以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明によるスロットマシン10全体を示す前面の正面図である。また、図2は、図1中、スロットマシン10のフロントマスク部12を開放し、基体部11の内部が見えるように図示した正面図である。
図1及び図2に示すように、スロットマシン10の筐体は、基体部11と、基体部11の前面に取り付けられるフロントマスク部12とから構成されている。また、スロットマシン10内部には、第1リールユニット(上部リールユニット、又はメインリールユニット)30及び第2リールユニット(センターリールユニット、又はサブリールユニット)50が配置されている。
基体部11は、木材等を組み立てて前面が開口された箱形に形成したものである。この基体部11の内部において、図2に示すように、下方部には、電源ユニット101及びメダルを貯留しておくホッパーを含むメダル払出し装置102が設けられている。
また、これらの電源ユニット101及びメダル払出し装置102上には、支持板103が設けられており、この支持板103上に第2リールユニット50が搭載されている。
一方、フロントマスク部12は、基体部11の前面を覆うように基体部11に開閉可能に取り付けられたものである。
フロントマスク部12は、図1に示すように、前面側(遊技者側)に、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42及びベットスイッチ45からなる操作スイッチ40や、メダル投入口43、メダル受け皿44等が配置されている。また、操作スイッチ40の上方部であってフロントマスク部12の中央部には、透明な第2表示窓12bが設けられている。そして、この第2表示窓12bから、基体部11内部の第2リール51群の一部が透視できるように構成されている。また、図1中、第2表示窓12bの右側には、LEDにより形成されたドット表示装置13が設けられている。
さらに、図1に示すように、フロントマスク部20の上方部、特に本実施形態では、第2表示窓12bに対して操作スイッチ40から遠ざかる側には、第1表示窓12aが設けられている。
そして、図2に示すように、第1リールユニット30は、フロントマスク部12の裏面側において、第1表示窓12aが形成された領域の後方に、サブ制御基板108等とともに配置されている。さらに、第1表示窓12aの左右両側には、スピーカ22が配置されている。
図3は、フロントマスク部12の裏面側に取り付けられている第1リールユニット30及びサブ制御基板108を含むユニットを前面側から見た斜視図である。また、図4は、第1リールユニット30より後方側のサブ制御基板108を含む部分を分解して背面側から見た斜視図である。
第1リールユニット30は、本実施形態では、リング状の第1リール(上部リール、又はメインリール)31を3つ並設したものを備える(以下、3つの第1リール31全体を指すときは、第1リール31群という)。また、各第1リール31の回転中心部には、それぞれモータ32(図示せず)が連結されており、このモータ32の駆動制御により、第1リール31の動作(回転及び停止)が制御される。さらにまた、各第1リール31の内周内側には、1つの図柄を背後から照光するためのバックランプ33(図1参照)が固定されている。
さらに、図3及び図4に示すように、第1リールユニット30は、リールケース本体109及びリールケースカバー110の内部に収容されており、前面側が露出している。
さらにまた、リールケースカバー110の後部には、基板ケース本体111が取り付けられており、この基板ケース本体111にサブ制御基板108が装着された後、基板ケースカバー112によって覆われている。すなわち、サブ制御基板108は、第1リールユニット30の背後に配置されている。
サブ制御基板108は、遊技中における演出を制御する基板であって、サウンドの出力、ランプ類の点灯、第2リール51群の動作制御等を行うものであり、演算等を行うCPU、演出プログラム及び演出データを記憶したROM、及び各データを一時的に記憶するRAM等を備えるものである。なお、後述するメイン制御基板104は、遊技全体を統括制御するものであるが、サブ制御基板108は、メイン制御基板104の下位に属する基板であり、演出の全体の制御を担当する制御基板である。
また、サブ制御基板108とメイン制御基板104とは、図示しないハーネスにより電気的に接続されている。これにより、メイン制御基板104からサブ制御基板108に対して演出実行指令等を送信するように形成されている。
さらにまた、各第1リール31には、複数種類の図柄(役を構成する図柄等)を印刷したリールテープが貼付されている。
図5は、正面から見て、左、中及び右の各第1リール31の外周面に表示された図柄配列をそれぞれ展開して示す平面図であり、各図柄に対応する図柄番号(図柄番号0〜12)を併せて図示している。
図5に示すように、本実施形態では、各第1リール31の外周面は、略等間隔に13個の図柄領域が形成されるとともに、1図柄領域に1図柄が表示されている。また、第1リール31群の図柄の種類は、本実施形態では7種類設けられており、「扇子(例えば左第1リール31の図柄番号0)」、「小槌(例えば左第1リール31の図柄番号11)」、「千両箱(例えば左第1リール31の図柄番号9)」、「鯛(例えば左第1リール31の図柄番号7)」、「宝船(例えば中第1リール31の図柄番号11)」、「鶴(例えば右第1リール31の図柄番号12)」、及び「亀(例えば右第1リール31の図柄番号10)」から構成されている。
そして、フロントマスク部12の第1表示窓12aから、各第1リール31の1つの図柄領域の図柄が見えるように配置されている。よって、フロントマスク部12の第1表示窓12aから、第1リール31群の合計3個の図柄領域の図柄が透視できるように配置されている。
なお、図1では、各第1リール31の円周内側のバックランプ33を破線の円によって図示しているが、これらのバックランプ33の前方に位置する図柄がそれぞれ第1表示窓12aから透視できる図柄に相当する。
また、第1表示窓12aを含む部分には、図柄組合せラインL1(図1中、2点鎖線で示す。)が設けられている。
ここで、「図柄組合せラインL1」とは、第1リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。本実施形態では、水平方向の1本が図柄組合せラインとして設けられている。
なお、本実施形態では、各第1リール31を、第1表示窓12aから1図柄が見えるように配置していることに基づいて、図柄組合せラインL1は、1本に設定されている。しかし、例えば各第1リール31を、上下に連続する複数の図柄が見えるように配置した場合には、図柄組合せラインL1の数が増加することとなる。
さらに、図柄組合せラインL1は、メダルの投入によって有効ラインとして設定される。ここで、「有効ライン」とは、第1リール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せであるか否かの判別対象となるラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときには、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行うラインである。
そして、本実施形態では、1回の遊技で遊技者によって投入されるメダル枚数(ベット枚数)は、一律3枚に設定されており、1枚又は2枚では遊技を行うことができないようにしている。したがって、3枚のメダルの投入によって、図柄組合せラインL1が有効ラインとして設定される。
ただし、複数の図柄組合せラインL1を設けた場合において、メダル枚数が1枚又は2枚のときでも遊技を行うことが可能にしても良く、この場合には、投入されたメダル枚数に応じて、複数の図柄組合せラインL1の中から、有効ラインと無効ラインとを設定すれば良い。
なお、「無効ライン」とは、有効ラインとして設定されない図柄組合せラインであって、図柄の組合せの成立対象とならないラインをいう。
説明を図2に戻す。
図2に示すように、基体部11内部には、略中央に第2リールユニット50が配置されるとともに、この第2リールユニット50の上部であって、基体部11内部における背面側には、メイン制御基板104が設けられている。メイン制御基板104は、第1リール31群の始動及び停止制御を含む、遊技の進行等の遊技全体を統括制御するための制御基板であり、図示しないが、演算等を行うCPU、遊技プログラムを記憶したROM、及び各データを一時的に記憶するRAM等を備えるものである。メイン制御基板104は、透明樹脂からなるケース105内に収容されている。ケース105は、メイン制御基板104を収容した後にかしめられており、メイン制御基板104を封印している。
図6は、第2リールユニット50をより詳細に示す斜視図である。第2リールユニット50は、リング状の第2リール(センターリール、又はサブリール)51を3つ並設したものを備える(以下、3つの第2リール51全体を指すときは、第2リール51群という)。また、各第2リール51の回転中心部には、それぞれモータ52(図示せず)が連結されており、このモータ52の駆動制御により、第2リール51の動作(回転及び停止)が制御される。さらに、各第2リール51の内周内側には、上下に連続する3図柄を背後から照光するためのバックランプ53(図1参照)が固定されている。
さらにまた、各第2リール51には、複数種類の図柄(役を構成する図柄等)を印刷したリールテープが貼付されている。
図7は、正面から見て、左、中及び右の各第2リール51の外周面に表示された図柄配列をそれぞれ展開して示す平面図であり、各図柄に対応する図柄番号(図柄番号0〜20)を併せて図示している。
本実施形態では、各第2リール51には、図柄番号に対応する21個の図柄領域が設けられている。また、第2リール51群の図柄の種類は、本実施形態では7種類設けられており、「ネズミ(例えば左第2リール51の図柄番号0)」、「小判(例えば左第2リール51の図柄番号20)」、「招き猫(例えば左第2リール51の図柄番号17〜19)」、「鈴7(鈴の付いた7を意味する。例えば左第2リール51の図柄番号14)」、「チェリー(例えば左第2リール51の図柄番号13)」、「太鼓(例えば左第2リール51の図柄番号12)」、及び「矢7(矢の付いた7を意味する。例えば左第2リール51の図柄番号8)」から構成されている。なお、「招き猫」の図柄は、左、中及び右第2リール51ごとに、手の挙げ方を異ならせている。また、「ネズミ」の図柄は、左、中及び右第2リール51ごとに、向きを異ならせている。このように、「招き猫」や「ネズミ」の図柄のデザインは、左、中及び右第2リール51ごとに異なるが、「招き猫」や「ネズミ」の図柄の種類としては、1種類として数えている。
また、図7より明らかであるが、本実施形態では、各第2リール51の「招き猫」の図柄は、複数の図柄領域間(図7の例では3図柄領域間)にわたって1つ形成されている。第2リール51の外周面は、図柄番号に対応させて21図柄領域に略等分割されており、1つの図柄領域には1つの図柄を形成するのが通常である(例えば第1リール31参照)。しかし、本実施形態では、3図柄領域にわたって1つの「招き猫」の図柄を形成している。
なお、ゲーム用リール(本発明では第1リール31に相当)では、各図柄ごとの独立性を担保する必要があること等の理由から、図柄領域間には、必ず一定の図柄非表示領域(ブランク)を設ける必要がある。なお、図5においても、図柄領域間には一定のブランクが形成されている。
ここで、従来においても、複数の図柄領域にわたって1つのモチーフを表現したものが知られている。しかし、図柄領域間には、上記のように一定の図柄非表示領域を設ける必要があることから、全体で1つのモチーフを完全に表現することはできなかった。しかし、本実施形態のように、第2リール51では、第1リール31と異なり上記制約を受けることはない。したがって、本実施形態の「招き猫」の図柄のように、複数(3つ)の図柄領域間にわたって分断されないで形成された1図柄を配置することができる。
なお、以下の説明では、第2リール51について「1図柄」というときは、特に説明をしない限り、図柄番号17〜19に形成された「招き猫」の図柄を除き、1図柄番号に対応する1図柄領域に形成された1図柄を意味するものとする。
以上の第2リール51の図柄配列において、フロントマスク部12の第2表示窓12bから、各第2リール51の上下に連続する3図柄領域の図柄が見えるように配置されている。よって、フロントマスク部12の第2表示窓12bから、第2リール51群の合計9個の図柄領域の図柄が透視できるように配置されている。
なお、図1では、各第2リール51の円周内側のバックランプ53を破線の円によって図示しているが、これらの各バックランプ53の前方に位置する図柄領域の図柄がそれぞれ第2表示窓12bから透視できる図柄に相当する。
また、図1において、フロントマスク部12の第2表示窓12bを含む部分には、図柄組合せラインL2(図1中、2点鎖線で示す。)が設けられている。
ここで、「図柄組合せラインL2」とは、第2リール51の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。本実施形態では、水平方向の中段、上段及び下段にそれぞれ設けられたラインと、右下がり及び左下がりの斜め方向の各ラインの合計5本から構成されている。そして、各第2リール51の上下に連続する3図柄は、それぞれ1以上の図柄組合せラインL2上に位置している。
なお、本実施形態では、各第2リール51を、上下に連続する3図柄が見えるように配置していることに基づいて、図柄組合せラインL2は、5本に設定されている。しかし、例えば各第2リール51を、上下に連続する4図柄が見えるように配置した場合には、図柄組合せラインL2の数が変化することとなる。各第2リール51を、上下に連続する4図柄が見えるように配置した場合には、水平方向における図柄組合せラインL2の数は、4本となる。さらに、右下がり及び左下がりの斜め方向の各図柄組合せラインL2は、ぞれぞれ2本となる。よって、合計で8本の図柄組合せラインL2が形成されるようになる。
さらに、5本の図柄組合せラインL2のうち、所定の図柄組合せラインL2が有効ラインに設定される。ここで本実施形態では、1回の遊技で遊技者によって投入されるメダル枚数は、一律3枚に設定されており、1枚又は2枚では遊技を行うことができないようにしている。そして、3枚のメダルの投入によって、全ての(5本の)図柄組合せラインL2を有効ラインに設定している。なお、このときは、第1リールユニット30の図柄組合せラインL1も、役等の入賞に係わるラインとして有効ラインに設定される。
ただし、メダル枚数が1枚又は2枚のときでも遊技を行うことが可能にしても良く、この場合には、投入されたメダル枚数に応じて、図柄組合せラインL2の中から、有効ラインと無効ラインとが設定される。
ここで、図柄組合せラインL2の有効ラインとは、第2リール51の停止時に、遊技者が、何らかの利益を付与する図柄の組合せであるか否かの判別対象となるラインである。
一方、図柄組合せラインL2の無効ラインとは、例えばメダル投入枚数が1枚又は2枚のときに生じ、有効ラインとして設定されない図柄組合せラインであって、図柄の組合せの成立対象にならないラインである。
また、メダルの投入枚数に応じて図柄組合せラインL2の有効ライン数を変化させる場合には、例えば以下のように有効ラインと無効ラインを設定することが挙げられる。
先ず、メダル投入枚数が1枚であるときには、水平方向中段の図柄組合せラインL2(1本)を有効ラインに設定するとともに残りの4本の図柄組合せラインL2を無効ラインに設定する。また、メダル投入枚数が2枚であるときには、水平方向中段、上段及び下段の図柄組合せラインL2(合計3本)を有効ラインに設定するとともに他の2本の図柄組合せラインL2を無効ラインに設定する。さらにまた、本実施形態のように、メダル投入枚数が3枚であるときには、全ての図柄組合せラインL2(合計5本)を有効ラインに設定し、無効ラインは存在しない。
続いて、第1リール31と第2リール51との関係について説明する。
従来では、第2リール51が通常のリール(ゲーム用リール)に相当し、第1リール31は、演出出力用のリールに相当する。
しかし、本実施形態では、第2リールユニット50の各第2リール51は、その回転若しくは停止動作、又は最終的位置での各第2リール51の図柄の組合せのうち少なくとも1つによって、演出を行うものである。また、第1リールユニット30の各第1リール31は、従来より一般的なスロットマシンに設けられているリールと同等の機能を果たすものであり、停止時の各第1リール31の図柄の組合せにより、遊技結果を表示するものである。
本実施形態では、第1リール31は、第2リール51より小さく形成されている。すなわち、第1リール31の直径をL、第2リール51の直径をL’としたとき、
L’>L
としている。
より具体的には、本実施形態では、第1リール31の直径は、約120mm、横幅は、約44.5mmとした。これに対し、第2リール51の直径は、約230mm、横幅は、約80mmとした。すなわち、第1リール31の直径及び横幅の双方が、それぞれ第2リール51の直径及び横幅より小さく形成されている。これに伴い、第1表示窓12aの領域は、第2表示窓12bの領域より小さく形成されている。
ここで、従来では、遊技結果を表示するリール上の図柄の表示領域と、演出出力装置の表示領域との関係は、演出出力装置の表示領域の方が小さいのが普通である。
このように形成されるのは、遊技結果は、リール(本実施形態の第1リール31に相当するもの)の停止時の図柄の組合せにより決定されるのであって、演出出力装置の表示内容によって決定されるものではないからである。すなわち、演出出力装置は、遊技結果が決定するまで(少なくとも1つのリールの回転中)、あるいは遊技結果が決定した後(全てのリールの停止後)に、当該遊技又は当該遊技前の役の当選可能性がどの程度有するか等を報知し、遊技の進行において補助的役割を有する装置だからである。
例えば、前述の特許文献1の段落番号「0168」においても、「演出用リールの径が可変表示装置を構成するリールの径よりも小径となるように構成されているため、ゲームの進行を実行する重要なリールを、演出用リールよりも遊技者に対して効果的に視認させることができる」旨が開示されている。
しかし、本実施形態では、スロットマシン10において中心となるリール群である第2リール51群を、演出を出力するためのリール群に設定するとともに、その上部に配置された(第2リール51群より小さい)第1リール31群を、遊技結果を表示するためのリール群に設定している。
そして、第1リール31と第2リール51との大きさの関係、及び第1表示窓12aと第2表示窓12bとの大きさの関係を上述のように設定し、さらには図1に示すように、前面側から見て、操作スイッチ40の上部に第2リールユニット50(第2表示窓12b)を配置し、その第2リールユニット50から操作スイッチ40に対して遠ざかる側に第1リールユニット30(第1表示窓12a)を配置している。
いいかれば、前面側から見て、第1リールユニット30(第1表示窓12a)と操作スイッチ40との間に、第2リールユニット50(第2表示窓12b)を配置している。
このような構成とすることにより、前面側から見て、スロットマシンの略中央に位置するリール、すなわち遊技者が遊技を行っている時に最も見やすく、かつ第1リール31以上に視界に入りやすい第2リール51を演出のためのリールにすることで、従来と同様に、リールの停止状況を見ながら遊技が進行することを維持しつつ、演出が中心となって遊技が進行することとなる。
特に、詳細は後述するが、第2リール51を演出のためのリールに設定することによって、従来の遊技結果を表示するためのリールでは実現することができなかった、多種多様な動きを、スロットマシンの中心となるリールに行わせることができる。
一方、本実施形態では、第1リール31の直径をL、第2リール51の直径をL’としたときに、
L≧L’/2
を満たすようにした。
さらにまた、第1リール31及び第2リール51の各直径L及びL’の大きさの関係、及び後述する第1リール31及び第2リール51の停止制御を考慮して、第1リール31の図柄領域数Nと、第2リール51の図柄領域数N’との関係を、
N’>N>N’/2
とした。
さらに本実施形態では、第1リール31の図柄領域の配列ピッチである(L×π)/Nと、第2リール51の図柄領域の配列ピッチである(L’×π)/N’との関係を、
(L×π)/N≦(L’×π)/N’
とした。
ここで、N’=21個に設定した場合に、N/N’の値がL/L’の値に最も近くなるようにNを決定すれば、N=11個となる。しかし、本実施形態では、第1リール31の図柄領域の配列間隔を第2リール51の図柄領域の配列間隔よりやや狭めとし、N=13個とした。
これにより、遊技者による第1リール31及び第2リール51上の図柄の視認性を確保しつつ、第1リール31に表示可能な図柄領域数と、第2リール51に表示可能な図柄領域数とのバランスをとるようにした。
特に、第1リール31の図柄が必要以上に小さくなってしまうと、第1リール31の回転中の図柄の識別性が劣ることとなる。経験上は、図柄は、縦25mm以上、横35mm以上であることが好ましい。そこで本実施形態では、第1リール31の横幅を上述のように約44.5mmとすることで、1図柄領域における横の長さを35mm以上確保できるようにした。さらに、第1リール31の直径Lを約120mmにし、かつ第1リール31の図柄領域数Nを13個にすることで、1図柄領域における縦の長さを25mm以上確保できるようにした。
また、第1リール31の直径L及び図柄領域数Nと、第2リール51の直径L’及び図柄領域数N’との関係に見合うように、第1リール31の外部(第1表示窓12a)から透視できる図柄領域数Rと第2リール51の外部(第2表示窓12b)から視認できる図柄領域数R’との関係、及び、第1リールユニット30における図柄組合せラインL1の数Pと第2リールユニット50における図柄組合せラインL2の数P’との関係を、それぞれ、
R<R’
及び、
P<P’
とした。
特に本実施形態では、第2リール51の外部から視認できる図柄領域数R’は3個であるのに対し、第1リール31の外部から視認できる図柄領域数Rは1個である。
また、第2リールユニット50における図柄組合せラインL2の数P’は5本であるのに対し、第1リールユニット30における図柄組合せラインL1の数Pは1本である。
ただし、上記のようにR=1、P=1以外に、各第1リール31の連続する2図柄領域が第1表示窓12aから視認できるようにし、水平方向2本を図柄組合せラインL1に設定することも可能である。すなわち、R=2、P=2に設定することも可能である。
ところで、第1リール31及び第2リール51の図柄領域数NとN’との関係を上述のように設定したのは、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作されたときに、そのストップスイッチ42に対応する第1リール31及び第2リール51を停止させるように制御するが、ストップスイッチ42が操作された時から第1リール31及び第2リール51が停止するまでの、第1リール31及び第2リール51の最大移動回転角度をほぼ一定にするためである。このようにすることで、第1リール31及び第2リール51とを、ともに、遊技者に違和感を与えないように停止させることができるとともに、第1リール31及び第2リール51の停止制御により、有効ライン上に停止させるべき図柄の組合せに、ある程度の幅を持たせることが可能となるからである。
ここで、従来より、第1リール31に相当するリールの停止制御は、役の当選時には、遊技者がその当選役に対応する図柄の組合せを有効ラインに比較的容易に停止させることができるようにするため、ストップスイッチ42が操作された後に実際にリールが停止するまで、一定数の図柄を移動可能に制御している。一方、ストップスイッチ42の操作後は、不自然にリールが停止しないように、ストップスイッチ42のオンを検知した位置から、リールが停止するまでの時間は、通常、190ms以下に設定されている。また、リールの回転時には、リール上の図柄をおおむね識別できるようにするため、リールの回転速度は、1分間に80回転を超えないように設定されている。
以上を考慮して、従来では、リール上の図柄領域数を21個としたとき、ストップスイッチ42のオンを検知してからリールが停止するまでの最大移動図柄領域数は、ストップスイッチ42のオンを検知した瞬間に位置する図柄を含めて5図柄領域に設定されている。
そして、本実施形態においては、第2リール51の最大移動図柄領域数を、原則として5図柄に設定している。
この場合に、第1リール31の最大移動図柄領域数をK、第2リール51の最大移動図柄領域数をK’としたとき、第1リール31の回転速度及び停止制御を、第2リール51に準じるようにするためには、第1リール31の図柄領域数Nと第2リール51の図柄領域数N’との関係より、
K<K’
に設定される。
特に本実施形態では、
K≧K’/2
に設定している。
さらには、第1リール31の最大移動図柄領域数Kを、
(N×K’)/N’
以下の整数の最大値に設定している。
すなわち、第1リール31の図柄領域数Nを13個、第2リール51の図柄領域数N’を21個とし、かつ第2リール51の最大移動図柄領域数K’を5個としたとき、
K=13×5/21≒3.095
となる。
よって、3.095以下の整数の最大値は3であるので、第1リール31の最大移動図柄領域数を3図柄とした。
なお、第1リール31の図柄領域数Nが少なすぎると、それに応じて停止時の最大移動図柄領域数Kが少なくなる。例えば、上述したように、N/N’の値がL/L’の値に最も近くなるようにNを決定すれば、N=11個であるが、この場合には、最大移動図柄領域数Kが2図柄となってしまう。これにより、第1リール31の停止時における図柄の組合せ総数、あるいは第1リール31の図柄配列が制約を受けやすくなる。
このため、本実施形態では、上述のように第1リール31の図柄領域の配列間隔を第2リール51の図柄領域の配列間隔よりやや狭めとし、
N>N’/2
とすることで、第1リール31を小さく形成しつつも、第2リール51に準じた停止制御を行ったときの第1リール31の十分な最大移動図柄領域数Kを確保するようにした。特に本実施形態では、N=13個とすることで、第1リール31の停止制御を第2リール51に準じるようにしつつ、第1リール31の最大移動図柄領域数Kが3図柄となるようにした。
ここで、図5において、例えば左第1リール31の図柄に着目すると、図柄番号5の「扇子」の図柄が有効ライン上に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されれば、この図柄番号5の「扇子」の他、その上の図柄番号6の「小槌」、さらにその上の図柄番号7の「鯛」を有効ラインに停止させることができる。
そして、図5の例では、左第1リール31については、「扇子」は、3図柄以内の間隔で配置されている。これにより、左第1リール31については、どの位置でストップスイッチ42が操作されても「扇子」を有効ラインに停止させることが可能となる。
また、左第1リール51について、3図柄以内の間隔で、「小槌」又は「千両箱」の一方が配置されている。したがって、どの位置でストップスイッチ42が操作されても「小槌」又は「千両箱」のいずれかを有効ラインに停止させることが可能となる。
さらにまた、中第1リール31については、「鯛」及び「宝船」は、それぞれ、3図柄以内の間隔で配置されている。さらに、右第1リール31については、3図柄以内の間隔で、「亀」又は「小槌」の一方が配置されている。同様に、3図柄以内の間隔で、「鶴」又は「鯛」の一方が配置されている。
したがって、例えば「小槌又は千両箱」−「宝船」−「鶴又は鯛」の図柄の組合せに対応させた役(本実施形態では、後述するリプレイ。図9参照。)については、どの位置でストップスイッチ42が操作されても、常に、有効ラインに停止させることができる。いいかえれば、その役は、第1リール31の停止制御によって、常に入賞させることができる。
なお、前述の特許文献1では、演出用リールに表示される図柄(領域)数は5図柄であるが、この場合の図柄間の距離は、演出用リールの中心からの角度に換算すると、72度となる。このことは、従来より一般的なリール(特許文献1ではゲーム用リールに相当)の停止制御に準じて演出用リールの停止制御を行う場合、すなわちゲーム用リールと演出用リールとを同等の最大回転移動角度の範囲内で停止させる場合には、演出用リールの最大移動図柄領域数は、ストップスイッチのオンを検知した瞬間に位置する図柄領域を含めて1図柄領域となることを意味する。
この場合に、例えば演出用リールの5図柄領域のうち、1つの図柄領域に、大当たりを意味する「7」の図柄を設けた場合、その「7」の図柄の直前の図柄が有効ラインを通過した直後にストップスイッチをオンにすれば、上記の制御では、「7」を有効ラインに停止せざるを得ないこととなる。したがって、この操作を全ての演出用リールについて行えば、演出用リールは、大当たりを意味する「7」−「7」−「7」の図柄の組合せを有効ラインに停止せざるを得ないこととなる。このことから、上記特許文献1の発明では、演出用リールを、ゲーム用リールと同等の従来より一般的に行われている停止制御を行うことはできないこととなる。
なお、上記特許文献1において、演出用リールの回転速度をゲーム用リールの回転速度より速くすれば、演出用リールの最大移動図柄領域数を、ストップスイッチのオンを検知した瞬間に位置する図柄を含めて2図柄領域とすることも不可能ではないと考えられる。しかし、ゲーム用リールと演出用リールとの回転速度差を大きくしてしまうと、両者のリールの回転時の一体感が損なわれる。また、演出用リールは、ゲーム用リールより大きさが小さいので、演出用リールの回転時の図柄の識別性は、ゲーム用リールと比較すれば劣ってしまうが、回転速度を速くすることは、さらに識別性を劣らせることとなり、好ましくない。
一方、本実施形態では、第1リール31の回転速度が約78.13rpm(1周時間が768ms)となり、第2リール51の回転速度が約79.87rpm(1周時間が751.2ms)となるように制御している。
具体的には、第1リール31を回転させるためのモータ32を、1回転当たり400ステップ数とし、1ステップ当たりの回転駆動時間(割込み時間)を1.920msに制御している。これにより、モータ32の1回転時間を、(1.920ms×400ステップ=)768msに制御している。
これに対し、第2リール51を回転させるためのモータ52を、1回転当たり1600ステップ数とし、1ステップ当たりの回転駆動時間(割込み時間)を0.4695msに制御している。これにより、モータ52の1回転時間を、(0.4695ms×1600ステップ=)751.2msに制御している。
このように設定することで、第1リール31の回転速度と第2リール51の回転速度とは、近似するので、第1リール31と第2リール51との回転時の一体感を損なうことがない。さらに、両者の回転速度は、近似するが同一ではない、すなわち同期していないこととなる。よって、第2リール51を第1リール31の目押し補助として用いることができないようにすることができる。すなわち、第2リール51の回転中の特定の図柄を識別することによって、第1リール31の特定の図柄を目押しする(停止するように狙う)ことができないようにすることができる。
なお、第1リール31と第2リール51との回転速度が同期しないように設定する場合には、第1リール31が最大回転速度に達したときの回転速度と、第2リール51が最大回転速度に達したときの回転速度とが同期しないように設定すれば良い。
例えば、第1リール31の回転開始時から最大回転速度(定速)に達するまでの加速域と、第2リール51の回転開始時から最大回転速度(定速)に達するまでの加速域とにおいて、第1リール31と第2リール51との回転速度が一致する瞬間が存在したとしても、通常は、役の入賞に直接関係する第1リール31の上記加速域ではストップスイッチ42を有効にしないようにし、第1リール31が定速に達した後にストップスイッチ42を有効にしている。したがって、第1リール31及び第2リール51の回転速度がともに定速である最大回転速度に達したときに、両者の回転速度が同期しないように制御すれば、第2リール51を第1リール31の目押し補助として用いることができないようにすることができるからである。
続いて、スロットマシン10の制御について説明する。図8は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。
(遊技制御手段、メイン制御手段、サブ制御手段)
スロットマシン10の遊技制御手段60は、スロットマシン10の遊技の進行や演出等を含むスロットマシン10全体を統括制御する手段であり、役の抽選、第1リール31の駆動制御、及び入賞時の払出し等の遊技の進行を制御するメイン制御手段60aと、演出の出力を制御するサブ制御手段60bとを備える。メイン制御手段60aは、上述のメイン制御基板104上に実装されているCPU、ROM及びRAM等から構成されたものである。また、サブ制御手段60bは、上述のサブ制御基板108上に実装されているCPU、ROM及びRAM等から構成されたものである。
また、図8に示すように、メイン制御手段60aの入力側(図8中、左側)には、上述のスタートスイッチ41、ストップスイッチ42、及びベットスイッチ45の操作スイッチ40が電気的に接続されている。スタートスイッチ41は、第1リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。また、ストップスイッチ42は、3つの第1リール31に対応して3つ設けられ、対応する第1リール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらにまた、ベットスイッチ45は、次遊技に移行するときに、遊技者が貯留メダルを投入するときに操作するスイッチであって、その操作によって有効ラインが有効化されるスイッチである。なお、図8では、メダル投入口43(図1)を図示していないが、メダル投入口43は、ベットスイッチ45と同様に、有効ラインを有効化するために実際のメダルを投入する部分であり、メダル投入口43からのメダルの投入は、ベットスイッチ45の操作に含まれるものである。
また、メイン制御手段60aの出力側(図8中、右側)には、第1リールユニット30の各第1リール31に連結された、第1リール31を回転させるためのモータ32が電気的に接続されている。
そして、スタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段60aに入力される。メイン制御手段60a(具体的には、後述する第1リール制御手段65)は、この信号を受信すると、全てのモータ32を駆動制御して、全ての第1リール31を回転させるように制御する。このようにして第1リール31がモータ32によって回転されることで、第1リール31上の図柄は、所定の速度で第1表示窓12a内で上下方向に移動表示される。
また、サブ制御手段60bの出力側には、第2リールユニット50の各第2リール51に連結された、第2リール51を回転させるためのモータ52が電気的に接続されている。
そして、メイン制御手段60aは、スタートスイッチ41が操作された信号を受信したときには、上記のように各第1リール31を始動するように制御するが、さらに、スタートスイッチ41が操作された旨の信号をサブ制御手段60bに送信する。そして、サブ制御手段60b(具体的には、後述する第2リール制御手段85b)は、スタートスイッチ41が操作された旨の信号がメイン制御手段60aから送信されてきたときに、全てのモータ52を駆動制御して、全ての第2リール51を回転させるように制御する。このようにして第2リール51がモータ52によって回転されることで、第2リール51上の図柄は、所定の速度で第2表示窓12b内で上下方向に移動表示される。
ここで、メイン制御手段60aは、スタートスイッチ41が操作された旨の信号を受信した後、所定時間だけ遅延させて、スタートスイッチ41が操作された旨の信号をサブ制御手段60bに送信するように制御する。
特に本実施形態では、ソフトウェア乱数等によってランダムに、0〜39msの範囲で遅延時間を決定し、決定された遅延時間の経過後に、スタートスイッチ41が操作された旨の信号がサブ制御手段60bに送信されるようにする。
これにより、第1リール31と第2リール51との始動のタイミングが異なるように設定することができるので、より確実に、第2リール51を第1リール31の目押し補助として用いることができないようにすることができる。例えば39msの遅延時間が発生すると、第2リール51上の図柄で約1図柄分のズレが生じる。
なお、本実施形態では、スタートスイッチ41が操作された旨の信号に限らず、ストップスイッチ42が操作された旨の信号等、メイン制御手段60aからサブ制御手段60bに送信する全ての信号に対して、上記のように遅延時間を設けている。
また、ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段60aに入力される。メイン制御手段60a(具体的には、後述する第1リール制御手段65)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、そのモータ32に係る第1リール31の停止制御を行う。
そして、メイン制御手段60aは、ストップスイッチ42が操作された信号を受信したときには、ストップスイッチ42が操作された旨の信号をサブ制御手段60bに送信する。サブ制御手段60b(具体的には、後述する第2リール制御手段85b)は、ストップスイッチ42が操作された旨の信号がメイン制御手段60aから送信されてきたときに、そのストップスイッチ42に対応するモータ52を駆動制御して、そのモータ52に係る第2リール51の停止制御を行う。
さらにまた、サブ制御手段60bの出力側には、サブ制御手段60bによって制御されるドット表示装置13、ランプ21及びスピーカ22等が電気的に接続されている。
ここで、ドット表示装置13は、演出画像を表示するための装置であり、選択された演出パターン(後述)に従って、遊技中に所定の演出画像を出力する。
また、ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21は、上述した第1リールユニット30の各第1リール31の内周側に配置されたバックランプ33や、第2リールユニット50の各第2リール51の内周側に配置されたバックランプ53が含まれる。さらには、スロットマシン10のフロントマスク部12に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプやサイドランプ等が含まれる。
さらにまた、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。本実施形態では、図1及び図2に示すように、前面側から見て第1表示窓12aの左右両側に設けられている。
通常遊技では、遊技者は、メダル投入口43からメダルを投入するか、又はベットスイッチ45を操作することで、第1表示窓12aの図柄組合せラインL1を有効ラインにする(同時に、第2表示窓12bの5本の図柄組合せラインL2が有効ラインに設定される)。そして、スタートスイッチ41をオンする。スタートスイッチ41がオンされることで、全ての第1リール31が始動される。なお、本実施形態では、原則として、スタートスイッチ41がオンされることで、全ての第2リール51も始動される。
次に、遊技者は、各ストップスイッチ42を押すことで各第1リール31の回転を停止させる。全ての第1リール31の停止時に、有効ライン上の第1リール31の図柄の組合せが予め定められた何らかの役の図柄の組合せと一致し、その役の入賞となったときは、成立役に応じてメダルの払出し等が行われる。
なお、本実施形態では、原則として、ストップスイッチ42が押されたときに、そのストップスイッチ42に対応する第2リール51の回転が停止される。この第2リール51のより詳細な動作(回転及び停止)については後述する。
遊技制御手段60のうち、メイン制御手段60aは、以下の役抽選手段61等を備える。また、サブ制御手段60bは、以下の抽選結果情報受信手段81等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、遊技制御手段60は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
(役抽選手段)
役抽選手段61は、予め設けられた役の抽選を行うものである。ここで、役には、特別役、小役、及びリプレイが挙げられる。
特別役とは、通常遊技から特別遊技(通常遊技以上にメダルの獲得が期待できる、遊技者にとって有利となる遊技)に移行させる役である。特別役としては一般に、BB(ビックボーナス)、RB(レギュラーボーナス)、及びSB(シングルボーナス)が挙げられる。これらのBB、RB及びSBは、それぞれ、特別遊技の1つであるBB遊技、RB遊技及びSB遊技に移行させる役である。
また、小役とは、予め定められた枚数のメダルが払い出される役である。小役の種類に応じて、メダルの払出し枚数が異なるように設定されている。
さらに、リプレイとは、再遊技役であって、当該遊技でのメダルの投入枚数(ベット枚数)を維持した再遊技が行えるようにした役である。
本実施形態では、通常遊技中及び特定遊技中(特定遊技のRB遊技中を除く)に役抽選手段61で抽選される特別役として、RBのみが設けられており、BB及びSBは設けられていない。また、通常遊技中及び特定遊技中(特定遊技のRB遊技中を除く)に抽選される役として、3種類の小役(小役1〜小役3)、及びリプレイが設けられている。さらにまた、RB遊技中に役抽選手段61で抽選される役として、所定役が設けられている。
役抽選手段61は、例えば、役抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
役抽選手段61の乱数発生手段は、所定の領域(例えば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41がオンされた時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する役抽選テーブル62と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値が小役1当選領域に属する場合は、小役1の当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。
役抽選手段61は、通常遊技中及び特定遊技中は、特別役であるRB、3種類の小役(小役1〜小役3)、リプレイ及び非当選の中から、抽出した乱数値に基づいて、当選役あるいは非当選を判定する。また、RB遊技中は、抽出した乱数値に基づいて、所定役の当選あるいは非当選を判定する。
(役抽選テーブル)
役抽選テーブル62は、各役の当選確率を定めたものである。役抽選テーブル62は、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有するとともに、この抽選領域は、各役の当選領域及び非当選領域に分けられているとともに、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。
なお、図示しないが、各役の当選領域及び非当選領域は、出玉率の設定値ごとに定められている。
図9及び図10は、本実施形態における役等の種類と払出し枚数等、及び図柄の組合せを示す図である。図9及び図10に示すように、各役に対応する第1リール31の図柄の組合せ、及び第2リール51の図柄の組合せが予め定められている。
また、図9中、大吉AT、中吉AT、及び小吉ATは、役抽選手段61により抽選される役ではなく、後述する特定遊技実行手段83で実行される特定遊技に対応する図柄の組合せである。実行される特定遊技に応じて、大吉AT、中吉AT、及び小吉ATの3種類が設けられており、後述する特定遊技実行決定手段82により特定遊技を実行することに決定されたときに、決定された特定遊技に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するものである。
さらにまた、本実施形態では、第1リール31の当選役の図柄の組合せと、第1リール31のその当選役の図柄の組合せに対応する第2リール31の図柄の組合せとは、異なる図柄の組合せに設定されている。
例えば、図9中、小役1では、第1リール31の図柄の組合せは、「小槌又は千両箱」−「宝船」−「亀又は小槌」に設定されているが、これに対応する第2リール51の図柄の組合せは、「ネズミ」−「ネズミ」−「ネズミ」に設定されている。
さらに、第2リール51の「招き猫」の図柄は、全体が第2表示窓12bから見えるように停止したときに限って、その「招き猫」の図柄が有効ラインに停止したこととなる。例えば、図7中、図柄番号19、18及び17の各図柄領域が、それぞれ水平方向上段、中段及び下段の有効ラインに停止したときは、「招き猫」の図柄が、5本全ての有効ラインに停止したことを意味する。いいかえれば、上記のように「招き猫」の図柄が停止したときに限っては、その第2リール51に係る有効ラインは、1本のマルチ有効ラインに1つの「招き猫」の図柄が停止したことを意味する。
例えば、左第2リール51の「招き猫」の図柄が上記のように停止した場合において、中第2リール51及び右第2リール51については、(1)ともに水平方向上段に「小判」の図柄が停止したとき、(2)ともに水平方向中段に「小判」の図柄が停止したとき、及び(3)ともに水平方向下段に「小判」の図柄が停止したときは、いずれの場合も、小役3に係る「招き猫」−「小判」−「小判」の図柄の組合せが有効ラインに停止したこととなる。
同様に、(4)中第2リール51では中段に「小判」の図柄が停止し、右第2リール51では上段に「小判」の図柄が停止したとき、及び(5)中第2リール51では中段に「小判」の図柄が停止し、右第2リール51では下段に「小判」の図柄が停止したときでも、いずれの場合も、小役3に係る「招き猫」−「小判」−「小判」の図柄の組合せが有効ラインに停止したこととなる。
これに対し、図7中、図柄番号19、18及び17の各図柄領域が、それぞれ水平方向上段、中段及び下段の有効ラインに停止したとき以外は、「招き猫」の図柄がいずれの有効ラインにも停止したことにはならない。例えば、(1)図柄番号18、17及び16の各図柄領域が、それぞれ水平方向上段、中段及び下段の有効ラインに停止したとき、(2)図柄番号17、16及び15の各図柄領域が、それぞれ水平方向上段、中段及び下段の有効ラインに停止したとき、(3)図柄番号20、19及び18の各図柄領域が、それぞれ水平方向上段、中段及び下段の有効ラインに停止したとき、及び(4)図柄番号0、20及び19の各図柄領域が、それぞれ水平方向上段、中段及び下段の有効ラインに停止したときは、いずれの場合も、「招き猫」の図柄がいずれかの有効ラインに停止したことにはならない。
以上より、第2リール51の「招き猫」の図柄は、特定の1箇所に停止したとき(本実施形態では、図柄番号19、18及び17の各図柄領域が、それぞれ水平方向上段、中段及び下段の有効ラインに停止したとき)は、複数ある全ての有効ラインに停止したこととなる図柄であり、かつ、その特定の1箇所以外の位置に停止したときは、複数ある有効ラインのうち、いずれの有効ラインにも停止したことにならない図柄である。
また、本実施形態では、当選役のうち、小役1、及びRB遊技中の所定役は、ストップスイッチ42が所定の操作順番で操作されたときに限って、第1リール31の停止可能位置の基準範囲内(本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄を含めて3図柄以内)において、その当選役(小役1の当選時はその小役1、及びRB遊技中における所定役の当選時は、その所定役)に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止する(入賞する)ように制御される役である。いいかえれば、小役1又は所定役に当選しても、ストップスイッチ42が所定の操作順番以外の操作順番で操作されたときは、その当選役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しない役である。
ここで、左、中、右の各第1リール31にそれぞれ対応するストップスイッチ42を、左、中、右で表すと、ストップスイッチ42の操作順番としては、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、及び「右中左」の6通り挙げられる。
そして本実施形態では、小役1及び所定役には、それぞれ6通りの操作順番が均等(1/6)に割り当てられている。例えば通常遊技中の小役1の当選確率が1/2であるとすると、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」、及び「右中左」の各小役1の当選確率は、それぞれ1/12(1/2×1/6)に割り当てられている。
すなわち、小役1を1つの役としてみたときの(合算した)当選確率が1/2であり、上述した役抽選テーブル62の全抽選領域内で、小役1全体で1/2の当選領域が確保されているとともに、この1/2の当選領域が、例えば「操作順番が左中右の小役1」、「操作順番が左右中の小役1」、・・のように6分割されている。RB遊技中の所定役についても同様である。
この場合に、例えば小役1のうちの「操作順番が左中右の小役1」に当選した場合、ストップスイッチ42が「左中右」の順番で操作されたときは、小役1に対応する図柄の組合せ(「小槌又は千両箱」−「宝船」−「亀又は小槌」)が有効ラインに停止するように制御されるが、それ以外の5通りの操作順番でストップスイッチ42が操作されたときは、上記図柄の組合せが有効ラインに停止しないように制御される。
このように、小役1又は所定役に当選したときは、いずれか1つの入賞可能なストップスイッチ42の操作順番が決定されている。
また、図10において、RB遊技中に所定役に当選したときは、ストップスイッチ42の操作順番に応じて有効ラインに停止する図柄の組合せが異なるように設定されている。例えば、所定役のうち、第1リール31の図柄の組合せが「小判」−「小判」−「ネズミ」(第2リール51の図柄の組合せが「扇子」−「鯛」−「亀又は小槌」)となるのは、第1停止が左ストップスイッチ42に対応する所定役に当選した場合である。また、所定役のうち、第1リール31の図柄の組合せが「小判」−「ネズミ」−「小判」(第2リール51の図柄の組合せが「扇子」−「鯛」−「亀又は小槌」)となるのは、第1停止が中ストップスイッチ42に対応する所定役に当選した場合である。同様に、所定役のうち、第1リール31の図柄の組合せが「ネズミ」−「小判」−「小判」(第2リール51の図柄の組合せが「扇子」−「宝船」−「鶴又は鯛」)となるのは、第1停止が右ストップスイッチ42に対応する所定役に当選した場合である。
なお、上述の所定役は、RB遊技中の役である。第1リール31の停止時における図柄の組合せが「千両箱」−「千両箱」−「千両箱」となったときは、RBの入賞となり、RB遊技に移行する。そして、このRB遊技中では所定役の抽選が行われ、所定役に当選した遊技では、ストップスイッチ42の操作順番に応じて、上記の図柄の組合せが有効ラインに停止することとなる。
(抽選結果記憶手段)
抽選結果記憶手段63は、役抽選手段61による役の抽選結果を記憶するためのものである。抽選結果記憶手段63は、全ての役ごとに当選役フラグ(RBフラグ、小役1〜小役3フラグ、リプレイフラグ、及び所定役フラグ)を備えており、例えばいずれかの役に当選した場合にはその役に対応する当選役フラグをオンにすることで、各役の当選/非当選を記憶する。また、ストップスイッチ42の操作順番が定められている小役1又は所定役に当選したときは、その役の当選とともに、ストップスイッチ42の操作順番(その当選役を入賞させるための操作順番)を特定する押し順IDも併せて記憶される。
(当選持越し手段)
また、抽選結果記憶手段63は、当選持越し手段63aを備える。
当選持越し手段63aは、役抽選手段61による役の抽選において、特別役であるRBに当選したときは、第1リール31の停止時に、RBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止し、RBの入賞となるまでの遊技において、RBの当選を次遊技以降に持ち越すように制御するものである。
役抽選手段61による役の抽選において、小役1、小役2、小役3、リプレイ、及び所定役に当選したときは、当該遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次遊技以降に持ち越されない。すなわち、これらの役が当選した遊技では、抽選結果記憶手段63によりその当選役に対応する当選役フラグがオンにされるが、その当選役フラグは、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時にオンからオフにされる。
これに対し、RBに当選したときは、第1リール31の停止時に、RBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止してRBの入賞となるまで、RBの当選役フラグのオン状態が維持され、次遊技以降に持ち越される。そして、RBの入賞となったときに、そのRBの当選役フラグがオンからオフにされる。
さらに本実施形態では、RBに当選した後も、RBを含めて役の抽選を行っている。このため、複数のRBの当選を持ち越すことができるようになっている。本実施形態では、抽選結果記憶手段63でのRBに対応する当選役フラグは、複数設けられており、RBが当選するごとに、RBの当選役フラグが1つずつオンにされる。
さらにまた、本実施形態では、当選持越し手段63aは、RBに当選したときであっても、一定条件を満たすまで(具体的には、後述する特定遊技に移行するまで)、RBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないように、その当選が持ち越される。すなわち、本実施形態では、RBに当選したときには、そのRBの当選が順次持ち越され、特定遊技を実行することに決定され、かつ特定遊技に移行したときに、その特定遊技中において、当選を持ち越していたRBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止可能な状態(当選をストックしていたRBを放出可能な状態)となる。
(抽選結果情報送信手段)
抽選結果情報送信手段64は、毎遊技ごとに、役抽選手段61による役の抽選結果の情報(当選役に係る図柄を特定するための図柄ID等)(以下、「抽選結果情報」という。)を、サブ制御手段60b側に送信するものである。
なお、役抽選手段61による役の抽選で小役1又は所定役に当選したときには、抽選結果情報中には、その当選役を入賞させるためのストップスイッチ42の操作順番の情報(押し順ID)も含まれる。
また、本実施形態では、メイン制御手段60aからサブ制御手段60b側に送信する情報としては、上記の抽選結果情報に限られない。例えば、メイン制御手段60aは、スタートスイッチ41のオンを検知すると、スタートスイッチ41が操作された旨の操作情報をサブ制御手段60bに送信する。また、ストップスイッチ42が操作されたときは、その旨の操作情報、及び左、中、又は右ストップスイッチ42のいずれのストップスイッチ42が操作されたかを含めた情報をサブ制御手段60bに送信する。
(第1リール制御手段)
第1リール制御手段65は、スタートスイッチ41が操作されたときに、全ての第1リール31の回転を開始させるようにモータ32を駆動制御するものである。さらに、第1リール制御手段65は、ストップスイッチ42が操作されたときに、抽選結果記憶手段63に記憶されている役の抽選結果と、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングとに基づいて、後述の第1停止位置決定テーブル65aを参照してそのストップスイッチ42に対応する第1リール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にその第1リール31を停止させるように制御するものである。
例えば、第1リール制御手段65は、役に当選した遊技では、第1リール31の停止可能位置の基準範囲内(所定の停止制御時間内(本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間から190ms以内)に停止可能な範囲内であって、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄位置を含めて3図柄以内)において、当選役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように第1リール31を停止制御するとともに、当選役以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように第1リール31を停止制御する。
(第1停止位置決定テーブル)
第1停止位置決定テーブル65aは、役抽選手段61による役の抽選結果、すなわち抽選結果記憶手段63に記憶されている各役に係る当選役フラグのオン/オフの状態と、ストップスイッチ42が操作された瞬間の第1リール31の位置とから、第1リール31の図柄の停止位置を定めたものである。第1停止位置決定テーブル65aは、当選した役ごとの第1停止位置決定テーブル65a、及び非当選時(いずれの役にも当選していないとき)の第1停止位置決定テーブル65aとが設けられている。
例えば、いずれの役にも当選していないときに用いられる第1停止位置決定テーブル65aは、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないように、第1リール31の停止位置が定められている。また、役の当選時に用いられる第1停止位置決定テーブル65aは、第1リール31の停止可能位置の基準範囲内において、その当選役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するように、第1リール31の停止位置が定められている。
以上の第1停止位置決定テーブル65aを用いて、第1リール制御手段65は、いずれかの役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるときは、第1リール31の停止可能位置の基準範囲内において、その役に対応する図柄の組合せを構成する図柄の引込み制御を行う。すなわち、ストップスイッチ42のオンを検知した位置で直ちに第1リール31を停止させると、その役に係る図柄が有効ラインに停止しないときには、第1リール31を停止制御時に移動制御することにより、有効ラインにその役に係る図柄を積極的に停止させるように制御する。
図9及び図10に示すように、本実施形態では、各当選役に対応する第1リール31の図柄の組合せがそれぞれ定められている。そして、役に対応する図柄の組合せのうち、小役1、小役2、リプレイ及び所定役については、第1リール31の停止可能位置の基準範囲内で、常に、有効ラインに停止させることができる(ただし、小役1及び所定役は、ストップスイッチ42の操作順番が当選役に対応する操作順番と一致していることが条件となる。)。したがって、これらの役の当選時は、遊技者は、特定の図柄を狙ってストップスイッチ42を操作しなくても(目押しをすることなく)、当選役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができる。
一方、例えば小役3の当選時は、左第1リール31の図柄において、図5中、図柄番号0〜2の図柄が有効ライン上に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されれば、左第1リール31の図柄番号2の「鯛」の図柄を有効ラインに停止させることができる。また、図柄番号5〜7の図柄が有効ライン上に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されれば、左第1リール31の図柄番号7の「鯛」の図柄を有効ラインに停止させることができる。しかし、それ以外の図柄が有効ライン上に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、左第1リールの「鯛」の図柄は有効ラインに停止しないので、小役3に対応する図柄の組合せは有効ラインに停止しない。
また、RBも小役3と同様に、RBが入賞可能な遊技であっても、例えば左第1リール31の図柄については、図5中、図柄番号2〜4の図柄が有効ライン上に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されれば、左第1リール31の図柄番号4の「千両箱」の図柄を有効ラインに停止させることができる。また、図柄番号7〜9の図柄が有効ライン上に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されれば、左第1リール31の図柄番号9の「千両箱」の図柄を有効ラインに停止させることができる。しかし、それ以外の図柄が有効ライン上に位置する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、左第1リールの「千両箱」の図柄は有効ラインに停止しないので、RBに対応する図柄の組合せは有効ラインに停止しない。
このように、本実施形態では、小役1、小役2、リプレイ及び所定役の当選時には、常に、その役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることが可能であるが(上述のように、小役1及び所定役については、ストップスイッチ42の操作順番が一致していることが条件となるが)、小役3の当選時、及びRBを入賞可能なときには、ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、その役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するときもあれば、停止しないときもある。
さらに、第1リール制御手段65は、以下の操作順番検出手段65b、図柄配列データ記憶手段65cを備える。
(操作順番検出手段)
操作順番検出手段65bは、小役1又は所定役に当選したときに、ストップスイッチ42の操作順番を検出するものである。上述したように、ストップスイッチ42は、各第1リール31ごとにそれぞれ設けられているが、第1番目(最初)にオンされたストップスイッチ42が左、中、右の第1リール31のうち、どの第1リール31に対応するストップスイッチ42であるか、さらに2番目にオンされたストップスイッチ42が左、中、右の第1リール31のうち、どの第1リール31に対応するストップスイッチ42であるかを検出する。各ストップスイッチ42には、それぞれオンされたときに、識別信号が操作順番検出手段65bに送信され、その識別信号に基づいてストップスイッチ42の操作順番を検出する。
(図柄配列データ記憶手段)
図柄配列データ記憶手段65cは、左、中、及び右の各第1リール31について、図柄配列データを記憶したものである。ここで、「図柄配列データ」とは、各第1リール31ごとに、図柄番号に対応する図柄の種類を特定したものであり、小役1又は所定役の当選時に、それぞれ、小役1又は所定役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるときに用いられるものである。
本実施形態では、図5に示したように、図柄の種類としては7種類設けられているが、例えば左第1リール31の図柄配列データは、「図柄番号0:扇子、図柄番号1:小槌、・・」のように、各図柄番号に対応する図柄の種類を定めたものである。
先ず、役抽選手段61による役の抽選で小役1又は所定役に当選したときには、ストップスイッチ42が操作される前(リール31の停止制御前)に、第1リール制御手段65は、当選した小役1又は所定役の図柄の組合せを有効ラインに停止させないように第1リール31の停止位置を定めた第1停止位置決定テーブル65a(通常遊技中に、いずれの役にも当選していないときに用いられる第1停止位置決定テーブル65a)を選択(セット)する。
そして、第1リール停止制御手段65は、遊技者によって操作された(操作順番検出手段65bによって検出された)ストップスイッチ42の操作順番が、その当選した小役1又は所定役に対応する操作順番と一致するときには、既にセットされている第1停止位置決定テーブル65aを用いずに、図柄配列データを用いて、小役1又は所定役に対応する図柄の組合せを構成する図柄を、有効ラインに引き込むようにリール31を停止制御する。
例えば、ストップスイッチ42の操作順番が「左中右」に係る小役1に当選したと仮定する。この場合に、遊技者が最初に左リール31に係るストップスイッチ42を操作したときは、第1リール停止制御手段65は、図柄配列データを用いて「小槌」又は「千両箱」の図柄を有効ラインに引き込むようにリール31を停止制御する。
ここで、遊技者がストップスイッチ42を操作した瞬間の有効ラインに位置する図柄から有効ラインに対して第1リール31の停止可能位置の基準範囲にある図柄のうち、「小槌」又は「千両箱」の図柄(小役1に対応する図柄の組合せを構成する図柄)の有無を検索し、その範囲内に「小槌」又は「千両箱」の図柄が存在するときは、その図柄を有効ラインに停止させる図柄に決定し、その図柄を有効ラインに引き込むように第1リール31を停止制御する。
例えば遊技者が左ストップスイッチ42を操作したときに、左第1リール31の有効ライン上の図柄が、図5中、図柄番号6の図柄(小槌)であったと仮定する。この場合には、第1リール制御手段65は、図柄配列データによって、図柄番号6の図柄は「小槌」であると判別し、この図柄番号6の図柄である「小槌」を有効ラインに停止させるように制御する。
これに対し、例えば遊技者が左ストップスイッチ42を操作した瞬間の左第1リール31の有効ライン上の図柄が、図5中、図柄番号7の図柄(鯛)であったと仮定する。この場合には、第1リール制御手段65は、図柄配列データによって、図柄番号7の図柄は「小槌」又は「千両箱」でないと判別する。そして、図柄配列データを参照して、その図柄番号7の図柄から有効ラインに対して第1リール31の停止可能位置の基準範囲にある図柄、すなわち図柄番号7〜図柄番号9の範囲に、「小槌」又は「千両箱」の図柄が存在するか否かを検索する。
この例では、図柄番号9の図柄が「千両箱」の図柄であると判別され、その図柄を有効ラインに停止させる図柄に決定し、その図柄番号9の「千両箱」の図柄を有効ラインに引き込むようにリール31を停止制御する。
これに対し、第1リール停止制御手段65は、役抽選手段61による役の抽選で小役1又は所定役に当選した場合において、遊技者によって操作されたストップスイッチ42の操作順番が、当選した小役1又は所定役に対応するストップスイッチ42の操作順番と一致しないときには、既にセットされている第1停止位置決定テーブル65aを用いて(図柄配列データを用いずに)、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しないように(すなわち、当選した小役1又は所定役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止しないように)リール31を停止制御する。
なお、2番目又は3番目に操作されたストップスイッチ42の操作順番が、当選した小役1又は所定役に対応する操作順番と一致したときは、最初(1番目)に操作されたストップスイッチ42の操作順番が当選した小役1又は所定役に係る操作順番と一致していたときに限り、図柄配列データを用いてリール31を停止制御する。
これに対し、2番目又は3番目に操作されたストップスイッチ42の操作順番が一致していたとしても、それ以前の操作順番が一致していなかったときは、第1停止位置決定テーブル65aを用いて第1リール31を停止制御する。
このように制御すれば、遊技者によって操作されたストップスイッチ42の操作順番が、当選した小役1又は所定役に対応する操作順番と一致していなかった以降の第1リール31の停止制御については、一律に、第1停止位置決定テーブル65aを用いて行うことができる。
以上のようにして、小役1又は所定役の当選時には、ストップスイッチ42の操作順番に応じて、(当選した小役1又は所定役を入賞させない)第1停止位置決定テーブル65aを用いた停止制御、又は図柄配列データを用いた図柄の引込み制御を行うことで、ストップスイッチ42の操作順番ごとの第1停止位置決定テーブル65aを設けておく必要がなくなる。これにより、制御を簡略化できるとともに、第1停止位置決定テーブル65aのデータ容量を少なくすることができる。
ただし、ストップスイッチ42の操作順番に対応させて、第1停止位置決定テーブル65aを設けても良いのは勿論である。
(停止図柄判別手段)
停止図柄判別手段66は、第1リール31の停止時に、有効ラインに停止した図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判別するものである。停止図柄判別手段66は、例えばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判別する。
なお、停止図柄判別手段66は、第1リール31が実際に停止してから図柄の組合せを判別するのではなく、ストップスイッチ42が操作された瞬間の第1リール31の位置から、選択された第1停止位置決定テーブル67によって第1リール31の停止位置が定められた時点で、有効ライン上の図柄の組合せを判別することも可能である。
(入賞処理手段)
入賞処理手段67は、停止図柄判別手段66により、第1リール31の停止時に有効ラインに停止した図柄の組合せがいずれかの役に対応する図柄の組合せと一致すると判別され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じた所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。また、リプレイの入賞時は、メダルを払い出すことなく、当該遊技で投入されたメダル枚数を自動投入するように制御する。
(特別遊技制御手段)
特別遊技制御手段68は、通常遊技から特別遊技(本実施形態ではRB遊技)への移行、特別遊技中の遊技の進行、及び、特別遊技から通常遊技への移行等を制御するものである。
先ず、特別遊技制御手段68は、有効ラインに停止した図柄の組合せが特別役(本実施形態ではRB)に対応する図柄の組合せと一致し、特別役が入賞したことを条件として、通常遊技から特別遊技に移行するように制御する。
また、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときには、それ以前に、抽選結果記憶手段63に特別役に係る当選役フラグ(RBフラグ)がオンになっているので、メイン制御手段60aは、特別役に係る当選役フラグをオンからオフにする。
RB遊技では、役抽選手段61により抽選される役は、上述したように所定役のみである。RB遊技では、所定役は、例えば95%の高確率で当選するように役抽選テーブル62によって定められている。
そして、RB遊技は、その所定役の入賞回数が規定回数(例えば8回)に到達するか、又は遊技回数が規定回数(例えば12回)に到達するまで継続される。特別遊技制御手段68は、このRB遊技の終了条件を満たすか否かの判断のため、遊技回数及び所定役の入賞回数をカウントする。
特別遊技制御手段68は、RB遊技の遊技回数又は所定役の入賞回数が規定回数に到達したときに、そのRB遊技を終了させるとともに、通常遊技に戻るように制御する。
続いて、サブ制御手段60b側の各手段について説明する。
(抽選結果情報受信手段)
抽選結果情報受信手段81は、抽選結果情報送信手段64により送信されてくる抽選結果情報を受信するものである。
サブ制御手段60b側では、受信した抽選結果情報に基づいて、出力すべき演出(第2リール51の動作を含む)を決定する。このため、サブ制御手段60b側では、演出の決定前に、これらの情報を受信する。
(特定遊技実行決定手段)
特定遊技実行決定手段82は、特定遊技を実行するか否かを決定するものであり、特に本実施形態では、以下の2つの条件のうち、いずれか1つを満たした場合には、特定遊技を実行することに決定する。
(1)役抽選手段61による役の抽選で「リプレイ」に当選した遊技が、3遊技連続した場合。
(2)前回の特定遊技の終了後の遊技から、所定遊技回数(例えば500遊技)、1度も特定遊技に当選しなかった場合。
このため、特定遊技実行決定手段82は、メイン制御手段60a側から送信されてくる抽選結果情報に基づいて、リプレイに当選した遊技が3回連続したか否かを判別し、3回連続したと判別したときは、特定遊技を実行することに決定する。
また、メイン制御手段60側から、毎遊技ごとに送信されてくる抽選結果情報に基づいて、遊技回数をカウントし、特定遊技の終了後、所定遊技回数間、1度も特定遊技に当選しなかったと判別したときは、特定遊技を実行することに決定する。
ここで、本実施形態における「特定遊技」とは、当選が持ち越されているRBを入賞可能とし、所定回数、RB遊技に移行させるようにした遊技である。さらに、特定遊技中において、RB遊技以外の遊技中に小役1に当選したとき、又はRB遊技中に所定役に当選したときは、その当選役を入賞させるためのストップスイッチ42の操作順番を遊技者に報知する遊技である。したがって、その報知に従うことで、通常遊技以上に、遊技者にとって有利となる(メダル獲得が通常遊技時以上に期待できる)。
すなわち、小役1又は所定役の当選時には、その当選役を入賞させるためのいずれか1つのストップスイッチ42の操作順番が定められているが、特定遊技は、当選した小役1又は所定役を入賞させるためのストップスイッチ42の操作順番が遊技者に対して報知される遊技である。
上述のように、抽選結果情報受信手段81は、抽選結果情報を受信するが、小役1又は所定役に当選したときは、その当選役を入賞させるためのストップスイッチ42の操作順番の情報(押し順ID)も併せてサブ制御手段60bに送信する。これにより、抽選結果情報受信手段81は、小役1又は所定役に当選した旨の情報を受信したときは、押し順IDも併せて受信している。そして、その受信した押し順IDに基づいて、ストップスイッチ42の操作順番を報知する。
(RB放出数決定手段)
さらに、特定遊技実行決定手段82は、RB放出数決定手段82aを備える。
RB放出数決定手段82aは、特定遊技を実行することに決定されたときに、特定遊技中に放出すべきRBの数(実行すべきRB遊技の回数)を決定するものである。
本実施形態では、先ず、RBの放出数を抽選によって「仮」決定する。例えば、RBの放出数とその決定確率が予め定められており(例えば0に決定される確率が3%、1に決定される確率が5%、・・のように定められており)、ソフトウェア乱数を用いて、いずれか1つのRB放出数を抽選によって仮決定する。
RB放出数決定手段82aは、上記のようにしてRB放出数を仮決定すると、RBの当選持越し数をチェックする。サブ制御手段60bは、毎遊技ごとに、抽選結果情報を受信しているので、この受信した情報には、RBの当選時には、RBに当選した旨の情報が含まれる。したがって、RBに当選した旨の抽選結果情報を受信したときに、その受信回数をカウントすることで、サブ制御手段60b側では、抽選結果記憶手段63に、RBの当選が何個持ち越されているかを判別することができる。
そして、仮決定されたRB放出数と、RBの当選持越し数とを対比し、仮決定されたRB放出数がRBの当選持越し数以下であるときは、仮決定されたRB放出数を、そのままRB放出数に決定(本決定)する。これに対し、仮決定されたRB放出数がRBの当選持越し数を超えるときは、RBの当選持越し数をRB放出するに決定(本決定)する。
以上のようにして、RBの放出数を決定する。
(当選図柄選択手段)
当選図柄選択手段82bは、RB放出数決定手段82aにより決定されたRB放出数に対応する特定遊技の当選図柄(特定遊技を実行するときに、有効ラインに停止させる図柄の組合せ)を選択するものである。
図11は、決定されたRBの放出数に対応して選択される当選図柄を示す図である。図11に示すように、決定されたRB放出数に応じて、3種類の特定遊技(大吉AT、中吉AT、小吉AT)に係る図柄のうち、いずれか1つの当選図柄を選択する。例えば、RBの放出数が6に決定されたときは、大吉ATに係る図柄が選択される。
なお、図9に示すように、大吉ATに対応する図柄の組合せは、「招き猫」−「招き猫」−「招き猫」に設定されている。また、中吉ATに対応する図柄の組合せは、「矢7」−「矢7」−「矢7」又は「鈴7」−「鈴7」−「鈴7」に設定されている。さらにまた、小吉ATに対応する図柄の組合せは、「矢7」−「矢7」−「鈴7」又は「鈴7」−「鈴7」−「矢7」に設定されている。
(仮図柄選択手段)
さらに本実施形態では、特定遊技実行決定手段82は、仮図柄選択手段82cを備える。ここで、「仮図柄」とは、特定遊技に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるときに、一旦停止させる仮の図柄の組合せ(有効ラインに一旦引き込む図柄の組合せ)である。したがって、当選図柄と仮図柄とが一致する場合もあるが、一致しない場合もある。
図11には、当選図柄に対して、仮図柄として選択される図柄を示している。例えば大吉ATに係る図柄が当選図柄に選択されたときは、小吉AT、中吉AT及び大吉ATに係る図柄の全てが仮図柄として選択される場合がある。また、中吉ATに係る図柄が当選図柄に選択されたときは、小吉AT又は中吉ATに係る図柄が仮図柄に選択される場合があるが、大吉ATに係る図柄は選択されない。さらにまた、小吉ATに係る図柄が当選図柄に選択されたときは、小吉ATに係る図柄のみが仮図柄として選択される。
この仮図柄選択手段82cによる仮図柄の選択も、当選図柄選択手段82bと同様に、所定の選択率が定められたソフトウェア乱数を用いた抽選により選択する。
(特定遊技実行手段)
特定遊技実行手段83は、当選図柄選択手段82bによって選択された当選図柄が有効ラインに停止したときに、特定遊技を実行するように制御するものである。
特定遊技実行手段83により特定遊技に移行すると、通常遊技中と同様に役抽選手段61による役の抽選が行われる。ここで小役1に当選したときは、抽選結果情報受信手段81により受信した、小役1を入賞させるための押し順IDに従い、その操作順番を報知するように制御する。
報知方法としては種々の方法が挙げられるが、例えばドット表示装置13を用いて報知する方法、又は第1リールユニット30のバックランプ33若しくは第2リールユニット50のバックランプ53を用いて報知する方法(操作すべきストップスイッチ42に対応する第1リール31又は第2リール51のみをそれぞれバックランプ33又はバックランプ53によって点灯させ、他を消灯させる方法等)が挙げられる。
また、特定遊技中において、小役1〜小役3及びリプレイに当選しなかった遊技では、RB放出数決定手段82aで決定されたRBの放出数を上限として、RBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるための第1停止位置決定テーブル65aが用いられる。そして、第1リール31の停止時に、RBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときには、RB遊技に移行する。また、RB遊技中は、上述のように所定役が高確率で当選するが、所定役の当選時には、抽選結果情報受信手段81により受信した、所定役を入賞させるための押し順IDに従い、その操作順番を報知するように制御する。
以上より、特定遊技が実行されると、RB遊技以外の遊技における小役1の当選時に、その小役1を入賞させるためのストップスイッチ42の操作順番が報知され、RB遊技に移行すると、所定役の当選時に、その所定役を入賞させるためのストップスイッチ42の操作順番が報知されるので、遊技者は、その報知内容に従ってストップスイッチ42を操作すれば、必ず小役1及び所定役を入賞させることができる。これにより、特定遊技中は、小役1の入賞率が高まるとともに、RB放出数決定手段82aで決定された放出数だけ、RB遊技に移行することができるので、特定遊技以外の遊技時以上に、メダル獲得枚数を増加させることが可能となる。
そして、特定遊技実行手段83は、RB放出数決定手段82aで決定されたRB放出数を全て放出(決定された放出数に対応するRB遊技が終了したとき)は、特定遊技を終了し、通常遊技に移行するように制御する。
(演出内容選択手段)
演出内容選択手段84は、遊技中における各種の演出を選択するためのものである。ここで、演出には、例えばドット表示装置13による出力内容、スピーカ22からのサウンドの出力内容、及び第2リール51の挙動(動作)が含まれる。
演出内容選択手段84は、制御用状態選択手段84aと、演出概要選択手段84bと、詳細演出選択手段84cとを備える。
(制御用状態選択手段)
制御用状態選択手段84aは、抽選結果情報受信手段81により受信した抽選結果情報、及び特定遊技実行決定手段82による決定結果(特定遊技の実行の有無、及び特定遊技を実行するときの特定遊技の種類)に基づいて、演出制御用状態と、リール(第2リール51)制御用状態とを選択するものである。
ここで、演出制御用状態及びリール制御用状態は、ともに、当該遊技ではどのような遊技状態にあるかを判別するために用いられ、毎遊技ごとに、抽選結果情報受信手段81により受信した情報と、特定遊技実行決定手段82の決定結果とに基づいて、それぞれ演出制御用状態及びリール制御用状態が選択される。
本実施形態では、演出制御用状態として、以下の状態が設けられている。
(1)特定遊技中
(2)大吉AT図柄(仮図柄)停止
(3)中吉AT図柄(仮図柄)停止
(4)小吉AT図柄(仮図柄)停止
(5)特定遊技内部中
(6)通常遊技中
また、リール制御用状態として、以下の状態が設けられている。
(1)大吉AT図柄(仮図柄)停止
(2)中吉AT図柄(仮図柄)停止
(3)小吉AT図柄(仮図柄)停止
(4)大吉AT内部中
(5)中吉AT内部中
(6)小吉AT内部中
(7)通常遊技中
以上において、特定遊技実行手段83による特定遊技の実行中には、演出制御用状態として(1)が選択される。
演出制御用状態の(2)〜(4)、及びリール制御用状態の(1)〜(3)は、ともに、特定遊技を実行するときに、特定遊技に係る図柄を有効ラインに停止させるときに選択され、一旦停止させる仮図柄を定めるものであり、仮図柄選択手段82cの選択結果に基づき決定する。
以上のようにして決定された演出制御用状態は、演出パターンを選択するときに用いられ、リール制御用状態は、第2リール51の第2停止位置決定テーブル85c(後述)を選択するときに用いられる。
(演出概要選択手段、詳細演出選択手段)
演出概要選択手段84bは、演出概要(演出の大枠)を選択するものである。また、詳細演出選択手段84cは、演出の詳細(より具体的なもの)を選択するものである。
本実施形態では、演出の選択にあたっては、最初に、演出概要選択手段84bにより、演出制御用状態及び抽選結果情報に基づいて演出概要が選択される。次に、その大枠に沿った詳細な演出が詳細演出選択手段84cによって選択される。以下、演出概要、及び詳細演出について説明する。
本実施形態では、演出概要選択手段84bは、演出制御用状態、及び抽選結果情報に基づいて、(1)演出無し、(2)通常演出、(3)図柄告知系演出、(4)リーチ系演出、(5)変則ストップ系演出、(6)連続演出、(7)ナビ演出、(8)ホールドリーチ系演出、(9)目押しリーチ系演出、(10)スローリーチ系演出、の10個の演出概要の中から、いずれか1つの演出概要を選択する。
(1)演出無し
「演出無し」とは、例えばスタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時に、通常の動作音を出力等するが、それ以外の演出、例えばドット表示装置13によるドット表示演出や、第2リール51の通常と異なる挙動等を行わないようにするものである。
(2)通常演出
「通常演出」とは、選択された演出内容、例えばスタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時に、通常の動作音と異なる動作音(例えば当選役に対応する動作音)を出力したり、あるいは、ドット表示装置13によってキャラクタを登場させる演出を表示等する演出である。
(3)図柄告知系演出
「図柄告知系演出」とは、当選役に対応する図柄を、例えばドット表示装置13によって表示する演出である。ここで、役抽選手段61による役の抽選でいずれかの役に当選したときには、その当選役に対応する図柄を表示する。また、特定遊技を実行することに決定されたとき等には、役抽選手段61による役の抽選結果に対応しない図柄を表示する場合もある。役抽選手段61による役の抽選結果、すなわち第1リール31や第2リール51の図柄の組合せに対応しない図柄を表示することによって、特定遊技の実行の決定等を遊技者に対して告知するためである。
(4)リーチ系演出
「リーチ系演出」とは、一部(本実施形態では2つ)の第2リール51が停止したときに、特定の図柄の組合せの一部(例えば、いずれかの役に対応する図柄の組合せの一部、又はいずれかの特定遊技に対応する図柄の組合せの一部)と一致させることにより、リーチ状態を形成する演出である。なお、この(4)リーチ系演出は、後述する(8)ホールドリーチ系演出〜(10)スローリーチ系演出とは異なる演出を意味する。
上記(4)リーチ系演出には、本実施形態では以下の演出が設けられている。
先ず第1の演出は、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内(ストップスイッチ42が操作された瞬間から5図柄以内)において第2リール51を停止させ、リーチ状態を形成したときに、所定の演出を行うものである。
また第2の演出は、第2リール51を、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内を超えて、強制的に図柄を有効ラインまで引込み、リーチ状態を形成させる演出である。
さらにまた、第3の演出は、全ての第2リール51を停止可能位置の基準範囲内において一旦停止させた後、第2リール51を再変動(再始動)させて、2つ(例えば左と右)の第2リール51をリーチ状態が形成するように停止させ、他の1つの第2リール51を回転中にすることにより、リーチ状態を形成させる演出(リスタートリーチパターン)である。
さらに、リスタートリーチパターンには、本実施形態では、全回転パターンと、コマ送りリーチパターンとが設けられている(後述のフローチャート(図18)参照)。なお、リスタートリーチパターンの場合であっても、既に全てのストップスイッチ42が操作され、全ての第2リール51が一旦停止しているのであるから、再変動により回転中の第2リール51に対応するストップスイッチ42が再度操作されたとしても、その第2リール51は、ストップスイッチ42の操作に基づいて停止するのではなく、あくまで、内部の制御によって所定位置に停止する。
(5)変則ストップ系演出
「変則ストップ系演出」とは、第2リール51を一旦停止させた後、第2リール51を最終停止位置までコマ送り移動させる演出である。
(6)連続演出
「連続演出」とは、複数回の遊技にわたって連続的に、同一の、共通の、又は一連の演出を行うものである。特に本実施形態では、連続演出が選択されると、第2リール51を逆回転させる演出を行う。また、本実施形態では、連続演出の選択中の遊技であるか否かを判別するため、連続演出フラグが設けられている。そして、連続演出が一旦選択されると、連続演出フラグがオンにされる。この連続演出は、複数回の遊技にわたって継続され、その連続演出の複数回の遊技のうち、最後の遊技で連続演出フラグがオンからオフにされる。
(7)ナビ演出
「ナビ演出」とは、特定遊技中、又は特定遊技以外において、ストップスイッチ42の操作順番を遊技者に対して報知する演出である。この演出は、特定遊技中に小役1に当選したとき、又は特定遊技のRB遊技中に所定役に当選したときには、常に選択され、当選役を入賞させるためのストップスイッチ42の操作順番が報知される。これに対し、特定遊技以外においては、演出として、ストップスイッチ42の操作順番を遊技者に対して報知する。
さらに、上記(4)リーチ系演出の発展系の演出として、以下の(8)ホールドリーチ系演出、(9)目押しリーチ系演出、及び(10)スローリーチ系演出、が設けられている。
(8)ホールドリーチ系演出
「ホールドリーチ系演出」とは、当該遊技において第2リール51が停止したときに、いずれかの有効ラインに停止した図柄の組合せの一部が、特定遊技(大吉AT、中吉AT、又は小吉ATのいずれか)に対応する図柄の組合せの一部と一致するときには、次遊技でスタートスイッチ41が操作されたときに、特定遊技に対応する図柄の組合せの一部と一致している一部の第2リール51については回転を開始させずに(停止したままで、すなわちホールドして)、他の第2リール51のみを回転させることで、リーチ状態を形成する演出である。
例えば、当該遊技において、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「矢7」−「ネズミ」と停止したものとする。このとき、左及び中第2リール51の「矢7」の部分が、中吉AT又は小吉ATに対応する図柄の組合せの一部と一致する。この場合には、左及び中第2リール51については、次遊技で回転させずに、右第2リール51のみを回転させることで、「矢7」−「矢7」−「回転中」となるリーチ状態を形成する。あるいは、当該遊技において、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「ネズミ」−「矢7」と停止したものとする。このとき、左及び右第2リール51の「矢7」の部分が、中吉ATに対応する図柄の組合せの一部と一致する。この場合には、次遊技で、左及び右第2リール51を回転させずに、中第2リール51のみを回転させることで、「矢7」−「回転中」−「矢7」となるリーチ状態を形成する。
また、一部の第2リール51を回転させずに、それ以外の第2リール51を回転させたときには、その回転させた第2リール51に対応するストップスイッチ42が操作されたときに、その回転中の第2リール51を停止するように制御される。なお、回転させない第2リール51に対応するストップスイッチ42が操作されたとしても、その停止している第2リール51は、そのまま停止状態を維持する(この場合には、そのストップスイッチ42に対応する第1リール31が停止することとなる)。
さらに、ホールドリーチ系演出には、以下の演出が設けられている。
第1の演出は、当該遊技では、第2リール51の停止可能位置の範囲内において全ての第2リール51を停止制御する。そして、全ての第2リール51の停止時に、いずれかの有効ラインに停止した図柄の組合せの一部が、特定遊技に対応する図柄の組合せの一部と一致するときには、次遊技でスタートスイッチ41が操作されたときに、特定遊技に対応する図柄の組合せの一部と一致している第2リール51については回転を開始させずに、他の第2リール51のみを回転させる演出である。したがって、当該遊技において、全ての第2リール51の停止時に、いずれかの有効ラインに停止した図柄の組合せの一部が、特定遊技に対応する図柄の組合せの一部と一致しないときは、次遊技でのホールドリーチ系演出が中止される。
第2の演出は、当該遊技では、第2リール51の停止可能位置の範囲内であるか否かにかかわらず第2リール51を停止制御し、全ての第2リール51の停止時に、いずれかの有効ラインに停止した図柄の組合せの一部が、特定遊技に対応する図柄の組合せの一部と一致するようにする。そして、次遊技では、必ずホールドリーチ系演出が実行されるようにする演出である。
なお、このような演出では、1番目(最初)のストップスイッチ42が操作されたとき、又は2番目のストップスイッチ42が操作されたときの少なくとも一方において、リーチ状態を形成するために必要な図柄を有効ラインに停止させるように第2リール51を制御すれば良い。
また、第3の演出は、全ての第2リール51の停止時に、いずれかの有効ラインに停止した図柄の組合せの一部が、特定遊技に対応する図柄の組合せの一部と一致しないときは、第2リール51の少なくとも1つを再変動させて、特定遊技に対応する図柄の組合せの一部と一致させるように停止する。すなわち、次遊技でリーチ状態を形成可能なように少なくとも1つの第2リール51を移動制御する。そして、次遊技では、必ずホールドリーチ系演出が実行されるようにする演出である。
さらに、停止した第2リール51をホールドする(回転開始を行わない)場合には、回転させない第2リール51をそのまま次遊技においても停止(静止)した状態を維持する演出の他に、回転させない第2リール51を振動させる演出が設けられている。そして、その振動させた第2リール51に対応するストップスイッチ42が操作されたときに、その第2リール51の振動を停止する演出を行う。
(9)目押しリーチ系演出
「目押しリーチ系演出」とは、2つの第2リール51が停止した場合(残りの1つの第2リール51は回転中)において、いずれかの有効ラインに停止した図柄の組合せが、特定遊技(大吉AT、中吉AT、又は小吉ATのいずれか)に対応する図柄の組合せの一部と一致したとき(特定遊技に係る図柄のリーチ状態となったとき)に、残りの回転中の第2リール51の回転速度を、それまでの回転速度より低速にして(例えば、通常時の回転速度の約1/4程度の回転速度にして)目押しをより容易とし、遊技者に、目押しをさせるようにする演出である。
なお、「目押し」とは、遊技者が、特定の図柄を特定の有効ラインに停止するように狙って(特定の図柄を特定の有効ラインに停止させるタイミングで)ストップスイッチ42を操作することをいう。
例えば、左及び中第2リール51が停止したときに、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「矢7」と停止したときは、その図柄の組合せは、中吉AT又は小吉ATの図柄の組合せの一部と一致する。このため、残りの(1つの)第2リール51の回転を低速にして、遊技者に目押しをさせるようにする。なお、この場合に遊技者は、その有効ラインに、中吉ATに係る図柄である「矢7」の図柄が停止するタイミングでストップスイッチ42を操作することとなる。
また、目押しリーチ系演出には、以下の演出が設けられている。
第1の演出は、第2リール51の停止可能位置の範囲内において第2リール51を停止制御する。そして、2つの第2リール51の停止時に、いずれかの有効ラインに停止した図柄の組合せの一部が、特定遊技に対応する図柄の組合せの一部と一致するときに、目押しリーチ系演出を実行する演出である(一致しないときは、目押しリーチ系演出を中止する)。
第2の演出は、第2リール51の停止可能位置の範囲内であるか否かにかかわらず、いずれかの有効ラインに、特定遊技に対応する図柄の組合せの一部と一致するように図柄の組合せを停止させることにより、強制的にリーチ状態を形成する。あるいは、第2リール51の停止可能位置の範囲内において第2リール51を一旦停止制御した後、いずれかの有効ラインに停止した図柄の組合せが、特定遊技に対応する図柄の組合せの一部と一致するように、少なくとも1つの第2リール51を再変動させることにより、強制的にリーチ状態を形成する演出である。
さらに、この目押しリーチ系演出には、リーチ状態を形成した後の、回転中の第2リール51の変動演出として、以下の2つが設けられている。
第1の変動演出は、低速回転させた第2リール51を、その低速状態を維持して定速(等速)回転させる演出である。
また、第2の変動演出は、少なくとも、低速回転させた第2リール51の特定遊技に係る図柄(例えば2つの第2リール51の停止時に、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「矢7」と停止したとき、残りの第2リール51の「矢7」の図柄)が有効ラインを通過する所定図柄数(例えば、2、3図柄)だけ前の位置から有効ラインを通過するまでの間、その第2リール51をコマ送り移動させる(例えば、0.5秒間隔で、1図柄領域ずつ、コマ送りをさせる)演出である。そのコマ送り移動時以外は、低速で等速回転される。なお、コマ送り移動させる範囲は、上記に限らず、特定遊技に係る図柄が有効ラインを通過した後、その有効ラインから数図柄(例えば2〜3図柄)領域程度離れるまで等としても良い。
(10)スローリーチ系演出
「スローリーチ系演出」とは、最後の(本実施形態では3番目の)第2リール51に係るストップスイッチ42が操作された後、そのストップスイッチ42に対応する第2リール51を低速回転(例えば、通常時の回転速度の約1/2程度の回転速度で回転)させるとともに、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内を超えて回転させ(例えば1〜数回転させ)、その回転後に所定位置に停止させる演出である。
このスローリーチ系演出には、以下の演出が設けられている。
第1の演出は、最後のストップスイッチ42が操作された後、低速回転させて約1回転後に第2リール51を停止させる演出である。
また、第2の演出は、最後のストップスイッチ42が操作された後、約1回転程度、低速回転させ、その後、通常の回転速度に戻して約3回転させた後、第2リール51を停止させる演出である。
さらにまた、第3の演出は、最後のストップスイッチ42が操作された後、少なくとも、回転中の第2リール51の特定遊技に係る図柄(例えばいずれかの有効ラインに、「矢7」−「矢7」と停止したときは、残りの第2リール51の「矢7」の図柄)が有効ラインを通過する所定図柄数(例えば、2、3図柄)だけ前の位置から有効ラインを通過するまでの間、その第2リール51を低速(通常時の回転速度の約半分程度の速度)で回転させ、他の範囲では、第2リール51の回転速度を通常時の速度に戻す演出である。
すなわち、特定遊技に係る図柄が有効ラインを通過する数図柄前の位置から有効ラインを通過するまでの間だけ、第2リール51を低速に回転させる。なお、低速に回転させる範囲は、上記に限らず、特定遊技に係る図柄が有効ラインを通過した後、その有効ラインから数図柄(例えば2〜3図柄)領域程度離れるまで等としても良い。
さらに、スローリーチ系演出においても、上記のホールドリーチ系演出や、目押しリーチ系演出と同様に、第2リール51の停止可能位置の範囲内であるか否かにかかわらず、特定遊技に係る図柄を強制的に引き込む演出が設けられている。
また、上記10個の演出概要のうち、(3)図柄告知系演出、(4)リーチ系演出、及び(5)変則ストップ系演出では、ウェイト中演出が併せて選択される場合がある。
ここで、「ウェイト(時間)」とは、遊技の開始時(例えばスタートスイッチ41の操作時)から所定時間(例えば約4秒)が経過するまでは、次遊技を開始するための遊技者の操作があっても、次の遊技に移行させずに待機することをいう。
また、「ウェイト中演出」とは、スタートスイッチ41の操作後、通常のウェイトとは異なるように一定時間の遅れを発生させた後に第2リール51を始動させるようにするとともに、このウェイト中に、ドット表示装置13にキャラクタを登場させる演出である。
さらにまた、特定遊技以外でも、演出として、小役1の当選時に、当選した小役1を入賞させるためのストップスイッチ42の操作順番を報知する演出が設けられている。また、役抽選手段61による役の抽選において非当選の場合にストップスイッチ42の操作順番を報知したり、あるいは小役1の当選時に、入賞させるためのストップスイッチ42の操作順番と異なる操作順番を意図的に報知する演出が設けられている。これにより、報知されたストップスイッチ42の操作順番で操作したにもかかわらず、いずれの役も入賞しない演出を出力することで、例えば特定遊技を実行する旨を告知するとき等に用いられる。
(演出抽選テーブル)
本実施形態では、以上の7つの演出概要ごとに、それぞれ特有の演出抽選テーブル84dが設けられている。そして、詳細演出選択手段84cは、演出制御用状態及び抽選結果情報に基づいて、選択された演出概要の演出抽選テーブル84dを用いて詳細な(より具体的な)演出内容を定めた演出パターンを選択する。
ここで選択される演出パターンには、ドット表示装置13に表示する表示内容、スピーカ22から出力するサウンドの出力内容、及び第2リール51の変動パターン(本発明における動作パターンに相当するもの)が含まれる。
さらに、詳細演出選択手段84cは、演出パターンの選択とともに、リール制御用状態、及び抽選結果情報に基づいて、第2リール51を停止制御するときに用いられる第2停止位置決定テーブル85cを選択する。
演出パターンにおいて、ドット表示装置13に表示する表示内容としては、登場するキャラクタの種類や、そのキャラクタの表示パターン等を定めている。さらに、キャラクタの表示パターンの中には、ストップスイッチ42の操作に対応させて表示内容が発展するように定められたもの等が設けられている。
また、例えばスピーカ22から出力するサウンドの出力内容としては、通常音、通常音遅れ(スタートスイッチ41やストップスイッチ42が操作された後、通常のタイミングより遅れて音を出力するパターン)、当選役に対応する音、等が定められている。
第2リール51の変動パターンは、第2リール51の回転開始時、回転中(変動中)や停止時及び停止後の動作を定めたものであり、上述の演出概要に従ったパターンが選択される。
本実施形態の変動パターンには、(1)通常パターン、(2)強制リーチ(引込み)パターン、(3)大すべりパターン、(4)コマ送り移動パターン、(5)逆回転パターン、(6)全回転パターン、(7)再変動パターン、(8)ホールドリーチパターン、(9)目押しリーチパターン、及び(10)スローリーチパターン、等が設けられている。
(1)通常パターン(基準動作パターン、又は基準範囲内動作パターン)
通常パターンは、第2リール51を、第1リール31に準じた回転及び停止制御にするものであり、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内(所定の停止制御時間内(本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間から190ms以内)に停止可能な範囲内であって、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄から5図柄以内)にあるいずれか1つの図柄が有効ラインに停止するように、第2リール51を停止させるパターンである。
(2)強制リーチ(引込み)パターン(リーチ動作パターン)
強制リーチパターンは、上述のリーチ系演出のとき等に選択され、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内において第2リール51を停止制御すると、リーチ状態を形成することができない場合に、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内を超えて、リーチ状態を形成するための図柄を強制的に有効ラインに引き込むように第2リール51を停止制御するパターンである。
(3)大すべりパターン(基準範囲外動作パターン)
大すべりパターンは、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内を超えた位置にあるいずれか1つの図柄が有効ラインに停止するように、第2リール51を停止させるパターンである。すなわち、第2リール51の停止時に、通常以上に大きなすべり(基準範囲内を超える図柄数を停止制御時に移動させること)を発生させる演出を行いつつ、第2リール51を停止させるパターンである。
(4)コマ送り移動パターン
コマ送り移動パターンは、上述の変則ストップ系演出のときに選択されるパターンであり、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内において第2リール51を一旦停止させた後、最終停止位置まで第2リール51をコマ送り移動させるパターンである。
(5)逆回転パターン
逆回転パターンは、上述した連続演出のときに選択されるパターンである。通常は、第2リール51上の図柄が第2表示窓12b内において上から下に移動表示されるように第2リール51を回転させるが、この回転方向を逆方向にすることで、第2リール51の図柄が第2表示窓12b内において下から上に移動表示されるように第2リール51を回転させるパターンである。
(6)全回転パターン
全回転パターンは、第2リール51を一体で低速回転(スタートスイッチ41の操作に基づいて回転される第2リール51の回転速度より遅い速度であって、第2リール51の図柄を容易に識別できる程度の速度で回転)させるパターンである。この場合には、図7に示すように、例えば左、中及び右第2リール51の「招き猫」の図柄が揃った状態で3つの第2リール51を一体にさせて回転させるように制御するパターン等が設けられている。全回転パターンは、例えばリーチ系演出において、リスタートリーチパターンが選択されたとき等に用いられる。
(7)再変動パターン
再変動パターンは、ストップスイッチ42の操作に対応させて、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内において第2リール51を一旦停止させた後(仮の図柄の組合せを有効ラインに停止させた後)に、遊技者の操作とは無関係に第2リール51を再変動させて、予め定められた位置に停止させる(本当の図柄の組合せを有効ラインに停止させる)パターンである。再変動パターンは、例えばリーチ系演出において、リスタートリーチパターンが選択されたときに用いられる。
なお、再変動パターンには、a)当該遊技において第2リール51を一旦停止させた後に、第2リール51を再変動させるパターン(1遊技中に、再変動を実行するパターン)と、b)当該遊技では第2リール51を一旦停止させて遊技を終了し、次遊技に移行するための操作スイッチが遊技者によって操作されたとき(本実施形態ではベットスイッチ45が操作されたとき、又はメダル投入口43からメダルが投入されたとき)に、第2リール51を再変動させて、所定の図柄の組合せを有効ラインに停止させるパターンとが挙げられる。
(8)ホールドリーチパターン
ホールドリーチパターンは、ホールドリーチ系演出時に選択され、スタートスイッチ41が操作されたときに、2つの第2リール51については回転させずに、1つの第2リール51のみを回転させるパターンである。
ホールドリーチパターンには、以下のようなパターンが設けられている。
第1のパターンは、ホールドリーチパターンが選択された遊技では、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内において第2リール51を停止させる。そして、第2リール51の停止時に、有効ライン上の図柄の組合せの一部が特定遊技の図柄の組合せの一部と一致しているときは、次遊技の開始時に、特定遊技の図柄の組合せの一部と一致している一部(本実施形態では2つ)の第2リール51を回転させず、1つの第2リール51を回転させるパターンである。
第2のパターンは、ホールドリーチパターンが選択された遊技では、最初の第2リール51の停止時、又は2番目の第2リール51の停止時の少なくとも一方において、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内を超えて、特定遊技に係る図柄を有効ラインに強制的に引き込むように第2リール51を停止制御する強制リーチパターンを含み、第2リール51の停止時における図柄の組合せの一部と、特定遊技の図柄の組合せの一部とを一致させる。そして、次遊技の開始時に、特定遊技の図柄の組合せの一部と一致している一部(本実施形態では2つ)の第2リール51を回転させず、1つの第2リール51を回転させるパターンである。
第3のパターンは、ホールドリーチパターンが選択された遊技では、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内において全ての第2リール51を一旦停止させた後、第2リール51を再変動させて、特定遊技に係る図柄を有効ラインに強制的に引き込むように第2リール51を停止制御する強制リーチパターンを含み、第2リール51の停止時における図柄の組合せの一部と特定遊技の図柄の組合せの一部とを一致させる。そして、次遊技の開始時に、特定遊技の図柄の組合せの一部と一致している一部(本実施形態では2つ)の第2リール51を回転させず、1つの第2リール51を回転させるパターンである。
さらに、上記の第1〜第3のパターンには、それぞれ、回転させない第2リール51の静止状態を維持するパターンと、スタートスイッチ41が操作されたときに回転させない第2リール51を振動させ、その第2リール51に対応するストップスイッチ42が操作されたときにその振動を停止させるパターンとを有する。ここで、第2リール51を振動させる場合には、例えば1秒間に約10回程度、図柄が上下方向に数mm程度往復移動させるものである。
(9)目押しリーチパターン
目押しリーチパターンは、目押しリーチ系演出時に選択され、一部の(本実施形態では2つの)第2リール51の停止時に、有効ラインに停止した図柄の組合せが特定遊技の図柄の組合せの一部と一致したときに、残りの(回転中の)第2リール51の回転速度を、通常時の回転速度(上述した、1回転あたり、751.2ms)より低速にして(例えば、通常時の回転速度の約1/4程度の回転速度(1回転あたり、3004.8ms)にして)回転させるパターンである。
目押しリーチパターンには、以下のようなパターンが設けられている。
第1のパターンは、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内において2つの第2リール51を停止させ、そのときに、有効ライン上の図柄の組合せが特定遊技の図柄の組合せの一部と一致したときは、2番目の第2リール51が停止した瞬間から、残りの(回転中の)第2リール51を低速回転させるパターンである。
第2のパターンは、最初の第2リール51の停止時、又は2番目の第2リール51の停止時の少なくとも一方において、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内を超えて、特定遊技に係る図柄を有効ラインに強制的に引き込むように第2リール51を停止制御する強制リーチパターンを含み、2つの第2リール51が停止したときに、有効ライン上の図柄の組合せを、特定遊技の図柄の組合せの一部と一致させる。そして、2番目の第2リール51が停止した瞬間から、残りの(回転中の)第2リール51を低速回転させるパターンである。
さらに、上記第1〜第2のパターンには、低速回転を定速(等速)で行うパターンと、特定遊技に係る図柄が有効ラインを通過する数図柄前から通過するまで(あるいは、通過した後)の所定の範囲ではコマ送り移動させるとともに、その所定の範囲以外では低速回転させるスーパー目押しパターンとを有する。
(10)スローリーチパターン
スローリーチパターンは、スローリーチ系演出時に選択され、一部の(本実施形態では2つの)第2リール51の停止時に、有効ラインに停止した図柄の組合せが特定遊技の図柄の組合せの一部と一致したときに、最後の(回転中の)第2リール51に対応するストップスイッチ42が操作されたときは、その最後の第2リール51の回転速度を、通常時の回転速度より低速にする(例えば、通常時の回転速度の約1/2程度の回転速度(1回転あたり、1502.4ms)にする)とともに、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内を超えて所定回転(例えば1〜数回転)させた後、第2停止位置決定テーブル85cに従って所定位置に停止させるパターンである。
スローリーチパターンには、以下のようなパターンが設けられている。
第1のパターンは、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内において2つの第2リール51を停止させ、そのときに、有効ライン上の図柄の組合せが特定遊技の図柄の組合せの一部と一致したときは、3番目の第2リール51の停止操作が行われた瞬間から、その3番目の第2リール51を低速回転させるパターンである。
第2のパターンは、最初の第2リール51の停止時、又は2番目の第2リール51の停止時の少なくとも一方において、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内を超えて、特定遊技に係る図柄を有効ラインに強制的に引き込むように第2リール51を停止制御する強制リーチパターンを含み、2つの第2リール51が停止したときに、有効ライン上の図柄の組合せを、特定遊技の図柄の組合せの一部と一致させる。そして、3番目の第2リール51の停止操作が行われた瞬間から、その3番目の第2リール51を低速回転させるパターンである。
さらに、上記第1〜第2のパターンには、それぞれ以下のパターンが設けられている。
先ず、通常のスローリーチパターンとして、3番目の第2リール51を低速回転させた後、その後に停止させるパターンがある。
また、スローロングリーチパターンとして、最後のストップスイッチ42が操作された後、約1回転程度、低速回転させ、その後、通常の回転速度に戻して約3回転させた後、第2リール51を停止させるパターンがある。
さらにまた、変速回転パターンとして、最後のストップスイッチ42が操作された後、少なくとも、回転中の第2リール51の特定遊技に係る図柄(例えばいずれかの有効ラインに、「矢7」−「矢7」と停止したときは、残りの第2リール51の「矢7」の図柄)が有効ラインを通過する所定図柄数(例えば、2、3図柄)だけ前の位置から有効ラインを通過するまでの間、その第2リール51を低速(通常時の回転速度の約半分程度の速度)で回転させ、他の範囲では、第2リール51の回転速度を通常時の速度に戻すパターンである。
すなわち、特定遊技に係る図柄が有効ラインを通過する数図柄前の位置から有効ラインを通過するまでの間だけ、第2リール51を低速に回転させるパターンである。なお、低速に回転させる範囲は、上記に限らず、特定遊技に係る図柄が有効ラインを通過した後、その有効ラインから数図柄(例えば2〜3図柄)領域程度離れるまで等としても良い。
また、演出パターンによっては、(1)リーチ制御フラグ、(2)当選図柄変更フラグ、(3)テーブル変更フラグ、(4)押し順チェックフラグ、及び(5)リーチチェックフラグ等を備える。
(1)リーチ制御フラグ
リーチ制御フラグは、選択された演出パターンの中に、第2リール51の変動パターンとして上述の強制リーチパターンを有する場合にオンにされるフラグである。
このフラグがオンのときは、第2リール51の第1番目及び第2番目の停止において、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内を超えて、リーチ状態を形成するための図柄が強制的に有効ラインに引き込まれる。なお、ストップスイッチ42の押し順概念を有する役(小役1又は所定役)の当選時にリーチ制御フラグがオンである演出パターンが選択された場合において、遊技者によって操作されたストップスイッチ42の押し順が当選役の押し順と一致したときは、リーチ状態を形成するために図柄を強制的に有効ラインに引き込む制御は、中止される。
(2)当選図柄変更フラグ
当選図柄変更フラグは、例えば通常遊技中や特定遊技の内部中の場合等に選択され、いずれかの役に当選している遊技において、その当選役に対応する第2リール51の図柄の組合せを、他の図柄の組合せに変更するとき等に用いられるフラグである。
また、このフラグがオンであるときには、演出パターンには、差し替える図柄IDが予め設けられる。そして、有効ラインに停止させる第2リール51の図柄の組合せを、その図柄IDに係る図柄の組合せに変更する。
(3)テーブル変更フラグ
テーブル変更フラグは、第2停止位置決定テーブル85cを変更するときに用いられるものである。押し順概念を有する役の当選時に選択される演出パターンでは、このテーブル変更フラグがオンとなる。そして、実際に操作された押し順がその抽選結果情報の押し順IDと異なる場合に、このテーブル変更フラグのオンに基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを(当選役を入賞させない第2停止位置決定テーブル85cに)変更する。
(4)押し順チェックフラグ
押し順チェックフラグは、ストップスイッチ42の操作に対応させて演出を続けて良いか否かを確認するためのフラグであり、押し順の概念を有する役の当選時に選択される演出パターンでは、この押し順チェックフラグがオンとなる。
この押し順チェックフラグがオンにされているときは、操作されたストップスイッチ42が左、中又は右のいずれであるかが判断され、押し順が一致しているか否か、すなわち当選役が入賞可能かどうかがチェックされる。そして、そのチェック結果により、引き込む図柄ID、第2停止位置決定テーブル85c、及びその他演出を切り替えるか否かが判断される。
また、押し順チェックフラグがオンである演出パターンには、差し替えパターンが設けられている。差し替えパターンは、押し順チェックフラグがオンであるときに、押し順が判別され、引き込む図柄ID、第2停止位置決定テーブル85c、及びその他演出を切り替えると判断されたときに、これらに代える演出パターンを指定するためのものである。
(5)リーチチェックフラグ
リーチチェックフラグは、リーチ系演出等に係る演出パターンでオンにされるフラグである。このリーチチェックフラグがオンにされているときは、2つの第2リール51が停止したときに、リーチ状態を形成しているか否かが判別される。そして、リーチ状態を形成していると判別されたときは、選択された演出パターンに従いリーチ系演出等を行うが、リーチ状態を形成していないと判別されたときは、演出パターンに定められた演出の出力を中止する。
(演出実行手段)
以上のようにして、いずれかの演出パターンが選択されると、演出実行手段85は、選択された演出パターンに従って、当該遊技における演出(サウンドの出力、ドット表示装置13の表示内容制御、及び第2リール51の動作制御等)を行う。
また、演出実行手段85は、特定遊技中においては、小役1の当選時、及びRB遊技中の所定役の当選時に、ストップスイッチ42の操作順番に関する情報を報知する演出を出力する。
具体的には、小役1又は所定役の当選時にストップスイッチ42の操作順番が決定されると、抽選結果情報中の押し順IDとして、その情報がサブ制御手段60bに送信される。サブ制御手段60bがその押し順IDを有する抽選結果情報を受信すると、演出実行手段85は、その押し順IDに係る操作順番を遊技者に対して報知する演出を出力する。
これにより、小役1当選時、及びRB遊技中の所定役当選時の遊技では、遊技者は、その報知された内容に従い、ストップスイッチ42を操作することで、それぞれ小役1及び所定役を入賞させることができる。
さらにまた、演出実行手段85には、演出パターン記憶手段85aと、第2リール制御手段85bと、第2停止位置決定テーブル85cとを備える。
(演出パターン記憶手段)
演出パターン記憶手段85aは、全ての演出パターンについて、その演出内容を定め、記憶したものである。詳細演出選択手段84cが演出抽選テーブル84dを用いていずれかの演出パターンを選択すると、選択された演出パターンに対応する演出内容を、演出パターン記憶手段85aから読み取り、演出実行手段85は、演出パターンに従って演出内容を出力するように制御する。
(第2リール制御手段)
第2リール制御手段85bは、演出実行手段85において、演出の1つとして位置づけられている第2リール51の回転及び停止に係る制御を担当するものである。詳細演出選択手段84cにより、いずれかの第2停止位置決定テーブル85cが選択されるが、演出実行手段85は、この第2停止位置決定テーブル85cを記憶している。
第2リール制御手段85bは、スタートスイッチ41が操作されたとき(スタートスイッチ41が操作された旨の情報をサブ制御手段60bが受信したとき)に、選択された演出パターンに定められた変動パターンに従い、第2リール51の回転を開始するようにモータ52を駆動制御する。
また、第2リール制御手段85bは、ストップスイッチ42が操作されたとき(ストップスイッチ42が操作された旨の情報をサブ制御手段60bが受信したとき)に、選択された演出パターンの中に定められている変動パターンに従うようにそのストップスイッチ42に対応する第2リール51の挙動を制御するとともに、選択された第2停止位置決定テーブル85cに基づいて、そのストップスイッチ42に対応する第2リール51を所定位置に停止させるようにモータ52を駆動制御する。
(第2停止位置決定テーブル)
第2停止位置決定テーブル85cは、第1停止位置決定テーブル65aと同様に、ストップスイッチ42が操作された瞬間の第2リール51の位置に対応する第2リール51の図柄の停止位置を定めたものであり、有効ラインに停止させる図柄の組合せの種類に応じて設けられている。
例えば、受信した抽選結果情報が、いずれの役にも当選していない情報であるときに選択される第2停止位置決定テーブル85cは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、第2リール51の停止位置を定めたものである。また、受信した抽選結果情報が、いずれかの役に当選した情報であるときに選択される第2停止位置決定テーブル85cは、その当選役に対応する図柄の組合せ(例えば、リプレイの当選時は、「小判」−「小判」−「小判」の図柄の組合せ)を有効ラインに停止させるように、第2リール51の停止位置を定めたものである。
さらにまた、特定遊技を実行することに決定されたときに選択される第2停止位置決定テーブル85cは、当選図柄選択手段82b又は仮図柄選択手段82cで選択された特定遊技に対応する図柄の組合せ(例えば、大吉ATの場合には、「招き猫」−「招き猫」−「招き猫」の図柄の組合せ)を有効ラインに停止させるように、第2リール51の停止位置を定めたものである。
さらに、小役1又は所定役の当選時に選択される第2停止位置決定テーブル85cは、ストップスイッチ42の操作順番が一致しているときは、その当選した小役1又は所定役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように第2リール51の停止位置を定めたものである。これに対し、ストップスイッチ42の操作順番が一致していないときは、その当選した小役1又は所定役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように第2リール51の停止位置を定めたものである。
ここで、サブ制御手段60bが小役1又は所定役に当選した旨の抽選結果情報を受信したときは、その当選した小役1又は所定役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させる第2停止位置決定テーブル85cが選択される。そして、第2リール制御手段85bは、受信したストップスイッチ42の操作情報によるストップスイッチ42の押し順が、抽選結果情報中の押し順IDと一致するか否かを判別する。
一致していると判別したときは、第2リール制御手段85bは、選択した第2停止位置決定テーブル85c(当選した小役1又は所定役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させる第2停止位置決定テーブル85c)を用いて第2リール51を停止制御する。これに対し、一致していないと判別したときは、第2リール制御手段85bは、第2停止位置決定テーブル85cを(当選した小役1又は所定役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させない第2停止位置決定テーブル85cに)差し替えて、その第2停止位置決定テーブル85cを用いて第2リール51を停止制御する。
次に、第2リール制御手段85bによる、具体的な第2リール51の複数種類の制御について説明する。
(1)連係停止制御(通常時の停止制御)
上述したように、第1リール制御手段65は、役抽選手段61による役の抽選においていずれかの役に当選したときは、第1リール31の停止可能位置の基準範囲内(3図柄)においてその当選役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御を行う。そして、第2リール制御手段85bは、演出無し等の通常の演出パターンの選択時には、第2リール51の停止時の図柄の組合せを、第1リール制御手段65による第1リール31の停止時の図柄の組合せに連係させる「連係停止制御」を行う。
すなわち、第1リール制御手段65により第1リール31の当選役の図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御が行われるときは、第2リール制御手段85bは、連係停止制御により、その第1リール31の図柄の組合せに対応する第2リール51の図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御する。
一方、この連係停止制御は、第1リール制御手段65が当選役の図柄の組合せを有効ラインに停止させない停止制御を行うときは、第1リール31の当選役の図柄の組合せに対応する第2リール51の図柄の組合せを有効ラインに停止させないように制御する。
このように制御することで、第1リール31により当選役が入賞したときは、第2リール51においても、その当選役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止し、第1リール31により役が入賞しないときは、第2リール51においても、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないようになる。
また本実施形態では、上述したように、小役1及び所定役については、ストップスイッチ42が所定の操作順番で操作されたことを条件に、第1リール31の停止可能位置の基準範囲内(3図柄)において、第1リール31の小役1及び所定役の図柄の組合せが有効ラインに停止するように制御され、その所定の操作順番以外の操作順番でストップスイッチ42が操作されたときは、第1リール31の小役1及び所定役の図柄の組合せが有効ラインに停止しないように制御される。したがって、第2リール51においても、この制御に準ずるように連係停止制御を行う。
小役1又は所定役の当選時には、ストップスイッチ42が所定の操作順番(入賞可能な操作順番)で操作されたときは、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内(5図柄)において、第1リール31の小役1又は所定役の図柄の組合せに対応する第2リール51の図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、ストップスイッチ42がその所定の操作順番以外の操作順番で操作されたときは、第1リール31の小役1又は所定役の図柄の組合せに対応する第2リール51の図柄の組合せを有効ラインに停止させないように制御する。
この場合に、小役1又は所定役の当選に係る抽選結果情報をサブ制御手段60bが受信すると、第2リール制御手段85bは、第1リール31のその役の図柄の組合せに対応する第2リール51の図柄の組合せを有効ラインに停止させる制御を選択する。すなわち、第2リール51の図柄の組合せを有効ラインに停止させるための第2停止位置決定テーブル85cが選択される。
そして、ストップスイッチ42が操作されるごとに、どのストップスイッチ42が操作されたかの情報がメイン制御手段60aからサブ制御手段60bに送信される。その送信されてくる情報に従い、ストップスイッチ42が所定の操作順番で操作された(と判断した)ときは、その選択した制御、すなわち第1リール31のその役の図柄の組合せに対応する第2リール51の図柄の組合せを有効ラインに停止させる制御を実行する。
これに対し、ストップスイッチ42が所定の操作順番以外の操作順番で操作された(と判断した)ときは、第1リール31のその役の図柄の組合せに対応する第2リール51の図柄の組合せを有効ラインに停止させない制御に変更する。すなわち、その後に使用する第2停止位置決定テーブル85cを、最初に選択された第2停止位置決定テーブル85cに代えて、第1リール31のその役の図柄の組合せに対応する第2リール51の図柄の組合せを有効ラインに停止させない第2停止位置決定テーブル85cに変更する。
この第2停止位置決定テーブル85cの変更においては、いかなる意味も持たない出目を表示する第2停止位置決定テーブル85cに変更しても良いが、例えば特定の意味を持つ図柄の組合せ(操作順番が異なっていたために、当選役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったことを意味する図柄の組合せ)を積極的に出現させるような第2停止位置決定テーブル85cに変更しても良い。
これにより、第2リール制御手段85bは、役抽選手段61による役の抽選で小役1又は所定役に当選した場合において、ストップスイッチ42が所定の操作順番以外の操作順番で操作されたときは、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内において、その特定の意味を持つ図柄の組合せを有効ラインに停止させる制御を行うこととなる。
このように制御することで、第1リール31側では、ストップスイッチ42の操作順番が一致しているか否かで、小役1又は所定役が入賞するか否かが決定されるが、第2リール51側においても、連係停止制御を実行することで、第2リール51の図柄の組合せを、第1リール31の図柄の組合せに対応(連係)させることができる。
なお、以上のような連係停止制御を実行するために、サブ制御手段60b側に送信される抽選結果情報には、ストップスイッチ42の操作順番が定められている当選役であるときは、その当選役を入賞させるための操作順番を特定する押し順IDを含めている。
(2)非連係停止制御
上記の連係停止制御に対し、選択された演出パターンに応じて、第2リール制御手段85bは、第2リール51の停止時の図柄の組合せを、第1リール制御手段65による第1リール31の停止時の図柄の組合せに連係させない「非連係停止制御」を行う。
この非連係停止制御は、第1リール制御手段65が当選役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御を行うときは、第1リール31のその当選役の図柄の組合せに対応する第2リール51の図柄の組合せを有効ラインに停止させないように制御するものである。
このような非連係停止制御は、例えば特定遊技を実行することに決定されたことを遊技者に告知するための演出として用いられる。通常は、第1リール31による図柄の組合せと、第2リール51による図柄の組合せとが対応(連係)しているが、両者の図柄の組合せを対応させないようにすることで、特定遊技を実行することに決定された旨を遊技者に対して知らせることができる。
より具体的には、第1に、非連係停止制御は、第1リール制御手段65がいずれの役の図柄の組合せも有効ラインに停止させない停止制御を行うときに、第1リール31のいずれかの役の図柄の組合せに対応する第2リール51の図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御する。
また第2に、非連係停止制御は、第1リール制御手段65が当選役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させる停止制御を行うときに、第1リール31のその当選役の図柄の組合せに対応する第2リール51の図柄の組合せ以外の特定の図柄の組合せ(例えば、第1リール31のその当選役と異なる役の図柄の組合せに対応する第2リール51の図柄の組合せ)を有効ラインに停止させるように制御する。
上記のように制御するときは、選択された演出パターンの当選図柄変更フラグがオンである場合が挙げられる。この場合の演出パターンには、差し替える図柄IDが定められているので、停止させるべき第2リール51の図柄の組合せを、その図柄IDに係る図柄の組合せに変更するように制御する。
具体的には、第2リール制御手段85bは、第1リール制御手段65が当選役の図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御する場合において、演出パターンの当選図柄変更フラグがオンであるときは、差し替える図柄IDに基づいて、第2リール51の停止時における図柄の組合せを、第1リール31の当選役の図柄の組合せに対応する第2リール51の図柄の組合せ以外の図柄の組合せに変更するように制御される。
なお、後述するように、特定遊技を実行することに決定されたときは、第2リール制御手段85bは、特定遊技の図柄の組合せを有効ラインに停止させる制御を行う。この遊技では、第1リール制御手段65は、当該遊技での役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて有効ラインに所定の図柄の組合せを停止させるように制御するので、第1リール31と第2リール51とは、別個独立して停止制御されることとなる。したがって、この場合も、一種の非連係停止制御となる。
(3)強制リーチ停止制御
第2リール制御手段85bは、選択された演出パターンに強制リーチパターンが設けられているときは、「強制リーチ停止制御」を行う。
この場合に、第2リール制御手段85bは、第1の制御として、ストップスイッチ42の操作に対応させて、第2リール51群のうち最初の2つの第2リール51については、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内であるか否かにかかわらず、リーチ状態を形成させるための図柄を有効ラインに(強制的に)停止させるように制御する。
また、第2リール制御手段85bは、第2の制御として、ストップスイッチ42の操作に対応させて、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内(5図柄以内)において全ての第2リール51を一旦停止させた後、第2リール51群を再変動させ、2つの第2リール51についてはリーチ状態を形成するための図柄を有効ラインに停止させるとともに、残りの1つの第2リール51については回転させた状態を形成し、その後に所定位置に第2リール51を停止させるように制御する。
さらにまた、第2リール制御手段85bは、第3の制御として、ホールドリーチ系演出のときに、ストップスイッチ42の操作に対応させて、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内(5図柄以内)において全ての第2リール51を一旦停止させた後、少なくとも1つの第2リール51を再変動させ、2つの第2リール51によってリーチ状態が形成されるように再変動させた第2リール51を停止させるように制御する。
ここで、ストップスイッチ42の操作順番が定められている役に当選したときに、強制リーチ停止制御が選択されたときは、第2リール制御手段85bは、ストップスイッチ42が所定の操作順番以外の操作順番で操作されたときは、選択された演出パターンに従ってリーチ状態を形成するように制御するが、ストップスイッチ42が所定の操作順番で操作されたときは、リーチ状態の形成を中止するように制御する。
このように制御するのは、以下の理由による。
ストップスイッチ42の操作順番が所定の操作順番で操作されたときは、第1リール31群では、その当選役の図柄の組合せが有効ラインに停止し、払出し等が行われるので、遊技者は、その当選役が入賞したことを知ることとなる。したがって、このような場合にもリーチ状態を形成し、リーチ系演出等を実行することの実益がないからである。
また、強制リーチ停止制御によりリーチ状態が形成され、リーチ系演出等が実行されている間に、遊技者は、次遊技に移行するために、スタートスイッチ41を操作する場合がある。この場合には、速やかに次遊技に移行させるため、第2リール制御手段85bは、リーチ状態の形成、さらにはリーチ系演出等の実行を中止するように制御する。具体的には、スタートスイッチ41が操作されたときは、所定位置で全ての第2リール51を一旦停止させた後、全ての第2リール51の回転を開始するように制御する。
(4)大すべり停止制御
第2リール制御手段85bは、選択された演出パターンに大すべりパターンが定められているときには、第2リール51の停止制御の基準範囲内を超えた位置にある、いずれか1つの停止可能な図柄を有効ラインに停止させる「大すべり停止制御」を行う。
ところで、通常の停止制御、例えば連係停止制御等では、第2リール制御手段85bは、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内で第2リール51を停止制御するため、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄から停止可能位置の基準範囲内にある5図柄のうちいずれか1つの停止可能な図柄を有効ラインに停止させるように制御する。
ここで、第2停止位置決定テーブル85cには、当該遊技における役の抽選結果や、特定遊技の実行の可否に基づいて、有効ラインに停止可能な図柄と、停止不可能な図柄とが予め定められている。そして、この第2停止位置決定テーブル85cを参照して、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄から、回転方向と逆方向(図7中、上方向)に向かって停止可能な図柄を検索していき、停止可能な最初の図柄を停止図柄に決定し、その図柄を有効ラインに停止させるように制御する。
これに対し、第2リール制御手段85bは、大すべり停止制御を行うときは、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄から停止可能位置の基準範囲内にある5図柄を除く図柄のうちいずれか1つの停止可能な図柄を有効ラインに停止させるように制御する。特に本実施形態では、第2リール制御手段85bは、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄から最も遠い位置にある停止可能な図柄を有効ラインに停止させるように制御する。
このため、第2リール制御手段85bは、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄から、回転方向(図7中、下方向)に向かって停止可能な図柄を検索していき、停止可能な最初の図柄を停止図柄に決定し、その図柄を有効ラインに停止させるように制御する。
なお、以上の説明においては、有効ラインのうち、いずれか1つの特定の有効ラインを基準としている。本実施形態では、5本の有効ラインが設けられるが、そのうちのいずれか1つの有効ラインを「特定有効ライン」とすると、「ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄から停止可能位置の基準範囲内にある図柄のうちいずれか1つの停止可能な図柄を有効ラインに停止させる」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間に特定有効ライン上に位置する図柄から停止可能位置の基準範囲内にある図柄のうちいずれか1つの停止可能な図柄を、その特定有効ラインに停止させることを意味している。
同様に、「ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄から停止可能位置の基準範囲内を超えた位置にあるいずれか1つの停止可能な図柄を有効ラインに停止させる」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間に特定有効ライン上に位置する図柄から停止可能位置の基準範囲内を超えた位置にあるいずれか1つの停止可能な図柄を、その特定有効ラインに停止させることを意味している。
以上のように制御すれば、大すべり停止制御を行うときの専用の第2停止位置決定テーブル85cを設ける必要がない。大すべり停止制御を行うときと行わないときとで、同一の第2停止位置決定テーブル85cを用い、大すべり停止制御を行わないときは、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄から、図7中、上方向に向かって停止可能な図柄を検索し、大すべり停止制御を行うときは、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄から、図7中、下方向に向かって停止可能な図柄を検索すれば良い。
(5)コマ送り停止制御
コマ送り停止制御は、第1に、変則ストップ系演出において、第2リール51の停止制御の基準範囲内において第2リール51を一旦停止させた後、最終停止位置まで第2リール51をコマ送り移動させる制御である。
また、第2に、目押しリーチ系演出のスーパー目押しパターンが選択された場合において、特定遊技に係る図柄が有効ラインを通過する前から通過するまで(あるいは、通過した後)の所定の範囲で、第2リール51をコマ送り移動させる制御である。
具体的には、第2リール制御手段85bは、例えば変則ストップ系演出のコマ送り移動パターンを含む演出パターンが選択されたときは、ストップスイッチ42が操作された瞬間から停止可能位置の基準範囲内にある5図柄のうち、選択された第2停止位置決定テーブル85cによって定められた最終停止位置より前の位置で第2リール51を一旦停止させた後、第2リール51を、最終停止位置までコマ送り移動させるように制御する。
特に本実施形態では、第2リール制御手段85bは、変則ストップ系演出のコマ送り移動時には、ストップスイッチ42が操作された瞬間からの最小移動位置(例えばストップスイッチ42が操作された瞬間の次の図柄)で第2リール51を一旦停止させるように制御する。
ここで、ストップスイッチ42が操作された瞬間から最小移動位置で第2リール51を一旦停止させたときは、第2リール制御手段85bは、その停止位置が最終停止位置と一致するか否かを判断する。そして、一致しない場合には第2リール51を最終停止位置までコマ送り移動させるように制御するが、一致する場合には第2リール51のコマ送り移動制御を中止して、その一旦停止した位置を最終停止位置にするように制御する。
このように制御すれば、一旦停止させた位置が、偶然に最終停止位置と一致していたとしても、適切な制御を行うことができる。
また、第2に、目押しリーチ系演出のスーパー目押しパターンが選択されたときは、第2リール制御手段85bは、特定遊技に係る図柄が有効ラインを通過する所定図柄数だけ前の位置でその第2リール51を一旦停止させ、第2リール51を、所定位置まで(その特定遊技に係る図柄が有効ラインを通過するまで、又は通過後、所定図柄数進む位置まで)コマ送り移動させ、その後は、コマ送り以外の所定の動作をさせるように制御する。なお、目押しリーチ系演出において、そのコマ送り移動中に、その第2リール51に係るストップスイッチ42が操作されたときは、その位置で停止させる(例えば、特定遊技に係る図柄を有効ラインに停止させる場合)か、又はその位置から1図柄だけずらして停止させる(例えば、特定遊技に係る図柄を有効ラインに停止させない場合)ように制御する。
(6)特定遊技の図柄の組合せを有効ラインに停止させるときの停止制御(本図柄停止制御、仮図柄停止制御)
特定遊技実行決定手段82により特定遊技を実行することに決定されたときは、第2リール制御手段85bは、実行すべき特定遊技(大吉AT、中吉AT、又は小吉AT)に係る図柄(例えば大吉ATの場合は、「招き猫」−「招き猫」−「招き猫」の図柄の組合せ)を有効ラインに停止させるように制御するが、この場合には、最初から、実行する特定遊技に係る図柄(本図柄、すなわち当選AT図柄)を有効ラインに停止させるように制御する「本図柄停止制御」と、実行する特定遊技以外の特定遊技に係る図柄(仮図柄)を一旦有効ラインに停止させた後、第2リール51群を再変動させて、実行する特定遊技に係る図柄(当選AT図柄)を有効ラインに停止させるように制御する「仮図柄停止制御」とを備える。
なお、本明細書では、仮図柄を停止させた後、第2リール51群を再変動させて本図柄を停止させるまでの一連の停止制御全体を、「仮図柄停止制御」と称する。
本実施形態では、実行することに決定された特定遊技が、大吉AT、中吉AT、又は小吉ATのいずれの場合でも、本図柄停止制御が選択される場合がある。本図柄停止制御が選択されるのは、特定遊技実行決定手段82により実行することに決定された特定遊技と、選択された演出制御用状態の特定遊技停止図柄とが一致する場合である。
これに対し、特定遊技実行決定手段82により実行することに決定された特定遊技と、選択された演出制御用状態の特定遊技停止図柄とが一致しない場合には、仮図柄停止制御が選択される。
そして、本図柄停止制御が選択されると、第2リール制御手段85bは、通常の第2リール51の停止制御と同様に、ストップスイッチ42の操作に対応させて、本図柄、すなわち実行する特定遊技の図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御する。
また、仮図柄停止制御が選択されると、最初に、仮図柄、すなわち実行しない特定遊技の図柄の組合せを有効ラインに一旦停止させた後、第2リール51を再変動させて、本図柄、すなわち実行する特定遊技の図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御する。
なお、本実施形態では、遊技者に対して期待感と緊張感を与えるために、大吉ATを実行することに決定されたときでも、最初に大吉ATの仮図柄を停止させた後、第2リール51を再変動させて、再度、大吉ATの本図柄を停止させる制御を行う場合がある。
また、仮図柄停止制御を実行するときに第2リール51を再変動させる時期としては、本実施形態では、次遊技に移行するためのメダルがメダル投入口43から投入された時、又はベットスイッチ45が操作された時である。
すなわち、仮図柄停止制御が選択されたときの遊技では、第2リール制御手段85bは、仮図柄を有効ラインに停止するように制御する。そして、メダルの投入、又はベットスイッチ45の操作によって次遊技に移行したときに、第2リール制御手段85bは、第2リール51を再変動させて、本図柄を有効ラインに停止させるように制御する。
なお、メダルの投入又はベットスイッチ45の操作によって次遊技に移行され、第2リール51が再変動された後に、スタートスイッチ41が遊技者によって操作されたときは、第2リール制御手段85bは、仮図柄停止制御を中止して、次遊技をスムーズに開始するように制御する。
ところで、仮図柄や本図柄等、特定遊技に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることは、第2リール51群の特有のものである。すなわち、特定遊技の図柄の組合せを構成する図柄(「招き猫」、「矢7」及び「鈴7」)は、第2リール51にのみ設けられており、第1リール31には設けられていないからである。したがって、第1リール31群は、特定遊技に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを行わない。このため、仮図柄停止制御が選択されたときの遊技、さらには次遊技の本図柄停止制御は、いずれの役に当選したか否かにかかわらず、第2リール制御手段85bが独自に行うことができる。
そして、第2リール51群の上記制御を行う遊技では、第1リール制御手段65は、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、第2リール51とは独立して、第1リール31の当選役の図柄の組合せを有効ラインに停止させる制御を行えば良い。
(7)ホールドリーチ系演出時のリール制御
ホールドリーチ系演出において、一部の第2リール51を回転させないように制御し、それ以外の第2リール51を回転させるように制御するときには、第2リール制御手段85bは、どの第2リール51が回転させない一部の第2リール51に相当するか(どの第2リール51を回転させないようにすることで、リーチ状態が形成されるか)を判別することで、回転させない第2リール51と回転させる第2リール51とを区別する。そして、回転させると判別された第2リール51のみを、スタートスイッチ41が操作されたときに、回転させるように制御する。
また、回転中の第2リール51に対応するストップスイッチ42が操作されたときに、その第2リール51を停止させるように制御する。例えば、左第2リール51及び中第2リール51が回転されずに右第2リール51のみが回転されたとする。この場合には、左ストップスイッチ42や中ストップスイッチ42が操作されたとしても、右第2リール51を停止させないように制御する。第2リール制御手段85bは、ストップスイッチ42が操作された旨の操作情報を受信したときに、どの第2リール51に係るストップスイッチ42の操作情報であるかを判別し、受信した操作情報が、回転中の第2リール51に対応するストップスイッチ42の操作情報であると判別したときに、その回転中の第2リール51を停止するように制御する。
一方、回転させない一部の第2リール51について、スタートスイッチ41が操作されたときに、その第2リール51を振動させるように制御する場合には、振動させている第2リール51に対応するストップスイッチ42の操作情報を受信したときは、その第2リール51の振動を停止させるように制御する。この場合には、振動前の第2リール51の位置が移動しないように停止させる。
(9)目押しリーチ系演出時のリール制御
第2リール制御手段85bは、目押しリーチ系演出の場合において、2番目のストップスイッチ42に係る操作情報を受信して2番目の第2リール51を停止制御したときに、リーチ状態が形成されたときは、その瞬間に、残りの(回転中の)第2リール51の回転速度を、それまでの回転速度より低速に(本実施形態では、通常時の1/4程度の回転速度で)回転させるように制御する。
また、このようにして低速で回転された第2リール51は、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内、すなわち、ストップスイッチ42が操作された瞬間(ストップスイッチ42に係る操作情報の受信時)の図柄を含めて5図柄の範囲内で停止させるように制御する。なお、この場合には、第2リール51が低速で回転されているので、ストップスイッチ42が操作された瞬間から第2リール51を停止させるまでの停止制御時間は、上述した190ms以内にはならない場合がある。
(10)スローリーチ系演出時のリール制御
第2リール制御手段85bは、スローリーチ系演出の場合において、2番目のストップスイッチ42に係る操作情報を受信して2番目の第2リール51を停止制御したときにリーチ状態が形成されたときは、3番目の(最後の)ストップスイッチ42に係る操作情報を受信したときに、そのストップスイッチ42に対応する(回転中の)第2リール51の回転速度を、それまでの回転速度より低速に(本実施形態では、通常時の1/2程度の回転速度で)回転させるように制御する。
また、第2リール制御手段85bは、最後の第2リール51を低速回転にした後は、その低速回転状態で例えば1〜数回転させ、その回転後に所定位置に停止させるように制御する。
上述したように、選択された複数種類の変動パターンに応じて、低速で何回転させるか、及び低速回転後に通常回転に戻すこと等が予め定められているので、第2リール制御手段85bは、選択された演出パターンに従い、第2リール51の回転速度、及びその回転回数を制御するとともに、選択された第2停止位置決定テーブル85cに基づいて、最終位置に第2リール51を停止させるように制御する。
続いて、本実施形態における主要な制御の流れを、フローチャートに基づき説明する。
図12は、本実施形態において、メイン制御手段60aによる制御の流れを示すフローチャートである。
先ず、図12のステップS1において、メイン制御手段60aは、スタートスイッチ41がオンされたか否かを判別し続け、スタートスイッチ41がオンされたと判別すると、次のステップS2に進む。なお、本フローチャートでは省略するが、スタートスイッチ41がオンされたと判別すると、全ての第1リール31及び第2リール51の制御(回転開始等)を行う。
すなわち、スタートスイッチ41がオンされたと判別されたときは、第1リール制御手段65は、モータ32を駆動制御して、全ての第1リール31の回転を開始するように制御する。また、本フローチャートでは図示を省略しているが、メイン制御手段60aは、スタートスイッチ41がオンされたと判別したときは、スタートスイッチ41が操作された旨の情報をサブ制御手段60bに送信する。そして、サブ制御手段60bがこの情報を受信すると、第2リール制御手段85bは、モータ52を駆動制御して、全ての第2リール51の回転を開始するように制御する(但し、ホールドリーチ系演出時を除く)。次のステップS2では、役抽選手段61は、役の抽選を行う。
次にステップS3に進み、抽選結果情報送信手段64は、ステップS2の抽選結果情報(当選役情報)を、サブ制御手段60b側に送信する。
次のステップS4では、メイン制御手段60aは、ステップS2における役の抽選において、押し順概念を有する役(本実施形態では小役1)に当選したか否かを判別する。押し順概念を有する役に当選していないと判別したときはステップS5に進み、当選したと判別したときはステップS10に進む。
ステップS5では、メイン制御手段60aは、ストップスイッチ42がオンされたか否かを判別し続ける。そして、ストップスイッチ42がオンされたと判別したときはステップS6に進み、第1リール制御手段65は、モータ32を駆動制御して、そのオンされたストップスイッチ42に対応する第1リール31の停止制御を行う。次にステップS7に進み、メイン制御手段60aは、全ての第1リール31が停止したか否かを判別し、停止したと判別したときはステップS8に進む。未だ全ての第1リール31が停止していないと判別したときは、ステップS5に戻る。
ステップS8では、停止図柄判別手段66は、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したか否か、すなわちいずれかの役が入賞したか否かを判別する。いずれかの役が入賞したと判別したときは、ステップS9に進んで、その入賞役に応じた払出し等の処理を行う。例えば小役等が入賞したときは、入賞役に対応する枚数のメダルの払出しを行い、リプレイの入賞時は、当該遊技で投入されたメダル枚数を自動投入する処理を行う。そして、本フローチャートによる処理を終了する。一方、ステップS8で、いずれの役も入賞していないと判別されたときは、ステップS9の処理を行うことなく本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、ステップS4からステップS10に進むと、メイン制御手段60aは、ストップスイッチ42がオンされたか否かを判別し続ける。そして、ストップスイッチ42がオンされたと判別したときはステップS11に進み、どのストップスイッチ42がオンされたかの操作情報をサブ制御手段60bに送信する。次のステップS12では、選択された(正しい)押し順であるか否か、すなわち当選役に係る押し順と、操作されたストップスイッチ42の押し順とが一致しているか否かが判別される。
正しいと判別されたときはステップS13に進み、正しくないと判別されたときはステップS14に進む。ステップS14では、第1リール制御手段65は、ステップS2での役の抽選結果に基づいて選択した第1停止位置決定テーブル65aを参照し、第1リール31の停止位置を決定する。これに対し、ステップS13では、図柄の引込み制御をセットする。この図柄の引込み制御とは、選択した第1停止位置決定テーブル65aを用いず、図柄配列データを用いて当選役に係る図柄を引き込むように制御すること、である。
そして、ステップS13又はステップS14からそれぞれステップS15に進み、第1リール制御手段65は、モータ32を駆動制御して、オンされたストップスイッチ42に対応する第1リール31の停止制御を行う。ここで、ステップS13からステップS15に進んだ場合には、当選役(押し順概念を有する役)に係る図柄が有効ラインに引き込まれる。一方、ステップS14からステップS15に進んだ場合には、当選役に係る図柄は有効ラインに停止しない。
次にステップS16に進み、メイン制御手段60aは、全ての第1リール31が停止したか否かを判別し、停止したと判別したときはステップS8に進む。一方、全ての第1リール31が未だ停止していないと判別したときは、ステップS10に戻る。
図13及び図14は、本実施形態において、サブ制御手段60bによる制御の流れを示すフローチャートである。図14は、図13に続くフローチャートである。
先ず、図13のステップS21では、サブ制御手段60bは、上述のステップS3で送信された抽選結果情報を、抽選結果情報受信手段81が受信したか否かを判別し続ける。受信したと判別されたときはステップS22に進み、抽選結果情報に基づいて、特定遊技実行決定決定手段82は、特定遊技を実行するか否かの抽選を行う。なお、以下のフローチャート及び説明では、必要に応じて、特定遊技を「AT」と略称する。
次にステップS23に進み、サブ制御手段60bは、ATに当選したか否か(ATを実行することに決定されたか否か)を判別する。ATに当選したと判別されたときはステップS24に進み、当選していないと判別されたときはステップS26に進む。
ステップS24では、RB放出数決定手段82aは、RBの放出数を決定するとともに、その決定されたRB放出数に基づいて、当選図柄選択手段82bは、大吉AT〜小吉ATに係る図柄のうち、いずれか1つを当選AT図柄として選択する。次のステップS25では、仮図柄選択手段82cは、仮(引き込み用の)AT図柄を選択する。そして、ステップS26に進む。
ステップS26では、制御用状態選択手段84aは、受信した抽選結果情報と、ステップS23〜ステップS25でのAT抽選の結果、すなわちATの実行の有無、並びに選択された当選AT図柄及び仮AT図柄に基づいて、演出制御用状態及びリール制御用状態を選択する。
次のステップS27では、演出概要選択手段84bは、ステップS26での演出制御用状態と抽選結果情報とに基づいて、演出概要を選択する。
次にステップS28に進み、演出内容選択手段84は、連続演出フラグがオンであるか否かを判別する。前遊技までに連続演出フラグがオンにされたときは、このステップS28においてオンであると判別され、図中、「A」に進む。図中、「A」に進んだ後の流れについては後述する。
ステップS28において、連続演出フラグがオンでないと判別されたときは、ステップS29に進み、ホールド演出フラグがオンであるか否かを判別する。前遊技でホールド演出フラグがオンにされたときは、このステップS29においてオンであると判別され、図中、「X」に進む。図中、「X」に進んだ後の流れについては後述する。
一方、ステップS29で演出フラグがオンでないと判別されたときはステップS30に進み、演出内容選択手段84は、ステップS27で選択された演出概要が、10個の演出概要のどれに当たるかを判別し、ステップS31〜ステップS40のうち、該当する演出概要に進む。すなわち、演出無しが選択されたときはステップS31に進み、通常演出が選択されたときはステップS32に進み、図柄告知系演出が選択されたときはステップS33に進み、リーチ系演出が選択されたときはステップS34に進み、ナビ演出が選択されたときはステップS35に進む。また、連続演出が選択されたときはステップS36に進み、変則ストップ系演出が選択されたときはステップS37に進み、ホールドリーチ系演出が選択されたときはステップS38に進み、目押しリーチ系演出が選択されたときはステップS39に進み、スローリーチ系演出が選択されたときはステップS40に進む。
これらのステップS31〜ステップS40の各演出における詳細な流れについては、それぞれ後述する。
ステップS31〜ステップS40の各演出に基づく処理が終了すると、ステップS41に進み、AT図柄が停止したか否か(大吉AT〜小吉ATのいずれかの図柄の組合せが有効ラインに停止したか否か)が判別される。AT図柄が停止したと判別されたときはステップS42に進んで、演出制御用状態を、上述の「(1)特定遊技中」に設定し、次のステップS43(図14)に進む。これに対し、AT図柄が入賞していないと判別されたときは、図中、「Z」に進み、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS43では、有効ラインに停止したAT図柄が当選AT図柄と一致するか否かが判別される。一致すると判別されるのは、一旦停止すべき仮AT図柄と実際に当選した当選AT図柄とが一致する場合であり、当該遊技において、上述の「本図柄停止制御」が選択された場合である。この場合には、本フローチャートによる処理を終了し、次遊技以降は、特定遊技実行手段83は、その停止した図柄に応じた特定遊技を実行する。
これに対し、停止したAT図柄(仮AT図柄)と当選AT図柄とが一致していないと判別されたときは、ステップS44に進む。なお、ここで一致していないと判別されるのは、当該遊技で、上述の「仮図柄停止制御」が選択されたときである。
次のステップS44では、第2リール51の仮図柄停止制御に基づいて、再変動パターンがセットされる。そして、次のステップS45では、サブ制御手段60bは、次遊技に移行するためのメダルの投入があったか否か、あるいはベットスイッチ45が操作されたか否かを判別し続ける。そして、メダルの投入又はベットスイッチ45の操作があったと判別されたときは、ステップS46に進み、ステップS44でセットした再変動パターンに従い、第2リール制御手段85bは、モータ52を駆動制御して、第2リール51の再変動を開始するように制御する。
次のステップS47では、スタートスイッチ41がオンされたか否かが判別される。オンされたと判別されたときはステップS48に進み、オンされていないと判別されたときはステップS50に進む。ステップS50では、上記再変動が終了したか否かが判別され、終了していないと判別されたときはステップS47に戻る。これに対し、ステップS50で再変動が終了したと判別されたときは、本フローチャートによる処理を終了する。
一方、ステップS47からステップS48に進むと、第2リール制御手段85bは、仮図柄停止制御、すなわち再変動の中止(キャンセル)処理を行う。そして、次のステップS49に進み、変動補正処理、すなわちモータ52を駆動制御して、第2リール52の通常の回転開始処理に移る。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
以上より、メダルが投入等され、次遊技に移行したときは、スタートスイッチ41がオンされるまで、又は再変動が終了するまで、第2リール51の再変動が行われ、その再変動中にスタートスイッチ41がオンされたときは、その再変動(仮図柄停止制御)が中止される。
なお、上記フローチャートでは、次遊技に移行するためのメダルの投入があったとき、又はベットスイッチ45が操作されたときに第2リール51の再変動を開始する例であるが、当該遊技で再変動を開始するパターンについても上記とほぼ同様である。この場合には、当該遊技において再変動を開始し、次遊技に移行するためのメダルの投入があったときや、ベットスイッチ45が操作されたときでも、その再変動を継続する。そして、スタートスイッチ41が操作されたとき(ステップS47)に、再変動をキャンセルする処理(ステップS48及びステップS49の処理)を行う。
図15は、図13のステップS31に進み、演出無しが選択されたときの処理の流れを示すフローチャートである。
図15のステップS51では、演出無しの演出概要から、演出制御用状態及び抽選結果情報に基づき、詳細演出を選択する。すなわち、詳細演出選択手段84cは、演出無しに対応する演出抽選テーブル84dを用いて、演出パターンを選択する。さらに、詳細演出選択手段84cは、演出パターンの選択とともに、リール制御用状態、及び抽選結果情報に基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを選択する。
次にステップS52に進み、サブ制御手段60bは、ストップスイッチ42がオンされた旨の操作情報を受信したか否かを判別し続ける。操作情報を受信したと判別されたときはステップS53に進み、抽選結果情報中の抽選結果情報に押し順IDを有するか否かが判別される。押し順ID有りの場合にはステップS56に進む。これに対し、押し順ID無しの場合にはステップS54に進む。
ステップS54では、第2リール制御手段85bは、ステップS51での詳細演出選択手段84cにより選択した第2停止位置決定テーブル85cに基づき第2リール51の停止制御を行う。次のステップS55では、全ての第2リール51が停止したか否かが判別され、停止したと判別されたときは、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、全ての第2リール51が未だ停止していないと判別されたときは、ステップS52に戻る。
一方、ステップS53からステップS56に進むと、受信した操作情報によるストップスイッチ42の押し順が、押し順IDと一致するか否かが判別される。一致していると判別されたときは、ステップS54に進んで、上述と同様の処理を行う。これに対し、ステップS56で一致していないと判別されたときはステップS57に進む。ステップS57では、選択した演出パターンに含まれる差し替えるべき図柄IDに変更するとともに、テーブル変更フラグに基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを(その役を入賞させない第2停止位置決定テーブル85cに)変更する。そして、ステップS54に進む。なお、ステップS57を経由してステップS54に進んだときは、ステップS57で変更した第2停止位置決定テーブル85cに基づいて第2リール51が停止制御されることとなる。
図16は、図13のステップS32に進み、通常演出が選択されたときの処理の流れを示すフローチャートである。ステップS61では、通常演出の演出概要から、演出制御用状態及び抽選結果情報に基づき、詳細演出を選択する。すなわち、詳細演出選択手段84cは、通常演出に対応する演出抽選テーブル84dを用いて、演出パターンを選択する。さらに、詳細演出選択手段84cは、演出パターンの選択とともに、リール制御用状態、及び抽選結果情報に基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを選択する。そして、ステップS62に進む。その後のステップS62〜ステップS65の処理は、演出無し時のステップS52〜ステップS55の処理と同様であるので、説明を省略する。
また、ステップS63で押し順ID有りと判別されたときは、ステップS66に進む。ステップS66では、ステップS56と同様に、受信した操作情報によるストップスイッチ42の押し順が、押し順IDと一致するか否かが判別される。一致していると判別されたときは、ステップS64に進む。これに対し、一致していないと判別されたときはステップS67に進み、ステップS57と同様に、差し替えるべき図柄IDに変更するとともに、第2停止位置決定テーブル85cを変更する。
さらに次にステップS68に進み、演出内容の変更を行い、ステップS64に進む。ここで、演出の変更を行うのは、押し順ID有りの場合に、押し順が一致しない場合である。押し順ID有りの場合には、演出パターン中の押し順チェックフラグがオンにされているとともに、差し替えパターンが設けられている。そして、操作された押し順が押し順IDと一致しない場合には、その演出パターンで指定された他の演出に切り替えるようにし、矛盾した演出が出力されないように制御している。
なお、ステップS67を経由してステップS64に進むと、ステップS67で変更した第2停止位置決定テーブル85cに基づいて第2リール51が停止制御されることとなる。
図17は、図13のステップS36に進み、連続演出が選択されたとき、又は図13のステップS28において連続演出フラグがオンであると判別されたときの処理の流れを示すフローチャートである。
図13のステップS36に進んで連続演出が選択されたときは、図17のステップS71に進む。また、図13のステップS28において連続演出フラグがオンであると判別されたときは、図17のステップS73に進む。
ステップS71では、連続演出の演出概要から、演出制御用状態及び抽選結果情報に基づき、詳細演出が選択される。すなわち、詳細演出選択手段84cは、連続演出に対応する演出抽選テーブル84dを用いて、演出パターンを選択する。さらに、詳細演出選択手段84cは、演出パターンの選択とともに、リール制御用状態、及び抽選結果情報に基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを選択する。そしてステップS72に進む。
ステップS72では、連続演出フラグがオンにされる。次のステップS73では、第2リール制御手段85bは、選択された連続演出に基づいて、第2リール51群を逆回転で始動させるように制御する。すなわち、上述したように、連続演出で選択される演出パターンには、逆回転パターンが設定されているためである。
次にステップS74に進み、連続演出が当該遊技で終了するか否かが判別される。連続演出には、予め定められた遊技回数が設定されており、その遊技回数に到達したか否かが判別される。連続演出が当該遊技で終了すると判別されたときはステップS75に進んで、連続演出フラグがオンからオフにされ、ステップS76に進む。一方、ステップS74で連続演出が当該遊技で未だ終了しないと判別されたときは、ステップS76に進む。ステップS76以降の処理は、通常演出時(図16)におけるステップS62以降の処理と同様であるので、説明を省略する。
図18及び図19は、図13のステップS34に進み、リーチ系演出が選択されたときの処理の流れを示すフローチャートである。なお、図19は、図18に続くフローチャートである。図13中、ステップS34に進むと、図18のステップS91以降の処理に進む。先ず、ステップS91では、リーチ系演出の演出概要から、演出制御用状態及び抽選結果情報に基づき、詳細演出が選択される。すなわち、詳細演出選択手段84cは、リーチ系演出に対応する演出抽選テーブル84dを用いて、演出パターンを選択する。さらに、詳細演出選択手段84cは、演出パターンの選択とともに、リール制御用状態、及び抽選結果情報に基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを選択する。
次のステップS92では、リーチ系演出とともにウェイト中演出を実行するか否かが判別される。実行すると判別されたときはステップS93に進んで、ウェイト中演出を選択し、次のステップS94で、選択したウェイト中演出を実行した後、ステップS95に進む。一方、ステップS92でウェイト中演出を実行しないと判別されたときは、ステップS95に進む。
ステップS95では、選択された演出パターンに、(全ての第2リール51を一旦停止させた後、第2リール51を再変動させて、リーチ状態を形成させるパターンである)リスタートリーチパターンが選択されているか否かが判別される。リスタートリーチパターンが選択されていないと判別されたときは、図中、「E」(図19のステップS110)に進む。一方、選択されていると判別されたときは、ステップS96に進む。
ステップS96では、サブ制御手段60bは、ストップスイッチ42がオンされた旨の操作情報を受信したか否かを判別し続ける。操作情報を受信したと判別されたときはステップS97に進み、抽選結果情報中の抽選結果情報に押し順IDを有するか否かが判別される。押し順ID有りの場合にはステップS100に進む。これに対し、押し順ID無しの場合にはステップS98に進む。
ステップS98では、ステップS91での詳細演出選択手段84cにより選択した第2停止位置決定テーブル85cに基づき、第2リール51の停止制御を行う。次のステップS99では、全ての第2リール51が停止したか否かが判別され、停止したと判別されたときは、ステップS103に進む。一方、全ての第2リール51が未だ停止していないと判別されたときは、ステップS96に戻る。
一方、ステップS97からステップS100に進むと、受信した操作情報によるストップスイッチ42の押し順が、押し順IDと一致するか否かが判別される。一致していると判別されたときは、ステップS102に進み、演出を中止すべきか否かを判別するための演出中止フラグがオンにされ、ステップS98に進む。すなわち、リーチ演出が選択された遊技において、押し順概念を有する役に当選し、かつ遊技者により操作された押し順が抽選結果情報の押し順IDと一致しているときには、その役の図柄の組合せを有効ラインに停止させるようにし、リーチ演出を中止するように制御する。
これに対し、ステップS100で一致していないと判別されたときはステップS101に進み、選択した演出パターンに含まれる差し替えるべき図柄IDに変更するとともに、テーブル変更フラグに基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを(その役を入賞させない第2停止位置決定テーブル85cに)変更する。そして、ステップS98に進む。
ステップS103では、演出中止フラグがオンであるか否かが判別され、オンであると判別されたときは、ステップS104に進み、演出中止フラグをオフにし、本フローチャートによる処理を終了する。一方、ステップS103で演出中止フラグがオンでないと判別されたときはステップS105に進み、選択した演出パターンに全回転パターンが設けられているか否かが判別される。なお、本フローチャートでは、リスタートリーチパターンには、全回転パターンと、コマ送りリーチパターンとが設けられているものとする。
ステップS105において全回転パターンが設けられていると判別されたときは、ステップS106に進み、全ての第2リール51を再変動させる。次に、ステップS107に進み、選択されたパターンに基づいてリーチ変動を行った後、(全ての第2リール51を停止させて)本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、ステップS105において全回転パターンが設けられていないと判別されたときはステップS108に進み、左第2リール51及び右第2リール51を所定位置までコマ送り移動させて、リーチ状態を形成する。次に、ステップS109に進み、中第2リール51を所定位置までコマ送り移動を行った後、(全ての第2リール51を停止させて)本フローチャートによる処理を終了する。
また、ステップS95において、リスタートリーチパターンが選択されていないと判別され、図19のステップS110に進むと、サブ制御手段60bは、ストップスイッチ42がオンされた旨の操作情報を受信したか否かを判別し続ける。操作情報を受信したと判別されたときはステップS111に進み、その操作が第3停止操作であるか否か、すなわち最後のストップスイッチ42に係る操作であるか否かが判別される。第3停止操作であると判別されたときはステップS112に進む。これに対し、第3停止操作でないと判別されたときはステップS116に進む。
ステップS112では、演出中止フラグがオンであるか否かが判別され、オンであると判別されたときはステップS113に進み、ステップS91での詳細演出選択手段84cにより選択した第2停止位置決定テーブル85cに基づき、第2リール制御手段85bは、第2リール51の停止制御を行う。次のステップS114では、演出中止フラグがオフにされ、本フローチャートによる処理を終了する。一方、ステップS112において演出中止フラグがオンでないと判別されたときはステップS115に進み、第2リール制御手段85bは、選択されたパターンに基づいてリーチ変動を行った後、(全ての第2リール51を停止させて)本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、ステップS111からステップS116に進むと、抽選結果情報に押し順IDを有するか否かが判別される。押し順ID無しの場合にはステップS117に進み、押し順ID有りの場合にはステップS119に進む。
ステップS119では、受信した操作情報によるストップスイッチ42の押し順が、押し順IDと一致するか否かが判別される。一致していると判別されたときは、ステップS120に進み、一致していないと判別されたときはステップS117に進む。
ステップS117では、第2リール51の停止可能位置の基準範囲内で引き込む図柄を検索し、引き込む図柄を決定する。次にステップS118に進み、第2リール制御手段85bは、ステップS117で決定した図柄を有効ラインに引き込むように停止制御する。その後は、ステップS110に戻る。
また、ステップS119からステップS120に進むと、演出中止フラグがオンにされ、ステップS121に進む。ステップS121では、ステップS91で選択した第2停止位置決定テーブル85cに基づき、第2リール51の停止制御を行う。その後はステップS110に戻る。
なお、上述のリーチ系演出が選択されたときの処理において、ステップS106〜ステップS107、ステップS108〜ステップS109、又はステップS115の処理中(第2リール51の変動中)に、次遊技に移行するためのメダルが投入されるか又はベットスイッチ45が操作され、さらにスタートスイッチ41がオンされたときは、その第2リール51の変動処理を中止し、上述したステップS44及びステップS45と同様の変動キャンセル処理を行う。
図20は、図13のステップS35に進み、ナビ演出が選択されたときの処理の流れを示すフローチャートである。
図20のステップS131では、ナビ演出の演出概要から、演出制御用状態及び抽選結果情報に基づき、詳細演出が選択される。すなわち、詳細演出選択手段84cは、ナビ演出に対応する演出抽選テーブル84dを用いて、演出パターンを選択する。さらに、詳細演出選択手段84cは、演出パターンの選択とともに、リール制御用状態、及び抽選結果情報に基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを選択する。そして、ステップS132に進む。
ステップS132では、抽選結果情報に基づき、ナビ表示を選択する。そして、次のステップS133では、演出実行手段85は、選択されたナビ演出を実行する。なお、ここでのナビ演出は、上述したように、ストップスイッチ42の操作順番を遊技者に対して報知する演出であり、原則としては、押し順概念を有する役の当選時に、その当選役を入賞させるためのストップスイッチ42の操作順番を報知する演出である。ただし、押し順概念を有しない役の当選時にも、ナビ演出を実行する場合がある。また、役の抽選で非当選の場合にも、演出としてナビ演出を実行する場合がある。さらにまた、押し順概念を有する役の当選時に、その当選役が入賞しないストップスイッチ42の操作順番を報知するナビ演出を実行する場合もある。
その後のステップS134〜ステップS140の処理は、通常演出時のステップS62〜ステップS68の処理と同様であるので、説明を省略する。
図21は、図13のステップS33に進み、図柄告知系演出が選択されたときの処理の流れを示すフローチャートである。図13中、ステップS33に進むと、図21のステップS151以降の処理に進む。先ず、ステップS151では、図柄告知系演出の演出概要から、演出制御用状態及び抽選結果情報に基づき、詳細演出が選択される。すなわち、詳細演出選択手段84cは、図柄告知系演出に対応する演出抽選テーブル84dを用いて、演出パターンを選択する。さらに、詳細演出選択手段84cは、演出パターンの選択とともに、リール制御用状態、及び抽選結果情報に基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを選択する。
次のステップS152では、図柄告知系演出とともにウェイト中演出を実行するか否かが判別される。実行すると判別されたときはステップS153に進んで、ウェイト中演出を選択し、次のステップS154で、選択したウェイト中演出を実行した後、ステップS155に進む。一方、ステップS152でウェイト中演出を実行しないと判別されたときは、ステップS155に進む。
ステップS155では、小役はずし制御が選択されているか否かが判別される。ここで、「小役はずし制御」とは、通常は、第2リール51の停止時における図柄の組合せを、第1リール31の停止時における図柄の組合せに連係させる制御(連係停止制御)を行うのであるが、例えば特定遊技の内部中等には、意図的に、第2リール51の停止時における図柄の組合せを、第1リール31の停止時における図柄の組合せに連係させないようにする制御(非連係停止制御)を行うことである。
本実施形態では、上述の当選図柄変更フラグがオンにされているときに、小役はずし制御を行う。また、本フローチャートの例では、一旦、全ての第2リール51を停止させた後(第1リール31の図柄の組合せに対応する第2リール51の図柄の組合せを停止させた後)、少なくとも1つの第2リール51を再変動させ、第1リール31の図柄の組合せに対応しない第2リール51の図柄の組合せを最終的に停止させる制御を行う。さらにまた、本フローチャートでは説明を省略するが、小役はずし制御が選択されるときは、いずれかの小役に当選しているものとする。さらに、小役はずし制御時に選択される演出パターンには、予め差し替える図柄IDが設けられているので、再変動後に有効ラインに停止させる第2リール51の図柄の組合せを、その図柄IDに係る図柄の組合せに変更する。
ステップS155で小役はずし制御が選択されていると判別されたときは、ステップS156に進み、選択されていないと判別されたときはステップS161に進む。
ステップS156では、サブ制御手段60bは、ストップスイッチ42がオンされた旨の操作情報を受信したか否かを判別し続ける。操作情報を受信したと判別されたときはステップS157に進み、第2リール制御手段85bは、ステップS151での詳細演出選択手段84cにより選択した第2停止位置決定テーブル85cに基づき、第2リール51の停止制御を行う。
次のステップS158では、全ての第2リール51が停止したか否かが判別され、停止したと判別されたときはステップS159に進み、全ての第2リール51が未だ停止していないと判別されたときは、ステップS156に戻る。
ステップS159では、再変動させる第2リール51の停止可能位置(再変動後の停止可能位置)を検索し、再変動後の停止位置を決定する。そしてステップS160に進み、その第2リール51を再変動させ、小役はずしを実行する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
なお、ステップS160の処理中(第2リール51の変動中)に、次遊技に移行するためのメダルが投入されるか又はベットスイッチ45が操作され、さらにスタートスイッチ41がオンされたときは、その第2リール51の変動処理(小役はずし)を中止し、上述したステップS44及びステップS45と同様の変動キャンセル処理を行う。
一方、ステップS155からステップS161に進むと、サブ制御手段60bは、ストップスイッチ42がオンされた旨の操作情報を受信したか否かを判別し続ける。操作情報を受信したと判別されたときはステップS162に進み、抽選結果情報に押し順IDを有するか否かが判別される。押し順ID有りの場合にはステップS167に進み、押し順ID無しの場合にはステップS163に進む。
ステップS167では、受信した操作情報によるストップスイッチ42の押し順が、押し順IDと一致するか否かが判別される。一致していると判別されたときはステップS163に進む。また、一致していないと判別されたときは、ステップS168に進み、選択した演出パターンに含まれる差し替えるべき図柄IDに変更するとともに、テーブル変更フラグに基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを(その役を入賞させない第2停止位置決定テーブル85cに)変更する。次にステップS169に進み、その演出パターンで指定された演出の内容を変更する。本フローチャートでは、図柄を告知する演出が選択されているので、図柄を告知しない演出に変更する。このようにして、遊技者が操作した押し順が押し順IDと一致しない場合には、図柄告知系演出を行わないように制御する。その後、ステップS163に進む。
ステップS163では、ステップS157と同様に、ステップS151での詳細演出選択手段84cにより選択した第2停止位置決定テーブル85cに基づき、第2リール制御手段85bは、第2リール51の停止制御を行う。次のステップS164では、ステップS161で受信した操作情報が、第2停止操作に係る情報であるか否か(2番目のストップスイッチ42に係る操作であるか否か)が判別される。第2停止操作であると判別されたときはステップS165に進み、演出パターンに従い、演出実行手段85は、図柄を告知する演出を実行し、ステップS161に戻る。
これに対し、第2停止操作でないと判別されたときはステップS166に進む。ステップS166では、全ての第2リール51が停止したか否かが判別され、停止したと判別されたときは本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、全ての第2リール51が未だ停止していないと判別されたときは、ステップS161に戻る。
以上のように制御することで、2番目のストップスイッチ42が操作されたときに、図柄を告知する演出が実行される。最初(1番目)のストップスイッチ42が操作されたときに図柄を告知する演出を行わないのは、遊技者により操作されたストップスイッチ42の押し順が押し順IDと異なる場合には、図柄を告知する演出を行わないようにするためである。
図22は、図13のステップS37に進み、変則ストップ系演出が選択されたときの処理の流れを示すフローチャートである。図13中、ステップS37に進むと、図22のステップS181以降の処理に進む。先ず、ステップS181では、変則ストップ系演出の演出概要から、演出制御用状態及び抽選結果情報に基づき、詳細演出が選択される。すなわち、詳細演出選択手段84cは、変則ストップ系演出に対応する演出抽選テーブル84dを用いて、演出パターンを選択する。さらに、詳細演出選択手段84cは、演出パターンの選択とともに、リール制御用状態、及び抽選結果情報に基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを選択する。次のステップS182〜ステップS184までの処理は、図21で説明したステップS152〜ステップS154の処理と同様であるので説明を省略する。
次のステップS185では、サブ制御手段60bは、ストップスイッチ42がオンされた旨の操作情報を受信したか否かを判別し続ける。操作情報を受信したと判別されたときはステップS186に進み、抽選結果情報に押し順IDを有するか否かが判別される。押し順ID有りの場合にはステップS191に進み、押し順ID無しの場合にはステップS187に進む。
ステップS187では、第2リール制御手段85bは、選択された演出パターン中のコマ送り移動パターンに従い、ストップスイッチ42が操作された瞬間からの最小移動位置(ストップスイッチ42が操作された瞬間の次の図柄)で第2リール51を停止させるように制御する。次のステップS188では、第2リール制御手段85bは、ステップS187での停止位置が最終停止位置と一致するか否かを判断する。一致する場合には、ステップS190に進み、一致しない場合にはステップS189に進む。
ステップS189では、第2リール制御手段85bは、選択した第2停止位置決定テーブル85cに基づいて、第2リール51を最終停止位置までコマ送り移動させるように制御する。そしてステップS190に進む。以上より、ステップS187において、最少移動位置で第2リール51を停止させたときに最終停止位置と一致していた場合には、コマ送り移動が中止される。
なお、最後(3番目)のストップスイッチ42の操作後に、ステップS189の処理に移行し、第2リール51のコマ送り移動中(第2リール51の変動中)に、次遊技に移行するためのメダルが投入されるか又はベットスイッチ45が操作され、さらにスタートスイッチ41がオンされたときは、その第2リール51の変動処理(コマ送り移動)を中止し、上述したステップS44及びステップS45と同様の変動キャンセル処理を行う。
ステップS190では、全ての第2リール51が停止したか否かが判別され、停止したと判別されたときは、本フローチャートによる処理を終了する。一方、全ての第2リール51が未だ停止していないと判別されたときは、ステップS185に戻り、サブ制御手段60bは、ストップスイッチ42がオンされた旨の操作情報を受信したか否かを判別し続ける。
これに対し、ステップS186からステップS191に進むと、受信した操作情報によるストップスイッチ42の押し順が、押し順IDと一致するか否かが判別される。一致すると判別されたときは、ステップS187に進む。また、一致しないと判別されたときはステップS192に進み、図柄IDを、差し替えるべき図柄IDに変更するとともに、第2停止位置決定テーブル85cを変更する。さらに次にステップS193に進み、演出内容の変更を行った後、ステップS187に進む。すなわち、遊技者により操作された押し順が押し順IDと一致しない場合には、その演出パターンで指定された他の演出に切り替えるようにする。
図23は、図13のステップS38に進み、ホールドリーチ系演出が選択されたときの処理の流れを示すフローチャートである。なお、図23(及び、後述する図24及び図25)のフローチャートでは、上述したホールドリーチ系演出の全ての変動パターンを含むものではなく、一部抜粋したものである。
図13中、ステップS38に進むと、図23のステップS201以降の処理に進む。先ず、ステップS201では、ホールドリーチ系演出の演出概要から、演出制御用状態及び抽選結果情報に基づき、詳細演出が選択される。すなわち、詳細演出選択手段84cは、ホールドリーチ系演出に対応する演出抽選テーブル84dを用いて、演出パターンを選択する。さらに、詳細演出選択手段84cは、演出パターンの選択とともに、リール制御用状態、及び抽選結果情報に基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを選択する。
次のステップS202では、サブ制御手段60bは、ストップスイッチ42がオンされた旨の操作情報を受信したか否かを判別し続ける。操作情報を受信したと判別されたときはステップS203に進み、抽選結果情報に押し順IDを有するか否かが判別される。押し順ID有りの場合にはステップS206に進み、押し順ID無しの場合にはステップS204に進む。
ステップS204では、第2リール制御手段85bは、選択された第2停止位置決定テーブル85cに従い、第2リール51を所定位置に停止させるように制御する。次のステップS205では、全ての第2リール51が停止したか否かが判別され、停止したと判別されたときはステップS208に進む。一方、全ての第2リール51が未だ停止していないと判別されたときは、ステップS202に戻り、サブ制御手段60bは、ストップスイッチ42がオンされた旨の操作情報を受信したか否かを判別し続ける。
これに対し、ステップS203からステップS206に進むと、受信した操作情報によるストップスイッチ42の押し順が、押し順IDと一致するか否かが判別される。一致すると判別されたときは、ステップS204に進む。また、一致しないと判別されたときはステップS207に進み、図柄IDを差し替えるべき図柄IDに変更するとともに、第2停止位置決定テーブル85cを変更する。そしてステップS204に進む。
次に、ステップS205からステップS208に進むと、入賞したか否か、すなわち全ての第2リール51の停止時に、有効ラインに停止した図柄の組合せが、図9に示したいずれかの図柄の組合せと一致しているか否かが判別される。例えば押し順IDを有する小役1に当選し、その押し順IDと一致するようにストップスイッチ42が操作されたときは、小役1に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するので、このような場合にはステップS208で入賞したと判別される。入賞したと判別されたときは、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、入賞していないと判別されたときはステップS209に進む。
ステップS209では、いずれかの有効ラインに停止した図柄の組合せの一部が、特定遊技に対応する図柄の組合せの一部と一致するか否か、すなわち、いずれか1つの第2リール51を回転させれば特定遊技に係るリーチ状態を形成可能であるか否かが判別される。そして、例えば第1に、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「ネズミ」−「矢7」と停止したときは、左第2リール51と右第2リール51との「矢7」によって、「矢7」−「回転中」−「矢7」のリーチ状態を形成可能であるので、リーチ状態が形成可能であると判別される。
また、例えば第2に、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「矢7」−「ネズミ」と停止したときは、左第2リール51と中第2リール51との「矢7」によって、「矢7」−「矢7」−「回転中」のリーチ状態を形成可能であるので、リーチ状態が形成可能であると判別される。そして、ステップS209においてリーチ形成が可能であると判別されたときはステップS212に進み、リーチ状態を形成不能であると判別されたときはステップS210に進む。
ステップS210では、強制リーチパターンが選択されているか否か(選択された演出パターンに、強制リーチパターンを含むか否か)が判別される。強制リーチパターンが選択されていると判別されたときはステップS211に進み、強制リーチパターンが選択されていないと判別されたときは、本フローチャートによる処理を終了する。
なお、ホールドリーチ系演出において、「強制リーチパターン」には、上述したように2種類挙げられるが、本フローチャートでは、全ての第2リール51の停止後に第2リール51を再変動させて、リーチ状態を形成可能に第2リール51を停止させる強制リーチパターンのみが設けられているものとする。
ステップS210からステップS211に進むと、第2リール制御手段85bは、少なくとも1つの第2リール51を再変動させて、リーチ状態を強制的に形成するように制御する。
例えば、第2リール51の停止時に、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「小判」−「ネズミ」と停止したものとする。この場合には、例えば第1に、中第2リール51を再変動させて、「矢7」−「矢7」−「ネズミ」と停止させ、中吉AT又は小吉ATに係る図柄のリーチ状態を形成するように制御する。また第2に、右第2リール51を再変動させて、「矢7」−「小判」−「矢7」と停止させ、中吉ATに係る図柄のリーチ状態を形成するように制御する。
なお、再変動させる第2リール51は、1つに限らず、2つであっても良い。例えば、第2リール51の停止時に、「ネズミ」−「小判」−「ネズミ」と停止したものとする。この場合には、例えば第1に、左第2リール51及び中第2リール51を再変動させて「矢7」−「矢7」−「ネズミ」と停止させ、中吉AT又は小吉ATに係る図柄のリーチ状態を形成するように制御する。また第2に、左第2リール51及び右第2リール51を再変動させて、「矢7」−「小判」−「矢7」と停止させ、中吉ATに係る図柄のリーチ状態を形成するように制御する。
なお、例えばホールドリーチ系演出の強制リーチパターンが選択された場合において、左第2リール51の有効ラインに「矢7」が停止し、右第2リール51を再変動させるときは、その右第2リール51の有効ラインに停止させる図柄を「矢7」にして中吉ATに係る図柄のリーチ状態を形成するか、又は右第2リール51の有効ラインに停止させる図柄を「鈴7」にして小吉ATに係る図柄のリーチ状態を形成するかは、演出パターンによって予め定められる。
ステップS211においてリーチ状態を形成した後は、ステップS212に進む。ステップS212では、ホールド演出フラグがオンにされる。そして、本フローチャートによる処理を終了する。このホールド演出フラグがオンにされたときは、次遊技で、一部の第2リール51を回転させない演出が実行される。
続いて、図23中、ステップS212により、ホールド演出フラグがオンにされたときの処理について説明する。
前遊技でホールド演出フラグがオンにされたときは、図13中、ステップS29において、「X」に進む。そして、この場合には、図24のステップS221以降の処理に進む。
図24のステップS221では、当該遊技において当選役が有るか否かが判別される。当選役有りと判別されたときはステップS227に進む。これに対し、当選役無しと判別されたときは、ステップS222に進む。
ステップS222では、第2リール制御手段85bは、リーチを形成する第2リール51以外の第2リール51を回転を開始するように制御する。上述の例を挙げれば、例えば第1に、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「ネズミ」−「矢7」と停止しているときは、中第2リール51のみを回転させ、左及び右第2リール51は回転させずに(ホールドして)、「矢7」−「回転中」−「矢7」のリーチ状態を形成させる。あるいは第2に、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「矢7」−「ネズミ」と停止しているときは、右第2リール51のみを回転させ、左及び中第2リール51は回転させずに(ホールドして)、「矢7」−「矢7」−「回転中」のリーチ状態を形成させる。
次にステップS223に進み、サブ制御手段60bは、ストップスイッチ42がオンされた旨の操作情報を受信したか否かを判別し続ける。操作情報を受信したと判別されたときはステップS224に進み、受信した操作情報が、回転中の第2リール51に対応する操作情報であるか否かが判別される。回転中の第2リール51に対応する操作情報であると判別されたときはステップS225に進んで、選択された演出パターンに従うように、回転中の第2リール51を停止制御する。そしてステップS226に進む。これに対し、ステップS224で、受信した操作情報が、回転中の第2リール51に対応する操作情報でないと判別されたときはステップS226に進む。
ステップS226では、全ての第2リール51が停止したか否かが判別され、停止したと判別されたときは、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、全ての第2リール51が未だ停止していないと判別されたときは、ステップS223に戻る。
一方、ステップS221からステップS227に進むと、演出中止フラグがオンにされる。このようにするのは、当該遊技で当選役を有する場合には、演出中止フラグをオンにすることによりホールドリーチ系演出を中止し、当選役に対応する第2リール51の図柄の組合せを有効ラインに停止させる制御を優先するためである。次のステップS228では、第2リール制御手段85bは、全ての第2リール51の回転を開始するように制御する。
次にステップS229に進み、サブ制御手段60bは、ストップスイッチ42がオンされた旨の操作情報を受信したか否かを判別し続ける。操作情報を受信したと判別されたときはステップS230に進み、抽選結果情報に押し順IDを有するか否かが判別される。押し順ID有りの場合にはステップS234に進む。これに対し、押し順ID無しの場合にはステップS231に進む。
ステップS231では、第2リール制御手段85bは、詳細演出選択手段84cにより選択した第2停止位置決定テーブル85cに基づき第2リール51の停止制御を行う。次のステップS232では、全ての第2リール51が停止したか否かが判別され、停止したと判別されたときはステップS233に進む。ステップS233では、(ステップS227でオンにした)演出中止フラグをオフに戻して本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、ステップS232で全ての第2リール51が未だ停止していないと判別されたときは、ステップS229に戻る。
一方、ステップS230からステップS234に進むと、受信した操作情報によるストップスイッチ42の押し順が、押し順IDと一致するか否かが判別される。一致していると判別されたときは、ステップS231に進んで、上述と同様の処理を行う。これに対し、ステップS234で一致していないと判別されたときはステップS235に進む。ステップS235では、選択した演出パターンに含まれる差し替えるべき図柄IDに変更するとともに、テーブル変更フラグに基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを(その役を入賞させない第2停止位置決定テーブル85cに)変更する。さらに次のステップS236で演出内容の変更を行い、ステップS231に進む。
なお、図24に示すフローチャートは、ホールドリーチ系演出において、回転させない第2リール51については静止状態を維持する例を示すフローチャートである。これに対し、図25は、回転させない第2リール51については振動させる例を示すフローチャートである。
図25では、図24と同一の処理を行うステップについては同一ステップ番号を付している。図25の説明において、図24と同一ステップ番号については、その処理の説明を省略する。
図25中、ステップS221では、図24のステップS221と同様に、当該遊技において当選役が有るか否かが判別される。当選役有りと判別されたときはステップS227に進む。これに対し、当選役無しと判別されたときは、ステップS241に進む。ステップS227以降の処理は図24と同様であるので説明を省略する。
ステップS241では、第2リール制御手段85bは、リーチを形成する第2リール51を振動させるとともに、リーチを形成する第2リール51以外の第2リール51を回転を開始するように制御する。上述の例を挙げれば、例えば第1に、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「ネズミ」−「矢7」と停止しているときは、中第2リール51のみを回転させ、左及び右第2リール51は回転させずに振動させ、「矢7(振動中)」−「回転中」−「矢7(振動中)」のリーチ状態を形成させる。あるいは第2に、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「矢7」−「ネズミ」と停止しているときは、右第2リール51のみを回転させ、左及び中第2リール51は回転させずに振動させ、「矢7(振動中)」−「矢7(振動中)」−「回転中」のリーチ状態を形成させる。
次にステップS242に進み、サブ制御手段60bは、ストップスイッチ42がオンされた旨の操作情報を受信したか否かを判別し続ける。操作情報を受信したと判別されたときはステップS243に進み、受信した操作情報が、回転中の第2リール51に対応する操作情報であるか否かが判別される。回転中の第2リール51に対応する操作情報であると判別されたときはステップS244に進んで、選択された演出パターンに従うように、回転中の第2リール51を停止制御する。そしてステップS245に進む。
これに対し、ステップS243で、受信した操作情報が、回転中の第2リール51に対応する操作情報でないと判別されたとき、すなわち振動中の第2リール51に対応する操作情報であると判別されたときは、ステップS246に進み、第2リール制御手段85bは、その操作情報に対応する第2リール51の振動を停止させる。そしてステップS245に進む。
ステップS245では、全ての第2リール51が停止したか否かが判別され、停止したと判別されたときは、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、全ての第2リール51が未だ停止していないと判別されたときは、ステップS242に戻る。
図26は、図13のステップS39に進み、目押しリーチ系演出が選択されたときの処理の流れを示すフローチャートである。なお、図26のフローチャートでは、上述した目押しリーチ系演出の全ての変動パターンを含むものではなく、一部抜粋したものである。
図13中、ステップS39に進むと、図26のステップS251以降の処理に進む。先ず、ステップS251では、目押しリーチ系演出の演出概要から、演出制御用状態及び抽選結果情報に基づき、詳細演出が選択される。すなわち、詳細演出選択手段84cは、目押しリーチ系演出に対応する演出抽選テーブル84dを用いて、演出パターンを選択する。さらに、詳細演出選択手段84cは、演出パターンの選択とともに、リール制御用状態、及び抽選結果情報に基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを選択する。
次のステップS252では、サブ制御手段60bは、ストップスイッチ42がオンされた旨の操作情報を受信したか否かを判別し続ける。操作情報を受信したと判別されたときはステップS253に進み、その操作情報が第3停止操作に係るものであるか否か、すなわち最後のストップスイッチ42に係る操作情報であるか否かが判別される。第3停止操作に係る操作情報であると判別されたときはステップS266に進む。これに対し、第3停止操作に係る操作情報でない(第1又は第2停止操作に係る操作情報である)と判別されたときはステップS254に進む。
ステップS254では、抽選結果情報に押し順IDを有するか否かが判別される。押し順ID有りの場合にはステップS257に進み、押し順ID無しの場合にはステップS255に進む。
ステップS255では、第2リール制御手段85bは、選択された第2停止位置決定テーブル85cに従い、第2リール51を所定位置に停止させるように制御する。そしてステップS256に進む。これに対し、ステップS254からステップS257に進むと、受信した操作情報によるストップスイッチ42の押し順が、押し順IDと一致するか否かが判別される。一致すると判別されたときは、ステップS255に進む。また、一致しないと判別されたときはステップS258に進み、図柄IDを差し替えるべき図柄IDに変更するとともに、第2停止位置決定テーブル85cを変更する。そしてステップS255に進む。
ステップS256では、ステップS252で受信した操作情報が、第2停止操作に係る操作情報であるか否かが判別される。第2停止操作に係る操作情報でないと判別されたとき(この場合には、ステップS253の判別で「No」であるので、第1停止操作に係る操作情報を受信した場合である。)は、ステップS252に戻る。これに対し、第2停止操作に係る操作情報であると判別されたとき、すなわち、2つの第2リール51が既に停止したときは、ステップS259に進む。
ステップS259では、リーチ状態が形成されたか否か(いずれかの有効ラインに停止した図柄の組合せが、特定遊技に対応する図柄の組合せの一部と一致するか否か)が判別される。このように、本実施形態では、リーチが形成されたか否かの判別は、第2停止操作時にのみ行われる。すなわち、このステップS259で「Yes」と判別されるのは、第2停止操作に係る操作情報を受信したときであり、第1停止操作に係る操作情報を受信したときは、1つの第2リール51のみが停止した状態であり、「リーチ状態が形成された」と判別されることはない。
例えば左及び中第2リール51の停止時に、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「矢7」−「回転中」と停止したときは、リーチ状態が形成されたと判別される。あるいは、例えば左及び右第2リール51の停止時に、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「回転中」−「矢7」と停止したときは、リーチ状態が形成されたと判別される。
ステップS259においてリーチ状態が形成されたと判別されたときはステップS263に進む。これに対し、リーチ状態が形成されていないと判別されたときはステップS260に進む。
ステップS260では、強制リーチパターンが選択されているか否か(選択された演出パターンに、強制リーチパターンを含むか否か)が判別される。強制リーチパターンが選択されていないと判別されたときはステップS261に進み、強制リーチパターンが選択されていると判別されたときは、ステップS262に進む。
ステップS261では、演出中止フラグをオンにして、ステップS252に戻る。すなわち、2番目の第2リール51の停止時に、リーチ状態が形成されなかった場合であるので、この場合には、当該遊技での目押しリーチ系演出をキャンセルするために、演出中止フラグをオンにする。
これに対し、ステップS260で強制リーチパターンが選択されていると判別され、ステップS262に進むと、第2リール制御手段85bは、少なくとも1つの第2リール51を再変動させて、強制的にリーチ状態を形成するように制御する。そしてステップS263に進む。なお、本フローチャートの強制リーチパターンは、2番目の第2リール51の停止時に、リーチ状態が形成されていないときは、少なくとも1つの第2リール51を再変動させて、強制的にリーチ状態を形成するパターンを例に挙げている。
ステップS263では、スーパー目押しパターンが選択されているか否か(選択された演出パターンに、スーパー目押しパターンを含むか否か)が判別される。スーパー目押しパターンが選択されていると判別されたときはステップS264に進み、スーパー目押しパターンが選択されていないと判別されたときは、ステップS265に進む。
ステップS264では、第2リール制御手段85bは、演出パターン中のスーパー目押しパターンに従い、回転中の第2リール51を特殊スロー回転させるように制御する。具体的には、低速回転させた第2リール51の特定遊技に係る図柄(例えば、既に停止した2つの第2リール51の有効ラインに停止している図柄が、「矢7」−「矢7」であるときは、残りの第2リール51の「矢7」の図柄)が有効ラインを通過する所定図柄数(例えば、2、3図柄)だけ前の位置から有効ラインを通過するまでの間、その第2リール51をコマ送り移動させる(例えば、0.5秒間隔で、1図柄領域ずつ、コマ送りをさせる)ように制御する。また、そのコマ送り移動時以外は、低速で等速回転するように制御する。そしてステップS252に戻る。
これに対し、ステップS265では、第2リール制御手段85bは、残りの第2リール51を、低速で等速回転させるように制御する。そしてステップS252に戻る。
一方、ステップS253からステップS266に進むと、演出中止フラグがオンであるか否かが判別される。例えばステップS261の処理を経由したときには演出中止フラグがオンにされるので、このような場合には演出中止フラグがオンであると判別される。演出中止フラグがオンであると判別されたときはステップS268に進み、第2リール制御手段85bは、選択された第2停止位置決定テーブル85cに基づいて、最後の第2リール51を停止制御する。
次にステップS269に進み、演出中止フラグを(オンから)オフにし、本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、ステップS266で演出中止フラグがオンでないと判別されたときはステップS267に進み、ストップスイッチ42が操作されたとき(ステップS252で操作情報を受信したとき)の第2リール51の位置に応じて、その第2リール51を停止制御し、本フローチャートによる処理を終了する。
図27は、図13のステップS40に進み、スローリーチ系演出が選択されたときの処理の流れを示すフローチャートである。なお、図27のフローチャートでは、上述したスローリーチ系演出の全ての変動パターンを含むものではなく、一部抜粋したものである。
図13中、ステップS40に進むと、図27のステップS281以降の処理に進む。先ず、ステップS281では、スローリーチ系演出の演出概要から、演出制御用状態及び抽選結果情報に基づき、詳細演出が選択される。すなわち、詳細演出選択手段84cは、スローリーチ系演出に対応する演出抽選テーブル84dを用いて、演出パターンを選択する。さらに、詳細演出選択手段84cは、演出パターンの選択とともに、リール制御用状態、及び抽選結果情報に基づいて、第2停止位置決定テーブル85cを選択する。
次のステップS282では、サブ制御手段60bは、ストップスイッチ42がオンされた旨の操作情報を受信したか否かを判別し続ける。操作情報を受信したと判別されたときはステップS283に進み、その操作情報が第3停止操作に係るものであるか否か、すなわち最後のストップスイッチ42に係る操作情報であるか否かが判別される。第3停止操作に係る操作情報であると判別されたときはステップS295に進む。これに対し、第3停止操作に係る操作情報でない(第1又は第2停止操作に係る操作情報である)と判別されたときはステップS284に進む。
ステップS284では、抽選結果情報に押し順IDを有するか否かが判別される。押し順ID有りの場合にはステップS287に進み、押し順ID無しの場合にはステップS285に進む。
ステップS285では、第2リール制御手段85bは、選択された第2停止位置決定テーブル85cに従い、第2リール51を所定位置に停止させるように制御する。そしてステップS286に進む。これに対し、ステップS284からステップS287に進むと、受信した操作情報によるストップスイッチ42の押し順が、押し順IDと一致するか否かが判別される。一致すると判別されたときは、ステップS285に進む。また、一致しないと判別されたときはステップS288に進み、図柄IDを差し替えるべき図柄IDに変更するとともに、第2停止位置決定テーブル85cを変更する。さらに次のステップS289で、演出内容の変更を行った後、ステップS285に進む。
ステップS286では、ステップS282で受信した操作情報が、第2停止操作に係る操作情報であるか否かが判別される。第2停止操作に係る操作情報でない(第1停止操作に係る操作情報である)と判別されたときはステップS282に戻る。これに対し、第2停止操作に係る操作情報であると判別されたとき、すなわち、2つの第2リール51が既に停止したときは、ステップS290に進む。
ステップS290では、いずれかの役が入賞可能であるか否か(いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止可能であるか否か)が判別される。例えば小役1に当選して押し順が一致している場合や、リプレイに当選して入賞可能であるとき等には、ステップS290で入賞可能であると判別される。入賞可能であると判別されたときはステップS294に進み、入賞可能でないと判別されたときはステップS291に進む。
ステップS291では、リーチ状態が形成されたか否か(いずれかの有効ラインに停止した図柄の組合せが、特定遊技に対応する図柄の組合せの一部と一致するか否か)が判別される。例えば左及び中第2リール51の停止時に、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「矢7」−「回転中」と停止したときは、リーチ状態が形成されたと判別される。あるいは、例えば左及び右第2リール51の停止時に、いずれかの有効ラインに、「矢7」−「回転中」−「矢7」と停止したときは、リーチ状態が形成されたと判別される。
そして、ステップS291においてリーチ状態が形成されたと判別されたときはステップS282に戻る。これに対し、リーチ状態が形成されていないと判別されたときはステップS292に進む。
ステップS292では、強制リーチパターンが選択されているか否か(選択された演出パターンに、強制リーチパターンを含むか否か)が判別される。強制リーチパターンが選択されていないと判別されたときはステップS294に進み、強制リーチパターンが選択されていると判別されたときは、ステップS293に進む。
ステップS293では、第2リール制御手段85bは、少なくとも1つの第2リール51を再変動させて、強制的にリーチ状態を形成するように制御する。そしてステップS282に戻る。なお、本フローチャートの強制リーチパターンは、2番目の第2リール51の停止時に、リーチ状態が形成されていないときは、少なくとも1つの第2リール51を再変動させて、強制的にリーチ状態を形成するパターンを例に挙げている。
また、ステップS294では、演出中止フラグをオンにして、ステップS282に戻る。すなわち、2番目の第2リール51の停止時に、リーチ状態が形成されなかった場合、又は役の入賞が可能な場合には、当該遊技でのスローリーチ系演出をキャンセルするために、演出中止フラグをオンにする。
一方、ステップS283からステップS295に進むと、演出中止フラグがオンであるか否かが判別される。例えばステップS294の処理を経由したときには演出中止フラグがオンにされるので、このような場合には演出中止フラグがオンであると判別される。演出中止フラグがオンであると判別されたときはステップS299に進み、第2リール制御手段85bは、選択された第2停止位置決定テーブル85cに基づいて、最後の第2リール51を停止制御する。次にステップS300に進み、演出中止フラグを(オンから)オフにし、本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、ステップS295で演出中止フラグがオンでないと判別されたときはステップS296に進む。ステップS296では、スローロングリーチパターンが選択されているか否か(選択された演出パターンに、スローロングリーチパターンを含むか否か)が判別される。スローロングリーチパターンが選択されていると判別されたときはステップS297に進み、スローロングリーチパターンが選択されていない(上述した、通常のスローリーチパターンが選択されている)と判別されたときはステップS298に進む。
ステップS297では、第2リール制御手段85bは、ストップスイッチ42が操作された後(ステップS282における操作情報の受信後)、回転中の第2リール51を約1回転程度、低速回転させ、その後、通常の回転速度に戻して約3回転させた後、第2リール51を第2停止位置決定テーブル85cに基づいて所定位置に停止させるように制御する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、ステップS298では、第2リール制御手段85bは、ストップスイッチ42が操作された後(ステップS282における操作情報の受信後)、回転中の第2リール51を低速回転させて、約1回転後に、第2停止位置決定テーブル85cに基づいて所定位置に停止させるように制御する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、例えば以下のような種々の変形が可能である。
(1)本実施形態では、ホールドリーチ系演出が選択された遊技において、リーチ状態が形成可能であるときに、ホールド演出フラグをオンにし、次遊技においてホールドリーチ系演出を実行するように制御した。すなわち、実施形態では、ホールドリーチ系演出を実行するために、第1遊技目ではリーチ状態を形成し、第2遊技目では、第1遊技目でリーチ状態を形成したときにホールドリーチ系演出を実行するようにした。
しかし、これに限らず、当該遊技だけでホールドリーチ系演出を完結するようにしても良い。例えば当該遊技においてホールドリーチ系演出が選択されたときに、リーチ状態を形成可能であるか否かを判別し、リーチ状態を形成可能であると判別されたときはホールドリーチ系演出を実行し、リーチ状態を形成可能でないと判別されたときは、選択されたホールドリーチ系演出をキャンセルするようにしても良い。例えば、当該遊技において、前遊技で有効ラインに停止した図柄の組合せが「矢7」−「小判」−「ネズミ」のように、リーチ状態を形成できないと判別したときはホールドリーチ系演出をキャンセルするように制御し、前遊技で有効ラインに停止した図柄の組合せが「矢7」−「矢7」−「ネズミ」のように、リーチ状態を形成可能であると判別したときは、ホールドリーチ系演出を実行するように制御しても良い。
(2)本実施形態のホールドリーチ系演出は、第2リール51をホールドするとともにリーチ状態を形成するようにした。しかし、これに限らず、リーチ状態を形成することなく、少なくとも1つの第2リール51をホールドする演出(ホールド系演出)を実行することも可能である。例えば、少なくとも1つの第2リール51をホールドすることで、リーチ目(特別役又は特定遊技に対応する図柄の組合せではないが、特別役、又は特定遊技の実行に当選したときに限って出現する図柄の組合せ)の一部と一致するとき等に、ホールド系演出を実行しても良い。また、ホールド系演出を実行すること自体で、特別役に当選したことや、特定遊技の実行に当選したこと等を遊技者に報知するための演出に用いることもできる。
(3)上記と同様に、目押しリーチ系演出において、2番目の第2リール51の停止後に、残りの第2リール51を低速回転等させる演出や、スローリーチ系演出において、最後の第2リール51に対応するストップスイッチ42が操作された後に、その第2リール51を低速回転等させる演出は、リーチ状態が形成されていない場合においても実行することが可能である。
(4)本実施形態では、特定遊技に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するか否かの演出を行うときに、ホールドリーチ系演出、目押しリーチ系演出、及びスローリーチ系演出等を行うようにした。しかし、これに限らず、例えば本実施形態では設けていないBBや、他の特別役に対応する第2リール51の図柄の組合せを有効ラインに停止するか否かの演出時に、上記演出を実行することも可能である。
(5)ホールドリーチ系演出において、実施形態では、ホールドした第2リール51をそのまま停止させておくか、又は振動させるように制御した。しかし、さらにこの演出に加えて、例えばホールドした第2リール51に対応するバックランプ53を消灯させること等の演出を行うことも可能である。
(6)実施形態では、ホールドリーチ系演出において、強制リーチパターンの複数の例を挙げたが、これらのうち、どのパターンを設けても良い。例えば、第2リール51の停止制御時に、第2リール51の停止可能位置の範囲内を超えて図柄を引込み制御してリーチ状態を形成する制御、又は第2リール51の停止可能位置の範囲内において一旦第2リール51を停止させた後、再変動させてリーチ状態を形成する制御のいずれを行っても良い。さらに、上記制御は、1番目に(最初に)停止する第2リール51、2番目に停止する第2リール51のいずれに対して行っても良く、あるいは双方の第2リール51について上記制御を行っても良い。これらのことは、ホールドリーチ系演出のみに限らず、目押しリーチ系演出や、スローリーチ系演出についても同様である。
(7)本実施形態で挙げた、目押しリーチ系演出における「スーパー目押しパターン」や、スローリーチ系演出における「スローロングリーチパターン」は例示であって、第2リール51の動作がこれらのパターンに限られるものではなく、第2リール51の回転速度や、停止時までの回転数、及びコマ送り移動をさせるときの範囲等については、種々変更可能である。
(8)本実施形態では、特定遊技実行決定手段82により特定遊技を実行することに決定されたときは、RB放出数決定手段82aによりRB放出数を決定し、その決定に従ってストックされたRBを放出するように制御した。しかし、これに限らず、例えば放出するRBを上乗せすること等も可能である。
例えば、特定遊技中のRB遊技において、いずれかのRB遊技(例えば、特定遊技中に実行する複数回のRB遊技のうち、最後のRB遊技)において、所定役の当選時に、少なくとも1遊技は、ストップスイッチ42の操作順番を報知しないようにする。そして、遊技者が操作したストップスイッチ42の操作順番が、当選した所定役の操作順番と一致したときには、RBがストックされていること(RBの当選が当選持越し手段63aによって持ち越されていること)を条件として、RB放出数を1回、あるいは抽選等によって決定された回数だけ、RB放出を上乗せすることも可能である。
あるいは、特定遊技での最後のRB遊技中は、所定役の当選時に、一切、ストップスイッチ42の操作順番を報知せず、当選した所定役の操作順番と一致した遊技回数だけ、RB放出数を上乗せすることも可能である。
(9)本実施形態で示した演出選択方法、すなわち、演出制御用状態等を選択した後、演出概要を選択し、さらに詳細演出を選択する段階的な方法は、1つの例示であって、この選択方法に限られるものではない。
(10)また、本実施形態で示した各種の演出の種類、特に第2リール51の変動パターンの種類等は、1つの例示であって、本実施形態の内容に限定されるものではない。
(11)さらにまた、本実施形態で示した演出パターンの構成や、演出パターンに含まれるフラグの種類等も、1つの例示であり、これに限定されるものではない。さらに、第2リール51の停止制御の種類も、本実施形態に示すものに限定されるものではない。