠的または連続的にすなわちド
ット状またはライン状に吐出するようにした装置が挙げ
られる。
【0017】このような製版方法によれば、孔版印刷用
原紙を製版装置と非接触状態で製版できるので、製版時
のシワなどの発生がなくなる。また、従来の感熱孔版原
紙と異なり、製版時の樹脂溶融物が穿孔部に残留するこ
ともなく、鮮明な印刷物を得ることができる。また従来
の感熱孔版原紙のように剥離性、摩擦性および機械的強
度を付与する必要もなく製造することができる。
【0018】上記のようにして製版した孔版印刷用原紙
は一般的な孔版印刷に使用することができる。例えば製
版された孔版印刷用原紙の一つの面にインクを載置し、
他方の面に印刷用紙を重ね合わせ、上記インクを押圧、
減圧、スキージなどの手段により穿孔部分から通過させ
て印刷用紙にインクを転移させて印刷物を得ることがで
きる。印刷インクには、従来の印刷に用いられている油
性インク、水性インク、油中水滴(W/O)型エマルジ
ョンインク、水中油滴(O/W)型エマルジョンインク
などが使用される。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 厚さ10μmのポリビニルエーテルフィルムと坪量10
g/m2 の和紙を重ねて120℃のヒートローラを通過
させて貼り合わせ、孔版印刷用原紙を製造した。この孔
版印刷用原紙のポリビニルエーテルフィルム面に、8ド
ット/mmのノズルと圧電素子を備えた吐出手段から下記
組成の水溶液を文字状に吐出させ、吐出部分のポリビニ
ルエーテルフィルムを溶解して穿孔した。
【0020】イソプロピルアルコール 20重量部 エチレングリコール 10重量部 水 70重量部 上記水溶液中でのポリビニルエーテルフィルムの溶解速
度は20秒であり、またポリビニルエーテル10重量%
溶解時の水溶液粘度は150cps/20℃であった。
次に製版された上記孔版印刷用原紙のポリビニルエーテ
ルフィルム側に印刷用紙を重ね合わせ、他方の面に黒色
の油性インクを載置し、インクをブレードでスキージす
ると、印刷用紙に穿孔部分と同様の鮮明な文字が印刷さ
れた。
【0021】実施例2 200メッシュのポリエステル繊維布帛に、下記組成の
接着剤溶液を塗布し、乾燥した後、この塗布面に厚さ5
μmのポリビニルアルコールフィルムを貼り合わせて孔
版印刷用原紙を製造した。 ポリウレタン(固形分30重量%) 50重量部 イソシアネート 5重量部 酢酸エチル 25重量部 トルエン 20重量部
【0022】ポリビニルエーテルフィルムの上記水溶液
中での溶解速度は厚さ10μmに換算して35秒であ
り、ポリビニルエーテル10重量%を溶解した水溶液粘
度は200cps/20℃であった。この孔版印刷用原
紙のポリビニルアルコールフィルムを、実施例1と同様
の水溶液および吐出手段を用いて文字状に溶解し、穿孔
した。この製版された孔版印刷用原紙を用いて実施例1
と同様の方法で印刷を行ったが、良好な印刷物が得られ
た。
【0023】実施例3 300メッシュのポリエステル繊維布帛に、下記組成の
粘着剤溶液を塗布して乾燥した後、この塗布面に厚さ6
μmのポリカーボネートフィルムを貼り合わせ、孔版印
刷用原紙を製造した。 アクリルエマルジョン粘着剤(固形分50重量%)50重量部 水 50重量部 この孔版印刷用原紙に、実施例1で使用した吐出手段か
ら下記組成の混合溶剤を文字状に吐出させ、吐出部分の
ポリカーボネートフィルムを溶解して穿孔した。
【0024】 メチルエチルケトン 50重量部 トルエン 30重量部 イソプロピルアルコール 20重量部 ポリカーボネートフィルムの上記混合溶剤中での溶解速
度は厚さ10μmに換算して30秒であり、ポリカーボ
ネート10重量%溶解時の溶液粘度は400cps/2
0℃であった。次に製版された孔版印刷用原紙のポリエ
ステル繊維側に、黒色のプリントゴッコ用ハイメッシュ
インク(理想科学工業社製)を載置し、他方に印刷用紙
を重ね合わせてプリントゴッコPG−10(理想科学工
業社製商品名)で印刷すると、穿孔部分と同様な鮮明な
文字が印刷された。
【0025】実施例4 シリコーン処理された剥離紙上に下記組成からなる樹脂
溶液をロールコーターで塗布乾燥し、厚さ3μmの溶剤
可溶性樹脂層を設けた。 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20重量部 トルエン 50重量部 メチルエチルケトン 30重量部 次に坪量20g/m2 の和紙に下記組成の粘着剤溶液を
塗布し、乾燥した。 イソプレン粘着剤(固形分40重量%) 50重量部 トルエン 50重量部
【0026】和紙の粘着層上に上記で得た剥離紙上に形
成された溶剤可溶性樹脂層を重ね合わせて貼り合わせ、
次いで剥離紙を剥離して孔版印刷用原紙を製造した。塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体の上記混合溶剤中での溶
解速度は、厚さ10μmに換算して40秒であり、10
重量%の溶液粘度が300cps/20℃であった。こ
の孔版印刷用原紙の樹脂層の面に実施例1と同様の吐出
手段から下記組成の混合溶剤を文字状に吐出させ、吐出
部分の樹脂層を溶解して穿孔した。 トルエン 50重量部 1,4−ジオキサン 30重量部 メチルイソブチルケトン 20重量部 製版された孔版印刷用原紙を用いて実施例3と同様の方
法で孔版印刷を行ったが、良好な印刷物が得られた。
【0027】
【発明の効果】本発明の孔版印刷用原紙およびその穿孔
方法によれば、溶剤可溶性樹脂層を溶剤により非接触状
態で穿孔できるので、製版時の穿孔不良、シワの発生、
搬送不良をなくすことができる。また溶解速度が早いの
で穿孔不良もなく、さらに溶解した樹脂成分が樹脂層の
穿孔部に残留しないので、インク通過性が良好となり、
鮮明な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す孔版印刷用原紙の断面図。
【図2】本発明の孔版印刷用原紙の穿孔説明図。
【符号の説明】
1…孔版印刷用原紙、2…溶剤可溶性樹脂層、3…多孔
性支持体、4…吐出手段、5…吐出溶剤、6…接触溶
剤、7…多孔性支持体中に浸透した樹脂溶解液、8…穿
孔部。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】ポリビニルアルコールフィルムの上記水溶
液中での溶解速度は厚さ10μmに換算して35秒であ
り、ポリビニルアルコール10重量%を溶解した水溶液
粘度は200cps/20℃であった。この孔版印刷用
原紙のポリビニルアルコールフィルムを、実施例1と同
様の水溶液および吐出手段を用いて文字状に溶解し、穿
孔した。この製版された孔版印刷用原紙を用いて実施例
1と同様の方法で印刷を行ったが、良好な印刷物が得ら
れた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性支持体に樹脂フィルムを貼り合わ
    せてなる孔版印刷用原紙において、前記樹脂フィルムと
    して、層厚0.1〜100μmの範囲にある溶剤可溶性
    樹脂層を用いたことを特徴とする孔版印刷用原紙。
  2. 【請求項2】 前記溶剤可溶性樹脂層の樹脂成分の溶剤
    に対する溶解速度が、厚さ10μmの樹脂層において1
    00秒以内であることを特徴とする請求項1記載の孔版
    印刷用原紙。
  3. 【請求項3】 前記溶剤可溶性樹脂層の樹脂成分10重
    量%を溶解した時の溶液粘度が1000cps/20℃
    以下であることを特徴とする請求項(1)または(2)
    記載の孔版印刷用原紙。
  4. 【請求項4】 多孔性支持体と溶剤可溶性樹脂層を貼り
    合わせた孔版印刷用原紙を溶剤を用いて穿孔するに際
    し、前記溶剤として、溶剤可溶性樹脂層の樹脂成分の溶
    解速度が厚さ10μmの樹脂層において100秒以内で
    あり、かつ溶剤可溶性樹脂層の樹脂成分10重量%を溶
    解した時の溶液粘度が1000cps/20℃以下であ
    る溶剤を用いることを特徴とする孔版印刷用原紙の穿孔
    方法。
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