JPH073854B2 - 複合半導体装置 - Google Patents

複合半導体装置

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JPH073854B2
JPH073854B2 JP60282845A JP28284585A JPH073854B2 JP H073854 B2 JPH073854 B2 JP H073854B2 JP 60282845 A JP60282845 A JP 60282845A JP 28284585 A JP28284585 A JP 28284585A JP H073854 B2 JPH073854 B2 JP H073854B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は絶縁ゲートを有する素子を含む複合半導体装置
に係り、特に電力制御に好適な半導体装置に関する。
〔発明の背景〕
従来から良く知られている過電流保護回路は、「アナロ
グ集積回路の解析と設計」ピー・アール・グレイ他、第
315頁、1977年(ジヨン・ウイレイ・アンドソンズ)(A
nalysis and Design of Analog Integrated Circuit」
P.R.Gray & R.G.Meyer P315 1977,(John Wiley & So
ns Inc.)に示されるごとく、バイポーラトラジスタと
抵抗とから成る回路である。この図からもわかるように
主素子はバイポーラトランジスタであり、それがMOSFET
についてはこれまで何ら配慮されていなかつた。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、過電流保護回路を有する絶縁ゲート形
複合半導体装置を提供することである。
〔発明の概要〕
従来、MOSFETを用いた回路においては、MOSFETにおける
電流の温度係数が大電流レベルでは負であることから、
過電流保護回路をMOSFETで構成することは知られていな
かつた。ところが、MOSFETのチヤンネル領域の不純物濃
度を増大させると電流の温度係数が大電流レベルまで正
になるという現象が見い出された。そのためMOSFET回路
においても、過電流保護回路が必要となる。本発明は、
過電流保護回路を主素子となるMOSFETと同一チツプに集
積化した新しい構造の複合半導体装置に関する。
本発明の代表的実施形態による複合半導体装置は、過電
流保護回路をMOSFETで構成した際に、共通ソース端子の
電圧よりも負の電圧が共通ゲート端子に印加された際に
過電流保護用MOSFETの寄生ダイードに電流が流れること
を防止する挿入ダイオードを、共通ゲート端子と過電流
保護用MOSFETのドレインとの間に接続したことを特徴と
する。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の参考例と実施例とを図面を参照してより
詳細に説明する。
参考例1 第1図が回路構成図、第2図が主要部の断面構造図であ
る。
Q1が主素子となるMOSFET、Q2が主素子と並列に接続され
た過電検出用のMOSFET、R1がその過電流検出用抵抗、Q3
及びR2が過電流保護用のMOSFET及び抵抗である。
半導体基板として、n形シリコン速板1(比抵抗0.01〜
0.02Ω・cm)上にn型低濃度不純物層2(厚さ10μm,比
抵抗2Ω・cm)を形成したものを用いる。3はp形拡散
層で、その一部がMOSFETのチヤンネル領域となり、表面
濃度が4×1017cm-3、深さが3μmである。4,5,6,7は
高濃度のn形拡散層で、深さが1μmである。8はMOSF
ETのゲート酸化膜で、厚さが50nmである。9,10,11は高
濃度に不純物がドープされた多結晶シリコンで、厚さが
300nmである。12は裏面に取り付けられたドレイン13,1
4,15,16は金属電極である。ここで5がR1の抵抗層9,10,
11がそれぞれQ1,Q2,Q3の各ゲート電極、13がソース電
極、17がR2を介してゲート電極端子に接続されている。
本構造の特徴は、過電流保護回路をMOSFET及び抵抗にて
構成し、それら主素子と同一チツプ上に集積化したこと
である。ここでQ1は耐圧が60V、電流容量が30A、Q2は同
一耐圧で電流容量が0.1A、R1は50Ωである。またQ3はし
きい電圧が2.5Vであり、R2は100Ωである。本構造にお
いては、Q1,Q2に過大電流が流れると16の電位が上昇し
てQ3をオンさせ、17の電位を低下させ、Q1の電流を制限
するように働く。その結果、本素子のMOSFETには過大電
流が流れずいかなる負荷状態においても安定に動作す
る。ここでQ3を飽和領域で動作させると、低電流レベル
では温度上昇につれて、電流が増加する。そのため、
Q1,Q2のゲート電位を低下させQ1の熱的な暴走を防止す
ることができる。
しかし、この参考例1では共通ソース端子Sの電圧より
も負の電圧が共通ゲート端子Gに印加されると、過電流
保護用のMOSFETQ3のバックゲート基板であるP形拡散層
3をアノードとし、高濃度N形ソース拡散層7をカソー
ドとする寄生ダイオードに電流が流れることになる。
また、この際の電流はベース電流となって、n形低濃度
不純物層2をコレクタとし、p形拡散層3をベースと
し、高濃度のn形ソース拡散層7をエミッタとする寄生
npnバイポーラトランジスタが導通し、共通ドレイン端
子Dから共通ゲート端子Gに大電流が流れ、素子破壊が
生じると言う危険性がある。
参考例2 他の参考例を示す主要部の断面構造図を第3図に示す。
本構造では、第1図における抵抗R1,R2を絶縁膜上の多
結晶シリコン18,19により形成している。この多結晶シ
リコンは、厚さが300nm、シート抵抗が10Ω/口であ
る。この結果、浮遊容量の影響など低減でき、設計の自
由度が向上した。なお、過電流保護に関しては、参考例
1とほとんどそん色がなかつた。
しかしながら、この参考例2においては、参考例1と同
様に、共通ソース端子Sの電圧よりも負の電圧が共通ゲ
ート端子Gに印加されると、過電流保護用のMOSFETの寄
生ダイオードに電流が流れることにより、寄生npnバイ
ポーラトランジスタが導通して、共通ドレイン端子Dか
ら共通ゲート端子Gに大電流が流れ、素子破壊が生じる
と言う危険性がある。
実施例1 この実施例を示す回路構造成図を第4図に示す。ここで
は、MOSFET Q31のドレイン−基板間が負バイアスされた
場合に流れる電流を阻止するためにダイオードD1を挿入
している。この結果、ゲート電極端子に負電圧が印加さ
れても、ゲート−ソース間に電流が流れることなく動作
する。
参考例3 他の参考例を示す回路構成図を第5図に示す。ここで
は、主素子として、MOSFETの代りにキヤリア注入形の絶
縁ゲート形トランジスタ(IGT)Q4,Q5を用いている。I
GTの場合、MOSFETに比べてキヤリア注入形のため電流容
量が増大して過電流が流れやすい状態となるため、過電
流保護回路の効果が大きい。
しかし、この参考例3においても、共通ソース端子Sの
電圧よりも負の電圧が共通ゲート端子Gに印加される
と、同様に電流が流れ、この電流をベース電流とする寄
生npnトランジスタが導通し、素子破壊の危険性が有る
と言う問題がある。
実施例2 他の実施例を示す回路構成図を第6図に示す。ここで
は、電流検出用の抵抗R1とMOSFETQ2との間に抵抗R3を挿
入して、Q2及びQ1のゲート電位の低下を抑えている。こ
こで、R1を50Ω,R3を10Ωに設定した。このようにR3
挿入できることで、設計の自由度が拡大できる。
この実施例においても、挿入されたダイオードD1は、ゲ
ート・ソース間の電流を防ぐという効果がある。
〔発明の効果〕
本発明によれば、MOSFETやIGTの過電流保護回路が同一
チツプ上に内蔵できるので、いかなる負荷状態において
も安定に動作するという効果がある。また、MOSFETやIG
Tの熱暴走という現象に対しても十分な防止効果が認め
られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の参考例1の回路構成図、第2図は第1
図に関連した主要部の断面構造図、第3図は本発明の参
考例2の断面構造図、第4図は本発明の実施例1を示す
回路構成図、第5図は本発明の参考例3を示す回路構成
図、第6図は本発明の実施例2を示す回路構成図であ
る。 1…n形シリコン基板、2…n形低濃度不純物層、3…
p形拡散層、4,5,6,7…n形拡散層、8…ゲート酸化
膜、9,10,11…多結晶シリコン、12,13,14,15,16,19,20
…金属電極、18,19…多結晶シリコン抵抗層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】そのゲートが共通入力端子に接続された主
    素子としての第1の絶縁ゲート形トランジスタと、 上記第1の絶縁ゲート形トランジスタと並列に接続さ
    れ、そのゲートが上記共通入力端子に接続された上記過
    電流検出用の第2の絶縁ゲート形トランジスタと、 上記第2の絶縁ゲート形トランジスタと直列に接続され
    た過電流検出用抵抗と、 上記過電流検出用抵抗の両端の電圧がゲート・ソース間
    に印加され、ソースとバックゲートとが接続され、ドレ
    インが上記共通入力端子とに接続されてなる過電流保護
    用MOSFETとを具備してなり、 所定の極性の電圧が上記共通入力端子に印加された際に
    上記過電流保護用MOSFETの上記ドレインと上記バックゲ
    ートとの間の寄生ダイードに電流が流れることを防止す
    る挿入ダイオードを上記共通入力端子と上記過電流保護
    用MOSFETの上記ドレインとの間に接続したことを特徴と
    する複合半導体装置。
  2. 【請求項2】上記第1の絶縁ゲート形トランジスタと上
    記第2の絶縁ゲート形トランジスタとは、MOSFETである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の複合半
    導体装置。
  3. 【請求項3】MOSFETである上記第1の絶縁ゲート形トラ
    ンジスタのドレインとMOSFETである上記第2の絶縁ゲー
    ト形トランジスタのドレインは第1導電型の半導体基体
    により共通に形成され、 上記第1導電型の半導体基体内に形成された第2導電型
    の不純物領域をそのバックゲートとして、上記過電流保
    護用MOSFETが該第2導電型の不純物領域内に形成された
    ことを特徴とする特許請求の範囲第2項に記載の複合半
    導体装置。
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