JPH0731168U - 流体塗布装置 - Google Patents

流体塗布装置

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JPH0731168U
JPH0731168U JP3448093U JP3448093U JPH0731168U JP H0731168 U JPH0731168 U JP H0731168U JP 3448093 U JP3448093 U JP 3448093U JP 3448093 U JP3448093 U JP 3448093U JP H0731168 U JPH0731168 U JP H0731168U
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head
fluid
coating head
coated
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満 平田
義人 馬場
Original Assignee
平田機工株式会社
シプレイ・ファーイースト株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スロット型の流体塗布装置(スロット式粘液
噴出塗布装置)において、塗布ヘッドと塗布対象物の干
渉を防止する。 【構成】 2個の測定ヘッド81a,81bによって塗
布対象物11の板厚及び表面の勾配を計測する。塗布ヘ
ッド55を塗布アーム54に揺動自在に取り付け、塗布
アーム54を昇降自在とする。塗布ヘッド55の下降時
に塗布ヘッド55を支持し位置決めするための2個のリ
ニアアクチュエータ61a,61bを塗布ヘッド55の
両側部下方に設置する。測定ヘッド81a,81bの出
力に応じた突出長だけリニアアアクチュエータ61a,
61bのストッパーロッド65a,65bを突出させ、
塗布ヘッド55が塗布対象物11の表面と平行に、かつ
適当な間隔をおいて対向するよう、ストッパーロッド6
5a,65bによって塗布ヘッド55を位置決めする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は流体塗布装置に関する。具体的にいうと、本考案は、塗布対象物の表 面に均一な膜厚で流体を塗布するためのスロット型の流体塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ(LCD)や半導体光学素子、半導体素子、半導体集積回路 、プリント配線基板等の製造工程においては、フォトレジストや絶縁材料、はん だレジスト等の各種塗布液を塗布対象物(例えば、ガラス基板や半導体ウエハ等 )の表面に塗布し、数ミクロン程度の非常に薄い塗膜を形成する必要がある。例 えば、液晶ディスプレイの製造工程においては、ガラス基板の表面に、乾燥時の 厚みが約1〜3ミクロンの均一なフォトレジストをコーティングする必要がある 。
【0003】 このような場合、極めて均一な膜厚の塗膜を形成する必要があり、しかも、高 精度に膜厚を制御する必要があるため、従来においては、塗布装置としてスピン コ−タが一般に用いられている。
【0004】 スピンコ−タを用いたスピンコート法は、塗布対象物を一定の回転数で回転さ せながら基層の上に塗布液を滴下し、遠心力によって塗布液を薄く延ばし、塗布 液の粘度や回転数等によって決まる膜厚の塗膜を塗布対象物の表面に形成する方 法である。
【0005】 しかしながら、このようなスピンコート法によれば、塗布対象物の一部にのみ 選択的に塗布液を塗布することができず、塗布対象物の全面に塗布することしか できなかった。また、塗布対象物の上に滴下した塗布液のうち塗布対象物の表面 に塗布されるのは数%に過ぎず、残りの90数%の余剰の塗布液は塗布対象物か ら排出される。しかも、この排出された塗布液は空気に触れるため、回収して再 利用することができず、塗布液の浪費が激しいという問題があった。さらに、排 出された余剰の塗布液の清掃処理を要求されていた。また、スピンコ−ト法によ って塗布した場合、塗布対象物の表面ばかりでなく、塗布対象物の端面(外周面 )にも塗布液が付着するため、乾燥後、塗布対象物の端面に付着した塗膜が剥離 し、剥離した塗膜が塗布対象物の表面に付着し、後工程においてトラブルを発生 させることがあり、製品の歩留りを低下させる原因となっていた。また、その歩 留り低下を避けるためには、塗布対象物の端面や裏面をクリーニングしなければ ならず、そのための付加工程を必要としていた。
【0006】 このようなスピンコート法の欠点を解決する方法として、本考案の出願人はス ロット型の流体塗布装置(スロット式粘液噴出塗布装置)に着目し、その開発と 改良を進めている。図6に示すものは、本考案の出願人が開発したスロット型の 流体塗布装置の塗布ヘッド201の構造を示す分解斜視図である。この塗布ヘッ ド201は、内壁面に空洞状の流体リザーバ202を凹設された第1の分割ヘッ ド203と平らな内壁面の第2の分割ヘッド204との間にシム205を挟み込 むことにより、シム205の切欠状凹部206によって第1及び第2の分割ヘッ ド203,204間にスロット207を形成し、第1及び第2の分割ヘッド20 3,204同志をボルト208によって締結させたものである。そして、第1の 分割ヘッド203上面の塗布液注入口210から流体リザーバ202内に塗布液 を注入すると、図7に示すように、塗布液12は流体リザーバ202内の全幅に わたって均一に拡散し、さらに流体リザーバ202と連通しているスロット20 7に流れてスロット207のギャップにより一定の膜厚に整えられ、スロット2 07下端の開口部から塗布対象物11の表面に塗布される。
【0007】 このようなスロット型の流体塗布装置によれば、過剰な塗布液を供給すること なく、塗布ヘッドから塗布対象物上の必要な領域へのみ塗布液を供給することが でき、塗布液の歩留りを向上させて塗布液を節約することができる。また、この ため塗布対象物の側面に付着した塗膜が剥離して塗布対象物の塗布面に付着した りすることも防止できる。さらに、塗布液を外気にさらすことなく塗布対象物へ 塗布することができるクローズド方式の流体塗布装置を製作することができる。 また、塗布ヘッドの清掃も簡単にできるといった利点がある。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
上記のような流体塗布装置にあっては、塗布動作時には塗布ヘッド201を塗 布対象物11と適当な間隔δ(例えば、50〜70ミクロン)をおいて対向させ る必要がある。この場合、例えば液晶ディスプレイ用のガラス基板11aであれ ば、ガラス基板11aの種類によって0.8mm〜1.5mm程度と板厚Tが異な っているので、ガラス基板11aの種類に応じて塗布ヘッド201を予め適当な 高さに調整する。しかしながら、ガラス基板11aの板厚Tは、同種のガラス基 板11aであっても、±100ミクロン程度のばらつきを有している。この板厚 のばらつきは、塗布ヘッド201と塗布対象物11との間隔δよりも大きいため 、ガラス基板11aの板厚のばらつきが大きい場合には、塗布ヘッド201がガ ラス基板11aに干渉し、ガラス基板11aに傷を付けたり、欠けさせたりする 恐れがあった。
【0009】 また、ガラス基板11aは表裏両面で完全な平行度を得ることは困難であり、 表裏両面の平行度が完全でないために、板厚の厚い側と板厚の薄い側とでは一般 に30ミクロン程度の誤差が存在する。このため、ガラス基板11aの表面に勾 配がある場合には、塗布ヘッド201とガラス基板11aの表面との間の間隔が 不均一となり、塗布された塗布液12の膜厚も不均一となっていた。さらには、 ガラス基板11aの板厚が大きい側では、ガラス基板11aと塗布ヘッド201 との間隔が小さくなり、図8に示すように塗布ヘッド201がガラス基板11a と干渉してガラス基板11aに傷付けたり、塗膜の一部が塗布ヘッド201によ って掻き取られて塗膜の膜厚が不均一になったりしていた。
【0010】 本考案は、叙上の従来例の欠点に鑑みてなされたものであって、その目的とす るところは、スロット型の流体塗布装置において、塗布ヘッドと塗布対象物との 距離を正確に位置調整できるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案の流体塗布装置は、流体を注入するための流体注入口と、該流体注入口 から注入された流体を幅方向に拡散させるための空洞部と、該空洞部内の流体を 一定の厚みにして流出させるためのスロットとを塗布ヘッドに形成された流体塗 布装置において、塗布対象物の表面高さを検出する検出器を設け、上記検出器に よって検出された塗布対象物の表面高さに応じて塗布動作時における塗布ヘッド の高さを調整するようにしたことを特徴としている。
【0012】 上記流体塗布装置においては、塗布対象物の表面高さを検出する検出器を塗布 方向と略直交する方向に位置をずらせて少なくとも2個以上設け、上記検出器に よって検出された塗布対象物の表面高さに応じて塗布動作時における塗布ヘッド の両側部の高さをそれぞれ調整するようにしてもよい。
【0013】
【作用】
本考案にあっては、対象物の表面高さを検出するための検出器を設けたので、 塗布ヘッドによって塗布対象物の表面に塗布液を塗布する前に対象物の表面高さ を検出し、個々の塗布対象物の表面高さに合わせて塗布ヘッドの高さを調整する ことができる。従って、塗布対象物の板厚や板厚のばらつき等に合わせて塗布ヘ ッドの位置を調整でき、塗布ヘッドと塗布対象物とが干渉したり、塗布ヘッドと 塗布対象物との間の隙間が大きくなり過ぎたりするのを防止できる。
【0014】 また、塗布対象物の表面高さを検出する検出器を塗布方向と略直交する方向に 位置をずらせて少なくとも2個以上設けているので、これらの検出器によって塗 布対象物の複数箇所の表面高さを検出することにより、塗布対象物の表面の勾配 (板厚の傾き)を求めることができ、これに応じて塗布ヘッドと塗布対象物の表 面とが平行となるように塗布ヘッドの高さ及び傾きを調整することができる。従 って、塗布ヘッドが塗布対象物の板厚の厚い箇所と干渉したり、塗膜を掻き取っ たりすることを防止できる。
【0015】 あるいは、2個以上の検出器を設けている場合には、各検出器で検出した塗布 対象物の表面高さの平均値を求め、この平均値によって塗布ヘッドの高さを調整 することもできる。
【0016】
【実施例】
図1は本考案の一実施例による流体塗布装置Aの外観を示す斜視図である。こ の流体塗布装置Aは、扉3を有するキャビネット部2と装置本体1とからなり、 キャビネット部2内には塗布液を溜めたタンクやコントローラが収納されており 、装置本体1はキャビネット部2の上に設置されている。装置本体1は、主とし て、塗布対象物を水平に送る送り機構部21と、送り機構部21によって送られ る塗布対象物の表面に塗布液をコーティングする塗布機構部51と、塗布対象物 の板厚を塗布直前に計測する測定ヘッド81a,81bとから構成されている。 また、装置本体1の前面には表示パネルやダイアル、メータ、各種スイッチ等を 集中させた操作部4が設けられている。装置本体1の上方は開閉可能なカバー5 によって覆うことができ、塵やほこりが塗布対象物に付着するのを防止している 。
【0017】 送り機構部21は、ガラス基板のような塗布対象物をテーブル24の上面に吸 着して一定速度で水平に搬送するものであって、ベース22の上面には1対の平 行なガイドレール23が設けられ、テーブル24の下面に設けられた4つのスラ イダー25がガイドレール23によってスライド自在に支持されている。このテ ーブル24は、ベース22に取り付けられたサーボモータ等の駆動源29によっ てボールねじ機構(図示せず)を駆動すると、ガイドレール23に沿って一定速 度で滑らかに走行する。また、このテーブル24は、エアテーブルとなっており 、表面の真空吸引孔31から塗布対象物の下面を吸着して固定し、テーブル24 と共に塗布対象物を定速送りする。また、テーブル24のピン突出し孔35から は着脱ピン及びアライメントピン(案内ピン)〔いずれも図示せず〕を突出させ ることができ、着脱ピンによって塗布対象物をテーブル24から強制的に剥離す ることができる。
【0018】 塗布機構部51は図1に示すように、塗布対象物の搬送経路を跨ぐようにして 送り機構部21の上方に設けられている。図2はこの塗布機構部51を側面から 詳細に示す図である。この塗布機構部51においては、昇降ホルダー52によっ て上下スライド自在に保持された1対の昇降ロッド53の上端間に塗布アーム5 4が横架されており、塗布アーム54の前面もしくは背面に塗布ヘッド55が取 り付けられている。塗布ヘッド55は、塗布アーム54に固定されておらず、上 下に揺動自在に取り付けられており、塗布ヘッド55に負荷が掛かると塗布ヘッ ド55は塗布アーム54に対して傾くことができるようになっている。昇降ホル ダー52はベース22から側方へ張り出した棚部56に固定されており、昇降ロ ッド53の真下にはエアシリンダ57が設置され、エアシリンダ57の出力軸5 8の上端面が昇降ロッド53の下端面と対向している。60は昇降ロッド53を 覆うベローズである。従って、エアシリンダ57の出力軸58を上方へ突出させ 、昇降ロッド53の下端面を押し上げると、塗布アーム54と共に塗布ヘッド5 5が上昇する。また、エアシリンダ57の出力軸58を下方へ後退させると、塗 布ヘッド55は自重によって出力軸58と共に下降する。
【0019】 また、塗布ヘッド55の両端部の下方には、それぞれ数値制御形のリニアアク チュエータ61a,61bが設置されている。このリニアアクチュエータ61a ,61bは、ジョイント62を介してサーボモータ、パルスモータ等のモータ6 3と接続されており、モータ63によって底面の入力軸64を回転させると、上 面のストッパーロッド65a,65bが上方へ突出する。しかも、このリニアア クチュエータ61a,61bは内部にねじ機構を有していて、入力軸64の回転 数に比例した距離だけストッパーロッド65a,65bが突出する。しかして、 リニアアクチュエータ61a,61bのストッパーロッド65a,65bが突出 すると、エアシリンダ57の出力軸58を後退させて塗布ヘッド55を下降させ たとき、塗布ヘッド55の両側部下面がストッパーロッド65a,65bの上端 に当接した瞬間、昇降ロッド53の下端面がエアシリンダ57の出力軸58から 離れ、その位置で塗布ヘッド55がリニアアクチュエータ61a,61bにより 支持され、位置決めされる。
【0020】 塗布対象物の板厚を検出するための測定ヘッド81a,81bは、塗布アーム 54と平行に配設された測定アーム82の2箇所に設けられている。測定ヘッド 81a,81bとしては、エアーマイクロメータのような非接触式で非電気的な 測定手段が好ましいが、リニアスケールでもよく、引火性でない塗布液を用いる 場合などには電気的なセンサを用いてもよく、また、塗布対象物によっては光学 式センサや接触式のセンサ等を用いても差し支えない。
【0021】 上記リニアアクチュエータ61a,61bのストッパーロッド65a,65b の突出距離は、測定ヘッド81a,81bの出力によって制御される。すなわち 、2個の測定ヘッド81a,81bが塗布対象物の2箇所の板厚を計測すると、 塗布ヘッド55と塗布対象物とのギャップが最適距離(例えば、数10ミクロン 〜数100ミクロン)となるように、かつ、塗布ヘッド55と塗布対象物の表面 とが平行となるように塗布ヘッド55を支持させるよう、演算回路83によって 各ストッパーロッド65a,65bの突出長が演算され、リニアアクチュエータ 制御回路84によってストッパーロッド65a,65bが各演算量だけ突出させ られる。
【0022】 なお、91は塗布ヘッド55の乾燥を防止するための乾燥防止器である。
【0023】 図3に上記塗布ヘッド55の断面図を示す。この塗布ヘッド55は、2つの分 割ヘッド101,102と1枚のシム103とから構成されており、これらの内 面側からの正面図を図4に示す。一方の分割ヘッド101の内壁面には、図4に 示すように、左右にわたって空洞状をした流体リザーバ104が設けられている 。リザ−バ104は、分割ヘッド101の内壁面から内方へ向けて水平に凹設さ れており、分割ヘッド101の上面から流体リザーバ104の中央部に向けて塗 布液注入口105が穿設されており、また、分割ヘッド101の上面から流体リ ザーバ104の両端部に向けて塗布液排出口106が穿設されている。他方の分 割ヘッド102は、内壁面の上端縁から位置決め用の突部107が突設されてお り、この突部107を対向する分割ヘッド101の上面に当設させることにより 、塗布ヘッド55の組立時に両分割ヘッド101,102同志を位置合わせでき るようにしている。また、この分割ヘッド102の内壁面は、通孔108を除い て平らに形成されている。また、両分割ヘッド101,102の下面の内壁面側 の縁には左右全幅にわたって断面三角形状のテーパ部109を突出させてあり、 下面全体にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂110をコ −ティングしてある。シム103は、金属製の薄板であって、両側端に脚片11 1を有していて脚片111間に切欠状凹部112を形成されている。
【0024】 内壁面間にシム103を挟み込むようにして両分割ヘッド101,102を組 み合わせ、分割ヘッド102及びシム103の通孔108,113に挿通させた ボルト114を分割ヘッド101のねじ孔115に螺合させ、ボルト114を強 く締め付けることによって図3のような塗布ヘッド55が構成されている。こう して組み立てられた塗布ヘッド55においては、シム103の切欠状凹部112 によって分割ヘッド101,102の内壁面間に塗布液整形用のスロット116 が形成され、スロット116の下端は塗布ヘッド55下面でノズル口117とし て開口し、流体リザーバ104の開口はスロット116の上端部に臨み、スロッ ト116内部と連通している。
【0025】 しかして、塗布液注入口105から流体リザーバ104内に塗布液を供給する と、塗布液は流体リザーバ104内に充満して流体リザーバ104内の全幅に広 がる。さらに、塗布液は供給圧によって流体リザーバ104からスロット116 内へ流れ出し、スロット116で均一な膜厚に整えられて下端のノズル口117 から均一な膜厚の塗布液として流出し、塗布対象物の表面に成膜される。ここで 、塗布液12の流量と塗布対象物11の送り速度との間には一定の関係があり、 塗布対象物11の送り速度は塗布液12の流量(吐出速度)よりも大きくなって いる。このため、ノズル口117から吐出された均一な膜厚の塗布液12は塗布 対象物11の表面へ塗布される際に薄く引き延され、スロット116で付与され た膜厚よりもさらに薄い膜厚の塗膜が塗布対象物11の表面に形成される。
【0026】 一方、流体リザーバ104内の塗布液の一部は、塗布液排出口106から排出 され、回収されており、これによって流体リザーバ104内の両端部の液圧を下 げて塗膜の膜厚を幅方向にわたって均一化している。
【0027】 図5(a)(b)(c) (d)は上記流体塗布装置Aによる塗布動作を示す説 明図である。まず、ローディング装置(図示せず)によって塗布対象物11がテ ーブル24上に供給されると、塗布対象物11はテーブル24に吸着され、テー ブル24の上面に固定される。図5(a)に示すように、テーブル24に固定さ れた塗布対象物11が送り機構部21によって測定ヘッド81a,81bの下方 へ送られてくると、測定ヘッド81a,81bによって塗布対象物11の左右両 側部の板厚がそれぞれ計測される。この板厚の計測点は任意に増やすことができ る。例えば、塗布対象物11の前端部における左右2点の板厚を計測してもよく 、塗布対象物11の前端部及び後端部における左右の計4点の板厚を計測しても よく、あるいは、さらに計測点を増加させることも容易である。板厚が計測され ると、塗布ヘッド55の下降位置が決められ、塗布ヘッド55を当該位置に停止 させるための各ストッパーロッド65a,65bの突出長が演算され、図5(b )に示すように、各リニアアクチュエータ61a,61bのストッパーロッド6 5a,65bが演算量だけ突出する。例えば、塗布対象物11の板厚が一方で若 干薄く、他方で若干厚い場合には、板厚の薄い側に配置されているリニアアクチ ュエータ61aのストッパーロッド65aの突出長は短く、板厚の厚い側に配置 されているリニアアクチュエータ61bのストッパーロッド65bの突出長は長 くなる。
【0028】 ついで、エアシリンダ57の出力軸58が後退して塗布ヘッド55が下降する と、下降した塗布ヘッド55の下面がストッパーロッド65a,65bに当接す る。両ストッパーロッド65a,65bの突出長が異なっている場合には、塗布 ヘッド55は図5(c)に示すように傾いた状態で支持され、塗布ヘッド55の ノズル口117が塗布対象物11の表面と微小距離を隔てて対向する位置で位置 決めされる。このときエアシリンダ57の出力軸58は昇降ロッド53から離間 する。塗布対象物11の塗布開始点がノズル口117に達すると、塗布ヘッド5 5から塗布液12が供給され、塗布対象物11の表面にコーティングされる。塗 布液12は塗布対象物11の全面に塗布することもできるが、塗布対象物11の 一部に部分的に塗布することもでき、また、連続的に塗布できるだけでなく、断 続的に塗布することもできる。こうして、塗布終了すると、図5(d)に示すよ うに、再び塗布ヘッド55が上昇すると共にストッパーロッド65a,65bが 引っ込み、テーブル24上の塗布対象物11は着脱ピンによってテーブル24か ら剥離され、アンローディング装置(図示せず)によって搬出される。
【0029】 (他の実施例) 本考案の1つの実施例を説明したが、上記実施例と異なる種々の実施例も考え ることができる。例えば、上記実施例では、両測定ヘッド81a,81bの測定 値に合わせて塗布ヘッド55の左右両側の高さをそれぞれ調整したが、塗布ヘッ ド55を水平な状態で塗布アーム54に取り付けておき、左右両測定ヘッド81 a,81bの測定値を読み込み、その平均値に合わせてストッパーロッド65a ,65bにより塗布ヘッド55の高さを調整するようにしてもよい。
【0030】 また、測定ヘッドの設置位置及び個数も上記実施例にように、塗布対象物の両 側部に対応する箇所に限るものでなく、任意の位置及び個数を選択することが可 能である。特に、測定ヘッドを1個だけとし、1箇所だけで塗布対象物の表面高 さを検出するようにしてもよい。
【0031】 また、上記のような実施例においても、塗布ヘッドを傾かせるための構成は、 上記のように塗布ヘッドを塗布アームに揺動自在に取り付ける方法に限らず、例 えば塗布ヘッドを塗布アームに固定し、昇降ロッドを支持している昇降ホルダー を揺動させる方法なども可能である。
【0032】 さらに、上記実施例では、水平に搬送されている塗布対象物の上面に塗布液を 塗布する構造としているが、塗布対象物の下面側や側面側に塗布ヘッドを配置し 、塗布対象物の下面や側面に塗布液を塗布するようにしてもよい。また、塗布対 象物の両面にそれぞれ塗布ヘッドを配置し、塗布対象物の例えば上面及び下面に 同時に塗布液を塗布するようにしても差し支えない。また塗布対象物の種類も特 に限定されるものでなく、特に表面が平滑なものに限らず、銅パターン配線を形 成されたプリント配線基板などの塗布対象物であっても本考案の流体塗布装置を 用いることができる。塗布する流体の種類も液体に限るものでなく、スラリー、 粉体、液体エマルジョンなど流動性を有するものであれば差し支えない。
【0033】
【考案の効果】
本考案によれば、流体を塗布しようとする塗布対象物の表面高さに合わせて塗 布ヘッドの高さを調整することができるので、塗布対象物の板厚や板厚のばらつ き等に合わせて塗布ヘッドの位置を調整でき、塗布ヘッドと塗布対象物とが干渉 したり、塗布ヘッドと塗布対象物との間に隙間があき過ぎたりするのを防止でき る。
【0034】 さらに、複数個の検出器によって塗布対象物の複数箇所の表面高さを検出する ことにより塗布対象物の表面の勾配を求めることができるので、塗布ヘッドと塗 布対象物の表面とが平行となるように塗布ヘッドの高さ及び傾きを調整すること ができ、塗布ヘッドが塗布対象物の板厚の厚い箇所と干渉したり、塗膜を掻き取 ったりすることを防止できる。
【0035】 従って、本考案の流体塗布装置によれば、塗布ヘッドと塗布対象物の表面とを 平行に揃え、しかも、両者の間隔を一定値に制御することができ、塗布対象物の 表面に均一な膜厚の流体塗膜を形成することができる。しかも、塗布対象物に傷 を付けたり、塗布対象物を塗布ヘッドでこすってホコリを発生させたりすること もなく、塗布時のトラブルを低減させることができる。
【0036】 あるいは、2個以上の検出器を設けている場合には、各検出器で検出した塗布 対象物の表面高さの平均値を求め、この平均値によって塗布ヘッドの高さを調整 することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例による流体塗布装置を示す外
観斜視図である。
【図2】同上の流体塗布装置における塗布機構部及び測
定ヘッドを示す側面図である。
【図3】同上の塗布機構部における塗布ヘッドの断面図
である。
【図4】同上の塗布ヘッドの各構成部品を示す正面図で
ある。
【図5】(a)(b)(c)(d)は同上の流体塗布装
置の動作説明図である。
【図6】従来の流体塗布装置における塗布ヘッドを示す
分解斜視図である。
【図7】従来の流体塗布装置による塗布動作を示す概略
断面図である。
【図8】従来の流体塗布装置の問題点を説明するための
概略図である。
【符号の説明】
55 塗布ヘッド 61a,61b リニアアクチュエータ 65a,65b ストッパーロッド 81a,81b 測定ヘッド(検出器) 105 塗布液注入口(流体注入口) 104 流体リザーバ(空洞部) 116 スロット

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を注入するための流体注入口と、該
    流体注入口から注入された流体を幅方向に拡散させるた
    めの空洞部と、該空洞部内の流体を一定の厚みにして流
    出させるためのスロットとを塗布ヘッドに形成された流
    体塗布装置において、 塗布対象物の表面高さを検出する検出器を設け、上記検
    出器によって検出された塗布対象物の表面高さに応じて
    塗布動作時における塗布ヘッドの高さを調整するように
    した流体塗布装置。
  2. 【請求項2】 塗布対象物の表面高さを検出する検出器
    を塗布方向と略直交する方向に位置をずらせて少なくと
    も2個以上設け、上記検出器によって検出された塗布対
    象物の表面高さに応じて塗布動作時における塗布ヘッド
    の両側部の高さをそれぞれ調整するようにした請求項1
    に記載の流体塗布装置。
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