JPH0746296Y2 - スロットマシン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はスロットマシンに関するものである。

〔従来の技術〕

スロットマシンは、外周に何種かの絵柄（シンボルマー
ク）が配列された例えば３個のリールを有し、これらの
リールはコイン投入後のスタート操作によって、それぞ
れの絵柄が識別できない程度に高速回転される。そし
て、遊技者が任意のタイミングで各リールに対応したス
トップボタンを押すことにより各リールが順次に停止さ
れ、この停止時の各リールの窓位置における絵柄の組み
合わせに応じてコインが排出される。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが従来のスロットマシンでは、各リールの回転速
度は絵柄の識別ができない程度に高速回転されるため、
遊技者が任意のタイミングでリールを停止できるとは言
え、停止操作のタイミングを、全てのリールごとに充分
に注意力を集中して決めているとは言い難いのが実情
で、ゲームを繰り返してゆくうちにはストップボタンを
漫然と操作することが多くなる。このような状況では、
入賞は全く偶然性に支配されてしまうことになり、ゲー
ム性に若干欠けるきらいがあった。

また、スロットマシンにはコインの投入枚数に応じて入
賞ラインの本数が増えるようになっているが、入賞ライ
ンの本数が複数になると、３本のリールのうち２本が停
止した状態で、それぞれの入賞ラインについて入賞が出
やすい状態になっているか否かを瞬間的に把握すること
ができない。このため、３本目のリールのストップボタ
ンを無造作に操作して入賞を逸することが少なくなかっ
た。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、すでに停止されたリールの絵柄によ
り、入賞に該当する絵柄の組み合わせの一部が構成され
ているときには、遊技者に入賞が得やすい状態であるこ
とを報知し、残りのリールの停止タイミングに注意を喚
起してゲームの興趣を高めるようにしたスロットマシン
を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上記目的を達成するにあたり、複数のリールの
一部である少なくとも２個が停止された時点で、これら
のリールの絵柄の組み合わせを検出する検出手段と、こ
の検出手段で検出された絵柄の組み合わせが入賞に該当
する組み合わせの一部であるか否かを判定し、これが入
賞に該当する組み合わせの一部を構成しているときには
報知信号を出力する入賞判定手段と、前記報知手段に応
答して作動する報知手段とを設けたものである。

〔作用〕

複数のリールの一部である少なくとも２個のリールが停
止した時点でそのリールの絵柄の組み合わせを検出手段
で検出し、この時点で絵柄の組み合わせが入賞に該当す
る組み合わせの一部であることが入賞判定手段で判定さ
れると報知信号が出力される。この報知信号を受けて報
知手段が作動し、入賞が得やすい状態になっていること
を遊技者に報知する。したがって、遊技者は残りのリー
ルがどのような絵柄で停止するかということに大きな興
味を抱き、ストップボタンの操作タイミングを慎重に選
ぶようになり、これまでにはない新たな興趣を生み出す
ことができる。

以下、図示した実施例に従って、本考案について説明す
る。

〔実施例〕

第１図は本考案スロットマシンの一例を示す外観図で、
遊技者はコイン投入口１から１〜３枚のコインを投入し
てゲームを開始できる。コインの投入がなされると、ス
タートレバー２の操作が可能となり、これを引くことに
よってリール駆動用モータが動作し、第１〜第３リール
3,4,5が回転される。この際に第１及び第２リール3,4は
高速回転され、リール外周の絵柄は窓13,14を通して観
察しても識別困難であるが、第３リール５は第1,第２リ
ール3,4に対して低速回転され、その絵柄の変化を窓15
からある程度識別することができるようになっている。
なお、投入コインの枚数に応じて入賞ラインの数が増加
し、例えば３枚のコインを投入すれば、横３本の入賞ラ
インが有効になる。

第２図は上記スロットマシンの電気的構成を示すブロッ
ク図である。スイッチ20は、スタートレバー２を手前に
引いたときにONしてスタート信号をマイクロコンピュー
タ21に入力する。マイクロコンピュータ21は、周知のよ
うにCPU,ROM,RAM,I/Oポート，制御回路等からなり、ス
ロットマシンの作動を管制している。

モータ制御部22,23は前記スタート信号を受けて作動を
開始し、パルス発生部２からのパルスをモータ駆動回路
25〜27に送ってパルスモータ28〜30を駆動する。

乱数発生部32は２個の乱数値をサンプリングし、この乱
数値に応じてモータ制御部22を制御する。すなわち、パ
ルスモータ28の始動後約２秒経過すると、乱数発生部32
からサンプリングされた１個の乱数値に応じてパルスモ
ータ28を停止させる。さらに約1.5秒経過すると、もう
１つの乱数値に応じてパルスモータ29が停止する。第1,
第２リール3,4は、これらのパルスモータ28,29で駆動さ
れるから、これにより第1,第２リール3,4はこの時点で
停止されることになる。

モータ制御回路23は、第２リールが停止した時点でパル
スモータ30の回転を低速（高速時の1/8の回転速度）に
切り換える。パルスモータ30が低速回転になると、第１
図に示したストップボタン操作許可表示８が点灯する。

カウンタ34〜36は、モータ駆動回路25〜27に供給される
パルスの個数をカウントしている。各リール３〜５には
遮光片3a,4a,5aが一体に設けられ、その通過がセンサー
37〜39で光電検出されている。そして、センサー37〜39
は、遮光片3a,4a,5aの通過ごとにカウンタ34〜36のカウ
ント値をリセットする原点信号を出力する。したがっ
て、カウンタ34〜36は、原点位置からのパルスの個数を
カウントすることになる。

カウンタ34〜36の内容は、各リールの絵柄の配列を記憶
した絵柄検出部40〜42に送られ、そのカウント値をもと
にして入賞ラインにある絵柄が何であるかが検出され
る。なお、中央の入賞ラインの上下に位置している入賞
ラインにある絵柄は、中央の絵柄が何であるかが特定さ
れれば、それに隣接した絵柄として絵柄検出部40〜42で
識別することができる。

入賞判定部43には入賞に該当する絵柄の組み合わせが記
憶されており、絵柄検出部40〜42で検出された絵柄を組
み合わせときに、それが入賞に該当しているか否かを判
定する。入賞の場合にはコイン排出制御部44を介してホ
ッパー45を作動させ、入賞役に応じた枚数のコインを払
い出す。

さらに、入賞判定部43は、第１及び第２リール3,4が停
止したときに、それぞれの絵柄検出部40,41で検出され
た絵柄の組み合わせが入賞を構成し得るものであるか否
かを検出する。そして、入賞を構成し得るものであると
きには、報知器50に報知信号を送る。報知器50は、前記
報知信号を受けてチャイム音を発生する。

上記構成による作用について説明する。

コイン投入後、スタートレバー２を手前に引くと、パル
スモータ28〜30の駆動によりリール３〜５が一斉に高速
で回転する。その後、乱数発生部32で得られた乱数値に
対応して第１及び第２リールの回転が自動的に停止さ
れ、これらのリールの絵柄が決定されると同時に、パル
スモータ30の回転が低速に切換えられるため、第３リー
ル５はゆっくりと回転されるようになる。なお、この時
点で第２リール４の絵柄が好ましくない場合には、遊技
者は第２リールの再スタートスイッチ６の操作により、
例えば１回の再スタートができるようになっている。

こうして第1,第２リール3,4の絵柄が決定されると、入
賞判定部43は、絵柄検出部40,41で検出された絵柄が入
賞に該当する絵柄の組み合わせの一部を構成しているか
否かを判定する。そして、第1,第２リールの絵柄が、共
に入賞を構成し得るものであると、報知器50に報知信号
を送ってこれを作動させ、遊技者に入賞が出やすい状態
になっていることを報知する。このとき、第３リール５
は低速回転をしているから、遊技者はある程度第３リー
ル５の絵柄を観察しながらストップボタン７の操作タイ
ミングを決めることができ、高い確率で入賞を得ること
ができるようになる。

こうして第３リール５を停止させ、第１〜台３リールの
絵柄の組み合わせが入賞に該当していることが入賞判定
部43で検出されると、入賞判定部43は得られた入賞の種
類に応じて決められた排出コインの枚数信号をコイン排
出部44に送り、コイン排出部44はホッパー45を駆動して
規定枚数のコインを排出させる。

上述のように、第1,第２リールが停止した時点で、特に
入賞の可能性があるときに報知を行うと、入賞が得やす
い状態になったことを見逃すことがなく、遊技者は残り
のリールについては慎重にストップボタン７の操作を行
うようになり、入賞に対する期待感を持たせゲームの興
趣を盛り上げることができるようになる。

〔考案の効果〕

以上に説明したように、本考案のスロットマシンによれ
ば、複数のリールのうちの一部である少なくとも２個の
リールが停止した時点で、これらのリールの絵柄によっ
て入賞に該当する絵柄の組み合わせの一部が構成されて
いるときに報知手段が作動し、遊技者に入賞が得やすい
状態になったことを報知するから、遊技者は残りのリー
ルがどのように位置で停止されるかということに大きな
期待感をもつようになり、単調化しやすいスロットマシ
ンゲームにこれまでにはない新たな興趣を盛り込むこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のスロットマシンの外観図である。 第２図は本考案のスロットマシンの電気的構成の概略を
示すブロック図である。 ２……スタートレバー 3,4,5……リール ７……ストップボタン 43……入賞判定部 50……報知器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数のリールを回転させ、これらが停止し
   たときに各リールの絵柄の組み合わせを表示窓に表示す
   るようにしたスロットマシンにおいて、 前記複数のリールのうちの一部である少なくとも２個が
   停止された時点でこれらのリールの絵柄の組み合わせを
   検出する検出手段と、この検出手段により検出された絵
   柄の組み合わせが入賞に該当する組み合わせの一部を構
   成しているか否かを判定し、入賞に該当する組み合わせ
   の一部を構成しているときは、このことを示す報知信号
   を出力する入賞判定手段と、前記報知信号に応答して作
   動され、遊技者に入賞が出やすい状態であることを報知
   する報知手段とを備えたことを特徴とするスロットマシ
   ン。