JPH08197708A - 孔版印刷用原紙及びその製版方法 - Google Patents

孔版印刷用原紙及びその製版方法

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JPH08197708A
JPH08197708A JP1278995A JP1278995A JPH08197708A JP H08197708 A JPH08197708 A JP H08197708A JP 1278995 A JP1278995 A JP 1278995A JP 1278995 A JP1278995 A JP 1278995A JP H08197708 A JPH08197708 A JP H08197708A
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JP
Japan
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solvent
stencil printing
resin layer
soluble resin
base paper
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Application number
JP1278995A
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English (en)
Inventor
Hideo Watanabe
秀夫 渡辺
Hiroyuki Ikeda
弘之 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riso Kagaku Corp
Original Assignee
Riso Kagaku Corp
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Publication date
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Publication of JPH08197708A publication Critical patent/JPH08197708A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】原紙の製版時に穿孔部の色や濃淡が鮮明に変化
する原紙を提供する。 【構成】多孔性支持体としての200 メッシュのポリエス
テル繊維布はく13に、濃い青色の接着剤層12を形成す
る。この接着剤層12に、溶剤可溶性樹脂層として厚さ6
μmのポリカーボネートフィルム11を貼り合わせて濃い
青色の孔版印刷用原紙1を製造する。孔版印刷用原紙1
のポリカーボネートフィルム11の表面に、溶剤供給手段
5から溶剤を文字画像状に吐出する。ポリカーボネート
フィルム11は溶解し、穿孔部14が形成された。溶解液は
ポリエステル繊維布はく13に浸透拡散し、淡い青色の着
色部15が形成された。穿孔部14の色は淡色になり、孔版
印刷用原紙1が製版されたことが青色の濃淡の差異によ
って鮮明に確認できた。孔版印刷用原紙1の製版済みの
淡い青色の部分にインクを載置し、印刷用紙の上にポリ
カーボネートフィルム11側を重ね合わせ、印刷を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非接触で供給した溶剤
によって穿孔することができる孔版印刷用原紙と、その
ような孔版印刷用原紙を用いた製版方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の孔版印刷用原紙及びその製版方法
としては、次の(1)、(2)が知られている。 (1)多孔質の紙にワックス等を含浸させた孔版印刷用
原紙に、鉄筆、ボールペン等で文字画像を書いてワック
ス等を除去し、穿孔画像を形成する方法。 (2)熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とからなる
感熱孔版印刷用原紙の熱可塑性樹脂フィルムを、フラッ
シュ、赤外線ランプ、サーマルヘッドなどの熱により溶
融して穿孔する方法。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、(1)
の孔版印刷用原紙及びその製版方法では、製版を手作業
で行うために製版効率が悪く、多数の印刷用原紙を作製
することが出来なかった。
【0004】一方、(2)の感熱孔版印刷用原紙を用い
た製版方法の具体例としては、手書き原稿または予め準
備された原稿を感熱孔版印刷用原紙の熱可塑性樹脂フィ
ルム側に重ね合わせ、フラッシュ、赤外線ランプ等によ
り原稿の画像部分を発熱させ、原稿画像が接している熱
可塑性樹脂フィルムを溶融して穿孔する方法がある。ま
た、電気信号に応じて文字画像情報をドット状の熱とし
て発生するサーマルヘッドを用い、これを感熱孔版印刷
用原紙に接触させて熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔す
る方法等もある。
【0005】しかし、前者の方法は、製版を終了する度
に新たな原稿を入れ換える必要があり、操作性に劣りま
たランプの消耗が多くなるという欠点があった。また後
者の方法では、原稿の入れ換え作業やランプなどの消耗
品の消費は少ないが、熱可塑性樹脂フィルムの溶融物が
多孔性支持体に残って印刷時のインクの通過を妨げ、鮮
明な印刷物が得られないという欠点があった。更に後者
の方法では、製版時に感熱孔版原紙とサーマルヘッドを
強い圧力で充分に密着させる必要があるため、薄い感熱
孔版原紙にシワが発生しやすく、原紙が無駄になった
り、印刷が不良になり易いという欠点があった。
【0006】さらに、感熱孔版原紙のフィルムや多孔性
支持体を着色しておき、製版後に穿孔部分の色および/
または濃淡が変化するようにし、製版時に穿孔部分を容
易に判別できるようにする技術が特公昭46−2750
9号公報や特公昭54−33173号公報で提案されて
いる。しかしながら、穿孔部に熱溶融物が残留する等の
ために穿孔部の色および/または濃淡の変化が少ないの
で、実際には穿孔部の判別は困難であった。
【0007】本発明の目的の一つは、上記従来技術の問
題を解決し、製版時の穿孔不良、シワの発生、搬送不良
および印刷不良が発生しない新規な孔版印刷用原紙およ
びその製版方法を提供することにある。更に本発明は、
原紙の製版時に穿孔部の色および/または濃淡が鮮明に
変化する原紙を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された孔
版印刷用原紙は、多孔性支持体に溶剤可溶性樹脂層を形
成してなる孔版印刷用原紙であって、製版時に溶剤の供
給によって前記溶剤可溶性樹脂層に形成される穿孔部の
色及び/または濃淡が製版前の色及び/または濃淡と異
なることを特徴としている。
【0009】請求項2に記載された孔版印刷用原紙は、
請求項1記載の孔版印刷用原紙において、前記溶剤可溶
性樹脂層の色及び/または濃淡と、前記溶剤可溶性樹脂
層以外の部材の色及び/または濃淡とが異なることを特
徴とする。
【0010】請求項3に記載された孔版印刷用原紙は、
請求項1記載の孔版印刷用原紙において、前記溶剤可溶
性樹脂層と前記溶剤可溶性樹脂層以外の部材の少なくと
も一方が、製版時に前記溶剤可溶性樹脂層に供給される
溶剤により色及び/または濃淡が変化する成分を含有し
ていることを特徴とする。
【0011】請求項4に記載された孔版印刷用原紙の製
版方法は、請求項1記載の孔版印刷用原紙の溶剤可溶性
樹脂層の表面に溶剤を非接触状態で選択的に供給し、溶
剤が供給された部分の溶剤可溶性樹脂層を溶解して該溶
解液を多孔性支持体中に浸透拡散させ、製版前の色及び
/または濃淡と異なる色及び/または濃淡の穿孔部を形
成することを特徴とする。
【0012】
【作用】孔版印刷用原紙の溶剤可溶性樹脂層に溶剤を選
択的に供給する。溶剤は溶剤可溶性樹脂層を溶解して穿
孔部を形成し、溶解液は多孔性支持体に浸透拡散する。
穿孔部は、製版前の孔版印刷用原紙とは鮮明に異なる色
及び/または濃淡を呈するので、製版部を簡単に識別す
ることができる。
【0013】
【実施例】本発明の実施例の孔版印刷用原紙は、多孔性
支持体の一方の面に溶剤可溶性樹脂層を設けた構造を有
する。そして、溶剤可溶性樹脂層及び溶剤可溶性樹脂層
以外の部分の少なくともいずれか一方に染料顔料を含有
させてあり、溶剤で溶剤可溶性樹脂層に形成された穿孔
部の色及び/または濃淡が、製版前の孔版印刷用原紙の
色及び/または濃淡から変化するように構成されてい
る。まず、本実施例の各構成部分乃至各構成材料につい
て個々に説明する。
【0014】実施例に用いられる溶剤可溶性樹脂層は、
水または有機溶剤などの溶剤により溶解可能な熱可塑性
樹脂または熱硬化性樹脂を主たる樹脂成分として含有す
る。
【0015】有機溶剤に溶解可能な前記樹脂成分として
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、イソブチ
レン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリフッ化ビニル、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹
脂、ポリアクリルニトリル、ポリアミド、ポリイミド、
石油樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、
ポリスルホン、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、メラ
ミン樹脂等が用いられる。これらの樹脂成分は単独でま
たは混合して用いてもよいし、共重合体として用いても
よい。
【0016】水溶性の前記樹脂成分としては、水または
水と混和し得る有機溶剤に溶解する樹脂、例えばポリビ
ニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニル
ピロリドン、ポリエチレン−ポリビニルアルコール共重
合体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルエーテル、
ポリビニルアセタール、ポリアクリルアミド、澱粉、デ
キストリン、アルギン酸、アスコルビン酸、水溶性ウレ
タン等を用いることが出来る。これらの樹脂成分は単独
でまたは混合して用いてもよいし、共重合体として用い
てもよい。
【0017】前記溶剤可溶性樹脂層の厚さd(μm)
は、0.1〜100μmの範囲が好ましく、0.5〜5
0μmの範囲がさらに好ましい。厚さが0.1μm未満
では溶剤可溶性樹脂層の強度が不充分となり、100μ
mを越えると溶剤可溶性樹脂層を溶解させる溶剤もしく
は水が多量に必要となり、製版時に溶解が不充分になる
場合がある。
【0018】実施例に用いられる前記多孔性支持体とし
ては、マニラ麻、パルプ、ミツマタ、コウゾ、和紙など
の天然繊維、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、アセ
テートなどの合成繊維、不織布、金属繊維、ガラス繊維
等を単独でまたは混合して用いた薄葉紙、不織布、スク
リーン紗等が挙げられる。
【0019】これらの多孔性支持体の坪量は1〜20g
/m2 の範囲が好ましく、より好ましくは5〜15g/
2 の範囲である。1g/m2 未満では原紙としての強
度が弱くなり、20g/m2 を越えると印刷時のインク
の通過性が悪くなることがある。また多孔性支持体の厚
さは5〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは
10〜50μmの範囲である。5μm未満ではやはり原
紙としての強度が弱くなり、100μmを越えると印刷
時のインクの通過性が悪くなることがある。
【0020】本発明の孔版印刷用原紙は、例えば(1)
溶剤可溶性樹脂フィルムと多孔性支持体を接着剤または
粘着剤で貼合わせる方法、(2)溶剤可溶性樹脂フィル
ムを多孔性支持体に熱融着する方法、(3)溶剤に溶解
又は分散させた樹脂溶液を多孔性支持体上に塗布し乾燥
して、溶剤可溶性樹脂層を設ける方法、(4)溶剤に溶
解又は分散させた樹脂溶液を剥離性支持体上に塗布乾燥
して樹脂層を形成した後、多孔性支持体と貼り合わせた
後、剥離性支持体を剥がす方法等により製造することが
出来る。
【0021】上記の貼り合わせる方法で原紙を製造する
ときに使用する接着剤または粘着剤は、溶剤溶解型、水
分散型等のものを熱硬化もしくは光硬化させて使用する
ことができ、またホットメルト型接着剤を使用してもよ
い。
【0022】接着剤もしくは粘着剤の具体例としては、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、
スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソブチレン、イ
ソプレン、ブチルゴム、ポリアクリルアミド、ロジン、
テルペン樹脂、ポリスチレン等が挙げられ、必要に応じ
て硬化剤、軟化剤、粘着付与剤、充填剤等を混合して使
用する。
【0023】実施例では、前記溶剤可溶性樹脂層と前記
溶剤可溶性樹脂層以外の部材の少なくとも一方に染料顔
料などを含有させて色および/または濃淡を付与してい
る。前記溶剤可溶性樹脂層以外の部材とは、例えば前記
多孔性支持体又は前記接着剤層又は前記粘着剤層であ
る。
【0024】前記染料顔料としては無機化合物、有機化
合物の染料顔料が利用でき、無機化合物の具体例として
は、酸化コバルト、酸化鉄、酸化鉛、二酸化チタン、活
性白土、クロム酸鉛、フェロシアン化第二鉄、コバルト
ブルー、カーボンブラック等が挙げられ、有機化合物の
具体例としては、アゾ系、アントラキノン系、インジゴ
イド系、キナクリドン系、シアニン系、ジオキサジン
系、トリフェニルメタン系、ペリレン系、ポリメチン
系、ロイコ系等が挙げられるが、これらのみに限定され
るものではない。
【0025】上記のような構成になる実施例の孔版印刷
用原紙は、前記溶剤可溶性樹脂層に供給されて該溶剤可
溶性樹脂層を溶解する溶剤によって製版される。溶剤
と、溶剤に溶解された溶剤可溶性樹脂層は、多孔性支持
体に浸透拡散する。
【0026】溶剤可溶性樹脂層を溶解する溶剤として
は、脂肪族炭化水素系、芳香族炭化水素系、アルコール
系、ケトン系、エステル系、エーテル系、アルデヒド
系、カルボン酸系、アミン系、低分子複素環化合物、オ
キサイド系、水等が挙げられ、例えばヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチル
アルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、ブチルアルコール、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、プロピレング
リコール、グリセリン、アセトン、メチルエチルケト
ン、酢酸エチル、酢酸プロピル、エチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、蟻酸、酢酸、プ
ロピオン酸、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、メ
チルアミン、エチレンジアミン、ジメチルホルムアミ
ド、ピリジン、エチレンオキサイド等が挙げられる。こ
れらは単独でまたは併用して用いることが出来る。
【0027】また製版用の前記溶剤には、必要に応じて
染料、顔料、充填剤、結着剤、硬化剤、防腐剤、湿潤
剤、界面活性剤、PH調節剤等を含有させることが出来
るが、これらは上記溶剤が蒸発又は濃縮した時に固形分
が残らないような材質乃至量であることが好ましい。
【0028】上記孔版印刷用原紙の製版は、溶剤を液滴
状に吐出する機能を備えた溶剤供給手段などにより、非
接触状態で溶剤を溶剤可溶性樹脂層に供給して該溶剤可
溶性樹脂層を穿孔することにより行う。溶剤供給手段と
しては、例えばノズル・スリット・注射器・多孔質材・
多孔フィルム等を吐出部とし、これに圧電素子・発熱素
子・送液ポンプ等の吐出手段を組み合わせて構成するこ
とができる。このような溶剤供給手段により、文字画像
信号に応じて溶剤をドット状またはライン状となるよう
に間欠的または連続的に吐出させることができ、上記孔
版印刷用原紙に任意の穿孔画像を形成することができ
る。
【0029】実施例の孔版印刷用原紙は、溶剤によって
製版することによって穿孔部の色および/または濃淡
が、製版前の孔版印刷用原紙の色および/または濃淡か
ら変化する。この穿孔部における色および/または濃淡
の変化は、前記溶剤可溶性樹脂層の色および/または濃
淡と、それ以外の部分の色および/または濃淡との対比
によって現れるものでもよいし、また孔版印刷用原紙中
に含有された染料顔料が製版に使用する溶剤によって色
および/または濃淡を変化させることによって現れるも
のでもよい。
【0030】上記のようにして製版された孔版印刷用原
紙は一般的な孔版印刷に使用することが出来る。例え
ば、製版された孔版印刷用原紙上にインクを載せ、押
圧、減圧、スキージなどで穿孔された部分からインクを
通過させ、重ね合わせた印刷用紙にインクを転移させて
印刷物を得ることが出来る。印刷インクには、従来の印
刷に用いられている油性インク、水性インク、油中水滴
(W/O)型エマルジョンインク、水中油滴型(O/
W)エマルジョンインクなどが使用できる。
【0031】実施例の孔版印刷用原紙とそれを用いる製
版方法によれば、製版装置に対して非接触の状態で孔版
印刷用原紙を製版できるので、製版時に孔版印刷用原紙
にはシワが発生しない。また、従来の感熱孔版原紙と異
なり、製版時の樹脂溶融物が穿孔部に残留することがな
いので、印刷時にはインクが穿孔部を支障なく通過でき
るため鮮明な印刷物を得ることが出来る。また非接触の
製版ができるので、従来の感熱孔版原紙のように剥離
性、摩擦性及び高い機械的強度を付与する必要がなく、
より容易に孔版印刷用原紙を製造することが出来る。ま
た、溶剤により穿孔部の色および/または濃淡が製版の
前後で変化するので、印刷時の文字画像部が判別でき、
原紙上の穿孔画像の部分のみにインクを載置することが
容易になる。ここで使用する溶剤は、実質的に固形分が
残留しないので、製版時に使用する吐出手段が目ずまり
することもない。
【0032】次に、実施例の孔版印刷用原紙の実例1〜
3について説明する。 (実例1)図1及び図2を参照して説明する。多孔性支
持体としての200メッシュのポリエステル繊維布はく
13に、下記の組成の接着剤溶液を塗布し、乾燥して濃
い青色の接着剤層12を形成する。 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20重量部 バリファーストブルー2606 5重量部 メチルエチルケトン 35重量部 トルエン 40重量部 この接着剤層12に、溶剤可溶性樹脂層として厚さ6μ
mのポリカーボネートフィルム11を貼り合わせて均一
な濃い青色の孔版印刷用原紙1を製造した。
【0033】図2に示すように、この孔版印刷用原紙1
のポリカーボネートフィルム11の表面に、400dp
iのノズルと圧電素子からなる溶剤供給手段5から、下
記の組成の溶剤6を文字画像状に吐出させ、溶剤可溶性
樹脂層であるポリカーボネートフィルム11を溶解して
穿孔し、穿孔部14を形成した。 イソプロピルアルコール 40重量部 メチルエチルケトン 30重量部 トルエン 30重量部 溶解液は多孔性支持体であるポリエステル繊維布はく1
3に浸透拡散し、淡い青色の着色部15が形成された。
穿孔部14の色は淡色になり、孔版印刷用原紙1が製版
されたことが青色の濃淡の差異によって鮮明に確認でき
た。
【0034】次にこの製版された上記の孔版印刷用原紙
1の淡い青色の部分に、黒色の油性インクを載置し、印
刷用紙の上に孔版印刷用原紙1のポリカーボネートフィ
ルム11を重ね合わせ、ブレードによるスキージ等によ
ってインクに圧力を加えると、印刷用紙には穿孔部分と
同様な文字が印刷された。
【0035】(実例2)図3及び図4を参照して説明す
る。コバルトブルーで青色に着色した厚さ10μmのポ
リビニルエーテルフィルム21を溶剤可溶性樹脂層とす
る。キナクリドンで赤色に着色した坪量10g/m 2
和紙22を多孔性支持体とする。両者を重ねて120℃
のヒートローラーに通過させて貼合せ、溶剤可溶性樹脂
層と多孔性支持体とからなる孔版印刷用原紙2を製造し
た。
【0036】この孔版印刷用原紙2の溶剤可溶性樹脂層
であるポリビニルエーテルフィルム21の上に、下記の
組成の溶剤6を実施例1と同様な溶剤供給手段5を用い
て供給した。すると青色に着色されたポリビニルエーテ
ルフィルム21は溶解して穿孔部24が形成された。 イソプロピルアルコール 30重量部 エチレングリコール 20重量部 水 50重量部 その溶解液は和紙22の中に浸透拡散し、穿孔部24に
は赤色に着色された和紙22の着色部25が現れ、製版
部分が鮮明に判別できた。
【0037】この製版された孔版印刷用原紙2の製版さ
れた赤色の部分に黒色のプリントゴッコ用ハイメッシュ
インク(理想科学工業株式会社製)を載置し、孔版印刷
用原紙2のポリビニルエーテルフィルム21の表面を印
刷用紙の印刷面に重ね合わせ、プリントゴッコPG−1
0(理想科学工業株式会社製)で印刷すると、穿孔部2
4と同様な文字が鮮明に印刷された。
【0038】(実例3)図5及び図6を参照して説明す
る。下記の組成からなる溶液をボールミルで充分に分散
する。シリコーン処理されたポリエステルフィルム上
に、前記溶液をロールコーターで塗布して乾燥し、溶剤
可溶性樹脂層として厚さ3μmのロイコ染料含有樹脂層
31を形成した。 ポリビニルアルコール 20重量部 3−ジブチルアミノ−6− メチル−7−アニリノフルオラン 5重量部 水 75重量部
【0039】次に、下記の組成からなる粘着剤溶液を充
分に分散する。多孔性支持体としての200メッシュの
ポリエステル繊維布はく33を、この粘着剤溶液に浸漬
する。ポリエステル繊維布はく33に塗布された粘着剤
溶液を乾燥し、ポリエステル繊維布はく33の表面に粘
着剤層32を形成する。 アクリル粘着剤(固形分40%) 30重量部 活性白土 20重量部 トルエン 30重量部 酢酸エチル 20重量部
【0040】次にポリエステル繊維布はく33の粘着剤
層32上に、上記のようにしてポリエステルフィルム上
に形成した溶剤可溶性樹脂層としてのロイコ染料含有樹
脂層31を重ね合わせて貼合せる。次いでポリエステル
フィルムを剥離して除去し、孔版印刷用原紙3を製造し
た。
【0041】ここで400dpiのノズルと発熱素子か
らなる溶剤供給手段5から、実例2と同じ組成の溶剤6
をロイコ染料含有樹脂層31上に文字画像状に吐出させ
ると、ロイコ染料含有樹脂層31は溶解して穿孔部34
が形成される。溶解液は黒色に発色してポリエステル繊
維布はく33内に浸透拡散し、ポリエステル繊維布はく
33内には黒色の発色部35が形成された。その結果製
版部は無色から黒色に変化して判別が容易となった。
【0042】次に、この製版された上記の孔版印刷用原
紙3を用いて、黒色に発色した製版済みの部分に、実例
2と同様にインクを載置して印刷すると、穿孔部34に
対応した鮮明な印刷物が得られた。
【0043】
【発明の効果】本発明の孔版印刷用原紙及びその製版方
法によれば、孔版印刷用原紙を溶剤により非接触で穿孔
できるので、製版時の穿孔不良、シワの発生、搬送不良
をなくすことが出来る。また製版時に穿孔部の色及び/
または濃淡が変化するので、製版済みの部分がそれ以外
の部分と簡単に識別でき、印刷時のインクの載置が容易
になり、インクの無駄がなく鮮明な印刷物を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における実例1の孔版印刷用原紙。
【図2】実例1の孔版印刷用原紙の製版時の状態断面
図。
【図3】実施例における実例2の孔版印刷用原紙。
【図4】実例2の孔版印刷用原紙の製版時の状態断面
図。
【図5】実施例における実例3の孔版印刷用原紙。
【図6】実例3の孔版印刷用原紙の製版時の状態断面
図。
【符号の説明】
1,2,3 孔版印刷用原紙 5 溶剤供給手段 6 溶剤液滴 11 溶剤可溶性樹脂層としてのポリカーボネートフィ
ルム 12 淡い青色の接着剤層 13 多孔性支持体としてのポリエステル繊維布はく 14 穿孔部 15 淡い青色の着色部 21 溶剤可溶性樹脂層である青色に着色されたポリビ
ニルエーテルフィルム 22 多孔性支持体である赤色に着色された和紙 24 穿孔部 25 淡い青色と赤色が混合した着色部 31 溶剤可溶性樹脂層であるロイコ染料含有樹脂層
(透明) 32 粘着剤層(白色) 33 多孔性支持体としてのポリエステル繊維布はく 34 穿孔部 35 黒色の発色部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B05C 1/02 101

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性支持体に溶剤可溶性樹脂層を形成
    してなる孔版印刷用原紙であって、製版時に溶剤の供給
    によって前記溶剤可溶性樹脂層に形成される穿孔部の色
    及び/または濃淡が製版前の色及び/または濃淡と異な
    る孔版印刷用原紙。
  2. 【請求項2】 前記溶剤可溶性樹脂層の色及び/または
    濃淡と、前記溶剤可溶性樹脂層以外の部材の色及び/ま
    たは濃淡とが異なることを特徴とする請求項1記載の孔
    版印刷用原紙。
  3. 【請求項3】 前記溶剤可溶性樹脂層と前記溶剤可溶性
    樹脂層以外の部材の少なくとも一方が、製版時に前記溶
    剤可溶性樹脂層に供給される溶剤により色及び/または
    濃淡が変化する成分を含有していることを特徴とする請
    求項1記載の孔版印刷用原紙。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の孔版印刷用原紙の溶剤可
    溶性樹脂層の表面に溶剤を非接触状態で選択的に供給
    し、溶剤が供給された部分の溶剤可溶性樹脂層を溶解し
    て該溶解液を多孔性支持体中に浸透拡散させ、製版前の
    色及び/または濃淡と異なる色及び/または濃淡の穿孔
    部を形成することを特徴とする孔版印刷用原紙の製版方
    法。
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